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タワーマンションの奇妙な居住録
管理費ゼロ!? 気を付けてくださいね。 もしあなたが、これから引っ越そうとしているなら。 もし今、この瞬間もマンションで不可解なできごとに遭遇しているなら。 この物語は、ただのフィクションとして読み終えられないかもしれません。 本書は、著者自身が実際に体験した出来事をもとに構成したモキュメンタリー・ホラー。 「偶然」と片づけるには、あまりにも重なりすぎた不可解な出来事。 深夜に部屋から聞こえる音。 原因不明の体調不良。 住民たちの不可解な言動。 そして、"ここから離れられない"という感覚——。 あなたは読み終えたあと、自分の住む部屋を、今までと同じようには見られなくなるかもしれません。 -
町の地図には、恐怖がいっぱい
夏休み×怪異×地図づくり こわくて楽しい、ひと夏の冒険! 夏休み、小学五年生のタケルは、自分の住む町の地図を作りはじめた。 ただの地図ではない。不気味なできごとが起きた場所に、「怪」のマークをつけた特別な地図だ。 最初は軽い気持ちで始めた地図づくりだった。 ところが地図が「怪」の印で埋まっていくにつれて、タケルは見慣れた町のなかに、数えきれないほどの不思議が隠されていたことに気づきはじめる――。 暑い夏にぴったりの、ゾクゾクワクワクの怪異探検! あなたの町にも「怪」の印をつける場所があるかもしれない――。 〈あらすじ〉 夏休み、小学五年生のタケルは、自分の住む町の地図を作りはじめた。 ただの地図ではない。不気味なできごとが起きた場所に、 「怪」のマークをつけた特別な地図だ。 最初は軽い気持ちで始めた地図づくりだった。 ところが地図が「怪」の印で埋まっていくにつれて、 タケルは見慣れた町のなかに、数えきれないほどの不思議が隠されていたことに気づきはじめる――。 暑い夏にぴったりの、ゾクゾクワクワクの怪異探検! あなたの町にも「怪」の印をつける場所があるかもしれない――。 -
1946年の女子塁球部
1945年8月6日、広島。小松カズヱ15歳の夏。気がつくと残骸だった。焼け焦げた木材が積み重なり、雲ひとつなかった青空が消え、昼が黒煙で塗り潰された。 そんな街の復旧は驚くべき早さだった。水道と鉄道は当日、電気は翌日に一部ながらも開通。9月25日には、カズヱが通う安田高等女学校が授業を再開した。 取り戻された日常。復学したカズヱの楽しみは学校での運動だった。今日も級友とゴム飛びに興じていると、教師が声をかける。 「小松、ソフトボールやってみんか?」 創部されるソフトボール部。未知のスポーツを学び、練習し、汗を流す少女たち。 1946年の青春を描くセミノンフィクション小説。 -
大江戸フューチャーズ
「徳川幕府、債務超過により倒産寸前」――。 八代将軍・徳川吉宗が直面したのは、理想論ばかりで数字の読めない老中たちと、膨れ上がった巨大な固定費。 この未曾有の経営危機を打開するため、戦国時代から暗躍する伝説の忍者集団を雇用する。 その名も「今猿(コンサル)」ーー。 「まず、大奥をリストラせよ」 彼らが突きつけるのは、感情を排した冷徹な「現状の見える化」と、現代ビジネスをも凌駕するロジックの数々。 七〇〇人規模の凄絶な人員削減 、不透明な年貢制度のインセンティブ設計 、そして市場を震撼させる「貨幣改鋳」というバズーカ。 守旧派や大名たちとの衝突を乗り越え、はたして吉宗は国家再生の悲願を成し遂げられるのか? 現代を生きる挑戦者たちに贈る、血湧き肉躍る吉宗の成長譚! -
透明な夜の香り 燻る骨の香り
熱を帯びた薫りは、絡みついて、重く残る――。 『透明な夜の香り』『赤い月の香り』に続く、「香り」シリーズ最終作! 江戸時代から続く京都の香老舗・瑞雲堂。社長の娘である真奈には、飛びぬけた香の才能を持つ妹・丹穂がいた。亡くなった彼女の遺体を荼毘に付す際、あたりを満たしたのは、するはずのない最高級の沈香・伽羅の薫り。 葬儀から数か月後、真奈の前に「伽羅の骨」を探す男・新城と、生前の丹穂との約束を果たしに来たという調香師・小川朔が現れ・・・・・・。 香りのサロンを開く前、20代の朔を描いた前日譚にして完結編。 【著者略歴】 千早茜(ちはや・あかね) 1979年北海道生まれ。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。2008年『魚神』で第21回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37回泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、21年『透明な夜の香り』で第6回渡辺淳一文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。『ひきなみ』『赤い月の香り』『マリエ』『グリフィスの傷』『雷と走る』、食エッセイ『わるい食べもの』シリーズなど著書多数。 -
嵐の中で踊れ
