国内小説作品一覧

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  • 十六夜橋
    4.5
    不知火(しらぬい)の海辺に暮らす土木事業家の主と彼をとりまく三代の女たち。遊女、石工、船頭……人びとがあやなし紡ぎ出す物語は、うつつとまぼろし、生と死、そして恋の道行き――。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 十六夜橋 新版
    5.0
    南九州・不知火(しらぬい)の海辺の地「葦野」で土木事業を営む萩原家。うつつとまぼろしを行き来する当主の妻・志乃を中心に、人びとの営み、恋、自然が叙情豊かに描かれる傑作長編。作者の見事な筆致で、死者と生者、過去と現在、歓びと哀しみが重なり、豊饒な物語世界が現れる。第三回紫式部文学賞受賞作品。
  • 石狩少女
    4.1
    明治末の北海道札幌、主人公・野村悠紀子は、文学を愛し、空を眺めることやリンゴ畑に出かけることが好きな女学生。彼女は人から多くの関心を持たれる一方で、偏見、勝手な噂、男子学生からの執着、決められた結婚、家族の無理解などに悩む。そんななか内地の親戚の家に行くことになるが…。北海道の自然も美しい、著者の半生を反映した1940年刊行の傑作少女小説。
  • 石狩川を見にいって
    -
    1巻1,760円 (税込)
     「石狩川を見にいって」は、スイスに住む二人の女性を描いたフィクション小説です。・・・タカシが事故死していたことを知らされた和佳子は、フランクフルト・オーダーに飛ぶ。そこでタカシが同性愛者であったと知らされる。帰途、ベルリンのテーゲル空港で、遅延になった同じチューリッヒ行き便を待つ妙子と言葉を交わす。そしてタカシの性の謎を追い、彼が愛した石狩川に思いを寄せる。スイスに住み着き、共同親権を得て独立した和佳子と、若くして勇敢に自分の人生を選んだ妙子の偶然の出会い・・・(著者はスイス在住)
  • 石川啄木歌文集
    3.5
    明星派の詩人として出発し、三行書きの短歌で歌壇に新風を吹き込み、〈大逆事件〉との出会いにより現実を凝視、明治という時代を考察して、結核と貧窮のうちに夭折した、天才詩人・石川啄木。非凡な才能で先駆的思想を所有した彼の歌集『一握の砂』『悲しき玩具』などから短歌200首、「性急な思想」「時代閉塞の現状」などエッセイ6篇、「はてしなき議論の後」「飛行機」ほか詩12篇を収録。
  • 石垣島であやかしカフェに転職しました
    4.0
    新卒OLの東山葉月は旅行先で途方に暮れていた。 勤めていた会社が、夜逃げ同然に倒産してしまったのだ。 更に追い打ちをかけるかのように不思議な存在に絡まれた葉月だったが、通りかかった中年男性の室井俊郎に助けられる。 彼によれば、葉月は『あちら側の住人』と意思疎通ができる『みえるひと』であるらしい。 俊郎がどちら側の住人も分け隔て無く接するカフェを経営していると知った葉月は、その仕事を手伝うことを申し出るが――。 南の島を、元OLが駆ける。こちら側と、あちら側の住人を繋ぎ、時に助けられながら。
  • 意識のリボン
    3.5
    母親を亡くした二十代の「私」は、「絶対に長生きするからね」と父に誓ったのに、交通事故に遭ってしまう。激痛の嵐の中、目を開けると二メートルほど下に自分の身体を見下ろしていて……。表題作ほか、姉妹、妻、母親――様々な女たちの視線から世界を切り取り、人生を肯定するあたたかさを感じさせる。著者新境地の全八編の短編集。
  • 石切り山の人びと
    -
    石切りの親方のむすこの権六は、いねむりの常習犯で、教室をずらかるのも得意だ。そんな彼が、東京から帰郷した予備役軍人の老大佐と孫娘みよの感化で、勉強し、働くようになる……。熊本の町近くの石切り山を舞台に、太平洋戦争下の人々の生活と子供たちの姿を、感動深く描いた名作。日本児童文学者協会賞・サンケイ児童出版文化賞・小学館文学賞受賞作。
  • 石塊の衢
    3.0
    トカラ列島に住む金城昇は、スキューバ・ダイビングの世界記録に挑んだ。しかし、記録に3メートルおよばず失敗した。手造りの深海用カメラに映った謎の一葉の写真を持って上京した金城は、消息を絶ってしまい、あとを追った恋人、和子も行方不明になってしまった。捜査にあたった坊門刑事は奇書「東日流外三郡誌」を知る。写真をめぐって凌辱と殺人が……。壮大なスケールで描く伝奇ロマン傑作!
