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正義を見破れ! 全編どんでん返しミステリ集
一億総”正義の暴走族”時代を生きる
今日もスマホを握りしめ怒っている
「正義系」の私たちのための
常識大逆転ミステリ。
『同姓同名』『全員犯人、だけど被害者、しかも探偵』の著者最新作も話題作!
今日もどこかで誰かが絶賛炎上中。
「暴露系」ーー俺があいつの悪事を晒してやる。
「報道加害」ーー夫を殺した毒婦のネタを掴んだ。
「エスカレート」ーー私が殺されたらどうするんですか!
「誤認逮捕」ーー現場にはいつもヤツがいる。
「再犯」ーー犯人は「厚生」できるのか。
「死刑反対」ーー法の下、人を殺すなんて何事だ
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
正義とは何か。
哲学的にはどのように定義されているのかは知りませんが、正義というのは非常に曖昧なものなのではないかと思います。
例えば、昔ニュースが何かで見た記憶があるのですが、裁判で自分の請求が認められなかった時に、弁護士が『不当判決』と書かれた幕をマスコミに向けて掲げていたことがありました。
これは確か民事裁判だったと思うのですが、原告対被告という2項対立においてはお互いに自分が正義で相手が悪、ということになるんだろうなと思うのです。
だから、自分の請求が認められないということは裁判所が相手方すなわち悪の肩を持った、ということになりそのような判決は『不当だ』という図式になるのかなと思います。
しかしながら、逆の立場から言えば相手方、これまた悪を否定したということになり、それは正義が執行されたという図式になるんだろうなと思います。
つまり、正義というのは立場によって全く意味が変わってくるものだと言えるように思うのです。
そんな事を考えながら本作を読むと、『正義とは何か』という命題に戻っていくように思われました。
まあもっとも、話として面白いんだからそんな小難しい事を考えながら読まなくてもいいんじゃね、というのもアリだとは思いますが。
Posted by ブクログ
その怒り、本当に正義ですか?――“暴走する善意”を突きつけるどんでん返しミステリ。
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下村敦史さんの作品は、社会問題をただ描くだけでなく、物語としての楽しさも兼ね備えている点が魅力ですが、『暴走正義』もまさにその路線のど真ん中にある一冊でした。
現代社会を覆う「正義の暴走」をテーマにしながら、全編どんでん返しというミステリーの快感もきっちり押さえているので、考えさせられつつも最後まで一気に読めます。
とくに印象的なのは、正義の“対立”そのものが暴走の源になっていく構造。
**正義の反対は悪ではなく、別の正義**――この作品は、その言葉をまざまざと実感させてくれます。そこにSNSやインターネットが加わることで、個人の怒りが簡単に増幅し、さらに複雑にねじれ、誰かを追い詰めてしまう。まさに今の社会そのものです。
下村さんの語り口は、社会への警鐘でありながら、どこか中山七里さん的な“物語としてのドライブ感”もあって、改めて自分の好みがこのあたりにあるんだなと気づくきっかけにもなりました。
想像力さえ働かせれば防げるはずの暴走も、現実には多くの人が他者の立場を想像できず、結果として“正義”が刃物のように人を傷つける。
そんな現代の危うさを、本作はミステリーとして見事に描いています。
読後には、テクノロジーの恩恵を受けつつ、
“自分の正義は誰かを傷つけていないか”
と一度立ち止まる大切さを静かに教えてくれる一冊でした。
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小説・文芸
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