学術・語学 - 中央公論新社作品一覧
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-信長秀吉から庶民まで西欧人が戦国期の日本を描き、現代語訳された初めての日本史。全12巻合本版。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。 【全巻構成】 1 将軍義輝の最期および自由都市堺(織田信長篇Ⅰ) 2 信長とフロイス(織田信長篇Ⅱ) 3 安土城と本能寺の変(織田信長篇Ⅲ) 4 秀吉の天下統一と高山右近の追放(豊臣秀吉篇Ⅰ) 5 「暴君」秀吉の野望 (豊臣秀吉篇Ⅱ) 6 ザビエルの来日と初期の布教活動(大友宗麟篇Ⅰ) 7 宗麟の改宗と島津侵攻(大友宗麟篇Ⅱ) 8 宗麟の死と嫡子吉統の背教(大友宗麟篇Ⅲ) 9 島原・五島・天草・長崎布教の苦難 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅰ) 10 大村・竜造寺の戦いと有馬晴信の改宗 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅱ) 11 黒田官兵衛の改宗と少年使節の帰国 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅲ) 12 キリシタン弾圧と信仰の決意 (大村純忠・有馬晴信篇Ⅳ )
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-信長秀吉から庶民まで西欧人が戦国期の日本を描き、現代語訳された初めての日本史。全12巻。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。 大村純忠・有馬晴信篇Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ(9~12巻)を収録する。 大村純忠・有馬晴信篇Ⅰ(第9巻) フロイスが横瀬浦で日本での布教の第一歩を踏み出してから後、十年余りの五島列島・島原・天草における布教、及び長崎の開港、有馬義貞の改宗を描く。 大村純忠・有馬晴信篇Ⅱ(第10巻) 西国諸侯の改宗相次ぐ中、佐賀の竜造寺隆信の軍勢が島原に侵攻。島津の援兵を得た有馬軍は宗門の命運を賭した死闘のすえにこれを潰滅させる。 大村純忠・有馬晴信篇Ⅲ(第11巻) 黒田官兵衛の改宗、関白秀吉の九州征伐やバテレン追放令、大村純忠・大友宗麟・コエリュ師の死去など、重大事件があいつぎ、西九州は動揺する。 大村純忠・有馬晴信篇Ⅳ(第12巻) 弾圧と迫害の中、着実にしかも強固に信仰の広がりを見せる天草・島原のキリシタンや、日本人初のイエズス会員ロレンソを描く。 キリシタン年表付。
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-『禁欲のヨーロッパ』 ヨーロッパにおける「禁欲の思想」はいつ生まれ、どう変化していったか。身体を鍛錬する古代ギリシアから、ローマ時代を経て、キリスト教の広がりとともに修道制が生まれ、修道院が誕生するまで、千年に及ぶヨーロッパ古代の思想史を「禁欲」という視点から照らし出す。 『贖罪のヨーロッパ』 中世西欧では、禁欲の達成のために自らの欲望のありかを特定し、意識的に摘出する思想が生まれた。この贖罪の制度化は、社会に大きな影響を与え、修道院の生活を厳しく規定していく。6~12世紀の社会を、修道院の制度、王侯との関係、経済、芸術等から読み解く。 『剣と清貧のヨーロッパ』 12世紀、突如それまでの修道制の伝統から大きく離れた修道会が生まれた。聖地エルサレムやイベリア半島などで戦った騎士修道会と、聖フランチェスコらが信仰のあり方をラディカルに変革した托鉢修道会である。これら修道会の由来と変遷を、戒律や所領経営などにも注目しながら通観する。 『宣教のヨーロッパ』 16世紀の宗教的動揺は、イエズス会という新たな組織を生んだ。霊操と教育を重視し、異教徒への宣教を実践するイエズス会は、ポルトガル・スペインの植民地開拓とともに新大陸やアジアへ進出した。その思想や布教方法、経済的基盤など、「キリスト教の世界化」のプロセスを詳細に検証する。 『歴史探究のヨーロッパ』 宗教改革以降、カトリックは修道院での学術活動を活発化させた。サン・モール修道会のマビヨンをはじめとする人文主義者が教会史や聖人伝などの文書を批判的に検証することで、文献学や文書学、ローマ法の解釈学など、現代の歴史学の基礎が誕生する。啓蒙思想の席巻、宗教と世俗の相剋の間で、歴史と真理を探究した人々の足跡を追う。
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-目 次 序文――編者による解説 歴史と方法 第1章 フランス社会学 第2章 マリノフスキ追悼 第3章 エドワード・ウェスターマークの業績 第4章 ナンビクワラの名称について 個人と社会 第5章 五つの書評 第6章 幸せのテクニック 互酬性とヒエラルキー 第7章 南米インディオにおける戦争と交易 第8章 未開部族における首長権力の社会的および心理学的側面――マト・グロッソ州北西部のナンビクワラ 第9章 互酬性とヒエラルキー 第10章 未開社会の外交政策 芸 術 第11章 インディオの化粧 第12章 アメリカ自然史博物館の北西沿岸部の芸術 南米の民族誌 第13章 ブラジル・インディオ諸部族における親族語彙の社会的用法 第14章 南アメリカにおける双分組織について 第15章 トゥピ・カワイブ族 第16章 ナンビクワラ族 第17章 グアポレ川右岸のインディオ諸部族 地図 注
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4.01943年のクルスク会戦は、空前絶後の数の戦車を集めた独ソ両軍が正面から激突した戦いである。この戦いに敗北したドイツは、以後、ソ連軍に戦略的主導権を奪われ、ずるずると敗戦に至ったのである。しかしながら、戦後の独ソ両国の政治的思惑から、クルスク戦の歴史イメージは、著しく歪曲された。ティーガー戦車やパンツァー戦車に期待をかけたヒトラーの作戦発動延期により、ドイツは勝機を失っていった、クルスク戦のクライマックスであるプロホロフカ戦車戦で、ソ連のT-34は、正面からタイガー戦車と渡り合い、競り勝った……。 ところが、こうしたクルスク戦像は、冷戦終結後の政治情勢と重要文書の機密解除により、根底からくつがえされてしまった。従来、われわれが知らされていたクルスク戦の流れは、虚像でしかなかったことがあきらかにされたのである。 著者ローマン・テッペルは、そうした営為の先頭に立つ、新進気鋭の研究者である。
