講談社文庫作品一覧

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  • 論理爆弾
    3.6
    落人伝説の村を襲う連続殺人! とんでもない事態に遭遇した17歳の探偵・空閑純。彼女の一途な思いが、真実にたどりつく鍵となる。すべての探偵行為を禁止する法律が成立した日本で、探偵を目指す純は、失踪した母親が消息を絶った九州の深影村を訪れる。そこで母の手がかりを見つけた矢先に隣村でテロが起き、村に通じるトンネルが破壊される。孤立した村で連続殺人事件が発生し、純は探偵として恐るべき狂気と対峙する。
  • 空飛ぶ寄生虫
    4.0
    「眼に入れても痛くない虫」「助平な蚊はいるか?」「輸入マラリアの恐怖」……。サナダ虫を愛して、自らの体内でも育むカイチュウ博士が、海外から運びこまれる寄生虫をユーモアたっぷりに紹介しつつ、「清潔ニッポン」をめざす常識の危さに警鐘を鳴らす! ベストセラー『笑うカイチュウ』を越える仰天エッセイ。 外国産の寄生虫が日本を襲う! 読んでビックリ、寄生虫の仰天話と常識の非常識。
  • 空飛ぶタイヤ(上)
    4.4
    1~2巻759円 (税込)
    走行中の大型トレーラーが脱輪し、はずれたタイヤが歩道を歩く若い母親と子を直撃した。トレーラーの製造元ホープ自動車は、トレーラーを所有する赤松運送の整備不良が原因と主張するが、社長の赤松は到底納得できない。独自に真相に迫ろうとする赤松を阻む、大企業の論理に。会社の経営は混迷を極め、家族からも孤立し、絶望のどん底に堕ちた赤松に、週刊誌記者・榎本が驚愕の事実をもたらす。(講談社文庫)
  • 空に住む
    3.8
    事故で両親を亡くした直美は、猫とともに叔父が用意してくれた都心の高層マンションに移り住む。 眼下に絶景が広がるその部屋は、まるで空のような場所だった。 ある日、直美はマンションのエレベーター内で人気俳優の時戸森則に出会う。 「ねえ、オムライス作れる?」彼のそのひと言で、直美の運命は一変し――。 人気作詞家が描く喪失と再生の物語。
  • 空に住む飛行機
    4.0
    異常に厳格で、病弱で、夫婦仲の悪い両親を持つ、大屋敷理加子は、礼儀正しく真面目に過し、29歳になった。他人との距離のとり方に、何かしらぎこちなさを感じる理加子は、ふつうの恋、あたりまえの生活を夢見るようになっていた。そんなある日、彼女の前に江木という男が現われて……。切なく心に迫る長篇小説。ふつうの恋と生活、それが29歳、理加子の夢!
  • 空のレンズ
    3.5
    ネット上で偶然知り合ったスピード、クッキー、ピラニア、ソックスというハンドルネームを持つ少年少女たちは突如、現実の世界から不可思議な世界に迷い込む。次々と起こる奇妙な事件。脱出のキーワードとなる「空のレンズ」、その意味とは? 現実とヴァーチャルの隙間を舞台にして描かれる愛と友情の物語。
  • 空へ向かう花
    3.7
    「東京バンドワゴン」の著者が描く感動長編。小学六年生のカホはある日、屋上から飛び降りようとする少年を見つける。彼は半年前に親友を「殺した」相手だった。苦しみながらも前を向く人々を描いた感動作。(講談社文庫)
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ
    3.5
    20年前、兄が言ったんだ。「誰かが<のっぺらぼう>を見るようになったら呼んでほしい――」。みんなの顔が<のっぺらぼう>に見える――。息子がそう言ったとき、僕は20年前に姿を消した兄に連絡を取った。家族みんなで暮らした懐かしいパルプ町。桜咲く<サクラバ>や六角交番、タンカス山など、あの町で起こった不思議な事件の真相を兄が語り始める。懐かしさがこみ上げるメフィスト賞受賞作。(講談社文庫)
  • それぞれの山頂物語 今こそ主体性のある生き方をしたい
    -
    『自分の顔、相手の顔』好評第2弾! みな真摯に生きるべく――今の日本社会は、その人なりによくやったという褒め方はせず、立場や境遇とは無関係の実績だけが問題にされる。3メートルしか歩けなかった人が、100メートル歩いたら、それはエベレストに登ったことと同じかもしれないのに……。人生に対する畏敬といとしさに満ちた、エッセイ「自分の顔、相手の顔」第2弾。
  • それでもしたい?! 結婚
    3.0
    ああ、やっぱりひとりが楽でいい、なんて呟く私。恋をすると、そりゃ胸はときめくけど、20代の頃のようにはいかない。彼が帰ると、ほっとしたりしてね。それでも日曜日の夕暮れどき、結婚したい!って願うときもある。30過ぎると女もいろいろ大変だあ。シングル女性のゆれる胸のうちを本音で綴る愛のエッセイ。30代シングル女性の夢見る究極の結婚とは?
  • それでも前へ進む
    4.3
    追悼・伊集院静。2000万人が泣いた伝説のエッセイ、待望の文庫化! めぐる季節とともに思い返す、家族、友、仕事、人生――。誰よりも多くの出会いと別れを経験した著者だから語れる、優しさに満ちた魂のメッセージ。JR東日本の車内誌「トランヴェール」の歴代人気No.1連載「車窓に揺れる記憶」に加え、3.11後のこの国の風景を語った特別エッセイ、角田光代、池井戸潤、中島京子、朝井まかて、塩田武士、加藤シゲアキの6人による追悼エッセイを特別収録。 230万部突破の国民的ベストセラー「大人の流儀」リーズに連なる、小説家・伊集院静の魅力満載。悩み、迷い、立ち尽くす――それでも前へ進むための、すべての大人たちへの魂のメッセージ!
  • ソロ
    -
    殺してしまった。ただ、なんとなく。圧倒的な言葉の力、鮮烈な文体で描きだす「日常に潜む狂気と暴力」――女の死体を何度もまたぎながら、俺は部屋の明かりを消して、待つ。きっと、俺と同じようなやつらが、ゴマンといる。日常に潜む狂気、誰もが知らずに抑えこんでいる暴力への衝動。鮮烈な文体、圧倒的な言葉の力で描きだされた、バイオレンスの世界。表題作「ソロ」、「アス・ホール」、「外回り」の3編を収めた傑作集。
  • そろそろ旅に
    4.1
    『東海道中膝栗毛』で一世を風靡(ふうび)するのはまだ先のこと。若き日の十返舎一九(じっぺんしゃいっく)、与七郎は平穏な暮らしに満たされず、憑(つ)かれたように旅を繰り返す。駿府から大坂、そして江戸へ。稀代のユーモア作家が心に抱いた暗闇とは何だったのか。意外な結末が深い感動を呼ぶ、直木賞作家渾身の長編小説。
  • ソングス・アンド・リリックス
    3.0
    1巻704円 (税込)
    人気作詞家zoppの書き下ろし小説。学校帰り、明は渋谷で路上ライブをしている同級生の里美と出会う。彼女が見守る中、初めて作った歌詞で文化祭の舞台に立つが大失敗。成績も低迷し、見かねた親に行かされた留学先のアメリカで、明は作詞の魅力を再発見する。夢へと向かう作詞家のたまごに人気作詞家が自身の思いを込めて綴った青春音楽小説。
  • 存在しない小説
    4.0
    アメリカ、ペルー、マレーシア、日本、香港、クロアチア……。世界のさまざまな場所から『存在しない小説』というウェブサイトに届いた小説は、それぞれ見知らぬ土地の風土が匂い立つような文体で、そこに生きる人々のドラマを鮮やかに描き出していく。「存在しない作家」たちによる、魅力あふれる世界文学。
  • 損料屋見鬼控え 1
    3.7
    文政元年(1818年)、損料屋(江戸時代のレンタルショップ)巴屋の惣領息子・又十郎は17歳になってからも親から丁稚扱いをされていた。損料屋といえばいちばんの得意先は長屋。長屋から長屋への引っ越しなどではわざわざ家財道具は購入せずレンタルで済ますことが、上方ほどではないにせよ江戸でもそれなりにあった。最初の事件は巴屋の店の入っている長屋だった。大家にヘンな物音がする部屋があるので見てほしいと頼まれてついていくと、部屋の隅に見事な幽霊の姿。もともと霊感らしきものが強いとは自覚していたが、あまりに鮮明なそのお姿に又十郎は腰を抜かしてしまう。これが「事故物件」のなせる業なのか!
