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  • 富の王国 ロスチャイルド―ロスチャイルド一族の歴史から学ぶ上手なお金の生かし方
    4.0
    ヨーロッパの片隅、フランクフルトのゲットーに始まって500年。 世界を制したロスチャイルド閥の手の内と素顔が明らかに!  世界金融、経済、文化、芸術に絶大な影響力を持ちながら、その素顔はほとんど知られていない「ロスチャイルド家」の面々。だからこそ憶測や噂話にもとづいたユダヤ陰謀史観に彩られ、根拠なき金満家一族のレッテルで語られることが多いのだが……。 本当のお金持ちとは、なんと愉快な面々なのか。本書は、構想から足掛け十余年をかけ、池内紀がその一族の素顔に迫ったものであり、ドイツはじめ現地取材を重ねてきた成果のひとつである。世界の歴史を動かし歴史に翻弄されてきたロスチャイルド家は、なぜ500年もの間、絶えることのない繁栄を続けてきたのか。 従来のイメージと異なり、富の稼ぎ方ではなく、社会資本や文化芸術への影の大スポンサーとしての貢献やネットワークによる“富の使い方”こそが、一族を繁栄させ王国を築いてきた秘訣だということが徐々に明らかにされていく。
  • 天路
    3.5
    1巻1,771円 (税込)
    国と国、言葉と言葉の〈間〉を旅する作家がたどりついた、世界の臨界点。記憶と言葉が響きあう越境文学の達成。 アメリカを捨て日本に移り住んだ作家は、故国に残した母の死を抱えて中国の最果て、チベット高原へと赴く。 一千年の祈りの地でたどる、死と再生の旅。 30年前から日本に暮らすアメリカ国籍の「かれ」は、故国の母の死を受けいれられぬまま、漢民族の友人とともにチベット高原を旅する。「世界の屋上」と呼ばれるその土地は、一千年来、ひたすら生と死に思いをめぐらせてきた人々の文化が息づく場所だった。異質な言葉との出会いを通して、死と再生の旅を描く読売文学賞作家の最新連作小説。 ・収録作「西の蔵の声」評より―― 「喪失の痛みからの回復をこうやって異質な言葉との出会いを通して描くことができるというのは、ほんとにすごい。リービさんの名人芸」松浦理英子氏(群像2019年3月号創作合評) 「エクソフォニーをさまよい続ける作者の、母の死との対峙と開眼の瞬間が描かれている小説であり、非常に感銘を受けた」鴻巣友季子氏(同上) 「言語だけを携えて、作者は世界に立ち向かっていく。この作品は一人の人間の中に沸き起こる複数の言語と文化、過去と現在の共振として読まれるべきように思う」 ――磯﨑憲一郎氏(朝日新聞2019年1月30日文芸時評)
  • 千夜千冊エディション 本から本へ
    4.3
    知の巨人、松岡正剛の本の読み方がわかる。読書は交際であり、格闘技である! 第一章  世界読書の快楽 道元『正法眼蔵』 ブレーズ・パスカル『パンセ』 滝沢馬琴『南総里見八犬伝』 オノレ・ド・バルザック『セラフィタ』 エドガア・アラン・ポオ 『ポオ全集』 第二章 書架の森 リュシアン・フェーヴル&アンリ『書物の出現』 デレク・フラワー『知識の灯台』 フランセス・イエイツ『世界劇場』 メアリー・カラザース『記憶術と書物』 ジョナサン・グリーン『辞書の世界史』 ヴィンフリート・レーシュブルク『ヨーロッパの歴史的図書館』 アルベルト・マングェル『読書の歴史』 小川道明『棚の思想』 第三章 読みかた指南 ウォルター・オング『声の文化と文字の文化』 川島隆太・安達忠夫『脳と音読』 前田勉『江戸の読書会』 上田利男『夜学』 周興嗣『千字文』 前田愛『近代読者の成立』 ゴットフリート・ロスト『司書』 第四章 ビブリオゲーム ホルヘ・ルイス・ボルヘス『伝奇集』 ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』 アンドルー・ラング『書斎』
  • ショスタコーヴィチ 引き裂かれた栄光
    -
    ロシア革命,第二次世界大戦,スターリン独裁など激動の20世紀を生きた旧ソ連最大の作曲家ショスタコーヴィチ.その音楽は権力への迎合か,それとも密かな抵抗のメッセージか.没後五〇年,今なお激しい毀誉褒貶にさらされ,人びとを惹きつける音楽を作りあげた作曲家の人生の秘密に迫る,権力と芸術をめぐる人間ドラマ.

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  • 「使命」ありき3つのステップ キャリアの成功とは何か
    -
    キャリアの成功とは何だろうか。 キャリア形成コンサルタントの著者は、 次の3つが達成された状態だという。 すなわち、 (1)自分が職業人生で達成したい使命が明確になる、 (2)その使命の達成を自分の職業とできる、 (3)職業人生におけるコントロールを自分で握る、である。 そのために最も必要なのが、実はリーダーシップであると説く。
  • 日本文化の核心 「ジャパン・スタイル」を読み解く
    4.1
    「わび・さび」「数寄」「まねび」……この国の<深い魅力>を解読する! 独自の方法論で日本文化の本質を見通す「松岡日本論」の集大成! お米のこと、客神、仮名の役割、神仏習合の秘密、「すさび」や「粋」の感覚のこと、「まねび」と日本の教育……断言しますが、日本文化は廃コンテキストで、一見、わかりにくいと見える文脈や表現にこそ真骨頂があるのです。(「はじめに」より) <本書のおもな内容> ・なぜ日本はヤマトと呼ばれるのか ・神さまをカミと呼ぶようになった理由 ・日本人のコメ信仰にひそむ背景 ・日本人が「都落ち」にダンディズムを感じる理由 ・日本人が七五調の拍子を好むわけ ・世阿弥が必要と考えた「物学」の心 ・今の時代に求められる「バサラ」と「かぶき者」 ・「伊達」「粋」「通」はなぜ生まれたのか  ほか <本書の構成> 第一講:柱を立てる 第二講:和漢の境をまたぐ 第三講:イノリとミノリ 第四講:神と仏の習合 第五講:和する/荒ぶる 第六講:漂泊と辺境 第七講:型・間・拍子 第八講:小さきもの 第九講:まねび/まなび 第一〇講:或るおおもと 第一一講:かぶいて候 第一二講:市と庭 第一三講:ナリフリかまう 第一四講:ニュースとお笑い 第一五講:経世済民 第一六講:面影を編集する
  • スティル・ライフ
    4.0
    しなやかな感性と端正な成熟が生み出した唯一無二の世界。 生きることにほんの少し惑うとき、 何度でもひもときたい永遠の青春小説。芥川賞受賞作品。
  • 星の王子さま
    4.1
    サハラ沙漠の真っ只中に不時着した飛行士の前に、不思議な金髪の少年が現れ「ヒツジの絵を描いて……」とねだる。少年の話から彼の存在の神秘が次第に明らかになる。一本のバラの花との諍いから、住んでいた小惑星B612を去った王子さまはいくつもの星を巡った後、地球に降り立ったのだ。王子さまの語るエピソードには沙漠の地下に眠る水のように、命の源が隠されている。肝心なことは目では見えない。心で探さないとだめなのだ……。生きる意味を問いかける永遠の名作を池澤夏樹による瑞々しい新訳でお届けします。原典の世界観を忠実に再現した横組みの本文。電子化に際し、挿絵は原典の彩色に復原しました。手のひらの中で、サンテグジュペリの描いた世界が鮮やかによみがえります。
  • スペシャルガイド ・オブ・「千夜千冊エディション」vol.1~12
    無料あり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 編集工学者・松岡正剛による前人未踏のブックナビゲーションをテーマごとに編集・構成した、角川ソフィア文庫の大好評シリーズ「千夜千冊エディション」。その既刊12冊の読みどころや斬新なデザイン世界を一挙紹介。すべてそろえるのもよし、気になるものから一冊手にするのもよし。本好きならずとも、その着眼点、選択眼、構成力には舌を巻く。めくるめく千夜千冊の入り口へようこそ!

