国内小説 - 講談社文庫作品一覧

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  • 誰の上にも青空はある
    4.5
    1巻722円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「頑張るんじゃない。楽しむんだ」……35万部の人気写真家HABUが贈る、新たな自分と出会うための写真と言葉――単調で平凡な毎日に埋もれ、夢やみずみずしい気持ちをおろそかにするのではなく、そこに自分なりの幸せを見つけるためには、どうしたらいいのだろう。美しい空の写真に、明日へのヒントとなる短い文章を添えた、ずっと大切にしたい1冊。25年にわたって「空」を撮り続けてきた写真家が贈る、心に響く写真詩集。
  • 誰の為の女
    -
    夫に裏切られ、恋人に捨てられ、そしてまた「過去ある女」の烙印ゆえに無残にも崩れ去った女の夢‥‥。男に翻弄され傷つき、その絶望の淵から凝視した男のエゴイズム。情欲をひきずりながらも、仮借なきまでに男の偽善の仮面を引きはがすに至った、ある女の熾烈で哀切な、男たちへの訣別の書簡。女の新生を描いた名作。
  • だれの息子でもない
    4.0
    二〇二八年市民皆武装立国法により各家庭には携帯型対空ミサイルが配備。その保守システム管理と故人となった市民のネット内人工人格を消去することが安曇平市役所電算課で働くぼくの仕事だ。家族を捨て出奔した父が孤独死して十数年。ぼくの目の前に現れたのは死んだはずの親父のアバター=ネットファントムだった。
  • 小さい心の旅
    -
    8歳で父をなくした昌男は、小学校を卒業すると給仕になったが、満たされず、小僧奉公に出ても、どれも長続きしない。童話作家になりたいと願う昌男を、元気づけてくれるのは、文通をしている北国の少女だった……。大正から昭和への転換期を生きる少年の、心の成長をつづった、自伝的小説。日本児童文学者協会賞、赤い鳥文学賞、サンケイ児童出版文化賞受賞作品。
  • 小さな恋のうた
    4.3
    音楽を愛し、小さな島でめいっぱい青春を生きる高校生たちの物語。友情、家族、恋、そして沖縄をとりまく"日本の今"を描く感動作!
  • チェインギャングは忘れない
    3.9
    五人の受刑者が脱走した日、彼女は、記憶喪失の青年と出逢った。毎年クリスマスに女性を襲う連続殺人鬼「サンタクロース」。犯人を逮捕できないまま、次の犯行日を三日後に控えたある日、一台の護送車が襲われた。脱走したのは別の事件で逮捕されていた五名の受刑者。その直後シングルマザーのトラック運転手・早苗は一人の青年と出逢う。記憶喪失だという彼の正体は。
  • チェルシー
    3.4
    死へと向かっていく少女たちの心の闇を描くネット掲示板「メビウスゼロ」に書き込みをする“チェルシー”と名乗る少女。その掲示板では集団自殺旅行が計画されていた。チェルシーによる、死の旅の結末は? (講談社文庫)
  • 取り替え子
    4.0
    国際的な作家古義人(こぎと)の義兄で映画監督の吾良(ごろう)が自殺した。動機に不審を抱き鬱々と暮らす古義人は悲哀から逃れるようにドイツへ発つが、そこで偶然吾良の死の手掛かりを得、徐々に真実が立ち現れる。ヤクザの襲撃、性的遍歴、半世紀前の四国での衝撃的な事件…大きな喪失を新生の希望へと繋ぐ、感動の長篇!
  • 智恵子飛ぶ
    3.7
    『智恵子抄』に描かれない智恵子像――天才芸術家である高村光太郎の陰で、その秘められた才能を花咲かすことの出来なかった妻・智恵子。天真爛漫な少女時代、平塚らいてう等と親交を深める青春時代、光太郎との運命の出逢い、そして結婚、発病……。一心に生きた智恵子の愛と悲しみを余すことなく描いた、芸術選奨文部大臣賞受賞の傑作長編。
  • 近いはずの人
    3.6
    2019年本屋大賞2位『ひと』で話題の著者が贈る、死に別れた妻の本当の姿を探す物語。 突然、交通事故で妻が死んだ。 わずかな繋がりを求め、妻の携帯電話のロックを解こうと「0000」から打ち込みはじめる俊英。 しかし、ついに解いて目にしたのは、事故当日に妻と“8”という男が交わしたメールだった。 <19時前に着けると思います。待っててね、エミリン> <エミリンは待ってます。お茶でも飲んで待ってます> “8”とは誰か? 妻とはどういう関係だったのだろうか。 妻の姉や友人に会い、彼女の足跡を辿るうち、怒りや哀しみとは別の感情が頭をもたげ――。 残された夫は再起できるのか。感動が胸を満たす物語。 313ページのたったひと言に、あなたはきっと涙する。
  • 地下鉄の友
    3.4
    1~3巻660円 (税込)
    満員電車で通勤・通学の皆さん、本当にご苦労さまです。地下鉄やJRに乗って観察・情報収集につとめた結果の100コラム。ある日のあなたのことがかいてあったらごめんなさい!
