作品一覧

  • 人類1万年の歩みに学ぶ 平和道(インターナショナル新書)

    人類1万年の歩みに学ぶ 平和道(インターナショナル新書)

    ビジネス・実用

    5.0
    1巻1,089円 (税込)
    人類はどのように平和を希求し、その可能性を探ってきたのか。非攻と兼愛を説いた墨子、国際法の父グロティウスの生命尊重、哲学者カントが夢見た永遠平和、軍人作家ユンガーの平和論、原子爆弾を可能にした科学者ハーンの苦悩、日本史のなかの平和志向……。ノンフィクション作家の著者がキュレーターとなり、古今東西、平和実現のための数々の試みをつなぎ合わせ、現代人に求められる“平和道”を提示する。
  • 逃亡の書 西へ東へ道つなぎ

    逃亡の書 西へ東へ道つなぎ

    小説・文芸

    -
    1巻1,782円 (税込)
    逃げるはふつうに役に立つ!? 韓国に流れ着いたイエメン難民に会うために済州島に渡り、スペイン・フランスではカタルーニャの音楽家パウ・カザルスとドイツのユダヤ系作家ヴァルター・ベンヤミンの亡命行を辿った。牛久入管収容所で難民申請者の絶望を目の当たりにし、祖国を追われたウクライナ人とはディズニーシーでビールを飲み交わす。時代も場所も異なる人びとの「逃げる技法」――それは、彼らの生きる知恵であると同時に国を守る術でもあった!?  銃で国を守るのではなく、逃亡者の傍らで平和を生きる。そんな呼びかけが戦争の時代に胸を衝いた――東浩紀(批評家) 逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げていいぞ逃げてくれ――本書より
  • 韓国「反日街道」をゆく~自転車紀行1500キロ~

    韓国「反日街道」をゆく~自転車紀行1500キロ~

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,485円 (税込)
    「反日」も「嫌韓」も、もうウンザリだ。 茂木健一郎氏が激賞!「面白かった! 地を這う旅だからこそ、見えてくる真実がある。これは、時速19キロで走る筆者と読者がシンクロする新しいノンフィクションだ」 “国ごと嫌いになる”っておかしいだろう……。韓国では「反日」が、日本では「嫌韓」が今なお根強く残っている。だが、かくも嫌われる隣国とは、いったいどんな国なのか? 「自転車で一周してみて、やっぱり韓国が嫌いになるなら、それはそれで結構だ」――そんな思いを胸に、著者は旅に出る。 三・一独立運動記念碑、李舜臣将軍海戦碑、愛国志士祠堂、晋州・矗石楼、光州市内、天安・独立記念館……。幾多の「抗日」史跡をめぐる中で、時に現地の人々と議論を交わし、著者は“いまだ敗れざる日帝”の影を見る。「独立運動の志士たちの歴史を知り、自尊心を養うのは良いことだ。ただ、なにかを嫌わせるような自尊心は良くないと思う」 韓国人たちの詩情と歴史を学ぶ一方、日韓間の埋めきれない溝を感じながら、著者は新たな国家の物語を夢想して、南北軍事境界線へと自転車を漕ぎ出した……。地を這う旅の中で、知られざる隣人の心情や苦悩を“体験”してゆく、新感覚ノンフィクション。 【ご注意】※この作品は一部カラーです。 ※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。

ユーザーレビュー

  • 人類1万年の歩みに学ぶ 平和道(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    【書評】戦争は人類の趣味なのか・・・戦争と平和についてちゃんと考えたい人のための本

    【お断り】以下の一文は、ちょうど10ヶ月前にネットにアップしたものです。
    この当時、私の頭の中にあった戦争イメージはウクライナ戦争どまりで、まさかペルシャ湾で戦争の火の手が上がるとは思っていませんでした。
    前川仁之『人類1万年の歩みに学ぶ 平和道』は、コンパクトかつ平易かつ深い味わいのある名著だと固く信じます。
    「この時勢に呼ばれた本なのではないか」と空恐ろしくなるほどです。

