無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで201万冊以上配信中!
町田康さん推し!
言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。
(文藝賞選評より)
現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー!
「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する……。表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」、「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
ひ弱な悪党、という自分を映す鏡
赤泥棒がどんな悪人かと思ったら
生殖行為への畏敬を持った人だと感じた。
おそれるくせに、悪に
敢然と立ち向かうところなど持たぬ。
哀れ。そして身につまされる。
このストーリーには
人に言えない孤独な悪が複数、
並置される。
神と肩を並べるほどに
図々しいくせに、
何てひ弱なんだ。
でも、他人ごとではない。
ここには孤独の中で
どのように自分を完成させるかの
失敗例があり、
自分を映す鏡の側面もあり
また、どことなく惹かれる
何かがある。
待てよ。
このようにしかいられない、
そういうことがやはりあるのか?
完成し損ねたのでなく
これ以外ではいられない?
人のことはわからない
でいいのか?
人のあるべき状態があるはずだ
というのは幻想なのか?
Posted by ブクログ
地ごく が良すぎて読んでみた。
・赤泥棒
経血に執着する男子高校生という気色悪い設定が女を殴る男らしさに終着する。犯罪者が歪んだ経緯を丁寧に書いて理解を誘ってるけど実際こういう趣味の奴はただ病気なだけなんだよなーと冷めた。
・青辛く笑えよ
理想を押しつけて星であってほしいと願うのは愛じゃなくてエゴで、近くに愛があるっていうのはよかった。暴力描写と脳天気な場面の緩急がつきすぎてて薦めづらい。
・奇食のダボハゼ
自分を過信して努力を見下して生きていくしかない高校生より、圧倒的才能のほうが怖いなあ……。この展開で読後感(比較的)爽やかなのが不思議。妹がルッキズムから解放されますように。
三作通して、歪みや狂気の理由や経緯が説明されていたな、という印象。汚いものを安全なところから見たくなってしまうからまた読むと思う。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸
小説・文芸
小説・文芸