国内小説作品一覧

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  • 新宿の猫
    4.1
    構成作家の卵である「ボク」は明日の見えない闇の中でもがいていた。そんなある夜、ぶらりと入った新宿の小さな居酒屋で、野良猫をかわいがる「夢ちゃん」という女性店員に出会う。客には不愛想だが不思議な優しさを秘めた夢ちゃんに「ボク」はしだいに惹かれていく。ふたりは猫についての秘密を分け合い、大切な約束をするのだが――。生きづらさを抱えた命が伝え合う、名もなき星のような物語。
  • プロ野Qさつじん事件(書き下ろしすぴんおふ短編4編収録)
    -
    昭和が幕を閉じようとしている1988年12月、とあるファミコンゲームが発売された。殺人とニセ札事件の濡れ衣を着せられた主人公が、警察に追われながら自ら犯人捜査に乗り出し、球場のある7つの都市を駆け巡るロールプレイング&アドベンチャーゲーム。その名も『プロ野球?殺人事件!』。登場人物は総勢50人以上、架空のプロ野球界を題材としていた。小学生時代、何度となく行き詰まり、本当にトラウマになりかねないほどショックを受けたプレイ経験を持つ三島由紀夫賞受賞作家が、プロ野球界隈の話題や昭和末期の世相を交えて描く昭和プロ野球ゲーム小説集。伝説のゲームに捧げるオマージュ。
  • ジャップ・ン・ロール・ヒーロー
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    1980年代に海外進出を果たしたバンド「ダンチュラ・デオ」は実在したのか? 原曲を丸パクりして証明すると嘯くギタリストの喜三郎に惹かれる僕。慶大生バンドの戯れは、やがて歴史的陰謀の情報戦へと巻き込まれてゆく。フェイクがオリジナルを炙り出し、真実がウィキペディア的に編集される時代の狂騒と不気味を描く。
  • カムパネルラ版 銀河鉄道の夜
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    ジョバンニの旅は終わってもカムパネルラの旅は続く……あの「銀河鉄道の夜」を今夜、カムパネルラが語りなおします。賢治の秘められた恋が甦る、長野まゆみデビュー30年記念小説。
  • 人間界の諸相
    4.0
    謎に満ちた女・菱野時江とは何者なのか――。突如、連絡が取れなくなった時江の消息を追う二人の友人、渋崎咲子と古河内栗美は、携帯端末のSNSを頼りに彼女の居場所を突きとめた。そこには「あの国は暮らすにはいいが、生きるのは窮屈すぎる」という一文が……。(「幻の淑女」より)文学界の異才・木下古栗が挑んだ、なんともトリッキーなエンタメ風小説! 作品の全貌は、読んでみてのお楽しみ。
  • 志賀直哉・天皇・中野重治
    -
    医師として、遅咲きの小説家として、独自の文学世界を築きあげた藤枝静男。平野謙と本多秋五という刺激を与え続けた友人、そして深く傾倒した師・志賀直哉の存在。志賀直哉に関わる作品を中心に名作「志賀直哉・天皇・中野重治」など、藤枝文学の魅力をすくいとった珠玉の随筆選。文学の師に関わる思いと藤枝文学の底流が、ここにある!
  • ばけばけ
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    氷室大造、75歳。妻に先立たれてから、楽しみといえば近所の公園で老人仲間と会うことくらい。このまま静かに人生の幕は閉じていくように思われたが、晩春のある夜、とんでもない「まさか」が起きる――。騙されることへの不思議な感覚、亡き妻への思い、罠を逆手にとる知恵。独居三老人が繰り広げる「詐欺」の物語は、ユーモアと切なさを漂わせつつ、ついに唖然とする結末を迎える。人生の味がする熟成エンタテインメント小説。
  • マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ
    4.4
    1~4巻1,650円 (税込)
    元エリートサラリーマンにして、今はド派手なドラァグクイーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。そこで提供される料理には、優しさが溶け込んでいて――。早期退職者候補になった、仕事一筋の40代キャリア女性へは「春のキャセロール」を。手料理を食べなくなった中学生男子には「金のお米パン」。仕事に夢を見られない、20代のライターには「世界で一番女王なサラダ」。そして、病を抱え、倒れてしまったシャールへ、彼女に助けられた人々が素材を持ち込み、想いを煮込めた「大晦日のアドベントスープ」。じんわりほっくり、心があたたかくなる至極の4作品を召し上がれ!
  • 硬い爪、切り裂く指に明日
    -
    1巻1,650円 (税込)
    共に暮らす青年眞宙が実の父親ではないことを知りながら側に在り続ける事を望む平良。左腕に残る火傷の痕に隠された真実とは、そして眞宙は一体何者なのか。15歳の少年は真実を求め――。
  • 猫は笑ってくれない
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    映画監督の女と、脚本家の男。自分たちの恋愛は映画をつくるようにはうまくいかない。 かつてともに暮らした猫を看病する、元恋人同士の2人。愛猫の看取りを通し、愛の苦みと望みを描く傑作長編。気鋭の映画脚本家による初の小説。
  • 白いジオラマ
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    元刑事で、現在は神奈川県小田原市鴨宮で「防犯アドバイザー」を務める麻生和馬は、元引きこもりの孫・新城将に言った。「二万円やるから、俺のバイトを引き受けろ。張り込みだ」。無茶振りされた孫は、ある老女の〈捜査〉ならぬ〈調査〉を開始する。やがて、箱庭=ジオラマのような街の〈断層〉が浮き彫りになる――。姿を消した独居老人の行方は、そして、暗い顔で子ども食堂に通う少女に笑顔が戻る日はくるのか?
  • ハラスメントゲーム
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    『白い巨塔』『14才の母』『昼顔~水曜午前3時の恋人たち~』『緊急取調室』『BG~身辺警護人~』など社会派ヒューマンドラマを描く人気脚本家・井上由美子、待望の小説デビュー作! 今話題のコンプライアンス室を舞台に、さまざまなハラスメント問題と会社の闇を描く、スリリングなエンタメ企業小説! かつて凄腕で鳴らし、あることをきっかけに地方に飛ばされていた秋津渉(あきつ わたる)がマルオーホールディングス本社に呼び戻され、コンプライアンス室長に任命された。 会社のリスクマネジメント業務に携わるコンプライアンス室には、セクハラ、パワハラ、パタハラなど一筋縄ではいかないハラスメント問題が山積みで、唯一の部下である高村真琴(たかむらまこと)とともに難題に立ち向かっていく。 経営を揺るがしかねないハラスメント問題を解決していくうちに、三代目社長と実力者の常務との対立に巻き込まれ、さらに会社存続に関わる深い闇があることがわかってくる。 果たして秋津たちは会社の危機を救うのか?それとも――。
  • 定年オヤジ改造計画
    4.1
    1巻1,650円 (税込)
    大手石油会社を定年退職した庄司常雄。夢にまで見た定年生活のはずが、良妻賢母だった妻は「夫源病」を患い、娘からは「アンタ」呼ばわり。気が付けば、暇と孤独だけが友達に。そんなある日、息子夫婦から孫二人の保育園のお迎えを頼まれて……。定年化石男、離婚回避&家族再生を目指して人生最後のリベンジマッチに挑む!
  • 農ガール、農ライフ
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    「結婚を考えている彼女ができたから、部屋を出て行ってくれ」派遣ギリに遭った日、32歳の水沢久美子は同棲相手から突然別れを切り出された。3年前、プロポーズを断ったのは自分だったのに。仕事と彼氏と家を失った久美子は、偶然目にした「農業女子特集」というTV番組に釘付けになった。自力で耕した畑から採れた作物で生きる同世代の輝く笑顔。――農業だ! さっそく田舎に引っ越し農業大学校に入学、野菜作りのノウハウを習得した久美子は、希望に満ちた農村ライフが待っていると信じていたのだが……。
  • 僕は金になる
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    僕が小学六年生の春、両親が離婚した。家を出たギャンブル好きの父ちゃんは、将棋の天才の姉ちゃんに賭け将棋をやらせて暮らしている。父ちゃんが「ご立派」と呼ぶ母ちゃんの元に残された「普通」の僕は、非常識で破天荒で、将棋以外何にもできないくせに、楽しそうに生きる二人を軽蔑しながらも、どこか羨ましい――読む人の心を激しくゆさぶる、おかしな家族の四十年。感動の家族小説!
