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ある日突然80億人を救うスーパーパワーを手に入れた上原至は、”みんなを守るマン”として今日も人類の平和を脅かす地球外生命体と闘う。致命傷と思える攻撃を受けても完治し、どんな敵をも薙ぎ倒し、どこにでもワープできる彼は生きる伝説となっている。闘うことを強要され、弱音を吐くことを禁じられ、助けられなかった命に想いを馳せる全人類の奉仕者は、全人類の奴隷であった。彼はいつまで皆を救えばよいのか。彼に救いはあるのかーー。
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Posted by ブクログ
孤独とか充実感とか承認欲求とか泣きたくなることとか虚しさとか、○○すれば楽になれるのに…とか、何者かに成りたいという願い。 なかなか言葉にし難い感情、内面の心の動きを表現した作品。 本を読み慣れている人向きかも。
みんな嫌いだ。 あんまりにも嫌いすぎて、終盤あたり読んでるときに、家だったのにパニック発作に襲われた。 みんな嫌い。
人の醜さってここだよな、、と分かっておきながらも自分も当てはまる怖さがありました。少し難しい言葉がありますが読みずらい、ということは無かったです。
鬱ワンパンマンです。 麻布競馬場さんがTwitterで紹介しているのがきっかけで読みました。 彼の作品と同じく、人間のイヤ〜なところをこれでもかとドカ盛りしてあります。 自分にもそのイヤ〜なところがしっかり宿っているどころか、それしかない人間だわ…という辛い気づきがたくさんありました、、、、 ...続きを読む以下、刺さりすぎて1番しんどかった1文です。 「できもしないことを誇らしく夢想しながら(Twitterの)タイムラインを追って身にならない九十分を消費していた。じつは、この九十分が山路舞由の人生の全てを表していることを、舞由自身はいつまでも気づかないのだ。」
メディアと、一般大衆と、その標的と。 お立ち台に登らされた人間が、この現実でいかに苦しみ足掻くか、その様子をつぶさに描いている。 庇護対象の一般民衆に手を焼き、辟易としているヒーローからの視点は新しくて、導入から一気に物語に引き込まれた。 読み進めていくうちにただ面白がって覗いていた彼の苦しみがこ...続きを読むちらへ肉迫してきて、近頃の報道の有り様とも重なり、苦い気持ちが込み上げてくる。 それは彼が大衆へ抱く嫌悪感への共感と、同時にその大衆の一部である己の罪悪感からくるものだ。 そんなふうにシリアスに読んでも面白いし、単にシュールなコメディとして読んでも面白い。 戦闘での負傷の描写は鮮烈で、好みは分かれるかもしれない。 後半からラストにかけては主人公が哀れで、全くいい気持ちはしないのに、不思議と読後の満足度は高い。何日経っても、あの表紙が頭から離れない。 いっそ自分が悪いと思えばまだ救われる。 そんな哀しい言葉あるだろうか。 腐れた世界の中で、せめて自分に助けを求める声だけでも、ちゃんと聞くことができるモブでありたい。
ヒーローの持つ不条理や哀しみを享受し消費するだけの人々に対比させて、英雄譚ではなくヒーローの存在意義を描いている。最後の弟の存在も意味深だった。 漫画は読んだことがないけど、この変わった名前の作者の小説は非常に面白かったので漫画も読んでみたくなった。 表紙もさすがインパクトのある絵だ。
天才・献鹿狸太朗が描く、『大日本人』の先の先の先の先の先の先の先。これが読みたかったし、案の定読みたくもない奈落のような描写も読まされたし、たまらない。「救えない」を救うってこれほどまでにしんどいのか。でも頼って頼られて続けていくしかないので。
文章が凝っていて、慣れていないと読みにくさは感じるかもしれないけど、ストーリーには非常に引き込まれた。主人公のようなスーパーヒーローは現実世界に実際にいないのに、同じようなことが現実で起これば同じようなバカで浅い集団はきっと湧くんだろうな、と簡単に想像できてしまうのは何故だろう。スーパーヒーローの苦...続きを読む悩の描写だけで終わると思ってたら、最後にまさか。意味わからなくて怖い。
"魔法少女とチョコレート"というボカロ曲を思い出しました。あとワンパンマン。 突拍子もない設定については何ら説明のない、所謂セカイ系派生ぽいんだけど、素晴らしい語彙力とサブカルミックス、抜群の解像度、痛々しいまでの人間(現代日本人)への諦観、研ぎ澄まされた感受性で書かれた文章が...続きを読む作品を"単なるセカイ系"で片付けさせない。 著者の登場で文学は新しい時代に入ったと感じる。次世代を牽引する才能だと思う。 「トランスヒューマンガンマ線バースト童話集」みたいな感じで、文学そのものというよりは既存文学の二次創作というか、二次元を更に二次元化したみたいな作品は最近割とあるけれど(Twitter文学みたいな)、人類にとって普遍的なテーマ(愛)を扱いながら、それを直接的な言葉で、でも婉曲に語る手法がすごく時代にあってる気がする。 それにしても至が可哀想すぎてずっと眉間に皺をよせて読みました。
内容は現実離れしてても、心情は日々感じるような理解しやすいものだった クセの強い表現が多めで、少し読みづらかったかも
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献鹿狸太朗
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