講談社文庫作品一覧

  • 「新説邪馬台国の謎」殺人事件 古代史トラベル・ミステリー
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    古代史マニアの老画家が、「マ」という文字の記された紙片を遺して殺された。事件を追う作家が、そこに、古代史最大の謎といわれる邪馬台国の真のありかを暗示するメッセージを読みとった! 彼が、殺人事件を追及しつつ到達した、その斬新かつ説得力あふれた「新・邪馬台国解読法」と殺人事件の真相は? ※電子書籍版では一部資料が割愛されています。
  • 死者を笞打て
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    鮎川哲也の作品「死者を笞打て」に盗作の嫌疑がかかる。十年前に謎の女流作家が書いた作品そっくり、というのだ。世間は非難し、仕事は途絶える。身の潔白を証明するため鮎川は女流作家を探し出し、対決しようとする。さてその意外な結末は? 実在推理作家の名が頻出する仕掛けも楽しい、軽妙推理長編。
  • それぞれの終楽章
    2.5
    自殺した同級生の葬儀に故郷秋田を訪れた作家がふりかえる自らの生の軌跡。友と聴いたクラシック、仲間と励んだ雪の中の野球……万引事件や生家の破産を越えて胸に迫るのは懐しい思い出の数々。人生の終楽章を迎えて、自分を支えてくれた友人、父の愛、妻の献身に気づく。胸を打つ感動的な直木賞受賞作。
  • 篠懸の遠い道
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    中国戦線で戦った父の再訪ツアーに付き添った娘、北浦葉子は主婦として女性として生きる道をこの旅で見出そうとしていた。上海、南京と美しい中国の街でさまざまな事件に遭い、家族の別の姿を知り、自ら新しい愛を求め、戦争の残虐な傷跡に直面することで成長する。目覚めた女性を感動的に描いた長篇。
  • ぼくのムショ修業
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    塀の中のシステムを“科学”した刑務所体験学。拳銃不法所持に麻薬法違反まで重なってオツトメした府中刑務所の四年間。衣食住に給与体系、独特の用語、しきたりを哀歓あふれるエピソードと読書記録、シャバとの私信すべてを公開して生き生きと描く。ヤクザ安部直也が、作家安部譲二に生まれ変わる粋な記録。
  • 塀の中のプレイ・ボール
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    懲役の野球のスターティング・メンバーはスゲエ! ピッチャーはシャブ中、キャッチャーは二人殺している強肩の殺人犯、サードは人望あるヤクザ、ショートは青森刑務所からトレードしたスタープレーヤー、セカンドは無口なヤサグレ、ファーストは老組長、レフトは棒の利かない男、ライトはルンペン。さあ、塀の中の大試合、プレイ・ボール!
  • 江戸禁断らいぶらりい
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    江戸時代は庶民文化の花ざかり。世界一短かいポルノグラフィである艶句、大胆な発想と緻密な文章技巧をこらした春本、人生の深奥を垣間みる小ばなし、いずれも江戸ならではの匂いにあふれる。それらの快作怪作をすくい上げ、人生観察の名手が縦横に品評、おもしろさを増幅させる―江戸ポルノ書譜。
  • 大ぼけ小ぼけ
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    志賀直哉先生への追想や内田百間先生との出会いなど、長い作家生活の中で心に残ることごとをまとめた随筆集。もちろん遠藤周作氏との珍無類のやりとりや文壇麻雀大会の神がかった優勝歴の報告など冴えたユーモアも存分に発揮し、読者を酔わせる名文章を「鮎の宿」「桃の宿」「大ぼけ小ぼけ」から精選。
  • 女王陛下の阿房船
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    船旅の醍醐味はここに極まれり。クイーン・エリザベスII世号、ロイヤル・ヴァイキング・スター号など名だたる豪華船で巡るハワイ、香港、大連などへの船旅紀行。道連れは狐狸庵山人、まんぼう先生と変われども、尽きぬは笑いと怒りの数々。海を愛し、乗り物に胸躍らせる著者のユーモア溢れる痛快エッセイ。
  • 断然欠席
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    少年のようないたずら心を海軍育ちのスマートなスタイルで包み、鋭い作家の眼光で世相の変化を見据え、達意の文章で食と言葉の履歴を語る。「北斗星」に試乗してみる好奇心やパーティ挨拶のユーモアにも磨きがかかり、ハワイ生活報告に昭和天皇への想いまでバラエティに富む珠玉のエッセイ集。
  • ミューズ
    3.3
    親に内緒でモデルの仕事をする高校生美緒は高級住宅地・成城の歯科医に恋を仕掛け、密会を重ねる。だが彼女には宗教にはまる母の施す“儀式”に失敗した過去があった――横溢するエロス、粘着する匂いと触感。裂かれた記憶と心の傷を独特の文体で描き野間新人賞を受賞した傑作。(文庫化にあたり大幅に加筆訂正)
  • コーリング
