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Posted by ブクログ
都内から2時間のニュータウンにマイホームを持つ主人公が、定年退職後の生き方に悩み、葛藤と試行錯誤を繰り返しながら、自身の生きがいを探す物語。
本書は小説でありながら、主人公目線の記述になっていないところがユニークでした。
会話以外の記述においても主人公のことを「山﨑さん」と終始「さん」付けで書かれている等、ストーリーを少し俯瞰した立場から眺めているような、不思議な錯覚を覚えます。
無事に定年まで勤め上げ、自宅のローンも完済。娘2人は元気に巣立ち孫にも恵まれている。
一見すると幸せな60歳、悠々自適な第二の人生の始まりだが、作中では『平凡なサラリーマン生活を終え、残ったのモノは都心から2時間の古くなったマイホームだけ』というやや陰りのある雰囲気が漂います。
間違った選択はしていないけれど、何故だか虚無感がある。
自分は何者なのか?
残りの人生をどう過ごすべきなのか?
同じニュータウンに住む定年仲間や家族との交流の中で、その答えを見つけていく。
・共感できる!
・自分はこうはなりたくない
・とは言え、幸せな人生じゃん
等々、読者の年齢や立場よって多様な捉え方・感じ方ができるユニークな作品でした。
ぜひ読んでみては。
Posted by ブクログ
時代は少々古いが、ニュータウンの定年世代のオヤジ達の物語。
自分の家を建てるという事は、現役世代で働いている時間をすべて捧げ無ければ普通の家庭には難しい。
定年まで健康で働けるか、職は失わないか。リスクだって当然あって不安にもなる。けれど家を建てたいと考えたとき「子供が伸び伸びと笑顔で暮らしてくれれば」とその一心で決断してきたのだろう。私だってそうだ。子供が思いっきり遊べて、自分の家を好きになってくれて、時に家を疎ましく思いながらも、自分が当たり前に帰れる場所と思ってほしい。物語のニュータウンに家を建てた当時のお父さん達は、皆きっとそう思って長年働き続けてきたはずだ。
ローン組んだ直後に不安で不安でどうしようもなかった時に、父が言ってたな。
土地と建物を買う為だけに、ローンを組んで莫大な負債だけ負うんじゃないんだ。家族みんなが過ごせる居場所を買うんだ。それは土地と建物以上の価値があるんだ。
ってね。家建てて良かったって今ならハッキリ言えるよ。
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