小説作品一覧
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5.0製菓会社に勤める私、島崎七美と三つ上の先輩、七瀬翼は好みがぴったり同じの親友同士。 入社して二年目、社内では“ナナコンビ”なんて呼ばれたりもしていて、私たち自身もまるで生き別れの双子みたいだな、なんて思っている。 そんな“ナナコンビ”の男の方、七瀬は外見がモデルの様に整っていて、ビシっとスーツを着こなし、さらにエリート営業一課所属というまさにパーフェクト男子。もちろん社内外問わずファンが多い。でも実は彼、可愛いもの好きで女に興味がない、中身がめちゃめちゃ乙女な男子なんですっ!! 男の人と“女友達”になったのは初めて……。スイーツを食べて、お互い大好きなブランドショップに行ってキャーキャー騒いで楽しんで、一緒にいてすごくラクな関係。 だけどある時、私の元彼からの復縁の申し出を断る為に七瀬に彼氏のフリをしてもらってから、なんだか友達以上の感情が芽生えてきちゃって……!? 元彼を諦めさせる為に演技をしてくれただけなのは分かっている。 分かっているし、そもそも七瀬は大事な“女友達”なのに――。 「七美、私の事誘ってるの?」 ――この恋どうやって攻略すればいいの!?
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3.52年ぶりに帰国した海外青年協力隊の三谷凌は、行方の分からなくなった友人の有藤を探しに、彼の妹の衣津子とともに伊勢志摩に向かった。凌の父によると、有藤は戦国時代の海賊大名・九鬼氏の埋蔵金伝説に興味を示していたという。やがて有藤が人妻と不倫関係にあり、その女性は伊勢志摩でバラバラ死体で発見され、さらにその夫は東京で首を吊っていたことが判明。その上正体不明の人物から脅迫を受けた凌は、このこんぐらがった謎を解こうと、東京、京都、伊勢志摩へと奔走する、そして現れてきた北斗七星の謎とは……!? 冒険と伝説とロマンスが詰まったサスペンスに富んだミステリー!
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4.140歳になった年、8年間活動を休止していた筋肉少女帯が再結成。その後、フジロックやロックインジャパンフェスティバル、アニメロサマーライブにも参戦し、音楽活動では人生何度目かのピークを過ごしながら、心の中には常に「アウェイ感」がつきまとう。このままでよいのだろうか、この先どうしたらよいのだろうか。これまでの人生でやり残したことはないのか。それが見つかるのだろうか――思い悩んだ挙げ句、楽器店でギターを購入した大槻ケンヂの挫折と挑戦と成長の日々。 「有限の人生の中で、でもどこからでもいつからでも人は新しいことを始めることがきっとできるのだと思うし、そう思った方が楽しいよ、という、おせっかいです」Byオーケン 笑えて泣ける、私小説! ※本書は、2014年3月に単行本化された『FOK46 突如40代でギター弾き語りを始めたらばの記』を加筆・修正し、改題した文庫が底本です。
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4.0――殺りたい仕事がきっと見つかる。殺し屋.comへようこそ―― 暗殺仕事専門のオークションサイト「殺し屋.com」。 誰でも匿名で殺人を依頼(出品)することができ、誰でも落札したら暗殺仕事でお金を稼ぐことができる。 ただし、仕事の失敗は、いかなる理由があっても許されない――。 刑事でありながら副業で悪党を狙った暗殺を請け負う佐分利吾郎。 認知症の老人に成りすまして「殺し屋.com」のアカウントを乗っ取り、殺し屋となったホームヘルパーの女。 暗殺成功率100%で伝説と化した凄腕の殺し屋、ジャッカル。 そして、ある少女の依頼をきっかけに、暗殺を斡旋する<組織>へと肉迫する探偵、君島。 金を稼ぐために暗殺仕事に手を染めた「殺し屋」たちは、転がるように窮地に追い込まれてゆく。 そして迎える、衝撃の結末とは。 日本ホラー小説大賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、史上初の3冠を達成した異才が放つ、 一気読み&二度読みたくなること間違いなしの、殺し屋エンタテインメント! 「ぞっとするような生々しい暗黒世界へと読者を誘う快作だ」 ――書評家 大森望氏 ※本電子書籍は、KADOKAWAより刊行された単行本『殺し屋.com』を改題の上、文庫化した『暗殺競売』が底本です。