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    「死にたくなんかない。生きたいから切る」。生を確かめるためリストカットせずにいられない彩乃が“メディカル売体クラブ”で自傷癖のある介護士の青年と出会い、お互いを強く求め合う表題作、現実の列車爆破事件に触発された「起爆者」他、デビュー作を含む6篇を収録。過激で危険で美しい、傑作短篇集。
  • ヴォイセズ/ヴァニーユ
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    耳の異変に見舞われ危機に陥る女性航空管制官が、盲目の青年との邂逅を通して立ち直っていく「ヴォイセズ」。突然訪れたフランスで男に殴られ、顔に傷を負った元OLと彼女を愛しむフランス人男性達を描く「ヴァニーユ」、他1篇を収録。再生を謳い、“失われた者”への限りなく優しい眼差しに満ちた傑作中篇集。
  • 平家物語の知恵
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    登場人物数十万人、人間関係のるつぼ、それが平家物語の世界である。そして頂点に立つ男たち、平清盛、重盛、後白河法皇、源頼朝、義経、木曽義仲……。動乱のさなか、組織の命運をかけて闘うかれらに、人間関係の真髄を読みとる。組織を活性化させる人間関係のつくり方を、この平家物語からいかに学ぶか。
  • ことわざ雨彦流
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    平成のことわざ師が伝える処世の知恵。ことわざとは、「言の業」だ。処世の知恵を伝える短いフレーズの中に、万感の思いがこめられている。その「ことわざ」にコラムの達人が、さらに人生のスパイスをたっぷり利かして料理する。馬には乗ってみよ、人には添うてみよ。そして『ことわざ雨彦流』を読んでみよ。
  • 男のためいき女の寝息
    3.0
    人生の哀歓、人情の機微が滲む名エッセイ。男たちの惑いとあきらめ、女たちの怒りと秘かな夢が交錯する。わかっているようでも、わかっていない男と女の奥深い関係。悪友たちから「オマエは男のくせに、どうして女の肩ばかり持つんだ」といわれ続けた著者が、図らずも自分を語りつつ綴った雨彦流が冴える。
  • 紅葉坂殺人事件
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    雨の横浜・紅葉坂で、貿易会社の社長が殺された。しかも十日ほど前にはこの社長の出張先名古屋で、車から二千五百万円が強奪されていた。容疑者は身近の部下にかけられた。しかしルポライター浦上は、別に真犯人がいると信じる。調べるうち、謎が次々と!横浜、名古屋、福岡、秋田等を結ぶ秀作。
  • 松山着18時15分の死者
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    夕暮の松山港に美女の絞殺死体! 現場に残った観光地図と将棋の駒からはなんと我らが名探偵浦上伸介の指紋が発見された。むろん浦上に覚えはない。被害者の周辺から浮かんだ容疑者と浦上との壮絶な知恵くらべは、二転三転とスリリングな展開をみせ、ミステリーの極致へ! これぞアリバイ崩しの名編。
  • 寝台急行銀河の殺意
    -
    秋田県横手市の安アパートに潜伏していた男が、密かに殺された。横浜の会社の経理係で、実は公金を横領していたらしい。警察は共犯者の匂いをかぎ、神奈川、秋田、京都に捜査網を拡げる。やがて関係者と思われる謎の美女が浮かんだ! ルポライター浦上伸介が頭脳と行動力で得意のアリバイ崩しに挑む傑作。
  • 異域の死者 上野着17時40分の死者
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    上野不忍池湖畔で殺された美女は人妻だった。しかも不倫の相手がいる。当然周辺の男女が疑われるが、皆アリバイが成立。物証の一つに疑問を抱いた名探偵浦上伸介が、その人物を追及すると、浦上の眼前で或る駅に電話をして、完璧とみえるアリバイを示したが……。浦上伸介をキリキリ舞いさせる快作。
  • 大阪経由17時10分の死者
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    殺人現場は横浜と奈良。死体は血塗られた文庫本と共に桜の木の下に横たわっていた。同じ日の昼と夜に起きたこの二つの殺人にどんな関連があるのか? 或るヒントを得たルポライター浦上伸介は事件の謎と犯人の正体を追う。しかしその人物には鉄壁のアリバイが……。アリバイ崩しの妙を満喫させる傑作。
  • 最上峡殺人事件
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    最上峡の川岸に美女の死体。彼女は地元素封家の娘で医大を卒業し、婚約もしていた。前途明るい彼女に何が? 証言で謎の男が浮かぶ。ルポライター浦上も男を追って上高地に飛ぶが、男は殺されていた。真犯人は最上峡と上高地とをどう往復できたのか。浦上は時刻表に挑むが――。旅情プラス本格の傑作。
  • 卒都婆小町が死んだ
    4.0
    美貌を誇り、かつては小野小町になぞらえられた女優がホテルで毒死した。部屋からは恋人だった歌舞伎役者の指紋が検出される。能の名作『卒都婆小町』に例えられた間柄の2人だったが、今はもう過去の恋愛となっている。キャサリンがあかす事件の真相とは。妖しく美しい能の世界に想を得た傑作推理短篇集。