  • 増加博士と目減卿
    3.0
    山賊髭の探偵が大活躍。三つの不可能犯罪に名探偵が挑む! ――山賊髭を生やした赤ら顔の名探偵・増加博士が、華麗に(?)謎を解き明かす! 作品の登場人物が、自分が推理小説の中のキャラクターであること、これから事件が起きることなどを知っているという設定の、メタ・ミステリー。「『Y』の悲劇――『Y』がふえる」「最高にして最良の密室」「雷鳴の轟く塔の秘密」を収録。
  • 増加博士の事件簿
    3.5
    半分に千切られたトランプ、血染めの五芒星、握られた釣り餌、口の中の割れた茶碗、鼻の穴に突っ込まれた指……凶悪事件現場に遺されたあまりに不可解なダイイング・メッセージ。その真相に巨漢の名探偵・増加博士と痩身の羽鳥警部のでこぼこコンビが挑む! 不可能犯罪、トリック、ユーモア、そしてウンチクがたっぷりと詰まった"頭脳刺激"系ミステリー誕生!
  • 増上寺刃傷
    -
    将軍家光の死に際し、殉死しなかった祖父と、遊里で横死した兄。この二つの屈辱感を払拭するため、永井尚長は傲慢にふるまっていたのだが……。自らの生を見誤った者たちを描く歴史短編集。
  • 増補改訂版 ふたりのトトロ ―宮崎駿と『となりのトトロ』の時代―
    4.0
    『となりのトトロ』公開35周年記念 楽しく作る 世界中で愛される『トトロ』誕生秘話 制作資料80ページ超大幅増補 新資料で明かされる『ラピュタ』の完成秘話!! 『火垂るの墓』の制作初期!! ……今年2023年はこの『トトロ』の初公開から35年の節目に当たる年です。 ワンポイントリリーフで設けられた小さなスタジオジブリ第2スタジオで誕生した映画が、これ程世界の人々から愛される作品になると誰が想像したでしょう……。(文庫版あとがきより) 「木原君、二人で『トトロ』を始めます」 前作『天空の城ラピュタ』公開後、宮崎駿監督が新任制作デスクの背中を叩いて言った。 それが始まりだった。 伝説のスタジオジブリ第2スタジオで、世界中を虜にした名作『となりのトトロ』はいかにして生まれたのか? 新資料とともに明かす感動のノンフィクション!
  • 〈増補版〉 教養としてのテクノロジー AI、仮想通貨、ブロックチェーン
    3.5
    経済の未来は?  AI時代の労働とは? 日本はどう変わるべきか? テクノロジーの進化が、世界を大きく変えている。 第一人者が、さまざまな実例を示しながら、 技術的な視点のみならず思想的な側面から、 最新技術が経済や社会に与える影響と役割を考える。 新書刊行時に大きな反響を呼んだベストセラーを、アップデートした決定版!
  • 増補版 三度目ならばABC
    3.5
    1984年に刊行された『三度目ならばABC』に、幻の未収録作品「はい、チーズ!」を加え、2011年に増補版が刊行された。ミステリーの様々なアイデア&トリックに溢れた、「ミステリーのお手本」。収録作「三度目ならばABC」「電話だけが知っている」「三人の夫を持つ亜矢子」「七人の容疑者」「十番館の殺人」「プールの底に花一輪」「はい、チーズ!」(講談社文庫)
  • 象を撃つ
    -
    腐った貝を食べ、辺境に置き去りにされた老人たちが、妊婦を輪姦する――自らを「想像力の技術師」と信じこむ入院患者の描く、悪夢のような虚構の世界=小説。いっぽう、その彼が看護婦を妊娠させたという噂が、彼の抗弁をはねつけ、病院内に拡まる。想像力を超える非難と指弾という現実の荒廃を描出し、「小説とは何か」を追求した意欲作。
  • 続 御書物同心日記
    3.7
    嫁入り道具の絵巻物を担保に、大名家が古本屋に金を借りにきた。目利きを頼まれた御書物同心の丈太郎は、極彩色の春画にうろたえる。一方、将軍家の書物を管理する御文庫では将軍遺愛の本が紛失した。書名を聞いた途端、丈太郎は驚愕する。そして「事件」は意外な展開をみせた・・・。江戸情緒あふれる連作集。(講談社文庫)
  • 続 悲しき戦記
    -
    人間の感情も自由も剥奪された兵士たちが、いかに戦い、いかに生き、死んでいったか……。戦死者たちの冥福を祈りながら、戦争の真実の姿を静かにしかも厳しく捉えた戦記。続巻には「通天門」「手榴弾」「遺品」「島の掟」「水の城」「二つの落下傘」「廬山の敵」「山のアカシア」など30編を収録。<正続 全2巻)……人間本来の心には、敵味方の区別はない。だが戦争は、人間としての感情や自由を許さない。その不条理の中で、巨大な圧力に押しつぶされた兵隊たちの生と死。苛烈な戦場にあっても、美しい自然に心を寄せ、人間の真情を謳う優しく柔らかい作者の眼。虚しく戦場に果てた幾多の魂への深い祈りをこめた、鎮魂の短篇集。
  • ゾルゲの遺言
    -
    ソ連の対日スパイの大物リヒアルト・ゾルゲが、巣鴨拘置所の看守・小柴に渡した手紙は、単なるメッセージではなかった! その手紙をめぐって展開される謀略と殺人の構図は、第二次世界大戦前夜の緊張をいっそう高め、東京を各国スパイの暗躍の舞台にしたのだった。動乱のなかの人間絵図をドラマチックに描いた、迫真の歴史ミステリー大作。
  • ゾンビ3.0
    値引きあり
    3.9
