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時を結ぶ魔法の鏡
愛も謎も深まる、最新トリロジー第2弾 魔法の鏡の向こうには過去の世界が待っていた! 物語はいよいよ佳境へ 【概要】 結婚式を目前にして、フィアンセの信じられない裏切りに遭ったソニア。 すべてを立て直そうとする彼女にもたらされたのは、若くして亡くなった父が継ぐべき広大な屋敷だった。 海辺に立つヴィクトリア朝の建物にすっかり魅了されたソニアは、ここで新たな生活をスタートする。 大事な存在となった地元の弁護士トレイとの愛を育みながら…… ところが、館のなかで怪奇現象が続発する。 過去にこの屋敷で命を落とした代々の女性たち――すなわち〈失われた花嫁〉の魂が、いまもさまよっているのだ! -
時をめぐる少女
並木道の奥にある小さな広場では、未来や過去の自分に逢えるらしい――。その日、九歳の葉子の前に現れたのは、恋人と婚約したばかりだという将来の自分自身で……。母親との衝突、繰り返す転校、上手くいかない就活、そして不安が押し寄せる結婚。いつも悩んで涙をこぼしてばかり。だけど、そうしてめぐっていく時間の先に、「私」は幸せを手に入れたのだろうか? それぞれの時代、五月の憂鬱な一日。過去と未来が入り交じるこの特別な場所で、私はいつかの私と向かい合う。 -
トギオ
第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。選考委員を驚愕させた衝撃の問題作! 「ブレードランナー」の独創的近未来、「AKIRA」の疾走感、「時計じかけのオレンジ」の暴力。21世紀不良少年はもうひとつのTOKIOを漂流する。 捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。家族は村八分に遭い、主人公はクラスメイトから生々しく執拗ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れ、やがて大都会・東暁(とうぎょう)を目指すことに。生き抜くために悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばって生きる主人公が唯一気にかけていたのは、村に置いてきた白のことだった――。 -
特異家出人 ~警視庁捜査一課特殊犯捜査係・堂園晶彦~
被疑者に甘い奴が、特殊班では切り札になる。 東京都葛飾区在住の有村礼次郎という一人暮らしの資産家老人が失踪した。捜査すべき“特異家出人”であるかを探ることになった警視庁捜査一課特殊犯の堂園晶彦は、老人と唯一交流があったという少女・加藤奈々美から、老人と電話で話した際「変な音」を耳にしたことを知る。有村邸の玄関からは血痕が検出され、預金通帳や証書、有価証券、不動産の登記書、時価二億と推定される根付のコレクションが消えた。目撃証言により、彼を拉致したのは鹿児島の元指定暴力団員・中俣勇夫であることが判明。中俣の消息を追い鹿児島に飛んだ堂園は、自身の祖父と有村老人が県立鹿児島第一中学校で同級生だったことを知る。二人は高等学校の替え玉受験が発覚したことを機に、故郷・鹿児島を追われていた。県警の刑事・大迫らとともに中俣の潜伏先を特定した堂園は突入をはかるが、その直前、錯乱に陥った中俣が相棒に射殺されてしまう。しかし、拉致されたはずの有村老人は、その場に居合わせていなかった。有村の拉致には、彼と堂園の祖父の過去が大きく関わっていた……。 -
木賊抄
◆ふらんす堂電子書籍1000円シリーズ ◆第一句集 白魚の唇につかへて落ちにけり ものをよく見て、言葉を選んでいること。季語の奥行きを摑み取ることが出来ていること。特に前述した一物仕立ての俳句が際立ってきたことに目を瞠りました。 (序より・山口昭男) ◆作品紹介 短日やじつと見つめる垣の猫 人肌の触れて離るる虫の闇 伸びてゐる木賊と折れてゐる木賊 初湯出て壮年の身になりにけり 糊あまくにほへる障子洗ひかな 神の旅耳にあかるき風過ぎて 掌に貼りついてゐる種を蒔く 風吹いて肩の繪日傘まはりけり 蘭鋳の鼻にあぶくのついてをり うすずみの萬といふ文字秋の霜 -
トクシツ 東京地検特別執行チーム