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  • 明るい旅情
    -
    船の上の自分とそれを取り巻く半球のような湿原と空は、それで一つの完結した世界のように思われはじめた。世界中で日本に最も程遠い場所を探して出会ったのは、ナイル川上流の広大な湿地帯。果てしない青空と生い茂るパピルスだけの“緑の砂漠”──南から北へ東から西へ、世界を旅する作家は土地の姿を見つめ、人やけものたちと出会い、口福を味わう。豊富な知識に裏打ちされた、楽しく奥の深い紀行エッセー集。
  • 悪魔の話
    3.5
    悪魔。神の教えと対をなし世界の半分を支配するとされた闇の帝王たち。その誕生から性格、分類、風貌、材質、総数、そして悪魔と契約する方法まで。ヨーロッパが育んだ「悪魔」の観念は、どこから生まれどこへ行くのか。その歴史を追い、人類史上最大の悲劇が生起する過程にまで迫る。人の世のいたるところにいる悪魔たちを凝視した決定版〈悪魔学入門〉。
  • 悪霊 1
    3.9
    最近わたしたちの町で、奇怪きわまりない事件が続発した。町の名士ヴェルホヴェンスキー氏とワルワーラ夫人の奇妙な「友情」がすべての発端だった……。やがて、夫人の息子ニコライ・スタヴローギンが戻ってきて、呼び寄せられるように暗い波乱の気配が立ちこめはじめる。ドストエフスキー最大の問題作、新訳刊行なる!
  • 『悪霊』神になりたかった男
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    ドストエフスキーの全作品でもっとも危険とされる「スタヴローギンの告白」(小説『悪霊』より)。作家の全人格が凝集されているこのテクストには、人間の〈堕落〉をめぐる根源的ともいえるイメージが息づいています。文学のリアリティとは、人間の可能性とは? 一人の男がさまよいこんだ精神の闇をともに探究してみましょう。

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  • 悪霊 別巻~「スタヴローギンの告白」異稿~
    4.0
    世界初、3つの「告白」を同時収録! 「スタヴローギンの告白」として知られる『悪霊』第2巻「チーホンのもとで」には、3つの異稿が残されている。本書ではそのすべてを訳出した。さらに近年のドストエフスキー研究のいちじるしい進化=深化をふまえ、精密で画期的な解説を加えた。テクストのちがいが示すものは何か? ドストエフスキーがめざした“究極の作品”を読み解くための特別編。
  • アジアを学ぶ、日本で遊ぶ【千夜千冊エディション 4冊 合本版】
    -
    「千夜千冊エディション」から『大アジア』『面影日本』『ことば漬』『芸と道』を収録。 アジアにおける日本の立ち位置を考える『大アジア』、「あはれ」「をかし」から読み解く『面影日本』、千変万化の日本語を読む『ことば漬』、松岡正剛が芸道への愛惜と蘊蓄を傾けた『芸と道』の4冊をピックアップした合本版。 ※本作品は「千夜千冊エディション」シリーズ4巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • あだ名の人生
    3.0
    「あだ名、通称、あるいは身代わりのようにしてつけられた呼び名――それぞれその人の要約にあたるようなもの。いかにしてあだ名がついたか、事情はさまざまだが、世の中にひそんだ悪ガキの智恵にも似ている。それを借用すると、個性ゆたかな肖像が浮かび出るのではなかろうか?」誰でも知っている有名人、あるいはあまり世に知られない人物――本書は、ただそのあだ名において、みごと人生を一貫した人たちのポートレート集である。指物の名人・小林如泥や妖怪博士・井上円了、オバケの鏡花、大いなる野次馬・大宅壮一――これらはみな、名の知られた著名人である。しかし、世に隠れた変人・傑物・天才もたくさんいる――富士山に憑かれて一生を終えた不二のかしく坊、物騒な幕末にあって花や昆虫に入れ込んだ博物大名・前田利保、文明開化の明治に逆らってランプ亡国論を説いた佐田介石、別府温泉を天下に知らしめたピカピカおじさん・油屋熊八、棟方志功を俗と一蹴した風船画伯・谷中安規等々。これら有名・無名の24人の肖像を味読しながら試されるのは、わが身のユーモア感覚と器量であろうか。誰にあっても、あだ名はこわい試金石である。

