国内ミステリー - KADOKAWAの検索結果
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影の車
仮眠から目覚めると、私の横に健一がいた。その手に出刃庖丁が握られている。私は危うく声を上げかけた。……夫を亡くし保険の集金人をする小磯泰子と二十年振りで出会った私は、妻の眼を盗んで家に出入りし、密かな逢瀬を楽しむようになった。が、その一人息子で6歳の健一は何故か私に親しまず、その異常な挙動に私は自分への殺意を感じた。少年の殺意。――私にはそれを否定し切れぬ過去があった。「潜在光景」ほか「典雅な姉弟」「万葉翡翠」「鉢植えを買う女」「薄化粧の男」「確証」「田舎医師」を併載。眼に見えぬ運命の糸に操られ、破滅へと導かれる男女を描く連作推理集。 -
ifの悲劇
北海道・網走に住む小説家の加納豪は、かわいい妹の彩を溺愛していたが、彩が商社に就職して夕張でひとり暮らしを始め、やがて同期の奥津と結婚することになり悲嘆に暮れる。しかし婚約者・奥津の浮気が発覚し、彩はショックで飛び降り自殺してしまう。奥津への復讐を誓った兄は、奥津を網走に誘い出し殺害する。奥津の遺体を車に隠しアリバイを構築するために夕張に向かう途中、加納は交通事故を起こしてしまう――。 ここから物語はふたつに分岐していく⇒ A:交通事故で人身事故を起こし、殺人が露呈した場合 B:交通事故を起こしたものの事なきを得て、殺人が露呈しない場合 ……果たして加納の運命やいかに。 ふたつのパラレルワールドがひとつに結びつくとき、衝撃の事実が明らかになる。 -
Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生! カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。 長崎港を訪れた「私」は、ビデオ通話で恋人に風景を見せながら旅する奇妙な男と出会う。男に誘われた路面電車での観光の車中、「私」はその恋人が、人気アイドルのヴィーナスだと明かされる。だが、2人の馴れ初めを語る男の話には、明らかにおかしな点があり……(「スマホと旅する男」)。 「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……本格ミステリ界随一の騙しの達人が、江戸川乱歩の名作群を最先端テクノロジーでアップデートした、驚愕の翻案ミステリ短編集! -
罠【電子特典付き】
「便利屋と呼んでください」その男の特徴はとくには…ない。ロボットのような得体のしれない新キャラクター・便利屋。まるで死神のようであり、悪役なのか助っ人なのか得体が知れない。 議員の息子が誘拐され、身代金要求が犯人から来た。金を工面しようと事務所の金庫へ向かった秘書が暴漢に襲われ、現金を奪われる。ところが、その金はなんと、偽札だったと警察に知らされる。八方ふさがりになり、便利屋に依頼をする……。一方、捜査一課の刑事の巨漢の男・都築は、街に発生する事件を追ううちに、一人の人間に行きつく――便利屋だ。背徳の街・槻津市では、今日も政治家や葬儀屋、学校、旅行会社と次々と悪事を働いている。暴力で相手を屈服させるのではなく、悪事を捻り出す知力(悪知恵)で騙し合っている。 『極上の罠をあなたに』(単行本)に、書下ろし4編を加えた文庫版新装版では、都築は探偵事務所の所長に。ついに便利屋の正体が明かされる! 電子書籍特典として、本書の発売にあわせて書き下ろされた「インタールード 刑事の恋」を収録。 -
十字の記憶(角川文庫)
新聞社の支局長として20年ぶりに地元に戻ってきた記者の福良孝嗣は、着任早々、殺人事件を取材することになる。被害者は前市長の息子・野本で後頭部を2発、銃で撃たれるという残酷な手口で殺されていた。一方、高校の陸上部で福良とリレーのメンバーを組んでいた県警捜査一課の芹沢拓も同じ事件を追っていた。捜査が難航するなか、今度は市職員OBの諸岡が同じ手口で殺される。やがて福良と芹沢の同級生だった小関早紀の父親が、20年前に市長の特命で地元大学の移転引き止め役を務め、その後自殺していたことがわかる。早紀は地元を逃げるように去り、行方不明になっていた……。 -
猫には推理がよく似合う
とある弁護士事務所に勤める花織は、先生に寄せられる依頼を盗み聞きしては、“おしゃべりする猫”のスコティと噂話に花を咲かせていた。ある日、愛らしく気高くちょっと生意気なスコティが、推理合戦を仕掛けてくる。「もしいま先生が殺されて、金庫の中身が盗まれたら、犯人は誰だと思う?」。金庫に入っているのは、5カラットのダイヤ、資産家の遺言書、失踪人の詫び状、12通の不渡り手形。怪しい依頼人たちを容疑者に、あれこれと妄想を膨らますふたり(1人と1匹)だったが、なぜか事件が本当に起きてしまい―。現実の事件と、謎解きに興じる“しゃべる猫”の真実は?ミステリ界注目の気鋭による、猫愛あふれる本格推理。 解説 我孫子武丸 帯推薦文 有栖川有栖 -
