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Posted by ブクログ
花袋の『蒲団』では脇役として影を潜めていた主人公の妻視点で『蒲団』の打ち直しを行うアメリカ人日本文学研究者とその周辺の人々の物語。
誰が語るかによって世界がこんなにも変わってしまうというのがすごくおもしろい。
主人公のひとり語りで進む『蒲団』で存在していたたくさんの壁、例えば年齢、性別、価値観など、そういう隔たりに橋がかけられたような印象を受けた。
『蒲団』で主人公が抱いていた人生に対する圧倒的なさみしさを思い出す。
そのさみしさは『蒲団』を打ち直す研究者にもおじいさんにも絵描きにも共通していて、誰か何かがその空白を埋めてくれるんじゃないか、自分が誰かのさみしさに寄り添えるんじゃないか、どこかにきっとそれはあるはずなのにいるはずなのにと探し回るけれどそれはなかなか見つからず、見つかったと喜んだ途端それは幻に変わり、皆、途方にくれているようだった。
物語のそのあとに『蒲団』の夫婦が思いっきりぶつかりあえてたらいいなー。
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