  • ブラックオパールの秘密
    4.0
    宝石箱を狙ってキャサリンの家に泥棒が入った。買ったばかりのブラックオパールは恋人浜口のもとに預けてあり難を免れる。続けて、京都・嵯峨野の竹林で起こった殺人事件。発見された代議士夫人の死体からもブラックオパールの指輪が抜きとられていた。宝石にどんな謎が? 愛の哀しみを描く推理傑作集。
  • グルメ列車殺人事件
    4.0
    カフェテリア付き新幹線の個室で、キャサリンと恋人浜口が旅情を満喫していると、隣室で男が怪死! そこは完全な密室のはずだった。男が京都の証券マンで女連れだったことを知り、キャサリンたちは事件を追うが、そこへ次の密室殺人が……。華麗な探偵キャサリンを描く秀作集。
  • 小京都連続殺人事件
    4.0
    珍しい姓をもつ人物が、続けざまに殺される。その舞台は津和野、高山、土佐中村、そして角館――いずれも風光明媚な“小京都”とよばれる観光地である。そして事件ごとに見えかくれする、ナゾめいた女性の存在! 名探偵キャサリンが小京都を探訪しながら意外な真相に肉迫する、会心長編。
  • 妖戦地帯1 淫鬼篇
    -
    日常はしがない学習塾の講師である萩生真介だが、実はテレポート(瞬間移動)能力を身につけていた。ある日、萩生のもとを三矢財閥の社長夫人と称する妖艶な美女が訪れ、一人息子・矢切鞭馬の個人教師になってくれと頼む。これが矢切一族に取り憑く妖鬼との死闘の始まりだった。バイオレンスエロスの長編。
  • 現代悪女伝 性の深淵
    -
    1~2巻550円 (税込)
    私は大阪の株屋。ひょんなことで深みにはまった相手が娘のような年齢の美女で、彼女にはめずらしい肉体的特徴があった。彼女に溺れた私はパトロンを志願し有頂天になっていたが、ふとしたきっかけから彼女の正体を知って唖然となったのだ――。悪女とはどんな女たちか、をユニークに描いた連作小説集のパートI。
  • 闇の太守
    3.5
    1~2巻550円 (税込)
    おれはいったい何者? 出雲黄泉の国を司る闇の太守か。はたまた須佐之男命の末と……。贄塔九郎は己れの<宿星>を求め、幻術師や乱波に導かれ、八岐の大蛇の首から生まれた物怪退治に旅立つ……魑魅魍魎、異形のものが塔九郎を待っていた。戦国の根の国に飛翔する、剣と魔法の物語。出色の伝奇時代ロマン。
  • ばたばたナース
    3.6
    まだまだ勉強中のかわいい看護婦さんのおもしろエッセイ。心臓へのボスミン注射を「トドメ」と勘違いされたり、少女の頃に遭った露出魔が患者さんで来たり……と思わず笑ってしまう体験談がいっぱい! 看護婦になりたい人もお世話になっている人も読んで楽しい、悪戦苦闘のナースのつぶやき。
  • 新顎十郎捕物帳
    5.0
    旗本木村軍之助の屋敷でばくちに負けた大工の棟梁が、美しい娘を借金のかたに奪われた。娘の連れ戻しをたのまれた顎十郎こと仙波阿古十郎は、客を装って旗本屋敷に乗りこむ。しかし、なぜかその旗本が殺されて……。久生十蘭の名作「顎十郎捕物帳」を名手都筑道夫が書き継ぎ、現代に顎十郎をよみがえらせたユニーク捕物シリーズ。
  • ヤバ市ヤバ町雀鬼伝1
    -
    1~2巻550~555円 (税込)
    バクチ打ちの血が騒ぐ。レートは一晩数億円、勝負のアヤで命も賭ける。不動産屋やソープランド経営者たち今風成り金の集まる街に吸い寄せられた雀プロ、警官、ヤクザの群れ。ギャンブル・サバイバルの種目もどんどん広がって、いったい生き残るのは誰か!? トボケた雀鬼の奇策、秘技が満載の長編小説。
  • 上杉謙信 天の巻
    -
    戦国の動乱を乗り切る武将の経略には現代社会の経営に共通するイズムがある。熾烈を極める戦争と弱肉強食の苛酷な世界を彼らはどう生き抜いたか? では、著者が初の歴史小説として渾身の力で描く、時代の寵児上杉謙信の、真摯・激烈な生涯をのぞいてみよう。時は天文五年(一五三六)の暮れ……。〈全三冊〉
  • 中国怪奇物語<幽霊編>
    -
    1~3巻550円 (税込)
    夫婦になって三年間は、わたしをあかりで照らさないで……貧乏書生の妻になった美しい女のたのみごとが秘める謎。現世と冥界を隔てる垣根は消滅し、ここでは亡霊たちが思いのままこの世にあらわれ、人間もあの世に旅して帰る。真妄の別きびしい時代を生きる読者におくる清涼剤、81篇の奇想天外な物語。
  • 今昔物語ふぁんたじあ
    5.0
    1~3巻550円 (税込)
    わが国最古の説話集「今昔物語」。その千二百余編に著者独自の観点から立ちむかい、揺れ動く人間の真の姿を今の世に問いなおす。
  • 淫蕩師 鬼華情炎篇
    3.3
    1~2巻550円 (税込)
    究極の性の快楽法・閨房術の使い手、竜朱全に香港の暗黒街で救われた森民樹は帰国後も不審な女たちに襲われる。異形の美姫たちは淫女群来の術、蛇淫術、臭淫の法を駆使して森に襲いかかった。女体を自在に操る仙道師や香港マフィアも森を追う。森はなぜ狙われるのか?妖虐淫魔の超エロス伝奇巨編第1弾!
  • 寝台特急「出雲」+-の交叉
    -
    女は出雲の日御碕で殺された。同時刻、容疑者は寝台特急「出雲」に乗っていた。巧妙な手口で次々に殺されていく男女四人。犯行の動機は解明されたが……。東京←→出雲を結ぶ壮大なアリバイトリックに黒江壮と笹谷美緒の恋人探偵コンビが挑む!ブルートレインに乗って山陰・謎解き周遊旅行へ出発!