  • 血太郎孤独雲
    -
    将軍家献上宇治の御茶壺行列にやくざの群が斬り込んだ! 虹壺をねらい黒八、闇兵衛の伊賀者が、盗っ人が躍り、浪人者、莫連女、妖尼が躍る……。公家、茶壺、刺青、やくざを結ぶ因縁とは? 「和麿さま」と瓜二つ、男っぷりの無宿者、血太郎の忍法「流れ雲」が冴える――破天荒! 奇妙な人物が織りなす忍法復讐譚。
  • 父親
    3.8
    不倫の恋におちた娘と、娘の恋愛により深く傷つく「父親」という孤独で哀れな存在を、切々と描きつくす恋愛大作。スタイリストの仕事に打込む純子は、妻子ある青年実業家の強引な情熱に動かされ、道ならぬ恋におちた。新製品開発競争で苦境に立つ化粧品会社重役の父・菊次の、複雑な思いを絡めて描く傑作長編。
  • 父のようにはなりたくない
    4.4
    中2の息子が「高校に行かない」と言い出した。その原因が自分にあるなんて……。表題作をはじめ、どこの家にも起こりうる、ささやかだけど重要な「事件」たち。泣き虫の息子と、息子を叱ってばかりの夫。娘が見せた家とは違う顔。息子のヌード雑誌にうろたえる妻。子育ての悩みがほぐれていく、8つの短編集。子育てに正解なんてない。でも、少し見方を変えるだけで前向きになれるとしたら……? 読めば気持ちが軽くなる!(収録作品=泣き虫のままでいい/ずる休みをしようぜ/久しぶりの食卓/みんな頭がついている/引き出しの奥にあるもの/捨てることのできないもの/勝とうとするから意味がある/父のようにはなりたくない)
  • 千々にくだけて
    3.8
    バンクーバー経由でニューヨークに向かったエドワードは、奇妙なアナウンスとともにカナダの見知らぬ街で足止めされる。繰り返し流れるテロの映像に芭蕉の句がオーバーラップして……。9.11を日本文学として初めて表現したと評価された大佛賞受賞作に、著者の原風景ともいうべき名作「国民のうた」を併録。(講談社文庫)
  • 知的対応の時代
    -
    あなたの生活に知的スパイスを! 来るべき余暇社会のための「知的生活読本」PART2。いまこそ<知的生活>生涯設計の発想を! ――労働の「リリースとしての余暇」から「紀律する余暇」へ、ポスト・マス・レジャーへの考察と、日本遠望、根有り草、和魂洋魂のすすめ、など、遠くエジンバラから、喧噪の街から、そして思索者の書斎から、様々な角度からの様々な提言。来たるべき時代に対応すべく、知的生活の生涯設計のたて方を示唆する好著。
  • 地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている
    3.5
    「気軽で便利で、安定の美味しさ」を味わえる外食チェーン店の魅力を愛情とユーモアをまじえて綴った 人気エッセイシリーズ 第1弾『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第2弾『それでも気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』 第3弾の最新作は、『地方に行っても気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』! 全国津々浦々の各地では、それぞれの土地で独自の進化をしてきた 「地方チェーン」があり、生活する人たちに密着している。 何を食べて育ってきたかを知れば、その土地に住む人のことが分かるなどというように 日本人に馴染み深い、寿司やカレー、餃子などの人気メニューが、それぞれの地方によって、 どんな道筋を経てきたのかを知ると「地方チェーン」は、もはや身近な異国と思えるほどに奧が深い。 たとえば、「551」という数字の並びを見聞きした時に、 関東と関西にそれぞれに住む人が「ある時とない時」の顔ほどに分かれてしまうほどだったり 回転寿司と言えば、北海道のあのチェーン店でしょ! いや北陸だろう、 それならば石川県か富山県、どのお店?などなど・・・。 日本列島47都道府県の各地で愛され続けている「地方チェーン」の醍醐味をご堪能あれ。
  • チマチマ記
    値引きあり
    3.6
    宝来家で飼われることになった迷いネコ兄弟のチマキ、ノリマキ。大きな洋館に住むこの大家族は、ちょっと複雑な関係ながら皆個性的で仲が良い。そしてこの家にはいつもいい匂いが漂っている。それは、専業料理人である息子のカガミさんが作る毎日の料理。春野菜のドライカレー、豆乳チキンスープ、里芋あんの桃まんじゅう……家族の健康を考え、美味しくて体にいい食事を作り続ける。そんな彼が気になるのは、居候の桜川くんだが。
  • チャイルド・スナッチ
    -
    子供を巡る離婚の両親と調査員の愛と苦悩――有能なロスの日系人私立探偵・タニは、日本へ失踪した妻子を探してほしいとの依頼を受けて、来日。だが、なぜか、次々に正体不明の男たちから凄まじい襲撃を受けて……。離婚や別居にともなって、親の一方が勝手に子どもを連れ去ってしまうチャイルド・スナッチ(子どもひっさらい)の世界的風潮を背景に描く、鮮烈な社会派ハード&ミステリー・ロマン。
  • チャンネルの5番
    -
    初恋、おしゃれ、男友だち、旅、仕事………諸事万端103題をなつかしのテレビ番組に寄せて綴る、とっても楽しいマリコとショージのスペシャルトーク。「もっと可愛いらしく」のラブコールに応えて、山藤画伯が挑むマリコの七変化ならぬ百変化も見逃せない魅力。ところで、あなたはいくつ番組を思い出せそうですか?
  • 宙返り(上)
    3.8
    「後期大江文学の臨界点」――いとうせいこう急進派による無差別テロ計画を知り、実行を阻止するためにテレビで「すべては冗談でした」と棄教を宣言した新興教団の指導者・師匠(パトロン)と案内人(ガイド)――10年後、ふたりは若い協力者とともに活動を再開する。だがその矢先、案内人が元急進派に殺され、事態は急変する。 希求する魂のドラマを描く、感動の長篇小説。
  • 中学時代
    -
    ぼくらの2Dに、「和」と「団結」のことばを贈り、クラスをいつも爆笑させてくれた担任のモンキー。ぼくたちは、先生がすきだ。でも、先生はまちがっている。先生、教師をやめてください! ――新しく変わった世の中で、自分たちの道を切り開いていく、男女共学第1期生の中学生活を「学級日誌」の形でつづった問題作。
