理工 - 新潮社作品一覧

  • 奄美でハブを40年研究してきました。
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    獣医資格があるばっかりに、一切異動ナシ。限りなく豊かでユニークな人生を歩んだ東大の名物研究者が生物の楽園を愛情たっぷりにご案内。2万年前のハブは今の2倍の大きさ? 30年生きた例も? クロウサギの素顔とは? 世界自然遺産を軽妙に味わい尽くす面白蘊蓄エッセイ。【推薦 山極壽一&解説 養老孟司】
  • 脳の闇(新潮新書)
    3.7
    ブレない人、正しい人と言われたい、他人に認められたい……集団の中で、人は常に承認欲求と無縁ではいられない。ともすれば無意識の情動に流され、あいまいで不安な状態を嫌う脳の仕組みは、深淵にして実にやっかいなのだ――自身の人生と脳科学の知見を通して、現代社会の病理と私たち人間の脳に備わる深い闇を鮮やかに解き明かす。五年にわたる思索のエッセンスを一冊に凝縮した、衝撃の人間論!
  • 「超常現象」を本気で科学する
    3.8
    幽霊・テレパシー・透視・念力……。我々を驚かせてきた不可思議な現象の数々は、多くの人に関心を持たれながらも「非科学的」、「オカルト」と否定されてきた。だが、それこそが科学の挑むべき謎だとして、あくまでこれを「科学的」に研究してきた人々がいる。「何がどこまで解明できたのか?」。そして「何が未だに謎なのか?」。明治大学教授が、異端の科学の最先端を案内しながら、「科学とは何か?」の本質に迫る。※新潮新書に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
  • 数学する人生(新潮文庫)
    4.2
    日本が誇る世界的数学者にして、畑仕事と研究だけに没頭した孤高の人――。数学の枠にとどまらない、その思想エッセンスを余すところなく一冊に凝縮。「人は本来、物質的自然の中に住んでいるのではなくて、魚が水の中に住んでいるように、心の中に住んでいます」と語る哲学的にして詩的な世界観を、小林秀雄賞を最年少で受賞し、岡に私淑する俊英の編集により完全再現した驚異的選集。(解説・角川祐司)
  • あなたは慎重型?楽観型? 数千円でわかる「DNA性格診断」
    -
    敵を知り、おのれを知れば百戦危うからず、という。いまや簡単な遺伝子検査で、自分が生まれつき持ち合わせている性格の「型」がわかるようになった。ほおの内側の粘膜をこすって細胞を採取、それを検査会社に送れば、一週間ほどで結果が戻ってくる。自分を知って、それを武器として生きる。生きづらい世の中を生きやすくする、新しい処方箋。
  • いい家は「細部」で決まる
    4.0
    初心者はインテリアに目を奪われるが、住宅通は家のすみずみに目を凝らす。心地よさ、堅牢さ、収納力――いい住まいとは「いい部品」の見事な結集なのだ。大きな柱や壁から、普段は隠れた釘や鉄筋まで52品目を厳選、それぞれの歴史と物語を綴る。蛇口はなぜ「蛇」なのか? 丸型からレバー式になったドアノブの最新型とは? 「頼りない」襖や土壁ならではの効用は? 我が家が違って見えてくる、新たな愉しみをこの一冊で。

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  • イカの神経 ヒトの脳みそ
    3.7
    ヒトは神経の集積体である。アリストテレスが考えた動物精気にはじまり、カエル、イカ、アメフラシ、哺乳動物、さらにヒト脳へ――試行錯誤にあふれた実験の歴史とともに、神経の病、最新の脳生理学までをひもといていく。奇想と執念、愚行と新発見、今となっては常軌を逸した“人体実験”にいたるまで、あまたの科学者たちが挑んできた、人間行動を支配する「神経」解明への道のりとは。

