国内小説 - 講談社文庫作品一覧

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  • おやすみなさい、と男たちへ
    -
    女子学生の生態を生き生きと描く短編小説集。早大文芸科卒業小説として注目を集めた表題作ほか、「谷川のせせらぎのようなひびき」(駒田信二氏)と評された清冽な小品「『アルファ』を読んで」、処女作「とべない鳥」、書下ろし作品2編などを収録。特異な感性が光る田中りえの、しなやかなニューノベルの世界。
  • おやつストーリー
    4.0
    究極のスウィート・メモリー、美味しく懐かしいお菓子大コラム! きっとあなたも好きだった、嬉し懐かし美味しいお菓子。泉麻人が甘味に挑戦します! ――セブン‐イレブンやニコマート、あるいは町のお菓子やさんの戸を開けた瞬間、遠足の前の日みたく、胸がワクワクときめいてしまう。そんな気持ちを忘れないすべての人に捧げる、嬉し懐かし、とっても美味しいお菓子大コラム。ミルキー、つくんこ、おっとっと……etc.。いっぱい詰まった、究極のスウィート・メモリー。
  • 親はあっても子は育つ
    -
    近い将来やってくるだろう食糧難、神聖なるべき母乳まで汚染した公害……、破局を目前に、孫子の血肉をくらって安逸に暮す親たちは、子供の未来のために今なにをなすべきか? 育児書や教育産業主導の育児を拒否し、親子の温もりが通いあう人間的子育てを希求する、二人の娘をもつ著者の真情あふれる子育て論。
  • オライオン飛行
    -
    舞台は大戦前夜の1936年。九州帝国大学医学部附属病院で働く身寄りのない看護婦・久美子は、東京への冒険飛行中に墜落した仏人飛行士アンドレ・ジャピーの看護にあたることになった。言葉も通じない二人の間に、いつしか燃え上がる恋の炎。それは決して周囲に知られてはならない恋だった。そして謎めいたアンドレの背景を知るすべもなく、別れは訪れた…。時代は下り、久美子の姪の娘・あやめは、謎に包まれた当時のラブストーリーの真相をたどってフランスへ。著者最高傑作。大人のための恋愛小説!
  • オルゴォル
    4.1
    母親と二人で東京に住む小学生のハヤトは、同じ団地のトンダじいさんから「一生に一度のお願い」を預かる。それは古いオルゴールを鹿児島に届けること。福知山線の事故現場、広島の原爆ドーム、父さんの再婚とお腹の大きな女の人――出会うものすべてに価値観を揺さぶられながら、少年は旅を続けていく。直木賞作家が紡ぎ出す心温まる成長物語。親が子どもに読ませたい本。(講談社文庫)
  • 俺たちの宝島
    -
    感覚を信じて生きる! 何もないゴミの島でも、希望だけは残されていたーー東京湾に浮かぶゴミの島で生まれた鉄夫は、ゴミの山から集めた品々を、物々交換することによって生き抜いていた。島の住人の多くは、助け合いながら平穏に暮らしていたが、犬井という男が住み着いたことから、事態は一変する。近未来の東京を舞台に、現代の過当な競争や格差社会の歪みを照らし出した問題作。
  • おれは伊平次
    3.5
    村岡伊平次。故郷の島原を逃げ出し、南方で女衒として名を馳せ、女郎屋に賭博場、からゆき貿易で財を築き、三千有余の妓(おんな)たちを連れ新天地を拓き、あげくは南洋の美姫を妻とし、珊瑚礁の島の国王となった男。幾多の伝説に彩られたその生涯を雄渾に描く。明治の時代に、こんな痛快に生きぬいた日本人がいた!
  • おれ、力士になる
    3.0
    父さんは早くに亡くなった。女手ひとつで自分と弟を育ててくれている母さんに、早く楽をさせてあげたい――。そんな想いを抱く少年が、裸一貫で勝負する道を選ぶ。数百年前から脈々と続く角界のしきたり、師匠や兄弟子たちの温かな人情。純粋無垢な少年の眼を通して相撲の世界を爽やかに描いた青春小説。
  • オンエア 上
    3.3
    1~2巻691円 (税込)
    プロデューサーと不倫報道を続ける藤崎あゆみ・26歳。年下の野球選手に結婚をせがまれる水沢千広32歳。元カレのストーキングにおびえる望月結香・22歳。人気報道番組を舞台に3人の女子アナが、それぞれ予期せぬ人生の転機を迎える・・・・・・。リアルな描写で大反響を呼んだ著者初のエンターテイメント小説! (講談社文庫)
  • 御社のチャラ男
    3.4
    コロナ禍直前の2020年初頭に刊行され、各紙誌書評で絶賛された著者の“会社員”小説史上最高傑作ともいえる『御社のチャラ男』が、ついに文庫化! いませんか? こんなひと。 どこにでもいる、軽くて世渡り上手なチャラ男。 わかっていますか、本当の彼のこと。 組織に属する「私たち」の実態にせまる“会社員”小説の傑作!     ジョルジュ食品はオイル、ビネガーなどの商品を扱う地方の小さな会社だ。 社長のコネでやってきた三芳部長は、社内でひそかにチャラ男と呼ばれている。 自分には自分がないと悟る三芳と、彼のまわりの人々が彼を語ることで見えてくる、この社会に生きる私たちの現実。 すべての働くひとに贈る傑作“会社員”小説。 「どこか滑稽な書名に騙されてはいけない。ここに描かれるのは、組織なるものの実態であり、現代社会の問題や病理であり、働いて生きていくという営みの本質である。ジョルジュ食品という、地方の小さな会社を舞台にして。よりによって、チャラ男を軸に据えて。(略)頁を閉じたとき、きっと誰もが、濃密な塊を受け取ることになる。言葉で容易に説明できないその塊は、読者個々の体内を長い時間掛けてさまよう。本作で得たものと、私たちは共に生きていく」(木内昇「解説」より)
  • 女からの声
    -
    壊れかけている自分への痛切な思いを抱えて生きる〈ぼく〉。真実の絆を追って遍歴する妻の〈ナホミ〉。それぞれに性愛の相手を求め、さまよいつづける。ニューヨーク、小笠原、東京、ネパール、アフガニスタン……と孤独な旅は続く。芥川賞作家・青野聰が、根元的な生の実現を求める人間たちの魂の彷徨を、濃密な文体で綴った長編小説。
  • 女が愛に生きるとき
    4.0
    男と女のあいだには、深くて難儀な愛がある。愛ほど幻想、錯覚、誤解にみち、人間を喜ばせたり苦しめたりするものはあるまい。しかし、人生にはこれが必要だ。とりわけ女性にとって、愛は行動と心理の拠点である。「人生の楽しみは人を愛し、人から愛されること」という著者が、愛を軽快に語る人生論。
  • 女が別れを告げるとき
    -
    別れをめぐる女と男のナイン・ストーリーズ! 苦い別れ、洒落た別れ……。別れへと傾斜してゆく女の微妙な心の揺れを描く9つの物語ーー他の女と寝ることだけが、裏切りだと思っているの? 無神経に吐いた男の言葉に卑しさをみた瞬間(とき)、女の心に侮蔑の感情が走った瞬間(とき)、女は別れを決意した……。苦い別れ、洒落た別れ……。男たちの知らぬうちに別れへと傾斜してゆく女の微妙な心の揺れを、ロンド形式で描く、別れの「ナイン・ストーリーズ」。
