Posted by ブクログ
2015年12月03日
宇喜多直家…“梟雄”と呼ばれる人物だが、その生き様は清々しい感さえする。「悪名で死ぬ訳でもない」と言い放ち、生き残りのために手段は選ばない。他方で、「食うや食わず」の状況の頃から苦楽を共にした間柄の者達を大切にする姿勢を見せている。諸勢力の争いの谷間という備前で、概ね備前一国を勢力下に治めることに時...続きを読む間を要し過ぎたことから、「新たな“天下人”による秩序の下での宇喜多家の生き残り」を晩年は主眼に置いていた…
“梟雄”と呼ばれ、「宇喜多秀家の父」として名前は聞く感の宇喜多直家だが、その“輪郭”は余り判らなかった。小説の故の脚色が在るにせよ、その生涯は実に劇的である…そういう物語を楽しめる本作!!お奨めだ!!