逃亡被告人を追うこの職業は実在する! 東京地検の特別執行担当・通称「トクシツ」。逃亡被疑者・逃亡被告人・とん刑者たちを捜し、身柄を確保して収容する者たちだ。 かつて、そこでエースと呼ばれていた検察事務官の目黒は4年ぶりに現場に復帰し、保釈中の匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の頭目・蒲生の監視をしていた。 目的は証拠隠滅阻止のほか、政財界の有力者との接触現場を記録すること。だが突然、謎の男たちが蒲生を襲撃、目黒が救助に向かうも、混乱の最中に逃走を許してしまう。以降、蒲生は身を隠しながら部下を使い、襲撃を命じたと思われる人物たちに報復を開始。蒲生の動きに疑問を感じた目黒は捜査に没頭するあまり、危機が訪れて――。 追跡専従班が掴んだ驚きの真相とはいったい何か? 逃亡した被告人等の捜査を行う、実在の職業を描いた著者渾身のクライムサスペンス! -
特殊愛
夢が現実を侵食しはじめた。 夢という無意識に、翻弄される危うい現実。そこに生まれる混沌を描いた4つの物語。 地元アイドルとして活動する小森みなみは、悲惨な大怪我を負わされ、その記憶を封印するもフラッシュバックに苛まれる。一人の男性に救いを見出したのだが、その男こそ……。みなみに捧げられた歪な愛のカタチを暗然と描く『特殊愛』。 友人が惨殺される夢を見た。目覚めて思う、ああ夢でよかった。しかし「私」の腕には――。夢と現実が奇々怪々と交錯する『正の字』。 包丁を手にした男が押し入ってきた。子供たちを守らなくては! 気が付くと「私」は殺人者になっていた。『守母』。 人はなぜ死を選ぶのか。突然拉致された早苗は三人の男の死に関わる。死を迎えた男と、その痛々さに直面した女のストーリーを描いた『選択死』。 【目次】 特殊愛 正の字 守母 選択死 【著者紹介】 1980年、東京生まれ。現在リラクゼーションセラピストとして小さいお店を経営。 幼少時代から、映画を観るのが大好きでした。映画を観た後によく夢を見て興奮しながら親に話をしていました。あるときから私にとって、夢から感動を覚え、それから執筆するようになりました。 -
特殊作戦捜査官
合成麻薬フェンタニルの脅威から日本を守れ! 世界中に広がる合成麻薬フェンタニル。その密輸組織にマトリの機密情報が流出した! 組織の幹部と目される在日中国人・夏を追う朝倉は華僑や極道の力を借り、名古屋、沖縄、そしてメキシコへ? 新章突入! 自衛官と刑事、二つの顔を持つオッドアイ捜査官・朝倉俊暉の闘いは次のステージへ。 【『オッドアイ』シリーズとは】 陸上自衛隊のエリート「特殊作戦群」の候補生として将来を嘱望されながらも、演習中の事故で左目の視力が低下し、自衛官の道を諦めた朝倉俊暉。 警察官に転身した彼は、その鍛え抜かれた肉体と洞察力を武器に数々の難事件を解決していく――。 肉体と知能を極限まで駆使する、最強の警察小説シリーズ! -
特殊清掃人グレイス・マクギルと孤独な死者たち
唯一無二、推測不可の傑作ダークミステリー! 〈それがわたしの仕事。 わたしは孤独死の後始末人なのだ。〉 グラスゴーに暮らし、孤独死のあった部屋の特殊清掃を仕事としているグレイス・マクギルは、現場を忠実に再現したミニチュア模型を作ることで長い間気づかれなかった死者の心に寄り添いつつ、自身の心の均衡を保っていた。そんななか、担当したばかりのふたつの現場にある繋がりを見出した彼女は、独自の調査に乗り出す。やがて、半世紀以上前に起きた未解決事件に辿り着くが……。 唯一無二、予測不可能、とびきりシニカルで最高にスリリング。スコットランドを席巻するベストセラー作家による、傑作ダークミステリーが満を持して日本に上陸! -
特捜女刑事官
華やかな業界の底でうごめく欲望と利害のきしみが、さらなる犠牲の血を求める 三雲宝石店が襲われ、翌日、生首が宝石ショーの会場に届けられる猟奇事件が発生した。指名手配された店の支配人は宝石を持ったまま惨殺され、さらに店の筆頭株主の都議会議員も死体となっていた。何故関係者が次々と…。苦悩する警視庁の北条千里刑事官は、やがて怨恨の線から迷宮入りした15年前のある事件に真相が隠されていたことを掴むが…。長篇警察小説。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。 -