  • 彼女はたぶん魔法を使う
    3.0
    刑事をやめて、ルポライターと探偵業をこなす柚木草平。ある雨の日に、彼のもとに不思議な事件が持ち込まれた。謎の糸をたぐり寄せるたびに、出逢うのはいろんなタイプの美女、美女、美女。殺人事件の謎ときから、掃除、洗濯、料理をこなし、おまけに『いい女』にも強い柚木がさり気なく活躍する人気シリーズ。
  • 旨い地酒が飲みたい
    -
    伝説の酒、知られざる銘酒を求めて、ただひたすらに全国を歩く。各地の酒蔵に足を運び、静かに語る杜氏の秘伝に耳を傾ける。土地の酒呑みたちと、新鮮な肴で旨い地酒を酌み交わす。歴史に育まれた芳醇な香りと味が、口いっぱいにひろがる。読みながら旨い地酒の手応えが、ずしりと伝わる感動のエッセイ。
  • 魔人学園
    4.0
    魔人の棲む街「トーキョー」の何の変哲もない学園に、ある日不思議な男がやってきた。沈滞していたキャンパスは突然、想像を絶する戦闘の場と化す。妖異な美女と世にも恐ろしい魔人たちが繰り広げるエロスの宴。魔人たちが目論む究極の目的とは何か? 凄絶痛快なバイオレンスと奇妙なリリシズムの傑作。
  • 狼たちの宴
    -
    康子の甘い誘いにのって、俺は彼女の父親を相手に狂言誘拐を仕掛けた。狙い通り、身代金2000万円をまんまとせしめた俺は有頂天だった。ところが、甘美な女の柔肌にはとんでもない罠があった。はめられた男の凄絶な復讐のドラマが始まる! バイオレンス・エロスの巨匠が描く大都会の闇の中の男と女の欲望。
  • 禁断の宴
    1.0
    「この部屋に住んでみる気持ちはない?」素敵な老紳士からの招待をうけた私は、脇の下とアソコを剃毛され、彼のペットに。体の奥の深いところから甘美な疼きが湧き上がり、それが腰を締めつけたかと思うと、体全体にさざ波のようにひろがっていきます……。心と体が触れ合うエロティシズムの極致、痺れる10篇。
  • シベリア抑留
    -
    酷寒の異境、広大なソ連邦の全域に広がる収容所(ラーゲリ)に、日本兵と民間人六十万が虜囚として強制労働に服した。その隠された実態を、新資料を駆使し、また「最後の証言者」を訪ねて明かす。死者・生者ともに心癒やされぬ歳月と空白の現場が、ついにあらわれる。民族の悲劇に新しい歴史の光をあてたドキュメント。
  • 口笛をふく時
    4.0
    汗くさい中学生小津と平目、そして彼等のアイドルの女学生・愛子。稚ない青春の日々。しかし戦争はすべてを変え、海軍士官の愛子の夫も、召集された平目も死んだ……。時はたち、小津の息子、野心家の医師・鋭一は、癌の新薬の人体実験にある女性患者を選ぶ。それは偶然にも、愛子であった。小津父子の断絶、美しくも懐かしいものの消失。感動の長編小説。
  • 毒薬の輪舞
    3.3
    青銅色の鐘楼を屋根にいただく精神病院に続発する奇怪な毒殺事件。自称億万長者、拒食症の少女、休日神経症のサラリーマン……はたして殺人鬼は誰か? 患者なのか、それとも医師なのか? 病人を装って、姿なき犯人の行方を追う警視庁の名物刑事・海方の活躍。全編、毒薬の謎に彩られた蠱惑的ミステリー空間!
  • 先天性極楽伝
    -
    究極の悪の道をめざす、痛快ユーモア長編。競馬のノミ屋を生業とし、同級生のカン子と結婚した小学生ハルこと春巻信一の新婚旅行先はネリカンだった。五年後、悪の教室・ガーピー塾を巣立ったハルは、プクプク爺さん、スットン親分、チン夫人らと、三億円をめぐっての死闘を展開する。青春ピカレスクの傑作。
  • 恵那峡殺人事件
    -
    晩秋の気配漂う恵那峡で若い人妻の絞殺体が発見された。被害者の足取りを調べるうちに浮かんだ容疑者は夫。しかし死亡推定時には彼は百八十キロも離れた長野駅前のホテルにいたらしい。事件の第一発見者が旧知という縁でルポライター浦上伸介はその謎に挑む。表題作のほか七作を収める、旅情推理の傑作集。
  • 絵島疑獄(上)
    -
    七代将軍家継の生母月光院に仕える、大奥大年寄絵島と、当代の人気役者生島新五郎のスキャンダルは事実無根、全くのデッチ上げ! 連坐者千五百名に及んだ一大疑獄事件を、正室派対側室派、保守対革新、尾州家対紀州家等々、幕閣内に渦まく派閥抗争と捉え、犠牲者絵島の人間像に迫る、杉本史眼が冴える長編。
  • 横森流キレイ道場
    3.0
    女のコなら、誰だって“キレイ”になれる!! キレイになるためには、なんでもやる! どこにでも行く! 玄米菜食からはじまって、エステにコスメ、べリーダンスにアーユルヴェーダ、ホメオパシーなどなど……。日本はもとよりニューヨークや聖地セドナまで、著者自らが体をはって体験した美人道の奥義を大公開! 笑ってためになる“キレイ”の秘密満載。
  • 中年シングル生活
    3.5
    懲役18年――私は彼女が最後にいった言葉を忘れずにいる。オトナになるまで再婚しては駄目といったのである。そしてすでに懲役は20年の長きにおよんでいる。不幸でもなく幸せでもなく、同時につまらなくもない中年的シングル生活の実情を、自信と痩せがまん半々に記した、これはユーモア読み物なのである。
  • 抜討ち半九郎
    4.0
    抜討ちの達人関根半九郎は、許嫁を犯した上役を斬り、破牢して盗賊の群に落ちた。拾った女お民を連れて、殺人と強盗の凄惨な日々。やがて、最後の大仕事に失敗し、奉行所の追手、血みどろの仲間割れ、敵(かたき)たちとの対決、とすべての結着をつける時が迫って――。苦い人生を急ぐ男を、鮮烈に描く傑作他6編を収録。
  • 史談と史論(上)
    4.0
    歴史上の人物を語っては当代随一といわれたの著者の史談・史論・随筆を上・下2巻に収録。調査の精緻、論理の正確明晰に加えて、読物としての面白さ、小説的描写を以て、歴史上の人物に焦点をあてる。上巻には、「西郷南洲の悲劇」「乱世の英雄」「武蔵の強さ」ほか、明治維新・江戸・安土桃山期の傑作23篇を収める。
