歴史・時代 - 講談社作品一覧

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  • 赤刃
    4.7
    江戸初期、徳川家光の治世。百を超える<辻斬り>の災禍に、江戸の町は震撼していた。殺戮集団の主犯は、戦国の英雄、元津藩士の赤迫雅峰とその一党。幕府が送る刺客は次々と返り討ちにあい、老中・松平伊豆守は切り札となる<掃討使>に旗本・小留間逸次郎を任命する。赤迫対逸次郎、血塗られた闘いは連鎖し、やがて市中は戦場と化す--。無惨にして無常。これぞ、新時代の剣戟活劇!
  • レジェンド歴史時代小説 見知らぬ海へ
    4.5
    戦国末期、武田水軍の海将・向井正綱は、留守中に城が徳川軍の攻撃を受け、父と義兄を失う。彼は父の遺志を継ぎ、北条水軍との駿河湾決戦で奮戦、水軍の長として汚名を返上する。そんな正綱の元に父の仇、徳川軍への誘いが来た。家康からも一目置かれた海の侍の活躍を描く隆慶一郎、未完の海洋時代小説!
  • 梟の系譜 宇喜多四代
    3.9
    備前・砥石城の宇喜多能家は浦上宗景の重臣であったが、一方の重臣島村宗政に攻められ、中風を患い籠城もかなわず、息子興家と孫の八郎を逃す。食うにも事欠く放浪の旅を経て、祖父能家の仇討ちと家名再興の期待をかけられた八郎あらため直家は、浦上宗景の配下としてその名を上げていく。毛利、尼子、織田と周囲を囲まれる中、織田の配下の秀吉と誼を通じるなど、謀略を駆使して戦乱を生き抜こうとする直家とその一族の命運は!?
  • 嶽神(上) 白銀渡り
    4.0
    山の者の集団から追放されて<ひとり渡り>をする多十に、滅亡目前の武田唯一の嫡流・若千代の幼い命が託された。莫大な武田の御遺金(ごいきん)のありかを探るべく遣わされた真田、伊賀の忍者集団と、圧倒的な劣勢の中で血みどろの死闘を繰り広げる多十たち。知る人ぞ知る戦国忍者活劇のあの大傑作が、待望の文庫化!
  • 新装版 柴錬捕物帖 岡っ引どぶ
    4.0
    難事件を小気味よくさばく痛快柴錬捕物帳。どぶは飲む、打つ、買うの3拍子そろったとんでもない岡っ引。でも、度胸と推理と行動力は江戸で一番。盲目の与力、町小路左門とともに、続発する事件を追う。
  • 大江戸釣客伝(上下合本版)
    4.0
    時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが……。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。
  • 花の歳月
    4.0
    河北に遅い春が訪れ、貧しい名家竇(とう)家にも、明るい変化が起こった。娘猗房(いぼう)が長老に推されて、漢の王室に入ることに決まったのである。天が娘に与えた大きな約束は、呂太后が過酷に君臨する宮廷で、どのように果たされるのか?勾引(かどわ)かされた弟広国の行く末は?老子の思想を敷衍する、清らかで華麗な、感動の名作。
  • 夏姫春秋(上)
    3.5
    直木賞受賞作。「力」が現世の全てを制していた当時、大国の横車に押し切られる小国鄭に、美しい公女が居た。
  • たからもの 深川澪通り木戸番小屋
    4.7
    江戸・深川澪通りの木戸番小屋に住まう夫婦、笑兵衛とお捨。二人のもとには、困難な人生に苦しみ、挫けそうな心を抱えた人々が日々、訪れる。傷ついた心にそっと寄り添い、ふんわりと包み込む。その温かさに癒され、誰もが生きる力を取り戻していく。人生の機微をこまやかに描く、大人気シリーズの最終巻! 著者没後2年。ついに文庫刊行!
  • 重耳(上)
    4.3
    黄土高原の小国曲沃(きょくよく)の君主は、器宇壮大で、野心的な称(しょう)であった。周王室が弱体化し、東方に斉が、南方に楚が力を伸ばし、天下の経営が変化する中で、したたかな称は本国翼(よく)を滅ぼして、晋を統一したが……。広漠たる大地にくり広げられる激しい戦闘、消長する幾多の国々。躍動感溢れる長編歴史小説全3巻。
  • レジェンド歴史時代小説 高杉晋作(上)
    3.0
    吉田松陰に十八歳で出会って教えを乞い、以降維新革命にその生涯を捧げた高杉晋作。さらに江戸留学を経て、攘夷から開国・統幕へと戦略を変更。周囲を巧みに導き、時代を切り開こうと動く。混乱の時代を的確に読み、駆け抜けた型破りな晋作が二十八歳でこの世を去るまでを、晋作自身の視点を通じて描く、読み始めると止まらない歴史小説!
  • 恋歌
    4.4
    樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていた。幕末の江戸で商家の娘として育った歌子は、一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁ぐ。しかし、夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士。やがて内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄される。幕末から明治へと駆け抜けた歌人を描く直木賞受賞作。
  • 悪道 御三家の刺客
    5.0
    江戸で頻発する神隠し。その正体に迫った伊賀の末裔、流英次郎は、阿芙蓉に侵された幕府高官や吉原の花魁たちの実態を知る。麻薬と人身売買の恐るべき網を編み上げ、鎖国令を破るのは何者か。進めば抹殺、退けば暗殺。将軍の意を受けてとはいえ、巨大な組織を前に、英次郎一統はなすすべなし。海外からの最強の刺客が英次郎に迫る! シリーズ第三弾!
