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日系の学生エミを追いかけて、東京で行われた学会に出席した花袋研究家のデイブ・マッコーリー。エミの祖父の店「ラブウェイ・鶉町店」で待ち伏せするうちに、曾祖父のウメキチを介護する画家のイズミと知り合う。彼女はウメキチの体験を絵にできるのか。近代日本の百年を凝縮した、ユーモア溢れる長編小説。付録として、田山花袋作『蒲団』(青空文庫)を収録した。
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Posted by ブクログ
中島京子さんの書く人や東京が魅力的なのは、デビュー作からなんだなあ。 田山花袋の蒲団からの発想で、ここまで想像するとは凄すぎる。
電子書籍、巻末特典本家花袋の『蒲団』付。なんとお得な。とりあえず中島さんの方から読む。ウメキチはじめ個性的な男性盛りだくさん。どれも妻の他に恋心を抱く女性を持つ。ウメキチの場合は遥か昔の記憶のため、それが現なのか夢なのか誰も判断ができないのが一興。デイヴ教授の蒲団アレンジ、妻視点からの夫の酔狂。子を...続きを読む三人もなしている故、どっしりしていて極めて正論で清々しい。中年夫がプラトニックラブで終った女弟子の蒲団で見悶えた後に妻がとった行動。これぞ本妻というものか。天晴。男は新しい玩具を求めるばかりで。しょーもな。笑
p116 いろんな人に声をかけてる。その声を聞きとるかどうかが、まず最初の関門になる。同じ声を聞いても、それを形にする人間によって、どんな形になるのかはまったく違う。 別のテクストを暗示しながら進む文章に私はひかれてしまうらしい。タイトルでもしかしてとは思ったけど、田山花袋『布団』のスピンオフみた...続きを読むいな作中作。あと布団のストーリーをなぞるような恋愛をしているアメリカ人教授と、花袋の時代を生きていた老人。この微妙な接点を作り込まれた設定が良い。 小説として面白いかはオススメできる自信がないけど、技巧的だと思う。
花袋の『蒲団』では脇役として影を潜めていた主人公の妻視点で『蒲団』の打ち直しを行うアメリカ人日本文学研究者とその周辺の人々の物語。 誰が語るかによって世界がこんなにも変わってしまうというのがすごくおもしろい。 主人公のひとり語りで進む『蒲団』で存在していたたくさんの壁、例えば年齢、性別、価値観...続きを読むなど、そういう隔たりに橋がかけられたような印象を受けた。 『蒲団』で主人公が抱いていた人生に対する圧倒的なさみしさを思い出す。 そのさみしさは『蒲団』を打ち直す研究者にもおじいさんにも絵描きにも共通していて、誰か何かがその空白を埋めてくれるんじゃないか、自分が誰かのさみしさに寄り添えるんじゃないか、どこかにきっとそれはあるはずなのにいるはずなのにと探し回るけれどそれはなかなか見つからず、見つかったと喜んだ途端それは幻に変わり、皆、途方にくれているようだった。 物語のそのあとに『蒲団』の夫婦が思いっきりぶつかりあえてたらいいなー。
日系の女学生エミに翻弄される中年のアメリカ人教授デイブの葛藤を軸に、挿入される作中作『蒲団の打ち直し』、そこにエミの曾祖父ウメキチの回想も入り、どのひとつをとってもひとつの小説でいけそうな物語。 『蒲団の打ち直し』は田山花袋の『蒲団』のremixで、細君の視点から描かれている。デイブとエミの話はデイ...続きを読むブ側からの視点なので、この異なった視点の当て方が物語に深みを与えている。 すごい面白い。
田山花袋の「蒲団」を読んで準備万端です。 アメリカ人の日本文学者デイブを主人公に 「蒲団」の物語を妻の立場からリライト。「蒲団の打ち直し」 さらにデイブとその教え子の日系人エミを主人公に現代版「蒲団」、 エミのおじいちゃんの記憶(ボケ?)の話の3本柱に描かれてます。 3つも絡まってるのに、ごちゃご...続きを読むちゃになることもなかった。 おもしろかったです。 それにしても「蒲団」の主人公は好かん。
おもしろかった!田山花袋の『蒲団』の打ち直し、ってだけで、もうおもしろい。花袋の時代と今の時代では恋愛における価値観はずいぶん違うけれど、恋に振り回される男の狼狽ぶりは同じ。そして、女はさっさと違うステージへ行ってしまう。中島京子の文章は軽妙で、ぐいぐい読ませる。
何気なくタイトルに惹かれて手にした本だったのだけれど、予想以上に深く面白い小説だった。 中島京子という人も初めて知ったのだけれど他にも幾つか書いているようなので是非読んでみたい。
時代、性別、師弟関係が、3セット。少しずつ3セットが重なりあって、なんとも不思議な情報量に膨れていく。それをみる、妻たちのシビアさ!小説「蒲団」の打ち直し(パロディ?リメイク?)と、小説内の布団の打ち直し(リユース)の言葉遊びにシビレる。
何とはなくの、不思議な世界を感じながら、面白く読みました。 イズミさん と ウメキチさん がいい。
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