  • 噴煙姉妹
    3.0
    「莫迦げてるわ。わたしたちのせいで島が噴くなんて」 火山島を望む温泉街・根倶(ねぐ)の老舗旅館に婿入りした鵜乃吉。 妻の亜津子はつれないけれど超美人。 番頭の召兵衛には馬鹿にされている雰囲気だが、気にしない。 徴兵逃れのための婿入り? そんな声も気にしない。 のべつ煙を噴き上げる本気本腰の活火山。二つの噴火口は「姉口」そして「妹口」。 この地で小噴火は日常だけど、今日のはちょいと様子が違った。 旅館組合連中がひそひそするのは「真耶子さんが戻ってくるから」。 なんで義妹が戻ってくるのが噴火に関係あるんだい?  皆が信じている噂を知らぬは鵜乃吉ばかり。 この島の噴火は、美しき姉妹の所為。彼女たちの心が揺れると噴火が起きる。だから、彼女たちは誰のことも愛してはいけない。 え、心が揺れると火山が噴火してしまう特異体質? そんな馬鹿な!  さらに旅館に、密偵やら逃亡中のテロリストやらが潜んでいるという疑いも湧き出てきた。 揺らぐ大地、跳梁する怪しき影、迫り来る綿羊の大群。黄泉の扉が開き、根倶の町に破滅の予兆があらわれる!? 過去が折りたたまれた不思議な温泉旅館で、徐々に明らかになる歴史と真実とは……。 姉妹愛と夫婦愛のスラップスティック・温泉地奇譚。
  • 月のぶどう
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    実家である天瀬ワイナリーを営み発展させてきた母が、突然倒れ、かえらぬ人となった。優秀で美しい母を目指して生きてきた双子の姉・光実(みつみ)と、二十六歳になっても逃げることばかり考えている弟・歩(あゆむ)は、自分たちを支えてくれていた母を失い、家業を継ぐ決意をする。 デビュー作『ビオレタ』で高い評価を集めた期待の新鋭による、優しい涙がこみあげる感動作。
  • つかのまのこと
    3.8
    1巻1,650円 (税込)
    作家・柴崎友香が俳優・東出昌大をイメージし純文学小説を執筆。 さらに、<物語>に合わせ写真家・市橋織江がその世界観を撮り下ろし。 作家、俳優、写真家。各界で第一線を走るクリエイター3者が集結し、<一冊>を作り上げた、“新しい純文学”。 ◎内容紹介 「わたしのほうが幽霊である、と気づいたのは、 早い時期であったように思う。」 かつての住み家であったのであろう、“この家”を彷徨い続ける“わたし”。 その理由がわからないままに時は移り変わり、家には次々と新しい住人たちがやってくる。 彼らの光景を見守り続ける“わたし”は、ここで、いったい何を、誰を待っているのか――。 ラスト、あなたはその<結末>に、きっと涙する。 あなたは、大切だったあの人の“顔”を、覚えていますか?
  • バー極楽
    3.7
    6年間の放蕩の果てに実家の寺に出戻った照月は、あらゆる欲を捨て「絶食系男子」に生まれ変わることを決意する。しかし修行を終えた彼を出迎えたのは、父ではなく欲望まみれの謎の美人姉妹だった! 派手でセクシーな “女豹”ことフミヨと、清楚だけど肉感的な“菩薩”のテイ子。自称姉妹の2人が境内に開いたバーには、連日煩悩まみれの檀信徒や町の人々がトラブルを持ち込んでくる。寺での生活を守るため、照月は嫌々トラブル処理に奔走するが……!? 欲と食の極楽へようこそ! 無欲の絶食系僧侶×欲深き美人姉妹、異色のトリオがあなたのお悩みを解決します。 痛快・爽快・うっかり泣ける!? 新食感のお仕事小説!!!!
  • じゃがいもびいき 美食の国のふだんの味、三つ星の味
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    食卓を支える定番の味、名シェフならでは一皿、 クラシックな調理法、多彩な品種と歴史の話―― 〈目次より〉 窓辺の植木鉢でとれたじゃがいもの味/ラグビー・ボールのようにふっくら、しゃれたポム・スフレ/イタリアで出会った素敵なポテト・サラダ/伝説的なじゃがいものピューレ/ポール・ボキューズの名物料理、じゃがいもが鱗(うろこ)のほうぼう/じゃがいもの花とパルマンティエとルイ十六世/海藻のゴエモンを肥料に高級じゃがいもは海辺に育つ/とろけるチーズと山のじゃがいも/ケンブリッジ大学のフィッシュ・アンド・チップス/トリュッフと南仏のじゃがいものピューレ/ニョッキといも団子 ほか
  • 空港時光
    3.4
    1巻1,650円 (税込)
    羽田⇔台北――空港を舞台に鮮やかに浮かびあがる10の人生、そして新しい生のかたち。各紙絶賛の表題作「空港時光」と傑作エッセイ「音の彼方へ」。いま最も注目される気鋭作家の飛翔作。
  • 私は存在が空気
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    《この世界で、たしかに生きていると信じたい――》そこらへんに落ちている石ころのように人畜無害で、存在感のない人間、鈴木伊織。彼女がこんな存在に成長したのは、生きるためだった。鈴木伊織のことを認識できるのは、友人の春日部さやか、ひとりだけ。そんな不思議な力を持つ彼女は、春日部の話をきっかけに、上条先輩のことを知る。かっこいい先輩は、バスケ部で主力選手として大活躍。気になった鈴木伊織は“体質”を活かして、こっそり彼のストーキングを始めたが……(「私は存在が空気」より)普通じゃない私を、受け入れてくれるのは誰? どこかおかしくて、ちょっぴり切ない【超能力者×恋物語】。
  • スイート・ホーム
    3.9
    香田陽皆は、雑貨店に勤める引っ込み思案な28歳。 地元で愛される洋菓子店「スイート・ホーム」を営む、腕利きだけれど不器用なパティシエの父、明るい「看板娘」の母、華やかで積極的な性格の妹との四人暮らしだ。 ある男性に恋心を抱いているのだが、なかなか想いを告げられず……(「スイート・ホーム」)、料理研究家の未来と年下のスイーツ男子・辰野との切ない恋の行方(「あしたのレシピ」)、香田一家といっしょに暮らしはじめた“いっこおばちゃん”が見舞われた思いがけない出来事(「希望のギフト」)など、うつくしい高台の街にある小さな洋菓子店を舞台に、稀代のストーリーテラーが紡ぎあげる心温まる連作短編集。
  • ひと
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    店を開くも失敗、交通事故死した調理師だった父。女手ひとつ、学食で働きながら東京の私大に進ませてくれた母。―その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の惣菜屋で、買おうとしていた最後のコロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。
  • 【合本版】北方謙三 「老犬」シリーズ(全3冊)
    4.0
    戦争直後の東京、焼けくずれた工場の跡地である。隠匿物資を盗み出し、闇市で売りさばくことを覚えた良文とその仲間にとって、最大の敵は浮浪児狩りと暴力団だった。幼い良文は野獣のように生き抜いてゆく――。「老いぼれ犬」こと高樹の、壮絶な少年時代から修羅の青春。そして後戻りのできない人生の旅に、終着駅が見えてくる。「老犬」シリーズ三部作。
  • 北都の七つ星【HOPPAライブラリー】
    -
    1巻1,650円 (税込)
    突然この世を去った親友と、残された6人の仲間たち。歌手だった亡き友のため、彼らは立ち上がる。 目指すは墓の建立と、数百万円規模の四十周年記念パーティーの開催。 平均年齢61歳、厳しい不況の中、果たして目標を達成できるのか!?熟年男たちの挑戦が今、スタートする。 作者の実体験をベースにした、笑いあり、涙ありの痛快友情物語。 自らは脳幹梗塞を患いほぼ全身の自由を奪われても、読む人に元気を与え続ける作家・木村花道が世に送る第二弾!