  • おんな商売
    -
    男はでんと坐って、貫禄を見せねばならぬが……。勝ち目の少ない亭主の、切なさ辛さ! 男の権威、女の実績 女の横暴、男の我慢――亭主の鼻面引き廻して、ごろ寝の女房はいいたい放題。女世帯で迫害される、気弱な亭主が蒸発した。男の胸には、一つの理想がくすぶっていた。腹の立ったときにいっぺん、食卓をひっくり返してやりたいのである。飄然と辿り着いた山の宿では、折しも老夫婦が……。という標題作のほか、いつの間にか微妙に入れかわる、男女の不思議なかかわりを描く、快作全9編を収録。
  • 女たちの海峡
    -
    病床の父の最後の願いに涙がとまらない。失踪した父を探しに海峡を渡った女が知る、複雑な人生の軌跡――あなたのお父様、丁大吉さんはご健在でいらっしゃる……謎の手紙に導かれ、幼いころ失踪した父親を捜しに、海峡を渡った唐谷美弥子の韓国への旅。そしてそこで知る、複雑な人生の軌跡。日本・朝鮮の歴史の暗部を抉り、太平洋戦争から現代にかけて、時代の荒波に翻弄される親子二代を描く、重くて深い感動の小説。
  • 女と男
    -
    大人の「女と男」が繰り広げる24の恋愛物語ーーパーティの会場で5年前にプロポーズを受けた男と再会した女が語った真実は……、ベッドの中で浮気相手の名前をつぶやいてしまった夫に妻が示した名案は……、などなど。こんな恋人たちがいたんだと思わずうなってしまう、大人の「女と男」ならではの様々な心模様を見事に描き出した、24の傑作短編小説集。
  • 女と男の子守唄
    -
    いい女そしていい男に捧げる「ララバイ」。デリケートな女と男のアレコレに、ちょっと笑っちゃう話、すこーし辛口の話もいっぱい! ーー童謡の「赤い靴」の異人さんは、イイジイさん? そしてお伽話の「瘤とり爺さん」が小肥りなお爺さんとは……。女と男のアレコレ、友人知人の品定め、はてはわが青春の……失敗談と、思わず知らずに笑っちゃう話、とっておき本音吐露の小気味のよい話がいっぱい! ちょっと洒落た、すこーし辛口のエッセイ集。
  • 女のあしおと
    5.0
    小説への夢をささえに、浮き沈みの多い半生を、ひたむきに生きた、人気女流の自伝的随筆集――生家からの自立を願い、18歳の若さで結婚。幼な子を連れての恐怖の引揚げ体験、病苦、離婚、そして夜逃げ同然の再出発……。辛酸の中で、文学への執着を一筋の光明として生きた半生を、真率につづる「浮き沈み五十年」をはじめ、懐かしい土佐の山河や愛着ひとしおの着物の話など、人気女流の素顔の魅力が溢れる随筆集。
  • 女の顔
    -
    美貌と財産の重圧に人生を狂わせた女の執念――才能に欠ける美貌の女優・夏川薔子は、カメラの前に立つ苦痛から逃げて、京都に旅した。帰ったとき、母が事故死。だが、その死には、不審が多かった。やがて明らかになる、母の過去、そして、異母姉の秘密。これを、利用しない手はない。薔子は、京都で知った男との恋の成就と、平凡な女に戻る絶妙な殺人計画を思いついたが……。
  • 女の国になったカンボジア
    4.5
    ポル・ポト大虐殺の事実を現地取材で確認、虐殺した側の人間の深層にも迫る衝撃の記録。大虐殺の真実を追求した衝撃のレポート――世界で最初にポル・ポト軍の大虐殺を確認! 難民の話はほんとうだった。到る所に虐殺現場があった。実際に目の前で発掘してもらった穴からは、痛ましい白骨の山が現われた……。カンボジア人がカンボジア人を大量虐殺した事実を、みずから各地で直接取材と遺体発掘で確認して世界に先がけて報道し、さらに虐殺する人間の深層に迫った衝撃の書。ポル・ポト政権(1975~79年)の大虐殺をいちはやく現地で取材して、写真と文とでその事実を明らかにし、虐殺したポル・ポト派幹部の証言も得て迫る衝撃のレポート。
  • 女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。
    3.7
    如何にモテるか――それだけをこの胸に問い続けて、今日まで生きてきた。この本の主成分は、これまで恋に関して沈黙するしかなかった有象無象たちの涙なのだ。 「有象くん」と「無象くん」というフツーの男子大学生をはじめ、女の子たちをめぐりもろもろ事件が起きる春夏秋冬のエピソードが綴られる連作短編集。「イケメンくん」に「二番手くん」「ダンベル先輩」「抜け目なっちゃん」、「都合良男先輩」などキャラクターを強調された登場人物たちの悲喜こもごもが描かれる青春ストーリー。
  • 女のコ4人の恋愛大作戦
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ギャル4人がくりひろげる恋愛戦術、大公開! 花を飾ろうか、一冊読もか? ハートに潤いを添える46選――テニスクラブで仲よくなったギャル4人が繰りひろげる、恋愛ゲームの一部始終、恋愛戦術を大公開。時には相談しあい、成功も失敗も、ともに喜び励ます、テンヤワンヤの大作戦。おしゃれして、おいしく食べて、かっこよく遊んで、男のコとイキにつき合う秘訣を身につけませんか。ステキな若い女へ変貌していく成功の鍵がココにありますよ!
  • 女の食卓
    -
    全日本独身者連盟、すなわちゼンドクレンが、周囲から好奇の視線を浴びつつ、結成された。若い幹部の奈々子、かおる、ミカは、高校以来の親友。彼女たちは、女の自立をめざして奮闘する。しかし、タテマエとは違って、身近かに何となく心をひかれる男が存在して……。適齢期の娘心を可憐に描いた、恋愛ユーモア長篇。
  • 女の銃
    値引きあり
    -
    サディスティックな夫の仕打ちに耐える妻の胸中は? 衝撃の推理傑作集。平穏な夫婦を狙い撃つ、見えない凶器! ――濃やかな夫婦の愛情が流れていると思われていた二人の間に奔った、鋭い亀裂。衝撃の一夜に、妻が口走った一言が、夫を無惨なワイフビーターに変え、家庭は崩壊した。暴力に無抵抗で耐える女の、はかり知れない胸中が、破滅の終局にサスペンスを盛り上げる表題作のほか、現代の男女の愛情と悲傷を描く5編を収録。
  • オンリィ・イエスタデイ
    3.0
    雨の海辺で、何者かに追われる人妻を救った池内峻介は、彼女を自宅にかくまう。彼女の夫は、重大秘密を握って逃亡中。そのため彼女も、或る勢力の追及をうけているらしい。そして池内の周辺にも、敵方の手が……。意外な伏線を秘めて、事件は目まぐるしく動く! 男の特質を鮮烈巧緻に描く冒険小説。追われる女が握る秘密とは? 男の愛と闘い!