  • アダルトな人びと
    -
    ある大学のイベント会場。「ルイちゃん(AV女優)の初体験の場所はどこ?」司会の質問に「焼肉屋の二階!」と学生の声が飛ぶ。二十一歳の女性の初体験が公開の場でクイズとなり、正解を不特定多数の人間が知っていることに著者は強い衝撃を受ける。今日、市民権を得たアダルトビデオを人間を通して描く迫真ルポ。
  • 緑幻想 グリーン・レクイエム2
    3.9
    ショパンのノクターンとともに死んだあの緑の髪の少女<宇宙の申し子>明日香が生きていた!? 果たしてそれは単なる植物人間なのか? それとも、この世のすべてのものと心をかよわせることができる生命体なのか? 明日香の新たな魂が綴る真実の愛の力で、緑の地球にいま、驚天動地の現象が始まる……。
  • 呪縛
    -
    剃らせてほしい――ようやく男の念願は叶った。だがさらに深い欲望を封印していたことに気付かされ(表題作)。専属の娼婦を得た中年男の“性のルネッサンス”(「エンゼル」)。自分の中の男性を再び目覚めさせる秘祭(「救い主」)。目の眩むような熱狂と快感がはじける6つの官能のかたち!
  • 渋谷チルドレン
    -
    渋谷の街に集まってくる、10代の女のコたち。「親には話さない」本当の気持ち、将来の夢、恋愛、セックスを、赤裸々にレポート。初体験、レイプ、援助交際、キャバクラ、堕胎、クスリ、家出……さまざまな経験を重ねる彼女たちは、あくまでも“フツー”の高校生や大学生のひとりだった。その真実の姿は?
  • 初恋よ、さよならのキスをしよう
    4.0
    柚木草平は元刑事でルポライター、別居中の妻とのあいだに小学生の娘が一人、時には探偵の依頼もこなす。不思議といい女に縁がある。ある日草平は、スキー場で高校時代の初恋の人、卯月実可子(みかこ)に出くわす。そして……、実可子の姪・佳衣(けい)が、草平に実可子の謎にみちた死を告げた……。人気の柚木シリーズ第2弾。
  • B-1爆撃機を追え
    4.0
    グアムのアンダーソン米空軍基地から核ミサイルを装備した爆撃機が飛び立った。極右組織の指令を受けてモスクワ攻撃に向うロックウェルB-1D戦略ステルス機である。米ソ全軍はこれを撃墜できるか? 核戦争の危機をはらむ、米ソ首脳たちの焦燥と苦難の一日を描く迫力にみちた戦略テクノ・サスペンス。
  • ムッソリーニを逮捕せよ
    -
    戦争を止めるには、最高権力者の逮捕しかない! 泥沼化した第二次世界大戦下、イタリア国軍中枢にいた一人の参謀が、密かに危険な作戦を開始した。「早期休戦」による救国に燃えた将軍たちは、1943年7月25日ついに決行。この極秘計画の全貌を、初めて解明した講談社ノンフィクション賞受賞作品。
  • 世界昔ばなし(上) ヨーロッパ
    -
    1~2巻598~619円 (税込)
    ある国に、金持ちでけちで根性の悪い旦那様がいて……、ある晩遅く、見かけない小さなおじいさんが村にやって来て……、六人の妻を持ち、その六人を殺した男が七人めを残して旅に出て……。ヨーロッパの代表的な昔話を精選して、語りの記録から直接翻訳した、面白い昔話の決定版。各話に、詳細な解説付き。

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  • 水滸伝(一)
    4.3
    江西の竜虎山は道教の大本山である。そこの伏魔之殿に昔から封じこめられていた妖魔を誤って逃がしたばかりに、三十六員の天コウ星がこの世に臨み、七十二座の地サツ星が下界におりて宋国の乾坤を揺るがす。――梁山泊に屯集して世間を騒がす百八人の好漢の事跡を描く中国四大奇書の一つ、大長編伝奇小説の完訳。
  • 剣法一羽流
    3.0
    諸流派が日本各地に盛名を競った天正年間、常陸の剣客諸岡一羽斎の、剣の理法と謎の秘伝書は、3人の高弟たちを翻弄する。力と技では及ばない、「剣の心」を渇望する剣士たちの死闘を描く表題作他、人斬りに失敗した刺客、秘命に斃(たお)れた隠密、悪名高い復員兵等、男の人生の風雪を鮮烈に描く、初期傑作短編集。
  • 苦海浄土 わが水俣病
    4.6
    公害という名の恐るべき犯罪、“人間が人間に加えた汚辱”、水俣病。昭和28年一号患者発生来十余年、水俣に育った著者が患者と添寝せんばかりに水俣言葉で、その叫びを、悲しみ怒りを自らの痛みとし書き綴った《わがうちなる水俣病》。凄惨な異相の中に極限状況を超えて光芒を放つ人間の美しさがきらめく。
  • 後家長屋 町之介慕情
    5.0
    故あって武士を捨て、貸本屋となった町之介。なれない商売にとまどう町之介だったが、豪商・鴻池の女中頭を務めるお照や塗物屋の若ご寮人・お糸、薬種問屋の下女・お滝など、奔放に性を謳歌する大坂の女たちとの交わりを重ね、色好みの世界に引き込まれてゆく……。男女の喜びを大胆に描く、異色時代小説。
  • 「岩宿」の発見
    4.2
    ひとつの土器片が、少年の目を黎明期時代に向けさせた。行商のかたわら赤城山麓周辺の遺跡を踏査し、遂に関東ローム層中の石器文化(岩宿文化)を発見、日本における旧石器文化研究の新分野を開拓した男の不屈の人間記録。1961年群馬県功労賞、1967年岩宿発見の功績により吉川英治賞受賞。行商のかたわら赤城山麓の遺跡を踏査。関東ローム層中の岩宿遺跡を発見、日本の旧石器文化研究の新分野を開拓した男の人間記録。
  • 房総・武蔵野殺人ライン
    -
    冴子と母は3人組の暴漢に南房総の海岸で襲われた。母の下着に事件を暗示する1枚のネガが残されていた。復讐のため冴子は一人で犯人を探し続けたが男たちは何者かに武蔵野のアパートで殺害されてしまった。ネガに焼きついた女の姿は誰なのか? 16年前の悲劇的な女の自殺が衝撃の結末を用意していた!