第10回ほんタメ文学賞大賞(あかりん部門)受賞! “恋心に黒歴史、とんでもない嵐が貴方の中にも巻き起こります。”斎藤明里(女優/ほんタメMC) “誰もが誰かの、台風の目。スリリングで笑えて、変てこで温かな嵐の一夜。” 一穂ミチ氏、共鳴! 「最高なことは、最悪のときに起きるのかもしれない」 もしも自分にとって「いちばん会いたくなかった人」に再会してしまったら――嵐を前に避難所に偶然集った中高生や大人たち。そこで期せずして再会したそれぞれの“黒歴史”の相手。湧き起こる恋心、後悔、秘密、恥、宙ぶらりんの夢。そして、漆黒の過去との決着……。 時に不条理で、時に甘酸っぱい運命に翻弄されながらも、本気で笑って、泣いて、もがく大人や若者たちの様をエモーショナルに描く、一気読み必至のエンタメ青春群像小説! 【あらすじ】 好きな同級生に素直になれない男子高校生の厳(ごん)。夫婦関係に埋めがたい溝を感じる詩伊(しい)。女性に不自由したことはないが忘れられない元カノがいる山内(やまうち)。妻子にとある女性との情事を隠している真面目な銀行員の日出樹(ひでき)。見た目のコンプレックスで人前でマスクを外せない女子中学生の小梅(こうめ)。大切なものを探すため故郷へ戻ってきた亜揮(あき)。 嵐が近づき、期せずして同じ避難所へ集まった彼らが再会したのは、それぞれの「いちばん会いたくなかった相手」。夜の嵐に閉じ込められた体育館で、本来交わるはずのなかった人々の間に新たな化学反応が生まれ、過去との決着を求めて止まっていた時計の針が動き出す。誰もが、愛する人を求める心や捨てたい感情、秘密を抱え、もがいている。果たして嵐がもたらすのは、災厄か、それとも僥倖か――。 -
哀を飲む
大ヒット作『二人一組になってください』、『神に愛されていた』…… ベストセラー作家・木爾チレンのデビュー15周年記念作品! 愛を失くした女子たちの、性と生についての痛切な短編集。 苦しくも美しい、哀と狂気を召し上がれ。 水のように無味無臭で掴めない男との日々「水みたいな人」、 明けない夜、名前も知らない恋人との関係に耽る「ジンジャーエールに似ている」、 私の体に飽きてきた彼氏に感じる切なさ「ぬるいラムネ」、 死んだ夫の骨を飲む妻の物語「骨を飲む」……など、全7話収録。 デビュー当時から現在へと繋がる、小説家・木爾チレンの軌跡を感じる珠玉の作品たち。 愛を手に入れた時の高揚感、そして愛を手放した時の喪失感、哀しみを飲み込む辛さなど、本書には恋愛が持つ美しさと苦悩と痛みが、瑞々しく描かれている。 これは、木爾チレンが描く「究極の愛と狂気」。 人生のほんのひとときくらいは、 哀しみを味わうのも悪くない。 ――飲み込んだ哀しみは、いつかあなたを生かす血肉になる。 【著者・木爾チレンさんからのメッセージ】 何かを失った哀しみというのは、飲み込んだところですぐに消えるわけじゃない。けれど、いつかは体のなかから出ていく。 だから、人生のほんのひとときくらいは、哀しみを味わうのも悪くないのかもしれない。 そんなことを考えながら、この短編集を編みました。この本が、誰かにとっての「生きる薬」になることを願っています。 ----木爾チレン -
黒ばら先生と秘密のはらっぱ
書評家 藤田香織氏おすすめ! 「〈子どもは、自分のいる場所を選べない〉という容赦のない事実に、木地雅映子が魔法をかけた――。心の中にローズ先生がいる頼もしさ。さあ行こう。私たちの秘密のはらっぱへ」 秘密の〈魔法使い〉だった先生との 思い出が、今、わたしを支えてる。 長谷川はんなが通う寒々しい保育園に、突如やってきた黒原ローズ先生。彼女は先生、ときどき魔法使い!? その後9年間、はんなを力づけ続けた〈魔法〉とは? 〈本好き〉にこそ読んでほしい、じんわり心ふるえる物語。 名作『氷の海のガレオン』、話題作『ぼくらは、まだ少し期待している』の著者による、待望の書き下ろし長編。 【目次】 ローズ先生 トム・ティット・トット こどものとも サミール パンチング・ギル 穴 光る本 旅 客 魔法の夜 Hannah 蝶々の渡り -
一橋桐子(79)の相談日記
\保険証なし!/ \相続人なし!/ \お金なし! / 平均年齢60歳 “高齢化団地”は 問題山積み! 管理人になった 79歳の一橋桐子は 解決できる!? _____________ テレビドラマ 『一橋桐子の犯罪日記』原作 待望の続篇 _____________ 【著者からのコメント】 桐ちゃんはいったい、今どこに? 2020年に出版された 『一橋桐子(76)の犯罪日記』は、 2022年の文庫化を経て、NHKでドラマ化される、 という大変なご褒美をいただきました。 優しいけど特にこれといった取り柄もない 桐ちゃんを松坂慶子さんが演じてくださり、 スタッフさんのご尽力で たくさんの人に愛していただきました。 ただその喧騒が終わった時、 ふっと、私は思ったのです。 今、桐ちゃんはどこにいるの? ドラマでは、山奥の大木に佇み、 可愛らしい子どもたちに囲まれた、 素敵な大団円を迎えました。 でも、私の桐ちゃんは今どこに? 『一橋桐子(79)の相談日記』は 私の桐ちゃん探しに付き合っていただきつつ、 テレビドラマで楽しんでくださった方にも、 ご理解いただける内容にしたつもりです。 あなたの桐ちゃんは今、どこにいますか? また、一緒に桐ちゃんや雪菜ちゃんの幸せを 考えていただきたいのです! 【あらすじ】 老朽化した猿山団地には、管理人がおらず、 誰が住んでいるのか、 何人住んでいるのかもわからない始末。 そんな団地の管理人として 白羽の矢が立ったのが、クドオ・ワークスの 清掃部チーフとなった一橋桐子。 名簿づくりから始めてみると、 次々と“住人の闇”が見えてきた。 -
