共同体作品一覧

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  • 男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!) Flag 1. じゃあ、30になっても独身だったらアタシにしときなよ?
    4.7
     とある田舎の中学校で、ある男女が永遠の友情を誓い合った。1つの夢に向かい運命共同体となった二人の仲は――特に進展しないまま2年の歳月が過ぎる……!  未だに初恋がこない陽キャ女子・犬塚日葵と、花を愛する植物男子・夏目悠宇は、高校2年生になっても変わらず、二人だけの園芸部で平和に親友やっていた。 「悠宇が結婚できなかったら、アタシが責任取ってやんなきゃねー」「日葵がそれ口走ってから、おまえの兄さんが『義弟くん!』って呼んできて辛いんだけど」  ところが、悠宇が過去の初恋相手と再会したことで、突如二人の歯車が狂い出す!? 果たして恋を知った日葵は「理想の友だち」脱却なるか?
  • 世界は経営でできている
    4.0
    なぜ組織の上層部ほど無能だらけになるのか? 張り紙が増えると事故も増える理由とは? 飲み残しを置き忘れる夫は経営が下手? 仕事から家庭、恋愛、勉強、老後、科学、歴史まで、 人生がうまくいかないのには理由があった! 人生に不可欠であり、一見経営と無関係なことに経営を見出すことで、世界の見方がガラリと変わる! 東大初の経営学博士が明かす「一生モノの思考法」 【本書の主張】 1 本当は誰もが人生を経営しているのにそれに気付く人は少ない。 2 誤った経営概念によって人生に不条理と不合理がもたらされ続けている。 3 誰もが本来の経営概念に立ち返らないと個人も社会も豊かになれない。 「結論を先取りすれば、本来の経営は『価値創造(=他者と自分を同時に幸せにすること)という究極の目的に向かい、中間目標と手段の本質・意義・有効性を問い直し、究極の目的の実現を妨げる対立を解消して、豊かな共同体を創り上げること』だ。 この経営概念の下では誰もが人生を経営する当事者となる。 幸せを求めない人間も、生まれてから死ぬまで一切他者と関わらない人間も存在しないからだ。他者から何かを奪って自分だけが幸せになることも、自分を疲弊させながら他者のために生きるのも、どちらも間違いである。『倫』理的な間違いではなく『論』理的な間違いだ」――「はじめに:日常は経営でできている」より
  • 災厄は僕を好きすぎる1 【SS付き電子限定版】
    4.4
    1~9巻660~770円 (税込)
    【電子限定版】2012年にAGFで販売された小冊子「Chara Collection」掲載の番外編小説、「災厄のクッキング」収録。● 「おまえはこれから1年間、絶対怪我をするな」17歳の誕生日を迎えた高校2年生の神楽育実(かぐらいくみ)に、 突然命令してきたのは、その日転校してきた一条千隼(いちじょうちはや)。なんと育実は、18歳になるまでひと月に一度、12の災厄に見舞われるというのだ。しかも育実の怪我は、千隼に転送されてしまうらしい!? 驚く育実に、千隼は「俺とおまえは運命共同体だ。おまえは俺が守る」と宣言するけれど…!?
  • アドラー心理学を語る1 性格は変えられる
    4.0
    日本におけるアドラー心理学の先駆者にして第一人者が、対話形式で易しく著した実践講座。変えられない性格とは何かを根本から解き明かし、自分を変える方法を具体的に例示しながら、アドラー心理学の究極目標である「共同体感覚」について分かりやすく解説していく。親しみやすく自由自在な語りを通して、アドラーの教えを実践・指導し、多くの後継者に伝えてきた真髄に触れる全4巻シリーズの第1巻。
  • ビジネス暴君と目指すハッピーエンド1 ~乙女ゲー世界で前世の推しアイドルと婚約!? もうただのファンじゃいられません~
    NEW
    5.0
    ゲーム会社に勤務している菊名美空(30)は「七色の月」という新作乙女ゲームの企画を任されている敏腕プロデューサー。ある日、推しメンズアイドルグループ「Polaris7」のメンバーを乗せた車が自身のせいで事故に巻き込まれたことにショックを受けて階段から足を踏み外してしまう。――気がつくと「七色の月」のヒロイン・ソフィアに転生し、バッドエンドルートが進行中。隣国の暴君皇子と婚約させられる事態に。ところが、その「皇子」はまるで最推しアイドルの妙蓮寺エル(18)で……!? 転生先で、年下の推しとまさかの運命共同体!!?
  • 今を生きる思想 宮本常一 歴史は庶民がつくる
    4.2
    『忘れられた日本人』で知られる民俗学者・宮本常一とは何者だったのか。その民俗学の底流にある「思想」とは? 「大きな歴史」から零れ落ちる「庶民の歴史」。日本列島のすみずみまで歩き、聞き集めた小さな歴史の束から、世間や民主主義、多様な価値、さらには「日本」という国のかたちをも問いなおす。傍流として、主流が見落としてきた無名の人びとの「語りの力」を信じて――。 【本書のおもな内容】 ●「庶民」が主役の歴史を構想 ●盲目の「」乞食の自分語りに見出した意味 ●村をよくするために尽くした「世間師」 ●釣り糸を変えると豊かになる ●「寄り合い民主主義」の可能性 ●日常生活に潜む「深い心のかげり」に着目 ●「ふるさと」を起点として広い世界を見る ●旅に学ぶ――父の10ヵ条 ●男性による女性支配の「東西での違い」 ●人が人を信じることで人間全体が幸福になる 「宮本の民俗学は、私たちの生活が『大きな歴史』に絡みとられようとしている現在、見直されるべき重要な仕事だと私は考える。これほど生活に密着し、生活の変遷を追った仕事は、日本の近代でほかにはみられないからだ。宮本は庶民の歴史を探求するなかで、村落共同体が決して共同性に囚われてきただけではなく、『世間』という外側と絶えず行き来し流動的な生活文化をつくってきたことも明らかにする。そしてそれは、公共性への道が開かれていたと解釈することができるのだ。また近代を基準にみたとき、さまざまな面で遅れているとされてきた共同体の生活、あるいは慣習のなかに、民主主義的な取り決めをはじめ、民俗的な合理性があったことも裏づける」――「はじめに」より ■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■
  • 合本 武揚伝 決定版(上中下)
    -
    本書は21世紀に入って刊行された最も優れた歴史小説であり、一人の作家が生涯に一度書けるかどうかというほどの名作である。 ――縄田一男(日本経済新聞書評より) その個人史を書くことが、彼なり彼女なりの属する共同体の歴史を書くこととほぼ重なる、という人物がいる。榎本武揚も間違いなくそのひとりであった。自分はその武揚について、これだけ存分に書かせてもらえたのだ。小説家としてなんと幸福なことかと、いま感じている。 ――単行本『決定版 武揚伝』あとがきより 黒船来航に揺れる幕末。海軍伝習所を経てオランダに留学した榎本武揚は、幕臣としての務めを全うせんとするが、ついに幕府が崩壊。徳川艦隊を率いて蝦夷地へ向かった武揚は、箱館を攻略し自治州を樹立する。だが、新政府軍が海峡を突破。五稜郭に拠り奮戦するも、土方歳三は倒れ、武揚は……。 “時代の先覚者”の半生を描く畢生の歴史巨篇、改稿決定版! 全三巻(上中下)を合本。
  • 柄谷行人浅田彰全対話
    3.3
    1985年になされた最初の対談「オリエンタリズムとアジア」で、柄谷行人は「政治と離れた言説などはありえないということを、もう一度強調すべき時期にきて」いると言う。本書では、思想や芸術など多様な話題を次々繰り出しつつ、かならず世界そして日本はいかにあるべきかという問いかけに戻っていく。二人の知識人は縦横無尽に語り合うことを通して、読む者に思考と発言を続けることの重要性を訴えているのである。日本を代表する知識人二人が、自在に語りあった諸問題――解決にはほど遠くさらなる混迷に突き進む世界の現在を予見した、奇跡の対話集。目次オリエンタリズムとアジア昭和の終焉に冷戦の終焉に「ホンネ」の共同体を超えて歴史の終焉の終焉再びマルクスの可能性の中心を問う あとがき 浅田彰と私(柄谷行人)
  • 忘れられた日本人
    4.3
    柳田国男・渋沢敬三の指導下に、生涯旅する人として、日本各地の民間伝承を克明に調査した著者(一九〇七―八一)が、文字を持つ人々の作る歴史から忘れ去られた日本人の暮しを掘り起し、「民話」を生み出し伝承する共同体の有様を愛情深く描きだす。「土佐源氏」「女の世間」等十三篇からなる宮本民俗学の代表作。 (解説 網野善彦)