  • 海軍技術研究所 エレクトロニクス王国の先駆者たち
    5.0
    海軍の先端技術といわれた電波、通信、磁気、音響などの電子関連兵器技術は、戦後のエレクトロニクス産業発展に大きく貢献した。旧日本海軍の技術とその開発に携わってきた海軍技術官が、その蓄積をどういかしたか。エリート技術官の苦闘を通して、日本最大の技術者集団の人脈と技術の航跡を生き生きと描く。
  • 消えたオーケストラ
    3.0
    ホールを埋めた聴衆の前から、オーケストラのメンバー全員が消えた。黒い舞台衣裳の特異な姿の彼らだ、人目につかないわけがない。なのに目撃者は皆無。やがて楽団事務局に、正装したヴィオラ奏者の死体の入ったコントラバスケースが届いた。――空前の消失トリックにいどむ音楽ミステリー。読者に挑戦!
  • 二分割幽霊綺譚
    4.3
    おもしろいことをするのは、いつも男の子。だから私の話は、意地でも女の子がおもしろいことをするんです。――さあて、今回は、仮性半陰陽の主人公の「俺」、吸血鬼の美少女砂姫や、大食のもぐらの女王などが、空想の輪を飛びこえての大冒険。スリル満点の不思議なファンタジーをおとどけしまーす。
  • ルイズ 父に貰いし名は
    4.0
    虐殺された大杉栄、伊藤野枝の遺児の青春と自立を追う。「主義者の子」という重い十字架を背負いながら、1人の女として自己を確立していく軌跡を、克明な取材で綴った感動の記録。単なる人間ドラマで終わらない、昭和という時代を明らかにする生きた証言がある。第4回講談社ノンフィクション賞受賞作!
  • 聖職の碑
    4.2
    伊那駒ケ岳稜線上に聳え立つ遭難記念碑は何を語るか……大正2年8月26日、伊那駒ケ岳登山中の中箕輪尋常高等小学校生徒ら37名は、突如襲った台風に遭難、11名の死者を出した。信濃教育界に台頭する理想主義教育と実践主義教育との狭間に、深い哀しみと問題を残した惨劇の実相を著者自ら登攀取材した長篇小説。
  • おれは伊平次
    3.5
    村岡伊平次。故郷の島原を逃げ出し、南方で女衒として名を馳せ、女郎屋に賭博場、からゆき貿易で財を築き、三千有余の妓(おんな)たちを連れ新天地を拓き、あげくは南洋の美姫を妻とし、珊瑚礁の島の国王となった男。幾多の伝説に彩られたその生涯を雄渾に描く。明治の時代に、こんな痛快に生きぬいた日本人がいた!