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  • 「池の水」抜くのは誰のため?―暴走する生き物愛―(新潮新書)
    3.8
    「池の外来種をやっつけろ」「カブトムシの森を再生する」「鳥のヒナを保護したい」――その善意は、悲劇の始まりかもしれない。人間の自分勝手な愛が暴走することで、より多くの生き物が死滅に追い込まれ、地域の生態系が脅かされる。さらに恐ろしいのは、悪質マニアや自称プロの暗躍だ。知られざる〝生き物事件〟の現場に出向いて徹底取材。人気テレビ番組や報道の盲点にも切り込む。
  • 宇宙からいかにヒトは生まれたか―偶然と必然の138億年史―
    4.3
    1巻1,144円 (税込)
    私たちはなぜここにいるのだろうか? 宇宙は人類のために誕生したのではなく、たまたま地球がヒトの生存に適していただけなのだ。人間を中心とした地球史観を排し、宇宙創成のビッグバンから地球の誕生、そして生命が生まれ進化していく様を、生物と無生物の両方の歴史を織り交ぜながらコンパクトに描いた初めての試み。 ※新潮選書に掲載の写真・図版の一部は、電子版には収録しておりません。
  • 宇宙を動かす力は何か―日常から観る物理の話―
    4.2
    物理イコール「公式と計算ばかりの面倒なアレ」と思ったら大間違い! 複雑な世の中をすっきり理解してシンプルに生きる知恵こそ物理の真髄だ。慶應大学で文系学生を教える若き素粒子物理学者が、数式を一切使わずに物理の魅力を語る。天動説は本当に間違いか? 宇宙に標準時は設定できる? 星々を動かす力とは? AKB48総選挙の話を読むうちに相対性理論まで分かってしまう、情熱と知の喜び溢れる特別講座!
  • ウナギが故郷に帰るとき(新潮文庫)
    -
    アリストテレスの時代から不思議な生態で人々を魅了してきたウナギ。彼らはどこから来てどこへ行くのか? 今なお謎に包まれるウナギの一生を解き明かしながら、謎に挑んだ古今の学者たちの苦闘、ウナギとともに生きる漁師の暮らしぶり、幼き日の父とのウナギ釣りの思い出までを縦横に語り、生きることの意味を静かに問う。スウェーデンで最も権威のある文学賞を受賞した世界的ベストセラー。(解説・池澤夏樹)
  • えげつない! 寄生生物
    4.0
    1巻1,430円 (税込)
    泳げないカマキリを入水自殺させるハリガネムシ。ゴキブリを奴隷化して監禁、卵を産み付けて孵化まで守らせるエメラルドゴキブリバチ。アリを半死のゾンビにし、絶命の場所・時間まで操るカビ……自然界で生存戦略のため、自分よりも大きな生き物を洗脳する術を身に付けた恐るべき寄生者たち!! お前ら、そこまでやるのか!?
  • おへそはなぜ一生消えないか―人体の謎を解く―
    4.0
    人体は謎に満ちている。生まれたあとは不要な「おへそ」がなぜ消えずにお腹の真ん中に残っているのか? 食べる口と呼吸する口はなぜ同じになったのか? なぜ人の赤血球には核がないのか? 男に乳首は必要なのか? 生物学者が「複製」をキーワードに、人体の巨大な謎から瑣末な疑問にまで次々切り込む。最先端生物科学と大胆な仮説とユーモアが絶妙に結合したサイエンス読み物。そう、人体は謎だらけだから面白いのだ。

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  • 女は男の指を見る
    3.7
    本書で明かす事実その1「初対面で、女は男の顔よりも指を見る」。その2「ハゲの男は病気に強い」。その3「自分と違う免疫の型の持ち主ほど、匂いがいい」。その4「ピルは女の勘を鈍らせる」。その5「浮気で得をするのは女である」……数々の実験や最新データをもとに動物行動学で読み解く、「色気」「魅力」「相性」の正体。「遺伝子の企み」がここまでだったとは! 次々常識が覆される高揚感あふれる一冊。

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  • 科学嫌いが日本を滅ぼす―「ネイチャー」「サイエンス」に何を学ぶか―
    4.1
    なぜ米国が「科学の覇権」を握ったのか? 福島原発事故を世界の科学者はどう見ているのか? 一流科学者も嵌った捏造・盗用・擬似科学の罠とは? 世界に君臨する二大科学誌「ネイチャー」「サイエンス」を舞台に、科学者たちが繰り広げる熾烈な競争の現実から、なぜ科学力が日本の興亡の鍵を握るのかを読みとく。

