ノンフィクション - 小学館作品一覧

  • 合本版 猪瀬直樹電子著作集「日本の近代」全16巻
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    「日本の近代」をテーマにセレクトした猪瀬直樹著作集全16巻を待望の電子合本化! 日本をアップデートするヒントがここにある! ノンフィクション分野で多くの優れた作品を残し、現在も精力的に執筆を続ける作家・猪瀬直樹の作品から、若き日に心血を注いできた「日本の近代」をテーマにセレクトした猪瀬直樹著作集。書籍版12巻+電子オリジナル版4巻、計16巻を待望の電子合本化。 昭和から平成へと移りゆくなかで猪瀬作品がどのように位置づけられてきたのかをあらためて概観でき、いまに続く日本の課題が見えてくる! 〈収録作品〉 第1巻 構造改革とはなにか 新篇 日本国の研究 第2巻 ペルソナ 三島由紀夫伝 第3巻 マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一 第4巻 ピカレスク 太宰治伝 第5巻 ミカドの肖像 第6巻 土地の神話 第7巻 欲望のメディア 第8巻 日本人はなぜ戦争をしたか 昭和16年夏の敗戦 第9巻 唱歌誕生 ふるさとを創った男 第10巻 天皇の影法師 第11巻 日本凡人伝 第12巻 黒船の世紀 ガイアツと日米未来戦記 第13巻 道路の権力 第14巻 道路の決着 第15巻 二宮金次郎はなぜ薪を背負っているのか? 人口減少社会の成長戦略 第16巻 ジミーの誕生日 アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」
  • 中浜万次郎集成
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 坂本龍馬、勝海舟、福沢諭吉など維新前後の英傑たちに大きな影響を与え、日本の外交史の端緒も作った万次郎の全貌を、初めて立体的に浮き彫りにする。万次郎の見聞、紀行、論評などを、膨大な写本・英文記録などから集大成。 幕末・明治初期を、万次郎の業績を通して、新たな視点から照射。日本初の英会話書『英米対話捷径』の完全原寸復刻版つき。
  • ひげの殿下日記 ~The Diary of the Bearded Prince~
    5.0
    皇族として人間として生きたひげの殿下の姿。 「本書には、自分に正直に、皇族として、ひとりの人間として、66年の生涯を生き抜かれた寬仁親王のありのままの思いが詰まっている」。寬仁親王殿下の第一女子でいらっしゃる彬子女王殿下がそう書かれるように、本書で描き出されているのはひげの殿下として愛された寬仁親王殿下のありのままの姿。社会福祉のことはもちろん、友人、宮家職員、娘たちの成長日記、スキーとスポーツ、そしてガンとの闘病のことがまるで日記のように綴られている。現代皇族は何を考え、どのように暮らし、そして生きられたのか? 日頃触れられることが少ない、現代皇族の生の声を伝える資料として貴重な一冊。
  • 坂本龍一 音楽の歴史 ~A HISTORY IN MUSIC~
    4.5
    世界的音楽家坂本龍一の「音楽活動の記録」。 生誕70年記念!特別評伝 世界的音楽家坂本龍一の生誕から現在までの人生における音楽の歴史と活動のすべてを包括した唯一の「音楽活動の記録」。 長年にわたり坂本龍一を取材してきたライターの吉村栄一が、自ら記録したその貴重な肉声と未公開エピソードを満載。加えてこれまで発表された雑誌、新聞、ライナーノーツなど数多のインタビューを踏まえ、執筆2年を経て書き上げた渾身の「音楽活動の歴史」。
  • 空に星があるように ~小説 荒木一郎~
    4.0
    愛が消えるとき、歌が生まれた。 歌手、俳優、マジシャン、そして作家。多彩な才能を持つ荒木一郎が78歳にして四半世紀ぶりに送り出したのは、自らの代表曲「空に星があるように」を冠した大河青春小説である。60年代の映画・テレビ界を舞台に、荒木自身の彷徨する魂が躍動的な筆致で描かれる。 吉永小百合、岩下志麻、十朱幸代、大原麗子・・・同時代を輝いた女優たちとの美しい思い出の数々にはじまり、伝説のジャズバー「ありんこ」での不思議な交遊録、名曲「空に星があるように」誕生の秘密、「日本春歌考」ほか映画出演秘話など逸話が続々と披露される。 ――他人を哀れむという感情とか、思い出の一部みたいなものではない。まるで自分が彼女自身を体験しているみたいな、頭や体の中に彼女の感情を痛みとして感じ取っているようだった――本文より 愛が消えるとき、歌が生まれた。 これは荒木一郎の新たなる代表作である。
  • @ll 藤子不二雄A~藤子不二雄Aを読む。~
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    藤子不二雄Aの全てを網羅した究極本!! 生誕80周年を記念して発刊する『@ll(オール) 藤子不二雄A』は、漫画家・藤子不二雄A氏の60年以上に渡るその仕事ぶりを紹介するものがメインになっています。初期作品から、最新作の『愛…しりそめし頃に…』に至るまで、オールカラーの誌面とデジタルコミックスで辿れる、まさにファン垂涎の本です。  他の内容としましては、旧友でミュージシャンの井上陽水氏や俳優・船越英一郎氏らとの対談に加え、有名人からの応援メッセージ(京極夏彦氏、泉麻人氏、タケカワユキヒデ氏、ビビる大木氏他)、藤子不二雄A氏特別インタビューの他に、特別付録としてトキワ荘入居前に故・寺田ヒロオ氏からいただいた貴重な手紙を初公開(2014年5月発表作品)。 フィックス型EPUB119MB(校正データ時の数値)。 【ご注意】※レイアウトの関係で、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。タブレット端末、PCで閲覧することを推奨します。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。※お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ※この作品はカラー版です。
  • 評伝 渡辺省亭 晴柳の影に ~増補改訂版~
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    渡辺省亭初の評伝、待望の増補改訂版! 今年、国内美術館で初の回顧展が開かれ、大きな注目を集めている画家・渡辺省亭。この本は2018年に出版された『評伝 渡邊省亭 晴柳の影に』を大幅に増補改訂したものです。 この3年余の間に、展覧会準備と『渡辺省亭画集』制作のため急速に調査が進み、多くの作品が新たに発見されました。今回、それらの調査結果を反映して加筆・修正し、省亭の年譜も一新しました。市井の画家としての生き方を貫いた省亭の一生を、多数の逸話から辿った一冊。これを読めば、“知られざる画家”省亭の画業と人生がすべてわかります! また、この本は省亭について書かれた唯一の評伝であるとともに、同時代の画家や文化人との交流についても詳細に記述。近代日本美術の愛好家にとっても興味深い内容となっています。 さらに、この5月に発見されたばかりの省亭の絶筆《春の野邊》をこの本のために新たに撮影し、カラーで掲載! 省亭が死の間際まで描いていたという大変貴重な作品を初公開します。 (底本 2021年7月発行作品) ※この作品はカラーが含まれます。
  • 全集 樋口一葉 一葉伝説
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 余りに短かかった一葉の生涯と鮮烈な芸術の光芒が数々の伝説を生んで、その実像を見えにくいものにした。ここに収めた妹邦子、師中島歌子、「文学界」の人々等20余人の回想録は生身の樋口夏子を生き生きと甦えらせる。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 宿命の子~笹川一族の神話~
    3.0
    父・良一を支えた笹川陽平の「復讐の物語」。  本書は、競艇の創設に尽力し「日本のドン」の汚名を背負った故・笹川良一氏と、ハンセン病制圧を中心とした慈善事業を担う三男の笹川陽平・日本財団会長の、父と子の物語である。  1899年に生まれた笹川良一氏は戦後、A級戦犯容疑者として巣鴨プリズンに収監。48年の釈放後、51年のモーターボート競走法制定に尽力、全国モーターボート競走会連合会、日本船舶振興会を設立し、会長に就任。競艇の売り上げの一部を慈善活動に使う集金システムは、「右手でテラ銭を集めて左手で浄財として配る」と揶揄され、90年代にはメディアが“笹川帝国”批判キャンペーンを繰り広げた。  ロシアの沈没船引き揚げに大金を投じるなど、暴走を始めた晩年の父を陰ながら支えた陽平氏は、父なき後、父が特に心血を注いできたハンセン病制圧活動をライフワークに据えた。ジャングルの奥地など世界のあらゆる場所に自ら赴き、薬を届けて啓蒙活動に身を捧げる陽平氏の姿を、著者・高山文彦氏は「これは大いなる復讐の物語だ」と捉え、数奇なる父子の人生を綴ったのが本書です。  本書は週刊ポストで2012~2013年に全74回にわたって連載された。 ※この作品には一部カラーが含まれます。
  • 50万語を編む ~「日国」松井栄一の記憶~
    NEW
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    『日国』を編んだ者達の記録と記憶。 『日本国語大辞典』は、総項目数50万、用例数100万を収録したわが国最大にして唯一の大型国語辞典。 国語学・国文学の専門家にとどまらず、歴史・仏教・漢籍・民俗などの各界の権威、経済・法律などの社会科学、および動物・植物など自然科学の研究者など、3,000人以上におよぶ識者によって40年以上の歳月を費やし完成しました。 その『日本国語大辞典』、通称『日国(にっこく)』の初版と第二版を、編集委員会の中心として支え、編んだ、故・松井栄一(まついしげかず)の最後の著作(新書)に、第二版編集長・佐藤宏の解説、松井栄一と佐藤宏の対談や初版刊行時のインタビューも加えて大幅増補。秘蔵写真も。 (底本 2024年4月発売作品)
  • 世界で最も危険な男 ~「トランプ家の暗部」を姪が告発~
    3.3
    トランプ家の暗部を臨床心理学者の姪が告発。 11月の大統領選で再選を目指すトランプ大統領。そのトランプの兄の娘で臨床心理学者のメアリー・トランプ氏による衝撃の告発本。 メアリー氏が、「自分のおじが、どのようにして世界の安全や経済、社会の仕組みを脅かす男になったか」を、一族の闇の歴史に光を当ててすべてを詳らかにした。 トランプが替え玉受験で名門ペンシルバニア大学に入学したエピソードから、父親の脱税を手伝っていた決定的証拠まで、家族だけが知る驚愕の事実が次々に明かされる。 この本を執筆したメアリー氏に対し、トランプ大統領は大激怒! 大統領の弟が出版差し止めの訴訟を起こしたが、裁判所が最終的に出版を許可した。世界騒然、全米でヒットした大ベストセラーついに日本発売! <著者紹介> メアリー・トランプ(Mary L. Trump) 1965年生まれ。ドナルド・トランプ大統領の兄、フレッド・トランプ・ジュニアの娘。臨床心理学者(博士)。現在、ニューヨーク在住。
  • 暴君~新左翼・松崎明に支配されたJR秘史~
    4.2
    1巻1,980円 (税込)
    暴君に支配された「平成JR秘史」。 2018年春、JR東労組から3万3000人の組合員が一挙に脱退した。同労組の組合員はあっという間に3分の1に激減し、崩壊の危機に追い込まれてしまった。いったい、何が起こったのか――。 かつての動労、JR東労組委員長にして革マル派の実質的な指導者と見られる労働運動家・松崎明の死から8年。JR東日本が、「JRの妖怪」と呼ばれたこの男の“呪縛”から、ようやく「解放される日」を迎えたのか。 この作品は国鉄民営化に「コペルニクス的転換」といわれる方針転換により全面的に協力し、JR発足後は組合にシンパを浸透させて巨大な影響力を持った男・松崎明の評伝であり、複雑怪奇な平成裏面史の封印を解く画期的ノンフィクションである。
  • バブルの王様
    4.0
    1巻1,881円 (税込)
    トランプタワーを買い占めた日本人。  トランプタワーを買い占め、ジャパンマネーの力を世界に見せつけたその男は、バブルという時代を牽引し、そしてただひとり生き延びた。街金融アイチ会長、森下安道。洋服の仕立屋からのし上がり、貸付総額1兆円超のノンバンク・アイチを率いた彼は、ゴルフ会員権というビジネスモデルを考案、さらに世界の絵画取引に売って出て、世界的オークション会社の個人筆頭株主にまで名を上げた。  その繋がりは政界から暴力団まで幅広く、桁違いの資金力に、時のバブル紳士たちも惹きつけられた。「蝶ネクタイの会社乗っ取り屋」「兜町の風雲児」「地上げの帝王」…・・・森下は彼らの裏で「イトマン事件」をはじめ数々の経済事件に関わりながら、ただひとり時代のあだ花で終わることなく生き残った。まさに彼こそはバブルの王様と呼ぶに相応しい。知られざるその生涯を通じて、狂乱の時代を総括する。
  • 宿命の戦記~笹川陽平、ハンセン病制圧の記録~
    -
    差別にまみれた感染症との果てしない戦い。 「右翼の大物」「日本のドン」と差別された笹川良一の三男として生まれ、晩年の彼を支えた笹川陽平(現・日本財団会長)のライフワークが、父の遺志を継いだハンセン病制圧活動だ。 彼は約40年にわたって、「業病」と恐れられてきたこの病気に戦いを挑んできた。世界各地のハンセン病患者の施設に自ら赴き、薬を届け、差別や偏見の撤廃を説く。「制圧」(有病率が1万人あたり1人未満)を達成するための施策を各国の元首と話し合い、実行に導く。こうした活動の継続によって、1980年代から現在までに1600万人を超える人々が治癒し、未制圧国はブラジルを残すのみとなった。 著者は約7年にわたって陽平の「戦い」に密着した。アフリカのジャングルから西太平洋の島国まで、ハンセン病患者や回復者たちが暮らす土地には、深い絶望と、かすかな希望が広がっていた。父の復讐を果たすかのように邁進する陽平の姿を、著者は「いま彼が実現しようとしているのは、ハンセン病差別の撤廃、人間としての権利・尊厳の獲得運動なのである。彼は暗黒の人類史に革命を起こそうとしている」と看破する。 日本人が知らない世界の現実、人間の真実を知るための一冊。
