検索結果
-
-海辺を散策していた推理作家ハリエット・ヴェーンは、遠望する岩礁のうえに動かない人物を発見した。それは喉を剃刀で切られた男の死体だった。だが、浜辺には男のものと見られるひとすじの足跡しかなかった。やがて死体は満ちてきた潮に流されて行方不明になる。……錯綜する謎また謎。ウィムジー卿はこの難事件を解けるのか? シリーズ屈指の重厚な長編。
-
4.3
-
-アガサ・クリスティは犯罪もの、怪奇サスペンスものでも見事な作品を残した。この短編集には犯罪もの「うぐいす荘」「事故」、怪奇もの「最後の降霊会」「第四の男」の、代表作4編を収録した。
-
4.0かつてマレーネ・ディートリッヒの主演で映画化されて有名になった名編「情婦」のほか、愛すべきポワロが活躍するクリスティの珠玉の短篇「西方の星」「首相誘拐事件」「ダベンハイム氏の失踪」「クラパムの料理女」「イタリア貴族の怪死」「エジプト人墓地の冒険」を収録したハンディな1冊。誰でも親しめるポワロ入門。
-
3.8旧友の招きでスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズは到着早々事件に巻き込まれた。屋敷の女主人が毒殺されたのだ。調査に乗り出すのは、ヘイスティングズの親友で、ベルギーから亡命したエルキュール・ポアロだった。不朽の名探偵の出発点となった著者の記念すべきデビュー作。
-
3.7お金、石油、秘密の手紙…それぞれの思惑を胸にチムニーズ館に集まる人々。そこで繰り広げられる物語とは…!? 表題作をはじめ、アガサ・クリスティーの名作3編堂々漫画化! 【同時収録】追憶のローズマリー/ソルトクリークの秘密の夏
-
-アンはロンドンの地下鉄ホームの端っこで、嫌いなナフタリンの臭いを発散させた男に気づく。次の瞬間、男はアンの後ろにいた人物に仰天したかのように顔を引きつらせて後ずさりし、あっという間に線路上に転落し、送電軌条にふれて焼死した。近くにいた医者があらわれ、死を確認すると足早に姿を消した。そのとき医者は一片の紙切れを落としていった。それを拾ったアンは紙切れにも強烈なナフタリンの臭いが染みついていることに気づく……冒険にあこがれるアンはいつのまにか国際犯罪に巻き込まれていく。巧みな構成、ユーモア感覚にあふれたクリスティの長編第4作。
-
-読者を惹きつける魅力的な謎と奇想天外な発想、それに加えて卓抜なユーモア。ブラウンのSF傑作短編集続編。二つの太陽と、その周りを8の字形に公転する惑星上で起こる奇妙な出来事を描く「気違い星プラセット」、どんなに誤字を直そうとしても原稿どおりに活字を叩いてしまうタイプライターの話「諸行無常の物語」、ミミズが天使になってふわふわと空中を舞う話など、ブラウンのSFとファンタジーの名品を選りすぐった傑作中短編全16編。誰でもが楽しめる夢と幻想世界!
-
-ローレライで名高い絶景のライン河畔にそそりたつ不気味な髑髏城。そこは稀代の魔術師メイルジャーの手によって成った幻想の城だった。しかし城の持主はライン川に変死体となって浮かび、あとをついだ俳優マイロン・アリソンは全身を炎につつまれて城壁から転落した。あいつぐ惨死事件の真相をさぐるべく、パリの名探偵バンコランとベルリン警察のフォン・アルンハイム男爵とのあいだに、しのぎをけずる捜査争いが展開する。本格派の巨匠カーが、魔術の世界を背景に、怪奇と不可能犯罪を描いた初期の代表作。
-
-エラリー・クイーンは自分と同じ警察官の息子ボー・ランメルの発案で、いっしょに私立探偵社を経営することになった。ボーは金も出し、足回りの仕事はなんでもやるという。ある日、そこへ億万長者カドマスが現われ、将来、事件を依頼するからという怪しげな条件で、多額の契約金を払っていった。その数日後、依頼人は愛用の豪華なヨットの上で謎の死をとげる。巨万の富を相続することになる二人の娘をめぐってまき起こる怪事件に乗り出すクイーン! 謎ときの興味横溢する本格編! ギリシア神話のカドマスはドラゴンの歯を地中に埋めて多大なトラブルを生み出したのだが……。
-
3.4髭をまだらに染めた異様な風体の男がサムのもとを訪れた。一通の封筒を預けて男は消えたが、同じ頃博物館でシェイクスピアの稀覯本すり替え事件が起きる。サムの要請に応じ、ドルリイ・レーンが世界文学史を根底から覆す大事件の謎に挑む。X、Y、Zに続く四部作の掉尾を飾る、巨匠の代表的傑作。改訳決定版。
