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不等辺五角形
避暑地の別荘で、事件は起こった。三十歳を間近に控え、久しぶりに顔を揃えた五人の男女。インターナショナルスクールで出会って以来二十年以上の付き合いになる重成、聡也、梨愛、夏澄、雛乃は、海外赴任が決まった重成の送別も兼ねて、葉山にある聡也の別荘で旧交を温めていた。ところが深夜、雛乃が頭から血を流した状態で死体となって発見される。続けて梨愛が「私が殺したの」と告げ、警察に連行されてしまう。五人の関係は、一夜にしてひとりが被害者に、ひとりが被疑者になる悲劇へ転じた。幼馴染みの面会も拒否し、殺害の動機を語ろうとしない被疑者。弁護士は、残された関係者三人の証言をあつめる。しかし、同じ出来事を語っていても、当事者たちの思惑は三者三様に異なり、証言を重ねるごとに人物像と関係性はめまぐるしく変貌していく。果たして五人の間には何があったのか。あの夜、なぜ事件は起きたのか。関係者の証言から展開される、息を呑む心理劇の結末は――。 -
プリズム
女性教師が自宅で変死-- 謎が謎を呼び、推理が推理を呼ぶ 貫井徳郎 本格ミステリの最高傑作! 女性教師はなぜ死んだ? 多重解決ミステリの神髄!! 小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。ホワイトデーにチョコレートを送った同僚の男性教師が容疑者として浮かび上がり、事件は簡単に解決すると思われたが……。浮かんでは消える容疑者たち。いったい誰が犯人なのか? 死んだ女性教師は何者だったのか。推理が推理を呼ぶ、超絶技巧の挑戦作であり、ミステリの常識を超えた衝撃作! 解説/千街晶之 【目次】 Scene1 虚飾の仮面 Scene2 仮面の裏側 Scene3 裏側の感情 Scene4 感情の虚飾 解説 千街晶之 -
平成ストライク
さよなら平成、さよならニッポン 祝31周年。9人の小説家が平成に捧げる小説集。 平成の時代に起こった様々な事件・事象を作家たちが書き起こす――。 「平成」という言葉を聞いて 感傷的になっちゃってる自分を照れくさく感じるような人たちへ。 「加速してゆく」青崎有吾 「炎上屋尊徳」井上夢人 「半分オトナ」千澤のり子 「bye bye blackbird...」遊井かなめ 「白黒館の殺人」小森健太朗 「ラビットボールの切断」白井智之 「消費税狂騒曲」乾くるみ 「他人の不幸は密の味」貫井徳郎 「From The New World」天祢涼 激動の昭和が終わり、バブル経済の熱冷め止まぬうちに始まった平成。 福知山線脱線事故、炎上、児童虐待、渋谷系、差別問題、新宗教、消費税、ネット冤罪、東日本大震災――平成の時代に起こった様々な事件・事象を、九人のミステリー作家が各々のテーマで紡ぐトリビュート小説集。 -
ミステリ国の人々
紹介 ミステリ小説という「国」には作家が造形した様々な「人々」が住んでいる。誰もが知る名探偵、事件の鍵を握る意外な人物、憎めない脇役、不可解だけれど目が離せない人……そんな人たちを通して、ミステリを読むおもしろさが何倍にも膨らむ「ツボ」を刺激してくれる、ミステリファン垂涎、読まず嫌いの小説ファンには目からウロコのエッセイ集。 ホームズ、ルパン、エラリー、金田一耕助という直球もあれば、明智小五郎の妻・文代といった変化球も織り交ぜつつ、本格ミステリの古典とされる『グリーン家殺人事件』やジョン・ディクスン・カーの密室モノ、ハードボイルドではロス・マクドナルド、ミステリの日本三大奇書とされる『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』まで目配りをきかせた人選は、格好のミステリ国へのパスポートになっている。 本書の最大の魅力は、古今東西の名編に、「有栖川有栖」がどのような読書体験を得られたかという個人的な経験が色濃く反映されていること。当然そこには作家だからこそ影響を受けた人物造形やトリックといった栄養分も含まれており、著者のファンはもとよりミステリファンにはたまらないエピソードばかりである。エッセイ集とはいえ1話読み切りスタイルでは必ずしもなく、取り上げたそれぞれの作品と登場人物が相互に響き合う連関性を保ち、読み進めていくうちにいつの間にか読者は、作品や登場人物を離れた「ミステリ国」そのものの奥深さに引き込まれていくだろう。作家ならではの読みが冴える待望のミステリガイド! -
密室入門
ミステリ作品に欠かせない「密室」について、本格ミステリの第一人者・有栖川有栖と希代の建築家・安井俊夫が考察! 密室とは何か? 密室を実際に作ることはできるのか? 古今東西の作品を例に、論理と建築の両面から、密室の仕組みとその謎に挑む。 -
ミハスの落日
スペインはミハスに住まう大富豪に突如呼び寄せられた青年、ジュアン。面識もない老紳士が語るのはジュアンの亡き母との苦い記憶だった。三十年の月日を隔てて密室殺人の謎が明かされる表題作の他、青年と警察の視点で綴るストックホルムの悲劇的な殺人、疑惑の未亡人を探るサンフランシスコの保険調査員、ジャカルタで発生した連続娼婦殺人事件、カイロを訪れたアメリカ人美女の秘密など、ストーリーテリングの名手が異国を舞台にその土地で生きる人々の悲痛な叫びをすくい取る。あまねく襲う衝撃の結末が深い余韻を残す、至高のミステリ全5編。/解説=村上貴史 -
館島