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-信長秀吉から庶民まで西欧人が戦国期の日本を描き、現代語訳された初めての日本史(全12巻)。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。織田信長篇Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(1~3巻)を収録する。 織田信長篇Ⅰ(第1巻) 信長前史と堺の殷賑を描く。 織田信長篇Ⅱ(第2巻) フロイスの観察と描写は委曲をつくし、わけても信任厚かった信長の人間像は躍如としている。仏僧との激越な論争や、南蛮寺建立の顛末も興味深い。 織田信長篇Ⅲ(第3巻) 信長の安土築城とセミナリオの建設、荒木一族の処刑と本能寺での信長の劇的な死、細川ガラシア・名医曲直瀬道三の改宗等、戦国史での重要事件を描く。
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5.0冷戦終焉から三〇年――。非自由・反民主の濁流に呑み込まれゆく世界。 冷戦に勝利した後、なぜ西欧世界は政治的均衡を失ったのか。西側を模倣しようとして失敗した東側諸国では極右政党が伸張。トランプのアメリカもこの流れの中にある。自由主義の試練を描く。 目 次 序 章 模倣とその不満 終焉という感覚 命名と必要性 模倣の緊張 怒りの開花 第1章 模倣者の精神 消えゆく光 正常という重圧 人生はどこか他の場所にある 城門への侵入者たち 降伏としての移住 正常の耐えがたい両面性 新たなドイツ・イデオロギー 元自由主義者の非自由主義 合唱 第2章 報復としての模倣 ロシアの修正主義の源流 西洋の物語をひっくり返す 権力を強化するための民主主義の模倣 操作された選挙はどのように機能するのか 模倣の罠 松葉杖をついた怒れる男 仮面を剝がすという模倣 破壊的な模倣の行き詰まり 第3章 強奪としての模倣 恨みの軸 我々は何様のつもりなのか? 「素晴らしい民主主義」 アメリカというガラスの家 競争相手としての模倣者 アイデンティティの窃盗としての移民 侵入としての模倣 噓をつくことはメッセージだ 偽りの行為をやめる 結末 終 章 ある時代の終わり 北京の一九八九年 イデオロギーを超越する政党 盗用としての模倣 転向のない大国 中華街か、人種のるつぼか? 模倣の苦しみ 偽善のない世界 謝 辞 訳者解説 注 索 引
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-信長秀吉から庶民まで西欧人が戦国期の日本を描き、現代語訳された初めての日本史(全12巻)。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞。大友宗麟篇Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(6~8巻)を収録する。 大友宗麟篇Ⅰ(第6巻) 弥次郎との邂逅に始まるザビエル来朝の経緯や、布教の拠点が山口から宗麟の豊後に移る様子を取り上げる。草創期のキリシタンと宗麟の周辺を描く。 大友宗麟篇Ⅱ(第7巻) フランシスコの教名で改宗した大友宗麟は、キリシタンの理想郷建設を夢みて日向に進出。しかし、耳川の合戦で島津軍に敗れ、宗麟は豊後にもどる。 大友宗麟篇Ⅲ(第8巻) 島津軍に敗れた大友宗麟は、関白秀吉に援軍を請い、キリシタン宗門も豊後を追われる。国主宗麟の死後、嫡子吉統は棄教し、キリシタンを迫害する。
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-日本の敗戦前後、あまたの公文書が焼却されたと言われている。しかし、決裁文書などを除く多くが「私文書」として個人の手許に残されていた。これらの資料を、占領期に積極的に収集したのが、フーヴァー研究所東京オフィスであった。 フーヴァー研究所は、スタンフォード大学の第一期卒業生であった第31代米国大統領ハーバート・フーヴァーが1919年に設立した研究機関。戦後、フーヴァー自身、占領下の日本、ドイツに赴き、占領政策にコミットした。その一環として、資料収集計画があった。 駿河台の東京オフィスを拠点に、1945年11月から1951年3月まで、書籍・専門書・新聞などを含む1468箱が海路米国に持ち出された。これらの資料には、「GHQ直筆・日本国憲法の原文」「東京裁判の宣誓供述書」「関東軍特務機関の阿片政策」「日本共産党員の獄中手記」「特高警察の極秘史料」などの一次史料が多数含まれ、「フーヴァー・トレジャーズ」(Hoover Treasures)と呼ばれることになった。 本書は、こうして形成された「フーヴァー・トレジャーズ」から占領秘史を炙り出したものである。そこで浮かび上がるのは、日本国憲法制定をめぐるGHQと吉田茂の取り引き、東京裁判における天皇免訴をめぐる暗闘、満洲国の財政を支えた阿片取り引きとそれを担った三菱・三井、日本国内での阿片栽培……などの新事実である。 戦後に改竄された「歴史の欺瞞」を炙り出す試みであり、『國破れてマッカーサー』の続編、発展版とも言える著作である。
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-「戦前・戦中」の何を放棄して、「戦後」をどのように積み上げたのか? 両国有識者が新たな視点で、日中の国家観、外交戦略、歴史認識を問い直す決定版。戦後の日中関係史は、中国においては公式の歴史観との距離を見定める必要が発生し、日本においてはイデオロギー対立を招く冷戦的思考を呼び覚ましやすい点でつねに難しさをはらみ、成果物は十分とは言えない。本書で、〈戦後処理〉〈戦後の中国観・日本観〉〈戦後の火の移動〉〈戦争の歴史の記憶〉〈戦後から国交正常化まで〉〈日中関係黄金期〉〈対中政策・対日政策〉という重要テーマを網羅し、両国の歴史認識(の差異)を明らかにした点に意義と新しさがある。