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  • あなたのなつかしい一冊
    3.7
    1巻1,870円 (税込)
    川上弘美、門井慶喜ら作家たち50人の心に刻まれた「わたしだけのとっておきの一冊」とは? 毎日新聞書評面で好評連載中の「なつかしい一冊」の書籍化第2弾。 編集顧問の池澤夏樹とイラストレーター、寄藤文平のタッグで送るブックガイド。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 異国の客
    4.0
    家族と共にフランス・パリの郊外フォンテーヌブローに移住した著者は、18世紀の家に住み、朝市の食材の豊かさに驚嘆。高校生のデモの明快な意思表示に民主主義の本来の姿を見、ローマ法王の訃報に接し信仰の意味について考えを巡らせる。「その土地を拠点としてものが見えること、世界のからくりがわかること、が大事なのだ」。異国の客として暮らす日々の発見と、しなやかで豊かな思索のクロニクル。
  • 異国を楽しむ
    -
    海外旅行は不自由さの連続だ。 言葉の壁に突き当たり、知らない食べ物に変調をきたし、ホテルのバスルームでため息をつく。 けれど、ままならない瞬間にこそ、異国の醍醐味がある。 旅の達人が、見知らぬ町のカフェや公園、ホテルの屋根裏部屋、はたまた国境検問所で行き会った、得がたい体験とは。 自由に気ままに出かければ、とっておきの出会いは、あちこちに転がっている。 著者ならではの旅の記憶が詰まった、異国のススメ。
  • 入江泰吉 万葉花さんぽ(小学館文庫)
    4.0
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 奈良大和を愛し、半世紀近く撮り続けた写真家・入江泰吉は、『万葉集』を学ぶことで古代の人々と花との深い関わりを知り、その美しさを再発見して「花は究極の美」であると考えるようになった。彼がファインダー越しに捉えようとした万葉びとの心に、日本文化の碩学・中西進のエッセイで迫る写文集。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • ウィーン ――ある都市の物語
    -
    「ここでは時間は存在しない。いつも暖かく、四囲はくすんでいて古めかしい。なにがなくふくよかで、それでいて、少しばかりむなしいのだ。」ウィーンのカフェで一杯のトルコ珈琲をすすりながら、若き日の著者の思念は果てしなく廻る。巨大な骸骨が突っ立っているかのような聖シュテファン寺院の尖塔を遠く見やりつつ、思いはめぐって、やがて一篇の都市論となって結実した。巻末に「ウィーン小事典」を付載。
  • ウクライナ危機の真相 プーチンの思惑 (Wedgeセレクション No.35)
    3.0
    欧米側の情報だけでは見えぬウクライナ問題 ウクライナを巡って世界が駆け引きを続ける。「主役」の一人であるプーチン大統領の本音と今後について、小泉悠、佐々木正明、廣瀬陽子、亀山郁夫、佐藤優ら5人のロシア専門家が論ずる。 ――WEDGEセレクション No.35 ◎プーチンの狙いと盤石でない国内政治基盤 小泉 悠(財団法人未来工学研究所客員研究員) ◎ロシア国民の8割強が「航空機はウクライナ軍が撃墜」 クリミアと東部の現状と実態 佐々木正明(産経新聞社モスクワ支局長) ◎「双子」とも形容される両国の複雑な関係 廣瀬陽子(慶應義塾大学総合政策学部准教授) ◎ロシア人のメンタリティを知る 亀山郁夫(ロシア文学者、名古屋外国語大学学長) ◎親露派の実態と日本の立ち位置 佐藤 優(作家、元外務省主任分析官) ※本作品は月刊『Wedge』2014年9月号の記事を電子書籍化したものです。電子書籍化に際し、一部加筆・修正を加えております。
  • 海山のあいだ
    3.3
    好きなことをする以上に、「いやなことはなるたけしない」。いつも人恋しい思いがあるので、わざとそっけなく、へだたりをとって生きている。――そんなスタイルを貫く著者が、足の向くまま山へ、海へ。池内流「ひとり旅」の原点となった飄逸なエッセイ集。第10回講談社エッセイ賞受賞作。
  • 永遠平和のために
    4.7
    【「憲法9条」や「国連」の理念は、この小さな本から生まれた】「戦争状態とは、武力によって正義を主張するという悲しむべき非常手段にすぎない」「常備軍はいずれ、いっさい廃止されるべきである」「永遠平和は空虚な理念ではなく、われわれに課せられた使命である」。1795年、71歳のカントは、永い哲学教師人生の最後に、『永遠平和のために』を出版した。有史以来、戦争をやめない人間が永遠平和を築くために必要なこととは? 力強い平和のメッセージ。【目次】カント先生の紹介/カントの言葉「永遠平和のために」より 翻訳・池内 紀、写真・藤原新也、野町和嘉、江成常夫、英訳・クリストファー・バルザック/永遠平和のために 池内 紀・訳/補説/付録/<永遠平和のために>解説 池内 紀
  • 英語でよむ万葉集
    4.1
    日本語と英語を往き還りする醍醐味を、これほど堪能できる書物がかつてあったろうか。英語を母語とし、中国語をつかいこなし、日本語で創作する稀有な作家の感性が、誰しもが耳慣れた万葉のことばを新たな相貌のもとによみがえらせる。約50首の対訳それぞれに作家独自のエッセイを付す、「世界文学としての万葉集」決定版。

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  • 叡智の断片
    3.7
    「正しいと思うホームを見つけてそこで待っている汽車に乗る。でも走り出すと行く先が違う。人生ってそんなものさ」――結婚、戦争、酒、仕事、政治…多岐に亘るテーマについて、シェイクスピア、チャーチル、ウディ・アレンなど古今の賢人たちはどう語ったか。独自の視点で選んだユーモラスで味わい深い言葉の数々は、今を生きる私たちの心にじわりと効く妙薬。単行本に大幅加筆した完全版を電子化。
  • M博士
    -
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 隠栖する市井の老学者M博士と私の間にきしむ思考のドラマ。「現代思想」連載の異色エッセイ。

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  • 沖縄式風力発言
    -
    池澤夏樹が沖縄移住を果たした後、沖縄の島々で語った講演録。池澤は精力的に島々を周り、実に様々な島人たちと対話をしていた。島の風、社会の風、言葉の風、平和と戦争の風を受けて、時には重く、時には軽妙に、沖縄を語り、世界を見つめる。沖縄の状況について考えるために、今改めて必読の書。
  • 沖縄への短い帰還
    -
    旅する人生のなかに「沖縄」という季節があった。池澤夏樹、沖縄の日々。 沖縄で暮らした十年と、そこで得た様々な思い。1994年から2004年まで沖縄で暮らした作家・池澤夏樹が記した、沖縄をめぐるエッセイ、書評、インタビュー、講演、掌編小説を、厳選して収録。単行本初収録作品も多数。
  • 沖にむかって泳ぐ 池澤夏樹ロング・インタヴュー
    -
    「作家は本当に沖にむかわなければいけない人種です。」1991年から3年間、ヤップ島、座間味島、東京と場所を変えながら、新井敏記は池澤夏樹に問いかけ続けた。作品を読み込み、そこに現れる作家のテーマを探り、読書と創作の軌跡を詳細に辿る。「作家池澤夏樹の肉声を通して、読書というある種の輝きを持った一瞬を共有したい」という思いに駆られて。なぜ読むのか? そしてどのように読むのか。なぜ書くのか? そしてどのように書くのか。作家はインタヴューを通じて作家となるまでの航跡を総括し、自らの作品を振り返る。作家池澤夏樹をより深く理解するための、お薦めの一冊。
  • 終わりと始まり
    4.3
    移動する文化人として、さまざまな土地を訪れ深い思索を積み重ねてきた作家がつづる、感動、怒り、戸惑い、落胆、祈り──。3.11の大震災と福島原発事故を経て、少数者の居場所、民主主義の多数決の欺瞞などを問う、明晰で情のある名コラム。
  • 終わりと始まり 2.0
    5.0
    災害体験の資産化、植民地としての沖縄、トランプ大統領と「事実」……困難を抱える人びとの話に耳を傾け続け、日本の危機、戦争のできる国への変貌を憂える。コロナ禍の今も読みごたえのある、朝日新聞好評連載の名コラム。解説・中島岳志。
  • カイマナヒラの家
    3.8
    様々な人が共同生活を営むその家は、サーフィンに魅せられハワイイに通うぼくの滞在場所となった。夕日の浜でサムに聞いた「神様に着陸を禁じられた飛行機」の話、伝説の女性サーファー、レラ・サンの死。神話を秘めた島々ハワイイが見せてくれる、永遠に通じる一瞬と失わなければいけない時を描いた、美しい物語。この物語の登場人物はすべて架空であり作者の想像の産物であるが、家は実在した……。海と向き合う写真家・ 芝田満之撮影によるハワイイの光と波との幸福なコラボレーション。
  • 科学する心
    4.3
    「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」(本文より)大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、そして失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。科学者としての昭和天皇の素顔や、原子力の歴史を自らの人生と重ねて考えるなど、「科学ファン」を自認する作家の本領が発揮された一冊。 ※2019年に発売した、同名の集英社インターナショナル単行本を底本にしています
  • 花鳥風月の科学
    3.6
    「花鳥風月」に代表される日本文化の重要な十のキーワードをとりあげ、歴史・文学・科学などさまざまな角度から分析、その底流にひそむ「日本的なるもの」の姿を抉出させる。著者一流の切り口が冴えわたる、卓抜の日本文化論。
  • カデナ
    -
    1968年の夏、私たちは4人だけで闘った――。沖縄カデナ基地から北ベトナムへ飛び、爆弾の雨を降らせる巨大爆撃機B-52。当時、沖縄はベトナム戦争の最前線にあった。そのB-52の攻撃目標を事前に察知し、空爆を無力化するため、カデナ基地の内と外を結ぶ小さなスパイ組織があった――。運命がつなげた、見ず知らずの4人の男と女。ベトナム戦争末期の沖縄を舞台に、戦争という抗いがたい現実に、それでも抗おうとするごく普通の人びとの果敢な姿を沖縄戦後史を通して描きだす。著者の沖縄在住十余年の思索と経験のすべてを注ぎ込んだ傑作長篇小説。
  • カフカ寓話集
    4.0
    迷路のような巣穴を掘りつづけ、なお不安に苛まれる大モグラ。学会へやってきて、自分の来し方を報告する猿…。死の直前の作「歌姫ヨゼフィーネ」まで、カフカ(1883-1924)は憑かれたように奇妙な動物たちの話を書き続けた。多かれ少なかれ、作者にとっての分身の役割を担っていたに違いない、哀しく愛しい彼ら。