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5.01巻 仮面――ペルソナ バージルシティ。公園内の全裸の男性像の下で、男の他殺体が見つかった。ワイルドな刑事、スタンレー・ホークは捜査を担当することに。ただでさえ忙しいのに、赴任してきたばかりの内部管理課長、アリスター・ロスフィールド警視の命により、日本人精神科医、ジン・ミサオによるカウンセリングを受けることになり……。スタンレーと、息を呑むほどの美貌と優秀な頭脳を持つ警視・ロスフィールド。ミステリアスで美しい男、ジン。おぞましい事件と、男たちのめくるめく三角関係の扉が、今開く。 2巻 葛藤――アンビヴァレンツ 夏の終わりに上司であるロスフィールドと関係をもったスタンレー。それ以来二度と機会がないままのふたりの前に、強盗殺人事件が立ちはだかり……。 3巻 二重自我――ドッペルイッヒ 遺体の臓器を抜き取る連続殺人事件が発生。スタンレーは難航する捜査だけではなく、美し過ぎる上司・ロスフィールドとの関係にも頭を悩ませて……。 4巻 冥罰――リトリビューション ハンサムな仮面の下におぞましい性癖を隠し持つ画家、ルイス・クウェンティンに囚われたロスフィールドとジン。ルイスは苦悩に歪むロスフィールドの表情を描くことに至上の悦びを感じ、残酷に2人をいたぶっていき……。スタンレーは彼らを救うことができるのか!? めくるめく外伝も収録の完結巻。 ※本電子書籍は、「スタンレー・ホークの事件簿 I 仮面――ペルソナ」「スタンレー・ホークの事件簿II 葛藤──アンビヴァレンツ」「スタンレー・ホークの事件簿III 二重自我──ドッペルイッヒ」「スタンレー・ホークの事件簿IV 冥罰――リトリビューション」を1冊にまとめた合本版です。
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3.6日本中を震撼させた傑作がついに文庫化! B県海塚市は、過去の厄災から蘇りつつある復興の町。 皆が心を一つに強く結び合って「海塚讃歌」を歌い、新鮮な地元の魚や野菜を食べ、 港の清掃活動に励み、同級生が次々と死んでいく――。 集団心理の歪み、蔓延る同調圧力の不穏さを、少女の回想でつづり、 読む者を震撼させたディストピア小説の傑作。 (解説・いとうせいこう) 「誰も触れたがらないきわどいポイントを錐で揉みこむように突いてみせた、とびきりスキャンダラスな作品」(松浦寿輝) 「この作品に描かれた社会が、近未来の日本に現れないことを願っている」(佐藤優) 「世界をありのままに感じることがいかに困難であるかを描きだした魂の小説」(若松英輔)
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4.4「おはなしこんにちは」というNHKの幼児向けの人気番組があったのを覚えているでしょうか。そこで朗読された童話が、本書に収められた、別役実氏の書き下ろし童話でした。表題作の「淋しいおさかな」をはじめ、「煙突のある電車」「猫貸し屋」「穴のある町」「可愛そうな市長さん」など、22作に共通するのは、穏やかな始まりと、虚をつくような結末、あるいは哀愁漂う結末など、いわゆるハッピーエンドで終るような童話ではなく、大人の鑑賞にたえ得る童話という点でした。それは、この作品集が単行本として刊行された当時、大人の支持を受け、版を重ね、復刊を望む声が多かったことでもわかると思います。まさに、本書は「大人のための童話集」の走りだったのです。かつて自分が子供だった頃を、本書を読んで思い出してみてはいかがでしょう。