  • レジェンド歴史時代小説 義民が駆ける
    3.3
    江戸後期の天保年間、老中水野忠邦から突然命じられた理不尽な三方国替え。越後長岡への転封を強いられた藩主を守ろうと、荘内藩の百姓たちは越訴のため黙々と江戸をめざす。深山にわけ入り間道を伝って歩き続ける領民たちの相貌と、彼らを衝き動かした情動を精緻に描く、傑作歴史長編。〈解説・川村湊〉
  • 新装版 阿片戦争 (一)
    4.0
    1~4巻1,034~1,100円 (税込)
    清朝末期。大英帝国の新興資本は、市場を求め中国進出を企てていた。彼らが流入させた阿片の暴利を貪る特権商人、官僚達の中に、国を憂う清廉潔白な実力官吏・林則徐と豪商・連維材がいた。明治維新を始めとした近代アジア史に強烈な衝撃を与えた事件を活写する陳文学の最高峰、新装版登場!(全4巻)
  • 新・三銃士 ダルタニャンとミラディ〈少年編〉
    3.5
    大人も楽しめる新解釈!「私の名はダルタニャン。私の剣を受けてみろ」。パリへの途上、決闘を挑んだダルタニャン。それを見つめる女スパイ、ハニートラップの名手ミラディ。やがてダルタニャンは三銃士と会い、フランスを揺るがす陰謀を巡り、ミラディと対峙する。不朽の名作を独自の視点で、濃密かつ綿密に描き出す。
  • 悲願千人斬(上)
    -
    悲運の若君太郎頼秀。斎藤道三に滅ぼされた土岐頼芸の遺児。稲葉山城で首を刎ねられる寸前の太郎を救い出したのは、名僧の誉れ高い白雲上人と、異腹の弟ながら上人と瓜二つの土佐青九郎。主家再興を企てる兄弟は、太郎を護りながら、日根野備中守の執拗な追及を躱す。善玉悪玉入り乱れる人物群像の鮮やかさと奔放な空想力。戦国動乱期の美濃を背景に、華麗な乱世絵図を骨太に描く伝奇小説の白眉!
  • ハプスブルクの宝剣(上)
    5.0
    18世紀前半のヨーロッパ戦国時代を駆け抜けた隻眼の風雲児エドゥアルト(エリヤーフー・ロートシルト)の波瀾に満ちた生涯。ユダヤ人ゲットーをのがれ、戦乱の渦中に身を投じ、ハプスブルク家マリア・テレジアとの恋の確執のなかで、たび重なる挫折を繰り返しながら、主君フランツとの友情を奉じつつ成長してゆく姿を描く。
  • 悲願千人斬 上下合本版
    -
    悲悲運の若君太郎頼秀。斎藤道三に滅ぼされた土岐頼芸の遺児。稲葉山城で首を刎ねられる寸前の太郎を救い出したのは、名僧の誉れ高い白雲上人と、異腹の弟ながら上人と瓜二つの土佐青九郎。主家再興を企てる兄弟は、太郎を護りながら、日根野備中守の執拗な追及を躱す。善玉悪玉入り乱れる人物群像の鮮やかさと奔放な空想力。戦国動乱期の美濃を背景に、華麗な乱世絵図を骨太に描く伝奇小説の白眉! 夜な夜な、稲葉山城下に出没して、天誅の刃をふるう異形の武士二人。一人は般若の仮面を被り、もう一人は天狗の仮面。土岐氏再興の柱と頼む太郎頼秀を毒殺され、復讐の鬼と化した白雲上人と土佐青九郎は、千人斬の悲願を胸に、城下に血の雨をふらす。古今絶無と評されたタイトルの見事な残酷さ。「キング」創刊号から連載され、吉川英治『剣難女難』と人気を二分した波瀾万丈の伝奇巨篇、ここに完結。
  • アンジェリク 緋色の旗
    3.6
    アルプスに近い国境、城砦司令官の娘アンジェリクは、パリの寄宿学校に通う従弟から革命の話を聞く。美貌の貴族青年との結婚が間近に迫っている時だった。その夜突然、城砦を民衆が襲う。すべてを失ったアンジェリクは、凶悪犯として投獄されていた少年と共にパリを目指した。家も、仕事もないままに犯罪者の仲間に身を落とし、婚約者の行方を探すが……。革命の渦中を生きる人々の愛憎と成長を描き出す傑作長編ロマン。
  • ジャンヌ・ダルク暗殺
    4.0
    聖処女ジャンヌをめぐる野望と陰謀のドラマ!フランス救国の乙女ジャンヌ・ダルクの陰で活躍する娼婦ジャンヌ。激動の時代を生きた二人のジャンヌの運命をドラマチックに描く渾身の傑作歴史長篇小説! 平和は、戦いでしか創れない!神の声に従う処女と野望に燃える娼婦、悪をきわめた将軍たちがおりなす熾烈な歴史絵巻。はたして神は、誰を支持するのか。
  • 新装版 北天の星(上)
    5.0
    鎖国令下、ロシア艦が蝦夷地に来襲。五郎治と左兵衛は、オホーツクへ連れ去られた。極寒の地で待ち受けていたのは、貧困と差別、そして言葉と文化の大きな壁であった。日本へ帰るため逃亡をくわだてるが、いまや故郷は遠い。容赦ない寒気と苦難の旅路が始まった 。大スケールの傑作歴史長編。
  • 喧嘩猿
    3.0
    生きて、死ぬだけ。幕末アウトロー揃い踏み! 時は幕末。十六歳の捨吉は名刀・池田鬼神丸と自分の左眼を奪った「黒駒の勝蔵」を追って故郷を飛び出す。千に一つの島破りを成功させた伝説のやくざ「武居の吃安」と出会った彼は、やがて凄絶なる戦いの渦に巻き込まれてゆく。「森の石松」が次郎長の子分となる前の若き姿を描くアウトロー講談小説登場!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。

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  • 玉兎の望
    4.0
    鉄砲鍛冶の藤兵衛が暮らす琵琶湖の湖北、国友村。怠惰な年寄方と貧しさに喘ぐ平鍛冶衆の不和が江戸にまで聞こえるほどになり、幕府の発注も止められかねなくなっていた。危機感を募らせた藤兵衛は、ある秘策を思いつく――のちに一貫斎の号を賜り、日本で初めて火を使わない鉄砲「気砲」を作った名鍛冶師、国友藤兵衛の、一途な人生を描く傑作長編。小説現代長編新人賞受賞作。朝日時代小説大賞も受賞した大型新人のデビュー作!