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5.0今日のムスリム〔イスラーム教徒〕は、いつもイスラームが「何でないか」を説明しなければならなくなっている〔たとえば「テロとは関係ない」というように〕。それは、ごく一部のムスリムがイスラームを曲解して、誤った姿を広めているからである。彼らがそのような行動をしているため、ほとんどの非ムスリムは、イスラームが聖典クルアーンの中でどう教えられているのか、実際にこれまでどうであったのかということと、今日流布されている曲解との間の本当の違いが何であるか、よく理解していない。本書でこれから述べるのは、イスラームが実際に「何であるか」――そして、歴史の中でどうであったのか――であり、イスラームが「何でないか」をも含めて、前向きに描こうと思う。 ――本書より
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4.0独特な個性が複雑にからみあった彼女たちは、ヒトラーに魅了され、その日常生活はナチのイデオロギーに支配されていた。ナチズムの勃興から衰退まで、この女性たちは愛し、子育てをし、夫婦喧嘩をし、夫人同士で張り合った。その間ずっと、強大な総統の愛顧を得ようと争った。壁にかかった絵画は強奪したものだったし、屋敷で働かせていたのは囚人たちだった。食卓にのぼる食べ物は収容所で育てられたものだった。
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5.0「普遍」を標榜する神と金と革命思想は理想を追求する過程で共闘と排斥を繰り返した。壮大な歴史から3すくみのメカニズムを解明する 第一章 キリスト教の神と金 一 自然法思想と神 二 神から金へ コラム この世の富の意味 第二章 神と革命 一 ロシア革命とキリスト教 二 ラテン・アメリカでの共闘 三 ヨーロッパの場合 四 神の生き延び方 コラム 革命から神へそして金へ 第三章 三位一体 一 シャルル・ペギー 二 エリック・サティ 三 岡本公三の場合 四 ガイヨー司教 第四章 近代日本の革命とキリスト教 一 近代日本とキリスト教 二 近代日本と社会主義 三 明治日本と信教の自由 コラム 日本的無宗教の裏事情 第五章 東アジアの神と革命 一 孔教論争 二 朝鮮半島と孔教 終章 仮置きの神
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3.5卑弥呼はヤマト王権の初代大王、その王都は奈良盆地東南部の纒向(まきむく)にあった! 盟主不在の「倭国乱」ののち、3世紀初めの「卑弥呼共立」によって「新生倭国」=ヤマト王権は誕生した。考古学の成果と中国史書の精読から導き出された、この国の国家形成史の新しい枠組み。 ◆纒向遺跡はいつ出現し、どのような特徴をもった特別な遺跡なのか? 詳細に解説 ◆王権はのちに畿内と呼ばれる地域の勢力から誕生したのか? 新しいストーリーを提示 ◆卑弥呼はそもそも「邪馬台国の女王」だったのか? 彼女はどこに眠っているのか? 箸墓古墳の被葬者はいったい誰なのか? 最新の研究成果にもとづいて推理 本書の構成(目次) 第一章 纒向遺跡論/第二章 日本国家の起源を求めて/第三章 王権誕生への道/第四章 王権の系譜と継承/第五章 卑弥呼共立事情――私の邪馬台国論/第六章 卑弥呼とその後
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3.0【目次】 はじめに(井上泰浩) 1章)救いなのか、大虐殺なのか――世界の原爆史観(井上泰浩) *コラム 三人の女性被爆者――世界に届いたメッセージ 2章)アメリカ――ニューヨーク・タイムズと原爆神話の変化、根づいた人命救済(井上泰浩) 3章)イギリス、カナダ、オーストラリア――世論転換と「敵国日本」の記憶(井上泰浩) 4章)フランス――核抑止力と核兵器廃絶のはざまで(大場静枝) 5章)ドイツ、オーストリア、スイス(ドイツ語圏)――記憶の政治と原爆・原発の類似性(ウルリケ・ヴェール) 6章)スペインの回想と糾弾報道、イタリアの忘却(ハヴィエル・サウラス) 7章)中国、台湾、香港――世論と政府の核政策の反映(藤原優美) 8章)韓国――「封じ込め」対「共通の安全」における原爆史観(金栄鎬) 9章)ラテンアメリカ――非核地帯化構想と批判的報道(吉江貴文) 10章)中東アラブ――〈現代の広島〉における関心と苛立ち(田浪亜央江) 11章)ロシア、北欧、アジア、アフリカ(井上泰浩) 12章)原爆報道にみる「核のタブー」(武田悠) 13章)核兵器禁止条約と人道的・段階的アプローチ――「核被災の語り」が拓く人新世の未来(太田育子) 資料 世界の原爆報道一覧
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5.0地球は太陽系の数ある惑星のなかで唯一環境が安定した「水惑星」である。生命が生まれ、進化を遂げることができたのはなぜか。上巻では一三七億年前の宇宙誕生=ビッグバンから説き起こし、銀河系や太陽系、そして地球が分化する過程を追う。灼熱のマグマの海だった地球は、マグマの冷却や大陸の分裂・合体を繰り返しながら、厚い大気の層と穏やかな海を持つに至った。中巻では生命の誕生という地球史最大の謎に迫る。海で生まれた小さな生命は、光合成、呼吸、多細胞化、有性生殖といったさまざまな仕組みを獲得し、ついには重力や乾燥した大気をも克服して陸上に進出する。一方、磁場の形成や地球全体が凍結した氷河時代、オゾン層の形成など、地球環境も変化を重ねてきた。「生命の惑星」地球と生物が共進化するダイナミズムを追う。下巻は、超大陸の分裂と超巨大噴火によって九五%もの生物が絶滅した地球の姿から説き起こす。生き残った生物が進化を遂げて中生代は恐竜の時代となるが、これまで地球が経験しなかった隕石衝突によって再びほとんどの生物が絶滅する。六六〇〇万年前から始まる新生代は哺乳類の時代であり、やがて人類が誕生する。激変する地球環境のなかで、折り返し地点にいる「文明の惑星」はどうなるのか。全三巻でたどる地球四六億年の旅。