  • カミカゼの幽霊 ~人間爆弾をつくった父~
    4.5
    父はなぜ別人になって生きようとしたのか? 1994年5月、大阪市東淀川区に住む大屋隆司の父親・横山道雄が突然、失踪した。この失踪騒ぎの後、みるみる衰弱していく父を看病する中で、隆司はこれまで知らなかった父の過去を知る。 父の戸籍上の名前は「大田正一」といい、死亡により除籍されていた。 大田正一といえば太平洋戦争末期に「人間爆弾」と呼ばれた特攻兵器「桜花」を発案したとされる人物である。大田は終戦の三日後に遺書を残し、茨城県神之池基地を零戦で飛び立ち、そのまま帰ってこなかった。 ところが、大田は生きていた。「茨城で牧場をやっている」「新橋の闇市に連れて行った」「青森で会った」「密輸物資をソ連に運んでいる」……断片的な目撃談や噂はあったものの、その足取りは判然としなかった。 1950年、大阪に「横山道雄」となって現れた大田は、結婚した女性との間に三人の子供をつくり、幸せな家庭を築き、94年にその生涯を終えた。 それから20年後の2014年、大田の遺族を名乗る女性からの電話に興味を持った著者は、大田の謎多き人生について調査を始める。それは隆司ら家族にとっても父を知るための貴重な時間となっていく。 「本当の父親」を探す旅の結末は――。
  • 逃亡の書 西へ東へ道つなぎ
    -
    逃げるはふつうに役に立つ!? 韓国に流れ着いたイエメン難民に会うために済州島に渡り、スペイン・フランスではカタルーニャの音楽家パウ・カザルスとドイツのユダヤ系作家ヴァルター・ベンヤミンの亡命行を辿った。牛久入管収容所で難民申請者の絶望を目の当たりにし、祖国を追われたウクライナ人とはディズニーシーでビールを飲み交わす。時代も場所も異なる人びとの「逃げる技法」――それは、彼らの生きる知恵であると同時に国を守る術でもあった!?  銃で国を守るのではなく、逃亡者の傍らで平和を生きる。そんな呼びかけが戦争の時代に胸を衝いた――東浩紀(批評家) 逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げてくれ――本書より
  • ペガサスの記憶
    3.6
    桐島洋子と三人の子供たちが繋ぐ家族の物語。 「この伝記を読めば、なぜ私たちが桐島さんにあれほど熱狂したかわかる」・・・林真理子(作家) フリージャーナリストとしてマス・メディアで活躍するかたわら、未婚のまま、かれん、ノエル、ローランドの三姉弟を育て上げ、「女性の自立と成熟」の代名詞として女性の絶大なる人気を集めた桐島洋子による、破天荒で波瀾万丈な自伝に加え、三人の子供達が、母への思いを存分に綴った、最初で最後の「桐島家」本格自叙伝。長年の桐島洋子ファンをはじめ、自分らしく生きることを模索する現代の女性たちに、年代を超えて勇気と元気を与えてくれる1冊。 「大胆不敵で聡明で驚くばかりの行動力。お嬢様育ちで女王様のようでもあり、恋をすると熱烈――」(桐島かれん) 「人間としての母に対する私たちのリスペクトは揺るぎないものです。その絆はどんなことがあっても変わりません」(桐島ノエル) 「現代のシングルマザーたちが置かれている環境も大変ですが、母の生き様が少しでも励みになってくれたら幸いです」(桐島ローランド) 今こそ知りたい! 「桐島洋子」という生き方。
  • プカプカ 西岡恭蔵伝
    4.0
    「俺のあん娘」はもうひとりいた――。 タバコ好きで、いつもプカプカ吸っている奔放な女性に恋する男の心情を歌ったヒット曲『プカプカ』。これまで50人を超えるアーティストにカバーされ、リリースから半世紀を経た今も多くの人に歌い継がれるこの名曲を生み出したのは、関西出身のシンガーソングライター・西岡恭蔵だった。 『サーカスにはピエロが』『君住む町に』『春一番』といった関西フォーク史に刻まれる定番曲、細野晴臣プロデュースによる『街行き村行き』やNHK「みんなのうた」で放送された『バナナ・スピリット』など、ファンに愛され続ける名曲は数えだしたら切りがない。矢沢永吉のスタンダード・ナンバーである『トラベリン・バス』や『A DAY』『あ・い・つ』などの作詞を手掛けたことでも知られている。 誰にも真似できない独自のサウンドを生み出した西岡恭蔵は、しかし、1999年4月に50歳という若さでこの世を去った。あまりに突然の訃報に言葉を失った友人・知人も多く、これまで1冊の評伝も出されていなかった。 本書は、その初めての本格評伝となる。 『プカプカ』誕生にまつわる“謎”の数々。 三重・志摩の海を見て育った少年時代の音楽的原点。 「君住む街」大阪へ出てから経験した初めての恋。 関西フォークの聖地・喫茶店「ディラン」での日々。 東京でのレコード・デビューと作詞家KUROとの結婚。 中米からアフリカまで世界中を旅して作ったラブソング。 創作に懸ける情熱と苦悩、最愛の伴侶KUROとの別れ。 そして、「ゾウさんとKURO」を支え続けた仲間たち――。 “不世出のシンガーソングライター”の知られざる生涯が、いま明かされる。
  • 愛を描いたひと イ・ジュンソプと山本方子の百年
    4.0
    第27回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 イ・ジュンソプは韓国の国民的画家である。 朝鮮半島の平原(現在は北朝鮮)に生まれ、日本統治時代に東京で絵を学び、朝鮮戦争により釜山へ避難。1956年にソウルで没した。 その人生は映画や演劇の題材とされ、美術の教科書にも掲載されている。 しかし、日本で名を知るものは少ない。 その妻・山本方子は日本人である。方子は、貧困と混乱の極みにあった朝鮮半島に夫を残し、幼な子とともに日本に帰国した。 夫への愛を胸の奥にしまい、ひたすら子供のために暮らしを支えた。 筆者は、韓国での現地取材に加え、方子へのロングインタビュー、夫婦が交わした数々の手紙から、運命に引き裂かれた夫婦の実像を描く。 カラー口絵に26点の絵・手紙を収録、未公開書簡も多数掲載。 第27回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 この作品を通じて彼という画家の存在を多くの人たちに知ってほしいと純粋に願う――辻村深月(作家) 太く短く生きた情熱的な画家と、日々を懸命に生きた寡黙な妻。その非対称性が胸に迫り、日韓の微妙な関係性まで映し出しているように思えた――星野博美(ノンフィクション作家) 朝鮮戦争時に、家族に怒濤の勢いで押し寄せてくる歴史の荒波が、あたかもそこにいるかのような臨場感で迫ってくる――白石和彌(映画監督) ※いずれも選評より。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 幻のオリンピック~戦争とアスリートの知られざる闘い~
    4.0
    東京五輪中止! そのときアスリートたちは。 新型コロナで東京五輪は延期。今、アスリートたちは夢の舞台を信じ、黙々と練習に励んでいるが、かつての日本には、夢のみならず命までも奪われたアスリートたちがいた――。 1940年に開かれる予定だった“幻の東京五輪”。活躍が期待された選手たちは、戦争一色に染まる時代の中でスポーツの晴れ舞台から去り、戦地へと送られた。有名なアスリートたちは、国威発揚のために “宣伝効果”の高い激戦地に送り込まれ、多くの者が遠く離れた地で無念の死を遂げた。 いま再び、東京五輪が混乱する中、アスリートの尊厳を奪った戦争の事実を明らかにし、彼らの激動の人生を見つめる。 2019年8月18日に放送されたNHKスペシャル「戦争と“幻のオリンピック” アスリート 知られざる闘い」の書籍化。同番組は、北島康介や長谷部誠がガイド役となり“幻の東京五輪”で活躍が期待されたアスリートたちの無念の人生を辿り、話題となった。戦地に赴いたアスリートたちが家族に宛てた手紙や遺族の証言など、番組で放送できなかった重要資料も加え、個人のエピソードを軸に、戦争とスポーツの関係を改めて問う。
  • 渡辺錠太郎伝 ~二・二六事件で暗殺された「学者将軍」の非戦思想~
    5.0
    渡辺和子の父はなぜ二・二六で殺されたのか。 昭和11年2月26日未明――。 雪に覆われた東京・荻窪の渡辺邸で何があったのか? 「非戦平和」を訴え続けた「良識派」軍人の思想と生涯が、初めて明かされる。 ベストセラー『置かれた場所で咲きなさい』などの著作で知られるシスター渡辺和子の父・錠太郎は、日本が戦争へと突き進む中で起きた史上最大のクーデター未遂事件「二・二六事件」で、陸軍軍人としてただ一人“襲撃目標”にされた人物だった。 戦争だけはしてはいけない――。第一次大戦後のドイツなどを視察し、戦争の実相を知悉していた錠太郎は帰国後、戦争を避けることがいかに重要かを説いて回った。 「私は戦い破れたドイツ、オーストリーばかりでなく、勝った国のイギリス、フランス、ベルギー、オランダなどもつぶさに見て来たが、どこもかしこもみじめな有様であった。日本も世界の列強にならねばならぬが、しかし、どうでも戦争だけはしない覚悟が必要である。」(評伝『郷土の偉人 渡邉錠太郎』より) 無類の読書家でもあった錠太郎は、俸給の多くを「丸善」での軍事書などの支払いにあてていたという。 「非戦平和」を唱え続け、志半ばで凶弾に斃れた悲劇の軍事エリートは、なぜ同じ陸軍の兵士たちの手で殺されなくてはならなかったのか。残された娘は、父の死に何を学び、どう行動したのか――。 第26回山本七平賞奨励賞を受賞した気鋭の歴史研究者による傑作評伝。
  • 殺しの柳川 日韓戦後秘史
    3.7
    在日に愛され、在日に憎まれた男の真実。 最強の「在日ヤクザ」と称された柳川次郎は、1969年に柳川組を解散すると日韓の架け橋として両国を行き来した。全斗煥時代には政権中枢に影響を及ぼすも、民主化とともに力を失い、志半ばで1991年に没した。 柳川が堅気となった後半生は、これまでほとんど語られたことがなかった。暴力的なイメージゆえに、日本人社会だけでなく在日社会からも白眼視されたからである。日韓戦後史のなかで異彩を放った男の本格評伝。
  • 左がきかない「左翼記者」~朝日新聞元論説副主幹のパーキンソン闘病記~
    -
    左がきかない「左翼記者」。 朝日新聞の論説委員副主幹として社説をとりまとめ、『報道ステーション』ではレギュラーコメンテーターとして活躍してきた恵村順一郎氏。15年春、攻勢を強める安倍政権と向き合う中で異変が襲う。重度の便秘、手足のしびれ、激烈な腰痛。下された病名は不治の病「パーキンソン病」だった。闘病生活とジャーナリズム、決断した記者引退、いま思う朝日新聞の存在意義……病と共に駆け抜けた記者人生を丁寧に綴ったノンフィクション。 (底本 2023年11月発売作品)
  • あんときのRADWIMPS ~人生 出会い編~
    4.7
    RADWIMPS初の公式ノンフィクション。 「本当のことじゃないと、届かない」と洋次郎は度々語っていた。 でもこんなに何でも赤裸々に歌ってしまって、大丈夫なんだろうか? レコード会社の社員として「化け物みたいに圧倒的なアーティスト」を探していた著者は、CDショップの試聴機で横浜の高校生バンドと出会う。 イントロもなく突然始まった歌を聴いた瞬間、新しい風が吹いてきたように感じた。 「ついに見つけた! ここにいたのか!やっと出会えた!」 10代の少年だった彼らは、2006年に発売されたメジャーデビューアルバム『RADWIMPS 3 無人島に持っていき忘れた一枚』、『RADWIMPS 4 おかずのごはん』の2枚で熱狂的なファンを獲得。「大人が知らない社会現象」を巻き起こすことに。一方で表現者として恐るべきスピードで進化を遂げていく野田洋次郎とメンバーとの間には見えない亀裂が生まれ、名曲が誕生するごとにドラマが起こっていた。 “すごいバンド”になるために、変わり続けることを選んだ4人の若者達の歓喜と苦悩の日々。すべてを見守っていた著者が克明に描いた公式ノンフィクション。 巻末には野田洋次郎による書き下ろし原稿を掲載。
  • ルポ 百田尚樹現象 ~愛国ポピュリズムの現在地~
    4.1
    デジタル先行配信! 百田尚樹独占インタビュー5時間半! 百田尚樹は“ヒーロー”か“ぺてん師”か―― 5時間半にわたる独占インタビューで 本人が初めて語った「百田尚樹現象」の本質とは? 見城徹、花田紀凱、小林よしのり、西尾幹二、藤岡信勝ら、 百田現象に影響を及ぼした関係者の実名証言も多数収録。 当事者の言葉から2010年代の日本を象徴する社会現象の謎に迫る。 電子書籍にて先行配信。 * * * ブレイディみかこ氏(ライター・コラムニスト)、絶賛! 「目を閉じていても現象は消え去らない。 壁を超えてみるまでそこにあるものは見えない。 書かれなければならない作品が、 読まれなければならない時に出て来た」 * * * 百田尚樹は、2010年代の日本を象徴する社会現象とも呼べる存在だ。 彼の言葉には多くの批判が集まる一方、数々のベストセラーを生み出してもきた。 賛否両論を巻き起こしながら、彼が日本中の注目を集めるのはなぜか? 百田本人のインタビューに加え、見城徹、花田紀凱、小林よしのり、西尾幹二、藤岡信勝ら関係者の証言をもとに、 百田の「放送作家」「小説家」「右派論客」としての3つの顔に迫る。
  • 「深層」カルロス・ゴーンとの対話~起訴されれば99%超が有罪になる国で~
    4.5