    日韓同時刊行された話題のホラー・ミステリーが文庫化。予防感染研究所に閉じ込められた若き研究者たちがゾンビ化の原因究明に挑む! 香月百合は新宿区戸山の予防感染研究所に休日出勤する。研究熱心で優秀な下村翔太や、医学博士で女性所員憧れの加瀬祐司も出勤していた。日曜なのに全所員の8%ほどの計40人が研究所にいるようだ。席に着いてWHOのサイトに接続すると、気になる報告があった。アフガニスタンやシリアなどの紛争地域で人が突然気絶し、1分前後経つと狂暴になって人を襲い始めるという。しばらくすると研究所内の大型テレビに、現実とは思えないニュース映像が流れた。人が人を襲う暴動が日本各地で起こっているというのだ。いや、世界中で。画面に向かって所員が呟いた。「これゾンビでしょ」。──外が騒がしくなってきた。研究所は2メートルの塀で囲われているが、このままではやがて所内もゾンビに襲われるかもしれない。脱出するには、ゾンビ化の原因を究明するしかないのだ。立ち上がる、百合たち若き研究者。そして、予防感染研究所に閉じ込められた四十人の戦いが始まった……。
  • 対岸の家事
    4.2
    家族のために「家事をすること」を仕事に選んだ、専業主婦の詩穂。娘とたった二人だけの、途方もなく繰り返される毎日。幸せなはずなのに、自分の選択が正しかったのか迷う彼女のまわりには、性別や立場が違っても、同じく現実に苦しむ人たちがいた。二児を抱え、自分に熱があっても休めない多忙なワーキングマザー。医者の夫との間に子どもができず、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦。外資系企業で働く妻の代わりに、二年間の育休をとり、1歳の娘を育てるエリート公務員。誰にも頼れず、いつしか限界を迎える彼らに、詩穂は優しく寄り添い、自分にできることを考え始める――。 手を抜いたっていい。休んだっていい。でも、誰もが考えなければいけないこと。『わたし、定時で帰ります。』の著者が描く、もう一つの長時間労働。 終わりのない「仕事」と戦う人たちをめぐる、優しさと元気にあふれた傑作長編! 「あさイチ」(NHK)紹介で大反響!共感の嵐! みんなそれぞれ違っていても大丈夫と思え、気持ちが楽になりました!(20代女性) いいですね、結末が。主人公の日常を大切に歩む姿勢が好きです。(30代女性) こんなに色々な立場から入れるにはなかなか出会えません。 読み終えて、なんだかすっきりしました。(40代女性) 世の中の男性がもっと読むべき本だと思う。私は読めてよかった!(50代男性) 巻末特別収録☆彡スピンオフショートストーリー
  • 太極拳が教えてくれた人生の宝物 中国・武当山90日間修行の記
    4.3
    「あなたの人生を変える一冊」…日本を代表するヨーガ行者・成瀬雅春さんも大絶賛! キャリア・マネジメント界で活躍する著者が、道教の聖地で体験した神秘と奇跡! 知られざる太極拳の真実。私よ20歳も若い師匠は言った…「自分が何者であるかも忘れるほどに稽古を積んだとき、きみは人生のすべてを手にいれることができる」――キャリア・マネジメント界の第一人者である、在日フランス人のデュボワ氏が、自分の人生をリセットすべく、すべての仕事を中断し、太極拳発祥の山に90日間こもった。過酷な修行の末、師匠の教えについていけず、失意のうちに帰国した彼の前に、ある日突然現れた「気づき」とは? 人生の真実とは?
  • 退屈しのぎ
    -
    アメリカ留学中の純一・23歳。急な坂の途中に建つ、ボロアパートに住む。坂の上には、老人が一人いつも陽なたぼっこをしている、公園。そこを隣人ボブは、サンセットパークと名づけた。底が抜けたような青いカリフォルニアの空の下、純一は青春を生きる。時を殺しながら……。新しい文学の誕生を告げる、著者の第一作品集。群像新人賞受賞作の表題作ほか3編を収録。
  • 大君の通貨 幕末「円ドル」戦争
    3.0
    幕末、早くも訪れる日米経済戦争の嵐。新田次郎文学賞受賞の力作、歴史経済長編小説。幕府瓦解の真因! ――幕末、泰平の夢やぶる黒船来航と同時に持ちあがった、知られざる日米経済戦争。初めて体験する為替レートの複雑さに苦慮する、幕府の官吏。だが、その複雑さは真実、複雑だったのか? その裏に、力でゴリ押しする列強の圧力は、また謀略は、なかったか? 幕府瓦解の真因に迫り、その真相をさぐる。新田次郎賞を受賞した話題の歴史経済長編。直木賞作家の名作。
  • 太閤豊臣秀吉
    -
    豊臣秀吉ほど、歴史上、脚色と誇張と潤色でいろどられた武将はいない。われわれが今日、熟知していると思いこんでいる太閤像は、はたして真実を映しているであろうか? あまりにも数奇と波瀾に富むこの破天荒なわが英雄の虚像を、表の歴史、裏の歴史、その両面から真実の光をあて、裸にむいてみるのも面白い。本書は、歴史学者が独得の史観で捉えた、真説「桑田太閤記」である。みよ、百姓太閤の天下堂々!
  • 太閤秀吉 一
    -
    1~8巻660円 (税込)
    天下取りに相応しい器量を見せる織田信長を畏敬し、気高く美しい市姫を密かに恋慕する木下藤吉郎は、二人のために献身的に働く。今川を奇襲し、斎藤を討ち、京の治安を復活する信長に重用され、小谷城攻めでは、浅井の潰滅と市姫救出の軍功をあげる。英雄・秀吉の華麗な生涯を艶やかな筆致で描いた、長編歴史ロマン。<全8巻>
  • 大国・日本の「正体」
    -
    繁栄のさきに行きつく日本の未来はあるか? いま日本は、政治も経済もそして社会も、歪みが極限に達している。その歪みの正体を捉えることが、日本の未来像を描くために、最も重要である。現代は否応なく、個人が国家の命運に縛られざるを得ない。いや、世界がわれわれを直撃する。碩学が時代を喝破し、処方箋を提示する! 「精神的鎖国の民」に未来はあるのか……海図なき日本の真の姿が見えてくる!