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4.1小さな分子が社会を変えた! 化学構造式の読み方も身につくユニークな世界史 砂糖、綿、抗菌剤、ゴム、ニコチン、PCB…身近な物質の化学的な働きが、 東西交易や植民地支配、産業革命、公衆衛生、戦争と平和、法律など 人類の発展に与えた影響を、エピソード豊富に分りやすく解説。 文明の発達を理解するための独創的なアプローチ。 こんなあなたにお勧めします。(「訳者あとがき」より) 1 化学を学び損ねた人(本日が再スタートのチャンスです) 2 化学が嫌いだった人(分かれば好きになるものです) 3 知識を増やしたいビジネスマン(すぐには役立たない知識にこそ価値がある) 4 国立大学めざす受験生(一冊で世界史と化学の二科目はお得です) 5 大学に入ってこれから化学を学ぶ人(スタートダッシュが大事です) 6 化学を専門にするが人文科学も好きな人(私でした) 7 授業用に雑学ネタが欲しい化学科の教授(ネットで簡単に深く掘れます) 8 偶然これを手に取ったあなた(家に帰って構造式を実際に書いてみましょう) <目次より> 一章 胡椒、ナツメグ、クローブ――大航海時代を開いた分子 二章 アスコルビン酸――オーストラリアがポルトガル語にならなかったわけ 三章 グルコース――アメリカ奴隷制を生んだ甘い味 四章 セルロース――産業革命を起こした綿繊維 五章 ニトロ化合物――国を破壊し山を動かす爆薬 六章 シルクとナイロン――無上の交易品とその合成代用品 七章 フェノール――医療現場の革命とプラスチックの時代 八章 イソプレン――社会を根底から変えた奇妙な物質 九章 染料――近代化学工業を生んだ華やかな分子 十章 医学の革命――アスピリン、サルファ剤、ペニシリン 十一章 避妊薬――女性の社会進出を後押しした錠剤 十二章 魔術の分子――幻想と悲劇を生んだ天然毒 十三章 モルヒネ、ニコチン、カフェイン――阿片戦争と三つの快楽分子 十四章 オレイン酸――黄金の液体は西欧文明の神話的日常品 十五章 塩――社会の仕組みを形作った人類の必須サプリメント 十六章 有機塩素化合物――便利と快適を求めた代償 十七章 マラリアvs.人類――キニーネ、DDT、変異ヘモグロビン
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-◎もくじ 1 大量収容の弊害 2 なぜ無実の人々が罪を認めるのか 3 なぜ目撃者の証言はしばしば間違っているのか 4 死刑制度はなくなるのか? 5 科学捜査の誤りと未来 6 脳科学と法律―相容れない仲間たち 7 高い地位にある重役が訴追を免れる理由 8 司法の延期は正義の否定 9 法的監視の縮小 10 「テロとの戦い、の法との戦い 11 行政府に対する最高裁判所の不当な服従 12 裁判所をあてにしてはならない 13 法廷に立つ日は来ない コーダ 謝辞 訳者解説 索引
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4.0聖ヨハネ騎士団(通称・マルタ騎士団)は、創設から約千年を経た今なお国際社会から独立国としてパスポートの発行を許され、1万人を超える騎士を擁する現存世界最古の騎士団である。テンプル騎士団、ドイツ騎士団と並ぶ中世ヨーロッパの三大騎士修道会の一つが、なぜ21世紀の現代まで存続し、国連に席を与えられ、100カ国以上と国交を結んでいるのだろうか? 謎に包まれた知られざる騎士の国、その栄光と流転の歴史を、日本国籍として約1世紀ぶりに騎士に叙任された筆者が紐解く。 緒言 救貧と信仰の守護者 歴史序章 十字軍(ヨーロッパ、1095-1099) 叙説Ⅰ 騎士と騎士道、そして騎士団 歴史第一章 誕生(聖都エルサレム、1099-1149) 歴史第二章 防衛(シリア・パレスチナ地方、1150-1291) 歴史第三章 海へ(キプロス島、1291-1307) 歴史第四章 覇者(ロードス島、1307-1452) 歴史第五章 勝利(ロードス島、1453-1520) 叙説Ⅱ マルタ騎士の戒律、そして一生 歴史第六章 死闘(ロードス島、1520-1522) 歴史第七章 家(マルタ島、1523-1564) 歴史第八章 大包囲(マルタ島、1564-1565) 歴史第九章 守護者(マルタ島、1565-1675) 叙説Ⅲ マルタ騎士団総長列伝 歴史第十章 衰退(マルタ島 1675-1798) 歴史第十一章 漂流(ヨーロッパ、1798-1834) 歴史第十二章 再起(ローマ、1834-2012) 歴史終章 現代(全世界、2013-) 叙説Ⅳ 「領土なき国家」としてのマルタ騎士団 後記 騎士から見たマルタ騎士団
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-わが国最初の正史。720年(養老4年)5月、舎人親王らが完成させた。神代から持統天皇の代までを漢文で編年体で記す。30巻。添えられた系図一巻は散逸。六国史の第一で、『日本紀』とも呼ばれ、『古事記』と併せて「記紀」という。しかし編集に使われた資料は『古事記』のように特定の帝紀や旧辞だけでなく、諸氏や地方の伝承、寺院の縁起、朝鮮や中国の歴史書なども参照している。文学性のある『古事記』に比べ、『書紀』は敬遠されがちだった。だが、「日本誕生」を知るには、『書紀』のほうがより重要だ。日本古代史の専門家による、わかりやすい現代語によって『書紀』はぐんと身近になった。 上巻は、神代(巻第一)~武烈天皇(巻第十六)を収録。 下巻は、継体天皇(巻第十七)~持統天皇(巻第三十)を収録。六世紀から七世紀にいたる時代。中国・朝鮮半島からの制度・文物の流入により、天皇を中心とした国家的統一が完成する。 巻末寄稿・『日本書紀』と史実とのあいだ 大津 透
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-二十世紀を代表する歴史家ホイジンガが、フランスとネーデルラントにおける十四、五世紀の人々の実証的調査から、中世から近代にかけての思考と感受性の構造を、絶望と歓喜、残虐と敬虔の対極的な激情としてとらえ、歴史の感動に身をおく楽しみを教える。中世人の意識と中世文化の全像を精細に描きあげた不朽の名著。 “この書物は、十四、五世紀を、ルネサンスの告知とはみず、中世の終末とみようとする試みである。中世文化は、このとき、その生涯の最後の時を生き、あたかも思うがままに伸びひろがり終えた木のごとく、たわわに実をみのらせた。古い思考の諸形態がはびこり、生きた思想の核にのしかぶさり、これをつつむ、ここに、ひとつのゆたかな文化が枯れしぼみ、死に硬直する――、これが、以下のページの主題である。この書物を書いていたとき、視線は、あたかも夕暮れの空の深みに吸いこまれているかのようであった。ただし、その空は血の色に赤く、どんよりと鉛色の雲が重苦しく、光はまがいでぎらぎらする。 いま、書いたものをよみかえしてみて、こう思う、もうすこし、この夕暮れの空に視線をとどまらせていたならば、にごった色もしだいに澄み、ついにはまったき澄明さにいたったのではなかったか、と。“(「第一版緒言」より)