  • OVER DRIVE
    4.0
    生真面目で寡黙だが、確かな技術で信頼されているメカニックの兄・檜山篤洋と、世界ラリー選手権へのステップアップを目指している天才的ドライバーの弟・檜山直純。篤洋のアドバイスを無視して無謀で危険なレースをする直純はレースの度に篤洋と衝突を繰り返す。ある日、直純の新しいマネジメント担当として、遠藤ひかるがやってくる。彼女を待ち受けていたのは檜山兄弟の確執に秘められた過去、チーム全体を巻き込む試練だった。
  • オールドタイムズ
    -
    有名人の嘘(フエイク)を暴け! 一週間バズり続けろ! 動画スクープで一躍注目を浴びた 新進ウェブニュース「オールドタイムズ」。 新旧メディア業界の荒波を乗りこなせるのか? 痛快メディアエンターテインメント小説! 夕刊紙のエース記者だった不動優作はあえなくリストラ対象に。 新たにウェブニュースサイト「オールドタイムズ」の運営に加わるが、早々に行き詰まる。 自分より若い出資者兼IT社長から「一週間バズり続けるニュースを」と要求され、嘘(フエイク)を暴くネタを探るのだが。 痛快メディアエンターテインメント小説! 解説=温水ゆかり(ライター/書評家)
  • かあちゃん
    4.4
    同僚を巻き添えに、自らも交通事故で死んだ父の罪を背負い、生涯自分に、笑うことも、幸せになることも禁じたおふくろ。いじめの傍観者だった日々の焦りと苦しみを、うまく伝えられない僕。精いっぱい「母ちゃん」を生きる女性と、言葉にできない母への思いを抱える子どもたち。著者が初めて描く「母と子」の物語。
  • 階級
    -
    現代社会の〈辺境〉とも言える廃鉱に遺棄され、痛憤の生存を強いられる人々の、熾烈をきわめる階級的憎悪の情念。内面までも風化解体に瀕した人間破壊の状況は、読者に異様な衝撃と戦慄を与える。〈辺境〉の外で惰眠する人間の、精神の荒廃を烈しく指弾した傑作。他に、炭鉱離職者をテーマにした「せむしたちの冬」を収録。
  • 開国 愚直の宰相・堀田正睦
    値引きあり
    3.0
    権力闘争と外圧の中で、幕末最大の難問に決断を下し、国際化に邁進した男の実像に迫る! 一人の男により日本が変わった! ――鎖国体制の堅持か? 開国か? それは、幕末の日本を揺るがす大問題があった。運命のいたずらによって、時の総理にあたる老中首座となった堀田正睦は、早く日本を国際社会に仲間入りさせようと、強烈な使命感に燃え、開国を主張した。孤軍奮闘を続けて条約調印にこぎつけた堀田に、京都の天皇側から猛反撃が始まった……。
  • 会社人類学入門
    -
    本書は、現在ヤポネシア群島の一部分で生活する「ビジネス族」の宇宙観と行動様式を、『企業小説』と呼ばれる資料に登場する多様な人間像をもとに、調査=解析し1冊にまとめたもので、早い話が、アナタの上司や同僚の「集団的無意識」の奥底を、小説の登場人物のモデルへの取材をつうじて描き出した、会社人必読の書。KKニッポン族の生態とコスモロジー大研究。《両義的存在》であるミドルを描く『懲戒解雇』や『生命燃ゆ』、《異界》に挑むビジネスマンを描く『炎熱商人』など、経済小説を通して迫る、我ら会社人間の野性の思考!
  • 会社人間症候群
    -
    サラリーマン病診察室からの最新レポート! 史上空前のストレス社会は、続々と新種のストレス症候群を生んでいる――上場企業に勤めるサラリーマンの12パーセントが、神経症かうつ病とみなされるほど、不安や抑うつ度が強まっている。エリート層の自殺がふえているし、若い世代の仮性うつ病も激増している。燃え尽き症候群、過剰適応症候群など、質量ともに深刻化する「ストレス症候群」の実際を、臨床例をもとに紹介し、いかにメンタルヘルスを保つかを説く。豊富な臨床例でサラリーマンの心の危機に警告する!
  • カイジ ファイナルゲーム 小説版
    3.5
    シリーズ累計2100万部を誇るギャンブル漫画の金字塔『カイジ』藤原竜也主演映画化第3弾は、原作者福本伸行自ら脚本に携わり、オリジナルストーリーを考案。全く新しい4つのゲーム【バベルの塔】【最後の審判】【ドリームジャンプ】【ゴールドジャンケン】が登場し、ファン垂涎の手に汗握る展開が繰り広げられる。
  • 快男児・怪男児(上)
    値引きあり
    -
    1~2巻300円 (税込)
    青雲の志を抱き秋田から上京した中村留吉は、生き馬の眼を抜く東京に足を踏み入れたとたんに、盗難にあい無一文になる……。一方、女優志願で、やはり秋田から上京したエイ子は、額縁ショウの女優になるが、脚本家志望のアルバイト学生・久保直樹に恋心を覚え、結核に倒れた久保に献身的助力を惜しまなかった……。純情多感な留吉とエイ子の夢と現実を軽妙な構成で描く感動的長編小説。<上下巻>
  • 改訂完全版 火刑都市
    3.5
    東京、四谷の雑居ビルの放火事件で若いガードマンが焼死する。不審な死に警察の捜査が始まった。若者の日常生活に、かすかに存在した女の影……。女の行方を追ううちに次は赤坂で放火が。そして現場に“東京”と謎の文字が書かれた張り紙が! 索漠たる都市の内奥と現代人の心を見据えて本格推理の天才が描く、印象深い長編ミステリー。
  • 回転木馬
    -
    昭和十年代の初頭、正義と愛に基く「人類の未来の会」で語りあった純粋な青年たちに、20年後は、堕落と世俗化という変貌が待っていた。彼らは、大学助教授、流行作家、一流カメラマン、会社の責任者、公務員、町会議員、新聞記者になっている。この変貌を通じて現在の日本人の姿を活写し、日本人の親子関係を描き、人生の真意を問うた野心作。
  • 貝に続く場所にて
    3.0
    芥川賞受賞の鮮烈デビュー作、待望の文庫化。 あの日行方不明となった彼が、ドイツの私の元を現れる。 忘却に抗う言語芸術の傑作にして、鮮烈なるデビュー小説。 第165回芥川賞受賞作 第64回群像新人文学賞受賞作 ドイツの学術都市ゲッティンゲンに暮らす私の元に、東日本大震災で行方不明になった彼が現れる。 陽に透けないほどの存在感を持つその訪問者に私は安堵するが、死者との邂逅はその街と人の様相を重層的な記憶を掘り起こすように変容させてゆく。 群像新人文学賞と芥川賞をダブル受賞した著者のデビュー作。 解説=松永美穂(ドイツ文学者、翻訳家)