特捜部Q
〈特捜部Q〉シリーズ完結目前の9作目、遂に文庫化! 22年前から二年ごとに起こる不審死の共通点に気づいた特捜部Q。一方、カールが過去の未解決事件の重要参考人になっており…… -
特捜部Q―アサドの祈り―
キプロスの浜辺に、難民とおぼしき老女の遺体が打ち上げられた。新聞で「犠牲者2117」として紹介された彼女の写真を見たアサドは慟哭し、ついに自らの凄絶な過去を特捜部Qのメンバーに打ち明ける。彼女は、彼が生き別れた最愛の家族とつながりを持つ人物だった。一方、Qには謎の男から殺人予告の電話がかかってきた。Qの面々は男が凶行にいたる前にその所在をつきとめられるのか? 北欧警察小説の最高傑作シリーズ! -
特捜部Q―キジ殺し―
いったいこの書類はどこから送られてきたんだ? いつのまにか特捜部Qのデスクに置かれていた20年も前の事件の書類。18歳と17歳の兄妹が惨殺された事件だが、その後犯人は自首して服役中。つまり未解決ではない。なのになぜ未解決事件を調査する特捜部Qに?興味を抱いたカールとアサド、それに新メンバーのローセは再調査に取り組むが、当時の容疑者たちはいまや有力者に……ますますパワーアップ! -
特捜部Q―吊された少女―
引退間際の警官からかかってきた一本の電話は、カールたちQのメンバーを十数年前に起きた異常な交通事故の捜査へと導くのだが……。デンマークの人気警察小説、第六弾! -
特捜部Q―Pからのメッセージ―
人気沸騰シリーズ第3弾 北欧ミステリの最高峰「ガラスの鍵」賞受賞! その手紙は、ビンに収められたまま何年間も海中にあり、引き揚げられてからもすっかり忘れ去られていた。だがスコットランド警察からはるばる特捜部Qへとその手紙が届いた時、捜査の歯車が動き出す。手紙の冒頭には悲痛な叫びが記されていたのだ。「助けて」いまひとつ乗り気でないカールをよそに、二人の助手アサドとローセは判読不明のメッセージに取り組む。やがておぼろげながら、恐るべき犯罪の存在が明らかに…… -
特捜女豹警視白鷺
大都市での凶悪犯罪に挑む、美貌の女警視・二見川白鷺の活躍! 凶悪犯罪に挑む警視庁機動捜査隊。覆面パトカーを駆って、日夜活躍する猛者たちを率いる、28歳の美貌の女警視、二見川白鷺。そんな彼女のもとへ、元部下の秋沢知美の強姦殺人の知らせが入る。女としての怒りに燃えながらも、冷静に捜査をする白鷺。だが、知美の第一発見者の女性までがレイプされる。さらにクロに近い容疑者が死体となって、事件は闇の底へと沈むかに見えたが…。 死体に隠された謎に迫る長篇警察小説「特捜女豹警視白鷺」シリーズ第1弾。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『狂った正義』(廣済堂文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)、『重犯』『虐讐』(徳間文庫)など著書多数。 -
特定しないでください
彼女の身に、いったい何が起こったのか――。 無名の新人作家である“私”のもとに舞い込んだ、とあるアイドルの行方調査依頼。どうやら、そのアイドルが所属していたのは『メンバーの中に人殺しがいる』という噂が流れ、現在はメンバー全員が失踪してしまっている曰く付きのグループらしい。 編集者からの催促を受け、次回作の企画に悩んでいた“私”は、半信半疑のまま彼女の行方を追ってみることにしたのだが……。 彼女の身に、いったい何が起こったのか。観客の証言、メンバーの裏アカウント、インタビュー音源などの断片から真相を浮き彫りにしていく、著者渾身のヒトコワ×ミステリー。 -
特別廃棄物
息をこらえてみたが、いったん吸い込み、味わってしまった臭気は抜けない。その臭気が、鼻粘膜と口腔粘膜を介して頭蓋骨にまで侵入し、脳味噌が蕩けそうだ。目眩がして、自分が上を向いているのか下を向いているのか、果たして前に進もうとしているのか……平衡感覚が麻痺している。(「ゾンビ・デーモン」より) グロテスクで残虐極まりないシーンが次々と繰り広げられる衝撃のスプラッタ・ホラー短編集。電子オリジナル作品。「電子版あとがき」を収録。 *ゾンビ・デーモン *光る海 *特別廃棄物 *黄昏のゾンビ *アドレス不明 *バーチャル・カメラ ●友成純一(ともなり・じゅんいち) 1954年福岡生まれ。1976年、早稲田大学在学中に「透明人間の定理リラダンについて」が幻影城新人評論部門に入選。映画評などでも活躍したのち、1985年「肉の儀式」で小説家デビュー。官能的でバイオレントな作風が注目を浴びる。以後、スプラッター小説のパイオニアとしてだけでなく、SF、ホラー、怪獣小説などでも鬼才ぶりを発揮し、多くの著作を発表。またロンドン関連の著書も多い。現在はバリ島在住。 -