    元特捜検事が全ての“深層”を聞き出した! ゴーン氏は出国後、各国メディアの取材に「この事件は日産と検察が組んだクーデターであり、私は罪に問われるようなことはしていない」と主張したが、詳細を明らかにしなかったことから、日本国内では「ただの言い逃れ」との批判を浴びた。実はその詳細を、彼は日本出国前に明らかにしていた。元特捜検事で、事件当初からこの事件の不当性を主張していた郷原信郎氏のインタビューに応じ、10時間以上にわたって真相を話していたのだ。出国後もレバノンとのテレビ電話で取材を重ね、日産、検察、日本政府の事件への関与について、実名を挙げて明らかにしている。「検察は大きな力の操り人形だった」――ゴーン氏の証言をもとに、事件の“深層”を明らかにする。
  • 天皇陛下のプロポーズ
    -
    初めて明かされる陛下と美智子さま純愛秘話。 その時、陛下はタオルで汗を拭きながら、「あんなに正確に粘り強く打ち返してくるのだから、かなわないよ。すごいね」とおっしゃいました。その表情に悔しさは微塵もなく、夏の暑い日差しのもと、むしろさばさばとした爽やかさに満たされているようにも感じられたのです。(本文より) 昭和32年8月19日。軽井沢のテニスコートで運命的な出会いをした天皇陛下と美智子さまが、ご成婚に至るまでお二人の電話取り次ぎ係としてキューピッド役を務めた織田和雄氏。当時の著者の日記とメモをもとに、これまで語られることのなかった純愛秘話を明らかにした歴史の証言。 ※この作品には一部カラーが含まれます。
  • 狼の牙を折れ~史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部~
    4.2
    公安捜査官「実名」ノンフィクション。  東京・丸の内、三菱重工ビル。昼休みを終えようとするオフィス街に轟音と爆風が駆け抜けた。瞬く間に立ち込めた白煙、正視に耐えない遺体、身動きできない重傷者の上に容赦なく砕けたガラスの破片が降り注いだ。  現場に駆けつけた捜査官は、爆発の衝撃でコンクリートに生じたすり鉢状の孔に向かって心の中で語りかけた。  おまえら、やるのかよ。こんなことやっても世の中はなんにも変わりゃしないんだよ。なんでこんな罪もない人たちを殺すんだ。俺たちが「受けて立たなきゃいけない」じゃないか――。  犯行声明を出したのは「東アジア反日武装戦線“狼”」。11件に及ぶ連続企業爆破事件の嚆矢だった。  史上最大のテロ「三菱重工業爆破事件」を引き起こした謎の犯人グループは、天皇暗殺まで企てていた。「狂気の犯罪」に警視庁公安部はどう立ち向かったのか。  捜査の指揮を執った土田國保警視総監の日記を初公開。日本で初めての公安捜査官「実名」ノンフィクション。今、最大の秘密組織がヴェールを脱ぐ。
  • 多田駿伝~「日中和平」を模索し続けた陸軍大将の無念~
    4.5
    戦後日本人はなぜこの男の存在を忘れたのか。 「圧倒的な事実で迫る昭和秘史」――古川隆久・日本大学教授推薦 昭和13年1月15日、首相官邸において「大本営政府連絡会議」が開かれた。蒋介石率いる中華民国との和平交渉を継続するのか、それとも打ち切って戦争に突き進むのか、日本側の最終決断がいよいよ決せられようとしていた。近衛首相、廣田外相、米内海相らが居並ぶこの会議で、たった一人「戦線不拡大」を訴えたのが、参謀次長・多田駿だった。 「声涙(せいるい)共に下る」――多田は、日中間で戦争をすることが両国民にとっていかに不幸なことであるかを唱え、涙ながらに日中和平を主張したという。しかし、その意見が受け入れられることはなく、以後日本は泥沼の日中戦争に嵌っていくことになる。 陸軍屈指の「中国通」として知られ、日中和平の道を模索し続けた多田駿。だが、これまで評伝は1冊もなく、昭和史の専門家以外にはその名を知る人はほとんどいない。 「多田駿とは何者か?」著者はその疑問を解くために、厖大な数の文献を読み漁り、遺族を訪ねて未発表史料を発掘しながら、その足跡を丹念にたどっていく。 戦後日本人が忘れていた一人の“良識派”軍人の素顔がいま初めて明らかになる。
  • 「ありがとう」 上皇后・美智子さま“感謝のお気持ち” ~なぜ美智子さまのお言葉は胸に響くのか~
    -
    【ご注意】※この電子書籍は紙の本のイメージで作成されており、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 取材メモと秘蔵写真で綴る美智子さまの歩み。 コロナ禍でささくれ立った心、不安や苦悩に苛まれた心に、常に寄り添い、触れ合い、包み込みながら、多くの国民に勇気や希望を与えてきた上皇后・美智子さま。 2022年10月20日に米寿(88歳)を迎えられた美智子さまの88年をふりかえりながら、「なぜ美智子さまのお言葉は人々の胸に響くのか?」をテーマに、30年以上皇室記者として取材を続けてきた著者による取材メモ(秘蔵エピソード)と、皇室担当カメラマンによる厳選写真とともに綴る、上皇后・美智子さま「温もりのお言葉と写真」集。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 朱より赤く~高岡智照尼の生涯~
    3.3
    何かを断たなければ、生きていけない。  父は、女にだらしのない鍛冶職人だった。物心ついたとき、すでに母はいなかった。綺麗な着物を着せたる、という父の誘うような言葉に乗じて、12歳だった彼女は、気が付けば菜乃葉の名で大阪にて舞妓見習いをさせられていた。  14歳で旦那への腹いせのようにして小指を切り落としたことで世間の耳目を集め、ブロマイドは飛ぶように売れた。花柳界から退いたあとも、社長夫人、映画女優と華やいだ世界に身を置いた。  それでも、彼女の心が定まることはなかった。38歳、仏門を叩いた。
  • 愛しのレスリー ~「ベイ・シティ・ローラーズ」日本人妻の愛と葛藤の42年~
    -
    元世界的スターの日本人妻が語る衝撃の真実。  ベイ・シティ・ローラーズ(BCR)といえば、70年代後半に日本はもとより世界中を熱狂させたアイドルロックバンドだった。数々のミリオンセラーを連発し、中でも「Saturday Night」は全米No.1ヒットになり、今でも曲がかかることもある。そのBCRでひときわ人気者だったのがボーカルのレスリー・マッコーエンだった。彼の行くところは常に黄色い声援に包まれていた。  そのレスリーが突然亡くなったのは2021年4月のことだった。出会いから数えて42年間、連れ添ったのは日本人妻のケイコさんだ。彼女が語る生前のレスリーの素顔は驚くべきことの連続だ。  複数の女性との不倫、ドラッグ中毒にアルコール中毒、そして17歳のときに男性にレイプされてからはバイセクシャルでもあったという。そのようなことが続けば、妻は悩み苦しむのは当然だ。別れたい、死にたいと思ったことも1度や2度ではない。それでも彼女がレスリーの元を離れなかったのには、どのような理由があったのか。そこには周りからはわからない、二人だけの深い絆があったのだ。知られざる事実に衝撃を受けることは必至の内容だ。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 家族写真~3.11原発事故と忘れられた津波~
    4.5
    「ずーっとおいてきぼりだ、ここは」 第26回小学館ノンフィクション大賞受賞作の単行本化。著者は元テレビディレクターで現在はドキュメンタリー監督として活躍中。 福島県南相馬市で生きる、上野敬幸さん一家を襲った東日本大震災。 上野さんは、両親と幼い2人の子どもの家族4人が津波にのまれました。しかし、その後に起きた原発事故により、自宅のあった地区は避難指示区域に指定されます。そして、行方不明者がまだいるにも関わらず、警察も自衛隊も捜索に入らなくなってしまったのです。 本書は、そのような中で避難を拒み、仲間とともに行方不明の家族を自力で捜す上野さんの姿を、著者が7年にわたり丹念に取材した記録です。震災から年月が経つにつれ一般には報道されにくくなってしまった、被災地での現実が明らかにされる労作です。 「復興」という大きな言葉からはこぼれ落ちる心のこまやかな変遷を、著者は丁寧な筆致で描出します。 「見つからない」のではなく「捜しにきてもらえない」場所にいる行方不明の家族を今も捜索し続ける上野さんや、福島の現在を、ぜひお読みください。
  • 海峡に立つ ~泥と血の我が半生~
    3.6
    「戦後最大のフィクサー」衝撃の自叙伝。 「闇社会の帝王」と言われた戦後最大のフィクサー・許永中の自叙伝。 イトマン事件、石橋産業事件で逮捕されるなど、数多くの経済事件でその名が取り沙汰されてきた許が、自身の半生を初めて綴った。 日本と韓国を股にかけ、極道から巨大商社、銀行、テレビ局まで、縦横無尽に駆け抜けた許は、そのとき何と戦い、何を願っていたのか。 大阪の朝鮮部落で過ごした幼少期の原風景、日本が狂乱したバブル時代に自ら関わった事件の表と裏、政財界から暴力団までを貫くその人脈、2年間の逃走生活、そして日韓の未来への願い……その全てをここに明かす。
  • 親日を巡る旅 ~世界で見つけた「日本よ、ありがとう」~
    3.5
    世界は「親日」で溢れていた! 世界各地を訪れ、現地の人々と交流した筆者が見たのは、日本人が想像もしない各国の親日ぶりだった。 一部の国の「反日」ばかりがクローズアップされるなか、その他の多くの国々では、日本の過去の貢献や功績をいまも語り継いでいたのだ。 親日の背景には、そうした先人たちが流した汗、払った犠牲があった。日本人が忘れてしまった歴史の真実に光をあてる。 ◎ミャンマーが忘れない独立支援の恩 ◎カンボジアの紙幣に描かれた日の丸 ◎ガダルカナルで日本兵を弔う人々 ◎ポーランドで語り継がれる孤児救出 ◎フィンランドが熱狂した日露戦争勝利 など、12か国の親日とその背景に迫る。 現地の人々の貴重な証言と、各地で撮影した戦跡や歴史的遺物の写真も多数収録。 ※この作品はカラーを含みます。
  • 復興から自立への「ものづくり」 ~福島のおかあさんが作ったくまのぬいぐるみはなぜパリで絶賛されたのか~
    4.0
    ※この作品は固定レイアウト版です。 レイアウトの関係で、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 “ものづくり”でいかにして立ち上がったか。 東日本大震災後、東北各地でものづくりによる復興プロジェクトが数多く立ち上がりました。その後、目の前の課題を解決するための試行錯誤を経て、しだいに復興という目的を超え、地域ビジネスに成長したプロジェクトも登場しています。その成長のプロセスには、人口減少、少子高齢化、産業の衰退など、いま全国の地方が直面する課題解決へのヒントもちりばめられています。 そうしたプロジェクトを現在までに80件以上取材し、成り立ちから作り手たちの思い、完成した商品までを丁寧に紹介してきたウェブサイト「東北マニュファクチュール・ストーリー」に掲載されたものづくりの物語から、21話を厳選し、アップデートして一冊の本にまとめました。 なぜ“ものづくり”だったのか。たくさんのものを失った人たちが、手を動かし、ものをつくることにより、いかにして仕事や収入、生きがい、仲間、新しい居場所を見つけ、立ち上がっていったのか──震災から8年となるいまだからこそ、たくさんの人に知ってほしい物語です。
  • ユージン・スミス ~水俣に捧げた写真家の1100日~
    4.0
    水俣病を世界に告発した写真家の本格評伝。  二十世紀を代表する写真界の巨匠、ユージン・スミス(1918-1978)の代表作であり、人生最後のプロジェクトでもあったのが、写真集『MINAMATA』(1975年)でした。なかでも有名なのが、胎児性水俣病患者の娘をいとおしむように胸に抱く母の姿をとらえた「入浴する智子と母」の一枚です。この写真は世界中に衝撃を与え、水俣の公害の実態を海外に知らしめる役割を果たしました。  写真集『MINAMATA』のプロジェクトは、妻アイリーン・スミス氏との共同作業でしたが、もうひとり重要な役割を果たしたのが、当時ユージンのアシスタントを務めていた石川武志氏です。ユージンが水俣で過ごした約3年間、彼と生活をともにしながら撮影活動を支えた石川氏の視点から、独特の撮影手法や患者との交流、写真にかける情熱、情の深い人柄など、これまで語られることのなかったユージン・スミスの「水俣」がよみがえります。  2012年、第19回小学館ノンフィクション大賞受賞作品。
  • 南の国のカンヤダ
    5.0
    スタジオジブリ鈴木敏夫の初小説。 スタジオジブリ鈴木敏夫初のノンフィクション小説―― どこまでも続くパクトンチャイの田園風景を見ながら散歩をする。 だんだんと日が落ちていき、夕方になると、大人たちは誰かの家の庭先に自然と集まり、酒盛りをはじめる。子どもたちは近くの川で水遊びをして、はしゃいでいる。そうした風景を見ていると、なぜか子ども時代に夏休みに帰省したときの思い出がよみがえってくる。 その街で大家族と暮らすシングルマザーのカンヤダは、真っ直ぐ正直に生きている。端から見たら不器用だ。もっと上手に生きればいいのにと思う。だけど、彼女は決して、自分の生き方を変えない。 でも、だからこそ私は彼女に惹かれていった。
  • 全告白 後妻業の女~「近畿連続青酸死事件」筧千佐子が語ったこと~
    3.6
    あの「後妻業殺人犯」の獄中告白。 筧千佐子と交際、結婚し、間もなく亡くなった高齢男性は10人以上とも言われ、千佐子が彼らから相続した不動産や預貯金の合計額は10億円と見られています。 著者の小野一光氏は、事件取材の大ベテラン。これまで多くの殺人事件を取材し、様々な殺人犯を見てきました。その彼が、丹念な周辺取材をし、公判にも通って、ついに千佐子への獄中インタビューに成功します。 過去に例のないほど大規模な「後妻業殺人事件」を起こした動機とは? 手口は? そして被害者への思いに至るまでを千佐子にぶつけています。 そのほか、 怒りに震える被害者の親族たち 彼女が高齢男性との出会いの場として使っていた結婚相談所 殺害されなかった元交際相手 など、千佐子以外のキーマンの告白も掲載。 圧倒的な取材力で事件の真相に迫っています。