  • 海竜神の使者
    -
    「海流の中の国々」の物語。謎に包まれた島々、まだ誰も帰らぬ旅へ。呪い師と女戦士の姉妹とともに、はたして美貌の戦士ルキは最高神にたどりつけるのか!? ーーこれは神の与えたもうた試練なのじゃ。それだけ、神はおまえに何かを期待しておいでになるのじゃ……。大神官は、いまだ誰も帰って来た者のいない黄金海竜神への使者に選ばれ、急に目がみえなくなってしまった美貌の戦士ルキに言った。旅立ったルキは、呪い師と女戦士という姉妹に出会い……。超傑作ファンタジー・ノベル。
  • 帰らない日へ
    -
    帰らない日へ向けて、私は手紙を出す。私の中のほの白かった輝きは、それは何ゆえであったのだろうか。……父・伊藤整の作家の血を濃厚に受けつぎ、あふれる才能と恵まれた環境に育った少女の心に、なぜこんなにも帰らない日への深い愛惜の思いがあったのか。限りない未来への予感を抱きつつ、若くして世を去った聡明な少女の、美しい魂の記念碑。
  • 帰りなん、いざ
    3.0
    自称・翻訳家の稲葉が、2年契約で借りた民家は、美しい山里の奥にあった。東京の地上げ屋の魔手が伸びる中で、村人たちの他所者(よそもの)に対する目は厳しい。謎めく稲葉の存在も、彼らには目ざわりのはずだ。やがて稲葉も巻き込み、奇妙な事件が続発する! 恋と冒険の物語を見事な文体で描き、鮮烈な感動を呼ぶ傑作長編。美しい山里が招く冒険と恋!
  • 帰り道を忘れた男たち
    3.0
    男が男らしさを失った現代社会を軽妙に活写! 男は本来不良少年であるが、いまほど不良の少ない時代はない。それは女の責任も大きい。男女の話を中心に据えて男の魅力復活を説く――恋は、始まりや進行形の途中ではなくて、別離の瞬間に、いちばんその恋の本性をあらわす。そして、別れが無残になるのも、美しい宝物として記憶されるのも、ひとえにエンディングの良し悪しにかかるのだ……。女流作家の鋭く確かな観察眼で、人生の朋友たる男の生態、女からの理想像などを、ユニークに描く魅力的エッセイ。
  • 火怨の城 信長の叔母
    -
    政略に抗して戦国を激しく生きた烈婦の生涯――雪姫の夫・遠山景任は、すでにこの世の人ではない。戦国の政略として嫁いできた信長の叔母・雪姫は、女主人として、濃州岩村城を双肩にになう身となった。しかし敵の調略は厳しく、ある夜、彼女は敵将・秋山信友の手籠めにあい、城を奪われた。悶々とする雪姫。だが、この瞬間から雪姫の心に、信友の影が巣食った! 戦国の烈婦にめばえる愛の業相を描く意欲作。
  • 香りの花束 ハーブと暮らし
    4.0
    自然と仲良し! 光と風と大地の贈物、ハーブの不思議な魅力で、心はヘルシー! ハーブっておもしろい。庭がなくても仲良し! セロリ、セイジ、ローズマリー、タイム、ルウ……ハーブは光と風と大地の贈物、自然の恵み。1粒の種子から花を咲かせ収穫し、スパイス、料理、ポプリに香水、薬や入浴剤、染めに……。あなたもハーバルライフ、楽しみません? ハーブの魅力でヘルシィに変身(心)デス。<「香りの花束ハーブのある暮らしから」改題作品>
  • かぎろい頌
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 幻の板画集! 棟方志功・保田與重郎の遺志を継いで集成、刊行! ――日本浪曼派の総帥・保田與重郎が詠んだ和歌を、昭和23年から20余年間も彫り続けた板画家・棟方志功。棟方・保田とも鬼籍に入ったが、50作で纏める計画は遂に「未完成板画集」となった。故人の遺志を継ぎ、改めて全国的規模で調査・収集を敢行し、判明した32柵で編む、初めての作品集。 ◎棟方志功  「かぎろい頌」は、保田氏のつくられた歌を五十くらいつくって、一本にしようではないか、というので、制作にかかりました。―(略)―まだ未完ですが、五十首完成ののち、好きに出来たものを発表しようと思っています。<昭和31年刊『板画の道』より> ◎保田與重郎  棟方さんが私の歌を彫ったのは戦後になってからのことだが、以来、折にふれ長期にわたって、私の歌を板画にしてくれた。―(略)―私の歌にふれた作品は、彼の各時代の手法が現われていて、作品年譜を見るようで、おもしろい。<昭和51年刊『グッドバイ棟方志功』より>
  • 神楽坂つきみ茶屋 禁断の盃と絶品江戸レシピ
    3.9
    1~4巻715~726円 (税込)
    ★★★★★講談社文庫、2021年最初の勝負作★★★★★ 突然、事故死した両親に代わって、神楽坂の割烹「つきみ茶屋」を継ごうと決意する剣士。 幼馴染の翔太とワインバーへ改装しようと夢見るが、ある晩、翔太が代々伝わる“禁断の盃”で酒を飲んでしまう。 すると、豹変。 「おいおい、鮪の脂身なんざぁ、生で食ったら死ぬぜ!」 食べかけの大トロを窓から投げ捨て、見たこともない料理を作り出す。 これはまさか…江戸時代の料理!? なんと、翔太に江戸時代の料理人・玄の魂が憑いてしまったらしい! 果たして翔太は元に戻れるのか?そして「つきみ茶屋」の行方は――。 面白さ、天下一品!笑って泣ける絶品グルメ小説第1弾! ※シリーズ第2巻は2021年5月発売予定
  • 書けそうで書けない英単語 Let’s enjoy spelling!
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 イラスト満載。雑学コラム充実。やればやるほど深みにはまる! ――たとえば仕事で書くメールで、よく使う英単語のスペルに迷ったことはありませんか? 知っているはずなのに、実際に書いてみると意外にまちがえるのが、英単語の奥深さ。アメリカの子どもたちが熱狂するスペリングを、ドリル形式で再現し、英語にまつわる雑学も満載。あなたもきっと深みにはまる!
