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羽田⇔台北――空港を舞台に鮮やかに浮かびあがる10の人生、そして新しい生のかたち。各紙絶賛の表題作「空港時光」と傑作エッセイ「音の彼方へ」。いま最も注目される気鋭作家の飛翔作。
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Posted by ブクログ
日本、台湾、中国、それぞれの関わりの歴史、いろんな思いを抱えた人々が交錯する空港でのエピソード。 とても第三者的立場で読んだのだけど、浮かんでくる言葉は「郷愁」だった。
すらすら読めればもっと面白いのでしょうが浅学の徒の悲しさ、つっかえもっかえ読み終えた。互いに親派の多い日本と台湾だけど実は加害側と被害側であったという現実をついつい忘れがちですよね。ここにはその点はストレートに出て来ないけど、水面下に少し透けて見える気がしました。友達は以前から 是非とも訪問すべき国...続きを読む だと盛んに薦めてくれるのですが、いまだに行けていません 泣。
日本と台湾、それぞれの人々と歴史、つまりそれらは人生なわけだけど、それらが交差する空港で彼らはすれ違い、出会い、視線を交わしたり言葉を交わしたりして、またそれぞれの道へと進んでゆく。というのがもうタイトルから想像できるし、実際読んでそのとおりなのでなんとなく物足りないというか、うん、そうだね。という...続きを読む感じ。 年配の方々の話す言葉のなかで日本語と中国語が(台湾での、日本統治下における教育のせいで)混ざりあって表現されてくるところは興味深かった、しかもそれが嫌味なく表現されているので、余計に胸がぎゅっとした、特筆すべきはそのあたりかな・・・面白くないわけではないのだが、ずば抜けて心に残るかと言われると私には今ひとつ。
表題作は(日本と台湾を行き来する)空港に集う人物たちの心象風景をスケッチした10編のショートストーリーで構成されている。 日本統治時代から戦後の国民党支配時代、長く続いた戒厳令下の時代。大きな時代のうねりのなかで生きてきた台湾の人たち。でも、そんな歴史的背景の説明を極力省略し、普通の台湾の人たちの...続きを読むファミリー・ヒストリーに仕上げている。 そこで描かれる、祖父母、父母、自身、子、世代間で異なる日本に対する意識のギャップ。さわやかでもあり、ほろにがくもあり、うしろめたくもあり。いささか複雑な思いで読み終えた。
さまざまな人々のそれぞれの人生を覗き見るよう。人々のその後を知ることは叶わず、空港でたまたま隣り合った人の話を、たまたま聞いてしまっているような不思議な感覚。まだその先続きの話を聞きたいけれど、時間がきてしまい後ろ髪引かれる思いでその場を立ち去らなければならないような気持ちでページをめくった。 空港...続きを読むで読んでみたい本。
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