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  • 拡張する脳
    3.6
    1巻1,496円 (税込)
    『つながる脳』(毎日出版文化賞受賞)で、脳やコミュニケーション研究に一石を投じた著者が開発した、SRシステム。「現実」と「代替現実」を視覚と聴覚を通じて自在に切り替え、脳のリアルな反応から、目の前の「現実」を検証する──。相手との関係性や状況で、脳は認識を次々と拡張していく。あなたの「世界」を大きく変える一冊!
  • 環境問題の杞憂
    3.6
    「環境」に関する話題については、日常生活や健康に身近なテーマとして関心が高い一方で、驚くべき誤解や非常識が世間一般にまかり通っています。一面的な悲観論に振り回されてストレスを溜めたり、不要な努力や出費を強いられたりするのは、なんともばからしい。地球環境から健康器具まで、中学・高校レベルの科学知識で冷静に捉え直してみれば――。意外にシンプルで「悪くない」環境問題の現実が見えてきます!

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  • クマムシ博士の「最強生物」学講座―私が愛した生きものたち―
    4.1
    1巻1,056円 (税込)
    乾燥、超低温、高圧、そして放射線にさえ耐える体長1ミリにも満たない動物――「地上最強」との誉れ高いクマムシをはじめ、不老不死を獲得した怪物、宿主をゾンビにするパラサイト、うんこになって飛行移動するカタツムリ……はたまたバッタになった博士まで、常識破りな生物たちを、パリ大学気鋭の研究者が愉快に紹介。
  • 計算する生命(新潮文庫)
    3.0
    「計算」は私たちの生活のそこかしこに現れる。では、指やペンを使う足し算や筆算と、膨大な電力を消費する巨大コンピュータによる計算は、何が異なるのだろうか。機械が人間の能力を遥かに超越し、日夜無言で計算し続けるいま、私たちには一体何が残されるのだろうか――。気鋭の独立研究者が数学史を遡り、いつしか生命の根源まで辿り着いた果てに提示する新たな地平。河合隼雄学芸賞受賞作。(解説・下西風澄)
  • 建築家、走る
    4.2
    ブザンソン芸術文化センター、根津美術館、竹の家(中国)、アオーレ長岡(市庁舎)、la kagu ……いま世界中から依頼が殺到する建築家は、深く悩みながら疾走してきた。東京でのプロジェクト挫折、森舞台/登米町伝統芸能伝承館をはじめ地方での活躍、怒濤のコンペ参加など、その半生は紆余曲折の連続だった。「反・20世紀」的建築を創造する著者が自伝的に語り尽くしたユニークな書。
  • ケンブリッジ数学史探偵
    4.0
    斬新な日本史講義がハーバードで熱狂を呼んだ歴史学者が、ケンブリッジに移って選んだテーマは「17世紀の数学史」。近代国家が成立する以前、知識人たちは 国家の枠にとらわれず、自由に知識を交換しあっていた。著者は京都で花開いた和算を起点に、西洋、さらには中国の数学文化まで縦横無尽にたどっていく。「知の生成」の瞬間を追い求め、真にグローバルな時代に相応しい歴史の語り方を探った知的興奮の書。
  • コクと旨味の秘密
    4.0
    「ネズミはビールにキレよりもコクを求める」「赤ワインに醤油を垂らすとコクが増す!?」「男性生殖器と口の中には深い関係がある」「牧場のミルクが美味しい科学的根拠」「甘味無しの世界は殺伐としている」――。ビール、ラーメン、吸い物、カレー、あらゆる食物で感じられるコクとは一体何なのか。その正体を科学者の目で探ることで見えてきた美味しさの秘密。「コクの構造」が今明らかに!