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-謝辞 まえがき――「ダグラス・マッカーサーとは誰だったのか?」 第1章 始まり 第2章 参謀総長 第3章 中心から外辺へ 第4章 大惨事 第5章 高くついた教訓 第6章 パラメーター 第7章 見習い期間 第8章 突破口 第9章 帰還と償還 第10章 回帰、侵攻、そして降伏 第11章 青い眼の大君 第12章 勝利と課題 第13章 朝鮮半島での勝利 第14章 朝鮮半島での敗北 第15章 総括 あとがき 「マッカーサーの遺産と戦後日本」
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3.7ベルリンの壁崩壊から三〇年以上を経た二〇二一年に、民主主義とその根底にある価値観を擁護しなければならなくなるとは思っていなかった。 国際政治がふたたび景気後退、軍備拡張、社会不安、恐怖に支配されるとは想像しがたかった。現在の権威主義的な傾向とナショナリスト的な保護貿易主義が束の間の現象として終わるのか否かは、わたしたち民主主義諸国の強さにかかっている。 民主主義諸国はいま直面している課題にうまく対処できるのか。できないのなら、民主主義諸国をより回復力あるもの(レジリエント)にするにはどうすればいいのか。 ――本書編者 マチルデ・ファスティング
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4.0知らなかった「キーンさん」がここにいる! 同時代のカワバタ、ミシマの話から「超大国日本論」、そして美味しい料理屋の紹介まで、本邦初訳の27編。 これらは、ドナルド・キーンという類い希な日本文学者が、アメリカの読者に向かって日本をどう紹介したかを示すとともに、アメリカがどんな時に日本について知りたいと思ったか、日本文化を理解しようとしたかを示す、もう一つの戦後日米文化史でもある。 目次より 〈書評〉谷崎潤一郎『蓼喰ふ虫』E・サイデンステッカー訳 〈書評〉大岡昇平『野火』アイヴァン・モリス訳 〈エッセイ〉日本文学の翻訳について 〈エッセイ〉大歌舞伎、初のニューヨーク興行 〈エッセイ〉戦後、日本人は変わったか? 〈投稿〉編集主幹へ――日本の選挙を分析する 〈書評〉コルタサル『石蹴り遊び』 〈エッセイ〉日本文学者という「専門家」の告白 〈エッセイ〉川端康成のノーベル文学賞受賞 〈エッセイ〉ミシマ――追悼・三島由紀夫 〈エッセイ〉超大国日本の果敢ない夢 〈エッセイ〉大都会東京の「素顔」 など
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-16世紀後半に来日し30年余り滞在したイエズス会の宣教師フロイスによる「日本史」の完訳版。毎日出版文化賞、菊池寛賞受賞作。全12巻のうち豊臣秀吉篇Ⅰ・Ⅱ(4・5巻)を収録する。 豊臣秀吉篇Ⅰ(4巻) 大坂築城がなりバテレン一行を接見する秀吉と城内の様相を臨場感豊かに描く。諸国征伐を終えた秀吉は、高山右近を追放し、キリシタン禁教令を布く。 豊臣秀吉篇Ⅱ(5巻) 後陽成天皇の聚楽行幸、遣欧使節の謁見、小田原北条氏征伐など、全盛期の秀吉を描く。天下人となった「暴君」秀吉の野望はついに朝鮮侵寇に至る。
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5.0今や看護師は、社会に欠かせない職業である。専門知識や技能を身につけ、国家試験に受かってはじめて就くことのできる専門職であり、人の健康や命を守る尊い職業として広く認知されている。しかしかつては「カネのために汚い仕事も厭わず、命まで差し出す賤業」と見なされていた。 家老の娘に生まれながら、この「賤業」につき、生涯をかけて「看護婦」の制度化と技能の向上に努めたのが、大関和である。和は離婚して二人の子を育てる母親でもあった。 これは近代日本において、看護婦という職業の礎を築いたシングルマザーの物語である。 【目次より】 ●第一章 故郷黒羽 家老の娘/「嫁田」の友/田打桜/物言う嫁 ●第二章 鹿鳴館 パン・ペルデュ/牧師植村正久/「看病婦」と「看護婦」/婦人慈善市/大山捨松からの誘い/リディア・バラの決意/メアリー・トゥルー/横浜の貧民窟 ●第三章 桜井看護学校 「東の慈恵」「西の同志社」/校長矢島楫子/断髪の新入生/『看護覚え書』/病院実習/「器械出し」の名人/花魁心中騒動/「泣キチン蛙」/トレインド・ナースの誕生 ●第四章 医科大学附属第一医院 「白衣の天使」/松浦里子と本多銓子/「我朝のナイチンゲールとならん」/医師との軋轢/「求めよ、さらば与えられん」 ●第五章 越後高田「知命堂病院」 高田女学校/「廃娼演説会」/瀬尾原始との再会/鈴木雅、天然痘と戦う/日本初の派出看護婦会/婦人矯風会の授産施設/赤痢の村へ/「避病院」の改良/日清戦争と看護婦/「衛生園」にかけた夢/岡見京との邂逅 ●第六章 東京看護婦会 派出看護婦会の乱立/後藤新平との約束/木下尚江からの求婚/相馬愛蔵の誠意/遊郭から逃げた少女/『派出看護婦心得』/鈴木雅の引退/「貴官の剣を貸し給え」/『婦人従軍歌』/慰問袋運動 ●第七章 大関看護婦会 「生まれては苦界、死しては浄閑寺」/大関看護婦会/内務省「看護婦規則」/大山捨松、スペイン風邪に倒れる/鈴木雅との別れ/関東大震災