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  • カフカ短篇集
    4.2
    1巻935円 (税込)
    実存主義、ユダヤ教、精神分析、――。カフカは様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分に引きだした訳文でおくる短篇集。二十篇を収録。

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  • カフカのかなたへ
    5.0
    1巻2,640円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 憑かれたようにヘンな話を書きつづけた、おかしなおかしなカフカの物語。

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  • 神々の食
    -
    ゆがふには物質的な豊穣だけでなく、精神的な幸福感が加わっている──。沖縄はとりわけ作物に恵まれているというわけではないが口福に溢れている。その理由を探求するように、池澤夏樹は写真家の垂見健吾と共に沖縄各地の美味しいものを訪ね歩く。その旅の中で見えてくるのは、沖縄の人々は神々への思いがとりわけ強いということだった。南西航空(現在は日本トランスオーシャン航空)の機内誌「コーラルウェイ」の連載をまとめた旅と食のエッセー集。
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉
    3.9
    父親フョードル・カラマーゾフは、圧倒的に粗野で精力的、好色きわまりない男だ。ミーチャ、イワン、アリョーシャの3人兄弟が家に戻り、その父親とともに妖艶な美人をめぐって繰り広げる葛藤。アリョーシャは、慈愛あふれるゾシマ長老に救いを求めるが……。【光文社古典新訳文庫】
  • 『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する
    4.1
    世界最大の文学は未完だった。もし「第二の小説」がありえたら、ドストエフスキーは何をそこに描いたか? 作家の精神と思想をたどり、空想する、新しい文学の試みである。
  • 漢詩百首 日本語を豊かに
    3.8
    返り点と送り仮名の発明によって、日本人は、ほんらい外国の詩である漢詩を自らのものとした。その結果、それを鑑賞するにとどまらず、作詩にも通暁する人物が輩出した。本書は、中国人六〇人、日本人四〇人の、古代から現代に及ぶ代表的な漢詩を精選し、詩人独自の読みを附すとともに、詩句の由来や作者の経歴、時代背景などを紹介。外国文化を自家薬篭中のものとした、世界でも稀有な実例を、愉しみとともに通読する。
  • 感じるサイエンス【千夜千冊エディション 4冊 合本版】
    -
    「千夜千冊エディション」から『情報生命』『理科の教室』『宇宙と素粒子』『心とトラウマ』を収録。 自然科学をテーマに、SFからゲノムまでを取り上げる『情報生命』、セイゴオ少年が寺田寅彦やファラデーに憧れた『理科の教室』、天才科学者たちの発想と思考の秘密に迫る『宇宙と素粒子』、自分の中の道しるべにふと気づける本が満載の『心とトラウマ』の4冊をピックアップした合本版。 ※本作品は「千夜千冊エディション」シリーズ4巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。
  • カント先生の散歩
    5.0
    『純粋理性批判』でくじけた、そこのあなた! カント先生と“散歩”に出かけてみませんか? おしゃれ好きで社交的、財テクが得意で、迫りくる老いと闘い抜く・・・・・・。 名文家が描く「カント先生」は、こんなにステキで面白い人だったのか!
  • カヴァフィス詩集
    -
    アレクサンドリアに生きた孤高のギリシャ語詩人,コンスタンティノス・カヴァフィス(一八六三―一九三三).生前広く公刊されることのなかったその詩の大半は,歴史を題材にアイロニーの色調でうたうもの,あるいは同性との恋と官能を追憶としてよむものであった.訳者が長い年月をかけて訳出した全一五四詩を収録.