  • 中国五千年(上)
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    歴史の要点は、政権(王朝)の興亡にある。どのような人物が王朝をたて、どう政治をしたか。有徳と暴虐の交替、文化の差が政権を変える有様を、明快平易に語る史書。三皇五帝の神話時代から、祭政一致の神意国家、地方分権の封建制社会、秦の始皇帝による天下統一。再びの動乱、隋による再統一まで。<上下巻>
  • 中国詩人伝
    3.5
    日本人にも親しまれている中国詩の巨星たち。最初の詩人・屈原から、中国革命の星・魯迅まで、明快に面白く描く詩人伝の決定版。熱気と自省、真情溢れる詩魂を語る――中国最初の詩人・屈原(くつげん)から、中国革命の星・魯迅(ろじん)まで、日本でも親しまれている中国詩の巨星たちの、詩と人生を語る名著。深い考察を、平明に面白く伝える著者の筆から、鮮やかに立ち現れる詩人たちの姿と心。激動の中国史に燦然と輝く詩魂が、現代の日本人の胸にひびく、詩人伝の決定版。李庚(りこう)が描く肖像画入り。
  • 中国笑話集
    -
    昼間、子供を隣家へ追いやっての房事。ところが、子供がすぐに帰ってきたのであわてて叱ると……。健康で、エロティックで、辛辣で、小気味よく、痛快。豊かな歴史に育まれたさまざまの笑いと知恵が、色とりどりに渦巻く。「笑林」等の原典から訳出され、笑いの醍醐味を満喫させる600編のコント集。
  • 中国発掘物語
    -
    1~2巻660円 (税込)
    北京原人化石、殷墟発見など地中の夢を探る――北京原人、50万年前のヒト。第二次大戦時、その「遺骨」はどこへ消えたのか? ついに実在が証明された殷王朝、ではその前の夏王朝は? 20世紀に入り、中国では次々と新しい遺跡が発見され、発掘された。奴隷王朝の実態、青銅時代の流転、さまざまな墓陵の謎……。地中からの歴史の響きを詳細にさぐる。
  • 中国妖姫伝
    -
    中国の歴史を華麗に彩った美姫たち。驪姫(晋)、無残な末路を呼ぶ妖しい情炎。夏姫(陳)、吸精導気の房術が保つ永遠の美貌。朱太后(秦)、邪婬と陰謀に生きた始皇帝の母。呂太后(漢)、殺戮に明けくれた血塗りの女権。甄フク(漢)、権力抗争の陰に咲いた一途な女心。則天武后(唐)、恐怖政治と巨陽に徹した妖帝。楊貴妃(唐)、玄宗皇帝をまどわせた凝脂の肌。
  • 中年シングル生活
    値引きあり
    3.5
    懲役18年――私は彼女が最後にいった言葉を忘れずにいる。オトナになるまで再婚しては駄目といったのである。そしてすでに懲役は20年の長きにおよんでいる。不幸でもなく幸せでもなく、同時につまらなくもない中年的シングル生活の実情を、自信と痩せがまん半々に記した、これはユーモア読み物なのである。
  • 中年ちゃらんぽらん
    -
    尽した会社や愛した子どもに裏切られてもけなげに生きる可憐な中年族に送る大応援歌。 中年族をはげますペーソスあふれる長編――戦中、戦後を苦労して生きぬき、国家や会社の御為に、個人の幸せなどそっちのけにして頑張った中年世代。老後こそ子供や孫に囲まれて安らかでありたいと思ったが、肝心の子供たちは「わしら、知らんでえ」と冷たい。すべてに裏切られ、似たもの年代の似たもの同士で、今後の楽しみを作ろうと不器用に努力する中年男女たちに捧げる強力な応援歌。願いが裏切られた今、人々はどう生きるか。
  • 長安の夢
    -
    長安の春秋、唐代の人間模様。夢結ぶ花の都、ローマと並ぶ最大の都の全容。華やぐ長安。さんざめく最大の都! ――長安には、春がふさわしい。漢の時代から、長安は、はなやいだみやこであった。そして唐代には、ローマと並ぶ最大の都だった……。日本にも馴染の深い白居易、李白、杜甫、王維らの詩眼を通して、いにしえの夢のみやこの全容を浮きぼりにする。「西域巡礼」「三蔵法師の道」を併録し、シルクロード、天竺への道をも紹介。
  • 「超」英語法
    3.5
    英語が苦手なのは学び方のせいだった! 目からウロコの学習法――多くの時間と労力を費やしていながら、なぜ日本人は英語が苦手なのか? それは、勉強の仕方が間違っているからだ。英会話学校の無駄、話すことに力点を置く間違いなど、「方法の誤り」を指摘しつつ、著者の経験に基づく効果的な学習法を開陳。学生からビジネスマン、シニア世代まで、英語に自信をつけたい人必読。
  • 超合本 妖怪アパートの幽雅な日常
    4.3
    共同浴場は地下洞窟にこんこんと湧く温泉、とてつもなく美味いご飯を作ってくれる手首だけの賄(まかな)い「るり子」さん――両親を亡くした稲葉夕士が、高校進学と同時に入居したのは、人間と妖怪が入り乱れる「妖怪アパート」だった! 見たことのない光景に度肝を抜かれながら、夕士は一歩一歩、大人になっていく。
  • 蝶花嬉遊図
    3.6
    売れっ子脚本家という立場を捨て、おしゃれを捨て、50代の妻子ある男、レオとの恋愛を選んだ33歳のモリ。ただレオがいて、楽しくおしゃべりして、美味しくご飯を食べる。3年続いているそんな生活が「幸福の極限」だった。幸せの絶頂は、永遠に続くのか。人生の本質を教えてくれる、恋愛小説。
  • 超合本 源氏物語 巻一~十
    -
    誰もが憧れる源氏物語の世界を、気品あふれる現代語に訳した「瀬戸内源氏」。文学史に残る不朽の名訳で読む華麗なる王朝絵巻。巻一では、光源氏の誕生から、夕顔とのはかない逢瀬、若紫との出会いまでを収録。すべての恋する人に贈る最高のラブストーリー。全10巻をまとめた究極の合本版!
  • 超人類生誕秘録(1)紅孔雀の巻
    -
    現存世界の背後に潜む幽冥な魔窟・シャンバラに、謎の女・紅孔雀を捜しに、火雷厳道が現われた。この地で春をひさぐ女たちの魂を救う火雷厳道の底知れぬ熱力に、地下空洞・シャンバラの支配者や魑魅魍魎は怯えた。妖しい美女との淫楽、羅刹の座をめぐる凄惨な戦い! 官能とバイオレンスが噴出する傑作シリーズ第一弾!
