終りなき夜に生れつく

終りなき夜に生れつく

小説・文芸
1,430円 (税込)

7pt

誰が言い出したのか、その土地は呪われた〈ジプシーが丘〉と呼ばれていた。だが、僕は魅了された。なんとしてでもここに住みたい。そしてその場所で、僕はひとりの女性と出会った。彼女と僕は恋に落ち、やがて……クリスティーが自らのベストにも選出した自信作。サスペンスとロマンスに満ちた傑作。

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終りなき夜に生れつく のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    クリスティ自身がベスト作に選出した一作。
    探偵役不在のノンシリーズで、本格ミステリーというより、メアリ・ウェストマコット名義の『春にして君と離れ』のように、恋愛や結婚をテーマにした心理劇という印象が強い。

    後半まで大きな事件は起こらず、不穏な空気とじわじわとした心理描写で物語が進む。展開はかなり地味ではある。
    しかし、この作品のトリックは“あの作品”と骨子を同じくしている。そして本作は、その発展形であり、一つの到達点として読める。
    本格ミステリーの色が薄いという見かけとは逆に、その緻密な構成には唸らずにはいられない。自身がベストに挙げたのも納得だった。

    『春にして君と離れ』が好きなら読んで損はない。
    この静かな圧倒感は他に代えがたい。

    0
    2026年05月21日

    Posted by ブクログ

    題名がとても意味深で印象的。
    終わりなき夜に生まれついたのは誰なのか?
    誰にだってチャンスは訪れる。
    それに気づけるかどうか、そしてどうするかの差はとても大きい。

    0
    2025年12月07日

    Posted by ブクログ

    凄い凄いと聞いていたのである程度展開が裏切られることとか、色々想像しながら読んでいて、その想像が全く外れていたわけでもなかったのに、やっぱりラストというか展開には衝撃を受けた
    多分もう一回初めから読めばまた露骨に伏線が見えてくるんだろう 結末含めて良かった

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

    「信頼できない語り手」のタイプの小説。読みはじめてすぐに、これは自分が好きな小説だと分かった。
    クリスティの小説のおすすめとしてよくタイトルを見かけていたが、期待以上だった。
    まだクリスティの小説を読んだことがないというひとはぜひ読んでみて。

    ところどころで、「ん?」と違和感がでてくるのだけど、すぐにもとの話の調子にもどってしまう。なんか変だぞと怪しみながらも、なにを意味しているのかよく分からないといったバランスになっている。
    読みおわったあと、全ての事実を知った状態で、もういちど最初のページから読みなおしたくなった。

    作中で事件や殺人も起こるので、犯人は誰なのか考えながら読んだ。最後に事実が明らかになるまでミスリードさせられっぱなしだったな。
    表紙もお気に入り。読み初めてすぐと、読み終ってからとでは印象がまったく変わってくる。


    あらすじ
    マイクは呪われた土地と噂されている「ジプシーが丘」に建つ物件を見にきていた。
    母子家庭で育ち、土地と仕事を転々としながら生きてきたマイクには、土地を買うだけの資金はなかった。
    しかし、たまたま見かけた広告に運命を感じて物件を見にきていたのだった。

    マイクとは対照的に、エリーは大富豪の娘として生まれ育った。
    エリーは身内に内緒でこっそりと旅行していたときに、「ジプシーが丘」でマイクと出会う。

    二人は惹かれ合い、やがて結婚し「ジプシーが丘」に素晴らしい家を建て、そこで暮らすようになるのだが……

    0
    2025年04月14日

    Posted by ブクログ

    さまざまな人間関係を先に明らかにし、事件に至るまでの過程を一緒に追えるのは、やっぱり格別。

    あらゆるミステリーで被害者はだいたい過去の人間。でもそうじゃない。ついさっきまで生きていたのに。

    0
    2024年09月24日

    Posted by ブクログ

    【ノンシリーズ】
    攻略本でベスト3位、クリスティー自身が選ぶベスト10の中にも入っている作品。
    これはもう読むしかない。
    ポアロは出てこない「ノンシリーズ長編」

    ◆あらすじ
    呪われた「ジプシーが丘」。
    貧しい青年は大富豪の娘と結婚し、呪いの噂のある屋敷で結婚生活をはじめるが…。

    なかなか事件が起きないので、何のジャンルなのかさえわからないまま進む。
    もしかしてこれは『春にして君を離れ』みたいな感じかな?と思ったら急展開。
    そこからはすごいミステリーだった。面白い!
    まさに「クリスティの総決算」だった。
    読んだ後にもう一度最初の方から確かめたくなる。今までで1番怖かった。

    0
    2024年07月18日

    Posted by ブクログ

    大富豪の家の子エリーと駆け落ち同然の恋をして結婚した主人公マイクはジプシーが丘といういわくつきの土地に家を建てて二人で生活する。しかし結婚直後にエリーは不自然な死を迎え、多くの財産をマイクは手にする。エリーの友人で身の回りのことを全て担っていたグレタとマイクは実は昔から面識があり一連の事件を描いていたことが発覚。最後はマイクがグレタを締め殺して終わり。後半50ページから突然話の展開が進んであっという間に読み終わった。
    母親も建築家サントニックスもマイクの魂胆をうっすら理解してはいたがマイクは彼らとは別の道を進み終わりなき夜へと向かってしまう。逆にエリーは朝ごと夜ごと甘やかな喜びに生まれつく人となりその対比が面白い。

    0
    2026年09月05日

    Posted by ブクログ

    ずっと不穏な感じでハラハラしながら読まされ、想像通りに想像通りの人間が死に、これあと3割くらいしかページないけど大丈夫か?と思った矢先に綺麗な回収がある。

    偽りの結婚生活に差した、一瞬の穏やかで温かい光を反芻してしまう。確かにそこには愛があって、それを全うすることもできたはずなのにと思わざるを得ない。
    もう一度読み直して諸々を確かめたい。

    0
    2026年04月25日

    Posted by ブクログ

    探偵が出てこない方のクリスティ。
    「春にして君を離れ」でクリスティの心理描写力に驚いたので、今回も知らないクリスティを見れることを期待しながら読んだ。

    呪われた地<ジプシーが丘>で大富豪の女性と出会い、天才建築家の友人に家を立ててもらい、夢のような生活を送る・・・はずが。
    最初から最後まで不穏な空気がずぅっと漂っている。このはっきりしない空気間のまま最後まで読ませるクリスティはやっぱりすごい。

    翻訳も好きな感じだった。

    0
    2025年09月05日

    Posted by ブクログ

    アガサ・クリスティのノンシリーズ。
    呪われていると噂が絶えない「ジプシーが丘」と呼ばれる土地に魅了された青年の物語。

    本編の3分の2ぐらいは、絵に描いたような信じられない逆玉婚の描写が続く。そんなに上手いこといく??って思っていると、終盤で事件が起きて、そこから驚愕の展開に移り変わる。

    クリスティが晩年に描かれた作品だけに、狂気に満ちた欲深い人間の描写には恐ろしいものを感じた。
    そして、真相を知った上で読み返してみると、初読とは違った解釈ができる表現や構成が随所にあって、上手いなぁと感嘆させられる。

    甘やかな喜びに生まれつく人と、終わりなき夜に生まれつく人。この対比のメッセージ性が印象深く、後悔とやるせなさを感じさせる読後感だった。

    0
    2025年05月17日

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