  • 柔の恩人~「女子柔道の母」ラスティ・カノコギが夢見た世界~
    5.0
    オリンピック女子柔道躍進を支えた感動秘話。 女子柔道のオリンピック種目化のために闘ったユダヤ系アメリカ人女性柔道家、ラスティ・カノコギの生涯を描く感動のノンフィクション。彼女がいなければ、女子柔道は20年遅れていたかもしれない……。 「釘になるな、ハンマーになれ」それが、彼女の口癖だった。 幼少期は、差別と貧困のどん底にいた。少女時代は、街でけんかに明け暮れた。全てを擲った最初の結婚も失敗……。そんな彼女を救ってくれたのは、「JUDO」という名のスポーツだった。やがて彼女は、柔道のために、自分の全人生と全財産を懸けた壮絶な闘いに挑んでいく――。 「(日本で)柔道を学ぶうちに、“内に秘めた強さ”というものがあることを知った。……他人に対して何かができることこそ、本当の強さだと知った」(ラスティの言葉より) 「強さ」とは、「力」だけではない。「強い」だけが貴いわけじゃない――。柔道のために孤軍奮闘し続けた、不屈のアメリカ人女性柔道家の知られざる人生の記録。
  • 奇跡の歌~戦争と望郷とペギー葉山~
    4.2
    望郷と鎮魂の歌が織りなす奇跡。 2017年4月に急逝した戦後日本を代表する歌手・ペギー葉山。愛した人々に見守られ、彼女は代表曲『南国土佐を後にして』の譜面を胸に抱いて天へ召された。 彼女の人生を大きく左右することになった同曲のルーツは、戦争中に中国戦線の兵隊たちによってつくられた『南国節』にさかのぼる。元兵士が述懐する極限の戦場、生と死の狭間にいた若者たちが異国の地で故郷を忍び、家族に思いを馳せながら歌い継いだ「望郷の歌」は、同時に仲間への「鎮魂歌」でもあった。ペギーが、激戦に次ぐ激戦のさなかに生まれたこの歌に出会ったのは、偶然だったのか、それとも必然だったのか。「死」の4か月前、ペギーが筆者に対して語った数々の述懐は、その謎を解き明かし、はからずも彼女の「遺言」となった――。 自身もまた戦争に翻弄された少女時代を送ったペギーによって新たな「命」を吹き込まれた『南国土佐を後にして』が国民的なヒットとなったことで、新しい曲が発見された。そしてその曲が、東日本大震災の被災者たちを勇気づけ、大きな影響を与えていく。戦地の若者が口ずさんだ歌の誕生から実に80年近くを経ても、多くの名もなき人々が共鳴し合う奇跡の物語は脈々と続いていた。丹念な取材と構成で明かされる、忘れ去れていた日本人の優しき心とは――。
  • 昭和天皇は何と戦っていたのか 『実録』で読む87年の生涯
    -
    昭和天皇の87年の生涯を「追体験」できる。 宮内庁が24年余りの歳月をかけて作成した全61巻、1万2137ページ。そんな一大歴史資料「昭和天皇実録」を丹念に読み込んだ著者は、ダイアリー(日記)方式で87年8ヶ月の生涯を綴ります。 そこには、コップに水滴が一滴ずつたまるがごとく、日本が「戦争」に歩む姿が描かれています。21世紀の我々が昭和天皇の喜び、怒り、悲しみ、苦悩を知ることは、「激動の20世紀」を“追体験”することにほかなりません。 ――2019年3月完結予定の『実録』が、この一冊ですべて学べます。
  • 翔べ!YS-11 世界を飛んだ日本の翼
    3.0
    日本が生んだ傑作旅客機YS-11(イチイチ)の軌跡! 1962年、日本の翼は国民の夢と期待を乗せて、大空に舞い上がった。戦後初めて日本人の手で創られた旅客機YS-11は、北は稚内から、南は石垣島や与那国島まで、日本全国を駆けめぐる。そして、海外にも輸出され、アラスカでは凍てつくアリューシャン列島の島々を結び、アメリカでは首都ワシントンにも乗り入れた。アフリカではガボン共和国の大統領専用機として活躍した。そして、世紀を超えて、21世紀の東南アジアを飛ぶ。YSは、今も「昭和の浪漫」を乗せて日本の空を飛び続けているが、2006年までに日本のエアラインから姿を消す。40年以上前に開発されたメイド・イン・ジャパンの偉大な航跡を追いかける。 ※【ご注意】この作品には図が含まれており、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。タブレット端末、PCで閲覧することを推奨します。 ※この作品はカラー写真が含まれます。
  • 開高健電子全集完結記念写真集 誰も見たことのない開高健
    -
    一流カメラマンたちによる開高健のベストショット他、初公開の写真や資料でファンも知らなかった開高健の素顔に迫る電子写真集! 開高健と数々の仕事をした一流カメラマンたち、立木義浩、高橋昇、秋元啓一、水村孝、青柳陽一、桐山隆明などが自ら選んだベストショット集をはじめ、サントリー(当時は壽屋)宣伝部時代、ベトナム戦争従軍時代、芥川賞作家としての顔、釣り師として、ノンフィクション作家として、また食通としての足跡を紹介。酒、女、友情、ファッションに関する(秘)エピソードや、48年ぶりに明らかになる、銀山湖(奥只見湖)のイワナの真実、取材メモは取らないといわれていた開高健の「オーパ!」幻の取材メモ全文、「オタワの奇跡」を呼び込んだ「船坂真一との未公開書簡集」全文、ノーベル文学賞授賞式の出席用に仕立てていたタキシードに関する秘話など、初めて明らかになる関係者の証言や貴重な写真の数々を収録。開高健の生涯を360度全方位から追体験できる、ファン必見の電子写真集が完成。 【ご注意】※レイアウトの関係で、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立読みファイルをご確認いただくことをお勧めいたします。 ※この作品はカラー版です。
  • 白菊-shiragiku- 伝説の花火師・嘉瀬誠次が捧げた鎮魂の花
    4.0
    日本一感動する花火の原点はここにあった。 「三尺玉」「ナイアガラ」そして復興祈願花火「フェニックス」……。 日本三大花火大会の一つに数えられ、毎年百万人もの観衆を集める新潟県・長岡の大花火は、見ているだけで涙を誘われる“日本一感動する花火”とも評されている。 なぜ、花火で泣けるのか?  「涙の理由」を知るべく、著者は、半世紀以上にわたって長岡花火を打ち上げ続けてきた花火師・嘉瀬誠次(九十二歳)への取材を重ねた。その花火づくりに大きな影響を与えてきたのは「戦争」「シベリア抑留」という苛酷な経験であり、嘉瀬が亡き戦友への想いを込めてつくった花火「白菊」にこそ疑問を解く鍵があった――。 「伝説の花火師」の生涯をたどり、感動の真実に迫るノンフィクション。
  • 特攻服少女と1825日
    3.5
    辻村深月さんほか各界の著名人が絶賛! 選考委員が大絶賛して受賞に至った第29回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 ◎辻村深月氏  この著者でしか語り得ない当時の日々と、登場する少女たちが非常に魅力的。無視できない熱量を感じた ◎星野博美氏 一生懸命全力で怒り、楽して生きようとは露ほども思わず、落とし前は自分でつける彼女たちのまっとうさが愛おしくなった。これぞ、生きた歴史の証。多くの読者と共有したい作品だ ◎白石和彌氏  出てくる少女たちがみんないい。編集長として立ち上げた雑誌が次第に筆者の思惑とは別に少女たちの集まる場所になっていく過程も面白かった ほかにも、 ◎ラランド・ニシダ氏 一時代の一瞬の熱狂の生き証人。比嘉さんが書き残したことでレディースの女たちが、令和の今に生き生きと蘇ってきた ◎麻布競馬場氏 正しい場所ではなかったに違いない。でもそこで少女たちがグロテスクなほどに輝いていたという事実の重さから、僕は目を背けることができない ◎瀧川鯉斗氏 “暴走族のルール”がここまで繊細に描かれていることに脱帽した と各界からも感動の声が続出している話題の1冊です!
  • ポジティブスイッチ 絶望からの思考革命
    -
    逆境を楽しみ尽くす! 澤邊芳明の人生は、大学入学直前の1992年に突如暗転した。バイク事故によって頸髄を損傷。首から下は動かない。入院生活で幾度も絶望に打ちひしがれた末、ある思考に辿り着いた。 「俺は障害を受け入れない」 事故前の身体に戻ることは難しい。ならば社会そのものを変えよう――澤邊が「ポジティブスイッチ」を初めて意識した瞬間だった。 病室で、インターネット登場前のパソコンに情報技術の可能性を見抜き、ほぼ独学で習得。復学後、ワントゥーテンを京都に創業した。ネット広告で躍進を経て、東京進出。現在は、AIやXRなどの最先端テクノロジーを駆使するクリエイティブ集団として世界の注目を集める。 1ミリも体を動かせない経営者は、それゆえに自由を希求し、世界を動かし続ける。事故から約30年に及ぶ道のりを綴った本書は、異端経営者のビジネス立志伝にして、知的武装を可能にする思想書でもある。 特異な人生を歩んでいるように見える。しかし、彼が「ポジティブスイッチ」とよぶ問題解決アプローチは、「誰にでも再現できる」と澤邊は言い切る。 <私がお伝えしたいのは、ポジティブでいるということはあくまでスキルであり、誰でも習得できる思考法だということです>――本書より
  • 秋篠宮
    3.9
    人間・秋篠宮の実像がいま明らかになる。 「令和」という新時代を、皇嗣として迎えた秋篠宮だが、コロナ禍のもと皇室行事の多くは中止を余儀なくされ、長女の結婚問題にも揺れた。 弟として、 父として、 皇嗣として、 何に悩み、何を考え、 何を語っていたのか。 激動の5年間、秋篠宮邸に合計37回通ったジャーナリストによる唯一無二のインタビュー録。 *** 「二人はそれでも結婚しますよ」 「最近はSNSでの情報拡散も多々あります。かなりけしからん記述も見られますが、それらまで含めて対応するのは、とてもできることではありません」 「ある一定の年齢を超えた時期に、余生を大事にすることは、それが天皇であっても同じ人間として人間的に生きる権利という観点からも大切なことではないかと思いました」 「私の『自由』は、頭の中の自由が一番大切になります」 「地方に母が出かけるというので、ものすごく泣いたという思い出は鮮明に残っていますね」 ――いずれも本書に収録された秋篠宮の発言。 (底本 2022年5月発行作品)
  • マイホーム山谷
    4.2
    第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 日本有数のドヤ街として知られる東京・山谷。 この地で2002年に民間ホスピス「きぼうのいえ」を創設した山本雅基氏と妻・美恵さんは、映画『おとうと』(山田洋次監督)のモデルとなり、NHK『プロフェッショナル』で特集されるなど「理想のケア」の体現者として注目を集めた。 ところが、現在の「きぼうのいえ」に山本夫妻の姿はない。 山本氏は施設長を解任され、山谷で介護を受け、生活保護を受給しながら暮らす。美恵さんは『プロフェッショナル』放送翌日に姿を消し、行方が分からないという。 山本氏は、なぜ介護を担う立場から受ける立場になったのか。 なぜ美恵さんは出て行ってしまったのか。 山本氏の半生を追う中で、山谷という街の変容と、特殊なケアシステムの本質を見つめた、第28回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 選考委員絶賛! ●星野博美氏――「助ける側と助けられる側の境界線が曖昧な、山谷の特異な寛容性を見事に描ききった」 ●白石和彌氏――「人間を見つめるとは、どういうことか改めて勉強になりました」 ●辻村深月氏――「ユーモアを交えつつも、何かや誰かを否定するスタンスを決して取らないのが素晴らしい」
  • 時速5キロの歩き旅 リヤカー引いてアフリカ縦断
    4.0
    リヤカー引いてアフリカ縦断徒歩の旅。 吉田正仁氏は、2009年1月に中国の上海からユーラシア大陸を横断すべく歩き始めました。 すべての荷物をリヤカーに載せて。1年9か月後にはユーラシア大陸最西端のポルトガル・ロカ岬に到着。 その後、2011年10月まで北米大陸横断、2012年6月までにオーストラリア大陸を縦断し、 東南アジアを経て上海に戻ったのが2013年8月。総歩行距離は4万キロを超えました。 このことで地元鳥取県から「鳥取県栄光のチャレンジャー賞」を授与されます。 2014年10月にはアフリカ大陸縦断を目指してエジプトに旅立ちました。もちろんリヤカーを引いて。翌年7月には南アフリカの喜望峰に到着。 その後も南米大陸縦断~北米大陸縦断と旅を続け、2018年4月に帰国しました。 本書は、吉田氏が今回の旅で最も印象的だったと言うアフリカ大陸のエピソードをまとめるものです。 ほぼ1年の旅で出会った人たちや、遭遇したアクシデント、言葉を失うほどの絶景などを存分に語ります。 時速5キロの徒歩旅だからこそのエピソードが満載です。 吉田氏は「小さな1歩であっても、それを継続し、積み重ねることで遙か遠くの目的地に達する」と言います。 ※この作品にはカラー写真が含まれます。
  • 沖縄独立を夢見た伝説の女傑 照屋敏子
    4.0
    第14回小学館ノンフィクション大賞受賞作。 戦後、沖縄の自立のために多くの事業を起こし、大宅壮一に「沖縄に男あり」と言わしめた“海の女王”初の本格的評伝。照屋敏子(1915~84)は沖縄・糸満生まれ。幼い頃に両親を亡くし、16歳にしてセレベス島へ駆け落ち。19歳で結婚し沖縄に戻るも、空襲を受けて福岡に疎開、終戦を迎える。戦後の混乱の中、沖縄出身者を集めて漁業団を結成。女頭領として頭角を現わし、舞台を南太平洋にまで広げていく。その後、米軍占領下の沖縄に帰った敏子は、ワニ皮バッグなどを揃える「クロコデールストア」を開業、無謀とも思えるほど多くの新規事業を提唱・実践していった――。まさに「女傑」と呼ぶべき沖縄女性の波瀾の生涯を描く。第14回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