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3.8書店員がその年一番売りたい本を選ぶ書店大賞。その授賞式の当日、成風堂書店に勤める杏子と多絵が会場に向かおうとした矢先、福岡の書店員・花乃が訪ねてくる。「書店の謎を解く名探偵」多絵に、書店大賞事務局に届いた不審なFAXの謎を解いてほしいという。同じ頃、出版社・明林書房の新人営業マンである智紀にも、同業の真柴を介して事務局長直々に同様の相談が持ち込まれる。華やかな一日に不穏な空気が立ちこめて……。授賞式まであと数時間。無事に幕は上がるのか?! 〈成風堂書店事件メモ〉×〈出版社営業・井辻智紀の業務日誌〉両シリーズのキャラクター勢ぞろい。書店員の最も忙しい一日を描く、本格書店ミステリ。/解説=宇田川拓也
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-四月の雪の日、あたしは生き返らなかった。 舞台は、東京・中目黒にある瀟洒なシェアハウス(Bハウスと名づけられている)。ここには五人の男女が住んでいる。「樅木照(もみのきひかる)はもう死んでいた」――という衝撃的な一行からこの物語は始まる。しかも死んだはずの照の意識は今もなお空中を、住人たちの頭上を、「自由に」浮遊している。五人の住人やこの家を管理する不動産屋の担当者の隠された内面が、照の死によって次第にあぶりだされていく。 《Bハウスのひとたちは自分以外みんな、不自由だと照は感じていた。あたしの死によって、気の毒なことにあのひとたちはさらに不自由になってしまったらしい。》 《みんなが照を嫉んでいたにちがいない。みんな不自由だったが、照は自由だった。俺も彼女が嫉ましかった。でも、俺は殺していない。じゃあ、誰だ?》 《あの日、あのことをはじめたのは自分だった。ただ、はじめたときに悪意があった。悪意の正体は嫉妬だった。》 著者の新境地をひらくミステリー&恋愛小説の傑作。
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-「ありがとうね、ヒーローくん」 幼い頃に助けた女の子が忘れられずヒーローに憧れる、わかりやすい男・金森将輔。でも、大人になった彼の現実は回転寿司店「まんぷく」で働くダメな副店長だった。横暴な店長にビビり、毎日毎日仕事漬けの社畜サラリーマン。ある日、そんな彼が部下のミスで謝罪に向かった先はアパートのお隣さん!? 「ほんまにありがとうね、金森さん」 素敵な隣人と知り合った将輔は「また誰かのヒーローになれるかもしれない」とダメな自分を変えようとするが……。わかりやすくて不器用な男の純情すぎる逆転劇が始まる。
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4.1本当に好きだった。こんなにも人を好きになることは、この先一生ないだろうとさえ思った。言葉や仕草の一つ一つ、ちょっとした表情の変化、笑い声、髪から香る石鹸のにおい……思い出すと息が苦しくなる。まるで肺の中に、炭酸でも入っているみたいに。――透子。高校二年の夏。心臓の病が原因でなくなった彼女のことを、未だ引きずっていた成吾。あれから四年。交換日記の空白に綴られていく新しい返事。それは見間違えようもなく、透子の文字だった。
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5.0悩みも悲しみも笑い飛ばす最強女の一代記! 匹田サダ、大分の名家生まれ。サル顔が原因で田舎の農家へ嫁に出される。実家への対抗心から村初めての精米所を設立し、大繁盛。男の子を九人産んだ。女太閤様。ブスでも鼻つまみものでも、超魅力的and超パワフル! ボンボンの兄や、美人の妹に負けちゃおれん。サダは家族を飢えさせることもなくよく働いたが、歯に衣着せぬ物言いのせいか、誰にも好かれなかった。息子たちにまでくそババアとののしられたが、それでも彼女は、日本一の女太閤様だった。 「私にはな、金剛様がついちょるんじゃ。じゃあけん、精米所をやれば成功するし、子どもを産めば、みな男の子じゃ。金剛様にかぎらず神様も仏様も、自分の足でしっかり立っちょる者の味方じゃけんな」 悩みも悲しみも笑い飛ばす、最強女の一代記!