  • 石黒くんに春は来ない
    値引きあり
    3.8
    学校の女王・京香に告白し振られた石黒くんが意識不明の重体で発見された。クラス全員 に失恋をバラされたショックによる自殺未遂かと思われたが、学校は知らん顔。しかし半年 後、名ばかりの偽善グループライン「石黒くんを待つ会」に、病院で眠り続けているはずの本 人が参加し大混乱に。〝復活〟は復讐の合図 !? 弱肉強食だった教室の生態系が崩れ出す。
  • 医師Kとの結婚
    -
    1巻1,144円 (税込)
    医学の道に進んだ者は、皆、優しい人間性を持った高潔な人格者達であると、頭から信じていたユリ子の人生は結婚を機に一転する。夫婦関係、親子関係、患者と医師の関係などすべての人間関係を上下関係としか見ない、人間性が欠落した夫。夫が軍医であったため、公職追放による貧困を余儀なくされ、第二子の堕胎と第三子を流産してしまう。何度も離婚や自殺を考えながらも、この結婚に賛成した父への思いと、結婚後間もなく産まれた子どもを父なし子にはしたくないという思いから、苦難や不幸に立ち向かい、夫との人生を貫こうとする姿を描き出す。

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  • 石ころのうた
    4.1
    石ころのように平凡な一少女であったわたしは、軍国主義のさなか、女学校を卒業して小学校の教師となり、天皇への忠誠を信念にすえ日々を過ごしていた。しかし敗戦による世の中の価値観の転換に激しい衝撃を受け、わたしは深い自己不信に陥った。そして教育者としても人間としても、女性としても迷いの中に入り込んでしまった――。戦中、戦後という時代の波にもまれ悩み苦しんだ青春期を振り返る長編自伝小説。
  • 医師たちの恋愛事情
    -
    フジテレビ系(木曜よる10時~)の話題のドラマ『医師たちの恋愛事情』の小説版。 大学病院を舞台に、それぞれの医師たちが「秘密」を抱えながらも、出世争い・恋愛・不倫・三角関係など、さまざまな欲望が渦巻く中で生きていく「医療ドラマ」と「恋愛ドラマ」が融合した「医療ラブストーリー」を描いて話題となったドラマの小説版。
  • 遺失の結末と彷徨える幽霊(ゴースト)たち ~編集者宮川雅は妥協しない~
    4.0
    ミステリ作家が残した解決編のない原稿。すべての違和感が繋がる作中作ミステリー! 宮川雅は崖っぷちの編集者。次にヒット作を出せなければクビも覚悟する彼女のもとに、ベストセラー作家・東雲飛翔の新作原稿が届く。嬉々として読むが、その原稿には解決編がなかった。宮川が担当するミステリ作家・平澤大吾とともに東雲飛翔の家を訪ねるが、東雲飛翔は密室での遺体となって発見されてしまい――。 ベストセラー作家の死の謎、遺稿の結末を巡り、現実と作品が入り交ざる作中作ミステリー! プロローグ 7 ゾンビ作家・ピーチメルバ・欠けた結末 9 隠し部屋・芋羊羹・シアン化カリウム 72 ネタ帳・シフォンケーキ・旧友 110 真相・プリン・アラモード・シュミレーション 161 ドライブ・月邑聖人・どら焼き 200 告白・継承・ムートン・ロートシルト 243 エピローグ 268 あとがき 274 水鏡月聖(みかづきひじり) 第27回スニーカー大賞銀賞を受賞し、『僕らは『読み』を間違える』(KADOKAWA)でデビュー。文学作品の解釈で描かれる青春群像劇が話題となり、『このライトノベルがすごい! 2024』(宝島社)にて新作5位に選出される。 著作に『白いドレスと紅い月がとけあう夜に』(KADOKAWA)がある。 ※この商品は固定レイアウト型の電子書籍です。 ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※お使いの端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。
  • 石に咲く花
    -
    カメラマンの国立敏夫は、ヨーロッパの裏町を写しまわり、強引な売りこみで海外で成功していた。日本を思い出させるものといえば、離婚した妻との間の娘・江利の面影だけだ。孤独なパリでのひとり暮らしをなぐさめるのは、娼婦のミレーヌ……。 女と夜を描き、現代のエゴイズムを鋭く抉る自選傑作集。
  • 石の血脈
    4.5