  • 新装版 風の武士(上)
    3.6
    伊賀忍者の末裔で貧乏御家人の次男坊・柘植(つげ)信吾は、小さな町道場・無一流指南練心館で代稽古を務めていた。ある日、道場に赴くと、用人格の老人が刺殺されていた。多くを語らない道場主と娘のちの。しかしこれが、巨万の財宝が秘蔵されているという熊野の隠し国・安羅井(やすらい)をめぐる壮絶な戦いの始まりだった。
  • 新装版 妖怪(上)
    3.8
    怨霊や生霊の世界が身近にあった室町時代末期。6代将軍の落胤という熊野の源四郎は「将軍になろう」と、飢饉と戦乱で荒廃しきった京へ上る。都では8代将軍足利義政の御台所、日野富子と、側室の今参りの局が権勢争いに明け暮れていた。その暗闘に巻き込まれた源四郎を、幻術師・唐天子の奇々怪々な幻戯が襲う。
  • 新装版 尻啖え孫市(上)
    4.3
    戦国最大の鉄砲集団・紀州雑賀衆を率いる雑賀孫市は、自らも鉄砲の名人にして、無類の女好き。そんな孫市が、なんと信長の妹君を見初めてしまった。仲を取り持つ骨を折った木下藤吉郎に請われ、織田勢の敦賀攻めに同道するのだが……。底抜けの楽天主義、傲岸さ、明るさを備えた奇男児を描く著者会心の長編。
  • 新装版 王城の護衛者
    3.9
    薩長両藩が暗躍し、攘夷派の浪士たちが横行する、無政府状態に近い幕末の京。新たに京都守護職を命じられた会津の青年藩主・松平容保は、藩兵千人を率い、王城の護衛者として治安回復に乗り出すが、複雑怪奇な政治の術数に翻弄され……。表題作の他に、「加茂の水」「鬼謀の人」「英雄児」「人斬り以蔵」を収録。
  • 新装版 北斗の人(上)
    4.3
    私の志は、剣を磨くだけではなく、一流を興すこと。北辰一刀流を興すには他流と優劣を競い打ち負かした上で、他流よりも優れているという世評を確立しなければならない――。江戸末期、最強の剣豪といわれた千葉周作が、若き日の野望を現実のものとするまでの修行、戦い、心理を克明に描く傑作時代長編。
  • 新装版 おれは権現
    3.9
    戦国時代、それは苛酷残酷な時代であると同時に、気宇壮大な時代でもある。だからこそ、常識を常識とせず、天衣無縫、奇想天外に生涯を送る人物が輩出したのだ。超人的武勇の裏の意外な臆心、度はずれに呑気な神経の持ち主のじつは繊細な真情。戦国時代人の剛毅闊達にして人間味あふれる短編7編を収録。
  • 新装版 大坂侍
    4.0
    儲からないことするヤツはアホや! 明けても暮れても金、金の大坂では武士道も額面通りには通らない。義のために突き進もうと、鳥居又七は江戸の彰義隊に参加したが……。幕末大坂の武士と町人の気風を語る表題作の他、いずれも、上方の心意気を軽妙な筆致で描き、意外な結末が魅力の好短編5本を収録。
  • 新装版 真説宮本武蔵
    3.8
    史上最強の剣豪といわれる宮本武蔵。彼の才能の中で、最も卓越したのは「見切り」という計算力だった。試合の相手を選ぶとき、必ず己よりも弱いと見切ってからでなければ、立ち合わなかった……。通説の裏に潜む、武蔵の実像に迫る表題作ほか、さまざまな生き方をした、有名無名五人の剣客を描く短編集。
  • 新装版 最後の伊賀者
    4.0
    驚異的技術と凄まじい職業意識を持つ怪人たち、伊賀忍者はいかにしてつくられどのように生きたか。城取り、後方撹乱、探索密偵等、戦国の武器として使いちらされた危険な傭兵、詐略と非情の上に成り立つ苛酷な働きが、歴史の動きに影響を与えた不思議な人間たちを、自在に描く短編等、魅力溢れる7編を収録。
  • 新装版 戦雲の夢
    4.0
    土佐22万石の領主・長曾我部盛親は、関ケ原の戦いで西軍にくみしたため一介の牢人の身に落ちた。謫居の地を京都に定められた盛親は、再起への野望を密かに育み、旧臣5千人とともに大坂夏ノ陣に立ち上がったが……。大きな器量を持ちながら、乱世の流れに乗れなかった悲運の武将を鮮やかに描く傑作!
  • 覇帝フビライ 世界支配の野望
    3.0
    「欠点よりも長所を、失敗よりも功績を見よ」。この信条に基づきフビライは漢族、ウイグル人、ムスリムまで異なる民族を能力重視で登用、史上最大の帝国を築く。歴代皇帝が制圧できなかった南宋を慎重かつ果断に攻める戦略は圧巻! ユーラシアの陸と海の道を統合、世界を支配した覇帝の生涯を壮快に描く歴史長編。
  • 新装版 軍師二人
    3.7
    戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く二人の武将――天稟(てんぴん)の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛。名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る〈軍師二人〉。徳川家康の女性観を描く〈嬖女(めかけ)守り〉。他、争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、生き物の典型としての男たちを描く、興趣尽きない短編集。
  • 新装版 俄 浪華遊侠伝(上)
    4.2
    「この銭、貰うた」。逃げた父の代わりに金を稼がねばならなくなった万吉は、身体を張った"どつかれ屋"として身を起こす。やがて生来の勘とど根性と愛嬌を元手に、堂島の米相場破りを成功させ、度胸一の極道屋・明石屋万吉として知らぬ者のない存在となった。そんな万吉に大坂町奉行から密かな依頼がくる。
  • 本能寺の変
    3.0
    信長の天下統一に向けての戦いのなか戦場での武功は目覚ましいものではなかったが、行政処理の敏腕を買われ信長に重用された明智光秀。39歳のときから信長に仕えて15年、なぜ光秀は信長を討とうと決意したのか? 歴史上もっとも有名な謀叛の真実と本能寺の謎を、画期的な視点から解き明かす傑作歴史長編。
  • 勇のこと 坂本龍馬、西郷隆盛が示した変革期の生き方
    -
    改革も闘争の創造も、最後は勇気があるかないか、この1点が勝負を決める。幕末の混乱期に、類(たぐい)まれなる勇気を持って時代を切りひらいた、坂本龍馬と西郷隆盛。この2人の勇気の源とは? 歴史小説家・津本陽が資料を駆使し分析。どん底の日本を変えるために何が必要か。龍馬や西郷の生きかたに答えがある!