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  • メゾン刻の湯
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    どうしても就職活動をする気になれず、内定のないまま卒業式を迎えたマヒコ。 住むところも危うくなりかけたところを、東京の下町にある築100年の銭湯「刻(とき)の湯」に住もうと幼馴染の蝶子に誘われる。 そこにはマヒコに負けず劣らず“正しい社会”からはみ出した、くせものばかりがいて――。 「生きていてもいいのだろうか」 「この社会に自分の居場所があるのか」 そんな寄る辺なさを抱きながらも、真摯に生きる人々を描く確かな希望に満ちた傑作青春小説!
  • なでし子物語
    4.4
    1~3巻1,650~1,760円 (税込)
    ずっと、透明になってしまいたかった。 でも本当は「ここにいるよ」って言いたかった―― いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。 三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。 言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
  • エンディングノート
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    還暦を迎える男は、半年のあいだに対照的な二人の死を経験した。享年83の母と、27歳の元部下。晩年の母を介護したのは、妻だった。その母はエンディングノートを遺し死に支度も調えていたが、なぜか60歳以前の自分史にはまったく触れていなかった。元部下は鬱病とも失恋の末の自殺とも言われていたが、真相は定かではない。ただ二人には共通していたが、後悔の念だけは伺えなかった……。小説にしか描けない、「終活」の真実。
  • 東京ランナーズ
    4.3
    編集長候補からまさかの出向を言い渡された正樹、リア充アピールに精を出す健、定年して戸惑う日々を送る真田、元ランナーの明日美――。悩みを抱えた4人のランナーが東京の街を駆ける、東京マラソン群像劇!
  • のぼせもんやけん―昭和三〇年代横浜~セールスマン時代のこと。
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    役者に憧れて故郷を捨て、横浜の地に立った“のぼせもん”の青年・松崎雅臣=小松政夫。二年後、彼はなぜか車のトップ・セールスマンになっていた!?師匠・植木等に出会うまでの横浜トヨペット時代、良き先輩、良き仲間、良きお客様と繰り広げる、な~みだ、な~みだの奮闘記!!いま芸能界の大御所となった小松政夫が、今まで真正面から語られることのなかった芸能界以前の時代を綴る。
  • 僕たちのアラル
    3.2
    外界とは完全に切り離されたテラフォーミング実験のためのドームで数万人単位での居住実験が始まり30年。かつてないトラブルがドームを襲う。事件に巻き込まれた少年と少女の運命は?
  • 月迷宮
    -
    1巻1,650円 (税込)
    「…月夜の晩に、ピエロどの、文が書きたや、筆貸しゃれ…」 夜半に目覚めると仲秋の月が明るかった。11階から見おろす公園は彼には故郷。月ののぼる時、彼は母をまざまざと感じる。「月迷宮」他、赤江美学溢れる10編を収めた短篇集。
  • 天国の証明 第十巻 「天使」の証言
    -
    「天国の証明」も、第十巻になりました。最後は、「新しい天国」の管理をしている「天使」の証言となります。  「新しい天国」とは、最も弱いものの重荷を背負うところです。  隣人にいつも「癒し」の風を送っているひとが、新しい「天国」を日々作っています。  そういう「新しい天国」は、とうぜん、「第九巻」にあった「揺り動かす天地」を体験する必要がありました。  どうか、その、自分の罪にまだ死んでいないひとは、第十巻の世界を知って、そういう体験をしてみてください。
  • 天国の証明 第九巻 「揺り動かす天地」の証言
    -
    「天国の証明」第九巻は、いよいよ、キリスト教の土台骨である、ペテロの信仰、パウロの信仰に、メスを入れることになります。  つまり、「揺り動かす天地」の証言となります。  つまり、天界が揺れるわけです。天界が天界を、揺り動かすわけです。  そうなると、天地はどうなるのでしょうか。  ご期待ください。
  • 天国の証明 第八巻 続「巡礼者」の証言
    -
    第八巻は、第七巻の続編です。  第一部は、キリストの身代わりとして殺されていった「二歳以下の幼子の母」の声なき声の証言です。  第二部は、日本的にいえば、「三途の川」の証言です。  新しい天国にはいろうとおもえば、古い天国、つまり、自分の「罪に死ぬ」ことが必要でした。  しかも、三途の川には、橋ひとつなく、自由の翼のあるものでも、天候の荒れたときには、だれひとり、川向うの天国に入ることはできないのです。  人間には、一度死ぬことと、死後裁かれることが待っています。  そういう魂に、どういう救いがあるでしょうか。  どうか最後まで読んでみてください。
  • 天国の証明 第七巻 「巡礼者」の証言
    -
    第七巻は「巡礼者」の証言です。  巡礼者とは、神を求め、仏を求めて、聖地に出向くひとをいいます。  その出向いた聖地が、ときとして、争いの場になることもあります。  そういう聖地の争いをやめさせるために、キリストはわざわざ十字架の上で殺されることを選んだのですが、なぜか、巡礼地そのものの奪い合いもあるということです。  なぜそういうことになるのか。  第七巻と第八巻は、そういう巡礼の魂の世界の問題と苦悩を小説風にまとめたものです。
  • 天国の証明 第六巻 続「聖職者」の証言
    -
    「天国の証明」の第六巻は、「新しい天国」を目指す人の証言です。  新しい天国とは、宗教宗派を超えた天国を意味しています。  宗派だけの天国ではなく、すべての人に居場所のある天国です。  そういうひとは、当然、いわゆる開拓者ですから、創造性もあるはずです。いざというときには、「集団の力」を借りずに、キリストのように、ひとりだけの十字架を背負うひとです。神にさえ捨てられるほどの信仰が必要となる。これまでになかった「新しい天国」は、 新しい信仰」が必要になります。そういう人の証言を紹介します。
  • 天国の証明 第五巻 「聖職者」の証言
    -
    第五巻は、「聖職者」の証言です。常識的にいえば、牧師とか神父、そして僧侶ほど、天国とか極楽に詳しいはずです。 しかし現実は、かれらほど、天国も極楽も知らないのではないか。  そういう風評が霊界にもあって、「わたし」と「罪人」はともかく天国に行って、そういうことも確かめることにしました。  かれらのいるところが、ほんとうに「天国」かどうか。  そのためには、聖職者の口から、自分たちの救いを語ってもらうほかないわけです。  最も警戒したことは、かれらが、天国でさえ、ひとり占めしているのではないか、かれらのいう天国は、もしかすると、そこは地獄ではないか。  そういうことを確かめることが、こうして急務になりました。
  • 天国の証明 第四巻 続「スター」の証言
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    「天国の証明」の第四巻「続スターの証言」です。  元映画女優が、認知症患者の世話をして、認知症のひとたちの「ことば」に触発されて、新しい天国を目指す話です。  天国の証言者になるには、当然、天国を知っておかねばなりません。  その天国をどのように知るようになったのか。  その過程を記録したものです。  はじめのころは、韓国のスタ―のフアンとなったことで、天界の一部を知るようになり、そのあと、「罪人」と名乗る元聖職者との出会によって、聖書がいうところの「原罪」というものに目覚めることになり、新しい天国とは、その原罪に死ぬ必要があることを知るわけです。
  • 天国の証明 第三巻 「スター」の証言
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    「天国の証明」シリーズの第三巻「スターの証言」です。 原節子さんや、淡島千景さんのような、一生涯を清く正しく、永遠の輝きの中で、今もその輝きを失うことのない大女優のひとりの魂の記録です。  彼女は、なんども主演女優賞を総なめにしていながら、第二の人生を、認知症専門の施設で、認知症の「ひと」の世話をしながら、認知症のひとの「ことば」に耳を傾けながら、そのことばによって、新しい天国を、つまり、「永遠の命」を生きることになっています。  つまり映画出演の作品を振り返りながら、魂の成長に目ざめる作品です。   ご期待ください。