  • 長征 毛沢東の歩いた道
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中国革命を成功に導く鍵となった行軍の全貌を写真と証言で再現――長征は、中国史上もっとも重要な事件である。8万の紅軍は、国民党・蒋介石の襲撃を避けて、1万2500キロの撤退を開始した。毛沢東はこの行軍の成功により、その後の30年間、最高指導者として中国を担っていく道を切り拓いた。天安門事件前後の中国大陸を世界で初めて取材して、この大長征を再現した大作。
  • 挑戦 巨大外資(上)
    3.0
    1~2巻900円 (税込)
    米大手製薬会社ワーナー・パーク社の日本法人に30代前半にして経理本部長としてスカウトされた香山岑之は、社全体を把握するコントローラーとして卓越した手腕を発揮して本社からも絶大な信頼を獲得する。しかし、その裏では彼の追い落としを図る陰謀が待ち受け、欲望渦巻く人事抗争に立ち向かうことに。(講談社文庫)
  • 挑戦の世代
    -
    狂乱の証券会社支店長の闘いの日々。団塊の世代のエリ-トが求める愛とはなにか。バブル経済の只中で必死に生きた結果、残るものはなにか。激変する現代に生きる男の姿をみごと描き切った傑作長篇。――若き証券会社支店長が、バブル経済の狂乱の日々のなかで見つめる友情、求める愛、闘う意味を描く。団塊の世代のエリートたちの浮気スキャンダルに巻き込まれ、苛烈な競争に追われ、なお財テクの仕掛人の一人として、無我夢中で駆け抜ける、40歳の男を主人公にした、現代企業人の共感と感動を呼ぶメッセージ。
  • 超・ハーモニー
    3.7
    家出していた兄ちゃんが「女」になって帰ってきた! 講談社児童文学新人賞受賞作『非・バランス』につづく第2弾――有名中学に合格して、響(ひびき)の人生はうまくいっているはずだった。でも、このごろ何をする気も起きない。そんなときふしぎなメロディーが、すっと心に流れ込んできた。そして、家出をしていた兄ちゃんが、「女」になって帰ってきた! 親子、兄弟、友達……みんながギクシャク。この世は不協和音でいっぱいだ!
  • 「超」勉強法・実践編
    3.3
    IT革命なんてコワクない!! 頭が悪いのではない。方法が悪いのだ。これを読めばすべてが変わる。 これなら誰でも出来る! ――激変する日本社会。企業はリストラをすすめ、学歴は力を失なう。もはや自分の身は、自分で守るしかない。その最強の武器こそ「勉強」だ。英語、パソコン、そして日本語。いったい何に集中し、何から手を抜けば、いちばん効率があがるのか? 目からウロコ、具体的で今すぐに役立つノウハウが満載された1冊。
  • チル☆
    -
    かわいらしい絵&美しい物語。いちばん大切なものだから、みんな忘れて生きている! ――少女・チルの側には、彼女にしか見えない〈くねり〉がいる。青白い顔と黒い尾だけを持っていて、皮肉を言ったり、いじわるしたり。そして、仲良しの老犬・セミマル、遊園地で出会ったマシュマロ、いないはずの弟・ギン……。生きること、失うこと、そして忘れてしまった大事なことを描く、美しくて繊細な、魂の物語。
  • 散る花もあり
    4.0
    水産会社のフィリピン進出の尖兵となった越智は、現地で政治トラブルに巻きこまれ、危うく日本に舞い戻る。醜悪な現実に背を向け、故郷で屏息する彼のもとへ、ある日、刑事が訪れた。フィリピンで越智を救った青年ヒラリオが、ゲリラとしての密命をおび、日本に潜入したという。青年を助けねばと、越智は立ち上がった! 冒険小説の白眉。フィリピンでの恩人を案じて再起した男の死闘。男の友情が燃える鮮烈な長編。
  • 鎮西八郎為朝
    4.0
    波濤を越えて京をめざす、源為朝の強弓武勇伝――源家の嫡流に生れた源為朝は、2メートルを越す長身に巌(いわお)の筋骨、八人張りの強弓を楽々と引く超人であった。若くして都を追われ、たちまち九州を征したが、保元の乱の京によび戻される。不本意な合戦に敗れて伊豆大島に流されるが、そこには……。南の海に自由を得た清々しい英雄、武者の理想を描く長篇小説。
  • チーム・オベリベリ (上)
    値引きあり
    4.3
    1~2巻451~473円 (税込)
    約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った オベリベリ――和人たちによって「帯広」とされた新天地 明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか 開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション 〈明治維新という大きな時代の変わり目を体験した上に、それまでとまったく異なる世界に身を投じる若者たちの姿は、今、世界的な新型コロナウイルスの流行により、またもや大きな時代の変わり目を経験しなければならない私たちに何を思わせ、感じさせることだろうか〉――乃南アサ 文明開化の横浜で時代の最先端にいた女性は“その地”でいかに生きたか 私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければ この土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない 宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け、勉学に励んでいた。 兄の銃太郎は、神学校で一緒だった渡辺勝、依田勉三と北海道開拓について考え始めている。 彼らは勉三を中心に「晩成社」を興し、新天地へ向かう準備を進める。 明治15(1882)年、23歳になったカネは女学校を卒業し、渡辺勝と結婚、そしてオベリベリとよばれた帯広へ行くことを決意する。
  • 追放と自由
    -
    おれには生きる場所があるのか……。朝鮮人からも日本人からも疎んじられる、曖昧な存在に苦悶する、石時雄の叫びである。天皇へのテロを妄想し、自殺を計る長い苦悩の闇。焦燥や挫折の果てにみた、希望の光。日本人の妻の愛と友人の励ましを受けて、力強く再生の道を踏み出す、帰化朝鮮人青年の心の遍歴と成長を描いた力作。
  • 通勤快毒
    3.0
    お台場、池袋ウエストゲートパークにハマって、そばめし、タイのいかめしに舌鼓。パラパラ、厚底、丼ギャルから「てるくはのる」、「鼎(かなえ)」事件に、判事妻のテレホンセックス問題まで。10年を超えた「夕刊フジ」の名物コラムが1冊に!
  • 塚原卜伝十二番勝負
    4.0
    剣の極意を求める壮絶な決闘を描き、剣豪小説に新しい息吹をもたらした会心作。剣の聖地・鹿島に生まれ、香取神道流の奥儀を極めて、17歳で武者修行の旅に出る。めざすは、諸流達人の集まる京都だ。一人の若者が古今無双の剣士と称されるまでの名勝負をリアルに描き、謎多き塚原ト伝の実像に迫る、長編力作。
  • 築地川・葛飾の女
    -
    銀座の老舗「森むら」を舞台に、少女が一人前の女になるまでを、旧家の誇りに生きる人々を絡めて描く「築地川」。師である日本画家・滝川清澄への思慕を絶つため、葛飾に嫁していった女弟子の懊悩を、水郷の景物を背景に美しく描く「葛飾の女」。胸奥に火を抱く、繊細で華奢な女たちの、ひたむきな生をうたいあげた、下町の感性を受け継ぐ女三代記の名作2編。
  • 築地ファントムホテル
    -
    明治5年に焼失した日本初の西洋式ホテル「築地ホテル」。その焼け跡から宿泊客の刺殺体が発見された。謎を追うのは、クリミア戦争、アロー号事件など、歴史的報道写真を多数残した英国人写真家、フェリックス・ベアト。日本人助手とともに捜査を始めた彼は、二重三重に張られた罠の先に、驚愕の真相を見た!