  • 幕末御用盗
    -
    京都朝廷から薩摩藩へ倒幕の密勅が下った慶応3年秋。倒幕戦の端緒をつかもうと西郷吉之助は、江戸に騒擾を起こすべく、浪士を集め御用盗なる組織をつくり、幕府御用達の豪商を襲わせた。その中の1人に薩摩示現流の使い手・大迫新太郎がいた……。維新の変革の裏面史を鮮やかに描いた痛快傑作歴史長編。
  • 新装版 播磨灘物語(1)
    3.6
    黒田官兵衛。戦国時代末期の異才。牢人の子に生まれながらも、22歳にして播州・小寺藩の一番家老になる。だが、「この程度の小天地であくせくして自分は生涯をおわるのか」という倦怠があった。欲のうすい官兵衛だが、「広い世界へ出て、才略ひとつで天下いじりがしてみたい」という気持ちは強かった。
  • 新装版 箱根の坂(上)
    3.7
    応仁ノ乱で荒れる京都、室町幕府の官吏、伊勢氏一門の末席に、伊勢新九郎、後の北条早雲がいた。家伝の鞍作りに明け暮れる、毒にも薬にもならぬ人間で生涯をことなく送るのが望み、と考えていた。だが、妹分の美しい娘、千萱(ちがや)の出現が、彼の今までの生き方を激変させる契機となり覇者への道を歩み出した。
  • 新装版 アームストロング砲
    4.0
    幕末随一の文明藩、佐賀藩の鍋島閑叟(かんそう)は、若い秀才たちに極端な勉学を強いた。近習・秀島藤之助は、世界最新の高性能大砲の製造を命じられ、頭脳の限り努力する。酷使された才能は斃(たお)れたが、完成したアームストロング砲は、彰義隊を壊滅させ、新時代を開いた。風雲の中に躍動する男達を描く、傑作9編を収録。
  • 新装版 歳月(上)
    4.3
    肥前佐賀藩の小吏の家に生まれた江藤新平。子供の頃から一種の狂気を持った人物だった。慶応3年、大政奉還を知るや「乱世こそ自分の待ちのぞんでいたときである」と、藩の国政への参画と自分の栄達をかけて、藩の外交を担い、京へのぼった。そして、卓抜な論理と事務能力で頭角を現していった。が……。
  • すし食いねえ
    3.5
    江戸の屋台すしの人気店「与兵衛ずし」のひとり息子・豆吉と、内店のナンバーワン寿司店「松が鮨」の娘・おきょうが主人公。豆吉は、与兵衛ずしを立派な内店にしたいと、おとっつあんを助けて頑張っています。ところが、ある日とつぜん店を訪ねてきた若侍・文四郎の窮状を聞き、おきょうとともにひと肌脱ぐことに。もちろんマグロも穴子もヒラメもタコも総登場で、若先生を救え!物語の、はじまりはじまり。
  • 皇妃エリザベート
    4.1
    「バイエルンの薔薇」と呼ばれ、ハプスブルク家六百有余年の歴史上最も美しいといわれた皇妃エリザベート。激動の時代、彼女は嫉妬と羨望のなか、皇室の因習に抗い自由奔放に生きた。没後百年を経てもオーストリアの人々の心を捉えてはなさない"シシィ"エリザベートの波瀾万丈の人生をいきいきと描いた決定版!
  • 太閤の巨いなる遺命
    3.0
    関ヶ原の合戦から十年。大坂の陣を前にして、世は徳川と豊臣との最後の決戦の時を迎えようとしていた。かつて豊臣方の小西家に仕えていた彦九郎は、朱印船による南洋貿易を営む商人となっていたが、シャムの都アユタヤの拠点から行方知れずとなった盟友を探すため、自ら海を渡る。当時の南洋には、海賊船が出没し、大筒を積んだオランダやポルトガルの船が跋扈していたが、彦九郎がそこで見たものとは──。歴史海洋冒険小説大作。
  • 城壁/星 小島信夫戦争小説集
    値引きあり
    5.0
    イデオロギー的偏向やうすっぺらな善悪を超え、戦場の奇妙な人間模様を描くことで、不気味なユーモア、シュールな世界として、〈戦争〉を読者に刻みこむ。兵士たちに蔓延する「迷子病」が県城自体の引っ越しを誘発する「城壁」ほか、寓話的ともいえる作品のなかにも暗号兵としての体験が息づく。戦争文学のもつ既成像を粉砕し、小島信夫の世界観の核を示す九作品。
  • カーリー <1.黄金の尖塔の国とあひると小公女>
    3.6
    第二次世界大戦前夜、故郷ロンドンを離れ、英国統治下のインドへと渡った14歳のシャーロット。駐在英国人の子女が通うオルガ女学院の寄宿舎で出会ったのは、神秘的な美少女・カーリーガードと個性豊かな仲間たちだった。時代に翻弄されながらも懸命に生きる少女たちの姿を描き、熱狂的なファンを生んだシリーズ第一作。
  • 世直し小町りんりん
    4.0
    長唄の師匠である、お蝶は三味線の腕前と美声で気性も粋な弁天との評判。お蝶の兄嫁の沙十は、たおやかな色白美人で観音のたたずまい。人呼んで〈弁天観音〉美人姉妹は、頼まれ事を抜群の機知で解決していく。かしましい日々の裏で、お蝶を狙う影が大きく動き始める。吉川英治文学新人賞受賞作家・西條奈加が本領発揮した、時代小説の真骨頂。
  • 零戦 搭乗員たちが見つめた太平洋戦争
    5.0
    あの戦争を生き残った零戦搭乗員は、終戦時に約三七〇〇名を数えたが、現在ではわずか約二〇〇名となった。生存者の高齢化が進む中、NHK取材班は四年の歳月を費やしインタビューを重ね、後世に語り継ぐべき番組として結実させた。戦争とはいかなるものか、死線を越えた男たちの「最後の証言」がここにある。NHK『零戦~搭乗員たちが見つめた太平洋戦争』(2013年放映)を書籍化。
  • 新装版 小説太平洋戦争 (1)
    5.0
    和平のため奔走する首相・東条英機だが、ルーズベルト大統領は対日戦争の肚を固めていた。開戦か和平か混乱する中、山本五十六は連合艦隊司令長官就任の祝賀会の席で「天命を待つのみでは祖国の安泰は期しがたい」といってのけた。報道班員として従軍した著者による、太平洋戦争全史を描いた唯一の大河小説。【内容は山岡荘八歴史文庫版「小説太平洋戦争」と同一です】