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  • 戦争と国際法を知らない日本人へ
    4.0
    1巻990円 (税込)
    【ご購入の前に】本書は1997年に徳間書店より刊行された『世紀末・戦争の構造』を改題した新装版です。 副島隆彦氏推薦・解説 「いまこそ大天才・小室直樹に学べ!」 日本人の外交・戦争オンチは国際法の無知に理由がある。 戦争、国際政治、国際法は三位一体でないと理解できない。国際経済も加えれば四位一体となる。 国家(ネーション)ができる前に、すでにヨーロッパには国際社会が存在していた。 そのヨーロッパにおけるキリスト教共同体からいかにして、国家、資本主義、近代法、戦争が生まれたか。 本書はその根源にある宗教を徹底分析したものである。 そしてヨーロッパで生まれたこの怪獣は、世界中に広まり、新環境に応じて姿を変じていった。 この怪獣の変貌を追跡し、その意味を真に把握する。 でないと……我々は気がつけば戦場に立っていたという羽目に陥ることだろう。 不世出の大天才・小室直樹だから解明できたヨーロッパ近代の根本原理。
  • ものの見方が変わる 座右の寓話
    3.7
    あのロングセラーが待望の携書化! 古今東西語り継がれてきた迷ったときのヒントが見つかる。 イソップ物語から中国古典まで仕事に人生に効く"深イイ話"77 寓話は人生の教訓や真理を伝えてくれるツールです。 教訓や真理は一見抽象的で分かりにくいものですが、 物語のかたちをとることで自然とその教えを受け入れることができます。 本書はおなじみのイソップ寓話から世界の民話、古典、逸話など 古今東西語り継がれてきた77の寓話を集め、その解説を載せました。 解説には一般的に語られる解釈に加え、 通説とは異なる視点や現代的に見直した解釈など 多面的に物事をとらえられるようにしました。 本書は自らの仕事や人生についての考えを深めるのにはもちろん、 スピーチやプレゼンなどの話の材料としても使えます。 そのために、すべての寓話は長くとも2分以内で話せるようにまとめ、 表現も聞いて分かるように改めました。 朝礼やブログなどで話のネタに困っている方のネタ帳としても活用できるでしょう。 77の寓話はそれぞれ15の章に分類されています。 きっと今の悩みや現状に合った寓話が見つかるはずです。 第1章 視点と視野と視座 第2章 幅広い認識としなやかな思考 第3章 思慮深さと正しい判断 第4章 聡明さと創造的な仕事 第5章 強い組織の精神 第6章 働く姿勢と働く意味 第7章 正義の心と共同体 第8章 科学技術と社会の関わり 第9章 人生の道理と「有り難う」 第10章 欲望との付き合い方 第11章 学びの心得と学ぶ理由 第12章 挑戦と持続可能性 第13章 自分の物語の描き方 第14章 生と死のつながり 第15章 どんなときでも「ものは考えよう」 本書を通じて寓話の面白さを味わうとともに、 仕事や人生などのさまざまなものの見方を身につけましょう。
  • 隣の席の元アイドルは、俺のプロデュースがないと生きていけない
    4.8
    人生オール80点。そんな俺が託されたのは、元トップアイドル・香澄ミルの世話だった。ファン対応がしみつきなかなかクラスに馴染めないミル。そんな彼女に頼られるうち、俺たちは図らずも運命共同体になってゆく。
  • 学校の「当たり前」をやめてはいけない! 現場から疑う教育改革
    -
    1巻1,870円 (税込)
    ベストセラー『学校の「当たり前」をやめた。』徹底批判! 麹町中学校長、工藤勇一氏のベストセラー『学校の「当たり前」をやめた。』(時事通信社)を徹底批判。学校の「当たり前」を廃止して教育を合理化する工藤校長の学校改革は、はたして子どものためになるのか。教師は、個人の力量や経験だけではカバーしきれない部分を、学校の「当たり前」で補っているという持論を基に展開。同書を適宜引用しながら、学校共同体の大切さや定期テストの意義、担任の権威性、近代的人間が備えるべき教養など、著者の現場での経験を踏まえて幅広く言及し、学校のあり方を考える。 【目次】 第一章 学校が子ども・社会に果たすべき役割 第二章 「人間形成」か「経済的利益」か 第三章 工藤勇一著『学校の「当たり前」をやめた。』を読む前に 第五章 『学校の「当たり前」をやめた。』が目指すもの 第六章 「教育の原点」の既視感 第七章 学校を動かす四つの「ちから」 第八章 社会と学校のつながり 第十一章 学級はいらない? 【著者】 諏訪哲二 1941年千葉県生まれ。東京教育大学文学部卒業。埼玉県立川越女子高校教諭を2001年に定年退職。「プロ教師の会」名誉会長。作家。著書に『オレ様化する子どもたち』『いじめ論の大罪』『尊敬されない教師』など。
  • 超訳 アドラーの言葉
    3.0
    発売約1か月で早くも2万部突破! 「自らを受け入れ、運命を切り拓け。」 「何を与えられて生まれてきたかではなく、 与えられたものをどう生かすかが大事なのだ。」 アドラーの言葉をわかりやすく「超訳」した名言集が登場! ● 働くことの意味とは? ● 人間関係の悩みは、どうすれば解決できる? ● パートナーと良い関係を築くには? ● 子どもと、どう向き合うべき? ● アドラーの語る「劣等感」とは? 100年前の言葉なのに、 人と社会について、本質を鋭く突くアドラー心理学。 多くの日本人に知られるようになった今、 ときに難解とも言われるアドラーの言葉を、 現代に生きる私たちのためにわかりやすく「超訳」しました。 悩み【つい、他人と比べてしまう…】  →「劣等感があるから、向上心を持つ。」 悩み【辛い経験をして、立ち直れない】  →「経験の意味は、自分で決めている。」 悩み【何のために働くのかわからない】  →「人生の意味は「貢献」だ。」 悩み【パートナーが協力してくれない…】  →「平等あってこそ、愛は正しい道を歩む。」 悩み【子どもを、自立した子に育てたい】  →「親は「信頼できる他者」がいることを示せ。」 1ページに1つのエッセンスだから、わかりやすい。 あなたの人生の、道しるべになる言葉が見つかります。 ▼アドラー心理学とは? フロイト・ユングと並ぶ「心理学三大巨頭」の一人であり、 オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーが提唱した心理学。 古くから欧米での人気は高く、『人を動かす』のカーネギーや 『7つの習慣』のコヴィーらに影響を与え、「自己啓発の祖」とも言われる。 2010年代に日本においても人気が高まり、関連本が数多く出版される。 ▼編訳者は? 超訳した編訳者は、日本にアドラーを伝え続けて40年、 著者累計100万部を超える岩井俊憲氏。 ▼もくじ Ⅰ 「働く」ことの意味 Ⅱ 人間関係の悩み Ⅲ 愛・パートナーシップ Ⅳ 教育において大切なこと Ⅴ 勇気をもつ Ⅵ ライフスタイル(性格) Ⅶ 人間とは何か Ⅷ 劣等生・劣等感・劣等コンプレックス Ⅸ 共同体感覚について Ⅹ 学び、理解したことを実践せよ
  • 復刊ドットコム奮戦記 マニアの熱意がつくる新しいネットビジネス
    NEW
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 業界のタブーも恐れぬ交渉で、数々の本を甦らせてきたエピソードと、出版界のニッチをビジネスにしたその血と汗と涙(?)のストーリー。日経インターネットアワードも受賞し、不況といわれる出版業界のなかで唯一成功したベンチャーの仕掛けとは? 知られざる絶版本たちを、その熱きリクエストとともに紹介した「ブックガイド」としても楽しめる1冊。 ▼内容 「埋もれてしまった名作」から「懐かしの思い出の作品」まで 欲しい本を手に入る10の方法 1章 復刊ドットコムストーリー 1 手に入らない本が多すぎる なぜ復刊ドットコムがはじまったのか? 2 儲からない試行錯誤から読者が望む復刊へ 月商十六万からのスタート / 読者投票がつくるサイトの誕生 / コミケ、そのエキサイティングな広場 / ダルタニャン物語と藤子不二雄Aランドという大きな壁 / 出版社が復刊できない本 / 新しいコミュニケーションの場 3 ニッチなサイトが成功したわけ 双方向サイトが成功の秘訣 / eコマース成功のコツ 2章 熱い復刊リクエストから見えてくる人気本の秘密 1 人気の商品とは? おもしろ投票ジャンル 2 復刊ブックガイド 懐かしのコミックス・アニメ… 子どもの頃に買えなかった本 / ゲーム系… TRPGからマザーまで / 音楽の本…エンタメの王道 / 児童書~アニメ読み物… トラウマ系絵本とは何か? / 実用書や専門書… 意外な人気で、色あせないネタ / ビジュアルな書籍… 一夜にして500人が投票した本? 3 子ども時代の夢を果たす「復刻ブーム」 「掘り出し物・レア物コーナー」…高客単価と大人買い 人気投票ランキングBEST20… 復刊会員22万人が選んできた「これが、読みたい本だ!」 まだまだあるぞ!「単行本未収録作品」ランキング 3章 復刊にまつわるエピソード 1 岡田あーみんはなぜ復刊できないのか? 絶版本が抱える紛争の数々 / 復刊を断念するケース 2 憧れの著者に会いに行く! マンガ家たちの素顔 / 個性あふれる絵本作家たち / 良書には推薦者が集う 3 時代の波に揺られて復刊された本 再録!「あーみん掲示板」 「残念」リスト 一挙公開 4章 本好きのためのパラダイスとは? 1 熱意がビジネスを超える ファンだけが知っている情報… ファンサイトとの連携 / 「信頼」を基盤とするビジネスモデル 2 新しいコミュニケーションを創造する 電子書籍→携帯電話へ / 復刊の最前線からみた出版権と著作権 3 100万人の自給自足の読者生活をめざして 読者による生活共同体へ あとがき
  • 教養としてのアメリカ短篇小説
    4.3
    戦争、奴隷制、禁酒法……背景を理解すれば、作品がもっとよくわかる 「黒猫」のプルートはなぜ黒いのか? 書記バートルビーはなぜ「しない方がいい」と思うのか? 度重なる戦争の歴史、色濃く残る奴隷制の「遺産」等、アメリカという国、そこに暮らす人々の特異な歴史的・文化的・社会的背景を踏まえて短篇小説を読み解く。これまで主にマイノリティや越境者の文学に注目してきた著者が、メルヴィル、フィッツジェラルド、フォークナー、ヘミングウェイ、サリンジャー等、アメリカ文学の「王道」といえる作家に挑む、アメリカ文学入門の新・定番! 〈目次〉 暴力と不安の連鎖―ポー「黒猫」 屹立する剥き出しの身体―メルヴィル「書記バートルビー‐ウォール街の物語」 英雄の物語ではない戦争―トウェイン「失敗に終わった行軍の個人史」 共同体から疎外された者の祈り―アンダソン「手」 セルフ・コントロールの幻想―フィッツジェラルド「バビロン再訪」 存在の基盤が崩れるとき―フォークナー「孫むすめ」 妊娠をめぐる「対決」―ヘミングウェイ「白い象のような山並み」 人生に立ち向かうためのユーモア―サリンジャー「エズメに‐愛と悲惨をこめて」 美しい世界と、その崩壊―カポーティ「クリスマスの思い出」 救いなき人生と、噴出する愛―オコナー「善人はなかなかいない」 言葉をもたなかった者たちの文学―カーウ゛ァー「足もとに流れる深い川」 ヴェトナム戦争というトラウマ―オブライエン「レイニー河で」 愛の可能性の断片―リー「優しさ」
  • みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。
    3.8
    結局、建設的なリーダーがうまくいく。 組織で起こりがちな「恐怖によるモチベーション」と「正義感による分断」を アドラー心理学に基づいた、ちょっぴりドライで優しいリーダー論で解決。 【「はじめに」より抜粋】 アドラー心理学が、今の多様化し、フラット化した職場にこそ役に立つと私が思う理由は、大きく三つあります。 ①アドラー心理学は「横の関係」を大切にしている アドラー心理学では、人間関係を「横の関係」でみなすことを大切にしています。 親子関係、教師と生徒、カウンセラーとクライアントでも「上下関係」ではなく、 「同じ人間」「フラットな関係」ととらえるのです。 これは会社組織でも、もちろん同じです。 今は、あなたがリーダーで、部下は立場上、部下であるけれども、 上下関係ではなく、役割の違いにすぎないのです。 フラット化した今の職場にとって、とても合った考え方といえます。 ②アドラー心理学は「建設的」という視点を大切にしている アドラー心理学では、ものごとを  「正しい/間違っている」「良い/悪い」といった視点で判断するよりも、 「建設的/非建設的」といった視点を大事にしています。 リーダーなら、部下同士の考え方が合わない、 意見がぶつかる場面に立ち合うこともあるでしょう。 価値観が多様化した今なら、なおさらです。 そんなときにこそ、この「建設的」「有益」の視点を大切にしてほしいのです。 「今から、目的のため、未来に向かって、何ができるか」の 解決策をリーダーも部下もお互いに考え、話し合う。 こうした姿勢が大切なのです。 ③アドラー心理学は「共同体・社会への貢献」を大切にしている さらに、アドラー心理学は、「共同体」の視点をとても大事にします。 「共同体」とは、「人間の複数体」の意味で、 家庭や会社、地域社会、国家のことなどです。 先ほど「建設的」「有益」という視点が大切だと言いました。 しかし、これには「自分にとって」だけではなく、 「チームにとって」「会社にとって」が加わるのです。 自分が所属するチームや会社にとって、 「建設的かどうか」「有益かどうか」が重要なのです。 つまり、アドラー心理学は、 「チーム」「組織」をとても大事にする心理学なのです。 <目次>  1章 「建設的」な視点をもつ 2章 価値観をチューニングする 3章 部下の言動に反応しすぎない 4章 安心・信頼できる職場をつくる 5章 目的・目標を掲げ続ける
  • マンガでよくわかる もしアドラーが上司だったら
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介】 職場で使える「アドラー心理学」のバイブルがついにマンガ化! “理想の上司”が教える「対人関係の悩みから解放され、幸せに生きる方法!」 本書は、仕事や人間関係に悩む多くの方々からご支持いただいた 『もしアドラーが上司だったら』のマンガ版です。 マンガの主人公は、大手IT企業の営業マンとして働く結城リョウさん。 結果を出している同期に比べて、いまいち成績が振るわず、差を付けられてしまっています。 この状況を打開したいと思っているものの、どうすればよいかわからず、将来の不安が募るばかり……。 そこへ、アメリカのグループ会社から役員として、エドワード・テイラーさんが、リョウさんの会社に出向してきます。 エドワードさんは「アドラー心理学」をマスターした人で、ふとしたことからリョウさんと仲良くなります。 リョウさんは、師匠のエドワードさんを通じてアドラー心理学を学び、それを日々の仕事で実践し始めたところ、 自分の営業成績や、職場の雰囲気に徐々に変化が――。 仕事や人間関係に悩むすべての人に読んでいただきたい、 アドラー心理学を職場で実践するための考え方とノウハウが書かれた「職場で使えるアドラー心理学」のバイブルです。 【著者紹介】 [著]小倉 広(おぐら・ひろし) 国家資格公認心理師、企業研修講師。大学卒業後、リクルート入社。主に企画畑で12年過ごす。その後、コンサルティング会社代表取締役等を経て現職。 2度のうつ病を機にアドラー心理学を学び始め、現在は年300回登壇。「一年先まで予約が取れない」人気講師、心理カウンセラーとして依頼が絶えない。 著書に『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社)、『アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉』(ダイヤモンド社)、『アドラーに学ぶ部下育成の心理学』(日経BP)など47冊、累計100万部。 【目次抜粋】 はじめに アドラー心理学で職場の人間関係が良くなる Prologue 師匠・エドワードさんとの出会い Chapter1 勇気づけとは何か Chapter2 機能価値と存在価値を分ける Chapter3 共感と返報性の法則 Chapter4 共同体感覚と課題の分離 Chapter5 人を信頼する、任せるとは? Epilogue 私には「アドラー心理学」がある!
  • 今さら聞けない!倫理のキホンが2時間で全部頭に入る
    3.7
    「倫理」という言葉の意味をご存じですか? 分解してみるとわかりますが「倫」という文字は、にんべんと輪っかを組み合わせた「人の輪」、つまり「仲間」を意味します。 そしてそこに「理(筋道・道理)」がくっつくことで、倫理は「仲間や共同体の中で守るべき道理」、言い換えれば「社会の中でのよい生き方」という意味になります。そう考えると、高校の授業で「倫理」を学ぶ目的は、人の考え方や人としてのあり方を学ぶことで、社会の中で他者と共に生きる能力を身につけること、でしょう。 だからこの科目で学ぶ内容は、哲学だけでなく、宗教・心理学・現代社会の特質・生命倫理など、多岐にわたるのです。 そのどれもが、大人ならキホンくらいは知っておきたいことばかりですが、とっつきにくいテーマなのも確かです。 そこで本書は倫理の「美味しいところ」だけを100テーマに厳選し、なおかつ総図解つきで解説を加えました。 本書を通じて、少しでも多くの皆さんに倫理という科目の面白さを知っていただけたら幸いです。
  • 【新装版】小室直樹の中国原論
    -
    1巻1,980円 (税込)
    佐藤優氏・推薦! 「抜群に役立つ中国論。 天才・小室直樹にしか書けない名著」 中国ビジネス、外交、 最新情報を理解するための 根本問題を解き明かす! 本書の目的は中国の科学的分析である。分析結果を誰にでもわかるように解説した。 …… 本書では、中国史の鏡に照らすことによって、「中国の人間関係」の謎を解き明かし、「帮」「宗族」の意味を明らかにする。 また、中国における「契約」「法」「所有」が、近代資本主義におけるそれらとどうちがうのかを、本格的に分析する。 (「はしがき」より一部抜粋) 【本書の内容】 第一章 中国人の理解の鍵は「帮」(ほう)にあり 第二章 「帮」を取り巻く多重世界 第三章 中国共同体のタテ糸「宗族」 第四章 中国人の意識の源流に韓非子あり 第五章 中国の最高聖典、それが「歴史」 第六章 中国市場経済はどうなっているか
  • 経済倫理=あなたは、なに主義?
    値引きあり
    3.4
    市場社会はどのように倫理的な評価/批判をされるべきだろうか。そのような問いに対して、現代のイデオロギー――リベラリズム、ネオリベラリズム、ネオコン、リバタリアニズム、平等主義、共同体主義、マルクス主義――は、いかに答えうるのか。そしてあなた自身は、なに主義なのか?時事問題や、あなた自身の日常的で素朴な倫理感覚からスタートして、さまざまな思想のエッセンスを、実感的かつ体系的に理解できる、驚きの1冊。
  • 名前の哲学
    値引きあり
    5.0
    「名前」ほど、日常にありふれたものでありながら不思議なものもない。自らをあらわす自分の名前さえ、ほとんどの場合、自分ではない他の誰かに付けられたものであり、死後まで自分の存在は、その誰かに付けられた名前によって語られることになる。なにより自分の名前は、自分で使うよりも他者から呼ばれることのほうが圧倒的に多い。最も身近で最も遠い、それが「名前」である。  「名前」をめぐる哲学は、西洋の形而上学では真理についての文脈で考えられてきた。初めて「名前」を哲学の対象にしたプラトン、アリストテレスにはじまり、その流れを受け継いだ二〇世紀のミルやフレーゲの名前論をひもとけば、伝統的な西洋哲学がいかに「名前」を厄介者としてきたのかが浮かび上がる。  ところが、ヴィトゲンシュタイン、ローゼンツヴァイク、ベンヤミンの三人の思想を解き明かしていくと、真理論の舞台から解き放たれて、名前の哲学はこれまでにない生き生きとした姿を見せはじめる。著名なジャック・デリダの三部作にかぎらず、先鋭的な名前論はなぜユダヤ系の思想家から生まれるのか――。その背景には、名前と同化をめぐるユダヤ系の人々の苦難の歴史があった。  外側から貼られた単なるレッテルではない、「呼びかける」ものとしての名前がひらく、新たな時代の共同体論。 [本書の内容] まえがき 名前――もっともありふれた不思議なもの 第1章 名前の哲学史――古代ギリシアから二〇世紀まで 第2章 生活形式――ヴィトゲンシュタイン 第3章 対話――ローゼンツヴァイク 第4章 純粋言語――ベンヤミン 終章 名前の哲学が教えること 注 書 誌 あとがき
  • 英語は決まり文句が8割 今日から役立つ「定型表現」学習法
    3.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 英語は単語で覚えてはいけない! 第二言語習得のプロが伝授する、最小の努力でネイティブに近づく「英語学習の新定番」 「文法と単語のどちらにも属さない定型表現は、雑多なものとして切り捨てられ、英語教育(=実践)においても、言語学(=理論)においても、長らく軽視されてきました。 しかし、技術が進歩し、大量のテキストをコンピュータで分析できるようになると、書き言葉・話し言葉の多くが、実は定型表現で構成されていることが明らかになってきました。母語話者の書いたり話したりした言葉のうち、5~8割程度が定型表現で構成されているという推計もあります。 スマートフォンの予測変換を使って文章を書いていると、予想外に適切な表現が提案されるので驚いてしまうことがあります。我々の用いる言葉の多くは定型表現で構成されるため、産出された語句の後にどのような語が続くかを高い精度で予測できるのです」――「はじめに」より いよいよ「主役」へと躍り出た定型表現を学ぶ「8つの利点」とは? (1)言語使用の正確性が上がる (2)言語使用の流暢性(=スピード)が上がる (3)言語を使って様々な機能を遂行できるようになる (4)状況にあった適切な言語を使用できるようになる (5)すでに知っている単語への知識が深まる (6)未知の単語を覚えるきっかけとなる (7)文法知識の習得が促進される (8)ある共同体(コミュニティ)への帰属を示す 【目次】 はじめに――英語は決まり文句が8割? 第1章 定型表現が重要な理由 第2章 奥深き定型表現の世界――その分類と特徴 第3章 4技能を伸ばす定型表現の学習法 おわりに
  • 大人のための儒教塾
    3.0
    古来、農耕民族として生きてきた日本人には、祖先を敬い、互いを尊重し、助け合うという文化が根付いていた。じつは、そのあり方は、儒教の思想と深く親和してきた。江戸時代の朱子学が倫理道徳を強く押し出したため、とかく、四角四面、堅苦しく受けとめられ、誤解も多い。本書は、儒教を歴史的に繙きながら、家族のあり方や冠婚葬祭、死の迎え方、祖先との向き合い方、老後の備え、お墓や仏壇の継承など、儒教に学び、儒教を生かす、知恵とヒントをやさしく解説する。 【主な内容】家族主義と個人主義/儒教のイメージ/血縁共同体/冠婚葬祭/盆など年中行事/儒教と仏教の相違/死後はどうなるのか/生命の連続/儒教の成り立ち/道徳と法/儒教の徳目/現代人と儒教
  • ないものねだりな僕たちは【タテヨミ】 1 普通で幸せな毎日
    無料あり
    3.4
    咲(さき)は超普通の女子高生。最近初彼氏ができて、ドキドキの夏休みが始まる…はずだった。ある日咲は見知らぬ男の子と体が入れ替わってしまい、しかもその男の子は包丁で女の人を刺していて…!? 入れ替わり×サスペンス×ラブストーリー!