    【書物データ】
    前川仁之『人類1万年の歩みに学ぶ平和道』(インターナショナル新書)
    発行 ‏ : ‎ 集英社インターナショナル
    発売 ‏ : ‎集英社
    2024年6月12日 第一刷発行
    新書 ‏ : ‎ 384ページ

    【原タイトル】
    少しでも商売っ気のある編集者は、本書に必ず目を通しておくこと

    【書評・本文】

    [1]

    「寝転がって読める平和の本」なんて初めて見たよ。
    「平和について考えよう」となると、カントの『永久平和のために』みたいに、いきなり難しい所から入り、背筋を正して読む事を強制される「うひゃあ」系か、さもなきゃ使命感が過ぎて暑苦しい「正義の押し売り」または「平和の宣教師」系か、どっちかだもんなあ。

    本書のことは、池上彰や関口宏の時事解説・歴史解説番組みたいな知的エンターテインメントと捉えるべきだろう。
    ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』みたいな雰囲気も漂う。
    (もっとも著者はハラリが嫌いみたいだが。本書、342-344ページ参照)

    語学が著者の武器になっているのは間違いない。スペイン語でもイタリア語でも正則アラビア語でも、何でもホイホイだ。英語、フランス語なんて言うに及ばずだろう。
    ドイツの作家エルンスト・ユンガーを「邦訳と英訳でしか読んだことがない」(本書、234ページ)と書いているから、ドイツ語には余り目を向けなかったのかもしれないが。

    公開されたプロフィールによると、著者はアカデミズムの圏外で生きて来た人らしい。
    こう言う人は、本を読めば読むほど「雑学キング」になる。「教養オバケ」になる。スノッブ(知的俗物)に成る。それが通り相場だ。

    ところが、著者は違う。
    (著者の本を手に取るのはこれが初めてなので、即断はできないのだが)この人には持続する志がある。
    何か芯のような物があって、その追求に生涯を捧げて来た人だ。
    そうでなければ、本書のような体系的かつイッポン筋の通った本は書けない。
    「原稿そのものの執筆期間は合わせて半年もなかったろうと思うが、内容の蓄積と熟成には二○年くらいかかっているだろう」(本書、369ページ)との事だ。
    確かに、ちょっとやそっとの資料調べで、これほど内容の濃い本は書けない。
    長い間、温めて来たテーマの、いわば「お蔵出し」だったんだろう。

    たとえば本書219-227ページでは、カール・マルクスに発する社会主義インターナショナルの平和志向が、第一次世界大戦の勃発を前に空中崩壊してしまう過程を詳述している。
    この惨状を前に、スイスに亡命中のレーニンは「戦争を革命に転じる」思想的営為に着手するのだが、これについて著者は「それはもはや本書の扱うところではない」(同、227ページ)と矛先を転じているのである。

    これは一つの見識だ。
    ロシア帝国内のライバル政党を蹴落とすため、レーニンが掲げた看板「パンと自由と平和」は結局のところ看板倒れに終わってしまったのだから。
    「労働者の祖国」を救ったのはトロツキーやトハチェフスキー、ブジョーンヌイと言った労農赤軍の「軍国主義者」たちだったんだから。
    レーニンが死んだ後も「国際共産主義」の建て前だけは守っていたが、「大祖国戦争=第二次世界大戦」に至って、ナチスドイツとの対抗上、旧ソ連はロシア人本位の大国主義を表に出すようになった。もう社会帝国主義と言われても仕方ない。
    もしも「レーニン沼」にハマッていたら、本書はそれだけで終わっていたろう。
    ここを避けて通るとは「なかなかどうして」な本だ。

    [2]

    そうは言いつつ、本書は案外、マーケティング的に面白い所を突いて来たのではないか。
    そのうち『3時間で分かる平和学入門』とか『見るだけで分かる世界の平和』と言ったムック本が出始めるのではなかろうか。