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-尊厳ある死を迎えるための老詩人の試みとは。 広告制作会社でクリエイティブ・ディレクターとして働く42歳の私は、CF撮影で17歳のモデル、サキと知り合う。自宅が近いということもあり、サキを送って行くが、彼女は途中コンビニに立ち寄り、大量のパンと菓子を買い込み、「あなたの部屋に連れて行ってください」と懇願した。私の家に着くと、サキは購入した食べ物を一気に食べ、今度はそれをすべて吐いた。案じて私がサキの肩を抱くと、彼女は「あたしと、セックスしたいですか」と訊く。そして、「でも、するのは祖父の部屋だけにしてください」と続けた。後日、サキの祖父の部屋に行くと、そこには斑ボケの始まった78歳の老詩人、長谷川がベッドにひとり横たわっていた。長谷川はすでにほとんど寝たきりで、下の世話も自らままならずの状態。私はサキに頼まれ、長谷川を風呂に入れるが、老詩人の刺激的な言葉に共鳴するものを感じるのだった。以後も長谷川の部屋を訪れることになる私だったが、ある日、この老詩人の口から、彼が心に秘めていた計画を打ち明けられるのだった。
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3.4生と死とエロス――。著者の真骨頂! 刹那の欲望、嫉妬、別離、性の目覚め……。 著者がこれまで一貫して描き続けてきた人間存在のエロス、 生と死の根幹に迫る圧巻の短篇集。 ピアニストの佐江は、教え子の少女のホームコンサートで、 少女の叔父だという男と出逢う。 音楽堂の暗い客席で、少女の弾くソナチネのメロディに合わせるように、 佐江と男は視線を、指先をからませていく……。(「ソナチネ」) 「鍵」「木陰の家」「終の伴侶」「ソナチネ」「千年萬年」「交感」「美代や」の7編を収録。 「恋愛とはきっとこういうものなのだ。人生のあらゆる出来事に繋がっている。」(千早茜、解説より)
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3.9「オケ老人!」作者が描く新しいお仕事小説。 中堅よりやや落ちるレベルの女子大を卒業した片桐いずみは、就活で大苦戦し、ようやく住宅リフォーム会社に内定した。しかし、入社早々、理不尽に怒鳴りまくる部長・大木田の姿を目にして生ぬるい空気が一変する。 それから、3年。なんとか社内でのポジションをキープしながら鬼の飛び込み営業を続けていたある日、片桐に新人の部下が付く。だが、これが、前代未聞のとんでもないやる気のない男だったのだ。連日連夜、超絶無気力新人・俵の教育に骨を折るものの、一向に改善の余地は見られない。業を煮やした大木田はある策に出るのだが――。
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4.1逆境に陥った中年サラリーマンの復活物語。 王崎ホームの芦溝良郎は、50歳を前に会社からリストラされた。再就職先を人材派遣会社から紹介されたが、どこも長く働くことが出来ない。予備校生の娘の手前もあって、いままで通りに家を出る毎日だった。ある日、公園のベンチに座った良郎は、ドングリ拾いをしている子どもを見て、自分も拾って調理してみる。「食えるのなら、食ってみようかな」。調理して食べられることがわかった良郎は、続いて野草の採取と魚釣りへと行動の範囲が広がった。食材を無料で入手して家で調理しながら、良郎が向かったのは、サラリーマン時代に食べていた 弁当屋のいわくらだった……。 同じリストラ仲間の姿に元気づけられ、一度は途方に暮れた中年サラリーマンが、自らの夢を叶えて仕事を始め、おおいなる復活を遂げる。 逆境に陥った主人公を次第に応援したくなる、心温まる感動小説!