  • タイワニーズ 故郷喪失者の物語
    4.3
    彼らがいたから、強く、深くつながり続けた。 戦前は「日本」であった台湾。戦後に「中国」になった台湾。1990年代の民主化後に自立を目指す台湾。戦争、統治、冷戦。常に時代の風雨にさらされ続けた日本と台湾との関係だが、深いところでつながっていることができた。それはなぜか。 台湾と日本との間を渡り歩いて「結節点」の役割を果たす、多様な台湾出身者の存在があったからである――まえがきより 台湾をルーツに持ち、日本で暮らす在日台湾人=タイワニーズたち。元朝日新聞台北支局長の筆者が、彼らの肖像を描き、来歴を辿りながら、戦後日本の裏面史をも照らす。 【目次】 ・蓮舫はどこからやってきたか ・日本、台湾、中国を手玉にとる「密使」の一族 辜寛敏&リチャード・クー ・「江湖」の作家・東山彰良と王家三代漂流記 ・おかっぱの喧嘩上等娘、排除と同化に抗する 温又柔 ・究極の優等生への宿題 ジュディ・オング ・客家の血をひく喜びを持って生きる 余貴美子 ・「551蓬莱」創業者が日本にみた桃源郷 羅邦強 ・カップヌードルの謎を追って 安藤百福 ・3度の祖国喪失  陳舜臣 ・国民党のお尋ね者が「金儲けの神様」になるまで 邱永漢
  • 万博の歴史~大阪万博はなぜ最強たり得たのか~
    4.5
    歴史を紐解きながら万博の本質と課題に迫る。 19世紀半ばにロンドンで生まれ、近代化を競う欧米列強が推進した「万国博覧会」は、世界最大の国際イベント・最強のコミュニケーションメディアとして国際社会に君臨してきました。万博は日本がもっとも注力してきたイベントでもあり、1970年の大阪万博は戦後日本の一大エポックとしていまも日本人の記憶に深く刻まれています。しかし社会環境の変化と制度疲労が重なる状況下にあって、これまでなんとか持ちこたえてきた万博も、いまはかつての輝きを失い、歴史的な岐路に立っています。このまま老衰を迎えてしまうのか、あるいは再生を果たすのか。その命運はまもなく決するでしょう。 万博という史上初の国際イベントがなぜ、どのようにして生まれ、どんな役割を担ったのか。 その後どのように発展し、どのような問題に直面し、どのように乗り越えてきたのか。 そしていま、いかなる事態に直面しているのか。こうした問題について通史的に読み解きながら、現状の問題と課題をさぐり、今後の展望と可能性を考えます。 それはそのまま「大阪万博がなぜあれほどの強度を持ち得たのか」に対する回答にもなっています。
  • 韓国「反日街道」をゆく~自転車紀行1500キロ~
    4.0
    「反日」も「嫌韓」も、もうウンザリだ。 茂木健一郎氏が激賞!「面白かった! 地を這う旅だからこそ、見えてくる真実がある。これは、時速19キロで走る筆者と読者がシンクロする新しいノンフィクションだ」 “国ごと嫌いになる”っておかしいだろう……。韓国では「反日」が、日本では「嫌韓」が今なお根強く残っている。だが、かくも嫌われる隣国とは、いったいどんな国なのか? 「自転車で一周してみて、やっぱり韓国が嫌いになるなら、それはそれで結構だ」――そんな思いを胸に、著者は旅に出る。 三・一独立運動記念碑、李舜臣将軍海戦碑、愛国志士祠堂、晋州・矗石楼、光州市内、天安・独立記念館……。幾多の「抗日」史跡をめぐる中で、時に現地の人々と議論を交わし、著者は“いまだ敗れざる日帝”の影を見る。「独立運動の志士たちの歴史を知り、自尊心を養うのは良いことだ。ただ、なにかを嫌わせるような自尊心は良くないと思う」 韓国人たちの詩情と歴史を学ぶ一方、日韓間の埋めきれない溝を感じながら、著者は新たな国家の物語を夢想して、南北軍事境界線へと自転車を漕ぎ出した……。地を這う旅の中で、知られざる隣人の心情や苦悩を“体験”してゆく、新感覚ノンフィクション。 【ご注意】※この作品は一部カラーです。 ※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 3D世界規格を作れ! ブルーレイ統一から3Dテレビへ。日本メーカーの誇りをかけた戦い。
    4.0
    勝者は誰だ!古くは、VHS対ベータのビデオ戦争。その後の、CDをめぐって世界の企業が争った規格戦争。そして、記憶に新しいブルーレイvs HD DVD規格の綱引き……。つねに、世界標準となる規格を得たものが勝者となっていく。そのため、世界中の企業が離合集散を繰り返し、熾烈な戦いを繰り広げてきた。 昨年、映画『アバター』の成功を機に、家庭のテレビはアッという間に3Dテレビ時代に突入した。日本メーカーでは、パナソニック、ソニー、東芝などが、DVD規格での協力関係や敵対関係を微妙に引きずりながら、それぞれが持つ特許と得意技術をもとに駆け引きを繰り広げる。  ただ、過去の企業戦争とちがっていたのは、ハリウッド映画産業の意向だった。しかも、ディズニー、ソニー・ピクチャー、ワーナー、20世紀フォックスといったビッグ・カンパニーがそれぞれの思惑で日本企業を巻き込んで暗躍を始めていたのだ……。 3Dテレビが、日本の家電企業の救世主となり、世界標準の座を奪うことによって、一気に世界経済の中心に躍り出るまでの全舞台裏を明かす、インサイド・ドキュメント。

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  • つまらない夜に取り残されそうで
    5.0
    大人気ライター、待望のデビュー作。 「ずっと子供のままでいたいと思ってた」 そう言って、きみは向こう側に行った― グループのなかで自分だけ結婚できない女子、女友達が結婚したのを機にマッチングアプリを始めるもうまくいかない刺激をとるか、安定をとるか。 「面白い仕事のためなら、生活や人間性は捨てなくてはいけない?」 安定したら面白くなるなんて、その人がつまらない人間だったにすぎないのだ。 いつまでも子どもの私を置いて君は「大人」になっていく。 結婚、育児、安定…社会のレールに乗り損ねたわたしたちに“人権”はあるのか。 SNSで他の家庭の幸せそうな投稿を見て鬱々とする独身アラサー男子、会社からドロップアウトした20代女子…都会に生きる男女のリアルすぎる短篇集がここに。 【章立て】 第一篇「恋と友情」 きみも「卒業」してしまうのか/アラサー、恋人ができない、わからない/「恋人未満」が決まった夜…etc. 第二篇「東京」 匿名性をくれる街、東京/「面白いヤツ」になりたかった/「オタク」をこじらせて…etc. 第三篇「労働と自立」 お前はつまらない男にひっかかって、この業界から消える/女子大生からの説教/20代前半、生きづらかったのは、何故…etc.
  • 雑草学研究室の踏まれたら立ち上がらない面々
    4.4
    そうだったのか! 雑草魂のほんとうの意味。 「雑草にとって大切なことはタネを残すこと。 だとしたら、踏まれても踏まれても立ち上がるって、 ムダなエネルギーを使っていると思わない?」 (本文より) 国立・私立 中学入試[国語]3年連続最頻出著者(2021~2023年 日能研調べ)であり、『はずれ者が進化を作る』『生き物の死にざま』の著者が初めて「私(自分)」を題材に、ライフワークである雑草と、イマドキな教え子たちを絡めてつづる、アンチ雑草魂エッセイ。 頑張りすぎたり、細かすぎたり、要領が良くなかったり・・・・・・不器用だけどまじめで実直な彼らとの日々は、常識に凝り固まりがちな教授のアタマと心をゆっくり溶かし、やがて気づかせる。 指示待ち学生が適確な指示を与えられたときに発揮する大きな力や、 好きなことしかやらない学生の視野の狭さがニッチな発見を生むことに。 効率を求めムダを省くのが優先される時代に、自分の武器をどう見つけるのか?  著者は苦労している割に報われない若者に、どんな言葉をかけるのか? 生きづらさに悩むZ世代、そしてZ世代との付き合いに戸惑う中高年にも、きっとヒントを与えてくれる一冊。
  • 声をたどれば
    -
    無名の人々に起こった予想もできない出来事。 人気サイト『withnews』『朝日新聞デジタル』で配信した記事が驚異の2億UU(累計閲覧者数)を誇る著者が執筆してきた、市井の人々に起きた予想もできないドラマチックな出来事を選りすぐって1冊に。 朝日新聞デジタルの有料会員だけしか読めなかったあの話題記事全25話。 亡父が起こした奇跡/ココイチの一皿で変わった人生/休業したスタバに貼られた感動メッセージ/内定ゼロ女子へANA客室乗務員からの手紙/愛犬の危篤と上司からの電話/廃棄目前のパンダのうんこ/認知症祖母のなぞなぞ/手配忘れた修学旅行バスほか。実話だけが持つ、驚きと感動に溢れたストーリー集。 家族、友人、そして大事な人にも読ませたくなる一冊です。 (底本 2022年7月発行作品) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 奥会津最後のマタギ ~自然との共生を目指す山の番人~
    -
    マタギとはただ獲物を狩るだけではない。 茨城の石油会社に勤めていた猪俣昭夫さんは、父の死を機に23歳で福島県金山町に帰郷。そこで猟師のマタギたちと深く接し、その技能や知恵を体得する。 以来、仕留めたクマは80頭以上。70歳を超える今でも冬は猟へ向かう。だが、ただクマを仕留めるだけでなく、「必要に応じて獲物を獲り、数を調整することで動物系、自然系の生態を守り、人間と自然の共生を図ることが自らの使命」だと考える。 春~秋には養蜂やヒメマスの養殖、野菜の収穫を行ない、自然の恵みを享受。そんな彼に師事したいという2人の若者も現われた。 奥会津の最後のマタギ。その2年間に密着した。
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記
    4.2
    彼女は、あなただったかもしれない。 2018年3月、東京都目黒区で当時5歳の少女、結愛ちゃんが息絶えた。十分な食事を与えられておらず、父親から暴力を受けていたことによる衰弱死だった。警視庁は傷害容疑で父親を逮捕。6月に父親を保護責任者遺棄致死容疑で再逮捕する際、母親・船戸優里も逮捕する。 本書は、2019年9月、第一審で懲役8年の判決を下された母親が、罪と向き合いながら綴った悲しみの記録である。 〈2018年6月7日、私は娘を死なせたということで逮捕された。いや「死なせた」のではなく「殺した」と言われても当然の結果で、「逮捕された」のではなく「逮捕していただいた」と言った方が正確なのかもしれない〉 〈結婚式直後のころと思う。何が原因だったか今となってはわからない。結愛が床に寝転がっていたとき彼が横から思い切り、結愛のお腹を蹴り上げた。まるでサッカーボールのように。私の心はガラガラと音を立てて崩れていった〉 〈私は、正座しながら説教を受け、それが終わると「怒ってくれてありがとう」と言うようになった。(略)私にとって説教とはしかられて終わりではなく、その後、彼に納得のいく反省文を提出し、許しをもらうまでの流れをいう〉
  • 会社員 自転車で南極点に行く
    4.0
    神戸の会社員が自転車で南極点に!! 神戸の会社員・大島義史氏は、有給休暇を利用しては自転車で世界各地を一人旅しています。 その通算距離は北極海からオーストラリアに達します。学生時代に南極に魅せられたものの、就職後は南極の夢を諦めていました。 やがて、民間人でも南極に行けることを知り、家族や会社を5年間説得し続け、ようやくGOサインが出ます。 2015年12月24日にチリのプンタ・アレナスに渡り、年末に南極大陸に上陸、1月11日には自転車で南極点に到達したのです。 このことは「THE PAGE」というウェブサイトで連載(全12回)され、大好評を博しました。 本書は、その記事に、現地で撮影した写真(南極の空は世界一美しいと言います)を絡めた「フォト冒険記」です。 大島氏は「ぼくは冒険家じゃない。サラリーマンです」と強調します。 スポンサーに頼らず、2000万円を超えるすべての費用を借金などで調達し、自転車もヤフオクで調達しました。 南極点への道中では、何度も挫折しかけますが、それを乗り越え、この快挙をやってのけました。 本書を読めば、だれもがやる気ときちんとした計画があれば、不可能と思えることができると夢を抱くことでしょう。
  • スキャンダル ~墓場まで持っていかない話~
    3.0
    昭和の芸能事件が蘇る骨太ノンフィクション。 「掴んだ“事実”は全部出す」「徹底的に追い詰める」そんな文春砲の手法に最近では批判の声も少なくないが、有名人のスキャンダルへの読者の関心は相変わらず高い。それでは写真週刊誌、女性週刊誌が全盛だった時代、当時の編集者や記者は何をどう取材し、どう伝えてきたのか。ネタ取り、裏取り、張り込み、ネゴ、あつれき…熾烈な取材活動の中で、彼らはたったひとつの“掟”を守りながら数々のスクープを飛ばしていった。女性セブン創刊55周年のいま、その真実をすべて明かす。 ●沖雅也 涅槃にて ●百恵さんの大勝負 ●ショーケンと墓標 ●聖子という空前絶後 ●大西結花と失踪社長 ●堀江しのぶ 死に化粧 (2018年10月発表作品)
  • 演劇プロデューサーという仕事 ~「第三舞台」「劇団☆新感線」はなぜヒットしたのか~
    4.3