  • 天国の証明 第二巻 続「認知症」の証言
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    第二巻は、第一巻「認知症」の証言の、続編です。  第一部では、離縁したはずの「元夫」が、元妻の勤める認知症専門の老人ホームに入所してきた後の話です。  元夫からは、家庭内暴力を受けて、離婚していたのに、その元夫が、認知症になって戻ってきて、天使のようになって元妻に語りかけます。  元妻からすれば、晴天の霹靂というものですが、元夫の語る「ことば」は、子孫に何を教えるべきか。人間は何を学ぶために生きているのか。性の本質はなにか、というような、人間の根幹部分を、ていねいに、分かりやすく、語るものでした。  第二部は、元聖職者であった、牧師や神父が、なぜ神を捨てたか、なぜ、ウツになったのか。その弁明書です。
  • 天国の証明 第一巻 「認知症」の証言
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    この本は、あくまでも小説です。 小説といっても、特定のひとの体験に基づいた、真実の小説です。あらゆる分野の「天国の証言」集というもので、第十巻まであります。  語り部は、知る人ぞ知る「大スター」です。原節子さん、淡島千景さんとおなじ世代のスターで、主演女優賞を何度か、総なめしたこともあります。  その彼女は、この世に生まれる前に、すでに父親に捨てられ、生まれた直後に、母親にも棄てられています。それでも彼女は、養父母のもとで、子役となり、名子役のまま。大人の名女優になっています。  そうして、引退後に、特別老人ホームの、それも「認知症」の多い施設で働くことになり、「認知症」のひとの「ことば」に触発されて、天国を知るようになり、天国の証言者になっています。  魂というものが、どういうときに、傷つき、生まれ変わり、「永遠のいのち」知るようになるのか。  そういう過程を、丁寧に、語るものとなったわけです。
  • 峠の風
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    1巻1,650円 (税込)
    日本は昭和20年にアメリカにより原爆を落とされました。千恵子は体内被曝で生まれました千恵子の母親はまもなく原爆病で亡くなりましたが、叔母の手で育てられた千恵子は、風評被害を避けるため、被曝した事実は知らされないまま成長、平凡な人生を歩み、結婚子育てそして離婚、それなりの苦労はあったものの、成人した息子に見守られ、穏やかな老境に差し掛かった時、見知らぬ地方の役所からの1通の封書が届き、思いもかけず自分の兄が施設で重度の認知での生存を知らされた。半信半疑で施設に兄を訪ねたが、思い出も懐かしさも、わかず、途方に暮れる千恵子だったが、施設に通い看病を始めた千恵子に、封印されていた、家族の凄惨な過去が明らかになって来た。
  • ワインガールズ
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    1巻1,650円 (税込)
    長野県塩尻市・桔梗ヶ原学園。生徒たちがブドウ栽培からワインを瓶詰めにする工程までを実際に手がける、全国でも珍しい「ワイン醸造」を手がけるコースのある高校だ。 鎌倉から母親の実家がある塩尻に越してきたばかりの北村いちるは、イケメンの先輩に勧められて、軽い考えからコースを選択する。 学年一の優等生・百瀬結生子は、実家のワイナリーが倒産寸前であることを知り、自分がワイナリーを再建するため、医師になる道をあきらめて、ワイン醸造を学ぶ決意をする。 テニスに青春のすべてを賭けて打ち込んでいた奥沢美麓は、父が突然病に倒れてしまい、繁盛していたイタリアンレストランを閉店せざるをえなくなる。 落ち込む父をなんとかして励ましたいと考えた美麓は、ワインをこよなく愛する父のために、自分の手で最高のワインを作ろうと考え、コースを選択する。 三人の少女は、ワイン造りの名人と呼ばれる高山秀次郎の厳しくも温かい指導によって、ワインの奥深い魅力にどんどん引きこまれていく。 ときには激しくぶつかりあい、ときには支えあい、挫折をくりかえしながら、ひたすらワインづくりに没頭していく三人。 そんなワインガールズたちの情熱が、やがて「奇跡のワイン」を生み出すことになる……。
  • 警視庁草紙 山田風太郎ベストコレクション【上下 合本版】
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    明治6年、征韓論に敗れた西郷隆盛は薩摩へ。明治政府は大久保利通を中心に動きだし、警察組織もまた、大警視・川路利良によって近代的な警視庁へと変貌を遂げようとしていた。片や、そんな世の動きを好まない元同心・千羽浜四郎と元岡っ引き・冷酒かん八。2人は元江戸南町奉行・駒井相模守の人脈と知恵を借り、警視庁に対決を挑んでゆくのだが……。 開花期の明治を舞台に俊傑たちが東京を疾走する時代活劇譚! ※本電子書籍は、角川文庫版『警視庁草紙』上下巻を一冊にまとめた合本版です。
  • マルクスが笑った夜
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    1巻1,650円 (税込)
    70年代、学園紛争の中で、革命とは何か、正義とは何か、人生とは何かという課題に真剣に悩み、足掻きながらも命懸けで健気に生き抜いた青年の出した答えは、一体何だったのか。
  • きみが来た場所
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    命のバトンをつないで、あなたは今、ここにいる。 家族に会いたくなる、奇跡の物語。 ベストセラー作家、喜多川泰の隠れた名作! 書き下ろし新作短編を収録 <あらすじ> もうすぐ二児の父になる秀平は、経営する塾がうまくいかず、不安な毎日を過ごしていた。 そんなある日、口にすると「自分の先祖の体験」が夢にあらわれる不思議なキャンディを手に入れて……? 秀平は祖父たちの生きざま、決意、つないできた命の奇跡を知るなかで、これから自分の子として生まれる新しい命と、塾の子どもたちに伝えなければならない大切なことに気づいていく。 <読者から感動の声、続々!> ・本屋さんで数ページ立ち読みし、引き寄せられるように購入しました。命の重みやつながりを考えさせられました。(20代、女性) *** ・読み終えたとき、とても心地良い気持ちになると同時に、心の底からグツグツと力が湧いてきました。(30代、男性) *** ・当たり前に思っていた家族の存在を、改めて深く考えさせられました。(30代、男性) *** ・家族のルーツ、祖先の生き方に触れる作品で心が熱くなります。(30代、男性) *** ・何度読んでもおもしろい。新しい発見もありつつ、やはり同じところで「グッ」ときます。(40代、男性) *本作は、『母さんのコロッケ 懸命に命をつなぐ、ひとつの家族の物語』(2011,大和書房)に書き下ろしの短編を加えた新装版です。
  • 『セーラー服と機関銃』シリーズ3冊合本版
    4.5
    1巻1,650円 (税込)
    父を殺されたばかりの可愛い女子高生星泉は、組員四人のおんぼろやくざ目高組の組長を襲名するはめになった。襲名早々、組の事務所に機関銃が撃ちこまれ、早くも波乱万丈の幕開けが――。 ※本電子書籍は、「セーラー服と機関銃」「セーラー服と機関銃・その後-卒業-」「セーラー服と機関銃3 疾走」を1冊にまとめた合本版です。 また、巻末の電子書籍特典赤川次郎作家生活40周年ロングインタビューは、「本の旅人」2016年2月号に掲載されているものに加筆したものを収録しています。
  • 9月の砂浜【HOPPAライブラリー】
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    どこか懐かしいのに、新鮮なストーリー。この完成度の高さは、新人の手によるものとは思えない。2002年9月初めの土曜日、ホテル・グラッチェのロビーはいつもと変わらない光景だった。フロント係の娘は、出入りの花屋が花をもってきたのを見た。二階からおりてきた泊まりの客は、衿のブローチに手をあて、ロビーでうとうとしている老女は、懐かしい夢を見ていた。糸車は物語という風を受け、このときすでに回りはじめていた。そして、2012年9月最後の日曜日―

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  • 〔小説〕日本企業はアジアのリーダーになれるのか?
