作品一覧

  • 出獄記
    4.0
    1巻2,090円 (税込)
    刑務所で起きていることを、ほとんどの日本人は知らない――。 新潮ドキュメント賞受賞『獄窓記』の著者が20余年にわたり見つめ続けた日本の刑務所。社会の映し鏡である刑務所は時代と共に変化していく。死刑囚を収容する東京拘置所と名古屋拘置所、受刑者の3人に1人が無期囚という熊本刑務所、障害者や高齢受刑者が増え続ける和歌山刑務所、60カ国以上の外国人受刑者がいる府中刑務所、未成年者が服役する川越少年刑務所……。受刑者、刑務官、福祉関係者など様々な視点をつないで描く刑務所の物語。
  • 刑務所しか居場所がない人たち 学校では教えてくれない、障害と犯罪の話
    5.0
    1巻1,320円 (税込)
    刑務所と社会、障害者に優しいのはどっち? 刑務所は、世間から排除され続けた障害者が最後に行きつく「福祉施設」だった!? 自身の服役経験から現実を知り、触法障害者や出所者の支援に奔走する著者が、 福祉と司法のすきまに落ちる人々の実態を鋭く、優しく説き起こす。 【目次】 序章 僕は刑務所を誤解していた 第1章 シャバに出るのが怖い! 第2章 司法は僕らを守ってくれないの? 第3章 とても優しくて、少し鈍感な福祉の世界 第4章 「不審者は無視」じゃ安心な社会は築けない 第5章 彼らを排除しなければ自分も排除されない 【著者】 山本譲司 1962年生まれ、元衆議院議員。2000年に秘書給与詐取事件を起こし、一審での実刑判決を受け服役。獄中体験を描いた『獄窓記』(ポプラ社)が新潮ドキュメント賞を受賞。
  • 螺旋階段
    3.5
    1巻990円 (税込)
    順風満帆とも、波瀾万丈ともいえない人生。出張へ向かう新幹線で受けた一本の電話から、すべてが狂い始める。息子に、覚せい剤を使った疑いがあるという。警察に追われる次男、意外な姿を見せる長男、そして――ある秘密を抱える妻。次々と災厄が降り注ぐなか、中年にさしかかった男に家族の意味が問われる。この時代に生きるすべての人へ贈る、著者渾身の一作。
  • エンディングノート
    4.2
    1巻1,650円 (税込)
    還暦を迎える男は、半年のあいだに対照的な二人の死を経験した。享年83の母と、27歳の元部下。晩年の母を介護したのは、妻だった。その母はエンディングノートを遺し死に支度も調えていたが、なぜか60歳以前の自分史にはまったく触れていなかった。元部下は鬱病とも失恋の末の自殺とも言われていたが、真相は定かではない。ただ二人には共通していたが、後悔の念だけは伺えなかった……。小説にしか描けない、「終活」の真実。

ユーザーレビュー

  • エンディングノート

    Posted by ブクログ

    定年を間近に控えた正悟は元部下の27歳という若さでの自死に愕然とする。自殺の真相を調べていくとある重大な事実に突き当たる。同じ頃、妻の千穂は莫大な金額が絡む詐欺事件に巻き込まれていた。お互いが目の前の難題に精一杯で、相手を誤解し、絆は壊れていく。それぞれの過去が明かされ、ラストへ向けて物語は大きく動いていくが、最後の正悟の母が残したもう一冊のエンディングノートと千穂が記したエンディングノートを読んだ時、この本のキモに気づく。人生の選択において必要な事は、死を意識した時に初めて分かるのではないか?

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    2018年04月26日
  • エンディングノート

    Posted by ブクログ

    題名から暗い話かと思って、読み始めた。
    人生の教訓あり、正義と出世との狭間での葛藤あり、若干のミステリーあり、面白かった。
    警察の取り調べの記載は作者の経験からかリアリティが感じられた。
    楽しみよりも試練が多い人生。人間は皆、そうした人生を味わうために、この地上に舞い降りて来ている。

    0
    2018年03月27日
  • エンディングノート

    Posted by ブクログ

    エンディングノートを書く。夫婦や兄弟姉妹、親友であっても普段の生活を過ごす中で伝えられない言葉は積み上がっていく。そういう積み上がった言葉を紡いで、いつか伝えられる日がきた時に備えて、エンディングノートを書く。そのノートをバックに入れていつも携帯する あるいは容易には発見できない場所に置いておく。
    読み手が読むのに相応しい心の余裕(あるいは心の隙間)が生じたころ、そのノートを発見して、じっくり読む。そういうストーリーをイメージしながら毎日言葉を紡いでいく。それは理想であり感謝であり達観でもある。
    エンディングノートが読まれる時、どのような状況にあるとしても、心からのメッセージが読み手を導く。エ

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    2025年10月01日
  • 出獄記

    Posted by ブクログ

    元国会議員で飛ぶ鳥を落とす勢いだった著者が、詐欺罪で収監され、そこから受刑者をケアする事業に従事していることに驚かされた。

    普段、ほとんど報じられることがない、刑務所内の切実な「いま」を知ることができて、とても勉強になった。

    障害を持つ受刑者や、何度も軽犯罪を繰り返す独居老人の割合がどんどん高くなって、障害者施設、老人ホームと化している!

    在留外国人が過去20年で2倍近くに増えたが、外国人受刑者数は4割減っている!

    外国人は起訴されにくいという風説もウソ。国内全ての起訴率39%に対し、外国人は42%!

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    2025年06月08日
  • エンディングノート

    Posted by ブクログ

    還暦を迎える正悟は半年の間に83歳の母と27歳の部下を亡くした。部下の無念をはらそうと動く。調べていくうちに大切なことが見えてくる2人が残したものは地位や名誉やお金ではなくまっすぐに生きた足跡。そのまっすぐな足跡は残されたものにとって何よりの財産となる。
    ※生きる長さに関係なく生きる試練にどう向き合ったか
    ※人間は欲を持つから幸福から遠ざかる。満たされない自分は不幸だと思い自分の利益のために他人を犠牲にする
    ※死ぬ間際になって人生を振り返った時もっとお金を稼いでおけばよかったと思わない。もっと善行を積んでおけばよかったと思う。生まれてくる環境は選べないが生き方と死に方は自分で選べる
    ※恥じるこ

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    2025年05月09日

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