匿名作家は二人もいらない
自らの正体を決して明かさない作家モード・ディクソンのアシスタントとして働くことになったフローレンスが見た衝撃の事実とは? -
匿名容疑者
届いた原稿は殺人報告書、自分が未解決殺人事件の犯人であるという… 推理作家・岡本州太郎の許に一通の原稿が送られて来る。差出人の名は“匿名容疑者”。アシスタントの相野田成美が代読すると、この物語はノンフィクションであり、自分は未解決殺人事件の犯人だ、という内容だった。やがて届いた第二便には犯行現場、被害者名などが記されていた。事件に興味を持った成美は、警察の捜査に協力するが…。現代社会に潜む危険な陥穽を描く本格長編ミステリー。 ●新津きよみ(にいつ・きよみ) 1957年、長野県生まれ。青山学院大学卒。旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。『最後の晩餐』『意地悪な食卓』(角川ホラー文庫)、『手紙を読む女』(徳間文庫)、『記録魔』(祥伝社文庫)など著書多数。『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。 -
時計仕掛けの恋人
このミス海外編2位『そしてミランダを殺す』の ピーター・スワンソン、幻のデビュー作! 行きつけのバーに現れたのは、 大学時代に“死んだ”はずの恋人だった―― 彼女に心奪われた者には、悪夢が待っている。 出版社に勤める中年男性ジョージは会社帰りの金曜日、バーで魅惑的な女に 目を奪われる。 それは学生時代に“死んだ”はずの恋人リアナだった。 「ある男に狙われていて助けてほしい」――関わるべきでないと知りながら ジョージは否応なくリアナの言葉に引き込まれてゆくが、やがて周囲で殺人 事件が起き、自らが容疑者としてとんでもない悪夢の渦中にいると気づく…… 先読み不能の極上ミステリー! -
時計仕掛けの歪んだ罠
スウェーデン売上1位の傑作犯罪サスペンス。 15歳の少女3人の連続失踪事件を追うベリエル。目撃の通報を受けて急行するも、3度とも現場はもぬけの殻で、彼は苛立ちを募らせていた。事を荒立てたくない上司の警告をよそに、殺人事件だと確信し捜査に執念を見せるベリエルはやがて、それぞれの現場写真に映る不審な女に目をつける。緊迫の攻防、息を呑む逆転劇、衝撃の真相……。ここまで目を見張る取り調べシーンがかつてあっただろうか。ページをめくる手が止まらない、スウェーデンNo.1ベストセラーの傑作犯罪サスペンス!(2020年7月発行作品) -
時計屋探偵の冒険 アリバイ崩し承ります2
日本推理作家協会賞 短編部門 受賞作! 同時刻に、異なる場所で、 ふたりの女性が殺された。 しかし、容疑者は男性ひとり…… シリーズ累計17万部突破! テレビドラマ化、大人気シリーズ最新作 トリックメーカーが贈る 本格ミステリの傑作! 難事件に頭を悩ませる新米刑事は、 美谷時計店の店主・時乃に アリバイ崩しを依頼する。 湖に沈められた車の謎。 パーティ出席者500人が証人となった政治家のアリバイ。 異なる場所でふたりの女性が同時刻に殺された結果、 生まれた鉄壁のアリバイ。 時乃の推理はいかに? 第75回日本推理作家協会賞受賞作 「時計屋探偵と二律背反のアリバイ」収録。 解説/有栖川有栖 【目次】 第1話 時計屋探偵と沈める車のアリバイ 第2話 時計屋探偵と多すぎる証人のアリバイ 第3話 時計屋探偵と一族のアリバイ 第4話 時計屋探偵と二律背反のアリバイ 第5話 時計屋探偵と夏休みのアリバイ 解説 アリバイ崩しの傑作 有栖川有栖 -
溶けたらしぼんだ。