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  • 心は孤独な数学者
    4.5
    天才中の天才ニュートン。ニュートンの「プリンキピア」を12歳で読破した早熟の天才ハミルトン。ヒンドゥーの女神のお告げを受け、新定理を量産した神がかり的天才ラマヌジャン。天才はなぜ天才なのか。才能ゆえの栄光、が、それと同じ深さの懊悩を彼らは抱えこんでいたのではなかったか。憧れ続けた3人の天才数学者の人間としての足跡を、同業こその理解と愛情で熱く辿った評伝紀行。
  • さらば脳ブーム
    3.9
    世界的に大ヒットしたゲームのアイコンとなったことで、「脳トレの川島教授」は一人歩きを始めた。日本の街中に顔があふれただけでなく、スペインの地下鉄のポスターや、イタリアのテレビCMにまで登場。そのうえ研究者たちからは「科学的じゃない」との批判が始まり、果ては税務調査までやってくる始末……。「基礎科学研究の社会還元」とは何か。「脳ブーム」の功罪とは。渦中にいた当事者が初めて沈黙を破った手記。

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  • 進化論はいかに進化したか(新潮選書)
    3.7
    1巻1,430円 (税込)
    『種の起源』が出版されたのは160年前、日本では幕末のことである。ダーウィンが進化論の礎を築いたことは間違いないが、今でも通用することと、誤りとがある。それゆえ、進化論の歩みを誤解している人は意外に多い。生物進化に詳しい気鋭の古生物学者が、改めてダーウィンの説を整理し、進化論の発展を明らかにする。
  • 「進化論」を書き換える
    4.0
    ダーウィン以来の、突然変異や自然選択に基づく進化論は、蛾の翅(はね)の色や鳥のくちばしの大小の違いなど、小さな変化しかカバーできず、種を超えた大進化を説明できない――。伝統的な進化論の盲点と限界を示し、著者が年来の主張とする「形態形成システムの変更」に生物進化の核心をみる画期的論考。信仰と化した学問上の通説に正面から切り込み、科学的認識の大転換を迫る。
  • ―新書で入門―アインシュタイン丸かじり
    3.4
    偉い。凄い。深い。しかも面白い。アインシュタインについて知ることは、二十世紀最高の知性に触れることである。「時空が歪む」という空前絶後の発想はどこから生まれたのか。無名の役人はいかにしてノーベル賞科学者となったのか。波乱万丈の人生と業績を辿り、数々の味わい深い名言からその哲学を知る。「熱狂的ファン」を自任する物理学者が、知の巨人の魅力を濃縮。ついに、今度こそ相対性理論がわかる!

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  • ―新書で入門―新しい太陽系
    4.2
    太陽系の果てに位置する九つ目の惑星、冥王星が、二〇〇六年の夏、惑星から外された。だが、一体なぜ降格されたのか……。今では準惑星として数えられる冥王星は、実は周辺に位置する多くの太陽系外縁天体の一つにすぎなかったのである。電子撮像技術による観測の飛躍的な進歩、あるいは種々の惑星探査機の活躍により、次々と明らかになっていく太陽系の天体たち。カラー写真23点と共に、壮大なる惑星たちの神秘的な相貌を最先端の天文学で解き明かす――。

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  • 森林で日本は蘇る―林業の瓦解を食い止めよ―(新潮新書)
    3.9
    日本の森林は多様性、豊かさともに世界がうらやむような資源である。しかし、国はその活かし方を理解できていない。全国一律の補助金でコントロールする発想、素晴らしい伝統木造をないがしろにする制度、合理性に欠けるバイオマス発電推進、そして国民が知らぬ間に導入される新税……。これでは宝の持ち腐れが進む一方ではないだろうか。国内外に足を運び、考え続けてきた研究者だからこそ書ける切実なメッセージ。
  • 地震と噴火は必ず起こる―大変動列島に住むということ―
    3.0
    1巻1,056円 (税込)
    国土の6割を覆う森林、豊富な海洋資源、恵まれた水と温泉――こうした自然の恩恵は、日本が類まれな「危険地帯」にあるからこそなのだ。4枚のプレートがせめぎ合い、全地球で2割の地震と8%の火山が集中する列島。マグマ学者がその仕組みを地球誕生までさかのぼって説明し、明日起きてもおかしくない大災害を警告する。