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3.5東北に王朝が!? 「東日流外三郡誌」、歴史小説に大活用された「武功夜話」など、学術的に認められていない史料たち。図らずもそうなってしまうものもあれば、意図的に作り出されたものもある。その描かれた内容は、しかし、読む者を壮大なロマンへと誘う。「偽史」「奇書」といわれる書物を「もう一つの日本史」として、それらが書かれた時代と、それらがもたらした影響を交えながらブックガイドのスタイルで紹介する。また、異説や仮説を展開した人びとなど歴史をめぐるできごとにもスポットをあてていく。『江戸しぐさの正体』の原田実氏監修。第一章 超古代史(古史古伝) 竹内文書/富士宮下文書/上記/秀真伝/九鬼文書/物部文書/先代旧事本紀/天照大神本地/契丹古伝/東日流外三郡誌 ・歴史教科書の改定を余儀なくされた、旧石器発掘ねつ造スキャンダル事件 第二章 飛鳥時代から平安時代 日本國未来記/南淵書/金剛峯寺建立修行縁起/玉造小町子壮衰書/常盤御前鞍馬破/浦島子伝 ・九州説と畿内説が有力視されているが、現在も解明できない邪馬台国の所在地 第三章 鎌倉時代から戦国時代 成吉思汗ハ源義経成/弁慶物語/上嶋家文書/椿井文書/応仁記/陽軍鑑/越後軍記/武功夜話 ・最新の研究成果によって変更や削除が続く、教科書に掲載された偉人たちの肖像画 第四章 安土桃山時代から江戸時代 川角太閤記/史疑 徳川家康事蹟/会津陣物語/真田三代記/山田仁左衛門渡唐録/夷一揆興廃記/元禄世間咄風聞集/中山夢物語/南方録 ・凧揚げ合戦の起源はどこから来たのか? 『浜松城記』をめぐる真偽論争 第五章 まだまだある! 社会に影響を与えた奇書 慶安御触書/仙境異聞/中山文庫/霊界物語/日月神示/サンカ社会の研究/田中上奏文/江戸しぐさ/東方見聞録(とうほうけんぶんろく) ・「官製の歴史は必ずしも真実を伝えていない」異端の歴史家・八切止夫が目指したもの
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-十七音の文芸性を追求―自身の内側を見つめ続けた、たましいの一行詩。 12歳で短歌を詠みはじめた文芸少女が、32歳からエッセイ、詩、俳句と短詩型文芸の世界で活躍、やがて運命に導かれるように川柳を知り、一心不乱に句を世に生み出し、前人未踏の「あきこ川柳」の世界を構築してきた。潜在意識の中から浮かび上がる心象風景が「たましい」となって1000句に投影される。今最も川柳の世界で注目される川柳作家の重要な基点となる待望の第2句集。詩性川柳の結実がここにある。 何もなかったように鋭く死んでいる たましいの凭るのは月の暈あたり したたかに他人で致死量のことば わたくしの中の傍観者に当たる あっけない訃へ雨脚が寄ってくる こころにも汚泥を塗ったことがある 人間の砂漠ににんげんを咲かす 遺書としてまさかが書いてあるぬめり たかが突き指へ覚悟が挫折する 陽だまりの陽を吸うどんよりとひとり
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-栗本薫唯一の私小説。死産で産まれた弟との葛藤を描き、栗本薫・中島梓を知る上で欠かせない作品。 栗本薫は『ぼくらの時代』で華々しく文壇デビューした後、グイン・サーガ・シリーズを発表した1979年に文芸誌「群像」に唯一の私小説「弥勒」を発表した。 この作品は死産で産まれ、3歳のときに日本脳炎のために意識もないままに寝たきりとなった弟との葛藤を描いて、栗本薫・中島梓の一生を苦しめ続けた激烈な怒り・悲哀が赤裸々に語られた作品である。『弥勒』の続編として手を付けられたまま、完成することのなかった断片「56億年の弥勒」を併載。解説は元群像編集長、内藤裕之氏。 【著者】 中島梓 1953年東京生まれ、2009年に病没。1977年に群像新人文学賞評論部門を、1978年に江戸川乱歩賞を受賞して文壇デビュー。小説は栗本薫名義で、評論などその他の活動は中島梓名義で発表する。正伝130巻、外伝21巻のグイン・サーガ・シリーズ始め、400点を越える著作が刊行された。
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-セックスレス。欲求不満。夫の浮気相手、男。壊れていく自分を止められない! 死してなお愚かな女のいびつな愛の形。 夫とのセックスレスな生活に悩みすぎて心を病み、あげく夫がゲイだったことを知って衝動的に死を選んでしまったカオリ。気づいたら、幽霊となって夫と暮らしていたマンションに戻っていた。自分がいなくなったそのマンションで、男の恋人と暮らす夫。かっこ良くもないくせに自信満々なその恋人と仲睦まじい夫を見ているうち、カオリは色々な恨みが込み上げてきて…… NovelJam 2017 出場作品