    光を恐怖する男女、狼男の暗躍、地下のピラミッド…失踪した新妻を探す隅田の周辺で、奇怪な事件が続発。やがて隅田は、ある場所に事態の謎を解く鍵が隠されていることに気づいたが…。

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  • 石の聲 完全版
    -
    芥川賞受賞後、苦しみながら構想した大長編『石の聲』。没後発表され、単行本として刊行された第一章、その後新たに見つかった第二章と第三章の一部、『石の聲』執筆の苦心と意気込みが伝わる編集者への書簡、作家になる前に綴った胸を打つエッセイ、作家からの追悼文を収録した、オリジナル決定版。
  • 石の下の記録
    -
    本作は戦後間もない頃に起こった「光クラブ」事件がモデル。この事件を題材にして、著者は戦後の虚無感というものをまざまざと描写していく。ひとつに縛られていた戦時中の価値観が崩壊し、目標が見えなくなった戦後という時代。そしてその時代に生きる若者たちの姿は、さまざまな価値観に溢れている今の時代にも案外通じるものがあり、ぐいぐいと物語に引き込まれてしまった。 (※本書は1995/5/1に発売し、2022/3/10に電子化をいたしました)
  • 石の蝶
    -
    昭和初年、飢饉と恐慌のふき荒れた時代に、吉原で若い生命をすり減らしていった遊女・さよ。貧困から品物のように売買され、閉ざされた世界から一歩も外へは出られず、一年中一日の休みもなく客をとらされた遊女さよ。傷つきやすい魂と肉体を備えた一人の少女の屈辱と絶望の半生をヒューマンなタッチで描く長編野心作。
  • 石の話 黒井千次自選短篇集
    3.0
    夫婦の間に流れた時間の持つ意味の落差を象徴的に捉えた表題作「石の話」、上司との関係にしこりを生んだネクタイをめぐる騒動を追った「首にまく布」、隣家の庭に出現したプレハブの子供部屋の日ごとの変貌がもたらす波紋を綴った「庭の男」等、家庭や職場に紛れ込んでくる違和を妙趣あふれた筆致で描いた9作品を収録。初期作品から近作まで、著者の歩みを辿る自選短篇集。
  • 石の来歴 浪漫的な行軍の記録
    4.0
    現実と非現実の交錯を描く芥川賞受賞作。石に異常な執着を示す男の人生。長男の死、妻の狂気、次男の学生運動、夢と現実の交錯のなかで描かれる奥泉光の芥川賞受賞作。他に「浪漫的な行軍の記録」所収――太平洋戦争末期、レイテで、真名瀬は石に魅せられる。戦後も、石に対する執着は、異常にも思えるほど続くが、やがて、子供たちは死に弄ばれ、妻は狂気に向かう。現実と非現実が交錯する、芥川賞受賞作「石の来歴」。兵士たちの、いつ終わるとも知れぬ時空を超えた進軍、極限状況の中でみたものは……。帝国陸軍兵士の夢と現を描く、渾身の力作、「浪漫的な行軍の記録」所収。
  • 石原慎太郎  短編全集 I
    値引きあり
    -
    1~2巻2,079~2,286円 (税込)
    研ぎ澄まされた「文学」の刃 1993年以降に発表された秀作を厳選! 【収録作品】 聖餐 山からの声 海からの声 空からの声 沢より還る 海にはすべて 青木ヶ原 わが人生の時の生と死 ブラックリング 生死刻々 生き残りの水兵
  • いしぶみ
    4.3
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 8月6日、いつもの朝だったはずなのに・・・原爆で未来を断たれた広島二中一年生の壮絶な哀しみの記録。
  • 碑・テニヤンの末日
    値引きあり
    -
    幕末から維新にかけての激動期に、剣の道ひとつに賭けた武士の人生の哀歓と誇りを描く「碑」。二人の若き軍医を主人公に、テニヤン島が敵襲を受けて陥落するまでの凄絶な日々を追う「テニヤンの末日」。異常性格で色気と欲気の餓鬼でありながら見事な厚物咲の菊作りに成功した後横死する老人と、その友人の堅気な人生とを対照させて描く芥川賞受賞作の「厚物咲」など7編。歳月の流れの中に浮沈する人間の運命を香気豊かに描く中山文学の代表作選。
  • イシマル書房 編集部
    3.9
    満島絢子は念願かなって神保町の小さな出版社にインターンとして採用された。しかし、当のイシマル書房は親会社から「半年で経営が改善されなければ他社に株を売却する」と最後通告を受ける――会社存続の危機に、石丸社長を中心に、理由あり作家、引退していた編集者、活版職人で絢子の祖父、元ヤンキーの営業マン、全国の書店員……など「小説」を愛する人々が立ち上がった。果たして起死回生のベストセラー小説は生まれるのか? 書き下ろし長篇。
