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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白い短編集。こんなふざけた小説なかなか無いよ。東山彰良が本気でふざけるとこうなるのか。人物の名前も有象くんとか無象くんとかビッチちゃんとかマジでふざけてるんだけど、なんというか名前は記号でしか無いんだな。こんなにふざけてても感情移入はできるし、名前が有象でも読者にとって特別な登場人物にはなる。名は体を表すようでいてそうではないし、ここがすごく実験的で良かった。「流」であんなに覚えにくい名前使いまくらなくても良かったのでは?と思った。めちゃくちゃ面白かったんだけどサクサク読み進められなかったのは1話1話のエネルギーが強すぎたからの気もする。
Posted by ブクログ
どうやら大学というところは、男子が女子のことに悶々とする場所らしいぞ。
どんなところだろう(私立理系大学卒、34才独身男性談)。
さて、有象無象が女の子に振り回される話といえば、森見登美彦の作が好きだけど、本作は女の子が狙いを持って男を振り回しにかかる。
そんな女の子たちに振り回されてはフラれる有象くんと無象くん。
本命のあの娘を落とすためのデートなのに、引き立て役ちゃんの豹変が。
普段温厚な先生の突然の激怒は、宮沢賢治に面と向かって「ファック・ユー」と言われたようなものである。
女王様のお目にかなうため、ひたすら筋トレにいそしむダンベル先輩。
かつて昭和の最後に学園内に蔓延した賭博の徒が復活していた。
ビッチちゃんは俺と付き合ってるんたい!そう主張する男たち6人の悲しき慰め合い。
女子アナを目指す抜目なっちゃんの野望一直線の生き方。
有象くんと無象くん視点で描かれる、男女交際の短編集。
Posted by ブクログ
有象くんと無象くんのかなり冴えない大学生活
コミカルテイストでずっと笑えるし、ときどき人生の肝のようなものがバスっと出てくるので侮れない。有象無象は文学部なのでときどき文学話もあり。(でも合コンでクッツェーの話をするのは…(;'∀'))
女王ちゃんにビッチちゃん、女子がみな逞しい。内容を忘れてまた読んで笑いたいな。
タイトルと可愛い表紙から中学生か高校生の甘酸っぱい話かな?と思っていたら舞台は大学!「大学生にもなって『女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。』なんて!アホか!」とうっかり声が出ました。読み始めが自宅でよかった。
ミスコンがあったり、出てくる単語(パンティとか)、男子たちの行動が少し昭和~平成初期っぽいかなー。
Posted by ブクログ
大学生の日常に起こるさまざまな出来事をとても生々しく描いた作品。この作品のおもしろさは、登場人物たちの名前が「その人物が持つ特徴+ちゃん・くん・先輩」であること。主人公たちは有象くん・無象くん。イケメン君や医学部のエース君、女王ちゃん、ダンベル先輩、本命ちゃんや二番手くん、引き立て役ちゃん、俺様くん、都合良男先輩、勘違い先輩、束縛君、ビッチちゃん、抜け目なっちゃん、十年一日くん、十把一絡げくん…。おもしろかった。
p.137 一方、無象くんは質入れしたクロムハーツのことが頭から離れなかった。そして、なぜあんなものがあんなに気になるのかを考えた。欲しくて欲しくて、大骨折って手に入れたわけではない。有象のやつがあんなにも夢中になるブランドだったから、ギャンブルで買ったあぶく銭でなんとなく買ってみただけの話。なのに店員におだてられてそれを首にかけた途端、有象の欲望が自分の中にどっと流れ込んできた。その激しさときたら、軽いめまいを覚えたほどだった。すると、そのペンダントが突如無象君のずっと欲しかったものに変わった。持っていて当たり前のものになった。有象が持っていないものを俺は持っている。ショップの鏡に映る胸のダガーペンダントをうっとりと見つめながら、無象君は有象君より少しだけ立派な人間になれたような気がした。多分、人間というのは他人の欲望を真似るようにできているのだ。走りながら、そんなことを考えてそんなことを思った。だとすれば、他人の欲望はまるで俺になり変わろうとする影法師みたいだな。
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