感動する作品一覧

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  • 巌窟王1
    完結
    4.0
    1815年、商船ファラオン号に一等航海士として乗り込んでいたエドモン・ダンテスは、重病のルクレール船長からエルバ島に流されている元皇帝ナポレオンへの小包を託された。ダンテスはエルバ島に渡り、ナポレオンから一通の手紙を預かる。航海を終えたダンテスは、船主モレルから死んだクルレール船長の後任を命じられたが、彼を妬む会計係のダングラールが、メルセデスに横恋慕するフェルナンを唆し、ダンテスがナポレオンと接触した事を当局に密告させる。ダンテスはメルセデスとの婚約披露の夜に逮捕された。検事ビルフォールはナポレオンの手紙の宛先が父のノワルチェだと知って、手紙を焼き捨て、ダンテスを牢獄に閉じ込める。岩窟王の完全劇画化!
  • 百人遊女 1巻
    完結
    4.0
    江戸時代-数多の遊女が駆け引きを客との間で繰り返す場所、吉原遊郭。泪する者、笑う者、想いを遂げずに死する者。百人いれば百通り、叶わぬ夢がありました。坂辺周一が贈る泡沫の情愛物語。
  • 機動戦士Zガンダム 第一部 カミーユ・ビダン
    4.0
    地球連邦とジオン公国の争いから7年。連邦軍はエリート部隊ティターンズを組織し、ジオン残党狩りを開始する。一方、反連邦組織エゥーゴにはあの“赤い彗星”の姿が!? 両者がぶつかる時、新たな伝説が生まれる──。
  • 目撃者は月
    3.0
    ひどく酔っていた私は、ビルの谷間で見知らぬ男ともみあっていた。相手を突き倒し、落ちた免許証入れをひろって顔を上げると、きれいな三日月が。翌日、免許証入れを取り違えていたことに気づいた私は、夜のニュースであの男が殺されたことを知った……(「目撃者は月」)。なにげない日常に忍び寄る殺人の影。名手が巧みに紡ぎ出した傑作短編集!
  • セリヌンティウスの舟
    3.4
    大時化(おおしけ)の海の遭難事故によって、信頼の強い絆で結ばれた6人の仲間。そのなかの一人、米村美月が、青酸カリを呷(あお)って自殺した。遺された5人は、彼女の自殺に不自然な点を見つけ、美月の死に隠された謎について、推理を始める。お互いを信じること、信じ抜くことを、たったひとつのルールとして――。メロスの友の懊悩(おうのう)を描く、美しき「本格」の論理。
  • 結婚小説
    4.0
    結婚なんかしたくなかったのに、彼のことを好きになりすぎて、浮気性の彼を独占するために結婚しなきゃならなくなった琴美(ことみ)。どうせするなら、〃夢〃を実現したい! でも花婿はまったくもって甲斐性なしの貧乏映画監督。琴美の理想の結婚への道は多難なのだが……。琴美の友達、まゆこ、莉帆(りほ)、和喜(かずき)たちの結婚もなかなかにして前途多難なのだった。
  • 木枯し紋次郎(一)~赦免花は散った~
    4.7
    「人間には一生に一度や二度、計算に合わなくてもやらなければならねえことがあるもんだ」三度笠に汚れた道中合羽、手甲脚絆。頑丈一辺倒の長脇差とトレードマークの長い楊枝。……幼馴染みの兄弟分に裏切られ、罠におちた紋次郎の頬の刀傷がひきつった。くわえ楊枝が震えて、木枯しに似た乾いた音が、高く鋭く鳴った。時代小説のスーパー・ヒーロー、待望の登場。
  • 殺人を見た九官鳥
    4.0
    キャサリンのペット・九官鳥が脱走。捜査を頼んだペット探偵から、数日後、発見の報が入った。駆けつけたキャサリンと浜口は、そこで家主の藤枝和男の毒殺死体と遭遇、殺人事件の渦中に……。藤枝家から消えた十億円の現金と五人の容疑者! 見つかった九官鳥は別の鳥だったが、その鳥の喋った言葉に事件の鍵が!? おなじみ名コンビが、難事件の数々に挑戦!
  • 天敵~「窓際の狼」シリーズ~
    5.0
    東阪広告東京本社の舘脇一輝は突如、関西新空港プロジェクトへの異動を命じられる。それは舘脇の親友である前任者・笠井の失踪を受けてのものだった。笠井の失踪を黙殺する会社に対し、執念でその行方を追う館脇。次第に浮かび上がる醜く激しい社内抗争、汚れた欲望の渦。窓際社員・館脇は会社の救世主となるか!?
  • 相馬の牙
    4.5
    相馬藩士・刈谷兵介は、真剣を持つと狼になる。ある日、十二人の浪人を瞬時に斬り伏せた。藩の剣術師範・百目木一風斎は、この噂が気にかかった。二人の決闘が迫る。兵介は一風斎の娘・佳乃に惚れていたが、一風斎を一気に斬り裂いて脱藩した。追手が来る。やがて、流浪の身となった兵介と、佳乃の幼い弟・兵馬の対決の日が訪れた……。
  • 寒がりの死体
    4.0
    石脇律子は死んでいた。ふとんを3枚もその体にかけて。彼女のまわりには、遺産問題でもめた腹違いの弟、たまに様子を見に来ていた姪、以前付き合っていた男、今付き合っている男。容疑者はこの4人に絞られた。動機は金銭絡みなのか、愛憎なのか──(「寒がりの死体」)。京都府警検視官・江夏冬子は女性としての視線から、犯人像を鋭く推理する!
  • 幸福という名の武器
    3.0
    「20歳の時以来、私は不幸というものと同居しているような歳月を生きたが、同居はしているが自分を不幸だと思ったことはなかった……」会社の倒産、莫大な借金、二度の離婚と、波乱と苦闘の人生を前向きに乗り越えてきた愛子センセが最近の世相、親子の気持ち、世代のこと、親しい友人のことなどをざっくばらんに語る辛口エッセイ。
  • 憤怒のぬかるみ さんざんな男たち女たち
    3.0