二度のお別れ
三協銀行新大阪支店で強盗事件が発生。犯人は現金約400万円を奪い、客のひとりを拳銃で撃って人質として連れ去った。大阪府警捜査一課が緊急捜査を開始するや否や、身代金1億円を要求する脅迫状が届く。「オレワイマオコツテマス――」。脅迫状には切断された指が同封されていた。刑事の黒田は、相棒の“マメちゃん”こと亀田刑事とともに、知能犯との駆け引きに挑む。 ※本作品はKADOKAWA/角川書店、東京創元社、文藝春秋で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。 -
小説家シリーズ
私の職業は小説家である。怪談系の雑誌に文章を書く仕事をしている。ベストセラーとは無縁だが、一応、生活はできている。そして出版業界に長年関わっていると、様々な小説家に出会う。彼らは、奇人変人であることが多い。たとえば――。作家のO氏は日常と作品世界の境界を曖昧にすることで執筆モードに頭を切り替える。死体発見の場面では、部屋に血糊を撒いたり……(「墓場の小説家」)。Yさんは筆が異様に早い若い男性作家だ。わたしとの対談の約束をすっぽかし逃げた――(「小説家、逃げた」)。Kという作家の本は、動物霊の霊障の原因となっているという。私はK先生について調べることにした――(「キ」)。X先生はベストセラー作家だ。新作小説は映画化されるという。ところが、私はその小説の設定や展開、結末を知っていた――。X先生には創作に関するある秘密があったのだ――(「小説の怪人」)。R先生は脳内にアクターがいて物語を自由に演じさせているという。ある時地味なキャラクターを消してしまうと――(「脳内アクター」)。D先生は大学生デビューの作家だ。Uは最初は熱心な編集者と思っていたのだが――「担当編集ガチャ」がD先生に迫っていた――(「ある編集者の偏執的な恋」)。文豪J先生は交通事故で執筆が絶望的と言われていた。ところがベトナム出身のN君は手を触れるとJ先生の言葉を受け取ることができ――(「精神感応小説家」)。 7人の奇妙な作家たちを山白朝子は観察し、告発する、世にも不思議な小説家の世界。 ――読み終えたら世界が歪み始める、文庫版『小説の怪人』あとがき、書下ろし。 -
郷里松島への長き旅路(角川文庫)
フリーライターの森田章人は、月刊誌の依頼で仙台にやってきた。震災の被害が比較的少なかったといわれる仙台市から松島の周辺までをレポートするためである。森田は、松島での取材を終えて駅に戻る途中、墓地から離れたところに一基だけ立っている墓を見付ける。その墓石には、明らかに削られた後があり、小さく「立川家之墓」と彫り直してあった。違和感を憶えた森田は、その墓石を調べることにする。すると、どうやらその墓の主は、特攻隊員であり、さらに先日東京都内で死んでいることが分かった。そこへ、十津川警部が現れて、一緒に捜査に協力することに。戦争の残酷さを改めて問うた、十津川警部、長編シリーズ! -
僕だけがいない街 Another Record
サスペンス・コミックの金字塔から生まれた衝撃のスピンオフ小説! 連続児童誘拐殺人事件の真犯人の「手記」。それが読み解かれる時、“真実”が明かされる――。 藤沼悟(サトル)の壮絶な追跡の果てに、ついに連続児童誘拐殺人事件の真犯人は逮捕された。犯人は一審で死刑判決を下されるが、発見された犯人の「手記」に頻出する“スパイス”なる謎の存在への呼び掛けから、精神鑑定によって、一転して無罪判決になってしまう。 検察は即日上告するが、犯人はなぜか無罪を勝ち取った弁護士を罷免し、若き弁護士・小林賢也(ケンヤ)が国選弁護人として指名された。 彼はサトルの親友であり、自身も事件の当事者の一人だった。 ケンヤは戸惑いを覚えながらも、手記を通じて犯人の不可解な内面を探り、己の“正義”をも突き詰めていこうとする。 そして、ついに訪れる最高裁での審理。そこで明かされた、ある“真意”とは……!? 文庫化にあたり、原作者の漫画家・三部けいと一肇の対談記事を特別収録。 -
窓がない部屋のミス・マーシュ
“あなたの心の謎、解き明かします!” 凸凹占いユニットが、タロットカードになぞらえて相談者たちからの難問をズバッと解決!? 感動したいあなたに贈る、可笑しくて優しい占い×人情ミステリ! カネなし、男なし、才能なし。29歳のタロット占い師・柏木美月は人生の岐路に立っていた。 そんなある日、美月は儚げな美少女・愛莉を助ける。愛莉は見た目とは逆に、クールでずば抜けた推理力を持ち、孤独な引きこもりでもあった。 彼女を放っておけなくなった美月は、愛莉と占いユニット“ミス・マーシュ”を結成し、人々の悩みに秘められた謎に挑むが!? ほろりと泣ける第2回角川文庫キャラクター小説大賞《優秀賞》受賞作。