  • 大将とわたし
    -
    「守れ、墳墓の地」を旗印に、住民の先頭に立った〈大将〉は、暴には暴、法には法で、権力の横暴と闘い抜いた……。熊本〈蜂の巣砦〉を拠点に、10余年にわたるダム反対闘争を展開した老主人公の、痛憤と痛快な闘い振りを描いた、記念碑的作品。ほかに、組合長選挙を諷刺した「△」、単行本未収録の「その箱はなぜ黒いのか」を併録。
  • タイ様式
    4.0
    ひたすら歩く、見る、触る。オモシロ大国・タイの真実。タイのことなら前川に訊け! ――バンコクの喧噪に身を包み、ひたすら見て、聞いて、触れた、タイの日常。料理の辛い・すっぱい・甘い、ポケット付きブラジャーの謎、オートバイとミニスカート、トイレットペーパーの使い方、オカマの生態、看板と外国人料金、尻の洗い方、理想の住まい、大渋滞、そしてタイ人気質とは……。怒濤の好奇心でせまる「タイ様式(スタイル)」の真実!! 比類なきタイ雑学読本。<『バンコクの容姿』改題作品>
  • タイトルマッチ
    3.6
    元世界ジュニア・ウェルター級のチャンピオン最上永吉の息子が誘拐された。彼を破ったジャクソンに義弟が挑むタイトルマッチ2日前の事だった。犯人の要求は、“相手をノックアウトで倒せ。さもなくば子供の命はない”。犯人の狙いは何か!?想定外の脅迫に翻弄される捜査陣。ラストまで一気のノンストップ長編推理。デビューから競馬作品が続いた直後に出された「ボクシングもの」としても話題になり、「誘拐の岡嶋」の名をさらに広げる作品にもなった。1984年刊行。(講談社文庫)
  • 颱風とざくろ(上)
    -
    葬儀屋の娘・英子と産婦人科病院長の息子・一雄は、家族ぐるみの交際をもち、家族同士で、男女関係について赤裸々な意見を交換しあうほどの、幸福な日々を送っていた。ところが、一雄が冬山の雪崩で遭難するという突然の不幸が、英子の身にふりかかった……。健康なエロティシズムとユーモアにより、新鮮な人間像を描いた巨匠の傑作長編。〈上巻〉
  • 太平天国(一)
    5.0
    1~4巻660円 (税込)
    太平天国の興亡を描く傑作大河小説。15年にわたり清朝を震撼させた争乱の発端――アヘン戦争から7年後、小乱が続き匪賊が横行する、物情騒然たる中国で、洪秀全が頭角を現わしてきた。エホバを天父と仰ぎ、清朝を排して世直しをめざす、拝上帝会の創始者である。信仰と理想に燃えて広西省金田村に決起した一党は、多彩な勢力も併合して、遂に、太平天国という「国」を樹立するに到った。<全4巻>
  • 「大変」な時代 常識破壊と大競争
    -
    いま日本の常識は破壊された! 不連続への不安と衰退の予感。新時代を生き抜く常識とは? ローコスト革命への提言――政界、政策、経済、経営、社会。5つの「五五年体制」が崩壊し、高齢化、国際化、成熟化、情報化の「四化」は、根本的に変化した。日本が「右肩上がり」から「うつむき加減」の社会に変わったことを嘆くばかりではなく、新しい世の中にふさわしい目標をもつべきだ。その鍵を握る「ローコスト化」と新常識を提言。
  • 大砲松
    -
    神田和泉橋の五兵衛店(だな)に住む締出し松こと松三は、故あっての長屋暮らしだが贅沢三昧。実は大名家お出入りを許された槍屋「槍丹」の息子である。時は幕末、慶応4年、背中の傷(いれずみ)を見こまれて上野彰義隊へ入隊、大砲掛を仰せつけられたまではよかったが……。吉川英治文学新人賞受賞の破天荒な痛快時代小説。(講談社文庫)
  • タイムカプセル
    値引きあり
    3.5
    栗橋北中三年A組の有志が卒業式の日に埋めた銀色のタイムカプセル。誰も会ったことのない不登校の不破勇の小説も中に入れられた。十年後、メンバーたちに「選ばれ死君たち」宛の不気味な案内状が謎の郵便屋から届けられる。卒業式に出られなかった彩香は当時のメンバーと会うが、「ホール」という言葉を聞いたとたん、なぜか誰もが口を閉ざしてしまう。そして開封の日が訪れる。郵便屋は誰なのか? 封印されていた秘密とは何か?
  • タイムスリップ森鴎外
    3.9
    何者かに殺されかけ、大正11年から現代の渋谷にタイムスリップしてしまった、明治の文豪・森鴎外。道玄坂で若者に袋叩きにされているところを女子高生・うららに助けられる。彼女の友人達の助けを借り、元の世界に帰る方法を探るうちに、文学史上の大疑問に突き当たり、鴎外を狙う意外な犯人の名が浮かぶ。(講談社文庫)
  • タイムスリップ明治維新
    3.6
    歴史は動くのか。渋谷の女子高生・麓(ふもと)うららは、幕末にタイムスリップしてしまった。時代を我がものにしようとたくらむ、小栗上野介によってゆがめられた歴史を、正しく進めなければ現代に戻れない。うららは、桂小五郎や坂本竜馬、西郷隆盛、勝海舟の間を奔走し明治維新を目指す。『タイムスリップ森鴎外』に続く第2弾。(講談社文庫)
  • タイムスリップ釈迦如来
    3.7
    ダイビング中に、またもやタイムスリップしてしまった女子高生、麓麗(ふもとうらら)。今回の行き先は、紀元前のインド! 無事、現代に戻るためには、そこで出会ったオカマ言葉を使う怪しげな坊主、ゴータマ・シッダルタを覚醒させ、いまだローカル宗教の一つでしかない、彼の教義=仏教を世界三大宗教の一つにまで育てあげる必要があった。歴史を変えてはならないのだ! 涙と大爆笑の奮闘や如何に!? (講談社文庫)
  • タイムスリップ水戸黄門
    3.6
    現代日本に突如タイムスリップして来た黄門様。美貌の女子高生にして正義感の強い麓麗(ふもとうらら)に友人の三須七海、私腹を肥やすため高速道路を新たに造ろうとする政官財のトップたちや日本中の自動車工場の爆破を企むテロリスト集団<赤い馬>。四者が絡みあい、偶然と必然が混然となって突き進む! 空前絶後、荒唐無稽、カタルシス満点の痛快ミステリ! (講談社文庫)
  • タイムスリップ戦国時代
    3.7
    タイムスリップで戦国時代に現れ、歴史を意のままに塗り替えようと企む25世紀のマフィア組織<むらさきの光>。21世紀の女子高生うらら達は、正しい歴史に戻すべく戦国の世に飛ぶ。織田信長を支え、上杉謙信に策を授け、本能寺の変を実現に導き、とハチャメチャ大活躍。鯨ワールド全開! カタルシスも満開! 笑いが止まらない、鯨統一郎の「タイムスリップ」シリーズ第5弾。(講談社文庫)
  • タイムスリップ忠臣蔵
    4.5
    徳川綱吉が発した生類憐みの令。その推進派・吉良上野介が赤穂浪士の仇討ちを免れたため、歴史が歪んで、22世紀はイヌが支配する社会になっていた。人間はハンドと呼ばれ、お犬様の手としてお仕えする身分に。ウララたちは江戸時代にタイムスリップ。戦意喪失中の赤穂浪士に殿の仇を討たせるべく奮闘する! (講談社文庫)
  • タイムスリップ紫式部
    3.0
    古典の授業中、教師に鞭で打たれた本間香葉子は、そのショックで平安時代にタイムスリップ。『源氏物語』の作者・紫式部の身体に宿ってしまう。さらに、折りも折り、時の最高権力者・藤原道長が殺害される事件が発生。紫式部こと香葉子は、ライバル・清少納言とともに下手人探しを依頼される。果たして真相は?(講談社文庫)
  • 太陽諸島
    4.0
    世界文学の旗手が紡ぐ、初の連作長篇三部作、完結! 響きあう言葉とともに地球を旅する仲間たちの行方は――。 国境を越えて人と人をつなぐ、新しい時代の神話 ヨーロッパで移民として生きるため、自家製の言語「パンスカ」をつくり出したHirukoは、 消えてしまった故郷の島国を探して、仲間たちと共に船の旅に出る。 一行を乗せた船はコペンハーゲンからバルト海を東へ進むが、 沿岸の港町では次々と謎めいた人物が乗り込んできて――。 言葉で結びついた仲間たちの、時空を超えた出会いと冒険を描く、多和田葉子の新たな代表作。 『地球にちりばめられて』『星に仄めかされて』に続くサーガ、ついに完結!
