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約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った
オベリベリ――和人たちによって「帯広」とされた新天地
明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか
開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション
〈明治維新という大きな時代の変わり目を体験した上に、それまでとまったく異なる世界に身を投じる若者たちの姿は、今、世界的な新型コロナウイルスの流行により、またもや大きな時代の変わり目を経験しなければならない私たちに何を思わせ、感じさせることだろうか〉――乃南アサ
文明開化の横浜で時代の最先端にいた女性は“その地”でいかに生きたか
私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければ
この土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない
宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け、勉学に励んでいた。
兄の銃太郎は、神学校で一緒だった渡辺勝、依田勉三と北海道開拓について考え始めている。
彼らは勉三を中心に「晩成社」を興し、新天地へ向かう準備を進める。
明治15(1882)年、23歳になったカネは女学校を卒業し、渡辺勝と結婚、そしてオベリベリとよばれた帯広へ行くことを決意する。
※期間限定無料版、予約作品はカートに入りません
Posted by ブクログ 2022年08月08日
読もうと思ったきっかけは、仕事で久々に帯広に行ったこと。
物語自体は淡々と進んでゆく。それでいて退屈にならずに読み進めていくことができた。上巻を読んでみて下巻を読むか判断しようと思っていたところ、予想以上に退屈しなかったので、下巻も購入。
北海道に生まれ育っているからこそ、冬の厳しさも体感してるので...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月05日
文明開化の横浜。宣教師が興した女学校に通うことになった鈴木カネ。英語も学び、キリスト教も学ぶ。父や兄と共に信者となった彼女の生き方の基本はキリスト教なのだろう。卒業後の進路を選ぶとき、結婚すると決めるとき、夫と共に北海道の開拓に挑むとき、それぞれに自分で決めながら天主様の導きというか見守りも信じてい...続きを読む
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