昭和3年、町はずれに住んでいた60歳過ぎの女性・片岡直が殺された。行きずりの強盗が犯人だろうと思われたが、事件の真相は直の恐ろしい過去に隠されていた――。そのほか当時の交友関係をベースにした「艶書御要心」「素敵なステッキの話」、外国を舞台とした「夜読むべからず」「喘ぎ泣く死美人」、また新たに単行本未収録作品「燈台岩の死体」「甲蟲の指輪」を加えた全18作品を掲載。
Posted by ブクログ 2011年08月08日
横溝正史の未収録短編集。
16点収録なれど、ショートショートが半分ほどを占めるので、それほどのボリュームはない。
ミステリだけではなく、ホラー、御伽噺風の作品も。
横溝正史といえど、傑作だけを紡ぎだしてきたわけではないのだなぁと。それでも十分読み応えはあったし、横溝のルーツのようなものも垣間見える。...続きを読む