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-鷹見泉石は1785年生まれ(1858年没)、古河藩主土井利厚、利位の二代に仕えて名家老として知られる一方、いち早く危機意識を持って海外情報の収集に努め、その知見は学者や幕府要人などに広く影響を与えた。 1804年のロシア使節レザノフ来航時、利厚が幕府の対ロシア問題の担当となったため、泉石も対外交渉のための調査に従事、これをきっかけに蘭学の学習と海外情報の収集を行うようになる。その後、泉石の収集した情報と知見は幕政にも生かされ、利位が主席老中に就任した頃には「土井の鷹見か、鷹見の土井か」とうたわれた。1853年、ペリー来航を受けての提言書「愚意摘要」は、退隠後の古河で書かれたものだが、開国と和親通商を主張するもので、彼の先見性を物語る。 「鷹見泉石日記」および関係書翰など、豊富な一次史料をもとにした初の評伝。
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3.5目 次 はじめに――アメリカを覆う巨大な影 第一章 ホワイトハウスへの道 1 政治家像の基礎固め 2 大戦の試練 3 政界への第一歩 4 上院への挑戦 5 プリンス&プリンセス 6 負けるが勝ち 7 驀進ニュー・フロンティア 8 決戦の日 9 船出の準備は着々 10 輝くワシントン 第二章 多事多難な一千日 1 対決を乗り越えて 2 宇宙の冷戦 3 突如出現した壁 4 核破滅の瀬戸際 5 破綻した侵攻作戦 6 革命の嵐に苦慮 7 繁栄の鍵 8 平等社会実現のために 第三章 甘い追憶の日々 1 ダラスの悲劇 2 服喪の四日間 3 キャメロット誕生 4 謎また謎 5 巨悪VS.善神 6 松明は再び落ちた 7 王妃出国 8 王朝の黄昏 9 亡霊の影のもとで おわりに――夢は果てしなく あとがき 主要参考文献 ケネディ関連年表 事項索引 人名索引
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5.0日本の調査団はエジプト、西アジア、南アジア、シルクロードなどの各地で遺跡の発掘調査を行い、画期的な成果をあげてきた。また文化遺産の保存修復事業への国際的貢献も高く評価されている。本書は最新の研究内容の紹介にとどまらず、現地調査のエピソードをふんだんに盛り込みながら、知的興奮に満ちた探求の現場を生き生きと語り伝える。最前線を行く9人の研究者への連続インタビューを収録。聞き手は読売新聞文化部記者。 (目次より) 第一章 バーミヤン遺跡 前田耕作 第二章 サッカラ遺跡 河合望 第三章 ヒエラコンポリス遺跡 馬場匡浩 第四章 テル・レヘシュ遺跡 長谷川修一 第五章 ヤシン・テペ遺跡 西山伸一 第六章 ワーディー・アッ=サイル古墳群 安倍雅史 第七章 南アジア世界を発掘する 上杉彰紀 第八章 パルミラ遺跡 西藤清秀 第九章 アク・ベシム遺跡 山内和也
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5.0「敦煌」は戦前・戦後を通じて、日本人の「中国への憧れ」を象徴する言葉であった。その最後の輝きとも言える1980年代、井上靖の小説『敦煌』『楼蘭』がロングセラーになり、「敦煌」は世紀の大作として映画化。NHK特集「シルクロード」が高視聴率を記録し、喜多郎のテーマ音楽がヒットチャートを駆けあがった。平山郁夫の描く西域の風景画はカレンダー等の定番でもあった。中国の改革開放政策の進展にともなって巻き起こったあのブームは、いつ、なぜ、どのように消えたのだろうか。 今や「シルクロード」という言葉は中国の経済圏構想「一帯一路」に付随するものになってしまった。中国が世界の脅威と見なされる現状で、日本が隣国とどのような関係を構築すべきかを考える必要に迫られている。20世紀の日本人が何を背景に、どのような中国イメージを形成してきたのかを知ることは、その大きな手がかりとなるだろう。 目次 第一章 井上靖と「敦煌」 第二章 日中国交正常化とNHK「シルクロード」 第三章 改革開放と映画『敦煌』 第四章 平山郁夫の敦煌 第五章 大国化する中国とシルクロード
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4.0慶応2年12月25日に崩御した孝明天皇については、その直後から「毒殺説」がささやかれていた。疱瘡(天然痘)に罹患したものの、快方に向かいつつあった天皇の容態が急変し、死に至ったからである。 戦後になると、ねずまさし、石井孝、田中彰氏らの近代史研究者によって「毒殺説」が主張されたものの、平成元年に原口清氏の論文が発表されるに及んで「病死説」が俄然有力になった。 著者は原口清氏の論文を批判して「毒殺説」を支持してきたが、近年(2020年12月)になって橋本博雄氏(医学博士)が論文「孝明天皇と痘瘡」を発表し、そこでは孝明天皇の症状の記録を検証する限り、痘瘡による病死とは考えられないという結論が導き出されていた。 これに示唆を受けた著者は関連史料を再読し、孝明天皇の死因は急性砒素中毒であることを論じたうえで、さらにその背後で画策した黒幕と、置毒した実行犯の女官の名前を割り出した。 本書は幕末維新史の再考を迫る内容を提示した表題作を中心とする史論集である。
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3.0※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 漢字の成り立ちと字形の変化の歴史には、古代中国の生活や風習、祭祀儀礼や社会制度などが反映されている。本書では、複数の字形を組み合わせて動作や様子を表した会意文字を主な対象として取り上げる。これまでに蓄積された出土文字資料を整理して、相互の継承関係を跡づける字形表を作成し、漢字の構造に封じ込められた社会と文化の記憶を解き明かすとともに、先行研究の問題点を検証する。新しい方法論に基づいた字源研究の成果。
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-今日語り伝えられている海賊物語の多くは本書をもとにしており、三百年近くにわたり欧米で版をかさねてきた奇書。著者の正体ははダニエル・デフォーという説もある、西インド諸島とマダガスカル島を拠点に大洋を荒らし回った実在した海賊たちの貴重な史料である。 「海賊黒髭」や、女海賊として有名なメアリー・リードとアン・ボニー、「キャプテン・キッド」としてバラッドにも唄われた人物の伝記をはじめ、海賊たちの鉄の掟や、海賊として法廷で裁かれた男たちの証言を紹介する。 『イギリス海賊史』を改題。
