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Posted by ブクログ
未読の横溝作品発掘シリーズ。
『殺人鬼』に続いて本書もゆのまるさんのレビューで発掘できました。いつもありがとうございます♪
さて、こちらは金田一もの中編三話を収録した、何とも“ええ塩梅”の作品集でございます。
金田一さんの探偵事務所で死体が発見される、表題作「悪魔の降誕祭」
金田一さんの不器用な恋心が切ない「女怪」
別荘地で起きた、元女優の殺人事件と死体消失の謎に挑む「霧の山荘」
三話とも分量・構成が“丁度いい感じ”の中編で、長編でなくてもまとまりのある洗練されたミステリとして楽しめるところが横溝先生の巧さですよね~。
「悪魔の降誕祭」は金田一役が池松壮亮さんでドラマ化もされていたようですね。
複雑な人間関係を背景にしたストーリーは横溝センセのお手のもの!私は犯人(who)に関しては予測ついたのですが、方法(How)の部分は見当がつかなかったので金田一さんの名推理に脱帽でした。
そして、金田一さんの恋というレアな設定に注目の「女怪」は、マダムの薄幸ぶりというかダメンズウォーカーぶりに「マダム~、ここに風采は冴えないけど優しくて聡明な殿方がおりますよ~・・」と、声をかけたくなった私ですw
個人的に好きだったのは「霧の山荘」なのですが、この話の“別荘トリック”は、どうも既視感があるんですよね~。
確かクリスティー作品?(か何か)で似たようなシチュエーションの話があったような気が・・(←※全然クリスティーではなかった件(;'∀'))
あと、金田一さんと等々力警部がワチャワチャ仲良しな様子も微笑ましいです♪ただ、岡山の磯川警部が見たら焼き餅焼いちゃうかも(笑)?
ということで、名探偵・金田一耕助の魅力を堪能できる秀逸な中編集を楽しませて頂きました。
読みやすいので、横溝作品を読んだことない方にもお勧めの一冊かと思います~。
※急に思い出したのですが、上述の“別荘トリック”デジャヴの件、クリスティーではなくて、東川篤哉さんの『探偵少女アリサの事件簿 さらば南武線』に収録されていた雪山の別荘地でのトリックの件でした~( ̄▽ ̄;)
何でクリスティーと思ったんかな?自分の記憶力がバグりすぎて怖い・・。
Posted by ブクログ
今月は個人的短編集強化月間!
ということで、秀逸な短編集をセレクトして読んでいる私です。
金田一さんの短編集はいくつか読みましたが、読みやすさという点ではこれがダントツだと感じました。死姦が出てこない!笑
東京の等々力警部の登場が多いからか、都会らしい(?)カラッとした事件ばかりだなと感じました。
その中で、『女怪』はかなりの見もの。なんと、恋する金田一さんが描かれています。
『女怪』についてちょっとした事前知識はあったものの、これまで知った気でいた金田一さんとは全く違う一面が垣間見え、非常に新鮮な気持ちになれました。事件の結末はなんともやるせなく、その後の彼に与えた影響の大きさもきっとかなりのものでしょうね……。
あろうことか金田一耕助の事務所で殺人が起きる、目撃したはずの死体が別荘ごと消えている……などなど、大掛かりな仕掛けだけでなく、きっちり解決まで描かれる本書は、金田一耕助短編集の中ではかなりオススメの一冊です(ただ最後の事件で、なぜ死体を動かしたかはわからずじまい……)。
あっ!
それから、解説が二本入っているのですが、二つ目は別作品のネタバレに触れているのでご注意を!私はしっかりネタバレ(よりによって金田一最後の事件!)を喰らいました(´;ω;`)解説で別作品に触れるのやめてえ……
Posted by ブクログ
中編「悪魔の降誕祭」「霧の山荘」と短編「女怪」の三作品。金田一耕助の事務所で依頼人が殺されたり、金田一耕助の恋愛事情が示されたり、金田一耕助が騙されたりと、金田一耕助にまつわる事件集。
「悪魔の降誕祭」
金田一耕助の事務所で依頼人が殺されるという大胆不敵な犯行。依頼人は今後起こりそうな殺人の相談のために訪れたものであり、その通りにクリスマスパーティーで依頼人の関係者が殺される。
依頼人は携帯していた薬による毒殺であったにも拘わらず、犯人が金田一の事務所を訪問した上で、日めくりカレンダーを12月25日までやぶいた謎、依頼人が持っていた写真が切り取られていた謎、道明寺とたまきに呼び出し状を出した人物の謎、第二の被害者の服部がやすやすと殺された謎。
秘密の小廊下の存在や、パーティー当時の人物の動きはなかなか面白い。ある人物の犯人へのアシストによって真相が見えにくくなっており、アシストをした理由にも説得力がある。一部の謎の真相は肩透かしだが、写真が切り取られていた謎の真相は面白い。
最後まで読むと隠れていた動機が示され、犯人の鬼畜性が明らかになる。
「女怪」
金田一耕助の探偵話の記述者である「先生」と金田一耕助が、伊豆の鄙びた温泉場に静養のために訪れ、そこで体験した話が語られる。金田一のマダム虹子に対する恋心が示される異色作。著名な行者が虹子の前夫の墓場から何かを持ち出した疑い、それをネタに虹子が強請られている疑い、前夫の死亡原因に対する疑い。しばらくして、「先生」は行者の死亡記事を読み、さらにしばらくして、金田一から長文の手紙が届き、事件の真相を知る。被害者にとっても、加害者にとっても皮肉で救いのない真相。
「霧の山荘」
依頼を受けて、別荘地を訪問したところ、霧にまかれて途方にくれる金田一耕助。不在にしているわずかな時間の間に死体が消失し、狐につままれる金田一。翌日、その死体が屋外で発見され、等々力警部と共に周辺を調査をすることに。
死体消失の謎は早々に明かされるが、赤アロハの男の謎、死体が移動させられた謎、着物がはぎとられた謎、血だまりの跡が消えた謎、過去の迷宮入り事件の謎、ゴルフ場で被害者が出会った人物の謎など、次々と謎が提示され、それを説明する真相はなかなか面白い。
金田一耕助の策略が見事決り、犯人が逮捕される。
Posted by ブクログ
また定期的にやってきた、金田一耕助読みたい病(笑)
まだあるかな〜と本棚を覗いたら、本書があったので読むことに。
悪魔の降誕祭、女怪、霧の山荘の3つの物語を収録。
どれもこれも、人間の欲望、浅はかさ、卑しさなどが事件を通して描かれている。
個人的には女怪、霧の山荘が印象に残った。
女怪では珍しく、金田一さんの恋愛模様を取り上げていて、おっ!と思ったのだが結末があんな形になって、私が金田一さんの立場だったら当分、再起不能に陥る。絶対に。
霧の山荘は、人をとってくった様な感じが腹立たしくて、後味悪い印象を受けた。
現在も謎解きものはたくさんあれど、金田一シリーズは安定のシリーズ。書かれた年代は少し古いが、そのレトロな文体や言い回しなんかも気に入っている。
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