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  • とある飛空士への誓約1
    4.6
    七人の主人公が織りなす、恋と空戦の物語! 四千もの島嶼が大瀑布を挟んで存在する「多島海」。  ハイデラバード連合共同体、セントヴォルト帝国、秋津連邦、三つの大国が覇権を争うこの海を、七人の少年少女の操縦する大型飛空艇が親善飛行していた。  その、「エリアドール飛空艇」に集ったのは――  河南士官学校三回生、坂上清顕(さかがみ・きよあき)。  河南士官学校三回生、ミオ・セイラ。  箕士官学校四回生、紫かぐら。  エアハント士官学校四回生、バルタザール・グリム。  エアハント士官学校三回生、ライナ・ベック。  エアハント士官学校三回生、イリア・クライシュミット。  エアハント士官学校二回生、セシル・ハウアー。  いずれも、その突出した才を認められた士官候補生たちだったが、「空の一族」の強襲を受け、名も知れぬ島への不時着を余儀なくされる。脱出のために協力する七人だったが――。  2008年『とある飛空士への追憶』  2009年~2011年『とある飛空士への恋歌』(全5巻)  2011年『とある飛空士への夜想曲』(全2巻)  そして、2012年『とある飛空士への誓約』。史上空前の規模でついに始動!! ※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
  • 上級国民/下級国民(小学館新書)
    3.9
    やっぱり本当だった。  いったん「下級国民」に落ちてしまえば、「下級国民」として老い、死んでいくしかない。幸福な人生を手に入れられるのは「上級国民」だけだ──。これが現代日本社会を生きる多くのひとたちの本音だというのです。(まえがきより)  バブル崩壊後の平成の労働市場が生み落とした多くの「下級国民」たち。彼らを待ち受けるのは、共同体からも性愛からも排除されるという“残酷な運命”。一方でそれらを独占するのは少数の「上級国民」たちだ。 「上級/下級」の分断は、日本ばかりではない。アメリカのトランプ大統領選出、イギリスのブレグジット(EU離脱)、フランスの黄色ベスト(ジレジョーヌ)デモなど、欧米社会を揺るがす出来事はどれも「下級国民」による「上級国民」への抗議行動だ。 「知識社会化・リベラル化・グローバル化」という巨大な潮流のなかで、世界が総体としてはゆたかになり、ひとびとが全体としては幸福になるのとひきかえに、先進国のマジョリティは「上級国民/下級国民」へと分断されていく──。  ベストセラー『言ってはいけない』シリーズも話題の人気作家・橘玲氏が、世界レベルで現実に進行する分断の正体をあぶり出す。
  • 異端者の快楽
    4.2
    「年を取るとは、自分のセックスに忠実になることなのだ」――。カリスマ経営者として共同体の中心に身をおきながら、「異端者」である己との狭間で、精神の暗闘を繰り広げてきた見城徹。作家やミュージシャンなど、あらゆる才能と深い関係を切り結ぶことで得た官能的な体験とは。「個体」としてどう生きるかを改めて宣言した書き下ろしを収録。
  • 巨鯨の海
    4.0
    江戸時代、紀伊半島の漁村・太地に、世界でもまれな漁法「組織捕鯨」を確立した人々がいた。磨かれた技を繰り出し、集団で鯨に立ち向かう「鯨組」は、仲間との強い絆と厳しい掟により繁栄を極めた。命を削る凄絶な戦いゆえに、鯨にも畏怖の念をもって立ち向かう彼ら。江戸末期から明治へ、共同体の熱狂の季節と終焉を躍動感溢れる筆致で描く、全6編の一大クロニクル! 「山田風太郎賞」「高校生直木賞」受賞作!
  • 降魔王
    3.3
    “偽りの救世主”vs.剣(はばき)杏之介! 書下ろし傑作ホラー! TVで生中継された政治家の転落死に不審を抱いた剣杏之介が行き着いたのは岩手県東和町。そこには不思議な霊力を持つ神社と理想的共同体「ドリーマー」を創設した美青年レンが待っていた。陰に蠢(うごめ)くのは神か怨霊か?名作「蒼夜叉」から3年、高野山で修業を積んだ剣が命を賭して闘う感動の長編! 〈文庫書き下ろし〉(講談社文庫)
  • 小泉八雲 日本美と霊性の発見者
    3.0
    教師として日本各地を訪れた小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、庶民生活の中にある「単純、善良、素朴さ」を愛す一方、西洋化を推し進める「新日本」に幻滅する。彼が見つめ、追い求めたものとは何か。横浜上陸から松江・熊本・神戸そして東京で亡くなるまで――八雲文学研究と邦訳の第一人者が、作品・書簡・講義録等から、十四年間の足跡と心の軌跡を辿る。いま、私たちが見直すべき日本文化を再発見するための八雲案内。 はじめに――失われゆく日本の心を見つめて 第一章 小泉八雲はなぜ日本にやって来たのか――漂泊・幽霊・ユートピア 1 激情家・小泉八雲の生涯をたどる 2 日本という永遠のヴィジョン 3 八雲の松江 松江の八雲 4 二つの日本ござ松江から熊本へ 5 なぜ熊本を去ったのか 第二章 教育者としての小泉八雲――想像力・共感・非個性 1 教育への情熱 2 教育における想像力とは何か 3 語り部のかたりなす文学講義 4 〈ゴーストリィー〉なものの響き合い――『怪談』と『講義録』の関連性 第三章 小泉八雲が私たちに語りかけてくるもの――死者と生者の共同体 1 原風景をたどるござ自伝的断篇が伝える霊的世界 2 夢の小宇宙としての再話文学 3 〈永遠に女性的なるもの〉をめぐって 4 妖精たちの棲むところ 小泉八雲略年譜 参考文献(参照した八雲関係の著作) あとがき――真・善・美へと向かう歩み
  • あなたは間違っている(あさ出版電子書籍)
    4.0
    ■私たちが信じている「常識」は、本当に正しいのだろうか――。 ・彼氏のケータイを見るのはホントにいけないこと? ・「助け合う」のは当然? ・やっぱりイケメンは得なのか? ・男女の間に本当の愛はあるか? 『常識』を疑うための哲学講義 ◆担当編集者のコメント その昔、太陽が地球のまわりを 回っているということは“常識"でした。 誰もがそれを正しいと信じて疑わなかったのです。 ところが今、こんなことを信じている人は誰もいません。 「常識」は、一転して「非常識」になったのです。 少し立ち止まって考えてみましょう。 気鋭の哲学者が、日常に鋭く切り込み、 誰もが信じている「常識」を覆します。 自分の中に新しい思考回路をつくり出す1冊。 ◆著者のコメント  人は「常識」と呼ばれるものを無条件に信じてしまいがちです。 「どうして?」「だって、そんなの常識じゃん!」というように。 「常識」とは、それだけで絶対不動の根拠であるかのように思われているのです。  でも、どうしてそれが正しいと言い切れるのでしょうか?  そもそも「常識」とは、単に多くの人が抱いている共通認識にすぎません。  この共通認識は、時代や状況、場所によって変化します。  よく、外国に行くと、自分の国では考えられないような食習慣や商習慣に驚くことがありますが、それはそれぞれの共同体では、まったく別の「常識」が存在しているということなのです。そう考えると、何が正しくて何が間違っているのかも、よくわからなくなってきませんか?  本書では、哲学の視点から大いに「常識」を疑いました。  哲学は疑うことから始めて、真理に到達する営みです。そうしてみんなが信じている嘘を暴いていく行為です。  では、常識を徹底的に疑う旅に出発しましょう! ■目次 ●第1章 ものの見方を疑う ●第2章 仕事の常識を疑う ●第3章 人間関係の常識を疑う ●第4章 社会の常識を疑う ●第5章 人生の常識を疑う ■著者 小川仁志
  • 大っっっっっっっっっっ嫌いなアイツとテレパシーでつながったら!?【電子特典付き】
    -
    「やっぱり僕は君のことが――大嫌いだ」 「気が合って嬉しいわ。私もあなたが大嫌いよ」 地上900mの赤坂タワーが見下ろす経済特区・東京都白銅区の学園で、高校一年生の有栖川譲と赤坂彼方は毎日毎日いがみ合っていた。 だが二人は実はテレパシーでつながる「不正能力者」。権力の不正を裏付ける存在として、正体がバレれば国中から追われてしまう! しかも能力は時空を超えて!? 最悪の事故から始まる襲撃、誘拐、逃避行。 特区を支配する大企業、暗躍する公安警察、陰謀論――絡み合う思惑から逃げながら、運命共同体の二人は距離を縮めては反発し……心拍数とともに加速するSF×青春×逃避行アクション、開幕!【電子限定!書き下ろし特典つき】
  • ひとりで生きるということ
    4.0
    人は自由でいたいと思っても、一人では生きてはいけません。命は個の存在ですが、人はつながって生きていて、組織・共同体をつくります。しかし、つながりの社会の中で自由な生き方や言論を求めすぎると、強烈なエゴが吹き出します。他人に管理されるのは大嫌いなのに、自分は他人を管理したくてウズウズしているのです。どうすれば、つながりの社会の中で個人が心の自由を獲得でき、安らかに生きていけるのか。ひとりで生きていくこととはどういうことなのか。スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)の長老が、最古の経典『スッタニパータ』の第一章「犀角経」の言葉などから、ブッダの教えを伝えます。
  • コミュニティを問いなおす ――つながり・都市・日本社会の未来
    3.9
    戦後の日本社会で人々は、会社や家族という「共同体」を築き、生活の基盤としてきた。だが、そうした「関係性」のあり方を可能にした経済成長の時代が終わるとともに、個人の社会的孤立は深刻化している。都市、グローバル化、社会保障、地域再生、ケアなどの観点から、新たな「つながり」の形を掘り下げる試みである。
  • 男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)【ノベル分冊版】 1
    無料あり
    4.8
    とある田舎の中学校で、ある男女が永遠の友情を誓い合った。1つの夢に向かい運命共同体となった二人の仲は――特に進展しないまま2年の歳月が過ぎる……! 未だに初恋がこない陽キャ女子・犬塚日葵と、花を愛する植物男子・夏目悠宇は、高校2年生になっても変わらず、二人だけの園芸部で平和に親友やっていた。 「悠宇が結婚できなかったら、アタシが責任取ってやんなきゃねー」「日葵がそれ口走ってから、おまえの兄さんが『義弟くん!』って呼んできて辛いんだけど」 ところが、悠宇が過去の初恋相手と再会したことで、突如二人の歯車が狂い出す!? 果たして恋を知った日葵は「理想の友だち」脱却なるか? 分冊版第1弾。 ※本作品は単行本を分割したもので、本編内容は同一のものとなります。重複購入にご注意ください。
  • 魔王は仙境学園で恋をする【タテスク】 第1話
    無料あり
    -
    仙境学園に入学した、「聖魂」を持つうぶな少女・小萱(しょうけん)。入学早々、魔界のバカ王子に攫われてしまったけれど、学園最強の道士である曹天澤(そうてんたく)と師弟関係という名の運命共同体になってしまい――!? 中華風ファンタジー世界が舞台のロマン溢れる学園ラブコメ!