スターゲイザー
コバルト短編小説新人賞&氷室冴子青春文学賞出身の著者が送る、 令和の青春×アイドル文学が、今ここに生まれる! アイドル事務所のユニバースに所属するデビュー前の青年、通称「リトル」。 彼らはデビューに向けて、限られた時間の多くを費やしレッスンに励んでいた。 そんなある日、リトルたちが主役のイベント「サマーマジック」で最も活躍した一人を、デビュー間近のグループ「LAST OZ」に加えるという噂が流れだす。 この噂をきっかけに皆が熱を帯びていく中、リトルの一人である加地透は疑問を抱いていた。 “恋愛も学校生活も自分の身体も、全てを捧げないとデビューは叶わないのか?” デビューに対して人一倍強い野心を抱いている持田、 わずか14歳にしてソロデビューを打診された遥歌、 誰よりもストイックで自分の見え方を計算し尽くした振る舞いをする葵、 芸能人一家の複雑な環境で育った問題児の蓮司、 デビューができる期限まで残り一年を切った若林、そして透。 デビューを目指すこと以外はすべてバラバラの6人が出会った時、 彼らの未来は大きく変わる――かもしれない。 【著者略歴】 佐原ひかり(さはら・ひかり) 1992年兵庫県生まれ。大阪大学文学部卒業。2017年「ままならないきみに」で第190回コバルト短編小説新人賞受賞。2019年「きみのゆくえに愛を手を」で第2回氷室冴子青春文学賞大賞を受賞し、2021年、同作を改題、加筆した『ブラザーズ・ブラジャー』で本格デビュー。他の著書に『ペーパー・リリイ』『人間みたいに生きている』『鳥と港』、共著に『スカートのアンソロジー』『嘘があふれた世界で』がある。 -
spring
♛2025年 本屋大賞ノミネート! 構想・執筆10年―― 稀代のストーリーテラーが辿り着いた 最高到達点=長編バレエ小説 「俺は世界を戦慄せしめているか?」 自らの名に無数の季節を抱く無二の舞踊家にして振付家の萬春(よろず・はる)。 少年は八歳でバレエに出会い、十五歳で海を渡った。 同時代に巡り合う、踊る者 作る者 見る者 奏でる者―― それぞれの情熱がぶつかりあい、交錯する中で彼の肖像が浮かび上がっていく。 彼は求める。舞台の神を。憎しみと錯覚するほどに。 一人の天才をめぐる傑作長編小説。 ♛読書メーター「読みたい本ランキング」月間1位(2024年2月2日〜3月3日/単行本部門) ♛今月の絶対はずさない!プラチナ本選出(「ダ・ヴィンチ」2024年5月号) ♛キノベス!2025 第10位 ♛第1回「あの本、読みました?」大賞第5位 ♛埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本第3位 史上初の直木賞&本屋大賞をW受賞した『蜜蜂と遠雷』や演劇主題の『チョコレートコスモス』など、 表現者を描いた作品で多くの読者の心を掴みつづける恩田陸の新たな代表作、誕生! ※電子書籍版には紙書籍版に収録されている「パラパラ漫画」と書き下ろし番外編二次元コードは付きません。 【目次】 I 跳ねる II 芽吹く III 湧き出す IV 春になる -
ユーカラおとめ
「ユーカラを書き記すことは、私が生まれてきた使命なのだ」 絶滅の危機に瀕した口承文芸を詩情あふれる日本語に訳し、今も読み継がれる名著『アイヌ神謡集』。著者は19歳の女性だった。 民族の誇り。差別との戦い。ユーカラに賭ける情熱。短くも鮮烈な知里幸恵の生を描く、著者の新たな代表作! 「いつまでも寝込んでいるわけにもいきません。私には時間がないんです」 分厚く腫れた喉から流れ出した自分の言葉に、幸恵ははっとした。 私には時間がない。 そうなのか? 思わず胸に掌を当てた。満身創痍の身体の中心で、心臓は未来へ駆け出す足音のように勢いよくリズムを刻んでいた。 (本文より) -
猫にならって
ときには、猫のように生きてみる。 高校生、バーの店員、獣医師……のら猫との出会いと、生命をめぐる8つの物語。 ・病気で臥せっている小学生・芳子の部屋で子猫が4匹生まれた。芳子は小さな子猫チビのことが気がかりで……(「ミー子のおしえ」)。 ・高校を中退し新宿二丁目のゲイバーで働いているエーイチ。ごみ収集を生業にしながら、のら猫をバーの屋上に住まわせている伝説の「エルヴィスさん」と出会い……(「逃げればいい」)。 ・孤独な獣医の湯出。思いがけないトラブルから逮捕されてしまい……(「猫の恩返し」)。 『おれのおばさん』『大きくなる日』『駒音高く』ほか家族小説の名手が描く感動の連作短編集。 ◆目次◆ 第一話 ミー子のおしえ 第二話 やさしく透きとおる 第三話 それぞれのスイッチ 第四話 男の子たち 第五話 エイミー先生 第六話 気になるあのひと 第七話 逃げればいい 第八話 猫の恩返し 装画/とりごえまり -
【合本版】ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション