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-天皇はここから「ニュース」になった──。生涯にわたって全国各地を行幸し、神話世界を別にすれば日本史上で最初の「旅する天皇」であった明治天皇。とりわけ1872年から1885年にかけ6回にわたって全国各地を回った大規模な巡幸は「明治六大巡幸」と呼ばれ、天皇と民衆の視覚的相互関係におけるエポックメイキングな出来事として研究の対象とされてきた。六大巡幸はまた、「旅する天皇」の誕生であると同時に、「報道される天皇」の誕生でもあった。日本における最初の本格的メディアとして新聞が続々と創刊された同時代性に着目し、両者のかかわりを重層的な視点で描く。新聞と天皇を重ね合わせるところから、近代日本の初発の時期における国民国家の形成において、当時のニューメディアが果たした役割を明らかにする。
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-暴力の支配するところに、本当の意味の権力は存在しない――アレントがそう定義するのはなぜか。そして、アレントの言う「権力」を理解することによって、私たちは何を得ることができるのか。 世界の行く末が見通せない現在、ますます重みを増すアレントの思想を解読する。 目次より 第1章 政治の文法 第2章 評議会とはどのような組織か 第3章 「連合」の原理と国際関係 第4章 抵抗のための条件――黒人問題と暴力 第5章 抵抗のための「権力」――ユダヤ人の「最終解決」をめぐって 第6章 革命の条件 第7章 「権威」の再建 第8章 「社会」という領域と政治 第9章 歴史――起こったことに向き合う 第10章 真理の擁護――政治の境界を設定する 補論 アレントと西洋政治思想
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4.52019年、ペルシア湾の島国バハレーンの古墳群が世界文化遺産に登録された。バハレーンには今から4000年前、南メソポタミアとオマーン半島、そしてインダス地域を結ぶ海上交易を独占して繁栄をきわめた海洋の王国・ディルムンの人々が、約7万5000基もの古墳を築いた。資源に乏しいメソポタミア文明を物流の面から支え、この文明の生命線を握っていたのが、ディルムンであった。この王国を築いた人々は、それまでほぼ無人の地だったバハレーンにどこから移住してきたのか? なぜ、紀元前1700年頃を境に急速に衰退し、王都や神殿が打ち棄てられ、巨大な王墓の建造が終焉を迎えたのか? 日本の発掘調査団の中心メンバーである著者が、最新の考古学的成果を踏まえ、ディルムン文明の起源と崩壊の謎の解明に挑む。
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-五輪の優勝、WBCの準優勝により、韓国の野球は国民的スポーツとなった。いまその起源や日本経由の用語見直しなど、歴史の解明が喧しい。日本は朝鮮野球にどれだけ関与したのか――。 植民地時代の朝鮮野球は、朝鮮人と支配者日本人双方から重視されていた。日本人との試合は大いに盛り上がり、朝鮮ナショナリズムに火をつける。他方で当局は、中等学校の甲子園出場に道を開き、都市対抗野球を後押しし優勝に導くなど、融和政策に“活用”する。 本書は19世紀末から「解放」される1945年まで、複雑な道程を辿った朝鮮野球について、2つの“民族”を通して描くものである。 序章 変化する野球用語 第1章 ベースボールの伝来と野球の普及―韓国併合前 第2章 暗黒時代―武断政治下の野球界 第3章 「民族の発展は壮健な身体から」―文化政治期の朝鮮野球界1 第4章 帝国日本の野球イベント―文化政治期の朝鮮野球界2 第5章 戦時期朝鮮の野球界 終章 植民地朝鮮の野球とは何だったのか
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-全員が中学受験をする「洗足学園小学校」。学校が受験をサポートする方針を打ち出しています。 中学受験は、親子が一体となって取り組むものと言われます。塾とのかかわりも不可避です。子どもたちは小学校でどのように学び、親はどのようなフォローができるのでしょうか? 著者は、受験をサポートする体制を作りあげた校長先生。学校法人洗足学園に44年にわたり在籍、中学高校では入試広報委員長として、進学校へと大躍進を遂げた洗足学園中学高等学校の改革を推し進めてきました。 中学受験を目指すうえで、小学生には自分で考え、乗り越える力を身につけてほしい。そのために、親にできることは無数にあると言います。 受験を難なく乗り越えて未来へ羽ばたく「生きる力」は、 親の接し方、言葉がけ、日々の生活の送り方によっても、大きく育っていくのです。 中学受験を知り尽くし、親子を数多く見つめてきた校長先生の言は、親が子どもと向き合うヒントになります。 ・SNSのつきあい方は、親に似るもの ・待って、待って、ただ聞いてください ・否定語は子どもの自信を奪います ・正しいことは小声で ・比べる子育て、やめませんか ・理想からの引き算ではなく、現状からの足し算を ・子どもの嘘は、親に信用されていない不安から ・親自身の“自分育て”を大切に ・「あたりまえ」を辛抱強く。結局はそれが近道。 ・「中学受験は人生の役にたつ」。子どもはもちろん、親にとっても
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「えっ? 最初の人類はアウストラロピテクス」じゃないの?」。あなたの教養は30年前の常識かも! ノーベル賞受賞で注目の集まる進化人類学。急速に発展するこの分野の最新成果をコンパクトな一冊に。11万部突破、新書大賞2位(2023年)の篠田謙一著『人類の起源』(中公新書)の要点を直感的に理解できるようにビジュアル化。30万年前にアフリカで誕生したホモ・サピエンスは、どのように全世界に広がったのか? 日本人のルーツとは? 巻末には落合陽一氏と監修者のスペシャル対談を収載。 1章 サルからヒトへの長い道のり 2章 ホモ・サピエンスの誕生と世界展開 3章 独自の発達を遂げた!? さまざまな「地域集団」の成立 4章 日本人とは何者なのか? 5章 人類の未来 Special 対談 人類の未来、人類学の未来(落合陽一〔メディアアーティスト〕+篠田謙一〔国立科学博物館館長〕)