きもちいいよ、痛い、きもちいい、好き、わかんない、ゆりどうしてる、ゆり……セックスしている最中、あたしのあたまの中では、いろんなことが渦巻いている――。あたしはゆりが好きだ。毎晩、二人でアイスクリームを食べて、ドライアイスが白煙をだしながらしぼんでいくのを見ている。あたしは一日の終わりを、ゆりとそうやって過ごすために生きてきた。それなのに。今日、あたしは知った。あの絵を見たときから。木山透とセックスがしたい。木山透のすべてがあたしの中に入ってきてほしい。もう、寝るまえのアイスクリームもどうでもいい――第9回R-18文学賞優秀賞受賞作。 -
溶ける女
警視庁捜査一課の倉原真樹は、内房線上り特急さざなみ20号のグリーン車で緊張していた。隣席の長谷部警部補が夫役で話しかける。車中の乗客は十三人、そのうち刑事は六人。新宿にある老舗デパートに毒薬と脅迫状が届き、現金二千万円と美術品売場にある青磁の壺を要求してきた。奇妙なことにその壺は無銘で、十五万円であったが、それより高価な品は幾らでもある。受け渡しの場所が、この車中の指定席であった。犯人らしい不審な男を捕まえたが、結局、誤認逮捕として釈放されてしまった。だがどうやらこの男、事件とは全く無関係とは思えないのだ……。 警視庁捜査一課の女性刑事、倉原真樹が活躍する長篇推理小説。 ●日下圭介(くさか・けいすけ) 1940年和歌山県生まれ。早稲田大学第一商学部卒。1965年朝日新聞社に入社。1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。 -
溶ける街 透ける路
――わたしの旅は言葉の旅でもある。多言語の中を通過しながら、日本語の中をも旅する―― 「エッセイの元祖」モンテーニュ縁のサンテミリオン、神田神保町を彷彿させる「本の町」ヴュンスドルフ、腕利きのすりが集まるバーゼル、ヘルダーリンがこもったチュービンゲン、エミリー・ディキンソンが生涯過ごしたアマスト、重い記憶を残すアウシュヴィッツ。ブダペストからリガ、アンマンまで、自作の朗読と読者との対話をしながら世界四十八の町を巡り、「旅する作家」が見て、食べて、出逢って、話して、考えた。心と身体を静かに揺さぶる、五十一の断章。 -
刺のある樹
植物学者・仁木雄太郎は、シャボテン・マニアの貴金属商がヨーロッパ旅行中、その邸に住まわせてもらっている。そこへ警視庁の砧警部補の紹介で製菓会社の重役が、警察ではとりあってくれないからと捜査を依頼にくる。自動車に轢かれかけたり、川へ突き落されたりして、死の恐怖におびえる男の出現。この「刺のある樹」は、その妻の死にはじまる。複雑な家庭の、絞殺、青酸カリ殺人の謎と、死の恐怖。電気ミシンのソケットの秘密に挑む、お馴染み雄太郎・悦子兄妹が、密室殺人事件のトリックを論理的に解明してゆく過程を、明るい清新なスタイルで描いた長篇。 -
とことんじまんで自己紹介
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 児童詩の世界 子どもはことばあそびの天才だ・・・教室から生まれることばに著者はうなるばかり。 日本語のもつ独特の美しい響き、力強い響きに気づいてほしいと、詩作のなかに条件をつけた実践。 「たったの三行詩」・・・おやすみなさい ふとんの中に入ったら/まるで/ゆめのせかいに入ったようだ 「たったの一行詩」・・・チャイム はじめとおわりの神さま そのほか「名前をつかって」「かぞえうた」「しりとり」「ないないづくし」「わすれているもの」など テーマにそってことばあそび。 -
常夏荘物語
遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。10歳の時にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても周囲の人々の優しさに支えられて子ども時代を生き抜いてきた。 時を経て38歳になった耀子は、ある日、夫の龍治から突然離婚を切り出される。その思いもよらない理由に耀子は驚くが、それを機に自分にとって本当に大事な人が誰だったのか、思いを巡らし始める―。 耀子の葛藤、娘・瀬里の巣立ち、義母・照子の愛。 激動の時代に遠藤家の三代の女たちが守り抜いた家と暮らしは、峰生に暮らす人々にとってもかけがえのない居場所になっていく。 伊吹有喜デビュー15周年記念作品。
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