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町田康さん推し!
言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。
(文藝賞選評より)
現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー!
「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する……。表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」、「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。
Posted by ブクログ 2024年01月12日
女性の使用済みナプキンを集める性癖のある高校生や夢を掲げながら現実よりネットの世界にのめり込むうんちく高校生とか色々な価値観の主人公が出てくる短編。読んでいてむず痒い思いがしたかったり、現代っぽい雰囲気を味わいたい人にすすめたい。最近、周りに変な人ばかりいる環境にいたりはするけど改めて人の数だけ価値...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年07月19日
序盤、地の文が神視点なのか登場人物視点なのか分からず少し混乱したが、神がめちゃめちゃ解説してくれる形式なんだと分かってきてからは読みやすくなったように思う。
登場人物の心情や行動の理由について、読者に読み取らせるというよりは、解説のように細かく鮮明に、異常で複雑な心の中を分からせるように書かれてい...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月03日
共感されない世界でもがいている存在たちが多く
描かれている本作は、天才と呼ばれながら苦しんでいる人と、人には言えない自分のマイノリティを隠しながら生きる人と、1人の存在のために、自らの身体を捧げて1千万円を貯めた人など、何かをもがいている人物たちが、多く登場します。
「マイノリティの中のマイノリティ...続きを読む
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