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  • 弱者の戦略
    4.1
    海洋全蒸発や全球凍結、巨大隕石の衝突など、地球環境が激変しても多くの生命はしぶとく生き残り続けてきた。そして今でも、強者ではない動植物などはあらゆる方法で進化し続けている。群れる、メスを装う、他者に化ける、動かない、目立つ、時間をずらす、早死にするなど、ニッチを求めた弱者の驚くべき生存戦略の数々。
  • 重力波 発見!―新しい天文学の扉を開く黄金のカギ―(新潮選書)
    4.3
    アインシュタインがその存在を予言したのが約100年前。観測を始めておよそ50年で人類はそれを捉えた。ここから、今まで知ることができなかった宇宙の謎の解明がはじまる。重力波がどんなものかが分かれば、宇宙の成り立ちが理解できてくる。熟達の科学記者が、重力波発見にいたる物語から時空間の本質までを分かりやすく説く。
  • 数学が見つける近道
    -
    1から100までの整数を全部足せ――後の大数学者ガウスが九歳の時に一瞬で解いたというこの問題も、ちょっとしたコツ=近道で、同じ答えにすぐたどり着ける。長い歴史の中で数学が発見した思考の節約術を用いて、時間をもっと豊かに使おう。パンデミック時代の新しい人生の楽しみ方も教える、ユニークな科学エッセイ。
  • 数学する身体(新潮文庫)
    4.0
    数学はもっと人間のためにあることはできないのか。最先端の数学に、身体の、心の居場所はあるのか――。身体能力を拡張するものとして出発し、記号と計算の発達とともに抽象化の極北へ向かってきたその歴史を清新な目で見直す著者は、アラン・チューリングと岡潔という二人の巨人へと辿り着く。数学の営みの新たな風景を切りひらく俊英、その煌めくような思考の軌跡。小林秀雄賞受賞作。(解説・鈴木健)
  • 性の進化史―いまヒトの染色体で何が起きているのか―(新潮選書)
    4.0
    地球に暮らす175万種類近くの生物には、温度などの環境によって雄雌の比率を変える生物もいれば、性のない生き物すらいる。そもそも、なぜ性は存在するのか? なぜヒトには雌雄同体がないのか? 性転換する生物の目的とは? 命を次世代に継いでいくため、驚くほど多様化させてきた生き物たちの「性」の通史。
  • 生物学的文明論
    3.9
    豊かな海をはぐくむサンゴ礁にも、日夜潮だまりで砂を噛むナマコにも、あらゆる生きものには大切な意味がある。それぞれに独特な形、サイズとエネルギーと時間の相関関係、そして生物学的寿命をはるかに超えて生きる人間がもたらす、生態系への深刻な影響……。技術と便利さを追求する数学・物理学的発想ではなく、生物学的発想で現代社会を見つめ直す画期的論考。

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  • 生命の内と外(新潮選書)
    4.5
    生物はあたかも「膜」のようである。内と外との境界で閉じつつ開きながら、必要なものを摂取し、不要なものを拒み排除している。恒常性(ホメオスタシス)とは、そうして生命を維持させていくシステムのこと。身体のあらゆる箇所で機能している緻密で考え抜かれた生命の本質を、日本を代表する細胞生物学者が平易な言葉で説く。 ※新潮選書に掲載の写真・図版の一部は、電子版には収録しておりません。
  • 世界地図を読み直す―協力と均衡の地政学―(新潮選書)
    3.7
    大国の周辺国から国際秩序を見直せば、まったく新しい「世界地図」が立ち上がる。フィンランド、ウクライナ、アルメニアを歩けば、「ロシア」の勢力圏構想が浮き彫りになる。ミャンマー、東ティモール、ザンビアを歩けば、「中国」の世界戦略が見えてくる。国際協力と勢力均衡の最前線で考えた「21世紀の地政学」。
  • センスのいい脳
    3.0
    人の評価基準のひとつである「センス」。そのよしあしを左右しているのが、私たちの脳だ。視覚や聴覚を通じてもたらされる外界の情報を、脳はどう処理しているのか――。「だから赤ちゃんはディズニーが好き」「幽霊が見える理由」「ありえない話だから騙される」「大阪のおばちゃんが派手なわけ」「センスの個性は人類の生存戦略」等々、気鋭の認知心理学者がセンス(=感覚)の不思議な世界の最前線に迫る!