  • 月と太陽
    4.0
    太平洋上の島に招待されてホラー作家はその双子と会った。皆既日食を見た後、弟のほうが言う。「ぼくらが世界を変えてやるよ」(「絆」)。きみは誰かの獲物になる――奇妙な男にかつて予言された女性からの連絡が絶えた。顔のわからない篤志家は敵だったのか(「瞬きよりも速く」)。圧倒的な想像力で未来の夢を描く傑作!
  • 築山殿無残
    4.0
    養父・今川義元の命で、家康に嫁いだ瀬名姫は、一子・信康をもうけ、築山殿と呼ばれた。今川、織田、徳川一門の確執を背景に、家康は、信長の女を信康の正室に迎えた。渦まく政略の中の嫁姑の葛藤、今川崩壊、信康切腹、築山殿刺殺! 時の歪みに翻弄される戦国女人の哀れを、史料を駆使し鮮やかに描く、本格歴史小説。松本清張氏も絶賛した「築山殿刺殺事件」の真実!
  • 机の上の仙人 机上庵志異
    -
    小精霊が語るファンタジー、空想豊かな奇譚怪談――小さな草庵と風変わりな小精霊が、ある日悠然と、童話作家の机の上に出現した。着流しに袖無し羽織、半白総髪まげの、方寸と名乗る仙人は、以来作家の眼前に出没し、不思議な物語を語ってきかせ、作家を興趣尽きない別天地に誘う。中国の奇書「聊斎志異」から発想し、日本の風土に合せて鮮やかに換骨奪胎し、趣向を凝らした、知的なショートファンタジー傑作物語集。
  • 佃島ふたり書房
    3.4
    佃の渡しが消えた東京五輪の年、男は佃島の古書店「ふたり書房」を立ち去った。大逆事件の明治末から高度成長で大変貌をとげる昭和39年まで移ろいゆく東京の下町を背景に庶民の哀歓を描く感動長篇。生年月日がまったく同じ2人の少年が奉公先で知り合い、男の友情を育んでいく。第108回直木賞受賞作品。(講談社文庫)
  • 対馬丸事件 沖縄の悲劇
    -
    太平洋戦争末期、学童・教師・父兄・病人等1600余名を乗せて、沖縄を逃れ、本土へ向かった学童疎開船・対馬丸は、トカラ列島の一つ、悪石島沖で米潜水艦の魚雷を受けて沈没した。この事実は、長い間、軍の命令で隠されていたが著者は、たくましい想像力によって、船と運命を共にした学童たちと沖縄の悲劇を描く。(講談社文庫)
  • 蔦燃
    3.0
    真砂子の前に、突然現れた、夫・光司の異母弟・末次郎。垣根に絡みつく蔦のように、友江の家にひび割れを作ろうとしているのか、復讐から始まった出会いは、白く透けるような肌を持つ真砂子をエロスに浸し、魔女のように変えていく。会わずにいられなくなった二人は……。鳥清恋愛文学賞に輝いた大人の名作長編。性愛が人の心を変える男女の物語。
  • 堤清二とセゾングループ
    3.5
    時代をリードした詩人・経営者の指導力とは 世俗をにくむ詩人であり、バランスシートを読む経営者――相反する二つの顔をもつ堤清二は、100社を超えるセゾングループ企業に君臨する総帥として、何を考え、どう行動してきたのか。時代をリードした「文化産業」の盛衰を克明にレポートして、その実像に迫る力作ノンフィクション。『漂流する経営』を改題。
  • ツボ押しの達人
    4.0
    放談社週刊ミライ編集部の望来は、かつて指一本で勇名を馳せた達人を取材しに山に入る。人の尊厳を一瞬で奪う筆舌に尽くしがたい凄技を操る達人から、望来は技の手ほどきを受けることに。そこへ編集長刺傷の報が。ヤクザの逆恨みか、それとも…!? 事件解決に乗り出す望来はもう、かつてのひ弱な記者ではなかった!
  • 妻が椎茸だったころ
    3.9
    亡き妻の残したレシピをもとに、椎茸と格闘する泰平は、料理教室に通うことにした。不在という存在をユーラモスに綴る表題作のほか、叔母の家に突如あらわれ、家族のように振る舞う男が語る「ハクビシンを飼う」など。日常の片隅に起こる「ちょっと怖くて、愛おしい」五つの偏愛短編集。<泉鏡花賞受賞作>
  • 艶めき
    3.0
    舅にできた女友達を通して昔の恋人に再会した和香子。女癖が悪く甲斐性のない別れた夫を思い切れない千絵子。ふと知り合った男と梅の古木を見にいく律子……。平穏な日常のなかで、女の心にはひそやかに蕾が育まれ、躰(からだ)の奥では小さな焔(ほのお)が燃え続ける。
  • 強い「個性」の経済学
    -
    戦争と革命の時代は終わった。新しく到来した平和と安定の時代は、一段と激しさを加える経済競争の時代そのものである。人並みの人間は淘汰され、広い視野・高い視点・鋭い判断力を備えた強い「個性」の持ち主だけが、経済活動はいうに及ばず、あらゆる社会活動・文化活動においても成功者になれるのだ。いま始まった新しい経済の時代を勝ち抜くための必読書。
  • つよく結べ、ポニーテール
    3.8
    「私、ただ野球がしたかっただけなんだよ……」鳥海真琴、23歳、サウスポー。史上初めて、プロ野球のマウンドに立った女子投手。3歳からバットを握った彼女は、中学で習得したシンカーを武器に、高校野球の世界に飛び込んだ。甲子園に出られなくてもいい。だって、私には野球しかないのだから。大好きな野球への想いを抱え、強豪校の野球部に入部した真琴だったが、待っていたのは、目を覆いたくなるような「現実」だった……。
  • 徒然草
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現存最古の版本といわれる流布系統本を底本に、懇切な校注、解説ならびに現代語訳を添え、連綿と読み継がれてきた、必読の随想録「徒然草」に流れる思想・哲学・人生観を、わかりやすく現代に蘇らせた、新編集。巻末に語彙索引を付す。
  • 津和野の殺人者
    3.0
    事件は、萩・津和野ツアーに参加した花谷有子の弟が、宿泊先のホテル火災に巻きこまれたことに始まる。そしてツアー仲間のOLが、入院中の病室で犯され、墜落死する。犯人を示す血液型は、AとBの二つ。容疑者は、ツアーの4人の男性。その中で真相に気づいた弟が、「五一五五」の謎の言葉を残して、殺された!