    「うぬっ! なぜ怒らぬ! この新人類め!」憤怒の本格派、アイコ先生の怒りを浴びても今どきの若者にはどこ吹く風。顔色も変えず、抗弁もせず、ケロッとしている。怒りの看板を出して30年、えらそうに怒った私の面目はどうなる、とアイコ先生のマジメな憤慨はいや増すばかり。無感動、無関心ばかりが横行する世の中をきっちり叱りたおす痛快、愉快、爽快なエッセイ集。「さんざんな男たち女たち」改題。
  • バラの木にバラの花咲く
    4.0
    矢部円はテレビのモーニング・ショウのメイン司会者。美人でシャープな彼女をラジオから引き抜き、人気キャスターに育てたのは恋人のプロデューサー・坂口だった。何事にも強引で現実的な彼に円はうとましさを覚えはじめ、自分の信念を貫くため局を退めていった加納に惹かれていく……。二人の男の間で揺れながら懸命に自分の花を咲かせようと奮闘する女の長篇ロマン。
  • これが佐藤愛子だ 1
    3.0
    人それぞれ、年それぞれ、教育それぞれ、今はいろんな経験、価値観が存在している。同感の人も不同意の人も怒りの人も軽蔑の人も、まあひとつ、「歴史を読む」といった気分で読んでいただきましょう――全エッセイ2万枚より精選した昭和40年代の、驚きと怒りにみちた日本人の姿、時代の変遷。傑作痛快エッセイ第1弾。
  • 二十五夜のシンデレラ
    5.0
    雑誌の夫の不倫に関するチェック・ポイントを読んでいたあかね。同窓会から帰ってきた夫の一樹に見られ、ごまかし笑い。しかしその日から、一樹の様子がおかしくなった。それまで無かった不倫疑惑が激増!とうとう相手らしき女性・一樹の同級生の恵子と対決し、ラブ・ホテルまでつけて行くが…。実は一樹は、内緒でホテルの改装に携わっていたのだ。恵子は仕事先のオーナーの婚約者で、一樹に仕事を依頼しただけだった。一樹は、あかねが雑誌に載っていた指輪を欲しがっているのだと思い、アルバイトで稼いでいたと言う訳。「誘惑」他に「白い恐怖」「恋愛白書」「同級生」「二十五夜のシンデレラ」を収録。
  • 魔夜峰央のまどろみ日記 本日も異常ナシ
    完結
    3.0
    全1巻440円 (税込)
    仕事場が鬼門の魔夜先生。仕事場にはありえない不思議現象が勃発。お札を貼ろうとしたら…!? その他、佐渡で過ごした幼少期の感動エピソード等、読みごたえたっぷりのエッセイコミック!!
  • 吉良忠臣蔵(上)
    5.0
    江戸城中・松の廊下の刃傷事件の背後には、冷酷無比な罠が張りめぐらされていた! 浅野家、吉良家、上杉家、そして将軍綱吉の側用人・柳沢吉保に、赤穂藩家老・大石内蔵助。権謀術数渦巻くパワーゲームを迫力豊かに描き、独自の歴史観で組み立てなおす実像忠臣蔵ロマン。
  • サグラダ・ファミリア[聖家族]
    4.1
    将来を嘱望されながら、ある事件をきっかけに落ちぶれてしまったピアニスト響子。酒に溺れながら孤独に生きる彼女のもとに、かつて恋人だった透子が戻ってきた。ある日突然、赤ん坊を抱いて。しかし、女同士のカップルと赤ん坊の不思議な関係は、突然の透子の死によって壊れてしまう。希望を失いかけた響子の前に一人の青年が現れた――。切ない愛と新しい家族のかたちを描く、恋愛小説の傑作。
  • さよなら、手をつなごう
    3.5
    あの頃、僕らはいつだって、目の前の何かに夢中になって、彼方の誰かに恋をしていた。宇宙飛行士を目指す兄の背中を、一途に追いかけていた幼い日々。たったひとりの親友以外には友達もいない学校生活で、不意に胸に焼きついた女の子の横顔――。まっすぐでイノセントな少年少女たちの一瞬を切り取った、心あたたまる青春小説集。
  • 無伴奏
    3.9
    学園紛争、デモ、フォーク反戦集会。1960年代、杜の都・仙台。荘厳なバロック音楽の流れる喫茶店で出会い、恋に落ちた野間響子・17歳と堂本渉・21歳。多感で不良っぽい女子高生と男からも女からも愛されるような不思議な雰囲気の大学生の危険で美しい恋。激しい恋をひっそりと見守る渉の特別な友人、関祐之介。三人の微妙な関係が引き起こす忌まわしい事件は、やがて20年後の愛も引き裂いていく。
  • 行動することが生きることである
    4.0
    人生は凡てのことに、のぼせなければならない、と思っているのである。……何事かをするのに、あとさき考えてからすると、どうも勢いがなくなる。のぼせていると、何事をするのにも、することに勢いがつく。そこで初めて、行動することが生きることになる。90歳を優に過ぎた著者が経験から贈る、生き方についての343の知恵。
  • 薄墨の桜
    5.0
    樹齢1200年、幹の回り11メートル余、万朶に咲いた薄墨の桜は、天空に広がりみごとというより他なかった。20年ぶりに蘇った名木は波瀾の人生を歩んだ料亭の女将と、美貌の養女とその恋人との複雑な人間模様を、妖しくも美しく浮き彫りにした。格調高い文章で綴った著者会心の作「薄墨の桜」。他に「八重山の雪」収録。
  • 猫背の王子
    4.1
    自分とセックスしている夢を見て、目が覚めた――。女から女へと渡り歩く淫蕩なレズビアンにして、芝居に全生命を賭ける演出家・王寺ミチル。彼女が主催する小劇団は熱狂的なファンに支えられていた。だが、信頼していた仲間の裏切りがミチルからすべてを奪っていく。そして、最後の公演の幕が上がった……。スキャンダラスで切ない青春恋愛小説の傑作。俊英の幻のデビュー作!
  • 猫と庄造と二人のおんな
    3.9
    一匹の猫を中心に、猫を溺愛している愚昧な男、猫に嫉妬し、追い出そうとする女、男への未練から猫を引取って男の心をつなぎとめようとする女の、三者三様の痴態を描く。人間の心に宿る“隷属”への希求を反時代的なヴィジョンとして語り続けた著者が、この作品では、その“隷属”が拒否され、人間が猫のために破滅してゆく姿をのびのびと捉え、ほとんど諷刺画に仕立て上げている。