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3.7テーマパークやカジノ、大麻など、日本に住んでいると不思議に思うユニークな授業が、世界にはたくさんある。本書は、サイエンスライターとして世界各国の科学関連のニュースに触れる著者による、「所変われば学びも変わる」異文化事情を伝える1冊。 「所変われば品変わる」は研究の世界でも言えることで、世界は風変わりな学びにあふれている。当事者にとっては生活の当たり前の一部なのに、地域性があまりに強いが故に、外からしてみたらちょっとヘンなものがたくさんある。本書では、世界の各地域で、その地域だからこそ行われている学びの場について紹介する。 学びの中でも、地域ならではの娯楽や生活の中の楽しみに関わるものがある一方で、地域特有の課題を対処し、生き抜いていくために重要なものもある。さらに、その知識を受け継いでいくために、独特な授業で教えることもある。そんな一面にももれなく着目していきたい。 世界は狭いようで広い――本書で登場するのは、世界のヘンなお勉強のほんの一握りのはず。軽くかじるくらいのゆるい気持ちで、お楽しみください。
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-この本は言ってみれば、サバイバルと人間的成長のためのマニュアル、いわゆるレジリエンス〔苦難や逆境の中でもしなやかに生き延び、回復・成長していく力〕の手引書である。先の見えない不安な日々の中でも、前向きに幸せに生きることはできる。その力、すなわちレジリエンスを身につけるためのヒントを示すことが、この本を書いた目的である。――本書より 目 次 はじめに 1 何よりもまず安心感を 2 逆境から立ち直る力 3 しなやかに適応する力 4 ポジティブな感情を大切に育てる 5 減速して味わって生きる 6 他者との絆を結び直す 7 自分の人生に意味を持たせる 8 自分を縛るものから自由になる 9 死を賢く手なずける 10 働きかけることと受け入れること 訳者あとがき
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-どんな修行をしていたのか、使っていた忍術の秘密とは……? 世界が注目する忍者の歴史と実態に、三重大学の研究者たちが迫る!
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4.0「自分はどのような最期を迎えたいかを、今こそ真剣に考える時です」――。高齢者の延命治療について大反響を呼んだ告発の書から5年がたった現在、新型コロナ禍によって大きく死生観も揺らぐなかで、われわれにとって望ましい終末期医療とはいかにあるべきかをふたたび問う! ★職員も受けたくないと言う「苦しみの多い終末期医療」 ★救急救命センターは高齢者でいっぱいのなぞ ★ドッキリ! 自然な看取りなのに警察が介入 ★欧米の高齢者医療は、苦痛の緩和とQOL向上 ★世界の非常識!? 終末期高齢者への人工的水分・栄養補給 ★胃ろうで生かされるのはだれのため?
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-目 次 第1章 あなたは自分の人生を成功させたいですか? 第2章 叡智、精神性、宗教、哲学の違いは? 第3章 幸福はあなたのなかにある 第4章 人生を肯定する 第5章 自己であり続け、世界と調和する 第6章 人間の卓越性―愛と徳 第7章 精神修養 第8章 エゴの牢獄から「自己」の自由へ 第9章 子どもの叡智 引用文献
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-忍者食、狼煙、動きの秘密……。日本史から食品科学まで、三重大学のさまざまな分野の研究者が、忍者・忍術を大真面目に研究!
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3.3世界の謎を解くSF小説を読むかのような、スリリングな哲学体験 ――生命・情報テクノロジーが急速に進化し、広告化する現代において、いかに考え、いかに伝えるか。 「人生とは何ぞや?」と暗い顔して問うてみたり、学説を列記したりする。「そんな哲学、そろそろやめませんか?」というのが、本書の基本的なメッセージです。テクノロジーの飛躍的な発展によって、いま人間を取り巻く環境が大きく変化しています。常識や従来の考え方が有効性を失い、ビジネスをめぐる急速な変化に対し、最近企業では、根本的かつ普遍的な価値を問う「哲学的アプローチ」が注目、模索されています。 哲学と広告といえば、今まで重なることのない無縁の領域と見なされてきました。本書では、「コンセプトを創造する」という、フランスの哲学者ジル・ドゥルーズの言葉に着目して、広告と哲学の新たな可能性をとらえ直すことにしました。偉大な哲学者たちは魅力的なコンセプトを発明し、多くの読者(客)を獲得する卓越した広告マンでもあったのです。 若き俊英マルクス・ガブリエルが提唱する新実在論などの哲学の新しい潮流、ビッグデータを蓄積して人間の心と脳に接近する広告の趨勢、人類の未来予想も、本書のなかで探求しました。 さあ、ページをめくって、ほんとうの「哲学」をめぐる物語の旅へ出発しよう。
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5.0天皇の死後の呼び名を「諡号」という。しかし、その諡号のあり方も時代によって大きく変遷してきた。明治以降は、一世一元の制のもと、在位中の元号をもって呼ばれることになる。本書では、中国の周代に始まる廟号・諡号との比較から、日本への導入、変容の過程を辿り、独自の発展を遂げた日本の諡号制の全容を明らかにする。さらに、王朝交代がなく、「万世一系」とされる日本において諡号の果たした役割、天皇が古代から現代まで存続し得た理由についても考察する。 (目次から) 第一章 天皇家はなぜ存続してきたのか 第二章 諡号とは何か 第三章 日本の諡号の種類 第四章 日本における諡号制度の展開 第五章 諡号の変容――追号・遺諡の成立 第六章 南北朝の危機と諡号 第七章 漢風諡号の復活