  • 影の凶器
    -
    女――それは男を迷わせるだけではない。会社組織をも狂わせる凶器だ。籠絡した4人の美女を武器に、高度成長の波に乗る電機業界の舞台裏に暗躍する産業スパイ・片桐七郎。俺こそが影の凶器だ、と豪語する非情の男は、アメリカ仕込みの凄腕で、着々と成果を挙げていく……。精力的な取材とダイナミックなストーリー展開で、わが国に企業スパイ小説というすぐれて現代的なジャンルを拓いた著者の代表作。
  • 影の告発
    4.0
    デパートの満員のエレベーターの中で、殺人事件が発生。被害者は、私立高の校長・城崎達也と判明。白昼、しかも衆人環視の中での大胆不敵な犯行の手がかりは、名刺と母娘の古い写真しかない。偶然、事件現場に居合わせた千草検事が、捜査の指揮をとることになった……。本格派の第一人者の代表作。日本推理作家協会賞受賞作品。
  • 影法師
    値引きあり
    4.5
    「どんなことがあっても貴女(おまえ)を護る」 友はなぜ不遇の死を遂げたのか。涙が止まらない、二人の絆、そして友情。 頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。下級武士から筆頭家老にまで上り詰めた勘一(かんいち)は竹馬の友、彦四郎(ひこしろう)の行方を追っていた。二人の運命を変えた二十年前の事件。確かな腕を持つ彼が「卑怯傷」を負った理由とは。その真相が男の生き様を映し出す。『永遠の0(ゼロ)』に連なる代表作。 「泣くな」父が討たれた日、初めて出会った少年は言った。「まことの侍の子が泣くな」 勉学でも剣の腕でも敵わない。誰よりも優れていたはずの彼が迎えた最期は、予想もしないものだった。 単行本未収録、幻の「もう一つの結末」が巻末袋とじで登場!
  • 蜻蛉日記(上)
    -
    1~3巻550円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 その美貌と、歌才で謳われた藤原道綱の母。受領の娘に生まれ、世を時めく藤原兼家の妻となり、当代の女性として稀にみる強烈なエゴと、豊かな感受性をもって成立した、現代になお新しい告白的自叙伝。従来の、契沖本に依拠し過ぎた研究に対し、それを批判的に摂取しつつも、新規点に立った、50年余の結実。川瀬一馬の校注・現代語訳でお贈りします。<上中下3巻 上巻>
  • 蜻蛉日記をご一緒に
    4.0
    いつの世にも変わらない、女と男の愛の姿。唯一の女として永遠に愛されたい! ――女の夢は、いつの世も変わらない。ただ一人の男に出会って、ただ一人の女として愛されること。蜻蛉は、男らしい実力者の兼家に恋しているが、夫は男の常として、一人の女に満足しない。妻は嘆き、恨み、苦しむ中で、ついに深い人生観照と、不思議な安らぎの世界に入る。女の生き方、女と男のあり方を考える名著。<『田辺聖子と読む蜻蛉日記』改題作品>
  • 影を裁く日
    5.0
    その日、外務省のキャリア組は震え上がった。TOKIOサミットが終了した晩、ホテル・ニューオークラで開かれていたパーティーの会場から、朝倉外務省欧州局長の姿が忽然と消えた。ほどなく、死体が中庭の池に浮かんだ。元外交官の著者が、一見はなやかな外務省内部に秘められた、キャリアとノンキャリアの確執、権力の腐敗を描き、人間性の本質に迫る傑作ミステリー。
  • 過去からの追跡者(ネクロポリス)
    -
    世界各国の重罪人や危険分子が幽閉された、酷寒の監獄島。無法状態の中で、莫大な報酬目当ての少年探しが始まる。娼婦、元将軍、武器商人、テロリスト、女暗殺団など、さまざまなアウトローたちの欲望がからみあう殺戮の果てに……。大恐慌の果てに監獄島と化した近未来の旧サハリンを舞台に展開する、凄絶な新冒険小説。卓抜な構想と強靭な描写力が創り上げた、スリリングなドラマ。(『ネクロポリス』改題作品)
  • 風花
    3.8
    帰る場所のない女と男と……。喪失と再生の物語――恋人から別れを告げられ、落ち込む廉司に、追い打ちをかけるように、会社から突然、リストラの宣告。同僚との送別会で泥酔した廉司だが、なぜか目が覚めた時、隣に寝ていた見知らぬ女=風俗嬢レモンと、一緒に旅することになった。希望を失い、自暴自棄になった男と女が、人生を取り戻していく道程を描く、感動の長篇。
  • カシオペアの丘で(上)
    4.3
    1~2巻712~792円 (税込)
    肺の腫瘍は、やはり悪性だった――。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか……。
  • カシオペアの丘で 上下合本版
    -
    1巻1,353円 (税込)
    丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった--。肺の悪性腫瘍を告知された三十九歳の秋、俊介は二度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪の物語が、静かに始まる。苦しみ、傷つき、やがて輝く星になる。壮大な命の物語。上下合本版。
  • 花塵
    -
    洋画壇のなかで、男たちをカンバスにして、自分の人生を描き続けた女がいた。いつも新しい玩具を欲しがる童女のように、次々と男をとりかえ、奔放な暮らしを続けた。世間からは「魔性」と呼ばれる生命の破壊力で、男たちすべてに破滅を与え、その破滅こそが愛の証しと考え、激しく生きた女が遺した、1枚の絵。破滅こそ愛の証し。魔性の愛を描く、長篇恋愛小説。
  • 佳人の奇遇
    3.7
    最後のページを閉じたとき『ドン・ジョヴァンニ』の魔法があなたを美人に変えている。島田雅彦がおくる、問題だらけの大人の恋愛喜劇(ラブストーリー)――超問題児の天才テノール歌手・辻アンドレ、そのにわかマネージャーで元ナンバー2ホステスのまどか、現代最高の指揮者で絶倫のマエストロ、初恋の男性に偶然再会したOL・春香……。今宵コンサートホールに集う人々に、『ドン・ジョヴァンニ』の旋律が幸福の魔法をかける。軽妙な筆致でつづられる、大人の恋愛喜劇!
  • 霞町物語
    4.2
    青山と麻布と六本木の台地に挟まれた谷間には、夜が更けるほどにみずみずしい霧が湧く。そこが僕らの故郷、霞町だ。あのころ僕らは大学受験を控えた高校生で、それでも恋に遊びにと、この町で輝かしい人生を精一杯生きていた。浅田次郎が初めて書いた、著者自身の甘くせつなくほろ苦い生活。感動の連作短編集。
  • 霞町物語(『霞町物語』講談社文庫所収)
    -
    フラッシュライトが炸裂し続け、フロアに踊り狂う若者たちが分解写真のようにしか見えない店の中で、どうして明子の姿だけをそうもはっきりと覚えているのだろう――。青山と麻布と六本木の台地に挟まれた霞町で、大学受験を控えた高校生の僕らの青春は、それでも精一杯輝いていた。甘くせつない恋の物語。
  • 風が吹いたり、花が散ったり
    4.2
    『あめつちのうた』の著者が贈る、ブラインドマラソン×青春小説! フリーターの亮磨は、夢が持てない日々を送る。 ある日、視覚障害があるランナーから、伴走者に誘われ―― 大学生から熱い支持! 【第24回島清恋愛文学賞受賞作】 漫然と過ごすフリーターの亮磨。 バイトからの帰り道、視覚障害者の女性にぶつかり転倒させてしまう。 気が動転して無言で立ち去りかけたが、罪悪感から第三者を装って助けに戻る。 その場で、ブラインドマラソンの伴走者に誘われてしまい――。 爽やかな風が吹き抜ける青春小説!