『もし深夜に子供がドアをノックしても、絶対に開けないで下さい』 ホラー小説レーベルの編集者・西任結は、子供の喘息を憂い地方への引っ越しを決めた。だが、そのマンションでは奇妙な出来事が多く起こる。川に浮かぶ幾つもの紅い流し雛、不自然に多い空き部屋、「よそ者は出て行け」と怒りを露わにする老人、そして掲示板に貼られた謎の掲示――。 結は「新居がいわくつきだったら教えて下さい」と告げた若きベストセラー作家・真木夢人に相談を持ちかけるのだが、事態は一向に変わらず。そして、ついに住人の子供が奇怪な死に巻き込まれ――。 ※本電子書籍は、『ノロワレ 怪奇作家真木夢人と幽霊マンション』全3巻を1冊にまとめた合本版です。 -
【合本版】招き猫神社のテンテコ舞いな日々 全3巻
起業した会社が倒産したため、着の身着のまま、東京の片隅にある神社に管理人として身を寄せることになった青年。都落ちを痛感しながらも、再起に向けて意気揚々と暮らし始めようとする。 ところが、この神社には3匹の猫が棲み着いていた。大きくてブサイクな虎猫と、灰色の毛玉のような仔猫2匹。実は彼らは“化け猫”だった。 傍若無人ぶりを発揮する化け猫たち。そして、それにひたすら翻弄される青年――。 どこか憎めない化け猫たちとの人間味豊かな同棲生活を愉快に描くストーリー。化け猫も、けっこう可愛いものですよ……たぶん! ※本電子書籍は、『招き猫神社のテンテコ舞いな日々』全3巻を1冊にまとめた合本版です。 -
歳時記夢幻舞台 24の旅
シークワーサーの台木に、甘い蜜柑の穂木を接ぐ接ぎ木の映像を見た主人公は、幼い頃の生々しい匂いが満ちた混乱の記憶を呼び起こしてしまう「接ぎ木」。 聡子の友だちは14歳になってすぐに病気で亡くなってしまうが、数日後の夕方、誰もいない音楽室から知っているピアノの曲が聞こえて、亡くなった友だちに思いを馳せる「迷鳥(まよいどり)」。 死者に触れてしまったことでしばらくの期間、物忌みの日々を過ごさなければならなかった平安時代の貴公子・在原業平は、その日々を手の先からするりと消える蛍になぞらえた。現代にもまた、儚い思い出から抜け出そうと生きる男がいる「蛍」 などをはじめ、場所も時代も立場も様々な人間模様を、まるで空想と現実が混ざり合ったような不思議な物語として描く珠玉の短編24編を収録。 -
浪漫疾風録/星になれるか(合本)
翻訳ミステリ雑誌『EQMM』編集長を経て日本におけるハードボイルド小説の先駆者となった直木賞作家の自伝的実名小説。 一九五六~六四年の疾風怒濤の編集者時代を描いた『浪漫疾風録』と、『傷痕の街』でのデビュー後、六四~七八年の綺羅星のような作家たちの交遊を描いた『星になれるか』の合本。 ■目次 ◎『浪漫疾風録』 地獄へようこそ/悪戦苦闘/汗みどろの日々/粋で貧乏で/色やら恋やら/走り出す人々/ミステリ戦国時代/さらば編集者/あとがき ◎『星になれるか』 星になれるか/面白き罪/バンコク有情/ドリアンの謎/モンスターの尻尾/独り砂漠を/甘美なる腐敗/回帰への終章 -
「いだてん」完全シナリオ集
2019年のNHK大河ドラマ「いだてん」第1部(第1回~24回)のシナリオ集。 「日本マラソンの父」金栗四三編の興奮が蘇る! 「いだてん」は宮藤官九郎氏が、4年近い月日をかけて完成させた大傑作だ。 第1部は、日本人で初めてオリンピックに出場した選手で「日本マラソンの父」と言われる金栗四三の半生を描いている。 同時代に生きた落語家の古今亭志ん生の生き様を織り交ぜながら、日本の明治から昭和のスポーツ史を見事に面白く“物語”に仕立てた。 これができるのは、エンターテインメント界のリーダー、宮藤官九郎しかいないだろう。 スポーツへのリスペクトと、落語に対する愛がぎっしりと詰まった作品だ。 この「完全シナリオ集」は、いわゆる決定稿と言われる役者やスタッフに配られる台本をまとめたものである。 台本は撮影現場で適宜変更されるため、実際放送されたものとの違いを楽しむのも、通にはおすすめ。 通でなくても、シナリオを読むことで、金栗四三の熱量や、若き志ん生の破天荒ぶりに泣いたり笑ったりができる。 そして、じっくりと宮藤氏の天才性を知ることになるだろう。 巻頭にはカラーでドラマの名シーンが、巻末には、豪華なオリジナル企画が3本収録。 中村勘九郎×綾瀬はるか対談/松尾スズキインタビュー/森山未來インタビュー 役者が、宮藤脚本をどう解釈し、どう演じたかが分かり、これも面白い。 何度も読みたくなる作品だ。 *本電子書籍は生田斗真さんの写真を掲載しておりません -
絵で見る十字軍物語
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現代にもつながるキリスト教vs.イスラム教、その対立の原点。聖地イェルサレム奪還のための遠征はどう始まり、どう戦われ、どう破綻したのか――。複雑に絡み合う歴史背景をわかりやすく解きほぐし、美しい挿絵とともに壮大な物語へと誘い出す。「ローマ人の物語」に続く待望の新シリーズ「十字軍物語」の第一弾が登場!※当コンテンツはタブレット端末など見開き対応端末での閲覧を推奨いたします。文字拡大、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能はございません。ご了承ください。 -
【合本版】φの方石 全3巻
方石――人々を魅了してやまない、様々な服飾品に変じることのできる立方体。この技術のメッカである神与島で、アトリエ・白幽堂を営む白堂瑛介は17歳の若き方石職人。方石を学ぶため、東京からやってきた下宿人の少女・黒須宵呼とともに暮らしている。 そんな瑛介は、本業である方石修繕の傍ら、人々を惑わす石――魔石の蒐集をし、その身請け人となっていた。 ある日、知人の方石研究者・涼子の依頼で連続方石窃盗事件を追うこととなった瑛介は相棒・猿渡とともに調査を開始する。しかし、そこには宵呼を巻き込んだ驚くべき真実が隠されていた――。 ※本電子書籍は、『φの方石』全3巻を1冊にまとめた合本版です。 -