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  • 絶滅魚クニマスの発見―私たちは「この種」から何を学ぶか―(新潮選書)
    4.0
    1940年、秋田県田沢湖だけに生息した魚が環境改変で絶滅した――。だが、生きていた。遠く離れた山梨県西湖で。なぜ西湖に? なぜ誰も気づかなかったのか? クニマスという魚の驚くべき生態から生まれた疑問が発見を導き、分類学、ダーウィン進化論、そして絶滅に向きあった人々の歴史へと広がってゆく。「種」を巡る壮大な物語。
  • 炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―
    4.4
    農耕開始から世界大戦まで、人類は地上にわずか〇・〇八%しか存在しない炭素をめぐり、激しい争奪戦を繰り広げてきた。そしてエネルギー危機が迫る現在、新たな「炭素戦争」が勃発する。勝敗の鍵を握るのは……? 「炭素史観」とも言うべき斬新な視点から人類の歴史を描き直す、化学薀蓄満載のポピュラー・サイエンス。
  • 脱DNA宣言―新しい生命観へ向けて―
    3.4
    いまやDNAの天下である。個人の外見や体質はもちろん、性格や運命までもがDNAに支配されているかのような言説が幅を利かせている。しかし、実は最新の科学では、DNAの絶対的地位は揺らぎつつあるのだ。気鋭の生物学者がわかりやすくユーモラスに遺伝子の基礎知識からRNA研究の最前線までを解説。そろそろDNA至上主義から解放されようではないか。その先には新しくて自由な生命観が待っているのだから。

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  • 「地球のからくり」に挑む
    4.4
    地球は謎の塊である。その塊からエネルギーを次々に獲得し、万物の長となった人類は、今やエネルギー中毒に罹っている。なぜこんなことになったのか? そもそも地球の定員は何人か? 宇宙から飛来した石油の源、毒ガス開発学者が生み出した新肥料、未来の新エネルギー……第一線の地球科学者が工学、文化人類学、文学などの広範な最新知見を縦横に駆使し、壮大な物語を綴る。科学と文明史が見事に融合した快作。

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  • 地球の履歴書
    4.4
    科学の発達とともに、私たちは少しずつ地球の生い立ちを解明してきた。戦争や探検、数学の進歩や技術革新などのおかげで、未知の自然現象の謎は氷解したのだ。海面や海底、地層、地下、南極、塩や石油などを通して地球46億年の歴史を8つのストーリーで描く。講談社科学出版賞受賞のサイエンティストによる意欲作。※新潮選書に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
  • どうすれば「人」を創れるか―アンドロイドになった私―
    4.6
    あなたは人間ですか――。日本が誇るロボット研究の第一人者が挑むのは、限りなく人間に近いアンドロイド、自分そっくりの「ジェミノイド」づくりだ。人は鏡と写真のどちらを自分の顔と認識する? ジェミノイドを不気味に感じる境界線は? 人間を“最小限”にデザインすると? ジェミノイドの経年劣化はモデルの自分を修復(整形)? 製作前後の徹底分析で浮かぶ、人間の本質とは。
  • ナマケモノはなぜ「怠け者」なのか―最新生物学の「ウソ」と「ホント」―(新潮文庫)
    4.0
    不老不死は可能なの? 外来生物はやっぱり悪者? 女心と秋の空は本当に変わりやすいの? 分子の世界から地球の生態系まで、いま生物学は日進月歩。定説を覆す新しい発見が次々発表されている。その最新成果と未だ解けぬ難問のありかを、池田センセイが愉快に説く。文庫本一冊に森羅万象100テーマを収めた、生物学エッセイ登場! 『生物学の「ウソ」と「ホント」最新生物学88の謎』改題。
  • 脳はみんな病んでいる(新潮文庫)
    4.6
    馬鹿と天才は紙一重。どこまでが「正常」でどこからが「異常」!? 人工知能(AI)を脳に組み込むとどうなる!? 10月生まれが一番長生きする理由は? どうして認知症の老人は夫や妻の顔を忘れるのか――。「正常と異常」「健康と病気」の境界を揺さぶり、世界の常識を根底から問い直す。知れば知るほど面白い“脳”の魅力を、脳研究者と人気作家が語り尽くす。あなたの脳を心地よく刺激する脳科学対談。
  • ハリウッド検視ファイル―トーマス野口の遺言―
    3.8
    1巻1,320円 (税込)
    ロサンゼルス地区検視局は不審死体の死因を特定するだけでなく犯人像を推理し、捜査まで行う。この警察権力を凌ぐ組織のトップに就いた唯一の日本人、トーマス野口。ハリウッドスター、人気シンガー、有名政治家──数々の著名人の検死解剖を手掛けた彼の足跡を追いながら、それぞれの死の裏側で展開された壮絶なドラマに迫る!
  • 「反原発」の不都合な真実
    4.2
    3.11以降、原発を絶対悪と決め付け、その廃絶こそが「正義」という論調がマスコミでは吹き荒れている。しかし、この世にリスクのない技術は存在しない。原子力を代替するはずの「自然エネルギー」の実力のみならず、転換するリスクや懸念材料を冷静に見つめるべきではないだろうか。そんな感情論を超えた議論のために、原子力技術、放射線と健康被害、経済的影響を検討し、将来を見据えたエネルギー政策を提言する。