  • 欲望の迷宮 新宿歌舞伎町
    3.0
    “食と性”の二大欲望が交錯する、新宿歌舞伎町の舞台裏を大漂流! かぶいている人間の生棲する街、正真正銘の人工の歓楽街。悪場所が密かに醸しだす妖しい魅力。迷宮に展開する欲望のドラマと哀愁ただよう人間の浮沈とを、すくいあげる。大宅賞受賞作家が、自己の青春にダブらせながら辿る、“橋本文学”とも呼ぶべき同時代ルポ。
  • 日本鉄道物語
    3.7
    鉄道に賭けた父子二代の熱き技術者魂を描く。草創期の蒸気機関車・磨墨(するすみ)からC53、D51を経て新幹線まで、島安次郎・秀雄の情熱は、燃えに燃えた。彼らが取り組んだ鉄道の仕事は、日本の近代技術史上の一大エポックとなった。外国の技術を日本の条件のなかへ移植し、さらに発展させた父子のドラマを追う。
  • 松緑芸話
    -
    不世出の名優・尾上松緑の芸と人生のすべてを綴る。最愛の息子・辰之助の死を乗りこえて、六代目菊五郎、父と二人の兄、三度の出征体験、脇役たちとの交遊などなど、感慨ぶかく語る。「義経千本桜」「勧進帳」をはじめ、数多くの名演や役作りについても、話が及ぶ。昭和を生きた歌舞伎役者の唯一の芸談。
  • バンド・オブ・ザ・ナイト
    3.6
    「悪夢を見るなら今のうちだよ」と誰かがおれの耳元でささやいた――。「悪魔の館」と呼ばれる家に入り浸るジャンキーたち。アルコールをはじめ、睡眠薬、咳止めシロップなどの中毒者たちが引きおこす悲喜劇を濃密に描いた衝撃作。そして、今夜も言葉のイメージが怒濤のように、混濁した脳裡に押し寄せてくる。
  • 女薫の旅
    2.8
    1~4巻649~680円 (税込)
    山神大地は、美貌の教師・島野に呼び出された。魅力たっぷりの先生のリードに、大地は男として初めての快感を味わう。それ以来、先輩に呼ばれ、旅館の若女将から布団部屋に誘われる……。伊豆・修善寺を舞台に、性の目覚めから女体遍歴の旅立ちまで「週刊現代」連載で話題となった官能ロマン。
  • 抱きしめる、東京 町とわたし
    -
    新しくて古い町・東京で学び、働き、子育てもしてきた。タウン誌「谷根千(やねせん)」を十数年続けてきた筆者は40年近く生きてきた東京を愛してやまない。東京五輪、東大落城、都電消滅、地上げの嵐……それでも負けずにがんばっている路地裏の人々の哀歓を限りなく優しい筆で綴った、抱きしめたいほどの東京日記。
  • 赤穂義士
    5.0
    「士の守るはただ義の一字」――ふるい残された鉄石の赤穂義士四十七人の、情を尽し、理を尽し、完璧を期して主君仇討に賭けた「武士道」とは……華やかな元禄快挙の陰に埋もれた大石内蔵助の苦悩と機略の才を数々の史料に拾いながら、武士気質から形式美へと移り変る「士」の核心に深く鋭く迫った卓見「忠臣蔵」。
  • 生物の世界
    4.2
    類縁原理の直観的認識を方法論に生物社会の構成原理を《棲み分け》にみる今西生物学の「棲み分け理論」、ダーウィン来の自然淘汰説を越える独自の進化論の構想を、思想的自画像風に描くユニークな文化論。科学文明の危機に際し生態学への関心が強い折、その基本書としても必読。
  • 殺しの掟
    3.8
    江戸の暗黒街。昼間は実直な職人や清貧の剣客が、夜闇の中では金ずくで人を殺める殺し屋に変貌する。法の裁きの及ばぬ悪を闇から闇へ葬る裏稼業の男たちの非情さと日常に立ち戻った瞬間ふと見せる人間味を、練達の筆致で描く著者十八番の暗黒小説集。人気シリーズ“仕掛人・梅安”の原型をなす傑作9編を収録。
  • 小樽発15時23分の死者
    -
    小樽在住の美人画家が、札幌のホテルで殺された。捜査の進展につれ、画家の過去に複雑な人間関係が浮かぶ。犯人の目星はついたのだが、惨劇の時刻に絶対のアリバイ!さらに犯行に使われた凶器もその時北海道になかった。強固この上ない厚い壁に名探偵浦上伸介が必死に挑む、旅情&アリバイ崩しの秀作。
  • 飛行機王・中島知久平
    -
    飛行機にとりつかれた中島知久平は、旺盛な行動力で日本初の飛行機製作所を作る。折しも軍国主義の嵐。量産した軍用機のなかで「隼」「月光」などは航空史に残る名機だった。その一方で政治家としても活躍した彼は、先を見る眼力、エネルギッシュな動きで巨人とも呼ばれた……。飛行機王の生涯を描く名評伝。
  • 〈冤罪〉のつくり方 大分・女子短大生殺人事件
    4.0
    冤罪――。多くの冤罪は、杜撰な見込み捜査、代用監獄での苛酷な取調べが元凶だ。人にありがちな誤謬ではなく、捜査当局のメンツ意識や責任逃れ、時には功名心の結果だ。実際にあった、女子短大生強姦殺人事件の“思い込み自白”のプロセスを明らかにし、冤罪という“罠”を浮き彫りにする力作ノンフィクション。(『夢遊裁判-なぜ「自白」したのか』改題)
  • ムッソリーニの処刑 イタリア・パルティザン秘史
    -
    敗色濃いミラノを離れ、スイスへの脱出を図るムッソリーニと愛人。執拗に追うイタリア・パルティザン。1945年4月27日、必死の逃避行もむなしく、ついに国境に近いドンゴで捕らわれる。翌日に処刑。そこには手に汗を握る執念のドラマがあった。ファシストを自ら断罪したイタリアの真実を明かす。
  • セックス・ワーカー 女たちの「東京二重生活」
    3.0
    青学大生千秋の夢はガッポリ稼いで留学すること。結婚2ヵ月で風俗に戻った元証券会社OLさゆりの宝物は、自分が紹介された新聞記事。SM嬢キョウコは元摂食障害の国立医大生。風俗嬢と学生・OL・人妻、二つの顔を使い分ける10人の心と生き方に迫る! 『東京二重生活 風俗嬢の「昼の顔」と「夜の顔」』改題
  • 乱世玉響 蓮如と女たち
    -