-
5.0ハネムーンをエジプトに決めた大富豪の娘リンネットは、ナイル河の遊覧船で気持ちよい風を楽しんでいた。だが、そこには夫のかつての婚約者ジャクリ-ンの不気味な影が……はたして、乗り合わせたポワロの目の前でリンネットは殺される。そして殺人の連鎖反応。ジャクリーンにはむろん、文句なしのアリバイが……隔絶された船上を舞台にした難事件にいどむポワロ。
-
4.1美貌の資産家リネットと夫サイモンのエジプトでのハネムーンに暗雲が垂れこめていた。サイモンのかつての婚約者が銃を隠し二人を付け回しているのだ。不穏な緊張感が高まるなか、ナイル川をさかのぼる豪華客船上に一発の銃声が轟く。それは嫉妬ゆえの凶行か? 船に乗り合わせたポアロが暴き出す意外な真相とは? 解説:西上心太
-
4.0牧師の息子ボビイはゴルフの最中に、崖下に転落した瀕死の男を発見する。男はわずかに意識を取り戻すと、彼に一言だけ告げて息を引き取った。「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」幼馴染みのお転婆娘フランキーと共に謎の言葉の意味を追うボビイ。若い男女のユーモアあふれる縦横無尽の大活躍!
-
-仲良しの友達トーマス医師と人気(ひとけ)のないゴルフコースでゴルフに興じていたボビイは、谷越えの17番でアイアンをしくじり、ボールは谷底に転がり落ちた。ボールを捜して坂道を下り始めた二人は、崖の下に転落したとみられる瀕死の男を見いだした。男は虫の息で「なぜ、エヴァンズに頼まなかったんだ?」という謎の言葉を残して息絶えた。
-
3.0各務三郎に海外ミステリの魅力を、皆川博子に本に溺れた子ども時代を、三谷幸喜に理想の〈作戦もの〉とは何かを、法月綸太郎にバークリー作品の真骨頂を、石上三登志にヒーロー論での読み解きを、松岡和子に戯曲を翻訳することの困難さと楽しさを、和田誠にアメリカ文化に触れる喜びを、それぞれはじめて話してもらいました――〈短編ミステリの二百年〉で日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞をW受賞した評論家による他に類を見ない贅沢なインタビュー集が待望の文庫化。本書では新たに、北村薫に「良き読者」であり続ける秘訣を訊ねています。/【目次】各務三郎「ミステリがオシャレだったころ」/皆川博子「皆川博子になるための136冊」/三谷幸喜「理想の作戦ものを求めて」/法月綸太郎「本格推理作家はアントニイ・バークリーに何を読みとるのか?」/石上三登志「札付きファンのミステリの接し方」/松岡和子「戯曲を翻訳する幸せ」/和田誠「バタくささのルーツを探る」/北村薫「良き作品の良き読者であるために」/あとがき
-
5.0一八九〇年九月十五日、英国の海辺の避暑地トーキイで、ひとりの少女が誕生した。アガサと名付けられた彼女は空想好きで内気な少女に成長する。思い出深い子供時代。音楽家を志した少女時代。電撃的な出会いと結婚。世界大戦。そして名探偵ポアロの誕生……興味深いエピソードで綴る傑作自伝。
-
3.8若妻グエンダはヴィクトリア朝風の家で新生活を始めた。だが、奇妙なことに初めて見るはずの家の中に既視感を抱く。ある日、彼女は観劇中、芝居の終幕近くの台詞を聞いて突如失神した。彼女は家の中で殺人が行なわれた記憶をふいに思い出したというが……ミス・マープルが回想の中の殺人に挑む。
-
4.2誰が言い出したのか、その土地は呪われた〈ジプシーが丘〉と呼ばれていた。だが、僕は魅了された。なんとしてでもここに住みたい。そしてその場所で、僕はひとりの女性と出会った。彼女と僕は恋に落ち、やがて……クリスティーが自らのベストにも選出した自信作。サスペンスとロマンスに満ちた傑作。
-
3.6推理作家のオリヴァ夫人を迎えたハロウィーン・パーティで、少女が殺人の現場を目撃したことがあると言いだした。パーティの後、その少女はリンゴ食い競争用のバケツに首を突っこんで死んでいるのが発見された。童話的な世界で起こったおぞましい殺人の謎を追い、ポアロは推理を展開する。
-
-エレベーターの落下事故で富豪の息子が死んだが、銃弾が頭を貫いていた。警察は自殺とみたが、乗り合わせた父は納得しない。1年後、エレベーターに乗っていた全員がその老人の晩餐会に呼ばれた……この表題作のほか、「遺贈」「階下で待ってて!」「金髪ごろし」「射的の名手」「三文作家」「盛装した死体」「ヨシワラ殺人事件」の、都会派アイリッシュのバリエーション豊かな短編8編を収録。