    -
    1巻1,650円 (税込)
    アジアビジネスの覇権争いで勝ち抜く人材となるために身につけておくべきものとは?

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  • スーツアクター探偵の事件簿
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    ひょんなことから、怪獣に入って演技する「スーツアクター」のコンビを組むことになった、椛島雄一郎と太田太一。映画撮影所で次々とおこる謎の事件を、この凸凹なふたりが解決する!
  • スコールの夜
    3.6
    第5回日経小説大賞受賞作。日本のエリート社会の典型であるメガバンク。女性総合職第一期生が、本店初の女性管理職に抜擢された。この「出世」が意味するところは? 日本のエリート社会で男性と対等に闘っていけるのか――。「女性の時代」の闇に斬り込んだ、まったく新しい経済小説。
  • 弥勒世 【上下 合本版】
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    沖縄返還直前、タカ派御用達の英字新聞「リュウキュウ・ポスト」の記者を務める伊波尚友は、CIA局員の二人の米国人から反戦運動家達へのスパイ活動を迫られる。グリーンカードの発給を条件に承諾した尚友は、彼らの要求通りに地元コザへと戻る。そんな尚友に、幼馴染みの比嘉正信が米軍基地でのテロ計画を打ち明ける。それとは別に、マルコウと組んで、変態米兵マクガバンを嵌め、米軍のマシンガンやバズーカ砲までも手に入れた。米軍基地襲撃の計画は着実に進んでいく――。馳流・血と暴力の傑作文学が一気読みできる合本版!※本書は上・下の2冊を合わせた合本版です。
  • 武蔵無常
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    勝って、いかになる。殺して、いかになる……それでも武蔵は巌流島へ渡る。己の弱さと闘い、迷いと悔いに揺らぐ殺人剣の神髄に迫った、剣道四段の著者による鬼気迫る傑作!
  • 専業主婦になりたい
    3.5
    1巻1,650円 (税込)
    バツイチで出戻りの菫(すみれ)には、愛する子供と常識はずれの恋人がいて……。女の日常はかくもドラマチック! コミカルで、ちょびっと涙のお茶の間劇場開幕。
  • きのふはけふの物語 全訳注
    4.5
    近世初期に成立した笑話集。古活字版、整版、書写本など、さまざまな形で庶民に浸透し楽しまれた噺の数々。「仮名草子中一、二のベストセラー」とも推測され『醒睡笑』にも引き継がれた笑話には、当時の民衆の笑いの感覚が表れている。身近にいる「うつけ」者の噺、艶笑・男色の噺、尾籠な噺から信長・秀吉が登場する噺まで、無名の人々の手になる作品集成。
  • マイファースト赤川次郎 角川文庫セレクション
    -
    1巻1,650円 (税込)
    ≪収録作品≫『名探偵はひとりぼっち』『プロメテウスの乙女』『鼠、江戸を疾る』『夜』『僕らの課外授業』5冊を収録。 ※巻末の電子書籍特典エッセイ「本の重さ」は、「本の旅人」1996年9月号に掲載されているものを収録しています。
  • 外田警部、TGVに乗る
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    永年勤続休暇中、パリを訪れた愛媛県警察部の外田保丞警部。知遇を得ているフランス国家警察のポンメルシー警視正とともにTGVでリヨンに向かうが、同じ車内で日本人外交官の射殺死体が発見される。外田が追い詰めるべき犯人は、鉄壁のアリバイと日仏両国の法律に、幾重にも守られていた――。遠くパリの地で、愛媛の誇る逆トリックの名手・外田警部のアクロバティックな推理が炸裂する!! 切れ味鋭い、長編本格探偵小説の傑作。
  • 青春ロボット
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    中学生のなかに紛れ込んだ、人間そっくりの 「ロボット」手崎零(てざき・れい)は 人間を幸せにするために、常に最適な行動をとっていた。 だが、ある出来事により自身がロボットだと 周りに気づかれ、友人たちとの関係が壊れてしまう。 高校に進学した零は、ひとりの少女、 珊瑚(さんご)と出会う。 彼女と付き合いながら、零は卓球を通じ、 ふたたび人間との交流を深めていく。 順調な日々を送っていた零だが、 卓球の試合当日、突然、気を失ってしまう。 目覚めた零が気づく、自身も知らなかった秘密とは……。
  • ひねくれ麒麟と少女の奮闘記完全版
    -
    1巻1,650円 (税込)
    孤独な少女は願いを叶えるべく、《麒麟》を探していた。 契約を交わせば、どんな願いも叶えてくれるという古くからの伝説を信じて。 ある時、彼女は一人の不思議な青年と出逢う。 ──愛情も真情も、絆も……心の繋がりを信じない青年。 ──居場所と温もりを求め続ける少女。 いつまでも寂しいままの少女と、信じることをやめてしまった青年。 少女は謎多き青年のひねくれた態度に日々奮闘しながらも、その頑な心を溶かしてゆく。 少女と過ごしていくうちに、青年は時の中で置き去りにした“何か”を取り戻し、“何”を得てゆく。 この出逢いは、互いに何をもたらしてくれるのか。 それは悲運か、あるいは絆か… はたまた、淡い恋心か── 1~6巻まで全部読めちゃう完全版!
  • ゴールデンキッズ 前編 4巻セット
    -
    1~2巻1,650~1,903円 (税込)
    黄金大団地の少年たちによるサッカーチーム、FCゴールデンキッズ! だけど、結成以来まだ未勝利で、ずっと試合では散々な結果を残していた。 弱小ゆえにバカにされたり、いじめられる原因にもなるほどで、町会長やクラスの担任の先生からは、解散を勧められるほどだった。 だが、そんな中でも努力を惜しまず奮起するゴールキーパーのキャプテン北川剛流。 チーム内の不和、女子マネージャーとの淡い思い、そして車椅子の女性がゴールデンキッズを見つめていた……。 はたしてチームは初勝利をあげることはできるのか? 読み応えバッチリの4巻セット!
  • あん
    4.2
    1巻1,650円 (税込)
    誰にも生まれてきた意味がある。 どら焼き店の軒先から始まる、限りなく優しい魂の物語 線路沿いから一本路地を抜けたところにある小さなどら焼き店。 千太郎が日がな一日鉄板に向かう店先に、バイトの求人をみてやってきたのは70歳を過ぎた手の不自由な女性・吉井徳江だった。 徳江のつくる「あん」の旨さに舌をまく千太郎は、彼女を雇い、店は繁盛しはじめるのだが……。 偏見のなかに人生を閉じ込められた徳江、生きる気力を失いかけていた千太郎、ふたりはそれぞれに新しい人生に向かって歩き始める――。 生命の不思議な美しさに息をのむラストシーン、いつまでも胸を去らない魂の物語。
  • THE NEXT GENERATION パトレイバー TOKYO WAR 2 灰色の幽霊
    4.4
    光学迷彩を搭載する陸上自衛隊の試製戦闘ヘリ”グレイゴースト”が演習直後に失踪した。ヘリの行方が掴めぬまま、レインボーブリッジに謎の爆発が発生。特車二課関係者たちにあの幻のクーデターが甦る──。
  • 真夜中のセロリの茎
    3.0
    1巻1,650円 (税込)
    人と人が会えば、 それが夏であれば、 物語が生まれ、 人生が動き出す。 再会から始まる 7つのストーリー。
  • 木曜日を左に曲がる
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    主人公はすべて女性。キリリと生きる魅力溢れる女性たち、そしてその傍らには男性。ふとした出会いや記憶から、紡ぎ出される物語。すべて書き下ろしの短編全7編収録。
  • 階段を駆け上がる
    3.6
    1巻1,650円 (税込)
    現実から一歩だけ遠のくと、 そこには物語の時間がはかなく美しく流れる。 ほんの一歩、それが小説。 主人公たちはあらゆる人生を越えている。
  • 稲荷山誠造 明日は晴れか (本のサナギ賞受賞作)
    4.3
    1巻1,650円 (税込)
    関西の金融会社会長、稲荷山誠造(いなりやませいぞう)のもとに、既に縁を切った娘、桃代(ももよ)の息子――すなわち孫の翔(しょう)が訪れ、「お袋がいなくなった」と告げる。金のことしか頭にない頑固物だが、パワフルな行動力と肝っ玉をもつ誠造(70歳)と、大食いなだけで頼りない翔(19歳)。 かみ合わない爺孫(じじまご)コンビは、桃代を見つけ出すことができるのか!?