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  • ほんものの我が家【7分冊】 1巻
    無料あり
    -
    カードを知らない? 買い物もしたことがないのか…。ザックは耳を疑った。故郷の敷地で野宿をしていた美しいが一風変わった女性セーラは、古い信仰と100年前の生活様式を頑なに守る共同体で生まれ育ったという。だが彼女は母亡きあと、恐ろしい継父の暴力と支配から逃げだし、生まれて初めて外の世界へやって来たのだ。不安だろうに、彼女は自分の居場所を探そうと希望を捨ててはいない。一方、ザックは自分のルーツを恥じ、今まさに故郷を捨て去ろうとしていた――。
  • オーディション! ~恋するステージ~【タテスク】 第1話
    無料あり
    -
    完全無欠な秀才の朝音の弱点は、男性恐怖症。 ところが、ひょんなことからダンスサークルのイケメンな先輩2名と運命共同体になってしまい、そのまま入部することに――!? 情熱とトキメキの青春ストーリー!

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  • 小学館電子全集 特別限定無料版 『中上健次 電子全集』
    無料あり
    5.0
    小学館電子全集ビッグバンキャンペーン特別限定版。 “紀州熊野サーガ”と呼ばれ、ひとつの血族と「路地」のなかの共同体を中心に物語群を創出 した中上健次。戦後生まれとして初めての芥川賞(第74回)受賞作『岬』と、産婆「オリュウノオバ」の目を通して、「路地」世界を神話的世界観で描いた『千年の愉楽』から「半蔵の鳥」を全文、エッセイでは、中上と同年代だった永山則夫について綴ったエッセイ「犯罪者永山則夫の報告」を全文収録。 また、長女・中上紀氏が、同じ作家として、父の思い出に留まらず、その足跡を辿った連載回想録「家族の道端」第1話全文と、妻・紀和鏡が最終巻に特別寄稿した「中上健次は電子本を読むか?」全文、唯一、モデルとして小説を描いた歌手・都はるみとの交友写真、「半蔵の鳥」の自筆生原稿に、“紀州熊野サーガ”登場人物を一覧化した家系図など、貴重な付録も満載。

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  • ほんものの我が家【分冊】 1巻
    無料あり
    -
    カードを知らない? 買い物もしたことがないのか…。ザックは耳を疑った。故郷の敷地で野宿をしていた美しいが一風変わった女性セーラは、古い信仰と100年前の生活様式を頑なに守る共同体で生まれ育ったという。だが彼女は母亡きあと、恐ろしい継父の暴力と支配から逃げだし、生まれて初めて外の世界へやって来たのだ。不安だろうに、彼女は自分の居場所を探そうと希望を捨ててはいない。一方、ザックは自分のルーツを恥じ、今まさに故郷を捨て去ろうとしていた――。

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  • 愛の波動を高めよう―霊的成長のためのガイドブック
    4.3
    自分らしく幸せに生きる方法をやさしく紹介した本。 40数年前から心の内なる小さな声を聴いてきたアイリーン・キャディ(北スコットランドにあるフィンドホーン共同体の創設者の一人)が、小さな声から学んだ知恵と、彼女が日頃使っている「内的な作業」をわかりやすく紹介。これから幸せで自分らしく生きようとする人達のよきガイドブックになるだろう。読者が「内的な作業」を行なうための瞑想や実習についても解説。巻末にQ&Aもあり。 アイリーンの人生が示しているように、祈りや瞑想や自らへの問いかけなどの内面的な修養は、人生そのものをまったく変えてしまう。どのようにしたら内なる神の源とより深くつながることができるのか、そして日常生活にそのエッセンスを生かすことができるかについて、簡潔で確かな方法を示している。
  • 蒼ざめた眠り
    3.6
    各紙絶賛の隠れた名作、ついに電子化! 日経、毎日、中日新聞、週刊現代、週刊文春、週刊新潮ほか、二十媒体以上で取りあげられたハードボイルドミステリ巨編が、ついに電子化。  死にかけた海辺の町にもちあがった空港建設計画。町は真っ二つに割れていた。そんな中、辰巳翔一は廃ホテルを撮影中、反対派の女性ジャーナリストの絞殺死体を発見した。殺害女性の元夫で地元新聞の記者をしている安昼のたっての願いで、辰巳は元探偵である経歴を買われ、事件の解決を手助けして欲しいと頼まれる。簡単な事件に見えたが、しかし事態は二転三転し、辰巳自身想像すらしなかった事件の闇に絡め取られていく。  疲弊する共同体、己が欲得に溺れる人間たち、希望の見えない日本という状況を活写しつつ、ハードボイルドの物語を描ききった著者渾身のミステリ巨編!

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  • 空き缶ユートピア
    -
    「老人による老人のための老人の有料老人ホーム」を目指し共同生活をはじめた八人の老人と老人候補。人情薄い時代の心あたたまるユートピア設立の話に、マスコミはとびついた。だが、これはマスコミ受けをねらった全くのお芝居。老人たちはもっと凄い事件を企んでいた……。ユーモアと風刺をきかせたドンデン返し。新しい共同体の夢を描いた意欲作。
  • アジア近現代史 「世界史の誕生」以後の800年
    3.3
    世界人口の約6割を抱え、広大な面積を占めるアジア。本書はそのアジアの歴史を、各国史ではなく一体のものとしてとらえる。各地の土着国家の盛衰と13世紀のモンゴル帝国の誕生から説き起こし、欧米による植民地化、日本の占領統治の影響、第2次世界大戦後の独立と経済発展、そして「アジア共同体」の模索まで。アジア域内の交流と、欧米など外部勢力との相互作用の双方に着目しながら、「アジアとは何か」を探る。
  • アジアの経済安全保障 新しいパワーゲームの構図
    -
    【生き残りをかけた知恵の戦い】 米国主導「戦時」の半導体戦略、中国のデカップリング対応と軍民融合発展戦略、外交孤立の台湾の選択、メガFTA掛け持ちのASEAN、アジア・ゼロエミッション共同体構想――。本書は、東アジアの各国・地域のほか、西側陣営をリードする米国や「グローバルサウス(南半球を中心とした途上国)」の一角として発言力を強めるインドの動向を調査し、戦略物資の半導体をめぐる攻防や地域エネルギー安保の問題も分析。相手に対する脅威認識から始まる安全保障の措置が逆に相手の脅威となり、際限のない軍拡競争を招いてしまうことを「安全保障のジレンマ」という。経済安保の諸政策も取り組み自体が新たなリスクを生じさせるリスクがあり、地域におけるリスク軽減策についても検討した。分断を超えてどのような経済安保戦略を構築すべきかを問う。
  • ASEANは日本経済をどう変えるのか
    3.0
    激動を続けるASEANの行方を わかりやすく解説! 増え続ける人口に、高止まりする成長率。2015年の共同体設立を前に、ASEANに高い注目が集まっている。果たしてASEANは、低迷を続ける日本経済を救う鍵になるのか。気鋭のエコノミストが最新の情報をもとに、域内分業化が進む「大メコン川流域圏」や、計画中の巨大都市「イスカンダル」、共同体設立で誕生する「六億人超の経済圏」など、生産・物流・消費をめぐる大きな変化を描き出す。 ■目次 第1章 ASEANが日本経済を動かす 第2章 「大メコン川流域圏」が生産・物流を変える 第3章 なぜマレー半島の国々は急成長できたのか 第4章 超巨大市場で日本はいかに戦っていくべきか 第5章 ASEANに「試練のとき」が忍び寄っている 終章 これからのASEANとの付き合い方

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  • 「新しき村」の百年―〈愚者の園〉の真実―(新潮新書)
    3.0
    一世紀前、武者小路実篤を中心として「新しき村」が創設された。戦争や暴動など国内外が騒然とする時代にあって、「人類共生」の夢を掲げた農村共同体は、土地の移転、人間関係による内紛、実篤の離村と死没など幾度も危機にさらされながらも、着実な発展を遂げていく。平成以降、高齢化と収入減のため存続が危ぶまれるなか、世界的にも類例のないユートピア実践の軌跡をたどるとともに、その現代的意義を問い直す。 ※新潮新書に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
  • アディクション臨床入門 家族支援は終わらない
    4.5
    アディクション臨床における「当事者」とは誰か? 「抵抗とともに転がる」とは何を意味するのか? 「家族の変化の起動点」はどこにあるのか? カウンセラーとクライエントの「共謀」とは何か?――医療モデルと司法モデルの境界線上で、アディクション臨床とともに走りつづける臨床家の思想遍歴と臨床美学を一挙公開! 藤岡淳子との対談を収録したアディクション・アプローチの聖典! ●長いコピー(HPに引用): アディクション臨床における「当事者」とは誰か? 「抵抗とともに転がる」とは何を意味するのか? 「家族の変化の起動点」はどこにあるのか? カウンセラーとクライエントの「共謀」とは何か? アディクション臨床は、その黎明期からつねに医療モデルと司法モデルの境界線上で揺れつづけ、当事者不在のなかで医療の無力化を、依存する当事者に苦しむ家族への支援の無効化を突きつけられてきた。しかし、ドメスティックバイオレンスや児童虐待をも視野に収める逆転の発想は、アディクション臨床における心理職の役割を確立することにもなる。アダルトチルドレン、自助グループ、治療的共同体、被害者臨床を補完する加害者臨床などのコンセプトと実践を取り込む機動力で、アディクション臨床とともに走りつづける臨床家の思想遍歴と臨床美学を一挙公開。 藤岡淳子との初対談を収録したアディクション・アプローチの聖典!

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  • アドラー 性格を変える心理学
    4.3
    「性格は変わらない」 と思い込んでいるあなたへ! 世の中には、「自分は性格で損をしている」などと、自分の性格を恨めしく思っている人が少なくありません。なかには、物事がうまくいかないことを性格のせいにして、「生来のもの」としてあきらめてしまう人もいます。 しかし、心理学者アドラーによれば、それは大きな間違い! 性格は、(1)生得的なものではなく、(2)対人関係の問題を解決するために身につけたもので、(3)自らが変わろうと決心すれば、必ず変えることができる。つまり、ここでもアドラーの持論である「人間の悩みは、すべて対人関係の悩み」であり、大事なことは、「まず自分を知り、他人を理解し、共同体感覚を身につけることにある」というわけです。 そこで著者は、アドラーの著作『性格の心理学』から、一般に「損」と思われがちな性格に焦点をあて(2-5章)、さらには多くの人が関心をもつ「きょうだい関係」を別立てし(6章)、一つずつ丁寧に解説していきます。 ポイントは、このタイプ分けの目的が「性格診断」にあるのではなく、個々人が自分の性格を理解し、必要があればその性格を変えていく「知的手段の場」とすること。 たとえば「虚栄心」は優越性の追求ですが、実は劣等感の裏返しで、人に認められようとする努力が原因である。だから、人の期待に合わせることをやめ、現実の自分をそのまま受け入れられれば虚栄心は払拭できる――というわけです。 「性格が変われば、人生はがらりと変わる」とアドラーは言います。現状の自分の性格や生き方に悩み、不満を持っている人たちに送る、アドラー×岸見一郎による、あなたの人生を変える一冊です!
  • あの日からの建築
    3.9
    東日本大震災後、被災地に大量に設営された仮設住宅は、共同体を排除した「個」の風景そのものである。著者は、岩手県釜石市の復興プロジェクトに携わるなかで、すべてを失った被災地にこそ、近代主義に因らない自然に溶け込む建築やまちを実現できる可能性があると考え、住民相互が心を通わせ、集う場所「みんなの家」を各地で建設している。本書では、国内外で活躍する建築家として、親自然的な減災方法や集合住宅のあり方など震災復興の具体的な提案を明示する。【目次】はじめに/第一章 あの日からの「建築」/第二章 釜石復興プロジェクト/第三章 心のよりどころとしての「みんなの家」/第四章 「伊東建築塾」について/第五章 私の歩んできた道/第六章 これからの建築を考える/おわりに
  • アブー・スィネータ村の醜聞 裁判文書からみたエジプトの村社会
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 〈私とあなたの関係〉という身近なミクロ世界で起った醜聞を通し近代エジプトの社会システムを考察。 【目次より】 凡例 プロローグ なぜこの本が書かれたのか 村との出会い 「醜聞」論文の執筆 村との再会 この本はどのように書かれているか 第一部 アブー・スィネータ村 一 村へ 二 村の概観 三 地域社会のなかでの村 第二部 文書「アブー・スィネータ村の醜聞」 一 「醜聞」文書解題 二 訴訟三題 第三部 伝承「アブー・スィネータ村の醜聞」 一 「聞き取り調査」解説 二 聞き取り調査結果 第四部 「醜聞」にみるアブー・スィネータ村 一 村社会の住民構成 二 村社会の人間関係 三 村社会と村長(ウムダ) 第五部 アブー・スィネータ村の一五〇年 一 「醜聞」文書と伝承 二 村の政治 継続と変化 三 村は共同体? 宗教意識からみた村社会 エピローグ 「醜聞」にみる村社会の「日常性」 「出来事」としての「醜聞」 村の日常生活と「醜聞」 アワンタにみる村社会の人間関係 社会化される人間関係 あとがき 注 文献解題 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 加藤 博 1948年生まれ。 中東史学者。一橋大学名誉教授。一橋大学商学部卒業、同大大学院経済学研究科修士課程修了。カイロ大学留学。一橋大学大学院経済学研究科博士課程満期退学。経済学博士。専門は、中東社会経済史、イスラム社会論。 著書に、『私的土地所有権とエジプト社会』『文明としてのイスラム』『アブー・スィネター村の醜聞』『イスラーム世界の危機と改革』『イスラム世界の常識と非常識』『イスラム世界論』『イスラム世界の経済史』『「イスラムvs.西欧」の近代』『ナイル 地域をつむぐ川』『イスラム経済論 イスラムの経済倫理』『ムハンマド・アリー 近代エジプトを築いた開明的君主』 など、 訳書に、Cl.カーエン『比較社会経済史 イスラム・ビザンツ・西ヨーロッパ』(共訳)アリー・バラカート『近代エジプトにおける農民反乱 近代エジプト社会史研究入門』(共訳)などがある。
  • アメリカ現代思想の教室 リベラリズムからポスト資本主義まで
    4.0
    トランプ以前と以後で、アメリカの現代思想のルールがまったく変わってしまった。トランプ以後、たえず抑圧されてきたホンネの欲望が噴出するようになったのである。いわゆるPC:ポリティカル・コレクトネス(政治的に正しく、差別的ではないこと)に対する反感だ。今までアメリカの現代思想と言えば、言ってみればPCのコードにしっかりと守られたいわばタテマエの思想だった。それを「リベラル・デモクラシー」派と呼ぶならば、今までのほとんどの思想が、この中に入ってしまう。そこで本書では、長くアメリカの主流であったリベラル・デモクラシーの思想を1970年代にさかのぼって追究し、そこから今日まで何が起こっているのかを確認する。リベラリズムのロールズ、共同体主義のサンデル、ネオ・プラグマティズムのローティ、民主主義に反対する「新官房学」、「ポスト資本主義」の一種といえる「加速主義」……。社会の動向を反映してダイナミックに変容していくアメリカ現代思想を平易に解説する。
  • アメリカ・コミュニティー事典 上巻
    -
    北米大陸のコミュニティー(コミューン、生活共同体)を一挙紹介。アメリカ合衆国独立前から現在にいたるまでのコミュニティー数百団体を紹介し、百余りについて詳述。宗教的団体、世俗的集団を網羅。米国史、コミュニティー研究者必携の書。著者の四〇年間にわたる研究成果、ここに結実。画期的労作。
  • アメリカはイスラム国に勝てない
    4.0
    1巻770円 (税込)
    カリフ(預言者ムハンマドの正統な後継者)宣言、奴隷制の復活、通貨の発行……国家を超えた理想のイスラム共同体の実現をめざし、イスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」が、急速に勢力を拡大している。インターネットを駆使した戦闘員の募集に対し、世界中から続々と志願兵が集まってきており、近い将来、「イスラム国」が国家として承認される懼れすらある(すでに2014年6月に樹立を宣言。“首都”はシリアのラッカ)。対するアメリカは、マイノリティを抑圧し、恐怖で人々を支配する「イスラム国」を空爆するも、いっこうに成果は挙がらず、その“根絶”のための作戦にはまるで出口が見えない。本書では、イスラム研究の第一人者が、「イスラム国」の正体を解き明かすべく、彼らが台頭した背景や最前線の活動を紹介するとともに、オバマ政権の中東政策“失敗”の要因を明らかにし、いよいよ混迷を深める中東情勢を平易にかつ鋭く分析する。

