Posted by ブクログ 2011年03月20日
今、地球が抱えているさまざまな問題をいろいろな角度から天野家の物語に盛り込んであり、とても読み応えがあった。集中ではなく、分散。大規模ではなく、小規模。視点を変えて考えてみると、今とは違う道が見えてくる。こんな時だからこそ、読んで考えてみるといいのだと思う。それから、「現場の知」ということと、アユミ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年06月08日
政治も宗教も哲学も科学も、極めてフラットな視点で語られる。
ちょっと変わった、でも絵に描いたような仲良し家族。
一枚板ではないNGO。
利益を追求する企業の論理/ステレオタイプな会社員。
魅力的なナムリンの人々。
世界そのものを変えるのではなく、「自分」と「世界」の関係性を変えること。
個人の視...続きを読む
Posted by ブクログ 2009年10月04日
700Pに及ぶ長編小説というだけあって、本当に多くの事柄を含んだ小説。それでいて、読み辛いとかくどいとかいうことは一切ない。むしろ、1章1章に読ませる部分があって、うんうん唸ったり、クスリとほくそ笑んだり、グサっと心に刺さったりする。「やがてヒトに与えられた時は満ちて…」を読んだ時の衝撃も、それは...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年10月10日
2000年9月に出版された本で、2000年といえば9.11もまだだし、東日本大震災も、福島の原発事故も当然起こっていない。今とはまったく違う世界である。
その当時から、環境問題や原発の危険性についてこれだけのトーンで語っているのに、20年経った今はどうだろう。原発事故は起こってしまったし、環境問題も...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年01月27日
作者の言いたいことを物語の主人公を通して言っているだけと感じなくもないが、物語としてもおもしろい。
ネパールの自然の描写や、魅力的な登場人物、とくに頭の良い主人公には好感がもてる。
エネルギーの問題や宗教に作家ならではのアプローチで触れており、読み手側にも何かを考えさせられる。
旅行の時に読むのがお...続きを読む