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  • 「原発をつくった」から言えること
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 技術者の目から、事故で起こったこと、原発の真実について解説。3.11の震災後、福島原発で何が起こったのか? そもそも原発の仕組ってどんなもの? 原発の格納容器設計に携わった著者が技術者の目から、原発の真実をわかりやすく解説。また、本来あるべき技術者としてのあり方についても説く。

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  • キャバママ(1)
    3.3
    キャバ嬢シングルマザー・向日葵と、息子・大地のハートフルストーリー!平和だった団地は、キャバ嬢ママの向日葵と息子・大地がやってきてから、毎日大騒ぎ!!でも、2人が巻き起こす事件は、不思議とみんなのハートを明るく照らしていく。
  • 人間失格
    4.0
    「恥の多い生涯を送ってきました」3枚の奇怪な写真と共に渡された睡眠薬中毒者の手記には、その陰惨な半生が克明に描かれていた。無邪気さを装って周囲をあざむいた少年時代。次々と女性と関わり、自殺未遂をくり返しながら薬物におぼれていくその姿。「人間失格」はまさに太宰治の自伝であり遺書であった。作品完成の1か月後、彼は自らの命を断つ。
  • 正しい大阪人の作り方
    3.3
    地元を愛し、おもしろさを貪欲に求め、生れたときからのツッコミ体質と徹底したノリの良さを併せ持つ大阪の人々。そんな魅力あふれる「正しい大阪人」とは、一体どうやって作られるのか!? 他県民が抱く大阪人への期待と誤解の数々をわかぎゑふが鋭く解説。日本人の「総大阪人化」を目指しておくる大爆笑エッセイ。これを読めば、あなたにも「正しい大阪人」流の元気が湧いてくる!
  • 世界を、こんなふうに見てごらん
    4.1
    子供の頃、芋虫と話がしたかった著者。おまえどこにいくの、と話しかけた。芋虫は答えず、葉っぱを食べはじめる。言葉の代わりに見ていて気がつくことで、気持ちがわかると思った。昆虫、猫や犬など動物とおしゃべりするには、観察が一番だとわかった。これが、いきものを見つめる原点。不思議と驚きにみちた世界を「なぜ?」と問い続けた動物行動者がやさしい言葉で綴る自然の魅力発見エッセイ。
  • クイーン検察局
    3.5
    クイーン検察局の秘密ファイル公開!ワンマン検察局の名探偵エラリイ・クイーンが、殺人課、麻薬課、不可能犯罪課などの課にそれぞれ当てはまる難事件を快刀乱麻を断つごとく解決する。「金は語る」「代理人の問題」「九官鳥」「変わり者の学部長」等、軽妙酒脱な知的パズル18篇を網羅する傑作短編集。
  • 風立ちぬ・美しい村
    4.0
    1巻440円 (税込)
    風のように去ってゆく時の流れの裡に、人間の実体を捉えた「風立ちぬ」は、生きることよりは死ぬことの意味を問い、同時に死を越えて生きることの意味をも問うている。バッハの遁走曲(フ-ガ)に思いついたという「美しい村」は、軽井沢でひとり暮しをしながら物語を構想中の若い小説家の見聞と、彼が出会った少女の面影を、音楽的に構成した傑作。ともに、堀辰雄の中期を代表する作品である。

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  • 李陵・山月記
    4.4
    1巻440円 (税込)
    人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文人・司馬遷、不屈の行動人・蘇武、三者三様の苦難と運命を描く「李陵」など、三十三歳の若さでなくなるまで、わずか二編の中編と十数編の短編しか残さなかった著者の、短かった生を凝縮させたような緊張感がみなぎる名作四編を収める。

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  • 海を見に行こう
    3.7
    同棲していた彼氏とケンカして、家出した茜。民宿を経営する叔父夫婦のもとに転がり込むが、そこはラブホテルに替わっていて……(「海風」)。結婚して10年。ずっとうまくいっていた妻との間に、大きな悩みを抱えてしまった航。久しぶりに戻った故郷で、昔傷つけてしまった女性と再会し――(表題作)。海辺の街を舞台に、人生に迷い立ち止まる6人の男女の再生を描く、ほろ苦くも心温まる小説集。
  • 「少年A」14歳の肖像
    3.6
    一億人の心臓を鷲づかみにした「神戸連続児童殺傷事件」。審判は終わった。真実は詳らかにされることなく、少年Aは闇の中に消えた――。彼の内なる「酒鬼薔薇聖斗」はいつ、どんな家庭で産声をあげたのか。母親は魔物の誕生に気付かなかったのか。第一級捜査資料に綴られた生々しい「肉声」。少年が初めて語る狂気と虚無、そして両親の慙愧……。今ようやく浮き彫りとなる驚愕の全貌。

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  • 長崎乱楽坂
    3.3
    風呂上りの火照った肌に鮮やかな刺青を躍らせた猛々しい男たちが、下穿き一つで集い、日々酒盛りに明け暮れる三村の家。人面獣心の荒くれどもの棲む大家族に育った幼い駿は、ある日、若い衆が女たちを連れ込んでは淫蕩にふける古びた離れの家の一隅に、幽霊がいるのに気づくのだった。湾の見える町に根を下ろす、昭和後期の地方侠家の栄光と没落のなかに、繊細な心の成長を追う力作長編。

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  • ひまわりと子犬の7日間
    4.3
    神崎彰司が働く保健所に、母犬と生まれたばかりの子犬が収容された。母犬は近寄る人間たちに激しく吠え、必死にわが子を守っている。彰司の娘・里美は、そんな母犬に亡くなった自分の母の姿を重ね、助けてあげてほしいと懇願する。だが、収容期間はたったの7日間。彰司の奮闘もむなしく、母子犬の“命の期限”は刻一刻と近づいていた――。実話をもとにした感動の映画を、監督自らがノベライズ。
  • 数学力は国語力
    3.0
    論理力に悩むすべての人へ。小学校、中学、高校で何年間も学んできたはずなのに、算数・数学に苦手意識を持つ人は多い。しかし、誰もが知っている算数・数学の簡単な知識を掘り起こすだけで、論理力は鍛えられる! ベン図や食塩水問題など、数学的発想を活用すれば、話し方・考え方をスッキリ組み立てられて、日常生活にも役立つ。さぁ、「数学力」を使って論理トレーニングを始めましょう。
  • 夫婦の一日
    3.8
    不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た……。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集。

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  • 蜜蜂乱舞
    4.5
    1巻440円 (税込)
    東京の大学を中退して行方知れずになっていた長男が、女を連れて戻ってきた。彼女とは、四日前に結婚したという。養蜂一筋に生きてきた伊八郎の心は、喜びと憤りで大きく揺れた。四月、春の訪れと共に、一家は花を追って、日本列島を北上するトラックの旅に出るが……。旅先で遭遇する事件や人間なるがゆえの葛藤を、雄大精妙な自然界の摂理を背景に捉えた力編。