【合本版】C.S.T. 情報通信保安庁警備部
脳とコンピュータを接続するブレイン・マシン・インターフェイス、通称BMIが世界でも一般化している近未来。海外から苛烈なサイバー攻撃にさらされた日本政府は、サイバー空間での治安確保を目的に新機関「情報通信保安庁」を設立する。 だが、それを嘲笑うかのように、コンピュータ・ウィルスによる無差別大量殺人が発生。神を名乗る謎の犯人を追う情報通信保安庁警備部・御崎蒼司は、その一方で、恋愛に鈍感な美しい同僚に翻弄されるのだった――。 スリリングな捜査ドラマと、不器用な恋愛模様が交錯する、超エンタテインメント作品! ※本電子書籍は、『C.S.T. 情報通信保安庁警備部』全3巻を1冊にまとめた合本版です。 -
国家とハイエナ
破綻国家の国債を二束三文で買い叩き、欧米で債務国相手に訴訟を起こし、勝訴判決を受けるやタンカーや人工衛星を差し押さえ、投資額の10倍、20倍のリターンをむしり取る「ハイエナ・ファンド」。 狙われた国家は、その強奪的金融手法に対して徹底抗戦しようとするが、権力者たちの既得権益に群がる腐敗体質が手枷足枷となり、なかなか光明を見出せない。 そうしたヘッジファンドのやり口と破綻国家の汚職を防止しようと、国際NGOが動き出した。しかし、肝心のNGOの中からも金に窮してヘッジファンドへ転職するメンバーが出現。 正義と欲望の狭間で、三者はいつしか三つ巴の熾烈な金融バトルを繰り広げ始める。 最後に笑うのは、果たして誰なのか? 「本書に書いてあることはすべて現実に起きたことである。国、企業、団体、政治家、著名アーティストなど、実名になっている箇所や社会的出来事の記述は事実に沿っている」(著者) -
学歴のすべて
ヒトは学歴に狂うのではない。なれたかもしれない自分に狂うのだ。」 ──読書猿 「この作品に心震える人と、夜を明かしたい。だが、そんな友など居ないことを再確認した。 西村賢太の再来にして、正統なる後継。」 ──古谷経衡 人はなぜ学歴にとらわれ、壊れるのか? 大ヒット作『学歴狂の詩』の著者が描く、 学歴をめぐる痛切なアウトロー文学! 「学歴は無意味」と繰り返す父と、学歴を望む母のあいだで育ち、自らの将来像を「医者か弁護士」と設定する「私」。学歴を得て「すごい人」になれば、他者から自然に承認されるという幻想を抱きながら、受験勉強に没頭していった末に彼を待っていたものは……。 同級生への冷笑、テレビ的「笑い」への嫌悪、建前を使いこなす学校社会への洞察、クラスの女生徒への一方的な性的妄想、自殺へのアンビバレンツな思い。「学歴」という社会的指標を軸に、青年期の欲望の構造を徹底的に解剖する、あまりにもイタい「青春」小説! “出版されてからもう何年も経っていたが、中学生のころに学校中で『完全自殺マニュアル』が流行して、周りのみんなが買ったり回し読みしたりしていて、死ぬ方法について詳しいのが「スタイリッシュ」だという風潮になっていた。しかし私はといえばまったく死ぬつもりなどなく、将来は確実に医者か弁護士になるのだと考えて受験勉強に励んでいた。”(本文より) -
一筆書きの星
誰かに 救われた誰かは、 また別の誰かを救っている それはまるで 一筆書きで 星を描くように、 順番に―― 〈珈琲店タレーランの事件簿〉シリーズの著者が贈る どこにでもいる“普通”の家族の 30年にわたる物語(ルビ:ミステリー) 船乗りの父と家族を守る母、三人の子どもたち。 それぞれが直面する問題を家族の誰かが解決し、そして―― 第一話 進水の日 憧れだった船乗りの父が船を降り、転属する決断をした。転校が決まった航輝の不用意な一言に憤慨する親友の取った、不可解な行動の意味とは? 第二話 手の中の果実 突然不登校になった小学生の息子・櫂。原因がわからず不安を募らせた雅春は、葡萄農家である妻の実家に櫂と二人で滞在することを提案し――。 第三話 絵本カフェおひさま 絵本カフェでバイトすることになった高校生の莉央は、以前から店に置いてあった絵本が、ある日、人知れず新品に交換されていたことに気付く。 第四話 一人称の流れ星 隣近所の家の中三の息子が、理由も語らず突如進学しないと言い出した。相談を受けた早苗は、息子の櫂に事情を聞いていないか尋ねるが……。 第五話 一筆書きの星 自分が人と違うのは兄姉と父親が違うからではないかと悩む櫂は、真相を確かめるため、姉の莉央が一人暮らしをする東京へ行くことを決めた。 【著者について】 岡崎琢磨 1986年、福岡県生まれ。京都大学法学部卒業。第10回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』(宝島社)で2012年にデビュー。同書は2013年、第1回京都本大賞に選ばれた。同シリーズの他、著書に『夏を取り戻す』(東京創元社)、『紅招館が血に染まるとき The last six days』(双葉社)、『鏡の国』(PHP研究所)、『HIPS 機械仕掛けの箱舟』(光文社)などがある。 -
山田先生、結婚すれば?