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5.0刊行未定作品が予約できる時代、ベストセラー作家の身に何が起きる!? 『ヒガシイチガヤ・ユウスケの最新作(来週水曜発売)、予約受付中』 通販サイトの表示を見た、世界的ベストセラー作家ヒガシイチガヤ・ユウスケは、自分の目を疑った。――来週発売だって? まだ原稿は書き上がっていないのに!? その時、ユウスケは締め切的にも人生的にもピンチだった。半年前に脱稿するはずの原稿はあがらず、脱稿したらプロポーズするはずができず、編集者は家に泊まり込み、彼女には愛想を尽かされかけている。なのに新刊予約受付中!?――それは人工知能が執筆速度を予測し、勝手に予約を取り始めてしまうという最新サービスの結果だった。発売情報は瞬時に拡散、世界情勢と彼女の精神性に影響を与え、彼女から「人工知能を使った執筆」を迫られることに……! あさってくらいの近未来に起こるかもしれない、作家と小説の関係の可能性を示唆している物語……のような、ラブ・ストーリー。 新城カズマ:著 賀屋聡子:編集 Novel Jam 2017 最優秀賞作品
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-『世界を救ったスーパーヒロインはその後、恋人も生活も守れなかった』 かつて、世界を救った変身系美少女ヒロインだったトラ子は三十路を越えたいい歳になっていた。ある日、突然同棲していた恋人・皇次から一方的に別れを告げられ、皇次は姿を消してしまう。 突然のことに怒りを隠せないトラ子は、再び変身ヒロインの力を復活させ、超人的な能力を駆使して皇次の姿を追い始める。 その先にあった真実とは……。 三十路ヒロイン哀愁系ショートショートです! 著者 : マテバ牛乳(Dチーム) 編集 : 高橋文樹 NovelJam 2017 日本独立作家同盟賞作品
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-現代アラサー男子による新型任侠道、平成の世に新たに誕生! 日光エンゾー20歳。彼は、世にまったく名前を知られていない一人の俳優に憧れていた。その俳優の名は、奥野平次。35歳。役者兼レンタルビデオ屋の店員。映画出演本数は10本程度。映画クレジットに己の名前が登場したことはない。平次は、彼が心から憧れる昭和の任侠映画スター“健さん”と風貌が瓜二つ。だが、歩んだキャリアは天国と地獄。そんな平次に、最後にして最高のチャンスが訪れる。映画制作会社に勤める親友・久野新八が方々に頭を下げ、根回しし、ようやく取ってきた“主役”の座。しかしその裏で、新八は自分の上司の不正を知る。裏金、裏接待、裏社会とのつながり……。口封じのため、重傷を負わされた新八。友の出世のために身を犠牲にした新八の姿に、平次は自分が「本当になりたかったものはなんだったのか」を問い直す。夢を破いて、悪事を撃破する、うだつの上がらない平成男児が人間としての殻を突き破る、平成版痛快任侠劇! Novel Jam 2017 出場作品
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-―30代女子、婚活はもう時代遅れです。 30代独身女子が、“孤独死”をプロデュース?! 特に美人でもお金持ちでも才能がある訳でもない、平凡な33歳のOL、相原由衣。結婚願望もゼロで、「むしろこのまま誰にも心を揺さぶられず、淡々と生きてひっそりと死んでいきたい」と願う“低体温症ガール”は、長い低成長が続く現代日本で生きる女性の内面をリアルに活写します。夢をもって自分のやりたいことに挑戦する訳でもなく、心を開いて友だちや恋人と付き合うこともできなかった由衣の本心を見破るように現れた書店員の掛井祐司は、由衣の甘えを優しく諭しつつ、その背中を押してくれる等身大のヒーロー。そんな掛井は由衣に「いい死に方、ありますよ」とスイスの“安楽死ツアー”を紹介するが――? ネガティブゆえにポジティブでポップな死生観を軸に展開する、大人女子必読の新しい恋活=終活ドラマ。かたくなに乾いたあなたの心の扉を開くきっかけになるかもしれません。 Novel Jam 2017 出場作品
