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われは国家なり――巨像・盧舎那仏にわが身を投影し、その存在を宣揚した聖武天皇は、仏教国家の範を聖徳太子に仰ぎ、白鳳の精神を伝統とする理想の君主国・日本の実現をめざした英主であった。本書では、「大仏建立」を中心に据え、「アウトサイダーの重用」「藤原官僚機構との戦い」「和歌の力の結集」などの視点から、全く新しい聖武像を解き明かす。これまで詳細な分析がなされなかった聖武天皇。本書では、はじめてこの「顔の見えない天皇」に光を当て、丹念な資料検証から「英主」としての聖武像を描き出す意欲作。聖武天皇・関係略年表を巻末に据え、充実した資料と著者ならではの万葉歌からの検証。財力をつくして仏法王国を建設し、精力をついやして天皇親政を樹立して、理想の君主国家実現という巨大な夢を生きた天平の英主の情念に迫る、渾身の書き下ろし。
...続きを読むPosted by ブクログ 2022年05月29日
聖徳太子が開き天武天皇が納めまとめた我が国を仏教の力を使い強く結束させ高めようとした聖武天皇以来、我が国の堕落を正す為に令和と言う年号を提示した。と言われれば納得しかない。言説満載の書籍である。因みに、我が国の堕落は神仏判勢令による神仏分離以降の仏教教団の堕落に紐付く出来事であり、令和4年を節目に反...続きを読む
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