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  • パレット文庫 プリンスは薔薇と鎖にときめく
    3.0
    こんなに切ない気持になったのは、生まれて初めてだよ、マイ・スウィート 甲賀真冬は、王子の警護を依頼され、南欧の小国にやってきた。だが城に向かう途中、空から降ってきた黒マントのネロというキザな義賊に唇を奪われる。『感じない男』と異名を持つほどクールなのに、真冬はネロのキスに感じてしまった。なんとか城にたどり着いたが今度は美貌の王子レオンに花嫁候補として扱われて迫られてしまう。ネロとレオン、正反対の二人なのにどちらのキスにも感じてしまった真冬は―。

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  • 日蓮「立正安国論」全訳注
    値引きあり
    4.0
    あいつぐ異常気象・疫病・飢饉・大地震、そして承久の乱。荒廃する国土をもたらしたのは、正法が廃れ、邪法=専修念仏がはびこる仏教界の混迷である。日蓮は、社会の安穏実現をめざし、具体的な改善策を「勘文」として鎌倉幕府に提出したのが『立正安国論』である。国家主義と結びついてきた問題の書を虚心坦懐に読み、「先ず国家を祈って須らく仏法を立つべし」の真意を探る。(講談社学術文庫)
  • さくらの契り~何度でも君を愛す
    4.4
    1巻440円 (税込)
    明治――公爵家の令嬢・桜子は、書生の杉村に淡い恋心を抱いていた。だが、時代は二人が結ばれることを許さず…。大正――江戸時代から続く色街に身を置く遊女・吉野は、男に心までは売らないと決めていた。だが、馴染み客が連れてきた貿易商・東郷に急速に惹かれていく。しかし遊女である吉野は、彼と自由に会うことも許されず…。平成――新卒で秘書課に配属された咲良は、専務の安藤に初対面の時から懐かしさを感じていた。やがてそれは恋心へと変化するが、彼には婚約者がいて…。時代を超えて巡りあう男女の、感動の恋愛ストーリー。

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  • 続・時をかける少女
    3.7
    繰り返し映像化され、世代を越えて愛され続ける名作『時をかける少女』、唯一の続編! 高校生になった芳山和子と、再び和子のいる時代へ戻ってきたケン・ソゴル。再会した二人のその後を描いた青春小説。

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  • 虜囚の館
    3.3
    1巻440円 (税込)
    「那智……。ここで、いいの……?」 入り口に触れられ、那智の体がピクリと反応する。指で解すように触れられると、那智はたまらなくなって慧のものから離れた。

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  • 闇は知っている
    3.3
    十七歳の僧・隆心は、彼の心を踏みにじった後家お吉を絞殺し、故郷から逃げ出す。山崎小五郎と名を変え、金で殺人を請負う〈殺し屋〉となった彼は、天与の美貌と剣技にものをいわせ、平然と女を犯し、人を殺すが、育ての親である隆浄和尚と対峙したとき……。抜き差しならぬ人間関係のしがらみと、一瞬の気の緩みが死につながる暗黒街にうごめく男たちの凄絶な世界を描く時代長編。
  • ささ夜の恋
    完結
    4.0
    全1巻440円 (税込)
    借金のカタで売られてきたり、役者修業で預けられた少年が春をひさぐ陰間茶屋。多くは普通の男の子が、金のために心ならずも身を任せているのだが、中には本気で客の男に惚れてしまう者もいた。恋した客に裏切られては泣くささらを、呆れながらも慰めてきた大店の次男坊・信理。互いに本命ではない者同士が、いつしか…。「ささ夜の恋」他に「宵の白砂」「しあわせの時」「ただあざやかな恋のため」「いつかそのまなざしで」「夏のせいだから」「これからの僕ら」を収録。
  • ブスのくせに! 最終決定版
    3.7
    美しくなろうと日夜努力を欠かさぬ女性たちよ。エステも整形もミニスカも「美人」と呼ばれるためには役立たない。カッコよくなろうと、カツラや「サイズ」や脱毛に神経をすり減らす男性たちよ。それでは彼女をモノにできない。あなたがこだわり、努力してることは、実はまるで的外れ!? 読めば目からウロコの新視点、ヒメノ式「外見ウォッチング」決定版。美の最終兵器的エッセイ。
  • 吸血鬼が祈った日(吸血鬼はお年ごろシリーズ)
    3.0
    エリカの後輩、中宮則子が母親と刺し違えて心中をはかった。エリカとクロロックの超能力で一命はとりとめたものの、心中の動機は不明のまま、蛇と剣が浮き彫りになった則子の家の扉の奥に、赤いものが目のように光っているのが奇妙だった――。おなじみ正統な吸血鬼・クロロックとその娘・女子大生エリカが大活躍! 表題作のほか、『吸血鬼を包囲しろ』を収録。
  • つるかめ助産院
    4.0
    夫が姿を消して傷心のまりあは、一人訪れた南の島で助産院長の鶴田亀子と出会い、予想外の妊娠を告げられる。家族の愛を知らずに育った彼女は新しい命を身ごもったことに戸惑うが、助産院で働くベトナム人のパクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、島の個性豊かな仲間と美しい海に囲まれ、少しずつ孤独だった過去と向き合うようになり――。命の誕生と再生の物語。
  • 電池が切れるまで 子ども病院からのメッセージ
    4.6
    「命はとても大切だ/人間が生きるための電池みたいだ(中略)だから 私は命が疲れたと言うまで/せいいっぱい生きよう」小児ガンで入退院を繰り返していた少女が、亡くなる数ヶ月前に書いた詩「命」をはじめ、子ども病院で命と向き合う日々を過ごす子どもたちが綴った詩画集。命の輝き、家族の温もり、感謝の心に満ちた言葉が、生きる勇気と元気をくれると、全国に感動の渦を巻き起こした。すべての漢字にふりがな付き
  • 野獣と花嫁
    3.7
    女子大生・塚川亜由美はホテルのラウンジで、昔の家庭教師・岐子と出会った。岐子はフィアンセと待ち合わせ、これから二人で、友人の結婚1周年パーティが開かれる山荘へ行くという。岐子は、1年前にぎやかな結婚式が行われた夜の、ある出来事が気にかかっていた――。その2日後、岐子から助けを求める電話が。山荘で殺人事件がおきたのだ。亜由美は愛犬ドン・ファンと、山荘へ向かった! 大人気花嫁シリーズ第18弾。
  • サイケ
    4.0
    東京にある総合出版社に勤務する編集者「わし」は、人知れず自らの性的な問題に苦悩していた。幼い頃に刻み込まれた、ある性的嗜好が大人になった現在も、恋愛の深刻な障害となっているのだ。その原因となったのが某少年漫画誌だったのだが…。モーレツでサイケな70年代が育てはぐくんだ世代の悲喜劇。鋭い時代考察と、うずくやましさ満載、姫野ワールド全開の傑作短編集。
  • 先生は俺のもの 1巻
    完結
    3.6
    恭の通う男子校に、無邪気で可憐な保健室の先生・奈津がやってきた。ひとめぼれで走り出した恭の恋。禁断の関係に挑んでみたものの、誤解やすれ違いばかりで……??読者アンケートで「コミック化してほしい!」の声多数! 「魔法のiらんど」発の人気ケータイ小説を完全コミック化!
  • 幻想と死の信越本線(十津川警部シリーズ)
    4.0
    旅行作家・川内が発表したエッセイに書かれているのは私の姉だ、殺されたに違いない、犯人を捜してほしいと一人の女性が十津川警部を訪ねてきた。しかし川内は上野発“特急あさま3号”の車中で殺されてしまう。この事件を追う十津川警部の手で、11年前に信州で起きた放火殺人事件までが明らかにされてゆく。この表題作他、「阿蘇で死んだ刑事」「北の果ての殺意」「南紀 夏の終わりの殺人」のいずれも十津川警部が活躍する3編を収録。
  • 恋する世界文学
    3.7
    奔放な女性はなぜモテるのか。男の嘘と女の嘘は、種類が違う? 『ティファニーで朝食を』『赤と黒』『アンナ・カレーニナ』など世界の名作15編の恋模様を、現代の恋愛エピソードにからめてリアルに軽やかに紹介。ときめき、切なさ、情熱、嫉妬…場所や時代は違っても、恋する気持ちは変わらない。恋愛短歌の名手が複雑な女心と悩める男心に迫る、甘くてスパイシーな文学案内。
  • 傷つきやすくなった世界で
    3.8
    時代の風が冷えこんで、ぼくたちの社会は余裕を失い、仕事に就くことも続けることも難しくなった。恋愛に向けるエネルギーさえ減っている。そんな若い世代に、人気作家があたたかなエールをおくるエッセイ集。社会に格差が存在しても、どうか心にまで格差を持ちこまないで――。やさしく力強い言葉が、明日へ踏み出す勇気をくれる。東日本大震災後の「今」を見つめた文庫版あとがきも収録。
  • 芸術家たちの秘めた恋―メンデルスゾーン、アンデルセンとその時代
    4.1
    19世紀後半、ロマン主義全盛の時代を生きた作曲家メンデルスゾーンと作家アンデルセン。生まれも容貌もまるで正反対の二人を結びつけたのは、奇跡の声を持つ歌姫だった。三者三様の想いを胸に秘め、創作活動に没頭する彼らを待ち受ける過酷な運命とは……。『結婚行進曲』や『醜いあひるの子』など、不朽の名作を生み出した芸術家たちの知られざる一面に、『怖い絵』シリーズの著者が迫る。
  • 橡家の伝説
    4.0
    伯母の家へ向かう途中、涼子と哲文がたどり着いた不思議な洋館。そこにはまだ見ぬ恋人を待ち続ける美しい女主人がいた。伝説の館で繰り返される愛と転生の物語。