「そんなに嫌なら、結婚して苗字を変えればいいのに」 京都の大学図書館司書・山田朔太郎は極度の人嫌い。そんな彼が唯一尊敬する松教授の苗字研究ゼミで、自身の苗字コンプレックスを明かした彼は、ある学生の一言をきっかけに結婚相談所へ行くことを決意する。提示した条件は容姿や年収ではなく「自分を山田から解放してくれる珍しい苗字の女性であること」。苗字への執着が生んだ、前代未聞の婚活が幕を開ける! 第17回 小説 野性時代新人賞受賞作! 婚活を題材にした物語の中で、「平凡な苗字を変えたい」という設定を加えたことが発明であったと思う。 -- 辻村深月 文句なしの大賞受賞作といえる。 -- 道尾秀介 -
ベティーズキッチンへようこそ
わたしの心と言葉を取り戻す 満腹レッスン。 湘南の海辺にたたずむ、 家庭料理&英会話教室。 ひきこもり女子が見つけたものは――? 美味しい「学び直し」が感動を呼ぶ、著者最高傑作! 湘南・逗子で一人暮らしをする朝倉亜衣は愛犬モモの死をきっかけに仕事を辞め、アパートにひきこもる日々。 ある日、母親から送られた、モモの遺骨で作ったダイヤモンドの小包が、玄関先から行方不明になってしまう。 手がかりを求めたどり着いたのは、海沿いに建つアメリカ家庭料理と英会話の教室〈Betty’s Kitchen。 小包を届けてくれたナオミとの出会いで彼女の生活は一変するが――喪失を抱えつつ、新しい人生を歩みだす姿を描く、感涙のハートフル小説! 〈目次〉 第一章 モモのダイヤモンド 第二章 灼熱のフライドチキン 第三章 かんたんマカロニ&チーズ 第四章 スロッピー・ジョーとバナナ・プディング 第五章 大鍋のチキンスープ 第六章 テキサススタイルBBQ -
きずもの
5年ぶりの長編小説、新たなる代表作。 小説家・松川貢は、郷里の幼馴染みである田持猛とゆるやかにSNSで繋がり続けていた。 運動が得意だった猛は、貢にとって仰ぎ見る存在だったが、いまやその関係性は真逆のものになっていた。 某写真家のパーティーで貢と出会った遥は、ある出来事を機に、カナダ・バンクーバーで生活を続ける親友の万千花のルームシェア相手になる。 幼少期から互いを知る二組には、それぞれの時間が着実に流れていた。 執筆3年。 絶望と勇気が肩を組んでやってくるような、 直木賞受賞作「サラバ!」、がん治療ノンフィクション「くもをさがす」著者の新たなる代表作。 ※この作品はカラーが含まれます。 (底本 2026年9月発売作品) -
左遷先は女性都市!CT ~怪盗の街でいちゃラブハーレム~
え!? 俺が、ムチムチ怪盗に誘拐されちゃった!? 女性に優しい男性貴族が治めるという激レアな女性都市「ロンドリア」を訪れたアリストは、いきなり街を騒がす巨乳怪盗ヴェスパーにさらわれてしまう。実はヴェスパーは怪盗をしつつロンドリア市民の精神を支配する陰謀を阻止しようとしていると知ったアリストは、お供のネレイダ、かつて助けたアーリャ、古代遺物に封じられたミネルヴァたちとともにヴェスパーに協力する怪盗団になるが、彼らの前には都市の守護者・シャルロットが立ちはだかるのだった…! 霧雨と時計塔の近代的な女性都市を舞台に、エッチなハーレム&冒険の異世界ハーレムファンタジー第6弾! -
昭和16年夏の敗戦・昭和23年冬の暗号(合本)
日米開戦前、総力戦研究所の精鋭たちが出した結論は「日本必敗」。 それでも開戦に至った、日本的意思決定の過程を描く『昭和16年夏の敗戦』。 終戦後、皇太子明仁の誕生日に、東條英機はじめA級戦犯が処刑された。 のちの天皇誕生日にアメリカが仕掛けた「暗号」から敗戦国日本の真実を解き明かす『昭和23年冬の暗号』。 現代日本の原点をひもとく2作品を合本。 *『昭和16年夏の敗戦』目次 プロローグ 第一章 三月の旅 第二章 イカロスたちの夏 第三章 暮色の空 エピローグ あとがき 参考文献にかえて 我われの歴史意識が試されている 新版あとがきにかえて 対談 『昭和16年夏の敗戦』の教訓 石破 茂×猪瀬直樹 *『昭和23年冬の暗号』目次 プロローグ 第一章 子爵夫人 第二章 奥日光の暗雲 第三章 アメリカ人 第四章 天皇の密約 第五章 四月二十九日の誕生日 第六章 退位せず 終 章 十二月二十三日の十字架 文春文庫版のためのあとがき 参考文献 解 説 梯 久美子 書き下ろし論考 予測できない未来に対処するために 文庫再刊によせて ※『昭和23年冬の暗号』は『東條英機 処刑の日』の改題作品です -
春までのセンセイ
先生は私に命がけの言葉をくれた―― ひとりの教師と32人の生徒が向き合う“最後”の1年 『ザ・ロイヤルファミリー』『アルプス席の母』を経て辿り着いた著者の新たなる代表作、誕生! 東京都杉並区にある私立稜花女学院中学校。新年度に発表された3年E組の担任は、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えないと思っていたけれど、先生の言葉はなぜだか心に響いてくる。それなのに夏休み直前、先生は病気で学校を辞めるというウワサが流れて……。 これはクラス全員がバトンをつなぐ、一生に残る一年間の物語。 「今日、この時点の、僕の代表作です」 ――早見和真 -