  • 定年ゴジラ
    4.0
    開発から30年、年老いたニュータウンで迎えた定年。途方に暮れる山崎さんに散歩仲間ができた。「ジャージーは禁物ですぞ。腰を痛めます。腹も出ます」先輩の町内会長、単身赴任で浦島太郎状態のノムさん。新天地に旅立つフーさん。自分の居場所を捜す四人組の日々の哀歓を温かく描く連作。「帰ってきた定年ゴジラ」収録の完成版。
  • 手首の問題
    3.5
    仕事もイヤになり、恋人もいないOLが下着ドロに手錠をかけた。頭に来てベランダにつなぎ、顔も見ないで外出してしまう。残された泥棒はなんとか逃げようとするのだが──。意外な犯人の正体とラストシーンが印象的な表題作をはじめ、人生に追い詰められた人々が見せる、切ない真実を描く極上の短編集。(講談社文庫)
  • テッカ場
    3.4
    「大人の夢中」を見に行った! 競走馬セリ市、鳩オークション、テディベアの大集会……。「人の目の色が変わる現場」は、こんなにもおもしろい。我を忘れて夢中になって! ――「テッカ場」……それは理性が影を潜め、欲望がほとばしる場所。いい大人が我を忘れ、普段は封印された別の顔を、うっかり垣間見せる。競走馬セリ市、鳩オークション、ネットアイドル撮影会、テディベアの大集会……、独特のムードあふれる「欲場」の活況とコーフンを、参加者目線で追ってみた!
  • 徹夜対談・いつもロンリーだった
    -
    大スター小林旭。人生の荒波をいくつも乗り越え、今もその存在感は薄れない。〈旭フリーク〉を自認する内館牧子が、今、生の「旭」に体当たり! 約8時間にわたる「徹夜対談」を決行した。女、男、映画、仕事、結婚、失敗、虚無感、これからのこと――縦横無尽に語り合った〈旭とその時代〉必携永久保存版! ◎…ある夜、小林さんはポツンとつぶやいた。「裕次郎もひばりも雷蔵も、みんないなくなっちゃったよ」…この時から、私はいつか小林さんと本気で対談してみたいと思い続けてきた。「状況」だけではなく、「心況」も聞きたいと思い続けてきた。… 内館牧子「あとがき」より
  • テネシーワルツ
    3.5
    大スター歌手と異父姉との人生の光と影。時代を鮮やかにとらえた力作。人の幸せとは何かを問うモデル小説――戦後間もないころ、いつも街角に流れていた、甘美なメロディー。その大ヒット曲「テネシーワルツ」を歌ったスター歌手・葉山サチと異父姉・向井とき江。この二人の交錯する人生を織りなす、光と闇のドラマを追いながら、人間にとって、また女にとって幸せとは何かを問いつめる、衝撃の長編モデル小説。
  • てのひらの迷路
    3.5
    20代の頃の恋愛、作家デビュー、そして母との別れ……。川端康成の『掌の小説』に触発された著者が「ささやくように」書きつづった、美しく、ちいさな24の物語。私小説のような味わいを持つ掌篇のストーリーと切れを楽しみながら、人気作家の素顔を垣間見ることができる、あなたのための特別な1冊。(講談社文庫)
  • テノヒラ幕府株式会社
    3.7
    フリーターの拓真は、女性社長・寺井サチが切り盛りするアプリ開発企業で住み込みで働くことになった。同期は一流企業から転職してきたビジネスマン・小野里。拓真は一流の流儀を説く小野里と、ベンチャーマインド溢れる社員の間で板挟みになり困惑する。あまりに異なる価値観を持つ人々が集ってしまったテノヒラ幕府。彼ら、そして彼女らは、わかり合うことができるのか? 交差する人間模様の果てに待つ衝撃のラストとは。
  • 寺町三丁目十一番地
    -
    仁少年をはじめ、一家16人もの大家族の心意気と、たえまないさざめきの日々、そして、大火被災の受難。昭和10年代に、地方都市で写真館をいとなむ福っつぁん一家をめぐる、日常と波乱の生活記録。児童文学のジャンルに、清新な一石を投じた話題作で、厚生大臣賞およびサンケイ児童出版文化賞の受賞作品。
  • 熱月
    4.0
    崇拝者と仕事を得て、華やかに賑やかに生きたい。美貌と強い運と恐れを知らぬ実行力で、文子は日本を飛び出した。教養はあるが生活者としては無力な武林夢想庵(たけばやしむそうあん)を夫に、オリエンタル・ブームのパリで、様々な恋の遍歴を続けた文子はしかし……。破天荒に、きらめいて生きた女の熱い人生を描く、傑作長編小説。(講談社文庫)
  • 天下泰平
    5.0
    ソ連から復員して会社に戻ってみると、会社は合併されていて元社長は格下げになっていた。熱血漢・立春大吉は、恩顧を受けた元社長の重役復帰を画策するが、会社側の猛反撃を受けて窮地に陥る……。会社内部の派閥抗争、ポスト争い、スパイ合戦などの中で、敢然と闘う独身男・立春大吉、そして彼をめぐる3人の女性を描いたサラリーマン小説の超大作。
  • 天下を取る
    -
    二流大学卒ながら、エリート人間とはひと味違うバイタリティを社長にみこまれ、東洋物産に入社した大門大太。入社早々、「天下取り」を宣言し、参謀を買って出た同期の亀村兵治、爽快な生き方に惚れた安原沢子らの協力で、次々に難関に体当りを開始する。快男子の型破りな行動を痛快に描く、現代サラリーマン出世物語。
  • 天国と楽園
    -
    フットサルの試合からの帰宅途中、19歳で事故死した圭。兄の陸は圭のノートを読んで、弟がまだ童貞だったことを知る。その無念さを思ううちに圭の気配を感じるようになり、その声によれば陸が生前の弟を知る3人の女性とセックスできれば、お彼岸の3日間だけ生き返ることができるらしい。果たして奇跡は起きるのか?