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  • 十津川警部 愛と祈りのJR身延線(十津川警部シリーズ)
    1.5
    探偵・橋本の叔母みさ子は、旅行会社の早田敬子の添乗で身延山参拝へ出発。だが予定日を過ぎても戻らず、橋本が問い合わせると、早田という社員はいなかった。さらに、早田とホテルにいた男が刺殺され……。男が残した16枚の名刺とみさ子の失踪は関連があるとみた十津川警部は身延山へ。遺族の切ない思いを叶える“ポストマン”の存在を知る。善意の人々を巧妙に欺く巨悪に挑む!旅情ミステリー。
  • 十津川警部 幻想の天橋立(十津川警部シリーズ)
    3.0
    京都・宮津。建設会社社長中西は、“東京の病院で監禁されているので助けて欲しい”という手紙が結ばれた風船を発見。内容を信じた中西は、東京の探偵事務所に調査を依頼。都内病院を探るが進展のないまま、第二の風船が天橋立の展望台で拾われ……。やがて、疑わしい家が炎上、お抱え運転手が殺害される。この殺人と監禁の謎を解くため、十津川警部は、宮津へ。天橋立と東京を結ぶ驚愕の連続殺人に挑む。
  • 十津川警部 「スーパー隠岐」殺人特急(十津川警部シリーズ)
    3.0
    東京の老夫婦が、鳥取から津和野へ。息子が借金を苦に自殺し、その金を返済する当てのない夫婦が選んだ死出の旅だった。思い出の地・秋芳洞を訪れたとき、何者かに襲われ、妻が殺される。その頃、東京で相次ぐ老夫婦の失踪に不審を覚えていた十津川警部は、独自の捜査に乗り出す。やがて、事件の陰に謎の組織の存在を突き止めるが……。東京・山口を結ぶ、怒りの捜査行。
  • 十津川警部 特急「雷鳥」蘇る殺意(十津川警部シリーズ)
    2.5
    平成元年、和倉温泉往きお座敷列車で若い女が不審死した。自殺か他殺かわからぬまま、15年以上経って、事件車両を買った高柳という男が、奇妙な掲示板を出す。事件当日、この車両に乗っていた人に話が聞きたい、謝礼に10万円払うという主旨だった。やがて、高柳のもとへ話をしに来た男が殺され……。時効を迎えた事件が新たな殺人を呼んだ!? 東京・金沢を結ぶ推理行に十津川警部が挑む!
  • うつくしい子ども
    3.9
    学園都市を震撼させた9歳の女の子の猟奇殺人。犯人は、13歳の弟のカズシと判明。殺人現場に残されていたサイン〈夜の王子〉はカズシなのか?「本当のぼくは、どこにいる?」という弟の心を解明しようとする14歳の兄の闘い。感動のミステリー!