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  • UNDER THE MOON
    -
    岬鷹慶士(こうたかけいし)の前に突如強い風と共に現れたの式神の羅曦(らぎ)元式神を抹殺するために運命共同体生活が始まる。
  • アースウィズダンジョン~固有スキル≪等価交換ストア≫を駆使して世界救済を目指します~(サーガフォレスト)1【電子版特典SS付き】
    4.6
    地球にダンジョンが現れ、世界各地で魔物が跋扈するようになって数十年余り。ダンジョンの出現による魔力の汚染により、人々はスキルという名の力を手にすることになったが、絵物語のような冒険者の時代は訪れず、多くの街が放棄され、経済は衰退し緩やかに滅びへと向かう無法地帯だらけの世界ができあがっていた。 死と隣り合わせの廃墟街で、自らのスキルを鍛え続けてきた天野防人は、《残機》スキルによって運命共同体となった謎の美少女・雫とともに、固有スキル《等価交換ストア》を武器にダンジョンと共存する世界の救済に挑む!!
  • イエスとエッセネ派―退行催眠で見えてきた真実―
    -
    イエスの師匠「スディー」出現! 退行催眠で、エッセネ派の詳細情報とイエスの実像が明らかに!! 退行催眠療法で得られた情報を整理した一連の著作で、 世界的な反響を呼び起こしたドロレス・キャノン。 エッセネ派の神秘に迫り、クムランを解き明かし、イエスの実像に迫ります! イエスの誕生日の天体の状況 イエスと洗礼者ヨハネがエッセネ派で学んでいた頃の様子、 世界中での学び、布教の様子、十字架の磔刑と復活の真相。 モーセの出生、荒野の出来事、ソドムとゴモラ、エゼキエルとUFO、 アトランティスとカルー族、ピラミッド、一般には知られていないチャクラ ヤハウェはエロヒムの一部、宇宙の創生について・・・ 「わたしは『スディー』という存在のことをしだいに深く知るようになり、特有の強い訛りも理解できるようになった。スディーの声は年齢とともに変化していった。少年の頃は元気いっぱいの声をしており、徐々に、大人の声へと成長を遂げて、最終的には疲れた老人の声になった。」 「彼はしばらく戸惑ってから、共同体の名前は『クムラン』だと答えてくれた。それは『クム・ラン』と発音した。この時点では、まだその名前がなにを意味するのかわからなかった。」 「スディーは手を合わせ、合掌していた。さきほどのつぶやきは、まるで祈りを捧げているかのようだった。その瞬間、四つの星はちょうど重なり合った。わたしはその状況をもっとくわしく説明してほしいとスディーに伝えた。 S:光線がみえる……。光の尾のようなものが出ている。星々の光のなかから、光の尾がひいている。星の中心から光線がまっすぐ下に落ちている。おそらく、その光が落ちる場所でメシアは生まれる」 「D(:ドロレスドロレス・キャノン) その赤ちゃんに、なにかめずらしい特徴はありますか。 S(:スディー) (崇敬の念が込められた声で)それはそれは美しい瞳をしている。これほどまでに深く落ち着いている赤ん坊はいない。その瞳にみつめられると、だれもがその瞳の虜になってしまうだろう。まるで宇宙のすべての秘密を知っているかのような瞳をしている。 スディーがメシア本人と出会ったとき、おそらく言葉にならないほど感動したにちがいない。ありとあらゆる事柄の細部までおぼえていても不思議ではない。 D:とても美しい瞳の持ち主なのですね。何色の瞳をしているのですか。 S:いつも同じ色ではない。グレーにみえるときもあれば、青にみえるときもある。また、緑にみえるときもある。その時々でちがう色にみえる瞳をしている。 D:髪は何色をしていましたか。もしくは髪の毛はありましたか? S:明るい赤毛をしている。色褪せた赤毛といったほうがいいかもしれない。」 (以上、本文より)
  • 生き延びるためのアディクション 嵐の後を生きる「彼女たち」へのソーシャルワーク
    5.0
    男性依存症者を中心に組み立てられてきたアディクション治療プログラムから排除されてきた女性たちが抱える「問題」は、決してアディクションだけではなかった。夫からの断続的な暴力、家庭の慢性的な貧困、そして社会から降りかかってくるスティグマ……「彼女たち」が次々に持ち込む難題は、援助者が研究・駆使してきた実践アプローチをことごとく覆していく。「なぜうまくいかないのか? 何が問題なのか?」――この難題を解決すべく研究と実践を繰り返すプロセスのなかで到達した脱医療的実践としての支援論は、女性依存症者に共通する四つの嗜癖行動パターンと三つの回復過程モデルを導き出す。そして主宰するNPO法人リカバリーにおいて試みられた「生活支援共同体」の実践は、失われた身体を彼女たちの許へ送り返し、これまで経験したことのなかった親密な関係を生み出していく。あまりに複雑な回復をたどる「彼女たち」、想像を絶する不自由を生きる「彼女たち」、ずっと救われてこなかった「彼女たち」……身体と生活を奪還する「彼女たち」と共に生き延びるためのソーシャルワーク実践論。

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  • 生きる自信の心理学 コスモス・セラピー入門
    3.8
    落ち込み、劣等感、虚しさ、不安――。現代人の多くは、他人や社会の評価に振り回され、自信喪失に陥っている。そんな時代に、揺るぎない自信を確立する特効薬はあるのか? 本書では、アドラー心理学や論理療法、トランスパーソナル心理学、さらに現代宇宙論や進化論を手がかりに、生きる意欲と自信を深める理論とワークショップを紹介。まず、自信と傲慢、うぬぼれ、優越感の違いを考える。ほんとうの自信とは「自己承認」と「他者承認」がバランスよくある状態なのだ。しかし、他者承認とは必ずしも社会のものさしのことではない。なぜなら、それは時代や環境、その共同体の特性によっていかようにも変わるものなのだ。ならば「無条件の絶対的な自信」など確立できるのだろうか。著者は、<私>と<大地・宇宙>のつながり感覚の回復、つまり<つながりコスモロジー>の復権が、自信喪失=ニヒリズムを超える哲学だという。数々の教育現場で効果実証済みの心理学講座。

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  • イギリス荘園の成立(補訂版)(名著翻訳叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書ははげしい論争がくりかえされてきたイギリス封建制の起源および性格にかんして、巨大なスケールと緻密な実証を兼ね備えた名著として名高く、二十世紀史学がいまなお乗り越えられない十九世紀古典学説の金字塔である。すなわち、著者は荘園の起源をアングロ・サクソン文明の伝統に求めるゲルマニストの立場に立ちながら、荘園のもつ共同体的性格と近代個人主義との差異をあざやかに描き出している。巨匠の名にふさわしくヴィノグラードフの中世像の全容をあますところなく示している書である。 【目次より】 序文 第一篇 サクソン以前の時代 第一章 ケルトの種族制度 第一節 血族制 第二節 土地保有 第二章 ローマの影響 第一節 ローマ人とブリタニアのケルト人 第二節 土地の私有と課税 第三節 領地 第一篇への註 第二篇 古サクソン時代 第一章 サクソンの征服 第一節 サクソンの定住に関する一般的見解 第二節 身分と階級 第二章 人民の集団 第一節 血族 第二節 聚落 第三章 聚落における分前 第一節 賦課単位としてのハイド 第二節 耕地単位としてのハイド 第四章 開放耕地制 第一節 農耕上の諸制度 第二節 聚落の機構 第五章 保有の歴史 第六章 マナーの起源 第二篇への註 第三篇 封建時代 第一章 ドゥームズデイ調査の諸原理 第二章 所有権と農耕 第三章 社会階級 第三篇への註 ヴィノグラードフの略歴・著作目録   鈴木利章 あとがき   富沢霊岸 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • イギリスの初期議会(歴史学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 原史料を読み込むことで自説を形成したイギリスの最重要な法学者の一人である、メイトランドによって編纂しされた古文書集『エドワード1世の議会の諸記録』(1895年)に先だってだって書かれたのが、、本書の内容である。1893年に刊行された本書『イギリスの初期議会』は、メイトランドの代表作である。 【目次より】 凡例 一 一三〇五年の四旬節議会 二 国王評議会 その構成 三 議会の仕事 I 一般的審議 II 立法 III 課税 IV 請願の審理 1 一三〇五年の手続 2 議会記録集と請願 3 請願は国王と評議会宛である 4 請願への回答 5 共同体による請願 6 庶民の活動 V 司法上の仕事 1 訴訟 2 評議会と裁判所 3 最上位の裁判所 結論 訳注 訳者あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 メイトランド,F・W 1850~1906年。イギリスの法制史学者。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに学ぶ。ケンブリッジ大学教授。 著作に、『イギリスの初期議会』(Records of the Parliament Holden at Westminster, 28 February 1305)『英法史』(History of English Law before the Time of Edward I)『イングランド法とルネサンス』(English Law and the Renaissance)『イングランド憲法史』(The Costitutional History of England 遺稿)などがある。
  • 異時間オーナー店主交代!
    -
    「アタシたち、運命共同体なんです♥」「その言い方ヤメロ!!」ひとつの店舗をシェアしなければ、絶対出会わなかった真逆の二人。デカ盛り定食ラブ! 明るく大雑把な昼店主・キトちゃんと、映え系カクテル&スウィーツ命! 繊細で気にしぃ夜店主・ラクさん。家賃折半で強制的に結ばれた凹凸店主コンビが、得意分野で支え合う一蓮托生♥店舗コメディ!!
  • いじめとひきこもりの人類史(新潮新書)
    5.0
    野生の動物は不快なものには近づかない。危険を感じればすぐ逃げる。なのになぜ、ヒトの世界にだけ「いじめ」が成立するのか。その起源は、遊動・狩猟から定住・共同体へ、という劇的な生活変化にある。そこで始まった「よそ者」排除は、異界への「漂泊」「隠棲」を経て、逃げ場のない現代社会において大勢の「ひきこもり」を生みだした。500万年にわたる人類史から、ポストコロナの社会像をも見据える壮大な文明論。
  • イスラームからつなぐ1 イスラーム信頼学へのいざない
    -
    1巻4,180円 (税込)
    世界の分断と対立を乗り越えるために―― コネクティビティと信頼を鍵として、イスラーム文明の知を可視化する シリーズ刊行開始! 「イスラーム的コネクティビティに基づいた信頼構築」とはいかなるものなのか。国家体系や経済、境域における翻訳と規範の変容、思想と戦略知の展開、移民が形成するコミュニティ、紛争地域での平和構築、人文情報学の可能性といった切り口から全8巻のシリーズのねらいを総合的に論じる。 【主要目次】 序章 イスラームから考える「つながりづくり」と「信頼」――今後の世界を見通す鍵として(黒木英充) 第1章 瀬戸内から世界に広がるつながり――ある日本人ムスリムの足跡をたどる(岡井宏文) essay1 他者を理解するために必要なこと――幕末の「日本人」のイスラーム経験から(黒田賢治) 第2章 多様なひとびとをつなぐ翻訳――イスラームの各地への展開と知の伝達(野田 仁) 第3章 異なることばをつなぐ言語――インド洋世界におけるウルドゥー語の役割(須永恵美子) 第4章 未来を拓くイスラーム経済のつなぐ力――その思想と歴史から学ぶ(長岡慎介) 第5章 イスラームで国をつくる――宗教・国家・共同体(近藤信彰) essay2 宗教がひしめきあう都市で人がつながる――18世紀イスタンブルの公衆浴場から(守田まどか) 第6章 不信から生まれる信頼――モロッコ、ベルベル人の「寛容」を中心に(池田昭光) essay3 信頼と不信が垣間見えるとき――シリアで見聞きしたこと(黒木英充) 第7章 信頼のためのイスラーム思想と戦略――現代南アジアにおける政治運動の正当化(山根 聡) essay4 中東で政治的な信頼をはかる――イラクでの世論調査から考える(山尾 大) 第8章 神の教えの実践とヴェール――信頼から信仰を読み解く(後藤絵美) 第9章 「テロリスト」に対する暴力による解決と信頼のゆくえ――フィリピンからの問い(石井正子) 第10章 見えないつながりを描き出す――デジタル人文学の可能性(熊倉和歌子) essay5 保育園で「つながり」を考えてみた――双方向的探究から広がる新しい世界(太田(塚田)絵里奈) 付録 文献リストとサイト案内(荒井悠太)
  • 依存症と回復、そして資本主義~暴走する社会で〈希望のステップ〉を踏み続ける~
    4.0
    薬物やアルコールの「依存症」は、「意志の弱さのせい」ととらえられがちだ。現代の資本主義社会において「依存をめぐる行動はこの社会の中で必然的に生じる行動パターンのひとつ」と著者は説く。本書では、当事者コミュニティ(薬物依存の回復支援施設「ダルク」、依存症からの回復のための世界規模の共同体「十二ステップ・グループ」)における回復実践をみていきながら、これらが示す人類の新たな共生のあり方を描き出す。
  • 「イタリア」誕生の物語
    4.0
    一八世紀末、イタリア半島は小国の集合体だった。サルデーニャ王国、ジェノヴァ共和国、ヴェネツィア共和国、モデナ公国、パルマ公国、トスカーナ大公国、教会国家、ナポリ王国、ハプスブルク帝国領のミラノ公国……。フランス革命の風を受け、統一国家「イタリア」の実現を目指す「再興(リソルジメント)運動」の激しいうねり。大国フランスとオーストリアの狭間で、いかにして「想像の政治的共同体」は成立したのか? (講談社選書メチエ)
  • 一度死んだと思えば、何でもできる! 愛と人間尊重の経営哲学
    -
    自分を、自己愛を、エゴを捨てて、他人への愛に生きよう――。自殺未遂から思いがけず助かった著者の心に自然と芽生えた意志。弱冠23才で4800万(現在の価値で約10億円)の借金をかかえた社員15名の会社を引き継ぎ、追い詰められた末のことだった。奇跡的に救済の手が差し伸べられ、会社の再建が始まった。一度死んだ身なのだから、思い切ったことをやろう! そこで導き出したのが「愛と人間尊重の経営哲学」。決算書の公開、社員や社会的弱者への利益還元など、利益追求とは真逆の経営理念を実践しながら、死にもの狂いで再建計画を推し進め、なんと5年間で累積赤字を解消! その上、50年にわたり黒字経営を続け、一度もリストラせずに、年商30億円の会社になるまでに育て上げた! 会社を「働く人全員の共同体」にするという理想を掲げ、決算も貸借対照表も公開するガラス張りの経営、そして、利益の5%を社会的弱者へ寄付し、働く意義を社員に伝え続けた。合理化、利益追求だけでは生き残れない現代にこそ必要な、人間を大事にする経営。こんな会社、他にはない!