  • 天国の郵便ポスト
    3.5
    愛する妻を亡くした悲しみから立ち直れぬまま、幼い子供と二人、ひっそりと毎日を送る真人。ある日、愛犬の死に落ち込む女の子が書いた手紙へ、ふとした思いつきから返信を書くことに。それがいつしか「天国に届く郵便ポスト」の噂となって逗子の街に流れ始める。しかし、差出人不明の手紙をきっかけに、不思議な文通が始まり……。喪失感を抱えながらも、真人本人にも起こる奇跡。誰もが温かい涙を流す愛の物語。(講談社文庫)
  • 天使で大地はいっぱいだ
    -
    北海道・石狩平野に住む森谷三郎(サブ)一家。サブたちの担任・キリコ先生を中心に、けんかあり友情あり、たくましく成長する子どもたち。また、彼らの悩みを真剣に受けとめ、ともに考えるおとなたち。厳しく、またやさしい自然の中での人々の出会いと別れ……。貧しくともおおらかに生きる子ども群像をえがく、長編力作。
  • 転生
    3.7
    2011年度芸術選奨受賞作家。謎の死を遂げたパンチェンラマ十世が、突然蘇った。卑しい男の魂が転生してしまったのか、この活仏(かつぶつ)は意地汚くて女好き。動くミイラと化したラマは、当局の目を避け、小僧のロプサンを連れてインドへの道を急ぐが……。核の脅威が迫るチベット高原でラマはある行動に出る。(講談社文庫)
  • テンダーワールド
    3.5
    人類は再び「神」に遭遇する!? ネオ創世神話の降臨!! ――近未来のアメリカで続発する怪事件。去勢された男女の変死体、封印された危険なゲームソフト『ゴスペル』、不気味なカルト集団「ハイネスト・ゴッド」。謎を追うFBI捜査官のカトラーとオカザキ、レポーター・鳴海たちが、巨大ネットシティ「OROZ」で遭遇する、人智を超えた真実とは!? 新世紀のハイパー・バイブル!
  • 天女の末裔
    3.0
    岐阜県王御滝郡神守地区、禁男の山中で巫女が生んだ女の子は、民俗学研究の学生が連れていったという。そのとき、村の男が殺され、巫女は殺人犯として服役する。そして村人たちは、「イチミコサマの呪い」と呟くのみであった。23年後、再び山中で謎の殺人事件が起きた! 宿命の娘・巫女の出産が秘めた殺人の謎。二人の男女が、窮地に追い込まれながらも真相に迫る! 江戸川乱歩賞受賞の話題作。
  • 転覆 ―海運・大型乗っ取り事件―
    -
    ニクソン・ショックによる混乱と不安が、経済界を震撼させていたその年の秋、エースラインの株価が突然と火をふき、緊急役員会の席上、社長が心臓発作で急死した――三光汽船(当時河本敏夫社長)によるジャパンラインの株買占め事件の真相をモデルに、海運再編の密謀と、企業人たる男たちの凄まじい闘いを描いた、著者渾身の傑作長編
  • 天保九年の少年群
    -
    未熟な悪党達の哀歓、当世若者気質・天保版――賄賂と談合の横行する、腐敗した千代田城の城下で、泰平の世の中からはみ出して、浅草の貧しく仲間宿にとぐろをまく少年たち。御家人くずれの悪童、妖しい美少年、博打と女遊びに夢中の未熟なほっつき歩く放蕩者などの、単純で素朴な生と死。あくどく派手な徳川時代の世紀末に、刺激的で妙な魅力をもつ集団の消長、時代と人間の関わりを、練達の筆で暖かく描く、心に残る名作。
  • 天路 TENRO
    4.0
    人を殺した少年は、どうすれば、罪を償えるのか? 担任の中学女教師を刺殺してしまった幸雄は、児童自立支援施設を出た後、自らの罪を告白しながら、日本じゅうを歩いて周る「償いの旅」に出た。犯した「罪」の重さに値する「罰」とは何か? 暴力の連鎖を止め、残された者たちに、魂の再生が訪れる時は来るのか? 人を殺した少年の果てなきデスロード!