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  • レンアイ研究室
    完結
    3.4
    全1巻440円 (税込)
    湊が所属する科学部の田島秋部長はカナリの変わり者で IQケタはずれのマッドサイエンティスト!!ホントは先輩の事、大好きなんだけど先輩は私の事どう思ってるの?二人の恋の研究、実験結果はいかに!?大人気の科学部シリーズ他、読み切りを加えた、 胸がキュン?キュンする日生佑稀ファーストコミック!
  • 雪の断章
    4.0
    養い先の家で惨い仕打ちを受け家を飛び出した孤児の飛鳥は、青年・祐也に助けられ彼の元で育てられる。育ての親である祐也への愛を、飛鳥はひそかに募らせていく。そしてある日、殺人事件が発生したことから飛鳥と祐也の運命は大きく動き出す――。情感溢れる筆致で少女の想いをみずみずしく描き 、北海道を中心に一大ブームを巻き起こした珠玉の名作。

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  • 波に舞ふ舞ふ 平清盛
    3.4
    武士が貴族よりも一段下に見られていた、平安末期。平家の総領息子・平清盛は、瀬戸内の海賊討伐の際、流れ矢に当たって命を落とした厳島神社の宮司の娘のことを忘れられずにいた。そんなある日、ふとしたきっかけで出会った幼い四の宮から「ホトトギスの子か」という言葉を投げかけられる。それはつまり、清盛が、父・忠盛の本当の子ではないという意味で、白川上皇を父に持つということだった。自分だけがそれを知らなかったという事にショックを受ける清盛だが……。傷つき、迷いながらも成長する青年・清盛を鮮やかに描く書き下ろし大河ロマン!
  • グリーンライン
    3.7
    公園で襲われた不幸な夜から7年。そのショックで眠り続けた秋川裕果は突然めざめた。長い眠りからさめたとき、常に安全ゾーンを歩くようにしつけられていた女子高生は25歳になっていた。病院のベッドで、ただ茫然とする彼女の前に現れた刑事の話を聞くうちに、あの夜の記憶が甦ってきた。やがて不審な出来事が起こり始める。時効直前、忘れられていた犯罪が再び目をさます…。
  • 湖畔のテラス
    4.0
    妻に仕事といつわり、若い愛人と晩秋の湖を訪れた男に待ち受ける、妻のむごい仕打ち。霧に包まれたホテルで起きる愛の悲劇を描く表題作。ガールフレンドに招かれ、孤島の別荘に遊びに行った大学生が体験する恐怖の夏休みを描く「砂に書いた名前」など、何気ない日常生活の中にある愛と嫉妬が生み出す、ミステリアスな6つの物語。
  • あの角を曲がって
    5.0
    19歳の女子大生の涼子はエリートサラリーマン・内島と不倫の関係にあったが、その関係が彼の妻・通江にばれてしまう。涼子は「必ず彼を奪ってみせる」と心の中で決意する。涼子を慕うが想いを告げられぬ田辺は同級生の彰子に苛立ちをぶつける。一方涼子の妹・淑子は田辺に恋している。錯綜する愛の行方を描くラブロマンス。
  • 贋作ゲーム
    5.0
    謎の画家といわれるオイレングラス、コンピューター管理の貨物列車で運ばれるこの画家の作品を奪うために、綿密な計画と果敢な行動力で“作戦”を成功させる男たちのドラマ「贋作ゲーム」をはじめ、爆発物処理のスペシャリストが撤去不可能といわれる機雷の除去に取り組む「スエズに死す」、ハイジャック犯をいかにして逃がすかに映画屋が立ち上がった「エアーポート・81」など、いずれも実行不可能な作戦を遂行するために命がけで挑む男たちの姿を描く“泥棒小説”の傑作短篇集。
  • 尋ね人の時間
    3.3
    1巻440円 (税込)
    第九十九回芥川賞受賞作。「ある日、気がつくと、自分の内部に昔はたしかにあった筈の主体としての<われ>が失われていたのだ。わが心のうちなる岡にのぼって、いくら自分の名を呼んでみても、いたずらにただ山彦がかえってくるばかり。<われ>に置き去りにされて抜け殻になった<われ>のがらんどうの中を、うそ寒い風が通り過ぎて行くばかり。そうは思いませんか。小説“尋ね人の時間”とは、自分捜しの物語なのかもしれない」(あとがきより)
  • ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説
    4.0
    1巻440円 (税込)
    精緻玲瓏の文体で描きつくし、絶賛された六つの作品。この作家長年の旅と探求がもたらした、深沈たる一滴、また一滴。古美術にふさわしいヴィンテージワインを前にして、作家の脳裡をかすめる映像は鮮明、濃厚ながら瞬時に茫漠とした虚無へと変貌する。作家の体内で熟成された、食、阿片、釣魚など、官能の諸相、その豊饒から悲惨まで、散文表現の頂点ともいうべき成果がこの名短篇小説集である。川端康成文学賞を受賞した「玉、砕ける」を収める。
  • 逝年
    4.1
    人生にも恋愛にも退屈していた二十歳の夏、「娼夫」の道に足を踏み入れたリョウ。所属するボーイズクラブのオーナー・御堂静香が摘発され、クラブは解散したが、1年後、リョウは仲間と共に再開する。ほどなく静香も出所するが、彼女はエイズを発症していた。永遠の別れを前に、愛する人に自分は何ができるのか? 性と生の輝きを切なく清澄にうたいあげる、至高の恋愛小説。傑作長編『娼年』続編。
  • ホンダ神話(上) 教祖のなき後で
    5.0
    鍛冶屋の息子として生まれ、自動車修理工場の丁稚から身を興した天才技術者・本田宗一郎。金を集めることにかけては天才的な経営者・藤沢武夫。二人の運命的な出会いがホンダを創り、ホンダを独自の文化を持つ世界企業に育て上げた。ところがF1の世界チャンピオンを目指すホンダの足元を欠陥車騒動が揺るがした。藤沢は、水冷エンジンを嫌って、あくまでも空冷エンジンに固執する宗一郎への”クーデター”を敢行せざるを得なかった――。第27回大宅賞受賞作品。
  • 天国で君に逢えたら
    3.8
    1巻440円 (税込)
    映画「Life 天国で君に逢えたら」原作。末期ガンでこの世を去ったプロウィンドサーファーが綴ったラブストーリー。ガン患者の心の叫びを手紙に起こす“手紙屋”を開いた精神科医・純一のもとには、日々、一癖ある面々が家族や恋人への手紙の依頼に訪れる。そこには美しく壮絶な生きざまが綴られていた……。生死の狭間で産み落とされた、奇跡のような物語。