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  • カール・クラウス 闇にひとつ炬火あり
    4.0
    稀代の作家・ジャーナリスト・編集者カール・クラウス(1874-1936年)。ただ一人で評論誌『炬火』を編集・執筆し、激動する世界の中で権力や政治の堕落・腐敗に〈ことば〉だけで立ち向かったクラウスは、ベンヤミンやウィトゲンシュタインが敬愛した人物にほかならない。著者が深い思い入れと情熱を注いだ本書は、生い立ちから雑誌での活動、代表作の紹介まで、巨人の全貌を描いた日本語による唯一の書物である。
  • 来たよ! なつかしい一冊
    3.0
    驚き、笑い、ときに考える――絵と文章で秘かな本の世界へ誘う愉快なブックガイド! 人気作家たち50人が夢中で読んだ〈わたしだけの一冊〉とは。毎日新聞好評連載「なつかしい一冊」の書籍化シリーズ最新作です。
  • きまぐれ歴史散歩
    3.7
    歴史の「洗礼」を受けた土地には、不思議なオーラがある。 たたずまいが微妙にちがうのだ。 考古学の常識をくつがえした岩宿遺跡、平家一門が波間に消えた壇ノ浦、徳川の天下を決した関ヶ原、忠臣蔵の四十七士の故里・赤穂、そして特攻隊が出撃した九州南端の知覧基地――。 好奇心のおもむくまま、由緒ある町を訪ね、古代から近現代まで、自由に時間を旅する。 歴史の魅力を堪能し、思索をめぐらした紀行エッセイ。
  • 狂の精神史
    -
    古代において〈狂〉とは、神に魅せられた状態であった。また芭蕉の、止みがたい漂泊の思は「そぞろ神の物について心を狂はせ」た結果であろうか。無常の世に棲む人間はその哀しさに耐えず、さまざまな〈狂〉を演ずる。その夢の世を、むなしく凝視しつづけた日本人の系譜を追って、現代の〈狂〉を予感させる名著。
  • 近現代作家集 I
    3.0
    明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。I巻には平安末期から太平洋戦争前夜までを扱った12篇を精選。久生十蘭、泉鏡花、金子光晴、高村薫など。 解説=池澤夏樹 月報=荒川洋治・中島京子
  • 近現代作家集 III
    3.5
    明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。III巻には日本文学の未来を切り拓く18篇を集成。内田百間、村上春樹、津島佑子、筒井康隆など。 昭和から平成、「3・11」、そして宇宙へ。 日本文学の未来を切り拓く名品18篇 解説=池澤夏樹 月報=池澤春菜・山本貴光
  • 近現代作家集 II
    3.0
    明治から現代までの作家の名品を、作品の時代背景順に収める『近現代作家集』。II巻には昭和初期から戦後までを扱った20篇を集成。安岡章太郎、井上ひさし、安部公房、上野英信など。 戦争、敗戦、占領。 混乱期の中で開花した新しい作家たちの才能。 社会と対峙する20篇。 解説=池澤夏樹 月報=加藤典洋・斎藤美奈子 ※なお、電子書籍版には三島由紀夫『孔雀』は収録されておりません。
  • 近現代詩
    5.0
    池澤夏樹が近現代の名詩75篇をセレクト。詩と新たに出会える、詩を楽しく味わえる、絶品アンソロジー。 「詩は言葉の精錬の果てに得られた純粋な結晶。丁寧に読めば一語ずつがきらきらと輝いていることがわかるだろう」――池澤夏樹(文庫版あとがきより) 萩原朔太郎、日夏耿之介、佐藤春夫、山之口貘、中原中也、石垣りん、田村隆一、茨木のり子、大岡信、谷川俊太郎たち41人の名詩を、池澤夏樹が精選。詩との新たな出会いをあなたに。
  • 近現代詩歌
    3.7
    近代以降、変革と共に多様な形で展開してきた詩歌の世界。明治から平成までの詩を池澤夏樹、短歌を穂村弘、俳句を小澤實が精選、その魅力と真髄を紹介する。 解説=池澤夏樹 月報=北村薫、アーサー・ビナード
  • 憲法なんて知らないよ
    4.1
    憲法は国の性格を決める。やさしい国、強い国。卑屈な国やケンカ好きな国。この憲法のもとで70年以上も、日本はケンカをしない穏やかな国だった。そのせいでぼくたちは損をしたか得をしたか。今、憲法を論じよう。その土台として、自分たちのふだんの言葉に書き直したのが、この新訳憲法。自分の目で見て、自分の頭で考えよう。それが自分たちの未来につながるのだから。付録として日本国憲法全文とその英訳も収録。
  • 宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教
    3.0
    世界最大の問題に、知の巨人たちと俊英が挑む。 いま、私たちは渦の中にいる。 各国で起きるテロや、EUやアメリカ、日本でで生じる排外主義・外国人嫌悪(ゼノフォビア)、めまぐるしく変転する中東情勢など、 世界各地で民族・宗教といった、冷戦後には“古い”とされた問題が噴出している。 私たちの現実社会に影響を与えている「宗教」「思想」といかに向き合うかは、個々人が生き抜く上で避けては通れない時代になったのだ。 しかし、「宗教」を正面から扱うことを日本は避け続けている!  この状況を打破し、現代社会の様々な議論の根本を一望する、知の結晶!! 世界宗教の論理や各国の制度を探究し、 それぞれの「思想」の重要性を訴えている第一線の研究者・識者が、 「宗教と資本主義・国家」を巡り、意見を交わした。 第一線の識者・研究者が現在地を照らす!!
  • 原稿を依頼する人される人 : 著者と編集者の出逢い
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 出版の原点"原稿依頼"をめぐる珠玉の67篇!活躍中の錚々たる作家、評論家、学者、そして編集者が各々の出版の裏話を一挙に公開する。書き下ろしエッセイ満載。

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  • 源氏物語と白楽天
    -
    1巻9,130円 (税込)
    『源氏物語』が『白氏文集』を多く引用することはよく知られている.それらが,物語の主題や構想,創作動機とどうかかわるのか.54帖を誇る一大「恋愛小説」の展開に沿って,「長恨歌」や「李夫人」などの漢詩文を物語本文と対比しつつ読み,作者の意図を探る.あたかも協奏曲を聴くがごとき両者の関係を明らかにする.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 幻獣の話
    3.5
    「むだで横道にそれた知識には一種のけだるい喜びがある」。ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899-1986年)は、『幻獣辞典』の序でそう語る。 マルコ・ポーロがスマトラで目にした一角獣、フランスの教会の壁面に刻まれた大耳人間、日光東照宮を彩る幾多の霊獣に、目まぐるしく姿を変える千変万化のバルトアンデルス.......。古今東西の書物に記された、不思議で興味深い生きものたちをめぐるエッセイは、まさにボルヘスが語る「喜び」に満ちている。 龍のように、洋の東西を超えて同じような想像上の生きものが生み出されるのはなぜか。人間はなぜ、くり返し、異様なもの、奇妙なもの、ときにはグロテスクなものを生み出したがるのか――。軽妙洒脱な語り口で繰り広げられる世界に引き込まれていくにつれて、私たちの意識に、あるいは無意識のうちにこそひそむ「幻の獣」の姿が浮かび上がる。 古代中国の『山海経』から、二十世紀にカレル・チャペックが生み出したロボットに至るまで、書物を広く深く愛した著者ならではの幻獣奇譚集。 1 一角獣――マルコ・ポーロが見たもの 2 アジアとヨーロッパ――幻獣という知の遺産 3 不思議な生きもの、不思議な人――狂気と文学のあいだ 4 幻獣紳士録1 5 幻獣紳士録2 6 百鬼の奇――日本の幻獣 7 霊獣たちの饗宴――日光東照宮の場合 8 中国の宝の書――『山海経』入門 9 私という幻の獣――寺山修司の夢 10 ゴーレムからロボットへ――二十世紀の幻獣
  • 古事記
    3.7
    世界の創成と、神々の誕生から国の形ができるまでを描いた最初の日本文学、古事記。神話、歌謡と系譜からなるこの作品を、斬新な訳と画期的な註釈で読ませる工夫をし、大好評の池澤古事記、ついに文庫化。
  • 古事記
    4.1
    日本最古の文学作品を作家・池澤夏樹が新訳。原文の力のある文体を生かしたストレートで斬新な訳が特徴。画期的な池澤古事記の誕生! 【新訳にあたって】 なにしろ日本で最初の文学作品だから、書いた人も勝手がわからない。ごちゃごちゃまぜこぜの中に、ものすごくチャーミングな神々やら英雄やら美女が次から次へと登場する。 もとの混乱した感じをどこまで残すか、その上でどうやって読みやすい今の日本語に移すか、翻訳は楽しい苦労だった。(池澤) 解題=三浦佑之 解説=池澤夏樹 月報=内田樹、京極夏彦
  • 古事記ワールド案内図
    3.8
    「古事記」の斬新な現代語訳で話題を集め、小説『ワカタケル』で同時代を描いた著者による、古事記入門書。取っつきにくいと思われがちな古事記を分かりやすく魅力的に案内する。
  • 古代往還 文化の普遍に出会う
    3.7
    一篇の神話や伝説にはもちろんのこと、一首のうた、ひとつの言葉にも豊饒な物語があふれている。そこから伝わってくるものは、古今東西どこで生をうけていても不思議なほど似通った、ひとびとの喜びや悲しみ、想い、悩み。 万葉集からギリシャ神話、ケルト神話まで自在に題材をとり、日本と世界、古代と現代をひとしく眺めるエッセイ83篇。
  • 古代史で楽しむ万葉集
    4.3
    天皇や貴族を取り巻く政治的な事件を追い、渦中に生きた人々を見いだし歌を味わう。また、防人の歌、東歌といった庶民の歌にも深く心を寄せていく。歌集を読むだけではわからない、万葉の世界が開ける入門書。
  • 古代への情熱
    -
    ドイツ北部の町に生まれたシュリーマンは、経済的な理由から大学を諦め、雑貨店や商社などを転々としたのち、商人として大成功をおさめる。 その資金を元手に、不屈の精神で遺跡の発掘へと邁進し、ついには通説を塗り替える大発見へと至った。 没後まとめられた本書は、人々を考古・歴史のロマンへと導き、今なおその魅力が色あせることはない。 ドイツ文学者・池内紀の訳で、情熱あふれる男の物語を堪能する。 解説・周藤芳幸 【目次】 はしがき  ソフィア・シュリーマン 第一章 幼い頃、及び商人時代(1822-1866) 第二章 イタカ、ペロポネソス、トロヤへの最初の旅(1868-1869) 第三章 トロヤ(1871-1873) 第四章 ミケネ(1874-1878) 第五章 トロヤ 第二次・第三次発掘(1878-1883) 第六章 ティリンス(1884-1885) 第七章 晩年(1885-1890) 訳者コラム 訳者解説 解説  周藤芳幸
  • ことばのこころ
    -
    文化勲章受章、日本語を慈しみ続けてきた著者が綴ることばの美しさと楽しさに出会える本。わかりやすく読者の胸に迫る文章で、ファンの多い中西進の最新刊。日本語にこめられた日本人の心について綴り、そこから、ことばの本当の意味や美しさを味わえる本です。ことばのこころを聴きたい。

