作品一覧

  • 眞須美 ~死刑判決は『シルエット・ロマンス』を聴きながら~
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    新資料を加えた完全版、ついに電子書籍化。 1998年、和歌山カレー毒物混入事件により死刑判決を受けた林眞須美。 本書は、無実を訴え続ける彼女が獄中から家族、子どもたちに宛てて綴った手紙を収録した記録である。 母としての葛藤、祈り、孤独――さらに長女の自死を経て、書かれた手記からは何を読み解くことができるのか。 電子版では、新たに書き下ろされた林眞須美自身の「まえがき」に加え、 林眞須美の長男による手記も収録。 【電子版特別収録】 ・眞須美まえがき —2025年2月17日 長女の誕生日、大阪拘置所にて- ・長男手記 ・編者あとがき ・写真・直筆手紙資料
  • 臓器ブローカー すがる患者をむさぼり喰う業者たち
    4.0
    1巻1,045円 (税込)
    移植臓器は、腎臓・心臓・肺・肝臓・膵臓・小腸etc. 治らぬ病を抱え、臓器移植の道を探る患者は多い。しかし移植用臓器は世界的に不足し、殊に日本ではまったく足りない。 例えば腎臓は国内で希望しても15年待ち。その間に多くの患者が死に至る。 いきおい患者は海外渡航移植の斡旋業者に接触。が、それは世界中ほぼ全面的禁止の臓器売買である確率がきわめて高い。手術は衛生状態さえ保証されず杜撰で、結果は一か八か。 貧しい国々の臓器を求め彷徨う患者と、数千万円を要求する業者。背後には国際組織。 そんな中、逮捕された業者・菊池仁達は悪魔の手先か、それとも患者たちの英雄か――。
  • 悔恨の島ミンダナオ
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    戦後50年目に出た「人肉食」の衝撃の真実――1946年、フィリピン・ミンダナオ島で起こった旧日本軍敗残兵による先住民・ヒガオノン族虐殺と人肉食。癒すことのできない戦争の傷跡を追う、書き下ろしノンフィクション。 ●ヒガオノン族に対する「補償」は、彼らをミンダナオ島に送った日本の責務でもあるはずだ。戦後補償については様々な考え方があるが、この問題は人道上の問題として解決がはかられるべきではないだろうか。取材を進めながら彼らの悩み苦しむ姿を知り、また激しく取材を拒否する手紙を読みながら、この本を送り出すことにためらいが全くなかったわけではない。結果的にはこの本も彼らを苦しめることになるのだろうと思う。それでも書くべきだと判断したのは、戦後補償が被害者のためだけではなく「加害者」とならざるを得なかった日本兵のためにも必要なことだと思ったからだ。(あとがきより)
  • 日系人の歴史を知ろう
    4.0
    1巻858円 (税込)
    いま日本で暮らす日系人は35万人を超えるといわれている.私たちは異なる文化をもつ人々とどのように暮らしていけばよいのだろうか.本書ではかつて日本からブラジルやペルーに渡った移民の歴史をたどりながら日系人のルーツを解説し,現在,各地で行われている多文化共生の取り組みを紹介します.