-
4.0ロンドン発の列車の座席でふと目をさましたミセス・マギリカディは窓から見えた風景に、あっと驚いた。並んで走る別の列車の中で、まさに背中を見せた男が女を締め殺すところだったのだ……鉄道当局も警察も本気にしなかったが、ミス・マープルだけは別だった! シリーズ代表作。
-
3.9「あなたは幸せ? そうでないならパーカー・パイン氏に相談を」。こんな広告をみて夫の浮気に悩む夫人が彼の事務所を訪れるが……。「中年夫人の事件」をはじめ、人生に退屈した軍人の話や、旅先で起こる殺人事件の話など、統計学に優れた心の治療専門医が活躍をみせる短篇十二篇を収録。
-
3.4学生寮で次々と起きた盗難事件。変哲もない事件に思われたが、たまたま学生に探偵術講義に来ていたポアロは「すぐ警察をよんだほうがいい」と主張する。やがてポアロの予感は的中し、学生の一人が怪死を遂げてしまう。マザー・グースを口ずさむポアロが導き出した二つの事件の意外な真相とは?
-
-魚雷攻撃で沈没寸前の英国汽船「ルシタニア号」上で、秘密任務をおびた男は見ず知らずの若い女に「アメリカ大使館に届けてくれ」と重要書類を託す。やがて大戦が終わり、恋人同士のトミーとタッペンスが起こした青年冒険家協会に、2人の依頼人があらわれる。2人の用件は、どちらも、ルシタニア号上で消息をたった男女に関するものだった! サスペンスあふれる異色作。
-
-ウルフとアーチーは、エーミー・デノヴォと名乗る女性から父親捜しの依頼を受ける。彼女の母親は三ヵ月前に轢き逃げに遭い、エーミーは一人残された。父親は毎月母親宛に小切手を送り続けてきていたのだという。アーチーは、小切手の振出人割り出しから追跡を開始し、それが信託銀行の元頭取サイラス・M・ジャレットだったことを突き止める。エーミーの母親は当時別名でジャレット夫人の秘書を務めていた。だが、調査は暗誦に乗り上げる。ジャレットの息子も父親に該当しないことがわかる。ウルフは捜査中の轢き逃げ事件に着目し、その犯人からのアプローチを試みる。車の運転席に残されていた葉巻の銘柄が唯一の手がかりだった。
-
-
-
-ロンドン警視庁内に設置された「不可能犯罪捜査課」の活躍を描いたシリーズ作品を中心にしたカーの短編集。独創的なトリックの数々を駆使して独自の世界が展開する。手袋だけで男が殺された怪事件の「新透明人間」、雪に残された足跡トリックの典型「空中の足跡」、四人組銀行強盗はつかまったが、肝心の金がみつからない「ホット・マネー」、評判ダンサーが楽屋でハサミを背中に刺されて死んでいた「楽屋の死」など10編。うち後半4編はシリーズ以外の怪奇事件を扱っている。
-
3.4パスポートとマントをかしてほしい。空港で出会った謎めいた女性の申し出は、外交官スタフォード・ナイを国際的大陰謀へと巻き込んだ。帰国した彼をつけ狙う何者かの不気味な影、世界各地で起こる暴動、そしてドイツ山中の巨大な城に潜む謎の老嬢。諷刺と奇想に富んだ女史得意のスパイ・スリラー。
-
3.7家の者を全員集め、エイモリー卿は言い放った。この中に書類を盗んだ者がいるはずだ。暗くしておくからその間に返してほしい。やがて明かりがつくと、エイモリー卿は毒殺されていた……名探偵ポアロが導く予想外の真相とは? 全世界で話題となったクリスティー初のオリジナル戯曲の、チャールズ・オズボーンによる小説化版。
-
-ロンドンのビクトリア駅発パリ・マルセーユ経由ニース行きの特急「ブルートレイン」。その中で米国の富豪の娘ルスが殺害され、「ハート・オブ・ファイア」と名づけられたルビーの宝石が奪われる。この宝石はもとロシアの女帝の胸をかざり、苦悩、絶望、嫉妬など、その通ってきた道に、悲劇や暴力の数々を残してきたいわくつきの宝石だった。たまたま同じ列車に乗り合わせたポワロは「私は、エルキュル・ポワロでございます」と言いながら取り調べをする警察署長の前に姿をあらわした。「青列車殺人事件」の新訳。
-
3.3名探偵エルキュール・ポアロは友人であるミステリ作家のオリヴァ夫人から、田舎の屋敷グリーンショアに呼び出された。祭りの余興である犯人探しゲームで、何か不穏な事態が起こりつつあるようだ。なんとか事件が起きるのを防いでほしい――原稿が完成しながらもある事情から発表されず、近年になって発見された幻の中篇がついに登場!