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  • 子供の詩の庭
    3.0
    『宝島』のR・L・スティーヴンソンがのこした、子どもたちへの愛あふれる名作が、みずみずしい新訳でよみがえる。 池澤父娘がおくる共訳詩集第二弾! ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • こどもを野に放て! AI時代に活きる知性の育て方
    3.9
    学びにも、ビジネスにも、今必要なのは、身体性に裏打ちされた、たしかな「自然観」! 都市化が急速に進み、子どものリアルな自然経験の少なさによる弊害が指摘されている。人は実際に体験し、そこから得られる知覚を通して抽象的な概念を学び、ゆっくりと知性を育むにもかかわらず、それがないがしろにされている。 本書は、現在急成長中のベンチャー企業・YAMAPの創業者で読書家としても知られる春山慶彦が、養老孟司、中村桂子、池澤夏樹の各氏と、自然体験を通してAI時代に活きる知性の育み方を語り合う。 「現代社会は、感覚から入るものを軽視しがちで、勉強すれば何でも頭に入ると思っています。でも実は、それ以前に身体で感じることが非常に重要なのです」――養老孟司 「合理的に効率よくやろうとしていたら、生きものはとうの昔に消えていたと思います。それから、一つの価値基準で競争させて、いいものだけを残そうとしていたら、やはり消えていたでしょう。矛盾を組み込んで、『何でもあり』でやってきたからこそ、生きものは続いてきた」――中村桂子 「何かうまくいったとき、『俺の腕がいいからだ』と思うのではなく、それはある意味、運であって、運である以上は何かに感謝しなきゃいけない。その何かは必ずしも神様でないかもしれないけれど、たぶんそういう謙虚な姿勢そのものに意味があるのでしょう」――池澤夏樹 「知覚とは、自分を取り巻く世界をどう感じるか。知覚、つまり感覚、感性、五感で世界を捉えること、既存の思考と統合しながら解釈すること。そこに知性の核心がある」――春山慶彦 <目次> 1.養老孟司との対話 自然の中で身体を動かすだけで無意識に学んでいる 2.中村桂子との対話「へんてこ」「無駄」「弱さ」があるから生きていける 3.池澤夏樹との対話 自然に学ぶ「インチキせずに生きる力」
  • 今夜もひとり居酒屋
    3.6
    居酒屋に人一倍したしむようになったのは、「二合半のおじさん」のせいである。三十代初めに出くわして三十年ちかくつき合った。そしていろんなことをおそわった――へんくつだが、心をひらいた者にはこよなくやさしい。そんな居酒屋が、方々の町の片隅で慎ましやかに提灯を掲げている。よく知る店もよし、見知らぬ町の見知らぬ店もよし。ふらりと入れば、酒に食べ物、店主と客が織りなす独特の時間がそこにある。
  • 誤解だらけの明治維新
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より)対談・「佐幕」「勤王」の対決史観はもうやめよう(三谷博×苅部直)/対談・鎖国日本が知った競争と技術革新の意味(森口千晶×中林真幸)/鼎談・アジアの異端児ニッポンの不思議な“革命”(岡本隆司×君塚直隆×飯田洋介)/エッセイ・この志士に学べ1前田正名(池内紀)2西郷隆盛(北康利)3西郷隆盛(先崎彰容)4立見尚文(中村彰彦)5甲賀源吾(森まゆみ)/藤村『夜明け前』にみる近代人の理性と情念(猪木武徳)
  • ゴルバチョフに会いに行く
    3.0
    21世紀はどこへ向かうのか? ゴルバチョフと考える、世界、そしてロシアの現在――ロシア文学者・亀山郁夫が、ゴルバチョフ氏に行ったインタビューを中心に、社会主義の功罪、冷戦終結がもたらしたもの、ウクライナ問題、世界はこれからどこへ向かうのかについて、鋭く深く迫る。
  • 災害と生きる日本人
    4.5
    各メディアで引っ張りだこの磯田道史氏と、万葉集研究の大家にして文化勲章受章の中西進氏。 地震、噴火、津波、人災、その極みである戦争。過去の歴史を振り返りながら、万葉集に遺されたメッセージから、先人たちの知恵から、現代日本人とその目指す場所を縦横無尽に語りつくす!
  • 歳時記百話 季を生きる
    -
    歳時記は俳句を詠む人だけのものではない。季節を知り、人生を生き抜くため、私たちが祖先から受け継いできた知恵が詰まっている。すべての日本人の心情と生活の原点なのだ。本書では四季を彩る花々を中心に、雲雀などの鳥、薫風などの気象、涅槃会や酉の市など年中行事、そして芭蕉忌に至るまで、一年の折々にあらわれる豊富な事物を、古今東西の句歌詩文を通して味わう。巻末に俳人・宇多喜代子氏との対談を収録。
  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首
    3.5
    話題の古典新訳を手掛けた作家たちは作品について、どう捉え、どう訳したのか。古事記から百人一首まで、第一線の作家たちが作品の魅力や訳の工夫などを語った、大好評の古典講義。
  • 作家と楽しむ古典 松尾芭蕉/おくのほそ道 与謝蕪村 小林一茶 近現代俳句 近現代詩
    -
    芭蕉・蕪村・一茶、そして近現代詩・俳句へ――。数々の名句・名詩の魅力や読み解き方、歴史を、第一線の作家と俳人がやさしく深く講義する最良の詩歌入門。人気シリーズ第5弾。
  • 作家のへその緒
    3.5
    1巻1,496円 (税込)
    浄土真宗のお経のリズムとメロディから宮沢賢治の独特な文体が生まれた。母親の乳首をねぶった想い出を生涯にわたって慕いつづけた谷崎潤一郎。少年期に体験した激しい飢えがいつまでも消えなかった開高健。ほかにも与謝野晶子、稲垣足穂、高村光太郎ら十二人の作家、詩人、歌人たちの原点(へその緒)を探る文学談義。