  • 太陽と砂
    5.0
    アフリカの砂漠に展開する青春の野望――親友でありながら、前島は能楽に伝統美を確かめ、沢木はアフリカ砂漠改造工事の技師として地球の未来をみつめる、対照的な生き方を選んだ。その二人を同時に愛して、苦悩する加代子。彼らにしのび寄る悲劇的結末は、また新しい時代への予兆でもあった……。壮大な着想で近未来を見通し、総理府主催「二十一世紀の日本」懸賞に当選した野心作。
  • 太陽はいつも雲の上に 私たちを支えた言葉
    -
    名言、格言、諺などには、先人の深い知恵や鋭い洞察がこめられている。悩み多い人生の岐路に立ったとき、それが思いがけず私たちを支えてくれる。たくさんの言葉を知っていることは、数多くの教師や友人を持っているのに似ている。――三浦夫妻が、心に残る言葉の数々を紹介しながら、それにまつわる回想、感慨、自戒などを、心をこめて綴る。
  • 太陽を這う
    -
    一枚の辞令が、エリート社員の人生をかえた。納得できぬ左遷に憤激した早見は、情報新聞に転職。復讐の鬼となって、配転の秘密を探る。暗躍する二人の謎めいた美女を追跡。早見は遂に、会社の致命的な秘密を握る――。大阪の鉄鋼業界を舞台に、巨大な資本力と一サラリーマンの欲望との激しい闘いを描いた、長編力作。
  • τになるまで待って PLEASE STAY UNTIL τ
    値引きあり
    3.6
    嵐の中、孤絶した館で超能力者が殺された。雷鳴、開かないドア、通じない電話、完全なる密室――。森に建つ洋館は“超能力者”神居静哉の別荘で《伽羅離館》と呼ばれていた。この屋敷に探偵・赤柳初朗、山吹、加部谷ら七人が訪れる。突然轟く雷鳴、そして雨。豪華な晩餐のあと、密室で館の主が殺された。死ぬ直前に聴いていたラジオドラマは、「τ(タウ)になるまで待って」。人気Gシリーズ第3作。
  • 斃れし者に水を
    3.5
    ダイイング・メッセージは「嘘の匂い」ーーマンション建設反対運動に揺れる高級住宅地で、自治会長が殺された。不倫相手の嘘から、彼と事件との関わりに疑念を抱いた真澄は、独自の調査を開始する。同じ頃、隣町の病院で、糖尿病の入院患者が「嘘の匂い」という言葉を残して、謎の死を遂げた。2つの死をつなぐ驚愕の真相とは!? 傑作長編ミステリー。
  • 高く遠く空へ歌ううた
    3.3
    港に霧が出た夜には「赤眼の魔犬」が現れ、次の日には必ず人が死ぬ――。高くて広い空に囲まれた町で暮らす、少年・ギーガン。また見つけてしまった10人目の死体。現場には革ジャンの男が現れ、「犬笛」の歌声が聞こえてくる。父さんはなぜ自殺したのだろう。謎の糸が少しずつ解けていく優しいミステリー。(講談社文庫)
  • 高倉健 隠し続けた七つの顔と「謎の養女」
    -
    希代の大俳優の死からまもなく7回忌を迎える。彼は人々に何を与え、何を隠し続けたのか。ノンフィクションの第一人者が書く高倉健の知られざる素顔。
  • 高崎山のサル
    -
    日本のサル学として世界にその水準の高さを知らしめた好著――高崎山のサルの群れを、長期間にわたる徹底的なフィールドワークによって観察し、ついにその生態の全貌を捉えた、貴重な記録である。ボスザルを頂点とする群れの社会構造は、本著によってはじめて明らかにされ、世界の霊長類研究に先駆的業績をあげた。まさに「ニホンのサル学」を記念するにたるモニュメント的書である。
  • 高杉晋作奔る
    4.0
    幕末の長州に生まれ、先取の気性と果断な行動で尊王攘夷の志士となった高杉晋作。乱世を鮮烈に駆け、明治維新の功労者となった、彼の短かく激しい生涯は、まさに動乱の世を奔るものだった。その晋作のユニークな素顔を、松下村塾時代の師、仲間、奇兵隊結成でバックアップした豪商、あるいは愛人だった芸妓などの視点から、生き生きと捉え鮮やかに描き出した、著者得意の領域の魅力的な連作歴史小説集。若き英雄の素顔を、関係者の眼で描いた傑作!
  • 高瀬川
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小説家と女性誌編集者が過ごす、京都の一夜を繊細な心理主義的方法で描き、現代の「性」を見つめる「高瀬川」。亡くした実母の面影を慕う少年と不倫を続ける女性の人生が並列して進行し、やがて1つに交錯する「氷塊」。記憶と現実の世界の間(あわい)をたゆたう「清水」など、斬新で、美しい技法を駆使した短編4作。
  • 高瀬庄左衛門御留書
    4.1
    第165回直木賞候補作、第34回山本周五郎賞候補作。「本の雑誌」2021年上半期ベスト10で第1位! 第9階野村胡堂文学賞、第15回舟橋聖一文学賞、第11回「本屋が選ぶ時代小説大賞」をそれぞれ受賞。 美しく生きるとは、誇りを持ち続けるとは何かを問う、正統派時代小説。 神山藩で、郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前にして妻を亡くし、 さらに息子をも事故で失い、ただ倹しく老いてゆく身。残された嫁の志穂とともに、手慰みに絵を描きながら、 寂寥と悔恨の中に生きていた。しかしゆっくりと確実に、藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。 「心が洗われる」というのは、こういう感覚を言うのだと実感した。ーー作家・江上剛(朝日新聞6月5日) この人がこれから作品をどんどん出していくのがドキドキするし嬉しい。すごい時代に立ち会っている気がする。 次回作も必ず読みたい! ーー北上次郎(YouTube「北上ラジオ」) 誰でも歳を取れば、違う生き方もあってのではとの悔悟を抱くもの。 その迷いにどう向き合うか。考えさせられた。ーー記者・佐藤憲一(読売新聞1月19日) 私は、作者がこれからの時代小説界をリードしていく存在になることを信じて疑わない。 ーー縄田一男(産経新聞2/21) 美しい物語だ。穏やかで、静かで、そして強い物語だ。ーー大矢博子(「小説すばる」3月号) 生きることの喜び、悲しみ、諦め、希望をすべてのみ込んだ時代小説ーー内藤麻里子(毎日新聞2/7) 主人公もさることながら脇の人物たちもよく書き込まれ魅力がある。ーー川本三郎(毎日新聞2/20) 人はどう生き、どう老いていくべきかの指針となる。(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん) 全日本人に読んでほしい。(旭屋書店池袋店 礒部ゆきえさん【ダ・ヴィンチニュース3月6日】) 心情が清らかに流れ続けながら、激動の大河浪漫があり、心奪われました。ずっと浸っていたいこの至福の感覚を、 たくさんに人に味わってもらいたい。(うさぎや矢板店 山田恵理子さん) 様々な制限の中で生き、迷いながら歩み続け、心のわだかまりが少しずつ溶ける有り様に、自分の心にも穏やかな風が入り込んだ。 時代小説のすばらしさを感じた。(正文館書店本店 鶴田真さん) 厳しい現実を突き付けながらも生きることの温かさと優しさを感じさせてくれる。(くまざわ書店錦糸町店 阿久津武信さん)
  • 鷹ノ羽の城
    4.0
    大友義鑑のいたずら心から、肥後の巨漢武将と南蛮女との間に、子が生まれた。容貌のため人鬼と称された彼は、父から嫌われ、周囲から怖れられつつ、堂々たる偉丈夫に成長する。彼が合戦の先頭に立つと、敵はその迫力に逃げ腰となった。怪異な容貌と優しい心をもつ武士の数奇な人生を描く、ユニークな異色歴史小説。
  • 高橋克彦自選短編集 1 ミステリー編
    4.0