-
4.5会社社長の毒殺事件が発生。なぜか遺体のポケットにはライ麦が。それは恐るべき連続見立て殺人の端緒だった……名家で起きた三つの殺人事件。かつて仕込んだメイドを殺されたミス・マープルが正義の鉄槌を下す!/解説:霜月蒼
-
3.8ポアロの旧友スペンス警視は、マギンティ夫人を撲殺した容疑で間借人の男を逮捕した。服についた夫人の血というたしかな証拠で死刑も確定した。だが納得がいっていない警視はポアロに再調査を依頼。未発見の凶器と手掛かりを求め、現場に急行するポアロ。しかし死刑執行は刻々と迫っていた。
-
4.030歳で夭折した天才作家が創造し、すべてのヒロイック・ファンタジーの源となった傑作シリーズを、最新の校訂研究にもとづいて贈る第2集。女王の死んだはずの双子の妹が魔女となって帰還、小王国カウランは一夜にして、女王と入れ替わった魔女ひきいる傭兵軍団の手に落ちた。これに立ち向かう守備隊長コナンの苦闘を描いた、圧巻の表題作をはじめ5編を収録する。また巻末には、著者と親しかったH・P・ラヴクラフトの手になる、詳細なハワード評伝を収めた。【収録作】「黒い怪獣」/「月下の影」/「魔女誕生」/「ザムボウラの影」/「鋼鉄の悪魔」/「ロバート・アーヴィン・ハワード――ある追想=H・P・ラヴクラフト」/解説=中村融
-
-21人の客をのせ、パリのル・ブールジェ空港を飛び立ちロンドンへと向かっていた旅客機の自分の座席のなかで、マダム・ジゼルは死んでいた。少し前、客室内を飛ぶ一匹の黄蜂が目撃され、父子づれの乗客のそばに飛んでゆき、その息子によって退治されていた。不思議なことに、マダム・ジゼルの首筋には、蜂に刺されたような小さな傷跡があった。機内という密室殺人にいどむポワロ。紀田順一郎が若いときに感銘をうけ、あらためて読んで「やはり面白い」と絶賛したクリスティ作品。「機上の死」の新訳。
-
-奇抜な着想と語り口のうまさで定評のあるフレドリック・ブラウンが、趣向の粋をこらした作品集。悪魔から魔法のパンツをもらった好色漢のしたことは? 不死身の米国大統領の秘密とは? 超光速で飛んだ宇宙船隊はいったいどこへ? ロバはどのようにして火星人の手から地球を救ったのか? タイム・マシンで大儲けを企んだ男の運命はいかに……空想と幻想に飛翔したいという希望に応える佳品の缶詰。
-
-クリスティの中東を舞台にした作品中の最高傑作! 考古学者レイドナー博士と再婚したルイーズのもとに、殺された先夫からとしか思えない奇怪な脅迫状が舞いこみはじめる。さらに、古代アッシリアの遺跡調査のため、夫とともにイラクへと渡ったルイーズを追いかけて、死を予告する不吉な手紙が届く。ポワロが「幻想的な犯罪」と呼んだ不可思議な殺人の幕が切っておとされ、殺人鬼の知恵とポワロの灰色の脳細胞とはすさまじい緊張のうちに対決した……
-
4.0考古学者と再婚したルイーズの元に死んだはずの先夫から脅迫状が舞い込んだ。さらにルイーズは寝室で奇怪な人物を見たと証言する。だが、それらは不可思議な殺人事件の序曲にすぎなかった……過去から襲いくる悪夢の正体をポアロは暴けるか? 中近東を舞台にした作品の最高傑作、新訳で登場
-
-イングランドの田舎の鉄道陸橋下で、判別ができないほど顔のつぶれた男の死体が発見される。発見者は陸橋近くのゴルフ場でプレイ中の4人組だった。自殺か他殺か、それとも単なる事故なのか? 警察の調べのすすむなか、推理小説ファンの4人はそれぞれ独自の見解を披露していく。