  • おじいちゃんが孫に語る戦争
    4.2
    田原さんがふたりの孫に語って聞かせた日本の近現代史。「私の知らないこといっぱいあって、この本を読んで、戦争のこと勉強して、すごくよかった」トットちゃん。――黒柳徹子さん(女優、ユニセフ親善大使)すいせん!小学校5年生の夏に終戦を迎えた著者が、同じく今年5年生になった双子の孫、朗人くんと正人くんに、日本の戦争史を語ってきかせました。イラストもたくさん使ってわかりやすく解説しています。
  • 決戦!大坂城 淀殿編 鳳凰記
    値引きあり
    -
    1~7巻101~202円 (税込)
    亡き豊臣秀吉の側室で秀頼を生んだ茶々。淀と呼ばれ、豊臣家を率いる彼女の前に、徳川家康という強大な敵が立ちふさがる。一族存亡を懸けた"女の戦い"とは。
  • 決戦!関ヶ原 徳川家康編 人を致して
    値引きあり
    -
    1~7巻101~202円 (税込)
    幼少期は人質として、成年しても織田信長や豊臣秀吉、はたまた口うるさい家臣にまで"使われてきた"苦労人の徳川家康。秀吉が死に、ようやく天下取りのチャンスがまわってきた家康の屋敷を、"あの男"が訪ねてくる。
  • 新装版 赤い人
    4.1
    囚人たちの北海道開拓裏面史。明治十四年、赤い獄衣の男たちが石狩川上流へ押送された。無報酬の労働力を利用し北海道の原野を開墾するという国策に沿って、極寒の地で足袋も支給されず重労働を課せられる囚人たち。「苦役ニタヘズ斃死(へいし)」すれば国の支出が軽減されるという提言のもと、囚人と看守の敵意にみちた極限のドラマが展開する。(講談社文庫)
  • 新装版 間宮林蔵
    4.2
    19世紀初頭、世界地図の中で樺太は唯一謎の地域だった。樺太は島なのか、大陸の一部なのか。樺太調査に挑んだ間宮林蔵は、苛酷な探検行の末、樺太が島であることを確認する。その後、シーボルト事件に絡んで思いがけない悪評にさらされ、さらには幕府隠密として各地を巡った、知られざる栄光と不運の生涯を克明に描く。(講談社文庫)
  • 新装版 孫子(上)
    3.6
    戦史の研究に没頭している孫武は、戦争に勝つには勝つだけの理由があり、負けるには負けざるを得ない理由があることを知った。呉楚の確執が続く古代春秋時代の中国。楚への復讐に憑かれた伍子胥の計らいで呉の将軍となった孫武は、独自の機略で楚軍を打ち破り続ける。孫子の兵法で名高い孫武を描く歴史小説。(講談社文庫)
  • ガダルカナル戦記(一)
    4.0
    あの戦争において、なぜ日本は敗れたのか。戦闘の実相のみならず、日本軍が抱えた宿命ともいえる精神構造を、生き残った将兵の肉声をもとに解明した傑作戦記。第一巻は、米軍による本格反攻の幕開けとなったガダルカナル島急襲から、奪還のため急派された陸軍の精鋭一木支隊を待ち受けた悲劇までを描く。第2回(1980年)講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • 天皇の軍隊
    -
    日本人にとって「軍隊」とはなんだったのか。大日本帝国軍隊は、天皇に直隷するまさに「天皇の軍隊」であった。天皇は軍人の「頭首」として、斃れた将兵の魂魄を守る者としても存在した。しかし、天皇の名による軍隊生活の実態とは…。徴兵の恐怖感、凄惨な私的制裁、兵士たちの性生活と花柳病、遺された家族の貞操…。戦争が長期化するなかで、軍隊は大衆化し、軍官僚は肥大化して「天皇の軍隊」は大きく変質していった。(講談社学術文庫)
  • 家康の遺言
    5.0
    家康が信じたものは何だったのか。石川数正、鳥居元忠、渡辺守綱らら忠臣たちや、千姫から見た家康の姿から浮き彫りになる人間・家康を描く短編集。家康の最期に迫った「家康の遺言」は、これまでの家康像を覆す、読み応えのある力作。信康を自害させたのは果たして信長だったのか、忠輝を遠ざけた本当の理由は? 家康にまつわる様々な謎がここで明らかに。
  • 影帳 半次捕物控
    4.0
    相模屋の店先で雪駄が一足盗まれた。上野山下の助五郎親分は、懸命に追い、下手人・仙八を挙げた。そこで相模屋出入りの岡っ引・判次は、穏便に赦免してもらおうと、親分に頼みこんだ。ところが、うまくいかない。単純に見えた事件は意外な展開をみせはじめ、やがて大きな謎が……。直木賞作家の傑作捕物帳。
  • 嶽神伝 孤猿(上)
    4.3
    深い森の奥に子供を売り買いする「ひと市」が立つ。集落が生き残る術として――。甲斐の虎と越後の龍の一触即発前夜、隠居館で暮らす信虎の息子が攫われた。七歳の太郎の行方を追って、武田・長尾・今川・北条、それぞれの欲と思惑のため忍びが暗躍、無坂ら山の者は義と情のため戦い抜く。<文庫書下ろし>
  • 国を蹴った男
    4.2
    不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。敗れざる者たちの魂の咆哮。"豪腕作家"の凛然たる戦国小説集。いま、もっとも注目される歴史作家が満を持して放つ! 不条理な世を渡る武器は、気骨と果断。利に生きるか、義に死すか。武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉――天下に手を伸ばした英雄たちの下、それぞれの一戦に臨む者たちの、生死の際を描く! 伊東潤、一戦ここにあり!
