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ヒマラヤの奥地へ技術協力に赴いた主人公は、 現地の暮らしに触れ、深く人々に惹かれてゆく―― 人と環境との関わりの先に 新しい世界への光を予感させる長編小説
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Posted by ブクログ
池澤夏樹の作品の中で一番好きかもしれない。解説にもあったが全てが美しかった。個人的には工藤先生にもっと登場して欲しかった
世界のある部分を切り取って、手のひらにのせて見せてくれる小説。 (バルザックか!) 読むのに時間がかかったけど、飽きることはなかった。 現実に対する問題提起と小説というものがきちんと融合していて、すごく良かった。
今、地球が抱えているさまざまな問題をいろいろな角度から天野家の物語に盛り込んであり、とても読み応えがあった。集中ではなく、分散。大規模ではなく、小規模。視点を変えて考えてみると、今とは違う道が見えてくる。こんな時だからこそ、読んで考えてみるといいのだと思う。それから、「現場の知」ということと、アユミ...続きを読むさんがしきりに言っていたナショナリズムとの距離の置き方。もう少し、自分でもよく考えてみようと思う。それと、森介の新しい学校の担任の先生が言った「変わったところのある、おもしろいお子さんですね」というひとことが印象に残る。そんな感覚を私も忘れずにいたいと思う。
政治も宗教も哲学も科学も、極めてフラットな視点で語られる。 ちょっと変わった、でも絵に描いたような仲良し家族。 一枚板ではないNGO。 利益を追求する企業の論理/ステレオタイプな会社員。 魅力的なナムリンの人々。 世界そのものを変えるのではなく、「自分」と「世界」の関係性を変えること。 個人の視...続きを読む座次第で、ガラリと世界は表情を変える。 新しい世界とは、そういうこと。 常識とは、極めて狭い世界での通奏低音なんだと気付かされる。 本当は世界はとてもシンプルで、複雑にしているのは自分や社会の固定観念なのかもしれない。 (ルールを作ったのは人間だ) 良い風が吹いたら、流れに乗ればよいのだ。
<poka> 読んだあと、なんとも言えないさわやかな、すっきりした気持ちになります。 分厚い文庫ですが一気に読めました。 <だいこんまる> 風車に向かうドンキ?
700Pに及ぶ長編小説というだけあって、本当に多くの事柄を含んだ小説。それでいて、読み辛いとかくどいとかいうことは一切ない。むしろ、1章1章に読ませる部分があって、うんうん唸ったり、クスリとほくそ笑んだり、グサっと心に刺さったりする。「やがてヒトに与えられた時は満ちて…」を読んだ時の衝撃も、それは...続きを読むそれで大きなものがあったのだが、この小説もまた違った意味で自分の中に大きく残る小説だった。 この小説は本当に色んなメッセージを含んでいて、「これはこういう小説だ」と一言で表せるようなものではない。むしろ表そうとすること自体がナンセンスであるほどだ。でも、これほどある意味で欲張りに、詰め込みに詰め込んで書いた小説がこれほどサッパリと読める、心に入ってくるというのは本当にスゴイことだ。自分のような凡人が、これほどのメッセージを一つの物語に詰め込もうとしたら、冗長になりすぎてくどいと言われるに違いない。確かに職業としての小説家なのだから、それが出来て当然なのだと言われれば確かにそうなのかもしれない。しかし、ただ一つのテーマを書くにも冗長にならざるを得ないのだ、と開き直っているような小説家がこの世の中にはいないだろうか? 池澤夏樹の文章の魅力はそこにある。小説の中に、「形容詞が多すぎる文章は疑った方がいい。そのような文章には、必ず裏に知られたくない真実がある」というようなことが書いてあった。これは全く疑う余地がないほど正しい。本当に文章が上手い人、或いは話が上手い人というのは、少ない言葉、簡潔な言葉で伝えたいことを伝える。ムダに話が長い人、文章が長い人(自分も含めて)は言いたいことは少ないのに、それを伝える文章、言葉が冗長なのだ。「完璧とは、何かを足せない状態になることではない。 何も削るものがなくなった状態のことだ」。つまり、そういうことだ。 その池澤夏樹が、700Pに及ぶ長編小説を書いているのだ。そこに含まれるメッセージが多岐に及ぶのは当然だ。そして、それが決して冗長にならず、すっきりした言葉で読者の胸に迫ってくる。そんな小説が良い小説でないはずがない。今まで、池澤夏樹を知らない人に何か一冊薦めるのならば、取っ付きやすさなどをふまえて「南の島のティオ」あたりを薦めるのが妥当だと思っていた。しかし、これから「池澤夏樹がどんな作家か知りたい」と言われたら、迷うことなくこの作品を薦めるだろう。それほど、この作品は池澤夏樹という作家の成分を多く含んだ良作だ。 続編である「光の指で触れよ」が今年発売されている。是非、そちらも読んでみたい。
鬼ほどよかった。 多分今っていうタイミングもよかったんだろうが、私の人生に影響を与える予感がする。 あーチベットいきてえな。 次はチベット仏教の本を読もうかな。
この作品は約20年前に読んだ本。 内容はほとんど覚えていないが この本をきっかけに環境問題に対して 考えるようになったことと 爽やかな読み心地が心に残っている。 それ以降、池澤さんの作品は ずっと好き。
2000年9月に出版された本で、2000年といえば9.11もまだだし、東日本大震災も、福島の原発事故も当然起こっていない。今とはまったく違う世界である。 その当時から、環境問題や原発の危険性についてこれだけのトーンで語っているのに、20年経った今はどうだろう。原発事故は起こってしまったし、環境問題も...続きを読むよくなっているとは思えない。この20年は一体なんだったのかと愕然としてしまう。 ともあれ、全体的にとても美しい物語と語り口で、文庫で700ページにも及ぶ長編ながら、夢中で読み切ってしまった。 特に中盤の娼婦の夢の描き方が最高だった。 やたらと文章の上手い妻子や、なんでもあけっぴろげに語り合う夫婦関係にちょっと白けた部分もあったのでマイナス1。
作者の言いたいことを物語の主人公を通して言っているだけと感じなくもないが、物語としてもおもしろい。 ネパールの自然の描写や、魅力的な登場人物、とくに頭の良い主人公には好感がもてる。 エネルギーの問題や宗教に作家ならではのアプローチで触れており、読み手側にも何かを考えさせられる。 旅行の時に読むのがお...続きを読むすすめかも。
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