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  • されく魂 わが石牟礼道子抄
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    共にされく(漂浪く)魂をもつ作家が、石牟礼のはみ出し溢れ出し、時に飛び去る類い稀な言葉の数々を追って奇跡の作品群に迫る。敬愛してやまない作家に真摯に対峙した渾身の論考集大成。
  • 散歩本を散歩する
    4.4
    『散歩の達人』の人気連載が単行本化!古今東西の「散歩本」の舞台を無類の散歩好き・東京好きの著者が歩いた、45冊のイラスト付き町案内。  四年ちかくにわたる月一度の散歩の記録である。ふだんはひとり散歩だが、月一度にはお伴がいた。いや、こちらがお伴で、ご主人さまについて歩いた。幸田露伴、その娘の文、永井荷風、井伏鱒二、内田百間……。なんとスゴイ人たちではないか。三遊亭圓生、小沢昭一、安藤鶴夫、滝田ゆう、江國滋……。甘いも酸いもかみわけたアッパレな大人たちだ。種村季弘、坂崎重盛、川本三郎、平松洋子……。三年会わなくても、会ったとたんにいつもどおりになる。その人とともに、その人たちの歩いたところが散歩になった。(中略)お伴をしたおかげで、まるきり気づかなった世界と生きた関係ができたような気がする。(「あとがき」より)

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  • 詩心-永遠なるものへ
    -
    山のこだまを聞きとめるように、自然の深奥の響きを捉え、思いを結晶させる――。 万葉の昔から、うつりゆく世界をことばに託してうたいあげる文化は、形を変えながら現代に引き継がれてきた。一篇の詩と向かい合うとき、私たちは、これまでの悠久の宇宙、これから果てしなく続く無窮の時間、そしていまという一瞬の永遠を感じることができる。 本書は、長い時をかけて培われてきた美しい詩の世界への招待状である。
  • 静かな大地
    4.6
    短い繁栄の後で没落した先祖たちのことを小説にするのは、彼らの物語を聞いて育ったぼくの夢だった--明治初年、淡路島から北海道の静内に入植した宗形三郎と志郎。牧場を開いた宗形兄弟と、アイヌの人々の努力と敗退をえがく壮大な叙事詩。著者自身の先祖の物語であり、同時に日本の近代が捨てた価値観を複眼でみつめる、構想10年の歴史小説。第3回親鸞賞受賞作。〔解説・高橋源一郎〕
  • 詩のきらめき
    -
    詩から詩へ,膨らむイメージ.詩と詩の間に,ぽっと浮かび上がる青春,人生のかがやき.一冊の本の中に広がる,古今東西の言葉の持つ芳醇な世界.奔放な言葉の流れによってつむがれた,散文では表現できない想いを伝える,多くの詩を読む.詩人でもある著者が,誰もが見知った言葉の持つ,新鮮なきらめきを案内する.

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  • 詩のなぐさめ
    3.3
    詩はそっけない.少し遠い.一度ではわからない.でも,いざというときに寄り添う.留まる…あなた独りではない,と.圧縮された言葉と感情の塊である詩が解凍したときに広がる沃野.広大な詩の花園から一輪を,あなたの部屋に飾ろう.詩が飛翔し再生する有様は,魂の純化と救済の姿.古今東西へと放たれる池澤夏樹の真骨頂,芳醇なエスプリの空間です.

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  • 出ふるさと記 作家の原点
    4.0
    高見順、尾崎翠、寺山修司、深沢七郎……。家出、漂流、彷徨。ふるさとを振り捨て、破天荒な人生を歩んだ一二人の作家たち。彼らを「その人」たらしめたのも、またふるさとだった。作家の原点を訪ねる列伝紀行。
  • 小説の羅針盤
    -
    ──この15人はみなぼくが好きな文学者たちであり、尊敬する人々であり、影響を受けた人たちだ。上田秋成、森鴎外からピンチョン、カーヴァー、山田詠美まで、稀代の読み手でもある池澤夏樹が好きな作家や詩人、思想家を自分のまわりに並べて、それぞれの作家の本質を鮮やかに突く。もっともっと本が読みたくなる、軽やかな作家論。
  • 聖武天皇 巨大な夢を生きる
    4.0
    1巻880円 (税込)
    われは国家なり――巨像・盧舎那仏にわが身を投影し、その存在を宣揚した聖武天皇は、仏教国家の範を聖徳太子に仰ぎ、白鳳の精神を伝統とする理想の君主国・日本の実現をめざした英主であった。本書では、「大仏建立」を中心に据え、「アウトサイダーの重用」「藤原官僚機構との戦い」「和歌の力の結集」などの視点から、全く新しい聖武像を解き明かす。これまで詳細な分析がなされなかった聖武天皇。本書では、はじめてこの「顔の見えない天皇」に光を当て、丹念な資料検証から「英主」としての聖武像を描き出す意欲作。聖武天皇・関係略年表を巻末に据え、充実した資料と著者ならではの万葉歌からの検証。財力をつくして仏法王国を建設し、精力をついやして天皇親政を樹立して、理想の君主国家実現という巨大な夢を生きた天平の英主の情念に迫る、渾身の書き下ろし。

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  • 昭和問答
    3.8
    昭和は,今この瞬間の私たちの立っている時空につながる.なぜ競争から降りられないのか,国にとっての独立・自立とは何か,人間にとっての自立とは何か.これらの難問に答えるべく,明治・大正から平成までを縦横に語りつつ,各々が昭和を知るための本も紹介する.好評『日本問答』『江戸問答』に続く第三弾.