  • 豊臣秀吉(1)
    3.8
    尾張中村の鼻たれ小僧日吉は負けん気の強い暴れん坊。だが心やさしく頭もきれる。百年うち続く戦乱に奪われ焼かれ、犯され殺される庶民の地獄絵を見て、戦いのない日本を作ろうと大志をいだく。自ら元服して木下藤吉郎と名乗り、諸国修行の旅に出た彼を待ちうける難関の数々。痛快! 天下取り物語の始まり。
  • 織田信長(1) 無門三略の巻
    4.3
    吉法師(信長)は、奔放奇抜な振るまいで家中のひんしゅくを買う"うつけ者"。だが、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らん。手始めは尾張織田の統一だ。美濃の梟雄斎藤道三から娘の濃姫を娶った信長は、アンチ信長派の旗印となっている弟の殺害を決意した。戦国の世に彗星のごとく出現した驕児の若き日々。
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝(上)
    4.5
    捨て童子とは、この世ならぬ途方もないエネルギーを持ち、人を戦慄せしめる人物! 徳川家康の第六子でありながら、容貌怪異なため、生まれ落ちてすぐ家康に「捨てよ」と言われた"鬼っ子"松平忠輝の異形の生涯を描く、傑作伝奇ロマン小説。新鮮な発想や史観、壮大なスケールで完結をみた、著者最後の長編。
  • 長宗我部 最後の戦い(上)
    3.5
    一時は四国一円を平定し、全国に武威を轟かせた土佐の戦国大名・長宗我部氏。その強豪が歴史の渦に巻き込まれ消滅した史実を、最後の当主・盛親の生涯から辿る大河小説。一族の骨肉相食む争い、非情な粛清、そして滅亡。歴史小説家・近衛龍春が膨大な史料をもとに奏でる長宗我部氏の鎮魂歌。文庫書下ろし
  • 新装版 落日の宴 勘定奉行川路聖謨(上)
    4.4
    江戸幕府に交易と北辺の国境画定を迫るロシア使節のプチャーチンに一歩も譲らず、国境画定にあたっても誠実な粘り強さで主張を貫いて欧米列強の植民地支配から日本を守り抜いた川路聖謨。軽輩の身ながら勘定奉行に登りつめて国の行く末を占う折衝を任された川路に、幕吏の高い見識と豊かな人間味が光る。
  • 対馬丸
    4.5
    戦局傾いた昭和一九年八月、沖縄から本土に向かった学童疎開船「対馬丸」はアメリカ潜水艦の魚雷攻撃を受け、深夜の海に沈んだ。乗船者一六六一名、うち学童八〇〇余名。生き残った学童は五〇余名に過ぎなかった。戦争完遂のため、次代を背負う若き国民を護るため、という大義名分のもと、国策として実施された疎開事業における最大の悲劇である。その歴史的全貌を伝える名著。(解説・佐藤優/作家・元外務省主任分析官)
  • 花篝 御探し物請負屋
    -
    手習い師匠の息子藤井文平は齢十六。小柄で元服前の前髪立ちのためよく子供扱いされるが、二年ほど前から「御探し物請負い屋」の看板をかかげている。知り合った二枚目の哲哉とごつい岩五郎が、暇つぶしの助っ人を買って出てくれている。二人とも旗本家の部屋住みだが剣の腕はあり、秀才でもある。蒔絵の文箱、消えた盆栽……請負い屋の本領は、失せ物が見つかってからにある。江戸に生きる人々の機微を切なく描く連作時代小説。
  • 丹下左膳 乾雲坤竜の巻(上)
    -
    名刀乾雲丸と坤竜丸。離れれば互いに求めあい、持つ者を殺人鬼と化す宿命の妖刀だ。その一つが小野塚道場の俊才・諏訪栄三郎の手に、一つが二刀獲得に異様な執念を燃やす片眼片腕の怪剣士・丹下左膳に渡ったときから、大江戸の夜は血に染まる! 乱闘に次ぐ乱闘に恋のさやあてもからみ、急展開するスリル満点の物語の興奮。映画でもおなじみ、大衆小説屈指のスーパー・ヒーロー、いよいよ登場!
