作品一覧

  • 読書について 他二篇
    4.4
    1巻770円 (税込)
    前記『付録と補遺』の中から『思索』『著作と文体』『読書について』の三篇を収録。「読者とは他人にものを考えてもらうことである。一日を多読に費す勤勉な人間は次第に自分でものを考える力を失ってゆく。」――鋭利な寸言、痛烈なアフォリズムの数々は、山なす出版物に取り囲まれた現代のわれわれにとって驚くほど新鮮である。

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  • [新訳]読書について 知力と精神力を高める本の読み方
    3.5
    書籍、雑誌、新聞、ネット……。現代社会はまさに情報が氾濫している。ショウペンハウエルが憂いた、良書を見つけるのが極めて難しい時代である。「読書する人は、自分で考える能力をしだいに失ってゆく」「非読書術」まで説いた、ショウペンハウエルの真意はどこにあるのか。稀代の読書家であり、現代の碩学が、ショウペンハウエルの人生と考え方からその真意を解説し、自らが身につけてきた「知的読書法」を紹介する。本書は、考える力を養うための、書物との付き合い方である。若人よ、恐れるな。本は頭脳となり、生きる指針となる。

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ユーザーレビュー

  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    ショウペンハウエルは一流の文章家で鋭い皮肉や心を打つアフォリズムが至る所に散りばめられていて、気づいた時には文章に誘い込まれていた。

    才能のある著者・良書の見極め方、文学との向き合い方の本質が書いてあり面白かった。古典こそ正義。


    【メモ】
    読書は他人の頭で考えること。自分の頭で考えることがベストプラクティスなので読書はとても有害なものだ。その土地を実際に旅したような、真の意味での基礎的な知識や問題を知ることができない。

    著作家のタイプ
    - 事柄そのもののために書く者
    - 書くために書く者

    後者は、金銭のために書く。真偽曖昧な思想や歪曲された不自然な思想、動揺時ならぬ思想を次々と丹念に

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    2025年12月03日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    春日まほろさんの本棚より選書

    とても良い本に巡り会えた。思索、著作と文体、読書について、の三篇からなる本書はどれをとっても「知」にたいする凄まじいまでのこだわりを感じた。

    天才ゆえの思想なのだが、学者や著述家、出版者や評論家を次々に腐す言葉の数が圧倒的量にのぼり、読み始めは少し不快に感じた。人の悪口を聞いて気持ち良い事はない。言葉のプロフェッショナルによる罵詈雑言は凄い。

    しかし読み進めると、ドイツ語を愛しているからこそ、失われていく文体を嘆き、文学を扱う人々を批難する理由には一応納得がいくし、「言葉が貧しくなれば思想も貧しくなる」もその通り。

    以下は本文中から掬いとり噛み締めたい箇所

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    2025年11月30日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    本書はドイツの哲学者ショーペンハウアー『意志と表象としての世界』の「付録と補遺」から、読書と思考に関する三篇を収録したものです。

    「思索」「読書について」はそれぞれおよそ20ページずつくらいしかなく、前提知識も必要ないため非常に読みやすいです。一方、「著作と文体」については100ページ程度あり、前述の二篇に比べると量が多いこと、また(ヘーゲルに代表されるような)ドイツ語の悪文批判が具体的に展開されるため、前提知識を持たないわたしにとっては飛ばし飛ばし読み進めることとなりました。

    「読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない」
    「ほ

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    2025年11月15日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    「読書そのものより、読んだ内容を自分の頭で“再構築”できるかが知の価値を決める」という点に尽きる。他人の思考を追体験するだけでは本質的な理解にはならず、異なる知識同士を結びつけ、自分の文脈で問い直して初めて“自分の知”になる。権威や引用に頼る姿勢は、理解力の放棄にすぎないという指摘も鋭く、普通の語で非凡なことを語るべきだという文体論も同じ文脈にある。読書とは本質的に「他人の頭で考える行為」であり、それを土台に自分の思考を持てるかどうかが、読書体験の真価である。

    0
    2025年12月01日
  • 読書について 他二篇

    Posted by ブクログ

    大昔の本なのに、現代の私たちに深く刺さるような内容だった。特に、匿名批評のあたりなんかは口コミ文化へのクリティカルな批判になると思う。

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    2025年07月23日

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