GOAT meets
作家と出会う 作家も出会う。 大反響の「GOAT」に姉妹誌が誕生します。 その名も「GOAT meets」。読者が作家たちと出会う場として、そして作家自身が新たなテーマと出会う場として、2025年7月24日に船出します。 第一特集は、金原ひとみ氏、朝吹真理子氏による「韓国文学を旅する」――芥川賞作家が、イ・ラン氏ら韓国人クリエイター、チェ・ヘジン氏やペク・スリン氏ら韓国人作家と邂逅し、その取材体験を書き下ろし小説として発表する前代未聞の試みです。 ・女優・唐田えりか氏のインタビュー「表現者として必要なことは韓国から学んだ」、韓国の人気作家チョン・セラン氏、映画監督・山中瑶子氏による特別寄稿もお楽しみに! ジャンル横断にも積極的に取り組みます。漫画家今日マチ子氏には、名著『cocoon』から15年の節目として、戦後80年の沖縄を訪れ、その風景を描き下ろしてもらいます。そのほか気鋭のライター・ワクサカソウヘイ氏による「タンザニア巨大見聞録」、そして、闇文芸四天王(!)も登場するという噂。 ■執筆予定 小佐野彈、小田雅久仁、乙一、小泉綾子、櫻木みわ、愼允翼、白川優子、滝口悠生、中山祐次郎、乗代雄介、星野智幸、李琴峰……(敬称略) ※この作品は一部カラーが含まれます。 ※本電子書籍に掲載されている二次元バーコードは、端末の機種やアプリの仕様によっては読み取れない場合があります。その際はURLからアクセスしてください。 -
母の泥舟
常に不機嫌な父、不安定になる母、壊れていく家庭。 “普通の家族”を求めるほど、少女は「母を救わなければ」という思いに囚われていく。 父の機嫌を読み、母を傷つけないように振る舞い、いつしか自分の人生よりも“母を幸せにすること”が生きる目的になっていた。 大人になっても心の奥には埋まらない空白が残る。 なぜ私は、母を救えないのか。 その答えを探すなかで主人公が辿り着いたのは、母にもまた「救えなかった母」がいたという事実だった――。 祖母、母、娘。 三代にわたって連鎖する愛情と支配、祈りと絶望。 近づきたいのに傷つけ合ってしまう“母と娘”という逃れられない関係を、痛みと優しさをもって描く、2026年内をもってセクシー女優引退を表明したMINAMOが、初めて挑んだ半自伝的小説。 愛されたかったすべての人へ贈る一冊。 -
腐魚の海
夜の海で助けた男は「怪物」だった――。 この海はね、きれいだけど、腐っているの―― 都内の中堅商社をリストラされた垂水柊一郎は、妻の故郷である暮内町に移住し、漁師として働きはじめた。しかし、妻は義父とともに釣りに出掛けたまま帰らぬ人となってしまう。 二人の死に疑念を抱きつつも何もできず、喪失感を持て余しながら漁に出ていたある夜、柊一郎は海に漂っている男を見つける。「イルナム」と名乗る北朝鮮人のその男を助けたことで、柊一郎の運命は大きく歪んでいく――。 横行する密漁、失踪した漁協事務員、悪しき因習、そして妻と義父の死の謎……。 地方の港町で一体、何が起こっているのか!? 究極の社会派ミステリー!! -
未明の闘争 オーサーズ・カット
1990年、日本のバブル景気崩壊と前後して、これまでの文学作品と一線を画した作風の『プレーンソング』で出現した小説家保坂和志。 その後芥川賞など数々の文学賞を受賞しつつ、小説とはどのようなものかを思考しつづけた作家が2013年に満を持して世に問うた長篇『未明の闘争』は野間文芸賞を受賞。 この作品で、作者は底流としてある「思考の流れ」に思いつくかぎりのエピソードを乗せ、たゆたわせている。 それらを読んでいくことはとても楽しく気持ちが良い。しかし、読みすすめるうちになにかを深く考えざるをえない気持ちになってくる……。 そのような稀有な体験を読者に味わわせてくれる小説である『未明の闘争』の本質を損なうことなく、そのエッセンスを再構成したダイジェスト版をここに刊行する。 -
バリキャリの子
あの頃、私は母の部下だった―― バリキャリの母が自分を産んだ年齢を迎え、婚活を始めた理佳子。 次第に理想の家族の形が揺らぎ始め…… 令和の婚活と母娘の関係を描く渾身作! 化学メーカーで研究員として勤める田口理佳子は、家でも土日でも仕事をする母に育てられた“バリキャリ”の子だ。母が自分を産んだ27歳を迎え、周囲には結婚ラッシュが訪れた理佳子は、婚活を始める。 女は結婚したら派遣社員になるべきと考える専業主婦家庭の男。子の教育方針は親がすべて決めるべきだと言う理系男子。子育てを投資と考える外資コンサルの男。 それぞれの理想を掲げる男性との対話を経て、理佳子が辿り着く答えとは何か――。 「わたし、定時で帰ります。」シリーズ朱野帰子さん絶賛! バリキャリの母に育てられた娘たちが、「母」について書く時代がはじまった。 働きまくってきた「母」は、我が子を幸せにすることができたのだろうか? そのアンサーの一つがこの小説にはある。 -
