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全世界で七十八兆円、国内七兆円の医薬品業界が揺れている。巨額の投資とトップレベルの頭脳による熾烈な開発競争をもってしても、生まれなくなった新薬。ブロックバスターと呼ばれる巨大商品が、次々と特許切れを迎える「二〇一〇年問題」――。その一方で現実味をおびつつあるのが、頭のよくなる薬や不老長寿薬といった「夢の薬」だ。一粒の薬に秘められた、最先端のサイエンスとビジネスが織りなす壮大なドラマ!
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Posted by ブクログ
面白かった!製薬で勤めはじめ、ひとつひとつの言葉の意味の後ろに何があるのかという、歴史的背景や創薬の難しいさなど、知りたいことが網羅されていた。研究職って尊い。製薬業界はおもしろい。ぜひ続編も書いてほしい。
インフルエンザにかかった時などにお世話になる薬は生活にとって身近なものだと感じていたが、それが世に出るまでの過酷なドラマは医薬品業界の熾烈さを知る上で大変勉強になった。 医薬品業界は例外だとしても、何らかの仕事に携わることはとても厳しいことなんだと自らを奮い立たせるのに役立った。
医薬品開発の今とこれから。 「製薬会社が世界を支配している」とか厨二病的な内容かと思ったら全然違った。 医薬品開発がこれほど難しい状況に来ているとは知りませんでした。 市場と開発速度が噛み合っていない。
学部2年の頃に、医薬品研究開発の現状について認識するきっかけとなった本。 ある程度知識のついた今、読み返したい。
医薬品業界という産業は新薬を創りにくいものの、一つ一つの医薬が膨大な利益を生む観点から考えれば、非常に高収益でかつ不安定な業界特性だ。 膨大なR&Dを経て次々に登場する新薬から巨大な利益をあげ、世の景気に関わりなく右肩上がりの急成長を続けて来た医薬品業界が、本当にここに来て初めてつまずき...続きを読むを見せているのならば、この不可解な現象がなぜ起きたのか。医薬の進歩は本当に限界を迎えたのか。そしてこれから一体何が起こるのか、という論点を考えることは多分色んな面で今後役に立つと思う。 ~“経営コンサルタント、証券会社のアナリストといった人々は、「クリティカルマス」「スケールメリット」などの言葉を持ち出し、「日本の製薬企業の資本効率は低く、さらに再編を進めるべきだ」と説く。しかし、どのくらいのサイズがクリティカルであり、スケールメリットがそれほど重要ならファイザーや武田の苦境は一体何であるのか、彼らからは何の説明もない。 今後また大型合併をしてくれれば、確かに彼らの仕事は増えて万々歳だろう。しかしすでに製薬企業の首脳は、手間ばかりかかって実りのない大型合併に懲りている。スケールだけを追求した大型合併の時代は、もう終わったといっていい。 (中略) 医薬品産業は、痛み・苦しみから患者を救うという最も崇高な使命と、目も眩むほどの膨大な資金が飛び交う、この世で最も不思議な産業だ。”~
本書は2010年科学ジャーナリスト賞を受賞した著書であり、著者自身が、医薬品メーカーの研究職の経歴があるため、業界裏事情を本音で書いた巧著である。 全世界で78兆円の市場の医薬品業界。 1位がアメリカで42兆円、二位が日本で7兆円。 凄い金額が動いている業界である。 日本とアメリカの違いにビックリす...続きを読むるのは、日本の薬価は公定価格として、国が決めて税金や健康保険から支払いする仕組みで、基本は公金から得ているので、安定しているかと思うが、そうではなくて、二年ごとに平均5~7%ほど下げられる。一方、アメリカは薬価は自由に決められる。いい薬ほど高くて貧乏人は払えなくて、亡くなってしまうという。 医薬品メーカーは安定している業界と一般のひとは考えがちだが、本書で初めて知ることは、なんて安定しないギャンブル性の高い業界かということ。 新薬を開発するには、10年以上の期間と100億円超え費用を研究に費やしても、何もできない時もある。 やっと特許をとっても、20年で特許が切れて、安価な薬品(ジェネリック)になり、収益が落ちてしまう。 その他、この本には、医薬品業界の合併再編、訴訟問題、副作用問題と薬の不安定性と業界の問題を思い知れされた内容になっている。 本書で薬に対する考え方が変わることで、健康への配慮が一層進むことを願うばかりである。
2014/02/18 都市伝説とか陰謀論的な話じゃなくてよかった。 製薬は相当難しいこともよくわかった。、
研究者としての経験も交えた創薬のお話。基本的なことから要領よくまとまっていて有益。4年ほど前の本で,来るべき2010年問題について詳しいけど,そういえばあの危機の顛末ってどうなったんだろ? 20世紀に比べて新薬開発が厳しくなってきてるのは確かなよう。昔から製薬会社では,ほとんどの研究者は一つも新薬を...続きを読む作り出すことなく終わるということだったが,作れる薬は既に作られていることや,既存薬を超える優位性が必要になってきたこと,副作用への警戒などからさらにハードルは上がっているらしい。三つの新薬を世に送り出した伝説の研究者による講演が,時代遅れもいいところの期待外れだったというエピソードが印象的だった。
2010年問題をはじめ、医療用医薬品の現状と今後を述べた内容。 利益追求とその果たす役割の大きさとのバランスをとる難しさや、 副作用問題、動物実験の問題、医療費の高騰等、 製薬業界の持つ特異性が改めて理解できる 人間の寿命を延ばすことが必ずしも社会貢献には繋がらないとあった。 全体で見ればその通り...続きを読むだと思う面もあるが、 個で見た場合は大きな貢献になっているのも事実。 製薬関連に勤めるビジネスパーソンには是非読んで欲しい一冊であり、 業界の責任の大きさを理解しておく方が良いと思える。
2011年問題をはじめとした製薬企業が直面している諸問題を紹介している。 業界のことがよくわかって面白かったが、特に有機合成分野の低分子医薬品は随分先が暗い印象だった。 著者も最後に述べていたが、これ以上の病気の駆逐に意味があるのかといわれれば確かに疑問ではある。 産業として今後も需要があること...続きを読むはわかるが、人類全体の利益になるかどうかはわからない。 あくまで合成分野から離れないで、製薬以外に面白い職はないか探してみたい。
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医薬品クライシス―78兆円市場の激震―
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佐藤健太郎(ライター)
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