無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
のたうちまわって超えていけ、愛。
『流』の直木賞作家・東山彰良が新たに挑む、自由でボーダレスな短編集!
九州の温泉街、小さな街の団地、ニューヨーク、台北、東京――。
残酷さとやさしさが隣り合わせるパッとしない世界
それでも生きていくむきだしの人間たち。
「猿を焼く」
さえない温泉街に引っ越してきた中三のぼく。無軌道な不良とよそ者の少年は、なぜ猿に火をつけたのか?
「イッツ・プリティ・ニューヨーク」
クレイジーな同級生カメと、そのアバズレな姉。欲求に翻弄されるぼくと彼らの団地の日常。
「恋は鳩のように」
同性婚が合法化された日、歓声に沸く群衆の中、アンディは詩人の恋人・地下室に電話をかける。
「無垢と無情」
人間じゃなくなった「やつら」から身を潜めるように、おれは画面の中のミーティングルームを訪れた。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
四篇からなる短編集。ジャケットがとても素敵で買ってしまった。
「猿を焼く」がこの中では圧倒的に好きだった。脱サラして都会から田舎へ移住しオシャレ農業を始めた一家の息子がその地元の不良たちと出会い、いわゆる"アバズレ"に恋をする話なのだけど、この田舎の閉塞感に身に覚えがありすぎて息が苦しくなった。田舎にいながらにしてできる刺激的なことは喧嘩かセックスかしかなくて、独特のヒエラルキーがあって、その中で起こる出来事は全て地元じゅうで筒抜けで、ここで順応するのは本当に大変だ。そうした環境に問われて溺れそうになりながらも何とか保っていた自我が崩壊していくラスト、救いがあるようで無くて、かなり重たい読後感。
「恋は鳩のように」も面白かった。LGBTQへの理解が進む世界にあって、同性愛者であるということ、それをカムアウトできないということが本人のアイデンティティや恋人同士の結びつきを強くしていたかもしれない、という視点はLGBTQを取り上げる作品の中では珍しいのではないか。新鮮だった。
「猿を焼く」★★
「イッツ・プリティ・ニューヨーク」
「恋は鳩のように」★
「無垢と無情」
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