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  • 冒険者カストロ
    4.0
    1959年、32歳の若さでキューバ革命を成功させ、アメリカの喉元に刃をつきつけたフィデル・カストロ。いまなお権力を保持する彼の指導力とカリスマ性はどこからきているのか。生い立ちから革命に目覚めた学生時代、シエラ・マエストラ山中のゲリラとしての生活と戦い、盟友チェ・ゲバラとの確執と決裂、さらに最近の動向までを追い、稀代の革命家の実像に迫る渾身のノンフィクション。
  • アフタヌーンティーの魔法
    3.5
    長年の夢だったティールームの開店が決まった日、ドナは弁護士とお祝いをするために、あるレストランを訪れた。昔、ドナはその店で働いていて、経営者のマーカスと恋に落ちた。だが、ふたりの恋は悲しい結末を迎え、彼女はこの町を去ったのだ。それからドナは、マーカスを見返すために必死になって働いた。私はもうあのころとは違う。立派な大人の女性だ。ドナが自分も彼のレストランと同じ通りに店を出すことを宣言すると、昔と変わらず魅力的なマーカスは、冷静な口調で言った。「君は、もう一度僕に会いたかったんじゃないか」ドナは急に不安になった。私はどうかしていたのかもしれない。いまだに思いを断ちきれずにいる男性のそばに店を開き、ライバルとして競い合うなんて……。
  • 君がターゲット
    2.0
    三年前、まだ駆け出しのモデルだったフランチェスカは、第一線で活躍するレーシング・ドライバーのマテオと出会い、三週間後に結婚した。互いに一目惚れだった。フランチェスカは幸せの絶頂にいた。だが、それも長くは続かなかった。たった数カ月後、レース中の事故でマリオは帰らぬ人となったのだ。絶望の淵に漂うフランチェスカを支えてくれたのはモデルの仕事だった。国際的なモデルとして成長した彼女は、今や世界を飛びまわっていた。でも、やっぱり故郷のシドニーが一番心がやすらぐ。帰郷した彼女を待っていたのは、ドミニクとの電撃的な出会いだった。彼女の行く先々に現れるドミニク。恋の予感に心が騒ぐ。愛は私のところに二度も訪れてくれるのかしら?
  • 悩まない力 あなたの心に秘められている
    3.8
    無数に破れた世界地図がありました。これを貼り直して、復元しなくてはいけません。しかし、いくら頑張っても、つなぎ合わすことはできないのです。諦めたところで、一枚の破片が裏返しになっていることに気づきました。その破片には、肖像画の一部が描かれていました。そこで、世界地図の破片をすべて裏返しにしてみたところ、いとも簡単に肖像画ができ上がったのです。そして、その肖像画をひっくり返したら、世界地図も立派に完成していました。私たちは、生きるうえではどうでもよい、小さな悩みに引っかかり、先に進めなくなります。小さな悩みに遭遇すると、感情的になって、理性を失います。天才にも解決できないほど、悩みを複雑にややこしくしてしまうのです。ネコに「毛糸玉をほぐしておくれ」と頼んだことと同じです。ネコはほぐすどころか、台なしにします。一片の破片をひっくり返したことで、世界地図を復元する秘密が明らかになったように、ほんのわずかに見方を変えてみれば、人生に起こる「さまざまな悩み」を解決する「力」が簡単に身に付くのです。その「力」は、すでに自分の心にあるのです。この本は、誰もが共通して抱える身近な悩みを、一問一答形式で構成しました。そのほうが、すぐに役立つ「力」を得ることができると考えたからです。自分の心に秘められている「悩まない力」で、人生という世界地図の、一片の破片をひっくり返してくれるならば、ありがたいのです。

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  • 「だから、B型だ」って言うな!
    3.3
    1巻440円 (税込)
    今、B型が元気です。社会のさまざまな分野で生き生きと活動しています。「好調ね」と感じる人がいて「血液型を尋ねてみればB型だった」なんて話をよく耳にします。私のもとには「B型のどこがそんなに有利なの?との相談もきています。ちょっと前までB型といえばマイナスのイメージを伴っていました。見合いをしたくない相手の調査では男女ともに「B型の人」がトップだったり、一部でB型イジメがあったりといったレポートが紹介されたものです。でもマイナスの圧力などワレ関せずでB型は自らの実力をつけて活躍の場を広げました。もともと日本は集団による「みんな一緒におててつないで」をよしとする社会だったといえます。しかしご存じのように「改革」「規制緩和」のもとで基本形が崩れました。能力給が導入され、「おててつないで」では生き残れなくなってきました。こんなとき独創性に富むB型の出番がまわってきたのです。ビジネスの話だけでなく、もっと身近なこと、たとえば恋愛においてならマニュアルに左右されないB型のユニークさは「個性重視」の流れにマッチしていて、楽しいデートのときをくれるでしょう。まさに時代はB型。仕事でも恋愛でもB型とうまく付き合い、B型をいい意味で使いこなすのが成功や幸福への王道といえそうです。B型の人にすれば時代の求めに応じるにはB型の落とし穴を知って短所を抑える必要があります。いつの間にか現代はB型のありかたが問われているのです。本書はこうしたテーマのもとに、楽しく読めるB型論でまとめてみました。B型をもっともっと理解しましょう。(プロローグより)

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  • 新編 銀河鉄道の夜
    4.1
    貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく悲しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作である『銀河鉄道の夜』や、『よだかの星』『オツベルと象』『セロ弾きのゴーシュ』など、イーハトーヴォの切なく多彩な世界に、『北守将軍と三人兄弟の医者』『饑餓陣営』『ビジテリアン大祭』を加えた14編を収録。賢治童話の豊饒な味わいをあますところなく集めた一冊。