    「劇団☆新感線」の舞台裏、すべて明かす! 大阪のローカル学生劇団は、なぜ70万人興行のエンタメ集団に化けたのか――。小劇場ブームを牽引した「第三舞台」出身で、現在は「劇団☆新感線」の快進撃を支える演劇プロデューサー・細川展裕による自叙伝。 <演劇は興行です。興行はお金を集めます。お金は雇用を生みます。社会と演劇はそこで繋がります。したがって、演劇プロデューサーの仕事とは、「演劇を通して雇用を生み出すこと」であると信じています>(序章より) 演劇で稼ぐ――その秘訣とは? 鴻上尚史、古田新太、いのうえひでのりとの対談・鼎談も収録。 ◎推薦コメント 君がいて、僕がいた――鴻上尚史(作家・演出家) こんなにガッツリ自伝とは思わなかった。ただの“真顔でセクハラおじさん”じゃなかったんですね。細川さん、全部、言っちゃったね――宮藤官九郎(脚本家・監督・俳優) なぜ細川氏は「ウナギ」と呼ばれる様になったのか。その答えは本書に詰まっている。望月三起也先生ごめんなさい――古田新太(俳優) 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 鉄人衣笠
    3.0
    衣笠祥雄の魂が伝わる、感動の伝記絵本。 連続試合出場の世界記録をうちたて、国民栄誉賞も受賞した元広島東洋カーププロ野球選手の衣笠祥雄氏。その少年時代からユニフォームを脱ぐまでのかがやける道のりを、絵本にっぽん賞受賞作家が、独特の切り絵の手法で描いた傑作絵本です。けがにもスランプにも負けずに、限りなき挑戦を続けた衣笠氏の姿が、数々の名場面とともに画面いっぱいに描かれます。「江夏の21球」として伝説の試合となった、1979年の日本シリーズ最終戦での盟友江夏豊氏とのやりとり、デッドボールで骨折した翌日も代打で出場し、豪快なフルスイングで三球三振をした場面、絶不調のスランプにおちいったとき家族といった海水浴、どのシーンも感動を誘わずにはいられません。衣笠氏から読者へのメッセージ、江夏からの追悼コメントも入ってます。 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 生まれてくれてありがとう~目と鼻のない娘は14才になりました~
    4.0
    重い障害を持つ少女はこんなにも家族の宝物。  2003年、元客室乗務員でニューヨークで仕事をしている著者のもとに生まれた千璃(せり)ちゃんは、目と鼻(鼻梁)がない重度の障害を持っていました。  見ることも話すこともできない娘への好奇の目や、無責任な批判にさらされて傷つき、自分たち両親がいなくなっても娘がなるべく周囲の手を借りずに生きていくためにどうしたらいいだろうかと悩み・・・  先の見えない苦悩の中で、著者はある日、屋上で、娘と一緒にここから飛び降りようと心に決めます。しかしアパートの部屋に戻り、えび反りになって大泣きしていると覚悟して開けたドアの向こうには、ドリカムの「うれしい!たのしい!大好き!」の流れる中、「キャッキャッ」と笑う千璃ちゃんの姿がありました。 相模原で起きた障害者殺傷事件の容疑者の、「障害者は不幸を作ることしかできない」という言葉は間違っていると実証する、一家の14年の記録です。千璃ちゃんがこんなに素晴らしいメッセージを持って生まれて来てくれたことに感謝する、母から娘へのエンディングの言葉を涙なしには読むことができません。
  • 井伊直虎の城~今川・武田・徳川との城取り合戦~
    2.0
    「おんな城主 直虎」にまつわる城がわかる。 NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公、井伊直虎は、戦国時代に遠江(現在の静岡県浜松市)に実在した女性。織田信長とほぼ同じ時代を生きた人物で、一族の滅亡の危機を救うべく、女ながら井伊家の当主となり、後に「徳川四天王」として活躍する井伊直政を養育した。 直虎が生きたのは、桶狭間の戦い、長篠・設楽原の戦いなど歴史に残る合戦が多く繰り広げられた時代。直虎の家族・井伊家の男たちは戦乱の世を生き抜くため命がけの戦いに明け暮れた。 この本では、ドラマの舞台となる城を中心に、井伊、今川、武田、徳川にゆかりのある城や砦を写真入りで詳しく紹介。井伊家の物語と城を巡る戦いの醍醐味を伝える。 また、戦国時代の城の特徴や歴史に名高い合戦を、図版を使ってわかりやすく解説し、城や歴史に興味をもち始めた読者にも読みやすい内容となっている。 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 「音楽狂」の国 将軍様とそのミュージシャンたち
    -
    「北朝鮮音楽」で独裁国家の謎を斬る! 秘密のベールに包まれた国、北朝鮮。 その内なる声を聞くため、筆者は「音楽」という独自の切り口で 5年間にわたり、かの国を追った。 なぜ、北朝鮮の音楽は「歌謡曲風」なのか。 なぜ、北朝鮮では「ロック」や「ジャズ」は拒絶されるのか。 なのになぜいま、「ロッキーのテーマ曲」を美女楽団に演奏させるようになったのか。 そうして筆者はある結論に辿り着いた。 「政治のために音楽を利用したのではなく、音楽マニアが国を治めた」 “独裁者”かつ“音楽狂”の思想がいま、明らかになる。 【目次】 序章  モランボン楽団の伝説公演 第1章 ピアノ教師との個人レッスン 第2章 将軍様と音楽 第3章 金正日のミュージシャン 第4章 「自由の風」を許した金正恩 第5章 次世代の「音」を求めて 【ご注意】※この作品はカラーのページを含みます。
  • 東日本大震災 復興応援写真集 3・11以前 美しい東北を永遠に残そう
    4.0
    懐かしく、せつなく、美しい故郷の原風景 2004年の中越地震の際、小学館は、震災に見舞われた新潟県山古志村の被災前の美しい風景を撮り続けてきた一人のアマチュア写真家・中條均紀氏の作品をもとに、復興応援写真集『山古志村ふたたび』を刊行しました。この写真集は、復興に立ち上がる地元の人々を応援すべく、その収益を山古志村復興基金に寄付いたしました。それと同じ試みを、東日本大震災でもできないか――それが、本書の出発点でした。 しかし、今度の大震災は、被災した地域があまりにも広く、また津波による被害が甚大だったため、とても一地域に限定することができませんでした。そこで今回は、より広く、より多くの方々が撮った東北の写真を集めるべく、投稿作品を募集する方法をとりました。その結果、2011年9月から年末にかけての3か月間に、合わせて2000枚を超える写真が集まりました。 本写真集は、これらの投稿写真の中から、作家の椎名誠氏、フォト・ジャーナリストの山本皓一氏の協力のもと約160点を選び、「失われた風景」「美しき故郷」「忘れえぬ思い出」という3部構成で掲載しました。 懐かしく、せつなく、そして美しい--故郷の原風景を集めた写真集です。
  • ミカドの肖像
    3.6
    20年前に著者が予見した西武・堤義明氏の蹉跌! 第18回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。 昭和末日本を騒然とさせた、あの名著がいま甦る。天皇と日本人、伝統とモダン。近代天皇制に織り込まれた記号を、世界を一周する取材で丹念に読み解いた、渾身の力作。プリンスホテルはなぜ旧皇族の土地を次々と取得し、一大グループをつくり上げることが出来たのか。その謎と西武王国・堤家支配の仕組みも解明。なぜ、いま、コクド(旧・国土計画)による西武鉄道支配が問題になってきたのかが手に取るようにわかる。

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  • 嫌われ者の流儀
    4.2
    堀江貴文×茂木健一郎!嫌われないことよりも大切にしていることがある。ライブドア事件から民主化革命、東日本大震災、そして収監まで全15時間超の大激論!日本を、自分を、変えたい人の「必読書」「ホリエモン、刑務所収監へ」――2011年4月末、最高裁の上告棄却で堀江貴文氏の実刑判決が確定した。かつて「フジテレビ買収騒動」「衆院選出馬」などで注目を集め、時代の寵児として持て囃されたベンチャーの旗手は、ついに2年以上の刑務所暮らしを迎えることとなった。旧来の研究手法にこだわる日本の脳科学学会に背を向ける茂木健一郎氏と堀江氏が、ウェブ上でお互いを“再発見”し、初対談の運びとなったのが10年秋。以来、6回に及ぶ対談では、日本の既得権益層から「嫌われる」者同士として、日本の伝統的秩序・価値観が孕む危険性、それらと「たとえ世間から嫌われても闘わなければならない理由」を熱く語る。「国家とは何か」「司法とは何か」「革命とは何か」「ライブドア事件とは何か」「社会を変えるものは何か」、そして二人は「日本の変革を阻むものの正体」に迫る。実刑確定を受けて急遽行なわれた5.11緊急対談では、「これで、もっと自由に生きられるかな」と堀江氏は心中を吐露し、茂木氏とのやりとりを通して湧き上がってきた「出所後の夢」を語っている。二人の「嫌われ者」を支持する人、反発する人双方にオススメの一冊です。

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  • 史伝 北条義時 ~武家政権を確立した権力者の実像~
    4.8
    大河ドラマ「鎌倉殿の13人」必携の書。 2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の主人公・北条義時(演・小栗旬)の生涯に迫る一冊。著者は、現在、もっとも北条義時に肉薄していると評価される新進気鋭の研究者。姉・北条政子と源頼朝の結婚、頼朝の挙兵、平家との戦い、武家政権の成立、将軍代替わりを契機とする政権内の権力闘争、将軍暗殺、承久の乱・・・・など大河ドラマのストーリーをより深く理解し、楽しめる構成。新史料を元に初期鎌倉時代政治史のミッシングリンクを解明し、『吾妻鏡』以外の公家史料も駆使して、なぜ北条氏が執権として権力掌握に成功したのか、その真相にも迫る。さらに著者の勤務先(鎌倉歴史文化交流館)が鎌倉という「地の利」を活かして考古学の成果も活用。カラー写真・図版満載で、鎌倉散策のお供にもなる書に仕上がりました。読みやすくわかりやすい文章ながら、内容は深い。 ※この作品はカラーが含まれます。
  • 前夜
    3.0
    「笑いのカイブツ」作者、これが限界到達点。 15才の時に芸人になりたいと思った。でも、オカンに反対され、NSC(吉本の新人養成所)入りを断念。19才のとき、活路を開くために大喜利でひたすら経験値を積み上げることを自分に課し、睡眠時間3時間以外はすべてネタ出しに没頭。27才まではこの生活を続ける決意をする。21才でケータイ大喜利でレジェンドの称号を獲得。24才で人気芸人のラジオ番組の作家になる。しかし、25才で心が折れる音を聞いた。限界だった。 そこまでの私闘の日々を綴った「笑いのカイブツ」を刊行するも、気がつけば、スーパー玉出のストロング缶と女に走る日々が続いた。やがてなけなしの有り金を注ぎ込んでの海外逃亡。 そして、コロナ渦のなかで、僕は久しぶりに110円のボールペンを握っていた。再び、ノートをネタで真っ黒に埋め尽くすために。 絶望。逃亡。一縷の希望。「笑いのカイブツ」作者、恐らくこれが限界到達点。
  • まんが 子どものいない私たちの生き方 ~おひとりさまでも、結婚してても。~
    3.8
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 子どものいない女性共感必至のあるある満載。 “子どものいない人生”を歩く女性は、いま6人にひとり。 近い将来、全女性の3人にひとりになるといわれています。 理由は不妊、病気、仕事、お金、介護、時機を逸してなど人それぞれ。 でもちょっとした生きづらさや気まずさを抱えているのは、おひとりさまも、既婚者も、同じです。 本書では、そんな子どものいない人生を生きることになった6人の、 本音と迷いと覚悟(のようなもの)が描かれます。 4年間の不妊治療を終えて自分の存在意義に悩むミホさん。 気付いたらタイムリミットを迎えていたマユミさん。 後輩ワーママの活躍と昇進にモヤる独身のリョウコさん。 「欲しくないから産みません」が言い出せないミサキさん。 じつは夫に原因アリ。だからか「もしも」を捨て切れないカオリさん。 そして62歳の先輩が包み隠さず教えてくれた、「今」の受け入れ方、乗り越え方。 原案の元になったのは、著者のくどうみやこさんが聞いて歩いた400人の取材データ。 リアルな“子どもいないあるある”エピソードの連続に、笑って泣けること必至! 読んだらきっと「“キラキラ”も“活躍”もない人生、でもそれでいい」と思える自分に出会えるはずです。 (底本 2021年4月発行作品)
  • 逆転の戦国史 ~「天才」ではなかった信長、「叛臣」ではなかった光秀~
    3.3
    新しい戦国を伝える、英傑たち21篇の真説。  戦国時代は日本史の華である、といってよい。  織田信長を筆頭とする「三英傑」、前田利家、明智光秀ら武将たちの活躍、北政所、帰蝶(濃姫)、芳春院(まつ)など女たちのあでやかな逞しさが、さまざまな小説やドラマ、映画などに描かれてきた。  しかし、ここ数年、戦国史は様変わりしてきた。歴史研究の進展や新史料の発見などにより、これまでの通説がつぎつぎと覆され、まったく違った相貌を見せていたのである。  本書は、そうした「新しい戦国」を伝えるべく編まれたものである。歴史小説家・砂原浩太朗が、小説家らしく、フィクションや逸話の面白さも尊重しつつ、近年明らかとなってきた戦国の実像を読者に紹介する。  いたずらに通説を否定することはなく、著者が感じたような高揚感とともに、新説へのあざやかな転換を楽しんでいただける21篇を収録した。  従来のイメージが大幅に修正された、信長、光秀など、英傑たちの新しい実像に迫る本書で「逆転の戦国史」をお楽しみください。
  • Dr.瀬戸上の離島診療所日記 ~Dr.コトーのモデル~
    5.0
    これが「Dr.コトー診療所」の原点である。 「Dr.コトー診療所」のモデルになったスーパードクターだからできた、離島における難しい医療の現実。そして、住民誰もが家族のような下甑島(しもこしきじま)での人間のふれあいなど、医師として夫として、そして父としての日々。
  • 女に生まれてモヤってる!
