山口真美の作品一覧
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ユーザーレビュー
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書店で見かけて、あまり内容も見ずになぜか購入した一冊。ジュニア向けということもあり、思春期の心の保ち方的なほっとするような内容かと思っていたが、科学的にこころと身体の研究をされている著者の考えが載せられていて面白い読み物だった。自分が小中学生じゃとても読み切れなかった。
自分自身を思い出すと幼少期
...続きを読むはこわいものだらけで、あんまり心も丈夫じゃなかったと思う。部活を始めてから悩む暇もなく練習して遊んで、日常的に心が不安定ということはなくなって。それでも自分も「頭で考えすぎると動けなくなる」タイプなので一瞬が勝負のスポーツは正直向いていないと思うことがよくあった。さらに、試験もうまくいかなかったりするとなにしてもダメだと凹むことが山ほどあった。小さいころ一時期、疲れると目が魚眼?のようにすべてが小さく見えるときがあって、親に言っても伝わらず、すごくイライラしたこともこの本を読んで思い出した。
そういう思春期の精神的・身体的な痛みも今思えば必要だったというか、今の自分のある程度納得できる考えにたどりつけた一因だとは思う。でも、なんでヒトだけこんなに悩まなくてはいけないのかともよく思う。
著者はおそらくもっと生きづらさを感じながら、生活・勉強してここまでの洞察にたどりついているんだなと読んでいて感じた。著者の主観的な感想はやや多めだが、自分だったらこんな内省にはキリがないので避けたくなってしまう。学者ってすごい。
あと、個人的に興味を持ったのは盲目の方のみる夢。視覚以外の間隔で生きていると夢にまで影響することは、想像は容易だけど考えたことがなかった。色をイメージで知覚するってどういう感覚なんだろうか。
DMN(デフォルトモードネットワーク)も気になった。自分の経験として、なんとなく考え事をずっとしている(考えることを考える状態になる)せいで行動が遅れることが多くて、反対に家事とか一回無心でやれる作業を挟むと、本来やりたかったことに集中できたりするような気がしている。ずっと頭が回転していることはメリットっぽいが、デメリットも感じていたので、正体をつかめたような気になれてよかった。意図してコントロールしたい。
さらっとでてきたけど「動く猫、動かない猫」の実験とか心理学系のテストはやっぱりやや非人道的だなと思った。そのうちコンプラで何にもできなくなってしまうのでは。。ルース・ベネティクト「菊と刀」も日本人論を語る上ではよく引用されている。原著(もちろん訳本)も読んでみたい。
あと最後、最近は多様性の認めすぎも気になる。「みんな違ってみんな良い」のはもちろん素敵だけど理由を持つべきと思う。"ふつう"にこだわる必要は全くないけど、何ごとも多数派がいることは事実なので。
こういう話になると伊藤計劃のハーモニーの世界を思い出す。保護されすぎは人がおかしくなる。
やたら長く書いたが、内容はともかくこれまで避けてきた考え事に触れられた感じがした。せっかく人に生まれたので、鬱にならない程度に考え事をしたい。
Posted by ブクログ
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とても面白い本です。
霊的世界は、現象としてそこに存在しているのではなく、人間の脳内の動きで作られたものであると認識できました。
以前、幽体離脱がらみの本を読んだことがありますが、感情に訴えるような表現が多く、ハマることができませんでした。この本を読んで、脳の現象であるとわかり、疑問が晴れました
...続きを読む。明晰夢をハンドリングしているのが前頭前野だと知りました。
近年、毎日編み物をして、前頭前野を刺激していたのですが、明晰夢を見たことにつながっていたのかもしれません。
毎日夢を見ることは良くないことだと思っていたのですが、実は体から無駄な情報を省く健康的な行為だそうです。
つい視覚ばかりで物を考えがちなのですが、空間や質感の認識は目ではなく脳でなされているので、今後も脳の仕組みについて勉強したいなあと、本を読んで思いました。
Posted by ブクログ
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あかちゃん研究からうまれた絵本との補助題名があるように、そうだろなと思える内容でした。あかちゃんって、まず目を見て口を見てそして顔を見て、そんなふうに認識していくんだろうなあと思いました。
Posted by ブクログ
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生きづらいなと感じたときに、身体や感覚の捉え方について知ったり意識を向けてみるのもいいよ、と言ってくれている本なので、マインドフルネスに興味を持っている人はとっつきやすいと思います。
金縛りや共感覚など不思議な現象をテーマに身体とこころの関係が語られていくので、飽きることなく最後まで読み進められまし
...続きを読むた。
また、第一章を中心に心理学で扱う対象をわかりやすく説明しているので、心理学に興味を持っている、進学を検討している方は参考になると思います。
Posted by ブクログ
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イングス『見る』という分厚い本を買ったものの、視覚の本をしばらく読んでいないこともあり、『見る』を読む前のウォームアップのつもりで読んでみました。
全体的に簡潔に書かれていて読みやすいです。
まず「主観的な視覚世界から我々は逃れなれない」という点を明確にした上で、見るという行為の「意識を伴う・伴わ
...続きを読むない」という二面性について解説があります。
その後に「動き、空間、形、顔」と処理の複雑な順番に解説があるので、同様の書籍にありがちな、あちこちに飛ぶことなくスラスラと読めてしまいました。
かなり気に入りましたので、こちらの著者の他の本も読んでみます。
Posted by ブクログ
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