ママはもういないんだ
かつて戦隊ヒーローの一人として活躍していた朝井蒼太。しかし、今ではすっかり売れない俳優となってしまった。生活のためにバイトを続ける蒼太だが、常に彼を応援してくれていた妻の真白をステージⅣの胃がんで亡くしてしまう。時を同じくして、バイトも解雇された彼は、保育園に通う息子・空を養うため、俳優業にも見切りをつけ、定職を探し始める。そんなままならない生活に失望する彼の35歳の誕生日に、亡き妻から手紙が届いた。そこには、「箪笥に私のへそくりが隠してあるから、それをぱーっと使ってください」というメッセージとともに、チェックポイントを示した手書きの地図が入っていた。不思議な思いを抱えながら、蒼太は空とともに車でチェックポイントとされた場所を訪ねて行く。そこで出会った人たちと語り合ううちに、彼は自分の本当にやりたいこと、そして、息子に伝えなければならないことを見つけていく。息子と旅するロードムービーの合間に、妻との恋愛時代を回顧していく、感動の家族小説。 -
生きとし生ける音【電子特典付き】
漫才やコントで唯一無二の世界観を作り出してきた 人気お笑い芸人、男性ブランコ・平井まさあきが初の小説の執筆に挑戦! 「そよそよ」や「こぽこぽ」、「ほろっ」など『音』を表現する言葉「オノマトペ(擬態語・擬声語)」をテーマに書かれた短編小説集。 平井まさあきが贈る、優しさと驚きに満ちた13編の物語。 突如主人公の部屋に現れたバスケットボールサイズの黒い球体。空間に浮き上がった不思議なその物体は、よく観察してみるとそよそよと“吸引”をし続けていて――。(「そよそよ」より) 大きな空のキャンバスに夜空を描く仕事をする「夜塗師(やとし)」。彼は、誰にも知られず、同じ夜を20年以上描き続けていた。ある日、父を亡くしたばかりの気の強い少女と出会い、お互いの孤独を癒していく。その先に見えた景色とは。(「ツー」より) ※電子書籍特典として著者の直筆メッセージ画像を収録しています。 -
裸足のゴースト
【小説すばる新人賞 受賞後第1作!】 俺は本来、ランナーを名乗ってはいけない人間だ。 己の役割も知らず、ロードの上を幽霊のように今もこうして彷徨い続けている。 実業団の長距離ランナー・柴田光輝は、脚の故障により選手を引退した。 しかしそれは不慮の事故ではなく、終わりなき競争の日々に疲弊した柴田自身が仕組んだものだった。 思惑通り実業団を辞めることに成功した柴田だったが、 地方の保険営業所に異動させられ、悪質な保険セールスに携わるなか、次第に精神をすり減らしていく。 そんなある日、柴田は「ブラインドランナーの伴走者をやらないか」と誘われ、再び陸上の世界に舞い戻ることに。 それは「なぜ走るのか?」という問いに向き合う旅路のはじまりでもあった。 己の存在証明にひた走る、 ひとりの青年の軌跡を描いた異色の青春譚。 -
今夜も、ぼっち飯
心和む! 心躍る! あらたな「食ものがたり」の登場! 小説、エッセイ、漫画……極上の味わい盛り沢山! 人気作家9人による、ぼっち愛あふれる「食」アンソロジー! ひとりぼっちの食事――ぼっち飯。 ひとりきりで「食」と向き合う時間は、自分自身と向き合う時間だったりもする。 ちょっぴり切なく寂しいときもあれば、物凄くやすらかで心豊かなときもある。 「食」を通じて、心の内側、遠く懐かしい記憶、悲喜交々の人生と対峙する。 さまざまな想いに耽るのは、きっと、ぼっちだから。 だから愛おしく、今夜もやっぱり、ぼっち飯――。 仕事帰りに、旅先で、散歩の途中で、そして自宅で…… 何気ない毎日、特別な日に、たったひとり、様々な思いに耽りながら食を楽しむひととき。 食を通して「人生のおかしみ」を拾い「人生を豊かにする」、そんな世の中を元気にするヒューマンな一冊です! 愉しんでご賞味いただけますように! 《内容》 八木沢里志 小説「ふたご食堂のフォーチュンクッキー」 三浦しをん エッセイ「ぼっちの罠」 荻原 浩 小説「ぼうべらのおげんべ」 望月麻衣 エッセイ「わたしの『ぼっち飯』、今昔」 織守きょうや 小説「一人飯の事情3(じじょうさんじょう)」 三浦しをん エッセイ「ぼっち飯と読書」 太田紫織 小説「忘れじの辛口」 久住昌之 エッセイ「ふらっと三陸鉄道の旅」 嶋津 輝 小説「最高の孤食の作りかた」 矢部太郎 漫画「ぼっちではないご飯」 装画/宮田ナノ 装丁/田中久子
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