    4.1
    女の損は見えづらい。  生き方が多用化し、女性としてのライフスタイルに「正解」や「ゴール」がない今、私たちはどのような道を選択すれば、心地よく生きられるのか。コラムニストのジェーン・スー氏と脳科学者の中野信子氏が、これからの女性の生き方を対談形式で語り合います。 【一章】「女らしさ」は誰のため?  -「女らしさ」とは自己決定権を手放すこと  -メイクや服は女ウケを狙ったほうがコスパがいい 他 【二章】敵と味方とルールを再検証する  -「女同士はわかり合える」という一枚岩幻想  -新自由主義の流れでカオス社会が爆誕 他 【三章】恋愛と結婚、私たちの戦略  -自分よりも能力が高い人を好きになるという通過儀礼   -パートナーはまっとうに生きるための漬物石  【四章】なぜ女は自信を持ちづらいのか?  -男は女よりも自信を持ちやすい  -依存相手は都合のいいスクリーン 他 【五章】いつか結婚も出産もレジャーになる  -妊娠・出産をアウトソーシングする未来  -私たちが本当に後世に残したほうがいいもの 他 【六章】ジャストフィットな生き方は自分で決める  -男社会で設定されたゴールがすべてじゃない  -今の選択が正しかったと思えるように 他
  • これでいいのだ・・・さよならなのだ
    4.0
    作品・赤塚不二夫への愛あふれる暴露本! 赤塚不二夫最後の連載エッセイ「酒呑童子アカツカ」 (2000年5号~2001年10号『サライ』)から、がん闘病、やめられない酒、 点字絵本、新作マンガのアイデア…などについて書いた23話を抜粋。 併せて、当時の本当の赤塚不二夫の姿を書く「証言」を掲載。 表裏、絶妙なハーモニーを駆使して 最晩年の赤塚不二夫を伝えます。 赤塚不二夫最後の弟子・吉勝太による描き下ろしイラストも満載。 ※この作品はカラー写真が含まれます。
  • 20歳のソウル~奇跡の告別式、一日だけのブラスバンド~
    4.6
    「市船ソウル」作者と吹奏楽部の絆。 「俺の心は死んでても、俺の音楽は生き続ける」―― 2017年1月、20歳で短い生涯を閉じた浅野大義さん。癌に侵された彼の告別式には、164人の吹奏楽部員が集まった。そこで奏でられた「市船ソウル」―彼が市立船橋高校在学中に作った曲だった。 2016年甲子園予選千葉県大会で演奏され、Twitterでも話題となったこの曲は、吹奏楽部大会で、高校野球のアルプススタンドで、そして今年の第100回全国高校野球千葉県大会でも、今なお受け継がれている。 朝日新聞「声」欄に投稿された大義さんのお母様の投稿が静かな反響を呼び、報道ステーションでも特集された「市船ソウル」作者と市船の絆、そして告別式に起きた奇跡を辿ります(2018年8月発表作品)。
  • 笑顔のママと僕と息子の973日間~シングルファーザーは今日も奮闘中~
    4.5
    ベストセラーの後、人気キャスターと息子は。   2016年2月に発売した『112日間のママ』は、多くの読者が涙し、ベストセラーとなりました。  妊娠中に乳がんが発覚した妻が出産後3ヶ月で亡くなるまでを書いた著者。息子を育てながら、キャスターとして週5日の生放送出演と土日を利用しての講演活動を続けていましたが、20キロもやせ、笑えていない自分に気づき、2017年1月に読売テレビを退社。今は週4から5回の講演を続けています。妻をなくしたあとの孤独、子育ての大変さ、退社の決意、今の心境などについて本書で初めて綴られています。  息子が夜中に発熱したのをどうしたらいいか、振りかけご飯しか食べないが大丈夫か、駄々をこねられて亡妻ならどうしたかと途方に暮れる・・シングルファーザーの毎日は不安が続きます。  本人はもちろん、家族ががんになった時から「大変ですね」と気を遣われる存在になってしまっているのを感じ、孤独を味わうことになる。著者はそんな多くの人を元気づけるためにも、たくさんの同じように苦しんでいるかたたちと出会っている講演のこと、成長した長男の可愛いやんちゃぶりに、やっとみんなで笑うようになってきた日常を語ります。
  • ビッグショット・オーロラ
    -
    開高健賞作家がオーロラの“真の姿”を追う。 世界中のオーロラ発生論は全て間違い? 美しいオーロラ写真の多くはカメラがついた大嘘? 「人生で一度は見たいもの」の代名詞ともいえるオーロラ。 極北の地の空に棚引くこの“宇宙の神秘”には、未だ解明されていない謎が多く残されている。 著者は、アラスカの地でオーロラ化学の世界的権威である日本人科学者・赤祖父俊一氏から、貴重な個人授業ともいえる時間をもつ機会に恵まれる。 また、それと同時にマイナス40度の雪原に三脚を立て、初めてオーロラ撮影にも挑む。 複雑怪奇なオーロラ化学の世界と、極寒の地で困難を極めるオーロラ撮影。 寝不足で身も心もボロボロになった著者に、ある日、思いもかけないご褒美が! 10年に一度といわれる磁気嵐が吹き荒れた夜、夜空には巨大な光の龍が立ち昇ったのだった――。 開高健賞作家がアラスカの地で偉大な研究者(英語で偉人を「ビッグショット」)の背中を追いながら、オーロラの“真の姿”を収めた決定的一枚(ビッグショット)を狙った日々を綴るノンフィクション。 【ご注意】 ※この作品は一部カラーが含まれております。
  • 花森安治と『暮しの手帖』
    -
    暮しを豊かにするために闘った人物に迫る!  NHKの朝ドラで話題となった天才編集者の世界に迫る1冊。  第一章・花森安治の教える「考えるヒント」では、『暮しの手帖』誌上で人気企画となった〈商品テスト〉を含め、花森が調査し批評した上で意見表明したテーマを紹介。今も解決していない事柄もあり、今を見つめるヒントにもなります。  第二章・花森安治を作った時代と人々では、生い立ちから戦後『暮しの手帖』を大橋鎭子と始めるまでの歩みをたどり、花森という人物がどうやって作られていったかを見ていきます。  そして第三章・花森安治の好奇心と世の中では、花森のものの考え方にも話が及んでいきます。  戦時中は国策に利用され、戦後はお上の言うことは信ぜずに独自の姿勢を貫き、日本のあるべき暮しを追求した花森。『暮しの手帖』をこよなく愛していたプロ達が、花森の業績や考え方を分かりやすく綴っています。
  • 112日間のママ
    4.1
    「涙で読めない」と書店員さんの声が続々。 「夜中の3時だった。僕はもう見ていられなかった。 もうこれは無理だ。奈緒の夫として、奈緒はもうこんなに苦しまなくていい。 そして、息子の父親として、ママのこの姿はもう見せたくない。 もう、十分に頑張った。頑張ったから奈緒は・・・ 僕は先生を呼んだ」  番組のスタイリストとしてサポートしてくれていた奈緒さんとの結婚から、妊娠中の乳がん発覚、その後の出産、闘病、そして最後の日々までが、悲しみと悔恨を込めて驚くほど克明に記されています。  当たり前の日常が失われていくリアルな記述に「涙で何度も中断した」「自分も妻にちゃんと向き合おうと思った」といった声が数多く寄せられています。
  • Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者
    3.6
    こんなすごい科学者がいた!今、私たちは飛行機に乗って安全に世界じゅうを旅することができます。 しかし、30年ほど前までは、1年半に1度の割合で墜落事故が起こり、多くの人が命を落としていました。 そうした悲劇を食い止め、現代に生きる私たちに空の安全をもたらしたのは、一人の日本人でした。彼の名は藤田哲也。 飛行機が墜落する原因となる気象現象「ダウンバースト」を発見し、その後の飛行機の安全対策に大いに貢献した藤田。 アメリカで活躍し、日本ではほとんど知られてこなかったこの偉大な科学者の足跡をたどります。 2016年5月にNHK総合で放送されたドキュメンタリー「ブレイブ 勇敢なる者 Mr.トルネード~気象学で世界を救った男~」を、ジュニア向けに書籍化。 ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • 辻政信の真実 ~失踪60年--伝説の作戦参謀の謎を追う~(小学館新書)
    4.2
    元陸軍参謀が最後に企てた“作戦”とは? 1961年(昭和36年)4月4日、元陸軍参謀にして参議院議員の辻政信は、羽田空港から東南アジア視察のため単身、飛び立った。実はその出発直前、数々の「異変」が確認されていた。たとえば、辻の次男・毅氏はこう証言する。 〈父はタラップに4回出てきたんです、機内に入ってから。あり得ないことです……〉 その後の足取りは杳として知れず、8年後に「死亡宣告」が出された。 伝説の作戦参謀は、いったい何をしようとしていたのか――。 その生涯は、まさに波瀾に満ちている。 苦学の末、士官学校を首席で卒業、陸大で恩賜の軍刀を下賜された。 初陣の第1次上海事変での武勇が報じられ、一躍、時の人となるが、 作戦を主導したノモンハン事件で多数の犠牲者を出し大損害を蒙る。 太平洋戦争緒戦マレー作戦で名を上げ「作戦の神様」と称されるが、 シンガポール攻略後の華僑虐殺問題やフィリピン戦線での捕虜殺害、 ガダルカナル島奪還作戦の失敗などにより、その勇名は地に墜ちる。 タイ・バンコクで玉音放送を聞いた後、潜行生活に入ることを決意、 ラオス、ベトナムを経由して中国に渡り、極秘裏に日本へ帰国する。 戦犯指定解除後、『潜行三千里』など手記が次々とベストセラーに。 勢いに乗って衆院選でトップ当選、さらに参院選で全国3位となるも その任期中に、内戦下の東南アジアへと向かい、消息を絶った――。 辻政信の主な評伝が刊行されたのは1980年代までだった。以来、30年以上の月日が流れている。本書は、戦前・戦中のみならず、戦後の潜伏生活や政治家としての言動、そして失踪に至るまでの経緯や死生観を丹念に検証し、数々の新証言・新事実をもとに辻政信の実像に迫っていく。 謎の失踪から60年――。毀誉褒貶の激しい作戦参謀の“正体”が明かされる。
  • 教会と千歳飴 ~日本文化、知恵の創造力~
    4.0
    日本人の創造力の源。 〈本書には、明確な主張がある。それは、世界を知ろうと思う人は、まず足元を見つめよ、ということである〉。 悠久の歴史の中で培われてきた日本人の思考や行動原理。自らの足元を見つめ直し、咀嚼し、理解することでグローバル社会での羅針盤が見えてくる――。 〈『古事記』『日本書紀』に池造りの記事が多い理由〉 〈「おてんとうさまが見ている」は恐ろしい道徳教育〉 〈日本の「何でも教」は教会で七五三を祝ってしまう〉 〈「大愚」であることが求められる日本のリーダー〉 〈床の間と芸の道から考える日本的なおもてなし〉 〈大陸、半島、島国――。東アジア三か国の宿命〉など、昭和のベストセラー『梅干と日本刀』(樋口清之著)を彷彿とさせる読みやすく、わかりやすい文章で、日本文化の深淵に迫る好著。〈ホモ・サピエンスは、食糧交換もするが、幸福も交換し合うのである〉〈歴史とは何かものごとを考える時に、ひとつの指針を与えてくれる知恵そのものなのである〉――読めば、ストンと腹に落ちてくるフレーズが多数収録。
  • 恐竜ガールと情熱博士と ~福井県立恐竜博物館、誕生秘話~
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    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 あきらめない心が、道をひらく! 1982年、福井県と石川県にまたがる山中で、中学生の少女が不思議な石を拾ったことが、日本一の恐竜博物館誕生のきっかけとなりました。 当時は、日本海側からは恐竜の化石は発見されておらず、「恐竜」が怪獣や幻の生き物と捉えられていた時代。この小さな化石の大きな可能性に情熱を注ぎ込み、あきらめずに調べ続けた博士と、それを支えた多くの人々。 「恐竜王国・福井」の礎となった汗と涙の発掘奮闘記を、エピソード漫画やグラフィック図鑑も交えながら、ノンフィクション読み物としてまとめた1冊です。
  • ヤットコスットコ女旅
    4.0
    ゲラゲラ笑えて元気になれる傑作旅エッセイ。 室井さんの行くところ事件あり!?  女優としてはもちろん、エッセイスト、絵本作家など活躍の場をどんどん広げている室井滋さんの最新作がついに登場! 東へ西へ旅を続ける移動の車中や宿泊先で起きたハプニングの数々をユーモラスに綴った、初めての旅エッセイです。 北陸新幹線開通以降、大いに盛り上がる北陸路、地元富山や金沢のことから、京都や奈良などの全国の人気観光地、そして宿泊先でのまさかの怖~い出来事まで、ゲラゲラ笑えるエッセイが満載。読んでいるうちにどんどん元気がわいてくる「読むサプリ」で、旅に出たくなること請け合いです。 装画は、『しげちゃん』など数々の作品でコンビを組む人気絵本作家・長谷川義史さんが描き下ろし。(2019年9月発行作品)
  • まんがでわかる 楽天と起業家三木谷浩史
    3.0