    だれの心にも、鬼がいる。大胆不敵なトリックが冴える短編ミステリーの逸品集。かつて「衛生博覧会」と呼ばれる見世物が人気を博していた。疾病模型や死体写真が陳列されるなか、私は精巧な美少年の鑞人形に目を奪われた。だがそれには、驚愕の秘密が隠されていた(「悪魔のトリル」)。現代日本屈指のエンターテインメント作家の傑作短編集。(講談社文庫)
  • 高山本線殺人事件
    -
    刑事の父が事故死した。謎の美女と一緒に。警視庁捜査一課・十津川班の西本刑事の父親が、下呂・高山間で交通事故死した。同乗していた見知らぬ女性と一緒に。現場の状況に疑念を抱いた西本は、死の真相を求めて独自に動き出す。さらに高山の朝市で東京のOLが刺され「特急ひだ」車内でも……。難航する捜査の中、十津川警部は事件の謎に迫れるか? (講談社文庫)
  • 宝くじが当たったら
    3.4
    32歳、わくわく食品経理課勤務、独身。ごく普通のサラリーマン・修一の趣味は宝くじをバラで10枚買うこと。ところが今年、一等、2億円が降ってきた。あくまで堅実でつつましい生活を続けようとした修一の目の前に、急に現れた親戚、慈善団体に同級生。さらにネットに実名が流出、会社の電話が鳴りやまない! 最高の幸福が招いた大混乱、いったい誰を信じれば? ジャンボなドリーム、宝くじエンタテインメント!
  • 誰がために熱血ポンちゃんは行く!
    3.0
    史上最強の傲慢ウーマンと進化したポンちゃんの好物は、旅と友達とお酒と……。最高の快楽と至福の贅沢を追い求め、天下無敵のエイミーズ・パーティ御一行様は、今日も世界を股に掛けて行く! ジャマイカ、ハワイ、ニューヨークetc.と舞台もノン気に、あくまでマイ・ペースのポンちゃん、誰がために行く!?
  • 滝沢馬琴(上)
    5.0
    滝沢馬琴の苛酷な生を描く吉川英治文学賞受賞作。「南総里見八犬伝」「椿説弓張月」等で名声を得た馬琴は、保守的で狷介な性格のため人と衝突することも多く、苦しい家計と病弱な家族の煩労も、一身に負っていた。
  • 滝山コミューン一九七四
    4.1
    郊外の団地の小学校を舞台に、自由で民主的な教育を目指す試みがあった。しかし、ひとりの少年が抱いた違和感の正体は何なのか。「班競争」「代表児童委員会」「林間学校」、逃げ場のない息苦しさが少年を追いつめる。30年の時を経て矛盾と欺瞞の真実を問う渾身のドキュメンタリー。(講談社文庫)
  • 匠の時代 第1巻
    3.0
    ふとん乾燥機は、寒さ凌ぎにドライヤーを布団の中に持ちこんだ独身社員の体験から生まれた……日本における先端技術開発の成果を、三菱電機:クリンヒーター、小西六:自動焦点カメラ、東レ:エクセーヌの成功例にたどり、その発想法の革命に始まる企業と個人一体となっての熱い挑戦を、ドラマチックに再現して描く! <全12巻>
  • 岳史よ、生命あるかぎり
    -
    息子へ。これは声を失った父からキミへ歯をくいしばって書いたメッセージだ。ガンとどう対決し、生きたか――激動の昭和を奔放無頼、仕事一筋に走り抜けた一ジャーナリストの凄絶な舌ガンとの闘いの記録である。生死の際にもなお旺盛な好奇心と冷静な目、強靭な精神で自分を生きる姿は熱く哀しく胸を打つ。
  • 武田信玄(上)
    -
    1~3巻660円 (税込)
    武田騎馬軍団の比類なき実力と、信玄の決断! 嫡子である自分を疎んじて、弟・信繁を寵愛する父・信虎を駿河に追放したのは、信玄21歳の時。妹婿の諏訪頼重を滅ぼし、信濃経略の目途をつけた信玄に、やがて、宿命のライバル・上杉謙信が、決戦を挑んでくる。武田三代の栄枯盛衰を、圧倒的迫力で描く、歴史長篇。<全3巻>
  • 武田信玄の人間学
    5.0
    幼少のころより軍学書を好んで読み、長じては父・信虎を国外追放にして実権を握る。生涯にわたって常に自己を変革しつつ、戦国の乱世を強烈に生き抜いた、甲斐の名将・武田信玄。複雑で尽きないその人間的魅力の秘密を、具体的なエピソードに即しつつ、現代の視点で鮮かに解明する。人の心を惹きつけたその独特な人生観、発想法、人の育て方、統率力……。「童門流」歴史人間学の真髄。
  • 竹千代を盗め
    -
    駿府の今川家の人質となっている松平元康(もとやす)の子・竹千代と奥方らを救い出す依頼が、甲賀の忍びの頭目・伴与七郎(ばんよしちろう)に舞いこんだ。綿密な算盤(そろばん)をはじき、銭四百貫文で商談は成立したのだが、乗り込んだ駿府で予期せぬ困難が続出する。窮地に追い込まれた与七郎は、甲賀に伝わる「大きな瓶(かめ)」の話に光明を見出した。(講談社文庫)
  • 竹中平蔵 市場と権力 「改革」に憑かれた経済学者の肖像
    値引きあり
    4.3
    日本でもっとも危険な男の物語。 この国を“超格差社会”に変えてしまった中心人物はこの男だった! 「改革」の名のもと、法律を駆使しながら、社会を次々と大胆に改造してしまう。まるで政商のように利にさとく、革新官僚のごとく政治家を操る経済学者――。「フェイク(偽物)の時代」に先駆けた“革命家”の等身大の姿とは。 経済学者、国会議員、企業経営者の顔を巧みに使い分け、「日本の構造改革」を20年にわたり推し進めてきた“剛腕”竹中平蔵。猛烈な野心と虚実相半ばする人生を、徹底した取材で描き切る、大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞ダブル受賞の傑作評伝。 はじめに 「改革」のメンター 1章    和歌山から東京へ 2章    不意の転機 3章    アメリカに学ぶ 4章    仮面の野望 5章    アメリカの友人 6章    スケープゴート 7章   郵政民営化 8章   インサイド・ジョブ おわりに ホモ・エコノミカスたちの革命
  • 竹久夢二 殺人の記
    2.5
    美人画が招く悲劇 十津川、苦渋の決断。射殺されたのは東京駅構内にいたミス岡山だった。事件の鍵は被害者が発見した「竹久夢二のスケッチブック」に? “日本のエーゲ海”の再開発問題に揺れる地元では、夢二ファンの男が撲殺死体となって見つかった。美人画が招きよせてしまった哀しい事件。真相に迫った十津川に突きつけられる苦渋の選択とは。(講談社文庫)
  • 多国籍企業殺人事件
    -
    海野海運は、四ノ宮紗代の乱発した小切手の決済ができず、苦境に立った。紗代の背後には、事件を契機に会社乗っ取りを謀る大海運会社の、むきだしの野望が感じられる。時あたかもエネルギー危機の最中で、国際石油戦争は熾烈に展開される。会社の存亡を賭けて、巨大企業の謀略と闘う男の魅力を、雄大なスケールで描く冒険推理。
  • 他国の死
    -
    1952年夏、佐世保米軍基地の地下監房。朝鮮戦争に関係した日本人や朝鮮人を執拗に〈訊問〉することで、戦争と日本人との関係、その背後に潜むアメリカの戦争犯罪――捕虜虐殺・生体実験・細菌戦などを剔出。鋭く豊富な想像力と独自の表現方法で、時代の隠された暗部を照射する、井上光晴の文学的達成点を示す傑作。
  • たこやき 大阪発おいしい粉物大研究
    -
    大阪発で全国制覇を果たした、ファストフードの王者・たこやき。明石で生まれ、やがて玉子焼、たこやきへと、どのように変貌をとげたのか? 丸いのはなぜか? 「たこ」はいつから入ったのか? などを解明し、たこやきのすべてを追いかける、大胆不敵・空前絶後の、たこやき大研究書・全1巻。たこやきマップにレシピのおまけ付。──ほな、たこやきでも食べたろか!!