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  • 白川静
    4.0
    博覧強記の著者が、『字統』『字訓』『字通』の字書三部作等で知られる知の巨人・白川静の学問、思想、人生に分け入った初の入門書。
  • 新カラマーゾフの兄弟 上
    3.7
    1~2巻2,090~2,310円 (税込)
    ドストエフスキーの未完の傑作、ついに完結……あのミリオンセラーの翻訳者が作者の遺志を継ぎ、現代日本を舞台に「父殺し」の謎に迫る。桁外れのスケールで贈る、著者初小説!
  • 新カラマーゾフの兄弟 合本版
    -
    1巻4,180円 (税込)
    ドストエフスキーの未完の傑作、ついに完結……あのミリオンセラーの翻訳者が作者の遺志を継ぎ、現代日本を舞台に「父殺し」の謎に迫る。遺産と女、兄弟の葛藤、そして謎の教団……135年の時を経て、あの名作の謎が解かれる。続編でもパロディでもない「完結編」の行方は?桁外れのスケールで贈る、著者初小説!驚愕のノンストップ・ミステリー巨篇! ※本電子書籍は、「新カラマーゾフの兄弟 上・下」の合本版です。
  • 新編 中国名詩選 (上)
    3.8
    1~3巻1,430円 (税込)
    三千年の歴史を有する中国の詩──そこには、道への志、政治批判、友情、望郷、恋愛、山水、仙界への希求など、自然と人間の万象が鮮やかにうたわれてきた。理と情の限りを尽くした膨大な詩から選りすぐった上古から清末までの五百首。精確で核心を鋭く射貫いた解釈が、漢詩本来の芳醇繊細で躍動する息吹を甦らせる。(全3冊)

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  • 新編 みなかみ紀行
    3.7
    幾山河越えさり行かば-歌人若山牧水(1885-1928)といえば、旅と酒。彼はしばしば旅に出た。旅先で歌を詠み、紀行文を書いて生活の資とした。信州から上州へ。旅は山道も厭わず実によく歩き、知友を訪ねては酒を飲む。1人旅を好んだが淋しがりやらしい。仄かなユーモアが好ましい上質の紀行文集。(解説=池内紀)

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  • 新訳 地下室の記録
    3.5
    地下室に住む中年男の告白を通じて、人間存在の矛盾と不条理に根ざした生の哲学を描く。ドストエフスキー全作品を解く鍵と評される“永遠の青春の書”をロシア文学者・亀山郁夫氏による名訳で。「この小説がドストエフスキー文学の原点です」――亀山郁夫。「地下室」とは、言い換えるなら、青春時代を生きるだれもが一度はくぐりぬけなくてはならない“戦場”である……ドストエフスキーはこの人物を通して、ある一つの真実を語りかけようとした。すなわち、この“戦場”を戦いぬくことなく、遠い将来、一個の自立した人間として大きな成熟を手にすることはできないということを。この『記録』にこめられているのは、おそらく若いドストエフスキーが身をもって経験した躓きの記憶だが、その痛々しい記憶の彼方に輝いているものこそ、人間の真実、あるいは人間の生命という聖なるオーラなのである。(「まえがきにかえて」より)
  • 上代文藝に於ける散文性の研究
    完結
    -
    現代を代表する国文学者にして「令和」の考案者とされる中西進の卆寿記念出版。 中西万葉学、中西文学論、中西日本人論のすべての原点といえる、東大卒業論文を、90歳の原点として、令和の今、出版して世に問う。 400字×674枚の圧巻の手書き原稿がここによみがえる。 日本古代において、韻文と散文は如何に成立してきたのか。 卒業論文ながら極めて高い学術性は、現代の国文学者、国文学の学生らにとっても非常に有益な着眼点や論点を提供する。

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  • 人生百年の教養
    3.7
    自分の人生と戦い続けるためにーー老いてこそ真価を発揮する教養とは何か。 読書、音楽、外国語、老い……、ドストエフスキー研究の第一人者が多角的な見地から真の「教養」に迫る。 ●時を経た「再読」が、老いてからの可能性を教えてくれる ●教養人の知識は、つねに「哲学」に裏付けられている ●苦手なもの、嫌いなものこそ可能性の泉となる ●大江健三郎と村上春樹から考える「教養の継承」 ●難解な長編小説を読むコツは、冒頭三十ページの二度読み ●英語を学ぶことで失うもの、母語の重要性 ●検索エンジンでの複数の語をぶつけあって生まれる「知」 ●豹変を恐れるな、隣人の「愛」を模倣せよ ●老いをどう乗り越えるかーーエネルギー源としての「忘却」 本書の内容 序章   人は信念とともに若く 第一章  「教養」、すこやかな喜怒哀楽 第二章  少年時代 「私」という書物1 第三章  青春時代 「私」という書物2 第四章  「私は外国語が苦手」 第五章  モンタージュ的思考 第六章  実践の技法 第七章  俯瞰的思考 第八章  老いの作法
  • すごいトシヨリ散歩
    4.2
    1巻1,870円 (税込)
    トシヨリになるのも面白い。同世代のエッセイスト二人が語り合う映画、読書、旅、そして老い支度。親密感あふれるユニークな対談集。 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる
    3.6
    ドイツ文学者・池内紀の語り下ろし。老いに抵抗するのではなく、老いを受け入れて、自分らしく楽しくトシをとろう。そう決めた著者は、70歳になったとき、「すごいトシヨリBOOK」と銘打ったノートに、老いていく自分の観察記録をつけはじめた。もの忘れがふえたり、身体が不調になってきたり、そんな自分と向き合いながら著者は、老人の行動をチェックするための「老化早見表」なるものを考案したり、「OTKJ」(お金をつかわないで暮らす術)といった独創的な節約システムを生み出すなど、楽しく老いる知恵と工夫を日々研鑽している。 「心はフケていないと思うこと自体がフケている印」「心がフケたからこそ、若い時とは違う命の局面がみえてくる」。名エッセイストによる、ほがらかに老いを楽しむノウハウがつまった画期的な本 ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • 砂浜に坐り込んだ船(新潮文庫)
    4.0
    石狩湾で坐礁した、五千トンの貨物船。忽然と砂浜に現れた非日常的な巨体に魅せられ、夜、独り大型テレビでその姿を眺めていると、「彼」の声がした。友情と鎮魂を描く表題作と、県外の避難先から消えた被災者の静かな怒りを見つめる「苦麻の村」、津波がさらった形見の品を想像力のなかに探る「美しい祖母の聖書」ほか、悲しみを乗り越える人々を時に温かく時にマジカルに包み込む全9編。(解説・堀江敏幸)
  • すばらしい新世界
    4.0
    1巻1,361円 (税込)
    ヒマラヤの奥地へ技術協力に赴いた主人公は、 現地の暮らしに触れ、深く人々に惹かれてゆく―― 人と環境との関わりの先に 新しい世界への光を予感させる長編小説
  • 星条旗の聞こえない部屋
    3.8
    横浜の領事館で暮らす17歳のベン・アイザック。父を捨て、アメリカを捨て、新宿に向かう。1960年代末の街の喧騒を背景に、言葉、文化、制度の差を超え、人間が直接に向き合える場所を求めてさすらう柔らかな精神を描く野間文芸新人賞受賞の連作3篇。「日本人の血を一滴も持たない」アメリカ生まれの著者が、母語を離れ、日本語で書いた鮮烈なデビュー作。

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