  • 風の色
    4.0
    人はなぜ生き、そして愛するのか。流氷の北海道・知床と東京。そこで生きる二組の男女。二つの世界が交錯し、結ばれる愛の先には……。映画「猟奇的な彼女」のクァク監督と気鋭の小説家・出版プロデューサー鬼塚忠がタッグを組組み、人間の存在の本質を、ミステリータッチで描き出した最高のラブストーリー。2016年映画公開「風の色」原作小説。2018年1月、映画「風の色」日本公開決定!
  • 風の絵本
    -
    色のあわい日常生活を、風のように流されていく郁子。ふと郁子は日常をぬけ出して旅に出る。いわば<風の絵本>のヒロインである。彼女の目の前に次々とあらわれるのは、時間のひだにかくされていたいくつかの思い出――。知的女性のゆれる心理を、実験的な手法と新鮮な矜情とで描いた秀作。その他二編収録。
  • 風の辻
    -
    風が辻を曲がるように、人生の辻をもうひとつ強引に曲がり、刑場へと消えていった男がいた。昭和50年8月23日午前5時過ぎ、台風6号が近づく嵐のとき、大阪・寝屋川の団地で、新婚の夫婦を斧で惨殺。その後、警察の目を逃れて豪遊をつづけていた神山隆は、12月7日、ついに刑事の来訪を受ける……。ほかに中編「風の塵」を収録。凄まじい迫力で殺人者の肖像を描き、殺人者の内部を通して人間の暗黒に迫る、犯罪小説の力作。
  • 風の中の瞳
    -
    中学校は、高校の予備校か!――現代中学生にも共通する、進学・恋愛・友情の悩み、喜び……。東京郊外の、まだ武蔵野のおもかげを残す飛塚中学の生徒たちと、新任の先生との1年間の物語。新制中学3年生が直面した問題を、作者が作者自身の子供という身近な題材をえて鋭く描いた、感動の名品。
  • 風の中のマリア
    値引きあり
    3.9
    命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。 私たちはただ務めを果たすだけ。ある日、突然やってくる終わりの日まで。 ワーカー(ハタラキバチ)は、現代で働く女性のように。女王バチは、仕事と子育てに追われる母のように。この物語は、「たかがハチ」と切り捨てられない何かを持っている。「世界が広がるはずですよ」(養老孟司―解説より―)
  • 風の牧場
    3.0
    両親がものごころつく前に離婚して母の手で育てられた美名子は、父の不在を寂しいと思ったことはなかった。母の表情からすべてを鋭敏に感じ取った幼い日、その話題を自らタブーとしたが、大人になり父がすでに亡くなっていることを偶然知ってから、その存在が大きくなって……。人と人の絆を描いた連作集。
  • 風の旅団
    4.0
    中国奥地への学術調査隊に加わった青年・早見大介が、不審な死を遂げた隊長の「密命」を受けた。早見は任務を遂行すべく、バイクを駆って、雄大な天山山脈、タクラマカン砂漠、さらに秘境の地へ……。彼を襲う謎の男たちとの闘いののちに、彼が探りあてた未踏の地の秘密とは何か? 清新、熱血のバイク冒険小説。
  • 風は思い出をささやいた
    -
    望郷の詩人・おのちゅうこうが、郷里の赤城山麓で過した幼い日の思い出を活写した、土の香り豊かな珠玉の連作集。「母と木イチゴ」「一年ぼうずの先生」「村のおばけ」「もらいぶろ」「イヌと少年」「カモシカの話」「町っ子の冬子」「こぶ吉さん」「おとなのうそ」「きびしい父の目」など16編。ほかに姉妹編の代表作『氏神さま』も収録。野間児童文芸推奨作品賞受賞作。
  • 風物語
    4.5
    30年ぶりの同窓会で再会した男女の心境は? 人生の哀歓を描く秀作集。連作短編12編。人生をそよがす風の妙。大人の寓話――中学時代、ほのかな恋ごころを燃やした美少女がいた。都会から田舎の中学へ転校し、再び都会に去った少女に対して、少年は一度だけ直接話しかける機会があったが、結局、何も話せない。そしていま、30年ぶりの同窓会で、男は女にそれを語ってみると……。時は風、風は人生。さまざまな人生の哀歓を巧みに描き出す、大人の寓話集。
  • 風よ聞け 雲の巻
    3.0
    幕末の嵐を駆けぬけた名剣士・伊庭八郎の面影――政権を朝廷に返上した徳川幕府が鳥羽伏見の戦いに敗れると、東征軍は江戸へ進撃を開始した。うろたえ騒ぐ人々の中で、江戸侍の見事な典型、心形刀流の名剣士・伊庭八郎は、信念に従って抗戦派に身を投じる。彼を慕う幼馴染の千遠、稲本楼の小稲など、女たちにも押し寄せる維新の激流。書下ろし長編小説。
  • 風よ雲よ(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    明朝末期のマカオ、美丈夫の野心家・鄭芝竜と、豊臣の遺臣・安福虎之助との運命の出会い。風雲児の生涯を描く壮大なロマン――東に虎視眈々と機を窺う満洲族、西に流賊・李自成軍が迫る明朝末期、中国南部の港町・マカオで、二人の男が運命の出会いをした。美丈夫の野心家、生れながらの統領の器、鄭芝竜と、大坂落城時、脱出して蘇州の大商人の用心棒となった長身の浪人、安福虎之助である。壮絶な乱世に、南海制覇の野望に燃える男と、夢と生き甲斐を大陸に求めた男の人生の軌跡を描く、歴史長編。<上下巻>
  • 風を見た人(一)
    -
    1~5巻660円 (税込)
    強い季節風の吹き下す、新潟県の石曾根で生れた真崎ちよは、幼い頃に父を失い、貧しい娘時代を過す。しかし、不幸な青春の中にあって恋を知り、やがて妊娠する。だが、愛する男は軍隊におり、男の両親はその責任から逃れようとする。「別れ」の人生を送ってきたちよが、誰にも恥じない陽の下道を選んで生きようとする、哀切きわまりない長篇ロマン。<全5巻>
  • 家族が「がん」になったら 誰も教えてくれなかった介護法と心のケア
    4.0
    家族だから悩むこと 家族だからできること――家族は、患者さんのいちばんの味方です。だからといって、すべてを抱え込んで悩んでは、つらいもの。病院の選び方や移り方、衣食住でのちょっとした工夫、病人の気持ちへの寄り添い方、そして、家族自身の心のケア。自らも母親の介護を経験したホスピス医が、病院では教えてくれない、具体的な本音のアドバイスを贈ります。
  • 家族シアター
    4.1