  • アナザーファイト (本のサナギ賞受賞作)
    3.3
    1巻1,650円 (税込)
    元キックボクシング全日本チャンピオンの萩野(おぎの)は、妻と幼い息子と共に、平凡だが幸せな日々を送っていた。 しかし、ある事件をきっかけにヤクザに目をつけられ、非合法の格闘技イベント「ダンスパーティー」への参加を強いられたことで、彼の日常は一変する。 断ろうとした荻野だが、今は亡き恩人の息子・誠司(せいじ)が残虐な闘いを愉しむチャンピオンとして君臨していることを知り、参加を決意する。 「何が本当の強さか、教えてやるよ。誠司!」誠司を改心させるため、そして、秘められた過去に決着をつけるため、 荻野は「ダンスパーティー」のリングに立つ。
  • 心中おサトリ申し上げます
    4.5
    <第5回野性時代フロンティア文学賞受賞>インチキ健康器具のやり手セールスマンとして、巧みなトークで仕事も女も思うがままに生きてきたおれだったが、ある日突然セールストークしか喋れなくなってしまった!仕事はクビになり女にもフラれ、絶望のなか山で出会った妖怪・サトリは、言葉を取り戻す方法を教えてくれるという。言葉が出なくなったおれと、心が読めるサトリ。サトリとのおかしな共同生活が不思議と楽しくなりはじめたとき、ついに言葉を取り戻す日が……。選考委員の池上永一氏、山本文緒氏も絶賛した、とびきり愉快でちょっぴり切ない不思議系青春小説!
  • 空想東京百景
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 奇書、現る!小説、漫画、絵物語(カラーイラストーリー)。様々な形式を駆使し、もう1つの昭和30年代<東京>を幻写する圧倒的伝綺活劇!!都市は常に姿を変え、過去を忘れようとするのだ――。『空想東京百景』とは、小説、漫画、絵物語――様々な形式を駆使し、もう1つの昭和30年代<東京>を幻写する<奇書>にして<暗号>。解読表を持つ者だけが、真の『空想東京百景』を視る――。
  • 財政破綻 ドイツマルク1兆分の1のデノミ
    4.5
    1巻1,650円 (税込)
    地下鉄キップがGDP2年分の1500億マルク。街角には餓死者。百年前の財政破綻ドイツの地獄絵は明日の日本の姿だ。

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  • 城喰 ~シロクロ~
    -
    世襲制の英雄達が群雄割拠する時代、必要なのは力や知恵、「代手」そして「城」――。2人の少年が織り成す成長譚を、TVアニメ「BLOOD+」監督の藤咲淳一が新ジャンル「築城戦記アクション」にて描ききる!
  • 電気サーカス
    4.3
    まだ高速デジタル回線も24時間接続も普及しておらず、皆が電話回線とテレホーダイを使ってインターネットに接続していた時代。個人サイトで自己表現を試みる若者達がいた――。
  • 朝ごはん
    3.7
    1巻1,650円 (税込)
    島森慶は30代の独身。これまでに4回もリストラされた。「いい人すぎるからだ」といわれるが、本が好きで勤めた図書館を、読み聞かせが上手にできないからと二年で辞めてしまったせいかもしれないとも思う。そんな慶は、八ヶ岳山麓に広がるお気に入りの風景の中で朝ごはんを食べるのが大好きだった。ある朝、慶はツネさんと出会う。慶にとっての朝ごはんが、少しずつこれまでとは変わりはじめてゆく…。「自分を好きになることは、人生を好きになること」。30代女性が始める、山の小さな朝ごはん屋さん物語。山梨日日新聞に連載され、単行本化された小説の電子版。
  • 読むだけで彼女ができる モテる小説
    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    小説やドラマのような恋愛に憧れるモテない主人公の「僕」が、片想いの相手に恥ずかしい失恋をしたのをきっかけに、友人のアドバイスやインターネットの恋愛講座などを通して現実に気づかされ、モテる男へと進化していく。 恋愛をプロジェクトとして考えることで編み出された、誰でも成功する恋愛の必勝法とは!? ビジネス書・自己啓発書でおなじみの著者による、本当に役に立つ“超リアル”な恋愛小説。 この小説は、従来の恋愛小説やドラマへの深い疑問を動機として書かれており、そのため、以下の点において従来の恋愛小説と著しく異なります。ご了承ください。 (1)恋愛小説やドラマよりもリアルな恋愛を描く、超写実的小説である (2)恋愛小説でありがちなシーンを徹底して否定する小説である (3)「モテる小説」である
  • 【合本版】天使の卵(全4冊)
    5.0
    【第6回小説すばる新人賞受賞作】そのひとの横顔はあまりにも清冽で、凛としたたたずまいに満ちていた。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持ちはあったが、“僕”の心はもう誰にも止められない。みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛したデビュー作。
  • 巨鳥の影
    3.7
    1巻1,633円 (税込)
    人間の心の揺れやゆがみ、隙間をついたトリック、どんでん返しの妙。昆虫や動物など「いきもの」がからむ挑むミステリー8篇。 人の心はミステリー! 教場シリーズで、人気沸騰の長岡弘樹、その真骨頂は巧緻に作られた短編にある。生活のなかで、ふとした心の隙間に忍び込む殺意や悪意が、蟻や、鳥、魚、犬、プラナリアなど、さまざまな生物と絡んだ事件。8篇の極上ミステリー。
  • 月はまた昇る
    3.6
    1巻1,633円 (税込)
    「保育園がないなら、つくっちゃえ!」。ママたちの奮闘物語。 息子の保育園が見つからない会社員、娘の保育園の方針が合わない契約社員、保育園で働きたい専業主婦、孤独と不安をシェアしたい人、この指止まれ! 北村彩芽は不動産会社の街づくりプロジェクトを担当。出産後すぐに職場復帰するはずが、まだ保育園が見つからない! 思わずSNSで呟いた。 #保育園落ちた人この指止まれに、ママたちの苦悩がたくさん寄せられた。そのオフ会で知り合った2人に彩芽は目をつける。シングルマザーで経理ができる沢村敦子。子をあやすのが上手な江上梨乃。彼女たちの能力を見抜き、彩芽は一念発起する。 「保育園つくっちゃいませんか?」。動揺する2人をよそに、実現に向けて彩芽は突き進むが――。保育園に落ちた仲間同士の人生をかけたプロジェクトがはじまった。 第一章 運命の通知 第二章 保育園つくりませんか? 第三章 目覚め始める女神達 第四章 応募がない!? 第五章 それぞれの保育園 エピローグ
  • 小さな神たちの祭り
    4.0
    1巻1,630円 (税込)
    「東日本大震災を風化させない」──。 そのような思いで東北放送60周年記念ドラマとして2019年に制作され、文化庁芸術祭賞優秀賞はじめ、日本民間放送連盟賞優秀賞、国際エミー賞最終候補作ノミネート、アジアテレビジョンアワード最優秀作品賞受賞と、国内外で高い評価を得たTVドラマ『小さな神たちの祭り』。同作の脚本を執筆した内館牧子自らの手によって完全書き下ろし小説化!!! 【物語のあらすじ】 谷川晃(たにがわ・あきら)は宮城県南部の町、亘理(わたり)のイチゴ農家の長男。家業を継ぐ気はなく、東京の大学に進学することに。2011年3月11日はアパート探しなどのために上京していた。一緒に東京に行きたいとせがんだ弟を置いて──。その弟、両親、祖父母、そして飼い犬、晃を除く家族全員があの大震災での津波に呑まれてしまい、あの日から8年経った今も、まだ家族の誰一人も見つかっていない。 大学を卒業後、東京で就職するも志半ばで仙台に戻った晃の目には、周囲の人々がすっかり震災のことなど忘れてしまっているかのように映っていた。そんな晃を支えてくれたのは、恋人の岡本美結(おかもと・みゆ)。つき合って2年になる二人は結婚を意識する頃だったが、晃は家族のことを考えると、「自分だけが幸せにはなれない」と、美結との結婚に踏み出せないでいた。そんな時、二人の前に1台のタクシーが現れる──。 ドラマ作品では描き切れなかった物語の一つ一つのエピソードの詳細が、作者自らの筆で鮮やか紡ぎ出されていく──。 ドラマを観た人もこれからの人も、再び前へと歩む人々にやさしく寄り添った感動の物語を、存分に堪能できること必至!!
