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農耕開始から世界大戦まで、人類は地上にわずか〇・〇八%しか存在しない炭素をめぐり、激しい争奪戦を繰り広げてきた。そしてエネルギー危機が迫る現在、新たな「炭素戦争」が勃発する。勝敗の鍵を握るのは……? 「炭素史観」とも言うべき斬新な視点から人類の歴史を描き直す、化学薀蓄満載のポピュラー・サイエンス。
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Posted by ブクログ
とにかく面白かった。 炭素から見た世界の歴史が面白かったです。 私は理系だったけど、ベンゼン環が大嫌いでしたが、この本を読んで今更ですが好きになりました。 私の周りで炭素合成を研究している方がいましたが、地道に研究している理由が分かったような気がします。
非常に面白かった 有機物に着目してその組成のシンプルさから、それを求めて翻弄される人類が滑稽に思わせる。炭素が地上に存在する物質の0.08%しかなかったがために歴史は炭素争奪戦となってしまったという着眼点が新鮮でした。化学って人気ない学問やけど、私たちが狂ってきたもの大抵有機物って考えると身近に思え...続きを読むるのかも。個人的に世界史と化学史ざっとさらってからもう一回読みたい。
とても大層な本題だが、中身はとても読みやすい。 砂糖やカフェインなど身近な炭素化合物から、現代文明のエネルギーたる石油まで、性質や歴史を理解しやすく解説している。
教科書には載っていない逸話が多くとても楽しめた。また、作者の秀逸な表現がところどころに見られ、読んでいて終始飽きない良書だった。
文明の発展や人口の増加が炭素化合物の獲得の歴史とどう符合するのかを分かりやすく論じている。文系の人でもわかる内容。生活とはこれ程までも炭素が欠かせなかったのか、と、改めて考えさせられる。食べ物に始まり、薬品、アルコール、カフェイン、石油、照明装置、テレビに至るまで炭素が発展を支えてきた。なぜカフェイ...続きを読むンを摂取したくなるのか?世界地中で飲み続けられるものには共通してカフェインが入っているのか?(お茶、コーヒー、コーラ)、ランナーズハイ、麻薬などとの共通点は?エネルギーは使い続けるだけでいいのか? 世界を大枠で捉える上で重要な一冊。
炭素というたった一つの切り口から歴史・経済・ヒト・生命・テクノロジーと様々な方面に話を広げていく。単純に話が面白く文章が上手いうえに、説得力もある。こういう教養人に私はなりたい。
古代ギリシャのデモクリトスが、アトムを考えた。すべてはアトムの組み合わせだ。ちょうどレゴブロックの1ピースを考えればよい。そして、死は、それらが散らばって、別のところで集合する。死後の世界なんてない。唯物論の始まり。 この本を読んで、 C炭素が、すべての生命の源。火葬 ちょうどCO2になって、...続きを読む別の植物に吸収され、そして動物に食われ、そして 誰かの体を構成する。また、その炭素原子は、散らばって‥生死は炭素の離散集合でしかない。では、こころとはなにか? デカルトの物心2元論だろうか。
有機化合物を軸に人間の化学・生理学的欲求とそれに引きずられる歴史を鮮やかに描き出したとても面白い本。銃・病原菌・鉄を炭素を中心に、そして冗長にならないように簡潔に、でもサイドストーリーも忘れずにしたような充実した読後感。
ーーー農耕開始から世界大戦まで、人類は地上にわずか0.08%しか存在しない炭素をめぐり、激しい争奪戦を繰り広げてきた。そして地球温暖化とエネルギー危機に直面する現在、新たな「炭素戦争」が勃発、その勝敗の行方は…?「炭素史観」とも言うべき斬新な視点から、人類の歴史を大胆に描き直す、興奮のポピュラー・サ...続きを読むイエンス。 先輩のすすめで。 面白かった。小説ばっかりでこういうのは読んでなかったから新鮮だった。 読みながらSFを読んでいるときの感覚と似ているような気がしたが 恐らく、現状の問題点や未来に対して前向きな姿勢がそう思わせていたのだろう。 内容は濃いけれど文章は平易で、世界史をあまり学んで来なかった自分でも楽しめた。 逆に学んできた人たちは、今までとは違う視点での歴史を目撃できると思う。 過去に学ぶことはもちろん多いが、後戻りすることに意味はない。 道は、前方にのみ拓かれる。
炭素にまつわる本。タイトルの通り、地表にわずか0.08%しか存在しない元素・炭素が我々人類の歴史をうごかしてきた。決して飽きることなく読み進められる。 全12章からなる構成だが、各章で紹介される炭素化合物(一部無機化合物もあるが)のエピソードが一々面白い。個人的には砂糖(スクロース)の話が印象的。...続きを読む砂糖がなければ奴隷制度は存在しなかったのかもしれない。
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炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす―
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佐藤健太郎(ライター)
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