    人は生得あさましいものであるが、南無阿弥陀仏と称えれば、必ず救われる――平易な言葉で教えを説き、近畿一帯に大勢力を振るった英邁なる高僧は、私的にはどのような男であったか。争乱と災厄の世に、真宗王国を築き上げた、常人を超えた精気の人蓮如の真実を、宿命の娘たちの恐るべき眼で描く、話題の長編。
  • 夢幻地獄四十八景
    4.0
    バスの中で老人が隣席の若い男に話しかける――わたしは遠くで話す人間の唇が読めますが、この前も男女が心中の相談をしているので警察に知らせたところ、男女は俳優でした、芝居の稽古なのですよ、うっかり信じこめませんな、ですから今し方見た恐るべき相談も本当かどうか……。いろは48文字をタイトルに、才気溢れるショートショート集。
  • ホテルウーマン
    2.0
    コロンビア大学でMBAを取得した柊子は、熾烈な競争をくり広げる日本のホテル業界に挑む。華やかな巨大ホテルの内側は厳しい男性社会であり、秘密を抱えて入社した彼女には、プライベイトな苦悩も絶えない。画期的なプロジェクトの実現を目前に、恐ろしい破滅の予感が……。長編企業サスペンスの傑作。
  • 朱の絶筆
    3.0
    人気作家の篠崎が軽井沢の山荘で殺された。同宿者は秘書、編集者、作家志望者など七人で、篠崎の日頃の傲慢ぶりを考えるとそれぞれ恨みを抱いていたとしてもふしぎはない。捜査陣が七人を調べる中で、次々殺人が発生する。真犯人の巧妙アリバイに挑む名探偵は貿易商星影龍三。本格の巨匠による会心長編。
  • 戌神はなにを見たか
    -
    くぬぎ林の中でカメラマンが死体となっていた。手がかりは、外国人の顔を彫ったレリーフと胃中の風変わりな瓦せんべい。捜査の進行に伴い、日本の推理小説史に関係深い証拠品とわかり、それなりに容疑者も浮かんだが、その人物には鉄壁のアリバイ。推理小説ファン垂涎の設定で本格派の巨匠が書き下ろした長編ミステリー。
  • 似せ者
    4.0
    「似せ者とわかっていながら、なぜこんなにも心が騒ぐのだろうか」。時は江戸。歌舞伎芝居の名優のそっくりさんが二代目を名乗り、人々は熱狂して迎えるが……。表題作のほか、若い役者二人の微妙な関係を描く『狛犬』、お仕打が東奔西走する『鶴亀』、幕末混乱期の悲恋をめぐる『心残して』の全4編を収録。
  • 濁流(上) 組織悪に抗した男たち
    3.0
    1~2巻712円 (税込)
    企業社会の濁流に渦巻く男たちの欲望と反抗の行方は? カネのためには手段を選ばぬ経済誌主幹、虚像に脅える財界人、組織悪に挑戦する若手幹部――それぞれが思惑を胸に秘め、精いっぱいの闘いを展開する。日本の濁流の実態を把らえ、そこに蠢く人々の素顔や限界状況を生き生きと描く長篇経済小説。
  • 京都・沖縄殺人事件
    4.0
    推理作家でニュースキャスターの沢木麻沙子のもとに、深夜、大学時代の友人野上恵子から電話が入る。彼女は恋に悩み沖縄へ不倫旅行をすると打ち明けた。特集番組の取材に那覇へ出かけた麻沙子は海岸で恵子の死体が発見されたと知らされる。許されぬ愛に隠された恐るべき事件の真相とは? 傑作長編推理。
  • 聖女の島
    3.7
    砲弾に砕かれて坐礁し、そのまま化石となった巨大な軍艦のように見える孤島に、修道会のつくった矯正施設がある。売春、盗み、恐喝等の非行を重ね、幼くして性の快楽を知った放恣な少女たちが、惨劇の幻影におびえる聖女の下に集められている。そして、あの悪夢が……。謎と官能に満ちた、甘美な長編恐怖小説。
  • 横浜・修善寺0の交差 「修禅寺物語」殺人事件
    -
    修善寺に住む市倉画伯が描いた服部教授の肖像画には“死相”が現れていた!? 服部が絵を手にした翌日、服部の秘書が死体で発見され、続いて助手の佐久田がホームから転落して重傷、さらには服部の娘真紀が修善寺の宿で密室の中で殺された。岡本綺堂の名作『修禅寺物語』そのままに繰り展げられる殺人劇。
  • 青春夜明け前
    3.7
    10代、男子。愛おしくおバカな季節。何かというとボッキしてばかりいたあの頃の僕たちは、勘違い全開のエロ話と「同盟」「条約」「宣戦布告」という言葉が好きだった。そして何より「親友」という言葉が大好きだった。男子の、男子による、男子のための(女子も歓迎!)、きらめく7編の物語。
  • 工藤写真館の昭和
    3.0
    東京下町で激動の昭和を生きた最後の写真師・工藤哲朗とその一家の物語。摂政宮(昭和天皇)撮影の体験から始まる工藤写真館。二・二六事件、真珠湾奇襲、敗戦、復興。類まれな好奇心で時代を先取りした写真師の日々に、昭和が二重写しにされる。時代の荒波に翻弄されながらも、かたい絆で結ばれた家族が生き抜いた昭和とは――。講談社ノンフィクション賞受賞作品。
  • 時速十四ノット、東へ
    -
    前進全速ッ! ドイツ潜水艇Uボートの雷撃を受けながら八坂丸は必死に速度をあげる。第1次世界大戦下の地中海、120名の乗客を守るため、我が身を捨てて船を走らせる男たちの汗と涙。皆殺しを狙う敵艦に怯えながら地中海に燃えあがる愛の炎。危険に満ちた航海に臆する事なく海運日本のさきがけとなった船乗りたちの冒険ロマン。
  • 災厄
    3.4
    妊婦連続殺人犯の少年を担当することになった弁護士の夫・尚彦――。その妻で現在妊娠5ヵ月めの美沙緒は、悪意のドミノが倒されたかのように始まった嫌がらせの連鎖に、恐怖を募らせていく。少年はなぜ妊婦を狙ったのか? 信じていいのは誰なのか? 女と女の果てしない暗闇を描き出す、緊迫の心理サスペンス!

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