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  • 一神教全史 上 ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の起源と興亡
    4.0
    一神教が世界史を創った! 宗教とは何か? それは、共同体を作り上げるために必要とされる「フィクション」である。 そして世界史は、一神教的な信仰を基盤として築かれた共同体が、 段階的に構造を変化させることによって形成されてきた。 宗教の基礎を的確に捉えた上で、一神教の思想史を縦横に語る圧巻の講義録。 まず上巻では、ユダヤ民族が困難な境遇のなかから唯一神の信仰を案出した過程、 世界宗教としてのキリスト教の成立、ローマ帝国やゲルマン系諸族との関係性、 イスラム教の出現と拡大、カトリック的教皇主権体制の確立について論じられる。 「「一神教は共同体を作り上げるためのフィクション」という一貫した観点によって描かれた観念の興亡史。 古代宗教に端を発するこの基本設定は、曲折を経て現代にも引き継がれている。 「信教の自由」と「政教分離」の関係もこの認識を踏まえなければ理解できないだろう。」 ――宮崎哲弥(評論家)
  • 一神教全史 上下合本版
    -
    そもそも宗教とは何かと問いつつ、一神教の歩みを辿る宗教思想史講義。複雑な宗教史を鮮やかに解き明かす、決定的書物の登場。 上巻:古代ユダヤ社会における一神教発生から、キリスト教の展開、ローマ帝国の興亡、イスラム教の形成、十字軍まで 下巻:スコラ学から、宗教改革、近代国家の形成、アメリカ合衆国成立、ナチズムの世界観、イスラム主義の興隆まで 宗教とは何か? それは、共同体を作り上げるために必要とされる「フィクション」である。 そして世界史は、一神教的な信仰を基盤として築かれた共同体が、 段階的に構造を変化させることによって形成されてきた。 宗教の基礎を的確に捉えた上で、一神教の思想史を縦横に語る圧巻の講義録。 まず上巻では、ユダヤ民族が困難な境遇のなかから唯一神の信仰を案出した過程、 世界宗教としてのキリスト教の成立、ローマ帝国やゲルマン系諸族との関係性、 イスラム教の出現と拡大、カトリック的教皇主権体制の確立について論じられる。 下巻では、中世末期のキリスト教世界に花開いた、スコラ学から話が始まる。 学問の隆盛は、従来の信仰を内破させる作用をももたらし、宗教改革の運動が勃発。 その混乱を抑止するため、人工的な国家に主権を付与するという思想が提唱される。 こうして誕生した主権国家という「新たな神」は、急速に成長し、 近代の最強国アメリカを成立させる一方、ナチズムの惨劇をも生み出す。 そして中東では、ユダヤ人国家が再建されるが、イスラム主義の抵抗を招き寄せる――。 「「一神教は共同体を作り上げるためのフィクション」という一貫した観点によって描かれた観念の興亡史。 古代宗教に端を発するこの基本設定は、曲折を経て現代にも引き継がれている。 「信教の自由」と「政教分離」の関係もこの認識を踏まえなければ理解できないだろう。」 ――宮崎哲弥(評論家) ※本電子書籍は、「一神教全史 上・下」の合本版です。
  • イドコロをつくる 乱世で正気を失わないための暮らし方
    完結
    3.8
    不安の感染を防ぎ、思考の健康さを保つ。縁側を自作する、近所の公園を使いこなす、銭湯に行く、行きつけのお店を大事にする、お気に入りの散歩道を見つける、趣味をつくる、一人で自然を眺める、仕事仲間、生活共同体、親しい友人を手入れする……現代において正気を失わないために各人が意識的に確保したい「イドコロ」を思考の免疫系という考え方で提案。個人でできる小さい広場のつくり方、見つけ方。

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  • 今ここを生きる勇気 老・病・死と向き合うための哲学講義
    3.0
    本書は、ベストセラー『嫌われる勇気』の著者のNHK文化センター講座「よく生きるための哲学」に“幻の第6回講義”を加えて再構成し、書籍化するものです。孫をもつ年齢に達した著者が、同世代の読者に向けて、「老・病・死」にまつわる自らの体験を軸に、人生の分岐点をポジティブにとらえる思考法を解説します。  類書との大きな違いは二つ。一つは、実際の講座での語り口調を生かし、各講座後の受講生の質疑応答も付した、著者初の講義形式の本であること。もう一つは、ギリシア哲学・アドラー心理学から家族論まで、これまで著者が個別に取り上げてきたテーマを章ごとにまとめることで、いわゆる“岸見哲学”のエッセンスを本書一冊で丸わかりできる点です。  第1講では専門のギリシア哲学を題材に、「哲学がなぜ必要なのか」「どんなときに役立つのか」について問います。そこで例に挙げられるのが、25歳のときの母親の介護体験です。母親の死の絶望感から救ってくれたのが哲学だったこと、そしてその経験が「幸福とは何か」を考えるきっかけになり、三木清の哲学に触れることで「幸福とはオリジナルなもの」であることを知り(第2講)、アドラー心理学を学ぶことで「他者は敵ではなく仲間であること(共同体感覚)」(第3講)を理解したことが語られます。  そうして年齢を重ねた著者は50歳のときに、今度は自らが心筋梗塞で倒れ、死の淵をさまようことになります。そこからの蘇りの中で考えたテーマが「老・病・死」について(第4、5講)。老いること、病気になること、死ぬことは絶対に避けられないし、変えられない。では変えられるものは何かと問えば、それは自らの「意識」以外にはないことに思い至ります。絶望するのではなく、希望をもつこと。「どのような状況にあっても生きられるという希望があるからこそ、死という現実を前にしても人は生きられる」と著者はいいます。  結論は、今ここに目を向け、一瞬一瞬を真剣に、丁寧に生きること。「生きているだけで素晴らしい」――そう言える「勇気」を本書から学びます。
  • いまこそ税と社会保障の話をしよう!
    4.3
    1巻1,760円 (税込)
    消費増税は悪ではない! 「貯蓄ゼロでも不安ゼロの社会」は実現できる 慶大人気教授による白熱討論を書籍化!    【主な内容】 ・「勤労国家」日本 ~行き過ぎた「自己責任社会」の形成 ・「働かざる者食うべからず」の本当の意味 ・90年代に大転換した日本社会 ~家族、会社、地域という共同体の喪失 ・「成長」から「分配」に方向転換した安倍政権 ・国民が優先すべきは「経済成長」よりも「将来不安の解消」 ・2040年の社会保障給付は190兆円 ~ビビり過ぎのメディアと国民 ・「頼りあえる社会」を実現するために、いくら必要なのか ・増税を「悪」と捉える左派・リベラルの限界 ・なぜ消費増税が正しいのか ~所得税、法人税、相続税を上げても数千億円
  • 「いま」の日本が知っておくべき アジア情勢
    4.0
    中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)に、なんとイギリス、ドイツ、ロシアなど世界57カ国が参加! いまのアジアを象徴するかのような出来事がこの事件である。すなわち、いま経済の重心はアメリカやヨーロッパから、アジアにシフトしつつある。経済成長著しい東南アジアでは、ASEAN10カ国がAEC(ASEAN経済共同体)の創設を予定しており、もし実現すればEUや北米以上の巨大市場が誕生する。軍事面でもアジアは現代版「世界の火薬庫」の様相を呈している。覇権確立を狙う中国による急速な軍事力増強とシーレーン確保に対抗して、インドや東南アジア諸国が軍拡を進めているのだ。北朝鮮の動向も予断を許さない。本書はこうしたアジアの経済、軍事、政治の実態を最新データと地図を駆使して徹底分析。これ1冊読めばアジア情勢の全貌を短時間で俯瞰することができ、今後の日本の行く末と取るべき道が自ずと見えてくる。