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  • 爆発的進化論―1%の奇跡がヒトを作った―
    4.0
    生命誕生から約40億年。変化は常に一定ではなく、爆発的な進歩を遂げる奇跡的な瞬間が存在した。眼の誕生、骨の発明、あごの獲得、脚の転換、脳の巨大化……。数多のターニングポイントを経て、ゾウリムシのような生物は、やがてヒトへと進化を遂げた。私たちの身体に残る「進化の跡」を探りながら、従来の進化論を次々と覆す、目からウロコの最新生物学講座!
  • ヒト、動物に会う―コバヤシ教授の動物行動学―
    3.8
    岡山の山野を駆けめぐる狩猟採集少年の魂をそのままに、動物行動学者となったコバヤシ教授。研究のため、教育のため、そして何よりも抑えきれない好奇心のため、“動物まみれ”の日々を送っています。あるときはプレーリードッグに借家を破壊され、またあるときは小さなヒミズに多くを学び、そしてまたあるときは飛べないドバトに求愛され――。動物行動学のエッセンスに触れる、忘れがたき動物たちをめぐる十一の物語!
  • ヒトの脳にはクセがある―動物行動学的人間論―
    3.7
    ヒトはなぜ、宇宙の果てや時間の始まりをイメージできないのか? なぜ涙を流すのか。なぜ火に魅せられるのか。なぜ町中に鳥居を作るのか――。脳は、狩猟時代から進化していない。あの頃の生存と繁殖に必要な能力のままである。だから脳には人間特有のクセが残っているのだ。動物行動学からヒトを見たユニークな論考。
  • 一晩置いたカレーはなぜおいしいのか―食材と料理のサイエンス―(新潮文庫)
    3.9
    一晩置いたカレーはなぜおいしいのか? 子どもたちはどうしてピーマンが嫌いなのか? ワサビがツーンとする理由は? 味、食感、香り、栄養素……すべての謎を解くカギは、食材が生きていたときの姿にあった! 数々のベストセラーを送り出してきた研究者が鋭く考察。料理や食事が楽しくなる「おいしさの秘密」をご賞味あれ。ジャガイモを煮崩れさせない方法など、調理の裏ワザも多数紹介。
  • ひらめき脳
    3.6
    ひらめきは一部の天才の脳だけに起こるものではない。すべての人間の脳にその種は確実に存在している。突如「Aha!」とやって来て脳に認識の嵐を巻き起こす、ひらめきの不思議な正体に、最新の脳科学の知見を用いて迫る。ひらめきの脳内メカニズム、ひらめきを生み易い環境、「ど忘れ」とひらめきの類似、感情や学習との関係は? 創造の瞬間を生かすも殺すもあなた次第。不確実性に満ちた世界をより豊かに生きるために、ひらめきをこの手でつかみ取ろう!