  • タソガレ
    3.5
    恩知らずな振る舞いをして、ストーカーまで呼び込む彼女の、他人には理解されにくいハンデは乗り越えられるか。心温まる愛と勇気のミステリー。……ぼくの彼女は、ぼくの顔を覚えられない。「相貌失認」という生きにくさを背負う彼女に、次々と襲いかかる事件。愛の力は、試練を乗り越えられるか? ーー社交的だったり、シャイになったり。その落差に惹かれて里美とつきあい始めた祐児。しかし、初めてのパリ旅行で、お世話になったご婦人を無視する里美に憤った祐児は、彼女から人の顔を覚えられない「相貌失認」だと打ち明けられる。人知れぬ生きにくさを背負う彼女が招く数々の苦難を、二人は乗り越えられるのか?
  • 誰彼 新装版
    値引きあり
    3.9
    謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた! そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖なのか? なぜ首を奪ったのか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?
  • 黄昏という名の劇場
    -
    逢魔が時に紡がれる 怪奇と恐怖の物語。覗いた者は戻れない! ――夕暮れの薄闇が下りてくる黄昏の頃には、災いや魔物がこの世に現れるという。我がもの顔で町を荒らし回る残忍な悪党とその手下が出会った不思議な男(「雄牛の角亭(つのてい)の客」)。有名な探偵が乗った列車で起こる奇怪な密室殺人(「憂い顔の探偵」)。異界の扉を開き、迷い込んだ者たちが遭遇する、8つの妖しの物語。
  • たそがれどきに見つけたもの
    3.4
    人生を八十年とし、それを四で割ってみた。四は四季の四である。すると、今年五十のわたしは、秋の真んなかにいた――。どこにでもある日々が、ここにしかない物語に変わる。山本周五郎賞受賞&直木賞候補作『平場の月』の著者による、大人の心に寄り添う、切なく優しい短編集。
  • 黄昏のカーニバル
    4.0
    読んで思わずニヤリ、じわーっと面白い7編。タイムマシンに記憶喪失、唯我論……斬新で楽しいアイディアがいっぱい! ――動くものは何もない。東京にあるのは白い死と、虚しく時を遡(さかのぼ)るテレビ番組の喧騒だけ。命だけ破壊する中性子爆弾で死に絶えた人間に代わり、コンピューター自らが意志をもって動き出した……。文明の終焉をペーソス漂わせて描く表題作のほか、「唯我独存」「21人いる!」など、パスティーシュの名手が贈る、珠玉のアイディア7編。
  • 黄昏の百合の骨
    4.2
    強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の理瀬を迎えたのは、優雅に暮らす美貌の叔母2人。因縁に満ちた屋敷で何があったのか。「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など不吉な事件が起こる。将来への焦りを感じながら理瀬は――。
  • たそがれやくざブルース
    3.0
    電柱の上の老婆は有線放送の女社長、商売敵のやくざに対抗して電線をすりかえる……。しみじみした人情話が奇想あふれるアイデアで展開する標題作はじめ、人工授精児、雷同嫌会の作曲家、吸血鬼にプロ野球の美少女投手などなど、井上ひさし小説ワールドの登場人物は奇妙奇天烈、抱腹絶倒。幻の大爆笑ナンセンス小説集!
  • 闘った人びと ベトナム戦争を過ぎて
    -
    長い戦争を闘い抜いた人びとの想像を絶する体験。渾身の力作レポート。写真家の魂がベトナム戦争の真の姿に迫る! ――超大国アメリカを倒した、アジアの小国のふしぎな力とは? ベトナム戦争の真実を求めて、気鋭のフォトジャーナリストが初めてとらえた沈黙せる民の衝撃の証言。暮しの中で知恵を絞りながら長い戦争を闘い抜いた人びと、その体験を初めて肉声としてとらえた衝撃のレポート。 ◎「ベトナムの人口約五千万人のうち、ほとんどの民衆があの戦争を各々の立場で闘った。(中略)そういう一人一人の強い意思と知恵の結晶が超大国の近代兵器をしのいだのである」<本書より>
  • ただいまラボ
    3.3
    研究のために鹿の耳を刻み続ける!?実家が動物病院という学生が多い!?就活先はペット保険会社!?研究室でカビが生えたら大騒ぎ!?バイト先はもちろん動物病院!?……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物たちの生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。「シカミミ!」獣医学科の分子生物学研究室に入った太一を待っていたのは、実験用の鹿の耳を切り刻み、彼女とすれ違い続ける毎日だった……「ナツジツ!」夏休みに実家の動物病院に帰省した東は、十年ぶりに子連れで帰ってきた、元ヤンキーの姉の姿に驚愕するが……「ネガコン!」就活中の新倉は、インターン先のペット保険会社で呑気すぎる学生たちとの共同作業に苛立ちが募るばかり……「コンフル!」何でも器用にこなしてきた透は、余裕のはずの卒業論文で追加実験を命じられ、合コンで出会った子とも上手くいかず……「ブンセイ!」5年生になったミカは、大学の実験と動物病院でのバイトで、続けて初めて動物の安楽死の現場に立ち会って……理系の青春はこんなに面白い!獣医学科で動物の生命と向き合う学生たちの笑いあり涙ありの日々を、獣医師の著者が大学院時代に瑞々しい文章でリアルに描いた青春小説。
  • ただいま浪人
    3.8
    東大受験に失敗した浪人の信也は、無気力で空虚な日常から脱出しようと、家出してスナックに勤める。一方、姉の真里子は、中年の男優との恋に悩みつつも、平凡な結婚に踏み切る。人生という学校に合格していない浪人たちが、生きることと生活することの違いを自覚していく過程を描いた感動的長編。
  • 正しい団塊の世代白書
    3.0
    懐しの昭和30~40年代。戦後日本の思春期時代にちょうど青春だった僕たち。すべてが躍動していたし、いつだって感動していた。もう二度と僕たちのビートルズや長嶋茂雄は現れないけれど、こんな素敵な人達がいたことは伝えておきたいんだ。そう、町っ子高田文夫の戦後芸能スポーツ文化グラフィティ!!