  • さらざんまい 公式スターティングガイド
    5.0
    1巻1,630円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「少女革命ウテナ」「輪るピングドラム」等で大人気の幾原邦彦監督最新作TVアニメ「さらざんまい」の世界をいち早くナビゲート!! ●1話、2話(一部)を使ったダイジェスト」●キャラクター紹介●美術線画設定・キャラ線画設定●美術のカラー●スタッフ紹介●メインキャスト(村瀬歩・内山昂輝・堀江瞬)、細谷佳正、宮野真守、諏訪部順一インタビュー ほか
  • 人類最年長
    4.0
    1巻1,629円 (税込)
    江戸が東京になって、日露戦争、関東大震災、東京大空襲、そして平成の終わりまで、たったひとりで生き抜いた男がいた。 男は1861年3月13日、横浜で生まれた。 とても成長の遅い子どもで、3歳になるまでまともに歩けず、ゆっくりと時間をかけて成長してからは、人並みに結婚もした。 何度も死に損なったけれど、それなりに人生を楽しんで、あらゆるものを見てきた。 五千円札の女と懇意になったり、朝鮮人狩りから少女を救ったり、ヤミ市の少年たちに自活の道を施したり、不死化細胞の研究に協力させられたり、数奇な運命とともに生きた。 この男、159年にも及ぶ人生最後の望みとは? 30歳の女性看護師に何を託すのか。 さあ、夢見るようなタイムスリップが始まる! 文壇の鬼才が世に問う、圧倒的なイマジネーションと構築力による衝撃の書。
  • 光の人
    4.3
    1巻1,629円 (税込)
    1000人の孤児を救うため、ひとりの男が立ち上がった。 戦後。 廃墟と化した東京を中心に、全国で十二万三千人の「戦争孤児」が生まれた。自ら飯を調達して食べることができず、寝泊りする場所すら持たない子供が、唐突に十二万人以上現れたのだ。 国から見捨てられた孤児たちの命と未来を守るため、一人の男が立ち上がる。当時、彼は十七歳の少年先生。 職も我欲もなげうって、半世紀に及ぶ茨の道を歩いた――。 「プロジェクトX」元プロデューサーの著者が、実在の人物をモデルに描く感動の物語。 「この国の歴史には記されなかった 切なく雄々しい愛の物語である」(今井彰)
  • 『スタア誕生』
    5.0
    あの人たち、あの娘たちは今 どうしているのだろうか―― すずらんの香水、首筋に感じる風、 数多の映画の情景、幾度となく紡ぎ直される物語。 '50年代の記憶を精緻に編みこんだ 切なく甘い最新長編小説。 彼女はスタアになれるのか? 『スタア誕生』公開にちなみ、地方都市の映画館で ニューフェース審査会が開かれる。 揺れながらカーテンが引かれ、シャンデリアは虹色に輝き、 まばゆい光のスクリーンで、私たちの〈金魚の娘〉は はなやかに泳ぎまわるだろうか…… 傑作「噂の娘」(講談社)から16年を経ての姉妹篇。 作家生活50周年記念刊行。
  • ほしのこ
    4.0
    1巻1,629円 (税込)
    わたしはひとりじゃない。 夜、見上げれば、わたしには わたしが生まれた あの赤い星の近くの星が見える。 子どもと、かつて子どもだった人へ贈る物語。 芥川賞受賞第一作! 「生きるというのは永遠に巡ってゆく 回ってゆくのだと、流れるイメージの 中でほしのこが可愛く力強く教えて くれました。天ちゃん、カッコイイ。」 のん(女優・創作あーちすと) 【出てくる人】 天――海辺の小屋で暮らす少女。父は大雨の日、山から星に帰ってしまった。 ルル――その冬はじめての雪が降った日、小屋にあらわれた女の子。 飛行機乗り――山に、飛行機が落ちてくる。飛行機乗りは、ケガをしている。
  • 小指が燃える
    3.0
    1巻1,629円 (税込)
    「沈黙のなかの沈黙」 長崎に住む作家の「私」は20代の頃、同僚の義父の葬儀に参列して、「夜、もうひとつのお葬式がある」と聞かされた。さては隠れキリシタンの秘義か? と色めきたつ「私」に同僚は困惑を隠さない。そのときから「私」の脳裡に一組の男女が棲みはじめた。 「私」はやがて、弾圧の時代にもキリシタン信仰を守り抜いた一族の末裔を主人公とする小説を書いてデビューする。しかし、それは底の浅い、通俗的な物語ではなかったか?「私」はやがて書きあぐね、行きづまる。 自分は、遠藤周作『沈黙』などの物語をこの土地の歴史に編みこんでいたのではないか? 虚構の記憶をも土地に重ね、本来の土地の姿を見失っていたのではないか? 幕末の潜伏キリシタンのプチジャン神父による発見という「物語」を批判的に乗り越える試み。作家としての出発点へ立ち返り、新たな地平へと飛翔を遂げる問題作。「小指が燃える」 長崎で戦争や敗残兵の物語を紡ぐ「私」の元へ、小説は面白くなければ、売れて読まれねばと言い切る元政治家の先輩作家(石原慎太郎)と、原爆体験を書き継ぐ女性作家(林京子)のまぼろしが交互に訪れる。 体験していない戦場や爆心地を書くのは、そこに美を感じ魅了されるからではないか。それは堕落、倒錯ではないか・・・。 己に問い直しながら「私」は、以前、文芸誌に発表した敗残兵の物語を書き直しはじめる。力作中篇240枚。
  • 居酒屋すずめ 迷い鳥たちの学校
    4.2
    1巻1,628円 (税込)
    友人・村瀬晴彦の居酒屋が経営難に陥っているのを救うため、親の遺産で物件を購入することにした鈴村明也。立て直しのために経営に乗り出すことになるが、その中で、晴彦の息子が不登校になっていることも相談され、無理矢理ランチをやっていない居酒屋の昼間、空いている空間を利用して、フリースクールを開くことになる。 地域との繋がりを持たせつつ、居酒屋の知名度を上げるため、と仕方なく引き受けるが……。
  • 獏の掃除屋
    5.0
    1巻1,617円 (税込)
    「俺が喰ってやるよ。あんたの悪夢をさ」 身近な人にやるせない感情を抱く4人の依頼者たち。 “獏”は彼らの夢に共に入り、劣等感に、罪悪感に、無力感に喰らいつく!! 「獏憑き」の黒沢彩人は従兄弟の桂輔が社長を務める白木清掃サービスで、悪夢の原因となる穢れを取り除く「夢祓い」を行っている。 実家のパン屋を継ぐ夢を絶たれた館平奈々葉、 妻子と別れ、占い屋を営む根津邦雄、 四歳の娘にどうしても優しくできない笑原香苗ーー 獏憑きは穢れを喰べるほどに寿命が縮む。 しかし彩人には、残された時間でどうしても喰べたい悪夢があったーー
  • あきらめません!