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  • 不老不死のサイエンス
    3.5
    医療の発達と生活環境の改善によって、平均寿命が伸び、百歳を超えた「百寿者」も増加しています。人間の寿命はこれからもどんどん伸びていくのでしょうか。「何歳まで生きられるの?」「どうやって?」「いつ頃可能になるの?」――そういった疑問に対し、基礎知識から説き起こし、再生医療、遺伝子操作技術などの最新の研究結果を踏まえて、不老長寿問題の全般にわたり、この分野の第一人者がやさしく解説する決定版。

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  • 本当は怖い動物の子育て
    3.8
    まさか!? なんてこと!! パンダの母親は「できの良い子」をえこひいきして「ダメな子」を見殺しに。タスマニアデビルは生まれたての赤ちゃんにサバイバルレースを課し、リスはご近所の子を取って食う……子殺し、DV、虐待は日常茶飯事。極悪非道に映るメスたちの狙いとは? オスはその時どう動く? 「ヒト」は彼らと別物か? テレビ番組や動物園が伝える美談からは決して見えてこない、動物たちの恐ろしく、たくましい真実の姿。
  • 水危機 ほんとうの話
    4.5
    1巻1,408円 (税込)
    地球の水はいつかなくなるのか? 水資源をめぐって日本も戦争に巻き込まれるのか? 節水はすべて善いことなのか? 植樹で洪水・渇水が防げるのか? 外資が水源林を買うことは悪なのか? 水供給の運営は民より官がいいのか?――巷にあふれる誤解や思い込みをとり上げ、「水文学(すいもんがく)」の立場から「ほんとうのこと」を教えます。

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  • メガ!―巨大技術の現場へ、ゴー―
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    メガトン級設備の巨大さは、ディテールの緻密な現場技術があってこそ。帝都高速地下網から、石油備蓄基地の巨大タンク群、世界初の浮体式洋上風力発電所、地球深部探査船「ちきゅう」(写真)、奇跡的復興を遂げた日本製紙石巻工場、山手線級の世界最大CERN加速器まで、普段入れない場所へ取材敢行。行った見た考えた!!
  • もうすぐいなくなります―絶滅の生物学―(新潮文庫)
    3.3
    生命誕生からおよそ38億年。地球上ではおびただしい数の生物種が出現と絶滅を繰り返してきた。現在でも、例えばトキやニホンオオカミはとうに滅び、イリオモテヤマネコ、ゾウ、マナティー、シロナガスクジラなどが絶え果てる寸前である。そしてこの先、人類も地球上から消えていなくなるのだろうか――。絶滅と生存を分ける原因は何か。絶滅から生命の進化を読み解く新しい生物学の教科書。
  • 湯川博士、原爆投下を知っていたのですか―“最後の弟子”森一久の被爆と原子力人生―
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    “原子力村のドン”と呼ばれた森は、晩年になって、ひとつの謎に苛まれていた。父母係累を一瞬にして喪い、自身も爆心地で被爆した昭和二十年夏の広島。あの日、あの場所に“特殊爆弾”が落とされることを、恩師の湯川秀樹は知っていたと聞かされたのだ。自分の原子力人生を決定づけた恩師の真意は、いったい何だったのか。
  • 「ゆらぎ」と「遅れ」―不確実さの数理学―
    4.5
    1巻1,056円 (税込)
    「安定」「正確」を求める現実社会は、じつは「不規則」や「不確実さ」に満ちている。そうした「不確実性」は、時に予想もしない効果をもたらしたり、有益な働きをしてくれる。トーナメント戦での番狂わせ、犯人追跡の意外な方法、免震制御、時間差による攻撃手段など。身近にある不安定現象を挙げながらその意外な効用を説く。
  • ろくろ首の首はなぜ伸びるのか―遊ぶ生物学への招待―
    4.0
    ドラキュラはなぜ日光で灰になってしまうのか。モスラはどうやって呼吸しているのか。人と魚が合体して人魚になる過程、カマイタチの鎌の成分、カオナシが食べた生物の声になるメカニズムとは――。古今東西の「架空生物」の謎を最新生物学で解き明かす。読み進むうちに頭が柔らかくなること間違いなし。仮想と現実、冗談と本気、奇想と学問が大胆に結合した「遊ぶ生物学」がここに誕生!

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