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  • 蒼氓の大地
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    日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。そして四世たち……。移民の野村峯夫一家が苦闘の末、やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡を、たしかな筆力で書きあげた渾身の力作。第13回講談社ノンフィクション賞受賞。明治政府によって推進された南米への移民政策の光と影を、日系4世の妻の一族の夢と挫折の軌跡を克明に追うことで解明。移民とは棄民ではないかと問う!
  • だれが修復腎移植をつぶすのか―日本移植学会の深い闇
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    「救える命」を見殺しにする医療権力の正体とは――。 日経連載小説『禁断のスカルペル』のモデルにもなった“医療界のタブー”に迫った本格的ノンフィクション。  1000例を超える手術実績、海外からも高く評価される修復腎移植(下記※)の先駆的な技術を持ちながら、不当なバッシングにさらされ保険医登録抹消寸前まで追い込まれた万波誠医師ら「瀬戸内グループ」の移植医療の真実の姿を、10年にわたる取材で詳細に明かす。  万波つぶしに狂奔し移植の機会を奪ったとして患者団に訴えられた日本移植学会幹部への取材も収録。 現在31万人を超え、年々1万人増加している透析患者(1人年間500万円を国が負担)による財政圧迫の問題、「2兆円市場」となった人工透析にからむ利権問題にもメスを入れる。 真に患者のQOL(生活の質)を優先する医療として世界的に評価される修復腎移植を世に問うとともに、日本の医学界のモラルと体質を厳しく追及する。  ※=「修復腎移植」とは、ドナー(臓器提供者)から摘出されたガンなどの病気腎を修復し、レシピエント(移植を受けいれる患者)に移植するもの。「病気腎移植」と呼ばれることもある。宇和島徳洲会病院の万波誠医師ら「瀬戸内グループ」が先駆的に取り組み、実績を上げてきた。だが、日本移植学会が猛烈に反対し、厚労省も禁止の通達を出すに至った。世界的には安全性が確認されつつあり、腎臓移植の新たな潮流となっている。

ユーザーレビュー

  • 日系人の歴史を知ろう

    Posted by ブクログ

    日系アメリカ人に関する本は数冊読みましたが,日系ブラジル人に関するものは本書が初めてでした。

    やたら難解なものが多い岩波「ジュニア」新書ですが,平易な文章で書かれている本書は本物の「ジュニア」にもオススメできます。

    差別に苦しんだアメリカ移民とはやや性質が異なり,ブラジル移民は貧しさと病気との厳しい闘いがありました。辛い日々を送る移民の方々がそれでも帰国しなかった,いやできなかったのは,当時の日本が移民先の国に負けず劣らず貧しい国だったからです。移民の歴史を学ぶと,明治・大正・そして昭和初期という激動の時期を生きた日本人の凄まじさを感じます。今の豊かさは,そういう人たちの努力の上に立ってい

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    2015年06月23日
  • 臓器ブローカー すがる患者をむさぼり喰う業者たち

    Posted by ブクログ

    登場人物と登場する会社、国々が多くて、私の中では何がなんやらと言うところはありました。
    が、
    本当に病気で困っている人がいるのと、それを善意かどうかは判りかねますが、『斡旋』してくれる人(会社組織)があるんですね。
    ただ思うに、何より『提供』する側の人々については想像するだけで怖い気がします。
    特にC国なんて、、、

    『利権』?的なのがあるんでしょうね、、、

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    2025年10月07日
  • 臓器ブローカー すがる患者をむさぼり喰う業者たち

    Posted by ブクログ

    今海外だが、行きの飛行機でこの本とタンパク質に関する本、コロナ関係の本を、3冊積読しながらガッツくように読む私は、妙な人間に見られてはいまいか(自意識過剰)、CAさんに何を読んでいるか聞かれたら「臓器ブローカー」を見せてニヤリとするつもりだったが(厨二病)、触れられもせず。

    とにかく〝海外と臓器売買“のパワーワードが醸す怪しさは制度上の課題でもある。この本にその事が書いてある。尚、放置されたまま異国に着いてしまったが、今回の旅の目的は臓器を買うためではない。念のため。

    制度の課題とは何か。先ず、実際に行われた2024年の移植手術は、心臓111件、肺130件、肝臓107件他、腎臓移植は毎年2

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    2025年09月12日
  • 日系人の歴史を知ろう

    Posted by ブクログ

    ブラジルに移民した日本人が、厳しい開拓時代や、戦争や政治に翻弄されながらも生き抜いて、ブラジル社会に大きな足跡を残す日系ブラジル人の歴史の話。
    ひとが生きるたくましさ、差別や軋轢や衝突を超えて、多文化社会を作るひとの力を、ブラジル移民たちの物語から感じられました。

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    2013年05月08日
  • 日系人の歴史を知ろう

    Posted by ブクログ

    概要がさくっと紹介されている、という印象。
    「教科書にはあんまり書いてなかったけど・・・なんとなく興味はあるけど・・・」
    という時にまず手に取ってみる本としてはすごくいいと思う。

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    2011年02月11日

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