つまらない夜に取り残されそうで

嘉島唯

大人気ライター、待望のデビュー作。

「ずっと子供のままでいたいと思ってた」
そう言って、きみは向こう側に行った―

グループのなかで自分だけ結婚できない女子、女友達が結婚したのを機にマッチングアプリを始めるもうまくいかない刺激をとるか、安定をとるか。

「面白い仕事のためなら、生活や人間性は捨てなくてはいけない？」
安定したら面白くなるなんて、その人がつまらない人間だったにすぎないのだ。

いつまでも子どもの私を置いて君は「大人」になっていく。
結婚、育児、安定…社会のレールに乗り損ねたわたしたちに“人権”はあるのか。
SNSで他の家庭の幸せそうな投稿を見て鬱々とする独身アラサー男子、会社からドロップアウトした20代女子…都会に生きる男女のリアルすぎる短篇集がここに。

【章立て】
第一篇「恋と友情」
きみも「卒業」してしまうのか/アラサー、恋人ができない、わからない/「恋人未満」が決まった夜…etc.
第二篇「東京」
匿名性をくれる街、東京/「面白いヤツ」になりたかった/「オタク」をこじらせて…etc.
第三篇「労働と自立」
お前はつまらない男にひっかかって、この業界から消える/女子大生からの説教/20代前半、生きづらかったのは、何故…etc.

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: ノンフィクション / ノンフィクション・ドキュメンタリー
• 出版社: 小学館
• 掲載誌・レーベル: 小学館クリエイティブ
• ページ数: 200ページ
• 電子版発売日: 2024年02月22日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 1MB

[ブクログ · ★★★★★]

弱くて怖がりなのに強がって考えを拗らせている若い人にも、そういう時期が自分にもあったなぁと肩の力が抜けて昔を振り返られる人にも、これで良い、これで良かったのかもしれない、と寄り添ってくれるような本でした。お人柄が出ているように思える後書きが好きです。

[ブクログ · ★★★★★]

最初の方に出てくる男、本当につまらない男！て感じのやつだった〜あとはよく分からないけど現代人って感じの人たちがいっぱい出てきた

[ブクログ · ★★★★★]

もうすぐ20代後半にさしかかる。
自分も周りの女の人も悩みは尽きないのかなと思った。人によって考えは違ったり、同じような悩みがあったり。だな。

[ブクログ · ★★★★☆]

この本を読んだことで生きることに前向きになるわけではないけど、まぁちょっとフラっと生きてみるか〜って気持ちになれた

[ブクログ · ★★★☆☆]

【｢オタク｣をこじらせて】が結構刺さった。
中学校で出会った友達のことを思いだした。この子と色々話したなー。今なにしてるかなー。
Jのいってた｢あわよくば精神｣にギクリときた。
自分は｢これじゃなきゃダメ｣という具体的なイメージがあまりわかない。
どちらかというと、これでもなんとかなるかもというほうに考えている。料理でいう｢代用品｣だからどこか嘘っぽくて、相手に見透かされるかな？
なかなか考えてさせられる本だった。