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愛が消えるとき、歌が生まれた。
歌手、俳優、マジシャン、そして作家。多彩な才能を持つ荒木一郎が78歳にして四半世紀ぶりに送り出したのは、自らの代表曲「空に星があるように」を冠した大河青春小説である。60年代の映画・テレビ界を舞台に、荒木自身の彷徨する魂が躍動的な筆致で描かれる。
吉永小百合、岩下志麻、十朱幸代、大原麗子・・・同時代を輝いた女優たちとの美しい思い出の数々にはじまり、伝説のジャズバー「ありんこ」での不思議な交遊録、名曲「空に星があるように」誕生の秘密、「日本春歌考」ほか映画出演秘話など逸話が続々と披露される。
――他人を哀れむという感情とか、思い出の一部みたいなものではない。まるで自分が彼女自身を体験しているみたいな、頭や体の中に彼女の感情を痛みとして感じ取っているようだった――本文より
愛が消えるとき、歌が生まれた。
これは荒木一郎の新たなる代表作である。
Posted by ブクログ 2023年04月05日
「不良、不良、不良っ、なんだお前は、不良のーっ、このーっ」。テレビ黎明期のNHKドラマ「あじさいの歌」の共演者、十朱幸代の妹役のステージパパにひとこと言ってキレられるエピソード。もうその親父を「カニをつぶしたような顔」と語るところから、荒木一郎ワールド炸裂です。爆笑。子供心に「いとしのマックス」がト...続きを読む
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