  • 随筆宮本武蔵 随筆私本太平記
    3.0
    著者の代表作となった『宮本武蔵』。その人気と反響のあまりの大きさに、小説と史実が混同されることをおそれる気持ちが、本書執筆の動機となった。伝記、史料、口碑、遺墨から浮かび上がる、"人間・宮本武蔵"に寄せる著者の情熱に胸が熱くなる。そして明かされる名作『宮本武蔵』創作の秘密――。吉川ファンはもちろんのこと、もっと武蔵を知りたい人、必読の一冊。
  • 相楽総三とその同志
    3.0
    作家・長谷川伸は幕末の「赤報隊」隊長・相良総三の軌跡を追い、草莽の志士たちの生死をたどることで「歴史」というものの姿をあらわしました。明治維新について記された書物はあまたありますが、その叙述の志の高さにおいて本書をこえるものはまずないでしょう。軽薄で声高な「改革史観」がはびこりつつある昨今、「偽官軍」の悲劇をあますところなく描いた本書がふたたび多くの読者に迎えられることを切望します。(講談社学術文庫)
  • 鎮魂戦艦大和(上)
    -
    世界最大級を誇り、日本の希望の象徴であった戦艦大和は沈んだ。その最期を見届け、奇蹟的な生を得た著者が、艦と運命を共にした三千余名と「大和」の鎮魂の為に書き記した二つの生と死の軌跡。死を覚悟した彼らの悲痛な祈りに、いま我々は耳を傾けねばならない。「臼淵大尉の場合」「祖国と敵国の間」の2作を収載。下巻「戦艦大和ノ最期」。
  • 朝鮮戦争(上) 血流の山河
    3.8
    一九五〇年六月、北朝鮮軍の韓国奇襲で火蓋を切った朝鮮戦争。それは、共産主義圏拡大を目論むソ連・中国と、米国をはじめとする資本主義陣営による、世界最大規模の代理戦争でもあった。半島全土が血塗られた三年間の激闘、そして超大国の非情なまでの思惑を、膨大な史料から描いた傑作戦記。文庫書下ろし
  • 日本交響楽(1) 満州篇(上)
    -
    昭和3年6月4日、満州の実力者・張作霖を乗せた特別列車が何者かによって爆破された。満鉄の駅長の息子・倉田竜作とその家族をはじめ大陸に暮らす日本人の平和な日々に、広大な満州の平原を揺るがす戦争の嵐が近づく……。満州事変・太平洋戦争――激動の昭和史と日本人の運命を描く大河ロマン。
  • 東京大空襲を忘れない
    4.0
    東京大空襲では、約280機のB29が32万発とも言われる焼夷弾を落として東京を焼き尽くし、およそ10万人もの市民を無差別殺戮しました。5人の空襲体験者の証言は、胸に深く訴えます。焼夷弾の兵器としての残忍さ、当時の小中学生の学校や家での暮らし、疎開先の様子にまで話を広げます。祖父祖母ですら戦争を知らない世代となった今日、この本の存在意義は小さくないといえそうです
  • 秘恋 日野富子異聞
    4.5
    老人は峠に立つ墓標に語りかけた。「──真実は、その時代の権力者の思うがままに捏造されてしまいます。後の世の人々は、あたかもそれを事実と信じてしまい、まことに悔しい限りです。御台さまのことも希代の悪女と申す不心得者が出る始末で、何とも腹立たしくてなりませぬ」老人の名は喬之介。日野富子の幼なじみにして、信念に向かってまっすぐに歩んだ彼女の生涯を最後まで見守り続けた侍者だった──。
  • 傀儡舞
    4.0
    偽若様裏日記。藩仕えの女忍びの願いで若殿に成りすまし江戸屋敷へ。側仕えの熟女、町娘、大名の姫君と次々と。崖崩れにあった譜代大名花沢藩の行列。病弱だった若殿様は死んでしまい、渡り徒士として潜り込んでいた刀太は藩を救うため、江戸では家臣に顔を知られていない若殿に化けて入れ替わる。秘密を知る女素破、側仕えの女、町娘の美少女と次々関係する夢のような日々が始まった。睦月影郎三昧。時代官能書下ろし。
  • 清正を破った男
    4.0
    戦国時代末期、九州では島津勢が猛威を振るっていた。肥後の一豪族・木山弾正の居城にも島津の大軍が押し寄せる。城を枕に討ち死にか、それとも軍門に下ってしまうか。だが弾正は決意する。選んだ道は、敵の包囲網を突破して、義兄のいる天草へ落ち延びることだった。無事脱出に成功した弾正だが、時代はさらに変転する。弾正は九州の新たな支配者、太閤秀吉の奮う権勢にどう対峙するのか? 傑作戦国時代小説。
  • 天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険
    4.1
    天平五年の遣唐使は苛酷な運命を辿った。朝貢国中最下位扱いされながらも、多くの人士や書物を満載し帰国の途についた四隻の船団。だが嵐に遭い、判官の平群広成率いる第三船は遙か南方の崑崙国へ漂着する。風土病と海賊の襲撃で、百人を越える乗員はほぼ全滅。軟禁されていた広成ら四人だけがふたたび長安へ向かう惨状ぶり。さらには新羅との関係悪化で、北方の渤海国経由での帰国に賭けることに。天平の「外交官」の見たものは?
  • 京都花暦 直参松前八兵衛
    -
    京都町奉行となった松前八兵衛を待ち受けていたのは、与力による懐柔の罠だった。事なかれの怠惰な役人の背後には幕府の威信を失墜させる陰謀が。不可解な金公事と心中事件を探索するうちに見えてきた真相とは? 北条方の間者を率いて、八兵衛は古都に巣くう深い闇をあぶりだして行く。〈文庫書下ろし〉
  • 三国志演義 (一)
    5.0
    西暦220年、後漢王朝の崩壊後、群雄割拠の時代の中から魏、蜀、呉の三つ巴の戦いへと発展した。その約1000年後。複数の「三国志」の物語や資料を整理・編纂し、フィクショナルな物語世界を構築してたのが、本書『三国志演義』です。中国文学に精通した訳者が、血沸き肉躍る、波乱万丈の物語を、背景となっている時代や思想にも目配りしたうえで、生き生きとした文体で翻訳した決定版です。(講談社学術文庫)
  • 三国志演義 全四冊合本版
    -
    西暦220年、後漢王朝の崩壊後、群雄割拠の時代の中から魏、蜀、呉の三つ巴の戦いへと発展した。その約1000年後。複数の「三国志」の物語や資料を整理・編纂し、フィクショナルな物語世界を構築してたのが、本書『三国志演義』です。中国文学に精通した訳者が、血沸き肉躍る、波乱万丈の物語を、背景となっている時代や思想にも目配りしたうえで、生き生きとした文体で翻訳した決定版です。(講談社学術文庫)
  • 蒼穹の昴 全4冊合本版
    4.5
    汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう――中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児(チュンル)は、占い師の予言を信じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀(ウェンシゥ)に従って都へ上った。都で袂を分かち、それぞれの志を胸に歩み始めた二人を宿命の覇道が待ち受ける。万人の魂をうつベストセラー、待ちに待った合本で登場!