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  • 今流行りのアドラーは、異世界でも通用しました。
    4.0
    冴えない大学生が、「アドラー心理学」で世界を救う! ?  自分に自信がなく、何事も諦めがちな大学2年生の主人公・拓海。  ある日、とんだ手違いで異世界に召喚されてしまう。召喚した側も「間違えた! 」と大騒ぎするものの、元の世界に戻るには隣国との戦いを終わらせなければならないと、拓海に『勇者』を押し付けてきた。  頑なに拒む拓海だったが、『サイコロジー・オブ・アドラー』という不思議な本に導かれ、自分と同じように悩み苦しむ人々と対話しながら、勇気をもって危機を乗り越えていく。  ―――そんな拓海に心惹かれた少女たちの間では、密かに恋のバトルが繰り広げられるのであった……!  監修は、『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』でおなじみの、岩井俊憲氏。  本書を読むだけで、アドラー心理学の要である「目的論」「全体論」「自己決定性」「認知論」「共同体感覚」「勇気づけ」が分かります!
  • 今を生きる思想 福沢諭吉 最後の蘭学者
    5.0
    一九世紀後半、西洋は近代文明のモデルである一方で、独立を阻む脅威でもあった。この文明と独立の矛盾を乗り越えるために、福沢が重視したのが学問であった。グローバル化の始まりを目撃した蘭学者の軌跡。 【本書の内容】 当たり前の常識を疑い、意見の異なる他者と討議する。それこそが自由な空間であり、社会は前進する――。 学問と政治のあるべき姿を求めた福沢の思索を辿る。 ●演説・討論を生んだ徳川期の知的共同体 ●大坂の片隅でグローバル化の原理を探る ●攘夷思想とは異なる福沢の「兵学論」 ●自由と専制の戦いだった明治維新 ●自由は不自由のなかに生まれる? ●統計学ブームの火付け役 ●トクヴィルを援用した「地方分権」論 ●メディアの発展が情念をかりたてる ●蘭学者の「脱亜論」 福沢自身、明治八(一八七五)年公刊の『文明論之概略』のなかで、儒学が主流であった徳川時代と、西洋文明が洪水のように押し寄せる明治日本とは大きく異なると指摘し、まるで一つの身体で二つの人生を生きているようだとして、「一身にして二生を経るがごとく」と評した。政治社会は、「革命」的に変わった。では、この大きな動乱のなか、なぜ福沢はそうした鋭く冷静な洞察を提示できたのか。それは、福沢が徳川期から「蘭学」を通じていち早く西洋学術に触れていたからに他ならない。歴史は重層的であり、江戸と明治を架橋する文化的鉱脈の持続と変容に光を当てる必要がある。 徳川日本は、文化的な成熟を背景に、部分的とはいえ世界に開かれていた。その際、当時の学者たちが世界の情勢や学問を知るための手がかりとしたのが、蘭学であった。西洋世界との出会いについても、開国期からではなく、江戸期の西洋学である蘭学に遡って考えなければならない。――「はじめに」より ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 100ページで教養をイッキ読み! 現代新書の新シリーズ「現代新書100(ハンドレッド)」刊行開始!! 1:それは、どんな思想なのか(概論) 2:なぜ、その思想が生まれたのか(時代背景) 3:なぜ、その思想が今こそ読まれるべきなのか(現在への応用) テーマを上記の3点に絞り、本文100ページ+αでコンパクトにまとめた、 「一気に読める教養新書」です! ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
  • インターネットは言葉をどう変えたか
    3.0
    顔文字、絵文字、アスキーアート、スラング、ミーム…… 気鋭の〈インターネット言語学者〉が軽妙な語り口で紡ぐ、 言葉とコミュニケーションの現在地! 本書は気鋭の〈インターネット言語学者〉が鋭い分析をユーモラスに語った、デジタル時代の新たな言語学への情熱あふれたガイドブックである。 大文字の“LOL”が小文字の“lol”になる過程でどう定義や意味が変化したか、日本で生まれた絵文字がなぜ世界で市民権を得たのか、年代によって句読点の使い方が違うのはなぜか、オンライン上での会話で語尾を伸ばすのはどうしてか(「はい~」「よろしくー」)……など、SNSやチャットなどで使われる、一見無秩序でカオティックな言葉の中にあるパターンや一定のルールをひも解き、人間の言語全般についての理解を深めていく。 また、手紙や印刷機、電話といったインターネット以前のメディアが言葉に与えた影響、方言などの共同体特有の言語とネットワークの関係、スペルチェックなどのソフトウェアがもたらす言葉の変容など、進化しつづけるテクノロジーと言語の変化との関連をさまざまな角度から紹介。 言語は人類にとって最も壮大なオープンソース・プロジェクトであり、インターネットはその言語に急速かつ興味深い方法で変化をもたらしている。オンラインコミュニティ上でおこなわれる会話は、次々に新しいスラングや専門用語を生み出し、目まぐるしいスピードで広まっていく。「弱いつながり」を多く生み出すことで言語の変化を早め、それがハッシュタグや面白動画がバズる現象にもつながっていると著者は述べる。 言葉とコミュニケーションの変容を見つめ、言語が持つしなやかな強さと柔軟さ、そしてなによりも言葉というものの面白さと興味深さを実感できる、革新的で希望にあふれた一冊!
  • ウェルビーイング・マネジメント
    3.0
    大企業の権威、立地、所属意識……。 すべてがなくなったいま、「優秀な社員」をつなぎ止めるために組織が行うべきことは何か? 「4つの指標」で徹底解説! コロナにより、行動様式が一気に多様化した。通勤などの「当たり前」が崩壊するなかで、組織の役割は大きく変わった。もはや会社というものは、ブランド名では推し量れなくなり、所属意識も大きく低下した。会社や仕事そのものが大きく意味を変え、個人ごとに多様な選択肢と捉え方が生まれた。 だからこそ、組織が社員に対して「幸せな経験」をプロデュースしていくことこそが、社員を繋ぎとめ、動機づけるのに必要となる。 そのためには、オフィスのあり方、マネジメントのあり方、教育のあり方など、大きく見直さなければならない。 本書は現場のマネジャーや経営層、人事担当者に向けて、部下・社員のエンゲージメントやモチベーションの低下、退職を防ぐためにどのようなことができるのかを事例をもとに解説。ウェルビーイングを実現するために最大のポイントとなる「社員の幸福度」に焦点を当て、4つの観点で分析した。 【新時代の組織・個人にとって重要な4つの指標】 仕事:没入感のある価値を感じられる仕事 人:敬意を持ち、学びや刺激を得られる上司・同僚 共同体:共感する方向性があり、仲間意識や所属実感を持てるつながり 生活:家庭・趣味・リラックスした居場所など、人生を充足している実感
  • 失われた未来を求めて
    2.0
    『ニック・ランドと新反動主義』『ダークウェブ・アンダーグラウンド』『闇の自己啓発』など、いま最注目の文筆家による約3年ぶりの単著! 資本主義の〈外部〉を見据え アリスのようにウサギの穴から落ちること—— カール・マルクス、サイバーシン計画、L S D、反知性主義、再魔術化、そしてアシッド・コミュニズム。 過去と現在を行き来し、亡霊のように彷徨う〈ありえた未来〉を幻視する旅は、やがて60年代サイケデリクスとカウンターカルチャーの可能性を再び蘇らせる。 世界の変容を志す新たな覚醒のために捧げる16篇。 ■目次 Chapter1 資本主義リアリズムと失われた未来 1 未来の誕生と喪失 2 資本主義リアリズムの起源 3 未来を幻視する――失われた連帯のために 4 カウンターカルチャーの亡霊――祓われた六〇年代 Chapter2 アシッド・コミュニズム――再魔術化と反脱魔術化 1 マーク・フィッシャーと再魔術化する世界 2 近代からの逃走――スイスに胚胎したカウンター思想の源流 3 LSDと知覚の扉―― 帰郷、あるいは自己変容による革命 4 霊的資本主義――スピリチュアル、自己啓発、スマートドラッグ Chapter3 変性する世界  1 反知性主義の起源を求めて――大覚醒、食物中毒、集団幻想 2 蜂起を生きる――カント、フーコー、フィッシャー 3 議事堂の中のシャーマン――虚構の時代の陰謀論 4 可塑的な〈世界〉へ――資本主義リアリズムからの解放 Chapter4 共同体と陶酔――反脱魔術化の身体に星が降るとき 1 否定と治癒 ――逸脱者たちの目覚め 2 痙攣する身体 3 鏡の牢獄――既知と自己の乱反射 4 それでも未来は長く続く
  • 嘘の真理(ほんと)
    NEW
    -
    「なぜ嘘をついてはいけないの?」 21世紀のフランスを代表する哲学者ジャン=リュック・ナンシーが「これまでで一番難しい」テーマ、〈嘘〉について語った楽しい哲学入門! 自らの少年時代や身近な社会問題を例にあげながら、聴衆である子どもたちとともに嘘について考えます。「誰でも嘘をつくんですか?」 「良い嘘もある?」 「動物は嘘をつくことができる?」 「嘘は真実にもなりえますか?」 「他人が嘘をついているのを見抜く方法は?」……あなたならどう答えますか? やわらかに、ときに茶目っけたっぷりに語られる「嘘の真理(ほんと)」は、「信頼」の問題へ、さらに著者が生涯をかけて考え続けた「共同体」の問題へと展開していきます。「嘘は根本的に、まさしく他人への関係なのです」。 ナンシーとその思索を明快に紹介した訳者解説とともに贈る、哲学への極上の招待! 【本書の内容】 嘘の真理(ほんと) 質問と答え 訳者による解説 訳者あとがき
  • 労働過程論ノート
    5.0
    1~15巻2,970~3,190円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 資本主義社会では商品の生産過程に労働過程が支配されながら、二重化している。その矛盾のなかから、労働=人間を解放する変革主体がどのように形成されるかを展望するデビュー作。単行本執筆のきっかけとなった雑誌論文、書評を併せて収録。
  • 内山節と語る未来社会のデザイン1 民主主義を問いなおす
    -
    1~3巻1,210~1,320円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 デマゴーグ政治の跋扈や国家独立問題、そしてコロナ禍と、世界は分解と混乱を極めている。それは、近代国家やそのもとでの「民主主義・自由・平等」のもつ欺瞞が限界を露呈したからではないのか。ゆきづまる近代的世界を超えて、どのような未来社会を構想するのか。その答えを、伝統社会、そして農山村で活発化する伝統回帰の動きのなかにみいだす。自然と人間の関係、労働や共同体をめぐる独自の思想を構築してきた在野の哲学者が、米トランプ政権発足直後の2017年2月に開催された「東北農家の二月セミナー」で語った政治・社会論。
  • 内山節と読む 世界と日本の古典50冊
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1960年後半、学生運動の時代に高校生活を送った内山節は、大学に行かず、独学によって哲学を学び、自然と人間の関係、時間や共同体をめぐる独自の思想を構築していった。本書は著者の思想形成とかかわりの深い選りすぐりの50冊を、地域から社会をつくり直すという今日的視点から読み直したものである。哲学・思想、政治・経済・社会、科学論・技術論・労働論、文学・紀行・評伝、宗教と多岐にわたる古典の読書案内であるとともに、内山の読書術や思想の背景を知る手がかりともなる。
  • 越境するポピュラーカルチャー リコウランからタッキーまで
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 東アジアという空間的な枠組みを設定したとき、ポピュラーカルチャーはジオグラフィックなそれぞれの共同体のなかでどのように受容されて変質し、記号化され共有されているのだろうか-。音楽・マンガ・テレビドラマなどのコンテンツに象徴される文化やそれを通して共有できる価値観が国家の枠組みを通り抜けてさまざまな形で「流用」され楽しまれている各国の実態を描き出す。韓国・台湾・中国では日本のポピュラーカルチャーをどう受け止めて刷新してきたのか、を丁寧に分析した論考集。

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  • エドワード・サイード ある批評家の残響
    -
    エドワード・サイード没後20年 文学、音楽、パレスチナ問題など分野横断的に論じた批評家、エドワード・サイード。ポストコロニアル批評の先駆者として『オリエンタリズム』などの著作を残した。イスラエルによるガザへの軍事攻撃が激化。いまサイードの著作が読みなおされている。彼にとって、批評とはどのような営為だったのか? 没後20年をむかえた今、その思考の軌跡をたどりつつ、現代社会における批評の意義を問う。 【出版社:書肆侃侃房】 【目次】 引用の註記について 序章 批評家を批評する テクストは世界のなかにある エドワード・サイードを語る 批評とは何か 批評家の残響を聴く 第一章 ある批評家の残響 声を装うテクスト 批評の限界? コンラッドを聴く 近代の不協和音 友だちにはなれない 第二章 理論は旅をする フレンチ・セオリー? 『はじまり』にフーコーもいた オリエンタリズムの空間 廃墟の批評理論 第三章 文化と社会 批評家と共同体 旅するレイモンド・ウィリアムズ 意図をとりもどす 批評意識は理論に抗う アカデミアからパレスチナへ 終章 人文学に〈新しさ〉は可能か 永遠に新しくあれ 言葉への愛 追記―希望は棄てない 謝辞 【著者】 中井亜佐子 1966年生まれ。一橋大学大学院言語社会研究科教授。専門は英文学。オクスフォード大学博士課程修了(D.Phil.)。著書に、『日常の読書学――ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む』(小鳥遊書房、2023年)『〈わたしたち〉の到来――英語圏モダニズムにおける歴史叙述とマニフェスト』(月曜社、2020年)『他者の自伝――ポストコロニアル文学を読む』(研究社、2007年)など。翻訳に、ウェンディ・ブラウン『いかにして民主主義は失われていくのか――新自由主義の見えざる攻撃』(みすず書房、2017)など。
  • N女の研究
    4.0
    近年、いわゆる有名企業に就職する実力がありながら、雇用条件が厳しいと言われるNPO業界を選ぶ女性が現れ始めています。NPOで働く女性、略称「N女」です。 N女とは何者なのか。N女の出現の背景には何があるのか。また彼女たちの出現によって今、NPO業界では何が起きつつあるのか。開高健ノンフィクション賞受賞作家・中村安希さんは「N女現象」の行方を追い続けてきました。そこから浮かび上がってきたのは、職場や家庭、地域社会など、かつての共同体が力を失い、分断が進む社会の中で、失業、病気、災害などをきっかけに、あるいは障害や差別によって、人や社会の「つながり」からはじき出される人々が増えつつあるという現実と、そうした人々を社会につなぎとめようと試行錯誤するN女たちが奮闘する姿でした。 さらにN女たちの出現は、結婚や育児によって人生が大きく左右される女性ならではの問題や、男性型縦社会ではなく横のつながりを求める女性特有の潜在力など、現実的な課題を複雑に孕みながら、多くの働く女性にとってキャリアの在り方を問いかけています。N女は、現代社会に蔓延する「居場所のない不安」を解消する手立てとなりうるのでしょうか? 行政、民間、NPOの間を自由に行き来するN女の存在は、異セクター間のつなぎ役として、経営難を抱えたNPOの運営を立て直すことができるのでしょうか?  発展途上ながらも前途有望であるはずのNPO業界は、働く女性たちの新たな活力の受け皿となりうるのでしょうか。N女たちの苦悩と模索、生き様を通して、NPOの存在意義と未来の行方について見逃せない現実が、この本には詰め込まれています。N女たちの行動力はこの時代を生きる多くの人にとっても、大きなヒントを与えてくれるはずです。
  • F1速報 特別編集 Honda RA618H ─Honda Racing Addict Vol.3 2018-2019─
    値引き
    -
    2018-2019 劇的なパフォーマンス向上、そして待望の初優勝 目次 RA618H/RA619H “チーム一丸”で見えた世界制覇への道筋 2018-2019 Season Review トロロッソとの再出発、レッドブルへの供給、そして──3勝! 待ちわびた「現状打破」 Honda Keyman Interview 01:浅木泰昭 「絶対できる」の決意のもとに Honda Keyman Interview 02:田辺豊治 優勝請負人の真価 Honda Keyman Interview 03:山本雅史 「兆し」から「手応え」へ Breakthrough RA619Hを勝利に導いた、RA618Hの「突破技術」 ホンダF1第4期に最初から参加 トロロッソとのパートナーシップ開始からトラックサイドに復帰した本橋正充エンジニアが体験した2年間 新たなるスタート Honda F1激闘史 2018-19 申し子ピエール・ガスリー 僕たちは冒険の共同体 フランツ・トストの確信 ホンダと交わした「3つの約束」 広報コンサルタントが明かすトロロッソ・ホンダの舞台裏 四半世紀ぶりの“H”マーク。 森脇基恭が見たホンダF1 第4期の実像3 風穴を明けたオールホンダでの開発 Toro Rosso STR13 ホンダ搭載に合わせ空力コンセプトもアプローチ変更 Toro Rosso STR14 レッドブルとの関係を深め2019年規定を探ったマシン Red Bull RB15 コンパクトなホンダ搭載によりリヤエンドのスリム化に成功 RA618H/RA619H[2018-19年シーズン全記録] 全セッションタイム&順位から、ホンダF1の成長を読み解く 奥付 裏表紙

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  • エマニュエル・ムーニエ、生涯と思想 人格主義的・共同体的社会に向かって
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 サルトルやカミュと共に生き、リクールの思想に深く影響を与えたムーニエ。人格主義とアンガージュマンを掲げて思想誌「エスプリ」を創刊し、「自由と責任」「共同体」を求めて時代に抗した実践者の実像を描き、いまこそ再読されるべき思想的な意義を説く。