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  • ファニーフェイスの死
    3.7
    洋裁学校の学生・恵子は、偶然モデルのゆい子と知り合い、誘われるままにいつしかモデルの道を歩き始めた…。その世界は強い個性をみせながらどこか虚無のかげりをみせる男や女たちがいた。女がいちばん綺麗で、可愛らしかった1960年代。さまざまな伝説と神話が生まれた高度成長のさなか、キラ星のごとく輝き、70年代の夜明けとともに燃えつきていった青春の壮烈な愛と死の物語。
  • マザコン
    3.2
    「あなたはマザコンよ、正真正銘の」と妻に言われ、腹立ちまぎれに会社の女の子と寝てしまったぼく。夫より母親を優先する妻のほうこそ、マザコンではないのか。苛立つぼくの脳裏に、死の床から父が伸ばした手を拒む母の姿がよみがえり…。表題作ほか、大人になった息子たち娘たちの、母親への様々な想いを描く作品集。疎ましくも慕わしい母と子の関係――胸がしめつけられる、切なくビターな8編。
  • さよならをするために
    3.5
    約束の時間から1時間。彼はきっと来ない、来るわけはない。恋はいつしか壊れていくもの…。終わった恋にエンドマークを打つために勇気をふりしぼって一歩を踏み出した女の子たち。そして、それは新しい恋の始まり…五つの恋が壊れていくありさまを切なく描く恋愛小説集。人は、さよならをするために恋をするの?
  • 鉄道員(ぽっぽや)
    4.1
    娘を亡くした日も、妻を亡くした日も、男は駅に立ち続けた……。映画化され大ヒットした表題作「鉄道員」はじめ「ラブ・レター」「角筈にて」「うらぼんえ」「オリヲン座からの招待状」など、珠玉の短篇8作品を収録した傑作集。日本中、150万人を感涙の渦に巻き込んだ空前のベストセラーに、あらたな「あとがき」を加えた。第117回直木賞を受賞。
  • 家日和
    3.7
    会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは……。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。
  • 青のフェルマータ
    3.7
    両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れて――。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。
  • Sugar&Spice 8~Start Me Up~
    5.0
    出会いと別れ、新展開の第8弾!ハイジンクスとの大阪ツアーを大成功で終え東京へ戻ったチナ。音楽への熱が高まり、唄う場所を探していた時、イズミの紹介で行った店で一台のピアノと出逢い一瞬で心奪われてしまう。心ときめき浮かれていたチナだけどハイジンクスとの間に思いもよらない事態が起こってしまい…!?
  • 家族を守る 災害行動マニュアル
    4.0
    数日から数週間はライフラインが寸断される大震災や風水害が発生したとき、どのようにして家族全員の安全を確保するか。徒歩帰宅のアドバイス、怪我の処置法、火の起こし方、水の浄化方法からシェルターの作り方まで、あらゆる技術を徹底伝授。災害直後の劣悪な生活環境を少しでも向上させる工夫も紹介、災害時にもその場で活用できる。読むだけで防災にも役立つサバイバル・マニュアルの決定版。災害救難袋に入れたい一冊。

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  • 女が嫌いな女
    3.0
    週刊文春の名物企画「1000人アンケート」は、全国津々浦々から寄せられた<率直すぎるご意見>が炸裂し「スカッとする」と好評だ。なかでも人気の企画が『女が嫌いな女』。圧倒的な<嫌われ女王>のあの人にライバル出現! 女が嫌いな「イケメン」「女子アナ」とターゲットを拡げ、女も男も嫌いな「大学」「県民」へとヒートアップ! そのほか嫁vs姑、教師vs親、店員vs客など皆さんの手厳しいコメントの数々は、まさに身も凍るホンネばかり。痛快な対決実話集!
  • 京都四条通り殺人事件
    3.0
    1巻440円 (税込)
    京都を観光中の女子大生がとある路地で殺人事件に出会した。数分後パトカーが駆けつけたところ死体など影も形もなかった。だが翌日、大原で被害者が発見され京都府警は俄かに緊張する。一歩先んじて捜査に乗り出したのは府警の一匹狼“おこぜ”こと魚津刑事だった。目星がついたとみるや、大胆にも日本の007宮之原警部に捜査合戦の挑戦状を送るが……。

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  • 十津川警部捜査行 金沢歴史の殺人 十津川警部
    2.5
    東京で発生した出版社編集部長射殺事件と、加賀百万石の城下町・金沢での交通事故死! 二つの事件を結ぶ糸とは!? 歴史の町・金沢を舞台に、十津川警部の活躍を描く、旅情ミステリーの文庫化!!

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  • 十津川警部捜査行 殺人者は北へ向かう 十津川警部
    5.0
    念力で人を殺したら罪になるんですか!?人気超能力者・田代貢はテレビ番組収録後に殺人を宣言した。標的は田代を批判する大学教授。遺体が発見させるや、一躍時の人となった田代は次々と予言を的中させ、遂に南関東大地震を予言した。捜査陣を翻弄する真の目的は……?死力を尽くした頭脳戦の結末は!!

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  • 十津川警部捜査行 愛と復讐の桃源郷 十津川警部
    2.5
    自殺の名所、青木ヶ原樹海。西湖のほとりに在る巴屋旅館は死を前にした人々が多く訪れる。そのひとり、原田勇が遺書を残して姿を消す。それから一年…殺人事件が相ついだ。捜査本部は原田の復讐と自殺で終結宣言をする。しかし、承服できない十津川警部は桃源郷で真犯人の重要証拠を掴んだ!!

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  • 十津川警部捜査行 伊勢志摩殺意の旅 十津川警部
    3.0
    地下鉄の社内で若い男が刺殺された。男は「セコ」という謎の言葉を残して死亡した。身元は不明だが、東京駅の派出所で「警察の元締めはどこか」と尋ねていたことと、伊勢の名物・赤福餅を持っていたことが判明した。伊勢市へ飛んだ十津川警部と亀井刑事は、伊勢で起きた二件の事故死に不審を持った。

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  • 十津川警部捜査行 桜の下殺人事件 十津川警部
    3.7
    三河湾・西浦温泉で白昼の惨劇が起きた。旅行者の女性が、突然、宿泊先の板前を殺し、直後に自殺を遂げたのだった。捜査が進むにつれ、伊豆半島河津七滝、下諏訪とまるでこれを再現するような事件が続発していることが判明した。十津川警部は、この事件のうらにある符丁に着目していた。

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  • 議論のレッスン 生活人新書セレクション
    4.0
    かみ合わない議論、すっきりしない理屈、納得のゆかぬままねじふせられた会議……。こんな経験に泣いたことのあるあなたは、今すぐこの本で論理的な議論のルールを身につけましょう! 議論スキルを手に入れた瞬間、会社の会議、国会中継やテレビ討論会、新聞のコラムが驚くほどよく見えてきます。

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  • 風は悽愴
    4.3
    強姦強盗の常習で札付きの悪党「疾風の徳造」。彼は伊那谷の破れ寺に庵を結ぶ竜海に廃寺を世話される。心に闇を抱えたまま徳造は野良犬ゴロと紀州犬シロを飼い始めるが、ある夜ゴロは哀切の咆哮とともに姿を消した……感動の長篇動物小説。

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  • 十津川警部の事件簿
    2.5
    「関根パン」の製品を小売店に配達する営業員の岡田は、得意先の女主人・幸江との情事を楽しんでいた。が、ある日、幸江の店先にライバル社のパンが積まれているのを発見。他の男に乗りかえたことを覚った岡田は、嫌がらせのためにそのパンに下剤を仕込んだのだが、なぜか、それを食べた幸江が毒死してしまったのだ!? 「甘い殺意」等、若き日の十津川警部の活躍を描いた六篇を収録する傑作集。

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