  • ぬけまいる
    3.9
    一膳飯屋の娘・お以乃。御家人の妻・お志花。小間物屋の女主人・お蝶。若い頃は「馬喰町の猪鹿蝶」と呼ばれ、界隈で知らぬ者の無かった江戸娘三人組も早や三十路前。それぞれに事情と鬱屈を抱えた三人は、突如、仕事も家庭も放り出し、お伊勢詣りに繰り出した。てんやわんやの、まかて版東海道中膝栗毛!
  • 精姫様一条 お狂言師歌吉うきよ暦
    4.0
    いまをときめくお狂言師の歌吉は、幕府隠密をひそかに助ける「手駒」も務める。将軍家の姫の嫁ぎ先をめぐり下される密命。お吉でなければ聞き出せないことがある。「どの大名家でも将軍家のご息女を迎えるのを災厄のように恐れておる。迎えれば家格は上がるが、莫大な費(つい)えがのしかかってくるからだ」。町娘お吉の活躍が冴える直木賞作家の人気時代小説シリーズ。
  • 修徳記 直参松前八兵衛
    -
    「雷小僧」綱吉に仕える御側用人の牧野成貞と、江戸町奉行の北条氏平を叔父に持つ旗本の松前八兵衛嘉広は、御目付に抜擢されて、無軌道なご政道と陰湿な策謀を目の当たりに。豪商が幅を利かせる一方で困窮する御家人を憂う八兵衛は、幕政を担う武士たる者として泥沼に飛び込む覚悟をつける。
  • 中原の虹 全4冊合本版
    4.6
    「汝、満州の王者たれ」。予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す"龍玉"を手に入れ、馬賊の長として頭角を現していく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。圧倒的なスケールで中国近現代を描く『蒼穹の昴』シリーズ続編、待望の合本に!
  • 孟嘗君 全5冊合本版
    4.5
    斉の君主の子・田嬰(でんえい)の美妾・青欄(せいらん)は、健やかな男児・田文(でんぶん)を出産した。しかし、5月5日生まれは不吉、殺すようにと田嬰は命じる。必死の母・青欄が秘かに逃がした赤子は、奇しき縁で好漢風洪(ふうこう)に育てられる。血風吹きすさぶ戦国時代、人として見事に生きた田文こと孟嘗君とその養父の、颯爽たる人生の幕開け。宮城谷昌光の大作『孟嘗君』全5冊を、ひとつにまとめてお届けします。
  • 森女と一休
    3.0
    本書は、一休が最晩年の10年間を同棲した盲目の女琵琶師・森女との物語が中心です。足利義政の時代の虚構に満ちた仏教界を嫌悪し、常識に囚われない「禅の神髄」を示そうと肉と魚を喰らい、酒をあおり、遊郭に出入りした一休が、77歳で森女と出会うことで、なぜ変わったのか。80歳で大徳寺の住職となり、応仁の乱で焼けた伽藍を復興。森女との交情のうちに一休が見出した「人の道」「無我無欲の境地」を描きます。
  • 竹取物語 蒼き月のかぐや姫
    4.5
    絵本だけではわからない、かぐや姫のほんとうの物語。つらい日々に負けず、幸せをつかもうとする「鉢かづき姫」も収録。
  • 弥次喜多化かし道中
    3.0
    武蔵国、多摩に住む弥次郎兵衛は容姿に優れた美ぎつね。喜多八はぼっこりお腹のたぬき。人間に献上する供物にはなりたくない、本物の人間にしてくれと願をかけるため、きつねとたぬきのお伊勢参りのはじまり。人間の姿に化け東海道を行く二人。きつねとたぬきの弥次喜多コンビで東海道を行く「化かし道中」スタート!
  • 日御子(上)
    3.9
    代々、使譯(通訳)を務める<あずみ>一族の子・針は、祖父から、那国が漢に使者を遣わして「金印」を授かったときの話を聞く。超大国・漢の物語に圧倒される一方、金印に「那」ではなく「奴」という字を当てられたことへの無念が胸を衝く。それから十数年後、今度は針が、伊都国の使譯として、漢の都へ出発する。
  • 星火瞬く
    3.5
    その男が、幕末を動かした――清河八郎 小栗忠順 勝海舟 高杉晋作 動乱の地で会わなければならなかった日本の「革命家」とは、誰なのか?時代小説の正統派が描く、まったく新しい幕末青春小説。作家・葉室麟がどうしても書きたかった時代、人物、物語がここにある。
  • 獄医立花登手控え 全4冊合本版
    5.0
    藤沢周平の人気シリーズ「獄医立花登手控え」全4冊を、ひとつにまとめてお届けします。
  • 万葉集 全訳注原文付 全4冊合本版
    5.0
    【新元号『令和』の典拠となった、梅花の歌三十二首の序文を収録】『万葉集』は日本人の心の古典であり、貴族から庶民に至る各階層が、見事に謳いあげた、世界に比類なき民族詩の金字塔である。いま、その万葉を、原典との照応が一目理解できるよう、原文、読み下し文、全訳、語注をそろえ、万葉学の第一人者である中西進博士がその蘊蓄を傾けて贈る。全4巻をまとめた合本版。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 仕掛人・藤枝梅安 全7巻合本版
    3.8
    池波正太郎「仕掛人・藤枝梅安」シリーズ全7冊を、ひとつにまとめてお届けします。
  • 超合本 梟与力吟味帳
    -
    暗い世相に目を光らせ、闇に潜む悪を捕らえる北町奉行所吟味方与力の藤堂逸馬は“梟”の異名で知られていた。同じ寺子屋で学んだ幼なじみの、計算が得意で神経質な八助、根っからの助平だが憎めない信三郎、性格も生活もバラバラの2人とともに、逸馬は世直しに立ち向かう。NHKでドラマ化もされた人気シリーズ全12巻をまとめた合本版!

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