    楽天の成長の秘密と経営戦略をまんがで解明。 創業20年で、社員数2名→約14500名! インターネットの可能性を信じ「楽天市場」をオープンさせた創業時の熱いドラマから、成功のコンセプト、エンパワーメント、楽天エコシステム、社内公用語英語化などの経営方針、医療分野などの新規事業まで、これ1冊で急成長企業・楽天と起業家・三木谷浩史の戦略や歴史、すごさがわかります。 楽天の取材協力や監修のもと、ノウハウやエピソードを網羅したまんが形式ということで、ビジネス書としてはもちろん、親子で読める現代の人物伝としても、就活中の方の企業研究の一助としても、最適。まんがに対応した解説記事やコラム、三木谷浩史インタビューなど、記事も充実しています。 フィックス型EPUB72.1MB(校正データ時の数値)。 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • 男であれず、女になれない
    4.7
    小学館ノンフィクション大賞紛糾の問題作! 2015年3月9日、当時36才。私は、男性器を摘出した。 「女になった」と言わない理由は、この選択が女性になるためじゃなく、自分になるためのものだったから。だから私は、豊胸も造膣もしないことを選んだ。 「性同一性障害」という言葉が浸透して、「性はグラデーション。この世は単純に男と女には分けられない」と多くの人が理解する時代にはなったかもしれない。けれども私は自分の性別を、男にも、女にも、二つのグラデーションの中にも見つけることができなかった。 男であれず、女になれない。 セクシャリティが原因でイジメにあったことはない。事実はその逆でみんな優しかった。でも、男子クラスになったことを機会に私は高校を中退した。 女性を愛する男性に命がけの恋をして、葛藤し、苦悩して、半死半生の状態に陥ったこともあった。ひたすらに自己否定を繰り返したりもしたけれど、周囲の誰もが私を一生懸命に支えてくれた。 そして社会人である今、多くの人が愛情と親しみを込めて私を「しんぺいちゃん」と呼ぶ。 これは、人生に同性も異性も見つけることができなかった一人の人間が、自らの“性”を探し続ける、ある種の冒険記です。
  • 弟は僕のヒーロー
    4.3
    兄が綴るダウン症の弟と家族の日々、文庫化。  “ポケットに入れて持ち歩ける親友みたいな存在”の本に、わたしはずっと出会いたかった。願いが叶いました。 ―― 解説 岸田奈美(作家) 僕は5歳のとき、パパとママから弟が生まれると聞かされ、大喜びした。姉と妹に囲まれた僕は、ずっと一緒に遊べる男兄弟がほしかったのだ。  しかも、どうやら弟は「特別」らしい。  僕はスーパーヒーローを思い描き、一緒に闘いごっこをすることを想像した。だけど、生まれてきた弟は僕が思っていた「特別」とは何かが違っていた。僕はだんだん「特別」の意味を知り、中学校に入ると弟の存在を友達に隠すようになった……。  2024年1月、映画全国公開。19歳の青年がダウン症候群の弟、家族や友人との愛おしい日々と葛藤を等身大の文章で綴ったイタリア発ベストセラー、待望の文庫化。解説は岸田奈美さん、装画はヨシタケシンスケさん! ※この作品は単行本版『弟は僕のヒーロー』として配信されていた作品の文庫本版です。
  • ルポ 国際ロマンス詐欺(小学館新書)
    3.3
    ナイジェリアでロマンス詐欺犯に直撃! ●被害者と詐欺犯の双方に迫った本邦初のルポルタージュ!● SNSやマッチングアプリで恋愛感情を抱かせ、金銭を騙し取る「国際ロマンス詐欺」の被害が急増している。 なぜ被害者は、会ったこともない犯人に騙されてしまうのか。「お金を払わないと、関係が途切れちゃうんじゃないか……」。被害者の悲痛な声に耳を傾けると、被害者の心理に漬け込む詐欺犯の「手口」が見えてきた。 そして取材を進めると、国際ロマンス詐欺犯は、西アフリカを中心として世界中に広がっている実態が明らかになってきた。 著者はナイジェリアに飛び、詐欺犯への直撃取材に成功。彼らが語った、驚きの手口と倫理観とは――。 その被害者・加害者の双方に迫った、本邦初の迫真ルポ。 * * * * * ●詐欺犯の“愛の囁き”には、すべからく「裏」がある● ・被害者への「I love you」のメッセージは、例文をコピペして送っている ・犯人はプロフィールに、美男・美女の「他人の写真」を盗用している ・「How is mom?」――家族への気遣いを見せて信用させる ・存在しない「架空の投資サイト」にお金を振り込ませる …etc. (底本 2023年6月発売作品)
  • 僕らが愛した手塚治虫 1
    5.0
    手塚漫画に魅入られた作家の自伝的探書記!  幼少の頃に手塚漫画に夢中になり、漫画の神様・手塚治虫の足跡を追ううちに長じてミステリ作家となった著者。その著者が成長とともに奥深い手塚作品の世界に踏み入り、ときに迷宮のような謎に挑みながら、膨大な作品を当時の状況とともに解説していく記録であり、あふれ出る手塚への愛と造詣を綴った偏愛エッセイ。ファンの間では知られる長期連載をまとめた単行本の、文庫化第一弾。「この本では、一人の少年と、彼と同じように手塚マンガを愛した多くのファンやマニアの心象を通して、手塚マンガの魅力に迫ろうとしています。そういう意味では、この本は、これまでの手塚マンガの解説書や評伝とは、少しだけ違っています」「書くにあたっては、自分の持っている収集品をフルに活用し、できるだけ多くの図版をしようと考えました。僕自身、手塚マニアとしての自負もあり、図版を見るだけでも楽しめる本にしたかったのです」(本書まえがきより)。  今回は、単行本未収録の手塚治虫原画をカラーで掲載。
  • 開高 健 電子全集17 耳の物語/珠玉
    -
    さまざまな「音」の記憶を通じて、自らの人生を綴ったオリジナリティ溢れる自伝、『耳の物語 破れた繭 』、『耳の物語 夜と陽炎 』。 草の呼吸、虫の羽音。 焼夷弾の無慈悲な唸り。焼跡を流れるジャズのメロディ。驚きとともに聞いた「できたらしい」という女のひと言などなど、大阪に生まれてから大学を卒業するまでの青春時代を、《音》の記憶によって再現している、オリジナリティ溢れる自伝。日本文学大賞を受賞作。 その他、アクアマリン、ガーネット、ムーン・ストーン、3つの宝石に托して語られる、遺作となった『珠玉』や、晩年の傑作純文学『赤い夜』、『一日』の3作品を収録しています。 【収録数】4本 付録:開高健ゆかりの編集者による回顧談など4点
  • 開高 健 電子全集5 ルポルタージュ『声の狩人』『ずばり東京』他 1961~1964
    -
    芥川賞受賞から間もない時期のルポルタージュ作品『過去と未来の国々 中国と東欧』『声の狩人』『日本人の遊び場』『ずばり東京』を収録。 1958年、27歳で芥川賞を受賞した気鋭の小説家は、当時、自身の内心によりそって作品を書くことはするまいと決心していた。“遠心力で書く文学”を目指し、ひたすら「外へ!」という指向で文体を工夫すること、素材を選ぶことにふけっていた。そのため現場を見ることを自らに課し、国内外を精力的に歩き回った。1960年、中国訪問日本文学代表団の一員として中国を訪れて毛沢東、周恩来らと会見したのを皮切りに、以後3年ほどの間にルーマニア、チェコスロバキア、ポーランド、フランス、イスラエル、ギリシア、トルコ、ソ連、スペイン等々を訪れている。この間の現場での見聞をまとめたものが、開高健にとって初のルポルタージュ作品となる『過去と未来の国々 中国と東欧』であり、『声の狩人』である。国内においてもさまざまな現場を巡って『日本人の遊び場』(『週刊朝日』1963年7月~9月)や『ずばり東京』(『週刊朝日』1963年10月~1964年11月)など優れたルポルタージュ作品を書いている。この現場主義がやがて開高健を戦時下のベトナムへと駆り立て、その後は形を変えてアラスカの大河や南米アマゾンなど、世界中の水辺に釣り竿を担いで足を運ばせることになる。 【収録数】ルポルタージュ:4作 付録:担当編集者による回顧談、『ずばり東京』大阪食い倒れ取材中の写真など9点  【ご注意】※この作品はカラー写真が含まれます。
  • 復興ごはん
    -
    いっしょに作って、いっしょに食べよう! 「ふれあいの赤いエプロンプロジェクト」は、味の素グループが2011年10月から継続している東日本大震災の復興応援活動です。岩手・宮城・福島の3県を中心に、地元の行政、社会福祉協議会、食生活改善推進員協議会、NPO、大学、仮設住宅の自治会等と連携し、仮設住宅の集会所等で料理教室をはじめとする活動を実施しています。 本書では災害復興期の「食」を「復興ごはん」と捉え、大災害を乗り越えた方達が、復興の過程でどんな「ごはん」を記憶に留めているのか。また、「復興ごはん」を通じて、企業やそこにいる人間がどのように被災地の方達に寄り添ったのか。被災地域で社会課題の最前線に立ち向かう人々の「声」を紡ぎます。 【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 ※この作品はカラーのページを含みます。
  • ここ過ぎて 白秋と三人の妻
    -
    北原白秋をめぐる三人の妻を描いた長編小説。 国民的詩人・北原白秋が没して四年後の一九四六年暮れ、大分県香々地の座敷牢で一人の女性がひっそりと息を引き取った。歌人であり詩人であったその才女の名は江口章子。白秋の二番目の妻でもあった。詩集『邪宗門』をはじめ、数多くの詩歌を残し、膨大な数の童謡や校歌などの作詞も手掛ける一方で、姦通罪による逮捕など様々なスキャンダルにまみれた稀代の天才の陰には、俊子、章子、菊子という三人の妻の存在があった。丹念な取材を元に瀬戸内寂聴が一九八四年に発表した渾身の長編小説に最新書き下ろしの「あとがき」を収録。白秋の生涯を描いた2019年1月11日公開の映画『この道』の原点。
  • 漂流郵便局 届け先のわからない手紙、預かります
    3.7
    届け先不明の想いが流れつく郵便局の物語。 恋人へ、10年後の孫へ、がんで急逝した夫へ、 11歳で天国に行ってしまった息子へ、祖父母の愛犬へ、ボイジャー1号へ・・・。 心に響き、心を揺さぶる手紙69通を収録。 これらは瀬戸内海の小さな島・粟島にある、不思議な郵便局に寄せられた手紙。 瓶に詰められた手紙が海を漂うように、 届けたくても届け先がわからない想いがブリキ製の漂流私書箱に集まる。 その名は「漂流郵便局」。 旧粟島郵便局を現代アートとしてよみがえらせたものだ。 胸の内に秘めた想いが綴られた手紙と、瀬戸内国際芸術祭作品としての精巧なしつらい、ゆったりと時がすすむ粟島の佇まい…。 涙とともに、なぜか懐かしく心地よく癒される世界へと、読む人を誘う。 【ご注意】.※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
  • シベリア追跡
    -
    シベリアを流浪した男の足跡を200年後に。 200年前、伊勢から江戸に向けて出帆した船が難破し、アリューシャン列島アムチトカ島に漂着した。その漂流民・大黒屋光太夫は、それから10年にもわたってシベリア全土を流浪した。本書は、当時の光太夫の足跡を辿りながら、零下59度にも下る極寒の世界から、巨大な蚊の大群に攻め悩まされる夏まで、100余日にもわたって現代シベリアを踏破したドキュメントである。 【ご注意】※この作品はカラー写真が含まれます。
  • 全集 樋口一葉 4 評伝編
    -
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 瀬戸内晴美氏による書き下ろし評伝ほかを収録。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 大脱走 英雄〈ビッグX〉の生涯
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    あの大脱走を指揮した男の、知られざる生涯。 スティーブ・マックイーン主演の名作映画『大脱走』(63年)のモデルとなった、第二次世界大戦中最大、200人の大脱走計画。この計画を指揮した実在の人物、〈ビッグX〉ことロジャー・ブッシェル少佐の34年の生涯を描いた伝記が本邦初訳されます。  映画ではリチャード・アッテンボローが演じた、空前絶後の集団脱走を指揮したロジャーとはどんな人物だったのか。著者は、本人の手紙や母の日記、公文書などの記録、生存者の証言からその人物像に迫ります。法廷弁護士資格を持ち、スキー選手としても活躍、9カ国語を操ったというロジャー。南アフリカで育った幼少期から、ケンブリッジ大学で過ごした青春期、3人の女性との恋愛、英国予備空軍「第601飛行中隊」入隊、そして捕虜になるまでの生い立ちとともに、映画では描ききれなかった全3回にわたる大脱走計画の全貌が、今初めて明かされます。  映画『大脱走』のファンはもちろん、映画を知らない若い世代も必読の英国発傑作ノンフィクション。

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