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-初めての逆ナン!? うんちくで運命を打ち破れ!! 池波正太郎ファンのオフ会で出会った謎の彼女。 「ぼくは鬼平には、小説から入ってドラマにもはまりました。」 「わたしはドラマからですね。」 盛り上がる中、唐突に彼女はこう口にした。 「日光東照宮に行ってみたいんです」 …日光。微妙な距離である。日帰りか泊まりか。池波うんちくを駆使し、冷静に彼女の真意を探る私。彼女は、そんな私に追い討ちをかける。 「池波正太郎は、日光のホテルにカンヅメになって作品を書いたって言いますよね?」 「そうです。東照宮の前ですよね?金谷ホテルがあるの。金谷ホテルに行きたいですー。」 勘違いか、からかわれているのか、はたまた詐欺か…。困惑する私をよそに彼女はにこやかに笑う。そしてそこに現れる酔客。 「本所で平蔵と忠吾が食べるみそ田楽な。この近所にあるおれの同級生の店でもやってるんだ。」 ガンバレわたし! 池波うんちくを駆使して、彼女のハートをいとめるんだ! NovelJam 2017 出場作品
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-きっと、同じ光を見ている。もう二度と会うことはなくても。 月の光でできた虹がある。 そのほのかな光は、カメラに映ることはない。 「白虹ですね」 「はっこう…?」 「白い虹って書いて、はっこう。虹の一種です」 いわれのないパクリ騒動で炎上した漫画家・六連涼(むつらすず)。散々にたたかれ、同棲相手もそんな仕事をやめたほうがいいんじゃないか、と勧められる。こんなはずじゃなかったのに。 公私ともに行き詰まった日々。もうすぐ30歳を迎えようとしているとき、既婚の編集者・桐野への恋心に気がつく。 「私、仕事を辞めて結婚することになると思います」 「辞めるって…漫画をですか?」 破り、破られるものは何なのか。カメラには映らない淡い光が、それぞれの答えを導き出す。 Novel Jam 2017 出場作品
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-長い人生の短い終止符。男は一人沖縄へ。出会ったのは一本のギター。 「440Hz」シリーズでギター小説という極めてニッチなジャンルへ深くダイビングする作家・澤俊之が、とある男のショートトリップを彩り豊かに描くワンデイストーリー。 舞台は沖縄。男は仕事と家庭から解放されて一人、束の間の癒やし旅を満喫する。うっかりライセンスを忘れ、予定のディープ・ダイビングを取りやめて繰り出した街角。気まぐれでドアを開いた楽器店には、蛇皮をあしらった珍しいギターが待っていた。衝動買いは男の浪漫。降り立った砂浜でストロークしたとき、地元の若者が声をかけてきた。因縁をつけられるかと身構えたそのとき、彼らの口から出てきたのはこんな言葉だった。「なんか弾いてちょうだいよ」 人生に稀に訪れる一瞬の休止符。旅に浸り、音楽に酔い、舌鼓を打つ。五感を刺激する淡麗な文体が醸し出す、至福のひととき。旅先での一期一会をテンポよく描く「澤ワールド」に触れるとき、あなたの脳裏には美しいBGMが流れ出すだろう。 NovelJam 2017 優秀賞作品
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-1919年。在りし日の広島。物産陳列館にまつわる失われし物語。 作家米田淳一の舞台はSFと鉄道だけではない。凝縮された膨大な薀蓄、魅力的なキャラクターによる軽妙な掛け合いは、歴史浪漫にもその才を発揮するのだ(ノベルジャム・チームH担当編集波野發作談)。 1919年。大正8年の頃はあまり後世で注目をされている年代ではない。しかし、変わらず人は営み、世は移り変わっていく。広島がまだHIROSHIMAではなかった頃の、あったかもしれない、いや、あったはずの物語がそこにはあったのだ。 改造社社主・山本実彦、小説家谷崎潤一郎、同じく芥川龍之介は、取材と称して訪れた広島で、林芙美子と珠子の二人の女学生と出会う。そして、若干の下心もあったその会合で、三人は思わぬ展開に肝を冷やす。触らぬ神に祟りなし。触ってしまえば災い転じて福となす。アインシュタインもユーハイムもヤン・レツルもヴィトゲンシュタインも伊藤博文も知らないワンデイエピソード。それは切り取られた広島のユリシーズ。 NovelJam 2017 米光一成賞作品
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