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  • AEC 期待と不安の発足
    -
    ASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟する10カ国が参加するAEC(ASEAN経済共同体)が2015年末に発足する。総人口6億2500万人、名目GDP2兆4000億ドルの巨大市場だ。名称からして欧州連合(EU)に発展した欧州共同体(EC)を連想するが、何が変わるのだろうか。設立の目的と狙い、日本企業によるAEC活用策などを探った。  本書は週刊エコノミスト2015年6月30日号で掲載された第2特集「AEC 期待と不安の発足」の記事を電子書籍にしたものです。 目 次 ・はじめに ・タイとインドネシア 「呉越同舟」の両大国 ・マレーシア 議長国が取り組む通貨安対策 ・ECってどんな組織? 拡大、深化して発展するASEAN ・フィリピン 日本企業のAEC活用のカギ握る
  • 「推し」で心はみたされる?~21世紀の心理的充足のトレンド
    3.0
    精神科医が迫る、「推し」ブームが起きているワケ 2021年紀伊國屋じんぶん大賞第4位の気鋭の著者による「推し」の精神分析 なぜ、ここまで多くの人が「推し」にハマるのか? 学校、職場、地域といった共同体が衰退し、気の合う者だけで付き合えるようになった現代社会。 そこで、息を吹き返したのは旧くて新しい「つながり」だった―― 〔目次〕 第1章 承認の時代から「推し」の時代へ――21世紀の心理的充足のトレンド 第2章 推したい気持ちの正体――SNS時代のナルシシズム 第3章 「いいね」と「推し」に充たされ、あるいは病んで――自己愛パーソナリティの時代と成熟困難 第4章 「推し」をとおして生きていく――淡くて長い人間関係を求めて 第5章 「推し」でもっと強くなれ――生涯にわたる充足と成長
  • 音と耳から考える 歴史・身体・テクノロジー
    -
    1巻5,500円 (税込)
    音楽学者・細川周平が国際日本文化研究センターで主宰したプロジェクトの成果を刊行。 「音楽」にとどまらず、自然や人、機械などが発するありとあらゆる音を対象に、 音を受ける聴覚器官(耳)から発想しながら、音と耳の文化・歴史を問い直す意欲的な論集です。 執筆陣には、音楽や音響はもとより、文学、映画、映像、メディア、ゲーム、アート、 美学、歴史、人類学など幅広い分野から内外の気鋭の研究者たちが集い、 ゲストに大友良英らのアーティストや評論家などを加えた総勢44人が参加しています。 「響きを聴く──認識と思索」「聞こえてくる音」「戦前期昭和の音響メディア」 「音が作る共同体」「芸能化の文脈──ラッパと太鼓」 「鼓膜の拡張──音響テクノロジーの考古学」「ステレオの時代──聴く、録る、売る」 「物語世界論への挑戦」「サウンドの表現者」「デジタル・ミュージッキング」の全10部で構成。
  • 汚名(上)
    4.2
    SFPD(サンフェルナンド市警)の予備刑事(reserve officer)として、自発的に未解決事件捜査にあたっているハリー・ボッシュのもとを、昔のパートナーだったロス市警本部強盗殺人課未解決事件班刑事のルシア・ソトが現在パートナーを組んでいるボブ・タプスコットとロス検事局のアレックス・ケネディ検事補とともに訪れ、ボッシュが三十年ほど前に逮捕し、現在も死刑囚として服役中の連続殺人犯プレストン・ボーダーズに関して、あらたな証拠が出たとして、再審がひらかれる見込みだと聞かされる。残された証拠を調べ直したところ、すでに死亡している別の死刑囚ルーカス・ジョン・オルマー(連続婦女暴行殺人犯)のDNAが被害者の着衣に精液の形で付着していたことが科学的に立証されたという。事件発生当時、DNAは、犯罪捜査の証拠として認められていなかった。証拠保管庫に収められた被害者の着衣の入っている当該事件の証拠保管箱をソトとタプスコットが開封する様子は、ビデオに録画されており、そこに問題はまるで無いように思えた。  ボーダーズの弁護士ランス・クローニンの主張は、被害者の着衣に別人のDNAが付着している以上、ボーダーズ逮捕の決定的な物証(ボーダーズの住居で見つかった被害者のペンダント)は、事件担当の捜査官(ボッシュと彼のパートナー)が仕込んだものだ、というものだった。ロス市警と喧嘩別れしたいきさつから、ロス市警と検事局のボッシュに対する心証はことのほか悪く、証拠を捏造した悪徳警官としてボッシュに責任をかぶせようという気が満々だった。おのれの信用が地に落とされる危機に際し、リンカーン弁護士ミッキー・ハラーにボッシュは相談し、ミッキーの導師であるリーガル・シーゲルの智慧を借りることになる。  一方、サンフェルナンド市警の管轄で、薬局を経営する父親と息子が薬局内で銃殺されるという事件が発生し、小規模共同体の警察としては、手が足りず、ボッシュも捜査に狩りだされる。捜査を進めるなかで、この事件が、薬局を舞台にしたオキシコドン(半合成麻薬)不正請求にまつわるものであることが判明する。すなわち、身内に引き込んだ医師に鎮痛剤でもあるオキシコドンの処方箋を書かせ、患者を装った出し子たちに薬局で大量に入手させ(料金は医療保険Medicareでカバーされる)、それを売りさばいて大金をせしめている犯罪者集団がいた。薬局の父親は、永年その片棒を担がされていたのだが、息子がその不正に気づき、手を引こうとして、犯罪者集団に処刑されたのだった。犯罪者集団のアジトを突き止め、親玉を逮捕する証拠を手に入れるため、ボッシュは、潜入捜査に赴く。
  • 女たちのドラマ ―高村しづ作品集―
    値引きあり
    -
    全1巻110円 (税込)
    一寸先は闇…どころか底無し奈落!? 有頂天になって成り上がったつもりでも、気付いたら急転直下のドロ沼大転落―!! かつてのイジメっ子が義妹になってマウント再開!?これ以上続けるなら…ただじゃおかないわよ…『復讐のすゝめ』 子どものいない私達ふたりは一蓮托生。運命共同体だもんね、何があっても。一緒だよ。…『花いちもんめ ―女友達の境界線』 貢がせ女業でお財布もカラダも潤って最高すぎ!面倒な男は絞ったあとに捨てればいい…はず、だったのに…『マリーミーイフユーキャン ~貢がせ女の婚活事情~』 見栄と嘘で塗り固めたマウント女上司は、夫さえも偽装!?ドロ沼に沈む因果応報劇――…『ミエッぱりのエミ子さん』 クズ過ぎモラハラパワハラDV旦那を社会的に抹殺する、妻の冷徹復讐ストーリー…『私の離婚恐騒曲』 ワケあり住人が身を寄せるシェアハウスで巻き起こる人間ドラマ。社会の縮図を渡り歩く私の生き方とは―…『シェアハウス処世術』 やられたら必ず復讐。生きるのも嫌になるほど、徹底的に、絶望的に復讐!! 高村しづ先生の描く、浅ましい人間の堕ちていく大転落ストーリー豪華6作品!!
  • 会社のカミ・ホトケ 経営と宗教の人類学
    -
    入社式、社葬に隠された意味とは? 日本的経営の秘密をさぐる。ビルの屋上に祠をかまえ、物故社員慰霊の法要を営む。日本の会社=社縁共同体はなぜ神仏をまつるのか? 入社式や社葬の知られざる意味とは? 経営人類学の観点から日本的経営の本質を解き明かす1冊。(講談社選書メチエ)
  • 改宗と亡命の社会史 近世スイスにおける国家・共同体・個人
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 近世社会は、古くは絶対主義の時代と呼ばれ、近年においては「宗派化」「社会的規律化」の時代と把握されている。この時代の教会は、国家権力と手を携えて臣民(信徒)の内面と日常生活を徹底的に「宗派化」し、また「規律」への服従を教え込んだというのである。一方、都市・農村の「共同体原理」を重視する歴史家は、市民・農民は受動的な臣民ではなく、共同体の維持と繁栄のために「宗派化」と「規律化」を下から担っていたと説く。いずれにしても近年の西欧近世史は「国家」と「共同体」を軸に展開されている。しかし実際には、諸宗派の混在を克服できない地域が随所にあり、こうした状態のなかでは「社会的規律化」も至難の業であった。近世人にとって宗派の境界は絶対的なものではなく、異宗派の土地に移り、改宗を行う無数の人々が存在したのである。本書は16世紀から18世紀初頭までのスイスとその周辺地域に焦点を当て、改宗と亡命という現象に注目しながら「個人」の覚醒と自立化の過程を浮き彫りにし、図式的に捉えられてきた西欧近世史像に再考を迫る。 【目次より】 貨幣換算表 序論 近世史研究の動向と問題の所在 諸宗派の歴史的役割をめぐって はじめに 一 「社会的規律化」と「宗派化」の理論 二 家父長制強化論と女性抑圧論 三 「宗派化」「規律化」論への批判 その達成度をめぐって 四 「宗派化」「規律化」論への批判 その担い手をめぐって 五 家父長制強化論・女性抑圧論への批判 六 「個人」のゆくえ おわりに 本書の課題と方法 第一章 近世スイスの宗派情勢 はじめに 一 スイス盟約者団の内部構造 二 「宗派化」と「規律化」の諸相 三 日常現象としての改宗 おわりに 第二章 聖職者の改宗と亡命 はじめに 一 真の宗教と偽りの宗教 二 奇妙な人材の交換 三 改宗聖職者の事件簿 四 再改宗 おわりに 第三章 信徒の改宗と亡命 はじめに 一 新しい信仰と古い信仰 二 つくられた改宗者 三 諸邦の改宗者援助政策 四 したたかな個人 五 貧しい人々 おわりに 第四章 女性および未成年者の改宗と亡命 はじめに 一 生存競争 二 転落者と放浪者 三 結婚と家族の秩序 四 遺産相続 五 未成年者 おわりに 第五章 国家・共同体・個人 はじめに 一 門閥都市国家の政治と社会 ルツェルンの場合 二 村落共同体と改宗者 三 都市共同体と改宗者 四 国家による新しい「公益」政策 五 国家と共同体のあいだで 六 スイス農民戦争と平民世界の「脱宗派化」 おわりに 結論 あとがき 注 参考文献一覧(略記号付) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 踊 共二 1960年生まれ。歴史学者。武蔵大学人文学部教授。早稲田大学第一文学部卒業、同大学大学院文学研究科博士課程を満期退学。博士(文学)。専門は、スイス史、中近世ヨーロッパ史。 著書に、『改宗と亡命の社会史 近世スイスにおける国家・共同体・個人』『ヨーロッパ読本 スイス』(共編著)『図説スイスの歴史』『スイス史研究の新地平 都市・農村・国家』(共編著)『中近世ヨーロッパの宗教と政治 キリスト教世界の統一性と多元性』(共編著)などがある。
  • 海賊の掟
    3.4
    ギリシア神話の昔から、大航海時代のキッド、ドレーク、あるいはカリブの海賊たち、日本でも藤原純友、倭寇、水軍、そして今日のマラッカ海峡に出没する略奪者に至るまで――古今東西、海のあるところ常に存在した海賊。国家や法律などの枠組みから抜け落ちた成らず者集団であったが、一方で必ず独自の掟を設け、驚くほど民主的な共同体を作り上げていた。映画やアニメの世界などでは窺えぬ、本当の“奴ら”の実態。

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  • 開発経済学(新版)(現代経済学選書) 諸国民の貧困と富
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 諸国民の貧困と富 先進国の技術導入を柱に、市場・共同体・国家の適切な統合により途上国を発展軌道に乗せる政策を示す。日経賞受賞。新版では「アジアの金融危機」の実証分析と、説明の改良とりわけ内政的経済成長論に新たな解説を加えた。資料も全面的に最新のデータへ更新した。 【目次より】 新版に寄せて 序論 開発経済学の課題 「開発経済学」と「開発途上国」 本書の構成 1 経済発展の理論的枠組 1.1 社会システムの発展過程 1.2 誘発的革新の理論 1.3 理論的枠組と途上国の現実 2 開発途上国の発展展望 2.1 国際比較へのアプローチ 2.2 経済成長と構造変化 2.3 投資・貯蓄・物価 2.4 人的資本の向上 2.5 人ロ・資源・食料 3 人口成長と天然資源の制約 3.1 経済発展と人口成長 3.2 人口成長の経済理論 3.3 資源制約説の系譜 4 資源の制約を打破するには 4.1 科学的農業の可能性 4.2 「緑の革命」の展望 4.3 誘発的革新への障害 4.4 余剰資源にもとづく発展 5 資本蓄積と経済成長 5.1 アダム・スミスからマルクスヘ 5.2 第2次大戦後の開発論と開発政策 5.3 新古典派的生産関数と成長モデル 5.4 成長会計による検証 5.5 成長パターンの変化 6 技術進歩とその源泉 6.1 成長パターンの様式化 6.2 成長パターン変化の技術的基礎 6.3 技術進歩の源泉を求めて 7 所得分配と環境問題 7.1 経済成長と所得分配 7.2 不平等化の要因 7.3 停滞と貧困 7.4 経済発展と環境問題 8 市場と国家 8.1 市場と国家の経済機能 8.2 幼稚産業保護論をめぐって 8.3 開発モデルの盛衰 8.4 開発理論のパラダイム転換 8.5 アジア金融危機が意味するもの 9 共同体の役割 9.1 共同体の機能 9.2 途上国農村の構造 9.3 共同体と経済合理性 フィリピンでの観察 9.4 共同体の失敗とその補正 付論 技術進歩に関する理論的補足 参考文献 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 速水 佑次郎 1932~2012年。経済学者。旧・東京都立大学名誉教授、文化功労者。東京大学教養学部教養学科卒業、米国アイオワ州立大学経済社会学部大学院博士課程修了(農業経済学博士号)。専門は、農業経済学・開発経済学。 著書に、『日本農業の成長過程』『農業経済論』『開発経済学(新版)諸国民の貧困と富』などがある。
  • 快楽としての読書 日本篇
    4.0
    丸谷書評は、読むに価する本の魅力を、普通の読者に向けてすっきりと語る。そして読者を本屋さんまで走らせる。読書共同体のための本の評判記にして書物の買物案内―そんな見本が123本。石川淳、大岡昇平から池澤夏樹、村上春樹まで、王朝和歌から谷川俊太郎まで、広辞苑、日本国語大辞典から絵本まで。ジャンルを超えた最高必読の本を推薦する文庫オリジナル第1弾。
  • 科学報道の真相 ──ジャーナリズムとマスメディア共同体
    3.3
    なぜ新聞・テレビの報道で失敗がおこるのか。そして市民の不信感を引きおこすのか? 長年科学報道の第一線に身をおいていた著者が、福島第一原発事故・STAP細胞事件・地球温暖化など、著名な事例を検証。さらに、研究機関や政府側からの発表攻勢、報道機関の自主規制、科学的不確実性の伝え方、社内組織のパワーバランスなど、科学報道がかかえる問題を分析。科学事件の構造、マスメディア自体が直面する課題を、生々しい現場から浮き彫りにする。
  • 「隔離」という病い 近代日本の医療空間
    4.7
    恐怖の宣伝、強制収容、終身隔離……「病んだ」共同体はいったいどこへ向かうのか。ハンセン病を軸に日本社会の「病い」観を問いなおす。

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