  • 火除け地蔵 立ち退き長屋顛末記
    -
    長男一家が行方知れずの富蔵お熊の夫婦、病弱な妻を抱える八百屋の正市、暴力夫から逃れてきたお静、拾い子のお染……深川の弥次郎兵衛長屋の火除け地蔵は、そんな住人たちを見守っていた。ところが一帯を火除け地として空き地にしたいお上は、破落戸(ごろつき)どもを使って住人たちに立ち退きを迫ってきた。物言えぬ地蔵が引っ越せないみんなを心配する、文庫書下ろし人情シリーズ第一作。(講談社文庫)
  • 立原道造の世界
    -
    優美な抒情、音楽との融合、青春の痛み……。「優しき歌」などで知られる四季派の詩人・立原道造の魅力は、数多く挙げられようが、それに加え、彼が夭折者であったことも、後世の若者に愛好される要素だ。その詩を含め、彼はすなわち青春なのである。本書は、「四季」派研究で知られる著者が、豊富な資料(新資料含む)と広い観点とで、立原道造の足跡を解いた、最良の研究書である。夭折した天才詩人の全貌を、その生い立ち、精神形成、詩法などの面からとらえ、新資料や彼の代表的作品を収める素晴らしい入門書!
  • 立花三将伝
    3.5
    戦国最強と言われた立花宗茂が当主になる前、筑前に感動の青春群像ストーリーがあった。大国に翻弄された若き武将らを描く歴史長編! 関ヶ原の戦いに参戦せずとも、当時最強の武将と謳われた立花宗茂。だがその一世代前、宗茂活躍の礎ともなった若き武将や姫たちがいた。──時を遡ること40年、筑前国の要衝を占める立花家は、「西の大友」と呼ばれる名門であった。大友宗家から立花入りした15歳の三左衛門は、四つ年上の勇将・和泉、三つ上の軍師・弥十郎らと出会う。腕に覚えのあった三左衛門は和泉に打ち負かさられるも、すぐに弟子入り。寡兵で大軍を退けた弥十郎の知略にも驚かされる。また、当主の娘・皐月姫や和泉の妹・佳月らの恋心も絡み、三将の絆は深まっていく。8年が過ぎる。筑前では毛利の調略が進み、諸将が次々に大友を離反。立花家は孤立していく中で家中も毛利派と大友派に分裂する。そしてついに、三将の運命を変える大きな政変が……。
  • たった一度のポールポジション
    -
    鈴鹿に一瞬の光芒を放って逝った、トオル23歳の青春。星野一義、中嶋悟らを追いつめ、鈴木亜久里と競った天才ドライバー・高橋徹。「もし生きていれば」というなら、モータースポーツの新時代を築いていたにちがいない。あまりにも激しく生き急いだ現代の青春を、若い感性で描いた注目のノンフィクション作品。天才ドライバーの激しい青春を描いた名著!
  • たった一人からの発想 証明の原型
    -
    自分自身の生き方を最終的に決定できるのは、自分一人しかいない! 鉄の信念をもって自ら脱サラを成功させた作家が、これまでの処世を省みて、多くのサラリーマンにエールとアドバイスを贈る。文壇の鬼才が劇的な生き方革命を発見するまでの苦難の道程は、不況下に生きる現代人に力強い励ましの金言となろう。脱サラ作家・森村誠一が説く人生の勝利者とは? サクセス人生へのアドバイス!
  • 立ってみなさい
    -
    独自の語りと、骨太いタッチで民話文学を創造した、斎藤隆介の短編童話集。処女童話集『ベロ出しチョンマ』につづいて、書きつがれた第2童話集で、民話を再話した代表作の「立ってみなさい」など、昔ばなし13編と、民族のこころとたたかう人びとを描いた「ショーンのネズミ」など、新しい話15編を収録。
  • TATSUMAKI 特命捜査対策室7係
    3.3
    未解決事件を専門に扱う警視庁特命対策室7係に配属になった新人刑事・鬼切壮一郎。さっそくドS女刑事・辰巳麻紀警部補らメンバーとともに5年前に未解決となった失踪事件捜査にあたる。男が突然姿を消し、刑事だった兄が容疑者となった事件。壮一郎は麻紀にイビられながらも真相を突き止めるべく奔走するが……。
  • 建てて、いい?
    3.8
    「家、欲しいな」思わず呟いた自分の言葉に驚く30代半ば、独身、アパート暮らしの長田真里。結婚相手を見つけるのでもなく仕事に成功するのでもなく、ひとりで心地よく暮らせる家を建てるのって、ありですか? 従妹の友紀子や両親を始め世間の壁を越えることで見えてくる風景。「彼の宅急便」を併録。
  • たとえばの楽しみ
    -
    本が教えてくれた、人の心の温かさ。古本屋の謎、哀愁漂ういい話……読書人生の楽しさを語り尽くす。「書物にしか、私の郷愁はない」。筋金入りの“本の虫”である著書が、読書人生の楽しさを語り尽くす。30分で10冊分「つまみ読み」する方法とは? エッチの語源は「悦痴」!? 本にまつわる秘密のエピソード、古本屋の謎、哀愁漂うイイ話、人の心の温かさ……書物のすべてをつづるおもしろエッセイ134編。(講談社文庫)
  • 田中角栄を生んだムラ 西山町物語
    4.0
    未来を夢みた庶民の涙ぐましい努力。田中角栄の栄光のカゲで、過疎の克服をめざして展開された人間ドラマ! 生活と意識の変化を克明に追うルポ――田中角栄の「オラが村」で展開された、人間ドラマを追う。過疎からの克服をめざして、町民たちの涙ぐましい努力は、どうなったのか? 工場誘致に全精力を傾ける町議、町の活性化を策して独特の祭りを作りだした若者たち、などなど。角栄の栄光のカゲで、未来を夢みた庶民の生活と意識の変化を克明にさぐる異色ルポ。
  • まごころを、君に THANATOS
    値引きあり
    4.1
    真夏に自然科学部の熱帯魚が凍死した。調査を依頼された「探偵体質」の高校生・立花真樹(たちばなまさき)は、自然科学部と生物部の抗争に巻き込まれてしまう。文化祭を利用して生物部への「復讐」を目論む彼らだったが、当日、生物展示室を襲ったのは、予想外の凶悪爆破事件だった。双子ゆえの「傷」をも描くシリーズ第2作。(講談社文庫)

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