    「家族」で起こる、ささやかな大事件。いま一番旬な作家、辻村深月の最新文庫。息子が小学六年の一年間「親父会」なる父親だけの集まりに参加することになった私。「夢は学校の先生」という息子が憧れる熱血漢の担任教師は積極的に行事を企画。親子共々忘れられない一年となる。しかしその八年後、担任のある秘密が明かされる(「タイムカプセルの八年」より)。家族を描く心温まる全7編。
  • 家族善哉
    -
    1~2巻660円 (税込)
    このオカンに感動! 愛に満ちた笑撃小説――母親がナント、娘と同じ高校の同級生に!?  大阪で暮らす咲子は、高校時代に妊娠、結婚。再び高校に通い始めたが、高2の娘・美佐緒が恋した男子との三角関係に! そして、家には幼子を連れたかつての友達が転がり込んできて……。男気溢れる夫や初恋に揺れる息子も巻き込んだ、ユーモアいっぱいのナニワ人情物。
  • 家族の神話
    -
    野々村英が5歳の時、両親は離婚した。12年後、高3になった英は、スペイン料理店を営むまだ若く美しい母にうっとうしさを覚えている。母と子の微妙な隙間に女子大生・亜紗子が入って来た。英は母に内緒で彼女と同棲する。一方で、記憶の底に潜む幻であり憧れである父との、皮肉な再会が実現するのだが……。家族とは、都会人とは? 文化的で猥雑な時間の洪水のなかで豆粒的に生きる家族を描く。
  • 家族の晩餐
    -
    弓岡愛子、高校2年生。母亜美子、38歳。母娘二人暮し。愛子は毎月第一日曜日に実父(パパ)とデイトする。だがこのデイトは、もはやメルヘンではなく、陰惨さを帯び始めてさえいるのだ――家族という大都会の中のもっとも小さな単位。そこにも葛藤があり事件がある。その日常の模様を、都会の中の母娘の微妙な関係を、愛情こめて描く長編メッセージ小説。テレビドラマ化も。
  • 家族はつらいよ
    3.2
    長年連れ添った妻の誕生日の夜、平田周造は離婚届を突き付けられた。翌朝、犬の散歩に出ようとすれば、次男は結婚したい相手がいると言い出し、家に戻れば長女が亭主と別れたいと泣いている。二世帯住宅で開かれた家族会議は予想もしない展開に!? 「男はつらいよ」から20年、山田洋次監督の待望の喜劇を、「東京バンドワゴン」の小路幸也が小説化!
  • 家族物語(上)
    -
    男と女は、どのような深い縁で夫婦となるのか? ――京都の織物会社の社長・並木啓一郎は、自然の美しい嵯峨に穏やかな家庭をもっているが、取引先の女性・ゆかりに、秘かな愛情を感じていた。しかしゆかりは、婚約者の自殺で、心に深い傷を負っていた。啓一郎の妻・真穂は、夫への不信に苦しみ、脳溢血で倒れてしまう。夫婦の絆は危うく切れそうになるが……。<上下巻>
  • カタブツ
    3.7
    まじめさゆえに窮地に陥ってしまう愛すべき隣人たち。どこかで身に覚えのある危うい心、共感せずにはいられないミステリー集ーー家庭がありながら運命的な出逢いをしてしまった二人、人の世話ばかり焼いてしまう癖を恋人に咎められる青年、息子が事故に遭遇しても足がすくんで助けられない夢にうなされる母親、隣室の女性がストーカーに殺されたのに何もしなかったと非難される男……。誠実な人々の窮地を描いて共感を呼ぶミステリー集。
  • 片翼だけの天使
    -
    「愛してるんよ。あんたはトクベチュな人よ」――40代半ばの独身中年作家が、ふと遊びに出かけたソープランドで出会った、天使のような明るい韓国人女性。作家は、彼女の舌足らずのしゃべり方や、全身で愛情を表現してためらうことのない一途な性格に魅せられていく。現代では稀有な「純愛」を描いて、熱い共感を呼ぶ大人のための「名昨」恋愛小説。ひたむきで純朴な女性とのめくるめく恋の熱い日々!
  • 勝つために何をすべきか 新日鉄釜石の「やる気」ラグビー
    -
    常勝集団・新日鉄釜石の、勝利を生み出す知略と統率。ラグビーでは、人間を中心に考えるということが大事である。選手の自発的な気持ち、ゲームや練習に自分から進んで立ち向かう「やる気」が、重要なのである。もっとも人間くさく、男くさいスポーツであるラグビーで、勝ち続けてきた組織の、哲学と実践の記録。
  • 花伝書(風姿花伝)
    4.1
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 わが国の古典中、もっとも異色である作品で、申楽者・観阿弥が、その実力を養い発揮する方法を、人間の本性を会得した立場で考究した、稀有の体系的芸術論である。その洞察は、また人間論としても、現代に生きている。校注は、世阿弥研究の第一人者・川瀬一馬博士。平易な現代語訳の決定版。
  • 金沢発特急「北陸」殺人連鎖
    -
    走行中に2つの殺人……最もあやしい人物は、列車の起点と終点にいた! ――寝台特急「北陸」の車内で男が毒殺され、同じ車中で、女がナイフで胸を刺され殺された。それぞれの犯行時刻に、第1の事件の容疑者は起点の金沢に、第2の事件の容疑者は終点の東京にいた。ニヒルな調査員、おなじみの鏑木(かぶらぎ)一行が、女を抱きながら事件を見事解決する、ハードボイルドなトラベル・ミステリー。
  • 愛しき哉
    5.0
    恋に破れた長女、姉の許婚者にひそかな想いを寄せる次女、陰影の濃い男性にプロポーズされた三女、そろって青春の岐路に立った可愛い三人娘に、父親はとまどう。不憫な思いをさせたくない親心とは裏はらに、嫉妬、背信に苦しむ母を知らない娘たち。それを優しく抱く父の心を、あますところなく描いた傑作長編。
  • カナスピカ
    3.6
    少女は“地上に落ちてきた星”に恋をした――。そのとき中学生の加奈は空を見上げていた。はるか上空から落下した球体は目の前でみるみる少年に姿を変えた。異星人の地球観測衛星、それって!? 少年をかくまった加奈は、当然のごとくあやしい連中に追われる身に! ライトノベル界の雄が描くピュアな青春小説! (講談社文庫)
  • 彼方の水音
    -
    真昼のしらじらとした明るさの中にこそ闇を見つめる孤高な眼。平穏な日常の中にこそ死の気配を嗅ぎとる存在の痛み。狂暴な破壊への意志を内に秘め生きる女の虚無……。鋭利な感覚で人間存在の毒と、清冽な〈彼方〉への憧れを描き、特異な文学空間を創り上げた著者の処女作品集。「相似形」「囚われ」「渺芒」など5篇を収録。
