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Posted by ブクログ
ツボを突かれまくりました。
短編集とはいえ
一冊の本から4箇所も引用したくなった本は久し振りです。
誠実な人々。
裏を返せば”堅物”と呼ばれてしまう人々の
恋愛や犯罪や隠し事などを描く、
どちらかといえばありふれた設定のヒューマンミステリーなんですが
登場人物が考えたり言ったりする言葉に何度もリアルに応じてしまいました。
一言で表すなら”底なしの浅瀬”でしょうか。
難しい書き方もしていませんし
取り上げ方も大袈裟ではないので
さらりと読み過ごすこともできそうな所々に
重要なメッセージが散りばめられているような。
読書好きな方にはぜひオススメしたいです。
心理学がお好きな方にも読み応えは充分にあると思います。
Posted by ブクログ
一応「ミステリー」のカテゴリーには入れられているけれども、私にとってはこれは、発達障害を抱える人達の物語のように思えてならない。
「誠実すぎるひとたち」と評されているが、たぶん、一般的に想定されている「誠実さ」とはちょっとずれているのだ。
融通が利かないとか、杓子定規、自分の規範に固執する、という感じ。
決して間違っているとか、悪であるというわけでもないのに、なぜか窮地へ自分を追い込んでしまう。
もちろん、発達障害をテーマにした小説ではないからそれに関する記述はないのだが、「バクの見た夢」の二人の、妙に理詰めな考え方とか、「袋のカンガルー」の双子のあり方とか、「駅で待つ人」の倫理観とか、「とっさの場合」の強迫神経症とか、「無言電話の向こう側」の幹人の性格設定など、どれをとっても、私には非常に馴染み深い思考回路なのである。
主人公の思考をたどっていると、ときどき「どうして作者は、この思考形態を知っているんだろう」と驚いてしまう。
「マリッジブルー マリングレー」の主人公が、「なんでもない会話ができなくなる」シーンは、まるで自分のことのようで、どきどきしてしまった。私もあんなふうに、変に考えこんで言葉が出なくなってしまうことがよくあるから。
ラストがミステリーっぽくて(しかもリドルストーリー的でもある)面白かった。
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小説・文芸
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