    3.8
    1巻1,617円 (税込)
    「一人では何もできないが、一人でも始めなければいけない」 定年を迎え、悠々自適なセカンドライフを送るつもりだった郁子は、突如、夫の実家に戻ることになった……。 気持ちを切り替え、田舎暮らしを楽しもうとしていた矢先、なぜか市議会議員に立候補することに! 年齢も性別の地方も越えて、日本のリアルを描く痛快エンタメ小説誕生!
  • 7.5グラムの奇跡
    3.9
    1巻1,617円 (税込)
    国家試験に合格し、視能訓練士の資格を手にしたにもかかわらず、野宮恭一の就職先は決まらなかった。 後がない状態で面接を受けたのは、北見眼科医院という街の小さな眼科医院。 人の良い院長に拾われた恭一は、凄腕の視能訓練士・広瀬真織、マッチョな男性看護師・剛田剣、カメラが趣味の女性看護師・丘本真衣らと、視機能を守るために働きはじめる。 精緻な機能を持つ「目」を巡る、心温まる連作短編集。 『線は、僕を描く』で第59回メフィスト賞を受賞しデビュー。 同作でブランチBOOK大賞2019受賞、2020年本屋大賞第3位に選出された作者のデビュー後第1作。
  • 燃える息
    3.8
    1巻1,617円 (税込)
    彼は私を、彼女は僕を、止められない―― 傾き続ける世界で、必死に立っている。 なにかに依存するのは、生きている証だ。 ――中江有里(女優・作家) 依存しているのか、依存させられているのか。 彼、彼女らは、明日の私たちかもしれない。 ――三宅香帆(書評家) 現代人の約七割が、依存症!?  盗り続けてしまう人、刺激臭が癖になる人、運動せずにはいられない人、鏡をよく見る人、 緊張すると掻いてしまう人、スマホを手放せない人――抜けられない、やめられない。 人間の衝動を描いた新感覚の六篇。小説現代長編新人賞受賞後第一作!
  • とにもかくにもごはん
    4.1
    1巻1,617円 (税込)
    うまくて、泣ける。 子ども食堂を取り巻くひとたちの生きづらさと希望を描く、老若男女群像劇。 「この本は私にホッとする明かりを灯してくれました。子ども食堂は人の数だけ人生があり、その人生がつながっていく場所。分断を迫られている今、ぜひこの本を読んでもらいたいです。私はもう続編を期待しています」――はるな愛 午後5時開店、午後8時閉店。 亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。 スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。 お客さんは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、 娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。 みんないろいろあるけれど、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず。 やさしくって、おいしくって、心にしみる。 子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい。
  • Voyage 想像見聞録
    4.3
    さぁ、出かけよう! 「物語」という旅へ。 様変わりした生活、奪われる自由――。 でも大丈夫、私たちには「小説」がある。 国境、日常、現実を飛び越え、行き先は無限大! 宮内悠介、藤井太洋、小川哲、深緑野分、森晶麿、石川宗生――。 最旬の作家たちが想像の翼を広げて誘う、魅惑のノベル・ジャーニー! 宮内悠介 「国境の子」 対馬から韓国まではわずか一時間。でも「ぼく」にはそれが遠かった。 藤井太洋 「月の高さ」 旅公演スタッフとして遠征中、あの日見た月が胸に去来する。 小川 哲 「ちょっとした奇跡」 自転が止まった地球。カティサーク号は、昼を追いかけ移動を続ける。 深緑野分 「水星号は移動する」 移動式の宿・水星。今日はどんなお客様と出会うのだろう? 森 晶麿 「グレーテルの帰還」 あの夏、最後の家族旅行での惨劇が、私の運命を大きく変えた――。 石川宗生 「シャカシャカ」 地表が突然シャッフルをはじめた!? 姉弟の生き残りをかけた旅が始まる。
  • どの口が愛を語るんだ
    3.5
    1巻1,617円 (税込)
    のたうちまわって超えていけ、愛。 『流』の直木賞作家・東山彰良が新たに挑む、自由でボーダレスな短編集! 九州の温泉街、小さな街の団地、ニューヨーク、台北、東京――。 残酷さとやさしさが隣り合わせるパッとしない世界 それでも生きていくむきだしの人間たち。 「猿を焼く」 さえない温泉街に引っ越してきた中三のぼく。無軌道な不良とよそ者の少年は、なぜ猿に火をつけたのか? 「イッツ・プリティ・ニューヨーク」 クレイジーな同級生カメと、そのアバズレな姉。欲求に翻弄されるぼくと彼らの団地の日常。 「恋は鳩のように」 同性婚が合法化された日、歓声に沸く群衆の中、アンディは詩人の恋人・地下室に電話をかける。 「無垢と無情」 人間じゃなくなった「やつら」から身を潜めるように、おれは画面の中のミーティングルームを訪れた。
  • 天誅組
    -
    尊皇攘夷、公武合体、権謀術数が渦巻く激動の幕末の文久2年、土佐の山奥の若き庄屋・吉村虎太郎は、脱藩を敢行。翌年8月、「天誅組」を組織、挙兵。その秋、激烈なる死を遂げた。草莽の志士たちへの著者の深い共感が、歴史に埋もれた「もう一つの転換期のエネルギー」を鮮やかに捉える。史料の博渉、明晰なる解読で、維新の先駆者の真実を追跡。「物語体」も一部駆使した、創見溢れる「史伝体歴史小説」。
  • 臆病な都市
    3.7
    1巻1,617円 (税込)
    新型コロナ感染拡大の前に書かれた、新鋭による問題作。 鳥の不審死から始まった新型感染症流行の噂。 その渦中に首都庁に勤めるKは巻き込まれていく……。 組織の論理と不条理、怖れと善意の暴走を生々しく描く傑作。 組織の内部を描くという点で、物凄い洞察力を持った作家だ。                       ――亀山郁夫 コロナがこうなる前に書かれているというのに凄みを感じる。                       ――安藤礼二 まったく、なんだってあんな根拠のないものにそうすぐ振り回されてしまうのだろう。 それとも本当に、ただ自分のあずかり知らぬところで未知の病気が広まりつつあるのではないか、とも考えてみたが、やはり実感は湧かない。 家々から漏れる灯りがそこここに生活が在ることを教えてくれる。言い知れぬ不安が、影のように自分のあとを追ってきている気がした。 ――本書より
  • 始まりの家
    4.0
    1巻1,617円 (税込)
    宇奈月弥生は女優・朝倉ミチの専属ヘアメイクとして多忙な日々を送っていた。仕事の仕方を考え始めていたある日、ミチが脱税疑惑で逮捕されてしまい、宙ぶらりんの状態になる。一方、宇奈月家の四女・葉月は幼い頃の病気により妊娠出来ない身体なのにもかかわらず、どうしても子供が欲しいと思い詰め、母親の益美にとある相談を持ちかける。長女と四女の生活の激変が、平穏そうに見えた宇奈月家の秘密を暴くきっかけとなっていく。
  • 天窓のあるガレージ
    4.0
    日常から遠く隔たった土地の悠久の歴史を物語る遺構や人を寄せ付けない奥深い自然の中に身を置いた主人公が自らの経験を通じて「私」を超えていこうとする試みは、やがて若者や女性といった身近な他者の異質な感性に刺激されて一層深化した世界感覚によって変貌を遂げる。後に高い評価を受ける都市を舞台にした作品群の嚆矢となった表題作を始め、転形期のスリルに満ちた傑作短篇集。
  • 人質オペラ
    3.0
    1巻1,617円 (税込)
    和田秀樹さん(精神科医)、書店員さん大絶賛。 ------------------------------------------------------- 自己責任社会の不条理と希望を描いた、まさに今読みたい一冊! -------------------------------------------------------
  • 鳥の水浴び
    -
    名作『夕べの雲』から三十五年。時は流れ、丘陵の家は、夫婦二人だけになった。静かで何の変哲もない日常の風景。そこに、小さな楽しみと穏やかな時が繰り返される。暮らしは、陽だまりのような「小さな物語」だ。庄野文学の終点に向かう確かな眼差しが、ふっと心を温める。読者待望の、美しくもすがすがしい長篇小説。

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