  • かの子撩乱その後
    3.0
    またとない理解者一平を夫に得、才能豊かな太郎を子として産み、恒松安夫や新田亀三を崇拝者として同居させながら、かの子はいつでも孤独感にさいなまれていた。人並外れた激情の作家を支え、大輪の花と咲かせた家族と恋人たちを鮮やかに描く、伝記的小説とエッセイ集。不滅の名作『かの子撩乱』の姉妹編。
  • 彼女の夫たち(上)
    -
    書道家として、はなやかに生きる長女・和美、人妻の座に安住して11年、夫婦間の沈滞に悩む次女・伸子、愛し合って結ばれた夫に浮気をされて呆然とする三女・節子、独身のOLで、中年の愛人との不安定な愛に揺れる四女・竜子。美しい4人姉妹が、それぞれの宿命と愛憎とに翻弄されてゆく姿を、みずみずしく描く、長篇ロマン。<上下巻>
  • 彼女の部屋
    3.2
    ささやかなハプニング、仄(ほの)かな心のざわめき。何度か顔を合わせた程度の女友達から強引に部屋に誘われた恭子。しょうがなく訪れた彼女のマンションで見たものは……。表題作ほか「ハローウィーン」「アメリカを連れて」など6作品を収録。何気ない日常を淡々と描きながら、気にも留めずにやり過ごしている“心のざわめき”を繊細に浮かび上がらせる掌編集。(講談社文庫)
  • 彼女の夕暮れの街
    -
    由美子は旅行代理店に勤めるOL。美しく賢い29歳。何かもの足りなさは感じていて、誘いもいろいろあるのだけれど、何となく気がすすまない。ある日、ふと寄った酒場で、柳川という顎の長い編集者に出会って……。一女性の心の移りかわりと戸惑いーー男性との出会い、恋心を抱き、育てていく過程を、見事に描いた連作短編集。表題作を含め14作収録。一歩ずつ恋を育てて大人になっていく、彼女の恋の行方は……。
  • 甲比丹
    4.0
    三方を海に囲まれた、外国人特別居留地・長崎出島。商館長(カピタン)ヘンミーのもとにおくられた遊女照葉(てりは)は蘭学者の娘。オランダ語を解するがゆえに、幕府と薩摩藩との暗闘に翻弄されるのだった。 都会の恋人たちを描いて定評のある著者が、父の勧めにより壮大なスケールで挑んだ唯一の大河時代小説。惜しまれる未完の大作で絶筆!
  • カフェ・オリエンタル
    3.0
    南国の大都会・シンガポールで、日夜繰り広げられる、男と女の危険なゲーム。じっとりと湿気を含んだ、けだるい大気にからめとられるようにして、過ぎていく退廃の日々のなかで、禁断の店「カフェ・オリエンタル」へ安樹子(あきこ)を向かわせたものは、何だったのか? そして、そこで安樹子は、ゲームの結末を見たのだろうか?
  • 壁の鹿
    3.7
    壁に飾られた鹿の声が聞こえたとき、孤独な魂に革命が起こる。女子校の寄宿舎に暮らす少女結婚詐欺師二股の恋愛に悩む女性剥製職人彼ら、彼女らの心の解放を!あの孤高のミュージシャン「黒木渚」 初の小説刊行!
  • 神在月のこども
    4.0
    自然も人も神様も きっと昔は繋がっていたんだ。 2021年秋、アニメーション映画公開! ☆☆☆ 母を亡くした少女・カンナのもとに訪れた、神の使いを名乗るうさぎ。 曰く母は韋駄天という神様だったそうだ。 日本全国の“馳走”を集めて届けるという使命を受けて、 カンナは走って出雲を目指すことに。 追いすがる鬼の子孫・夜叉とともに、森、街、山、海と神々の美しい座所をめぐる。 縁が日本を一つにつなぐ、原風景の物語。
  • 神々の午睡(上)
    4.5
    1~2巻550円 (税込)
    はまったら抜けられない? 清水&宗教の世界! “開祖たち”は、詐欺師、怒りっぽい族長、世間知らずのおぼっちゃまだった? 小説より奇なる事実よりさらに奇なるもの“宗教”をテーマに、パスティーシュの天才が築きあげた大スペクタクル。世界に誇る3大宗教(アルカマ教、サライ教、ジブ教)はいかにして生まれたか。開祖が現われ、教典が編まれ、正統と異端が生まれる。嵌まったら抜けられない清水ワールド。(講談社文庫)
  • 神様の贈り物
    4.1
    無表情で無反応。全てに無関心な殺し屋チャンスは、バスジャック事件に遭遇し一躍ヒーローになった。だが、恩人に頭を撃ち抜かれ、死の淵から奇跡的に甦った彼の目に映る世界は、劇的に変化していた。「水は美味しく花は美しい」。脳の障害を取り除かれ「心」を手に入れたチャンスは自分の過去と対峙していく。
  • 神の島のこどもたち
    4.5
    奇跡のように美しい南の島 そこには、もうひとつの戦争があった―― 空をゆく特攻機の下、激しい空襲にさらされ、 戦争の最前線となった沖永良部島。 それでもわたしたちは生きる、この小さな島で。 青い空を沖縄に向かって飛ぶ特攻機、天国のように美しい海には死んだ兵隊さんが浮かぶ。第二次大戦末期、小さな島沖永良部に暮らすマチジョーとカミは、大切な家族を失い、食料にも不自由する日々を過ごしていた。それでも唄い、恋をし、ひたむきに働き、生き抜く。南の島に刻まれた知られざる戦争の物語。
  • 紙の城
    3.5
    新聞、本当になくなってもいいですか? 躍進著しいIT企業インアクティブによる、東洋新聞買収宣告。マスコミの寵児となった会長の驫木は、世論を味方に、役員会を切り崩しにかかる。“ウェブファースト“を掲げ、新聞の価値を根底から揺ぶる彼らが、本当に買おうとしているものは何か? 社会部デスク安芸と部下たちの、記者魂を賭けた死闘が始まる。 『傍流の記者』で直木賞候補となった著者だから描けた、メディアの裏側の熱き攻防! 情報化社会? 何を言ってやがんだ。本当の情報は クリックすれば出てくるもんじゃないんだ。 本城の作品には、「情報」というものの深みを教えられる。 本作は「新聞社は生き残れるか」を人間ドラマに広げた秀作だ。                       ――佐高 信 「朝日新聞」「産経新聞」「日経ビジネスオンライン」「サンデー毎日」「週刊朝日」「アサヒ芸能」「J-novel」ほか新聞25紙で紹介された話題沸騰の話題作!!

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