巨大な螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!? 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう! 瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の館で起きた殺人劇をコミカルな筆致で描いた意欲作。『謎解きはディナーのあとで』『もう誘拐なんてしない』『放課後はミステリーとともに』などで注目を集めるユーモア推理の気鋭が放つ、大トリック炸裂の本格ミステリ。 -
野球が好きすぎて 2021‐2025
トリックは、あの愛犬の始球式!? カープファンの著者が全力投球する、プロ野球ミステリー! 世界的メジャーリーガーの愛犬が始球式をする、 というテレビニュースを観ていた「私」の脳裏に、ある不穏なひらめきが宿った…(「あの犬に憧れるのはやめましょう事件」)。 総合商社の社長として君臨した老人が今わの際に口にした「きつねダンス!」という遺言に一族は大混乱し…(「狼と狐のダンス」)。 不可思議な事件に臨むのは、捜査一課の神宮寺つばめと、熱烈なヤクルトファンの父親の親子コンビ。 捜査が暗礁に乗り上げそうになると、謎のカープ女子の安楽椅子探偵が現れて――!? 2021年から2025年まで、プロ野球界で起こった実際の出来事が事件のカギとなる、超ユーモア短編ミステリ! 【目次】 第1話 2021年 日本シリーズの幻影 第2話 2022年 狼ときつねのダンス 第3話 2023年 死に際のアレの問題 第4話 2024年 あの犬に憧れるのはやめましょう事件 第5話 2025年 バット折れすぎ問題の罠 著者あとがきつき。 -
山伏地蔵坊の放浪
洒落者の猫井は紳士服店の若旦那、禿頭が眩しい藪歯医者の三島に写真館の床川夫妻、そしてレンタルビデオ屋の僕、青野良児。年齢も職業もまちまちな僕らは、土曜の夜になるとダンディなマスターの店『えいぷりる』に集い、地蔵坊先生の話を聴く。この先生、鈴懸に笈を背負い金剛杖や法螺貝を携え……と十二道具に身を固めた正真正銘の山伏なのだ。放浪中の体験談といって披露してくれるのは、およそ実話とは思えない怪しい事件揃い。額面通りに受け取れば、彼はさながら遍歴する名探偵だが。さて、眉に唾をつけつつ今宵も幕を開けるとしよう――「面白そうですね。ぜひ聞かせてください」/【目次】第一話 ローカル線とシンデレラ/第二話 仮装パーティーの館/第三話 崖の教祖/第四話 毒の晩餐会/第五話 死ぬ時はひとり/第六話 割れたガラス窓/第七話 天馬博士の昇天/あとがき/文庫版あとがき/解説=戸川安宣 -
幽霊たち
見えない復讐と、さらなる復讐。 しなくていい殺人の果てしない果て。 40年前、資産家・岩楯一族を崩壊した秘密と嘘と誤解が、 今、再び血の惨劇を引き起こす! 西澤保彦、超絶のミステリ。 アルコールの過剰摂取で入院中の作家・横江のもとを刑事が訪ねてきて「加形野歩佳【ルビ:かなたのぶよし】(33)を知っているか?」と訊く。加形野歩佳は多治見康祐【ルビ:たじみこうすけ】(57)を殺害し、早々に自首したという。殺された多治見は横江の元同級生で、加形は横江の親戚の息子だった。加形は、自首はしたが動機を語らず、ただ「理由を知りたければ横江継実に聞いてくれる」と語っているという。横江は加形のことは面識も存在も知らなかったが、加形の父や多治見と過ごした40年前、幾つもの血族の婚姻関係が重層する岩楯一族と暮らした子ども時代を思い出すと、幽霊のように記憶の残影が立ち現れるのだった。それらは往時には気づかなった、惨劇の印がいたるところに残されていた……。 -
龍の墓
貫井徳郎の新境地! 緻密にして大胆な仕掛け! 連続殺人の真相に驚愕する衝撃の傑作本格ミステリー! 人気作家たちが仰天、瞠目、舌を巻いた! 青崎有吾 氏 VRゲーム×警察小説? こんなに全体像が読めないミステリは珍しい。 犯行目的が明かされた時の意外性も、また格別でした。 今村昌弘 氏 仮想の世界で生きる時代も、惨劇は繰り返されるのか。 虚実一体の真相が暴かれた時、「まさか」と唸る。 大山誠一郎 氏 剣と魔法のVR空間と、地道な警察捜査の現実世界。 それぞれで起きる連続殺人のリンクに、この手があったかと膝を打ちました。 貫井徳郎氏の本格スピリット全開です。 白井智之 氏 特殊設定ミステリーの面白さと、特殊設定ミステリーでは決して描けない面白さ。 本作にはその両方が詰まっている。 業火に焼かれた骸、凶器なき刺殺体、密室殺人―― VRゲームの連続殺人を模して、犯人はなぜ殺人を繰り返すのか!? 東京都町田市郊外で発見された身許不明の焼死体。町田署の女刑事・保田真萩は、警視庁捜査一課の南条とコンビを組んで聞き込みを開始するが、事件解決に繋がる有力な手がかりを掴めずにいた。 そんな中、荒川区内で女性の変死体が発見される。その殺害状況が公表されるや、ネット上である噂が囁かれはじめた。〈町田と荒川の殺人は、人気VRゲーム《ドラゴンズ・グレイブ》の中で発生する連続殺人の見立てではないのか?〉一見、何の繋がりもないように思えた二つの事件だったが、やがてその噂を看過できなくなるような事態へと発展していく――。 VRツールが日常に浸透した〈すぐ先の未来〉を舞台に描く、怒濤のノンストップ・エンターテインメント! -
臨床犯罪学者・火村英生の推理
推理作家・有栖川有栖の新作刊行と、犯罪学者の火村英生の誕生日を祝すささやかな宴。そこで見かけた、宝石チェーン社長で有名人の堂条秀一が殺された。しかもアリスの友人が容疑者で!? 新たな事件、始動!