朝日新聞社で短歌生成 AI を開発している方が執筆した一冊。今熱い生成 AI に使われている技術のいくつかを、短歌生成 AI を語る中で簡潔に説明されています。「生成 AI って実際何をしているの?」という生成 AI への第一歩としてオススメの読み物だと思います。(数式は用いず概念の説明に留められているので誰にでも読みやすいと思います!)
また、短歌という創作活動を、AI を通して捉え直すことで、私のような短歌に真正面から向き合ったことのない人間でも短歌の面白さの一端を見られたような気がします。筆者の説明に乗りながら
「この設定の AI が作る短歌はだいぶおかしいな」
「これは AI 製だけどちょっと面白い?」
「いやぁ~でもその道の人の作るものには到底届いていないな」
と人や AI が作った色んな 31 文字を楽しむことができました。
そして、昨今議論が過熱している、「そもそも創作分野に AI が入ってくることの是非」という問いに対する筆者自身の視点も書かれています。もちろんイラスト、音楽、その他色々......とジャンルによっておかれている状態は異なるので一概には言えませんが、自分の専門と、知り合いで創作活動をしている人の声との間で、AI との距離感をつかみあぐねている私にとって、筆者の視点は今後の思考の重要なヒントになったように思います。