  • 出逢った頃の君でいて
    3.7
    特に取柄もなく、小料理屋を経営する母と二人暮らしのナナ。ナナの父は考古学者で、研究の場・エジプトで死んでいた。短大卒業、就職を目前に、父の愛したエジプトへ旅行した彼女が、そこで出会ったものは……! 普通の女の子・ナナの激しい恋の行方は……! 大人気漫画の原作小説。
  • ディプロトドンティア・マクロプス
    3.4
    京都で探偵事務所を開設したばかりの私に依頼人が2名。「失踪した父を探してほしい」という大学教授の娘と、「カンガルーのマチルダさんを見つけて!」とわけのわからないことを叫ぶ美少女だった。捜査を始めた途端、私は暴漢に襲われる。すでに巨大な陰謀の渦中にいたのだ。先の読めない我孫子流ハードボイルド。(講談社文庫)
  • 出口のない海
    4.4
    人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。ヒジの故障のために、期待された大学野球を棒に振った甲子園優勝投手・並木浩二は、なぜ、みずから回天への搭乗を決意したのか。命の重みとは、青春の哀しみとは――。ベストセラー作家が描く戦争青春小説。
  • 出口・廃墟の眺め
    値引きあり
    4.0
    過ぎ去った遠い日や心の底深くに、しめやかな触手をのばし、生の根の不思議なゆらめきを鮮かに捉えた、虚無に献げる高貴な酒にも比すべき短篇集。真昼に現れ出た夢魔の如き「出口」、痛ましいまでの思春期の青年の心を描く「手品師」、瓦礫の中に青白い女の裸体が横たわる「廃墟の眺め」など14篇を収録。
  • デッドボール
    4.0
    仕事なし、彼女なし、借金あり。とにかくツイてない。律儀なことが唯一の取り柄。そんなノボルに持ちかけられたのは、絶対に失敗するはずのない完全誘拐計画。その報酬は一千万円。人生を立て直すためのたった一度の犯罪。そう誓って受けたこの仕事。だが彼は、身に覚えのない事件の殺人犯になっていた。(講談社文庫)
  • でりばりぃAge
    3.8
    夏期講習を抜け出した14歳の真名子は、広い庭のある古びた家が気になって、入り込んでしまう。そこでは青年がひとり静かな時間を過ごしていた。彼と話していくうちに、真名子の悩みが少しずつ明らかになる。友情、家族、進路、誰もが共感する、思春期の苦悩を瑞々しい筆致で描いた講談社児童文学新人賞受賞作。
  • 伝教大師巡礼
    -
    一途な情熱を過酷な修行で天台宗を開いた伝教大師=最澄の全生涯! 清らかな人間像を描き出す評伝紀行――一途な情熱と過酷な修行で、天台宗を開いた最澄(伝教大師)、そのゆかりの聖地を巡礼し旅をしながら、その風土を体験し記録と伝説の隙を作家の想像力で埋めて結晶させた、紀行評伝。比叡山に堂舎を整え、慕ってくる弟子たちを教化し、命がけの入唐を果たした真摯な宗教家の、晩年は空海との劇的な対立に苦悩する姿も鮮やかに伝え、高潔な魂の人の全生涯を語る傑作。
  • 伝説なき地 【新装版】
    4.3
    伝説も生まれぬベネズエラの涸れた油田地帯には多数の難民が住みつき、マリアという聖女が人々の団結の象徴となる。その中の鍛冶と丹波という屈強な日本人が地主の攻勢に備えた。その土地から希土類(レア・アース)という超伝導素材が大量に発見され、巨億の利権に目が眩んだ男たちの殺戮劇が始まる。南米3部作第3弾! (講談社文庫)
  • 伝説のイエロー・ブルース
    -
    「あんたは黒人じゃない。でも、あんたのソウルは黒人よりももっと黒い」。カバン一つと古びたギターをかかえて海を渡った男が、あらゆる屈辱と人種差別を乗り越え、ニューヨークの舞台で贈られた称賛の言葉(オマージュ)。アメリカ合衆国に一人闘いを挑んだミスター・イエロー・ブルース、大木トオルが語る熱気に満ちた青春の軌跡。
  • トイレのない旅
    3.5
    砂漠のデコボコ道をゆくロケバスの中でも、隙間だらけの安宿でだって、ぐっすり眠れる。それに食べることが大好きな私は、どこへ行っても現地のもので大丈夫! でもトイレは……。ブータンのお寺で見た巨大トイレ、中国の奥地で体験した草原トイレ、哀愁のペルー・アンデス、シベリアの大湿原など、世界の辺境をかけめぐる女優がつづる、笑いと涙がいっぱいの、ときめきの旅本。
  • 塔

    -
    春の蝶に誘われた少年の「僕」は、冒険を求めて、曠野の中に聳え立つ塔に行く。塔の中にある部屋々々を遍歴した僕は、権勢を掌握し、不可思議を探り、豪奢に酔い、人間の智慧を極める。次いで愛を得、最後の部屋に到達したとき、僕の前に開けた運命は? 鮮やかな幻想世界を構築した表題作の「塔」、ほか初期の名作6編を収録。
  • 東海道中膝栗毛(上)
    -
    江戸者の弥次郎兵衛と喜多八の、少し品は悪いが気の良い憎めない小悪人が展開する、東海道の道中記。主人公の演じる失敗談におりおりの狂歌、各地の風俗、奇聞を織り込んで抱腹絶倒の旅はつづく。この滑稽本の名作を読み易くするため工夫配慮し、図版なども出来うる限り多数とりいれ、忠実に翻刻した。発端より四編下まで収録。<上下巻>
  • 東京インフェルノ
    -
    東京サミットが開催される3日間に、関東・東海地方に大地震が発生、首都圏は壊滅する――新興宗教「マリアの家」の教祖・柳生宗隆の不吉な予言どおり、次々と異常な数値がみられ始めた矢先、地震災害警戒宣言発令の、にせ情報がテレビに流れた。一大パニックに挑む若きイサム・オキタの、ハードボイルド大長編。
  • 東京―上野3.6キロの完全犯罪
    -
    ニヒルな調査員が、また大活躍! 日本の北と南から、同じ頃に出発した2台の寝台特急で起きた1つの殺人事件に挑む! ――上野へ向かう札幌発の寝台特急「エルム」のベッドにまかれた大量の血液は、同じ頃、博多から東京へ走っていた「あさかぜ」車中で殺された悪徳探偵のものだった。解決の糸口すらつかめぬ警察にしびれを切らした、被害者の妹・由美の依頼で、おなじみ「ニヒルな探偵」鏑木一行が調査開始! エロチック本格トラベル推理。
  • 東京家族
    4.2
    瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉と妻のとみこは、久しぶりに3人の子供たちに会うために東京へやってきた。最初は年老いた両親を気遣う子供たちだったが、日々の仕事や生活に追われ、少しずつ溝ができていく。そんななか、とみこが突然倒れ……。山田洋次監督がいまの家族を描いた感動作を完全小説化! (講談社文庫)
  • 東京藝大物語
    3.0
    全国から才能が集う東京藝術大学。しかし、アーティストとして名をなすのは十年に一人ともいう。感動すると鼻水を流すジャガー、鳩ばかり描くハト沼、迸る情熱を制御できない杉ちゃん。何者かになろうとあがく彼らの悪戦苦闘、疾風怒濤の日々を、五年間、講師として過ごした著者が万感の思いで描く青春小説!
  • 東京ゲンジ物語
    -
    美少女の過去と記憶を巡る謎(ミステリー)。あたしの周りでは、よく人が死ぬ――美少女ヒカル。彼女には、死がまとわりついているようだ。両親、友達……皆、さまざまな事件に巻き込まれ、命を落としていく。それは8年前、ヒカルが殺したかもしれない同級生の呪いなのか? 今、すべての死がジグソーパズルのようにはめ込まれ、正体が明かされる時がきた。鬼才の作家が描く、記憶と死のミステリー。 ※本書は電子書店パピレスよりネット配信されたものを大幅に改稿し、天樹征丸名義で2006年5月小社より刊行されました。

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