    少々失礼かもしれないが、本書は『サルでも分かる平和入門』式のインスタント本をチャチャッとでっち上げる際の良きタネ本になると思う。
    混ぜ物のない濃縮ジュースより、水で薄めたバチもんの方が良く売れるのは、商売と言う物が持っている本質的な矛盾である。
    「マーケティングは魔の学問だ」と言い替えてもよい。

    [3]

    話を戻すが、私たち日本人の心の奥底に、戦争への不安=平和へ希求は秘かに芽生えつつあるのではないか。
    「あって当然」と思っていた世界平和が、なんだかアヤしい方向に向かいつつあるのだから。

    「局地紛争」はアフリカや中東だけの話じゃなくなった。
    ウクライナみたいな先進国でも、いつ血まみれになるか分からない。町が瓦礫だらけになるか分からない。

    シリア内戦やロヒンギャ難民はひとごとでも、ウクライナ戦争はそうは行かない。
    ウクライナは小麦と言う農産資源大国であり、対するロシアは天然ガスと言う地下資源大国であり、そして両国ともNATOやEUに接しているのだから。
    その悪影響は、ジワジワとだが日本にも効いて来る。

    地政学的に微妙なエリアでは、いつ暴力沙汰が発生しても、おかしくない。そんな世の中になりつつあるのではないか。
    そんな漠とした不安が、拡がり始めるかもしれないから。このニッポンでも。

    [4]

    そういう時こそ「知は力なり」だ。

    一例を挙げれば、本書・第二章でラモン・リュイ(1232年頃-1315年)なる「元祖・多文化共生主義者」を長々と紹介しているのは「相互理解と寛容こそ平和の大前提」と訴えたいからだろう。

    確かに思い当たるフシはある。
    最近では我がニッポン国にも「中学生に漢文を教えるのは中国崇拝を植え付ける事になるから止めろ」等と、平然と主張する「小説家」が現れたのだから。
    世も末だ。知的頽廃も、ここに極まれりだ。
    同じ保守派でも、石原慎太郎や三島由紀夫は、そんな程度の低い事は言わなかった。

    本書が啓蒙的な意義を果たしてくれる事を強く望む。

    [5]

    「本書は核開発の話でおしまいなのか」と思っていたら、それはそれは物凄い、スーパーストロングなラスボスが出て来た。
    その名は、ここでは明かせないなあ。
    「それは読んでのお楽しみ」と言うことで。

    (以上)

    0
    2026年04月10日
  • 人類1万年の歩みに学ぶ 平和道(インターナショナル新書)

    Posted by ブクログ

    平和を探究してきた古今東西の作家、哲学者、思想家、科学者などの事例を丹念に積み上げながら、平和であるために何が必要なのかを炙り出していく。作者は一介のフリーライターだが、その知識の広さと深さにただただ脱帽するしかない。分野横断的な知識の旅は、学者などではなくこの作者でないと書けない内容に思える。世界の見方の解像度が上がる書。ぜひ、オススメしたい

    0
    2024年06月20日
  • 韓国「反日街道」をゆく~自転車紀行1500キロ~

    Posted by ブクログ

    人が生きるために大切にする幾多の小さな物語、国家が己を護るためにこしらえる大きな物語。それらの中にあって、北極星経由で南北統一を試みる自転車の物語は、おそらくほとんど価値のない、しかし人を憎しみに駆り立てることのない、無害な、許された、物語…

    0
    2018年03月03日
  • 韓国「反日街道」をゆく~自転車紀行1500キロ~

    Posted by ブクログ

    同じ著者の新作が朝日書評で取り上げられ興味深かったため、第一作を読む。反日街道という扇情的なタイトルも、とても頭の良い著者の「ちょっと騒がせてやろうか」という策略なのか(あとがきでは編集者のアイデア、としているが)。
    中身はとってもまともな旅行記で、特に韓国における「詩」の大切さがよく伝わる。また自転車で超距離を走る「身体性」も上手に書けている。
    そう、やはり地頭の良さというか、文章や表現のうまさが際立っている。
    他の作品も読んでみたい。3.5

    0
    2023年04月05日

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