  • いしゃ先生
    4.1
    「頼む、三年間だけお前の人生を私にくれ」――昭和10年、村長である父に懇願され、24歳で故郷の無医村の医師となった志田周子。しかし女性や近代医療に対する偏見は根強く、村人からは拒絶されてしまう。雪深き冬、襲いくる戦火、そして東京にいる想い人との恋――過酷な運命にも負けず、僻地医療の先駆けとなった実在の女医を描いた、涙と感動の長編小説。映画「いしゃ先生」の原作本。

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  • 移植医たち(新潮文庫)
    4.2
    目の前で失われてゆく命を救いたい。臓器移植を学ぶために渡米した男女三人の医師を待ち受けていたのは、過酷きわまりない現場だった。時間との闘い、そして拒絶反応。幾つもの笑顔と出会い、数え切れぬ苦さを噛みしめ、彼らは帰国。北海道で専門外科を立ち上げる。だが、日本に移植医療を根付かせるのは想像以上に困難だった。徹底取材の上に築かれた、圧巻の人間ドラマ。(解説・海堂尊)
  • 異色の恋 母娘ママ友
    -
    1巻990円 (税込)
    介護施設のデイサービスに通う厚弥季春は、施設のスタッフである夏季と、ほのかに惹かれ合っていた。夏季には三人の子どもがいたが、上の娘二人と末の男の子の年が離れていた。そのため、上の娘の子どもたち、つまり孫たちと自分の末子の年が近く、夏季は娘たちとママ友でもあった。90歳の季春と52歳の夏季。年齢を重ねた者同士の、豊かな絆を感じさせるプラトニックな関係を描いた小説。
  • 石よ哭け
    -
    1巻924円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 墓石にまで、畜生・奴などの戒名を刻むとは……仏教にさえある部落差別。著者は、その実態を悲しい怒りをもって刻む。

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  • 石を置き、花を添える
    4.5
    1巻1,672円 (税込)
    ウォーキング途中の道端に置かれた石と、添えられた花。埋められている「なにか」――問いは残されたまま「わたし」の記録は記憶を辿り、老いと死への思索に漂う。清冽なる本格小説集。
  • 石を抱いた樹(上)
    -
    1~2巻660円 (税込)
    巨木は、地中深く、石を抱いているものだ。……名門・布施学園の理事長・布施英之は、樹木を愛し、学園のマンモス化により、緑が失われていくのを憂えていた。折しも20年の歳月を経て、敗戦の混乱のうちに、生き別れた息子が姿を現わす。大地にしっかり根を張ろうと、父と子それぞれに歩む道を描く、感動の長編問題小説。生き別れた息子との再会、親子の運命……水上文学のロマンチシズムの源泉がここにある!
  • 石を黙らせて
    3.5
    1巻1,771円 (税込)
    名も知らない女性の人生を、尊厳を傷つけた。 過去の強姦を告白し、婚約者と家族から断絶された男は、 謝罪のために事件を公表し、被害者探しを思い立つ。  せめて罰を受けさせてくれ 罪とはなにか。その罪に許しはあるのか。 『死にたくなったら電話して』の著者が突きつける、このうえなく深い問い。 「謝るというのはある種傲慢な行為であって、自分の本来の気持ちばかりがどうしても滲み出てくる。 それを含めて書いているのが巧みだと思った」           高山羽根子 「性被害については、どうしても被害を受けた女性側が語る立場に置かれることが多い。男性側がポロッと発語することで露わになってしまうもの、発語した瞬間に生じる社会との摩擦といったものがちゃんと書かれている点を最大限に評価したい」           倉本さおり 「この作品には、出来事を終わらせないことの倫理観はあった」           矢野利裕
  • イジ女
    値引きあり
    3.5
    意地悪な女、意地っ張りな女、イジイジした女、イジらしい女、イジくる女……世の中には「イジ女」がたくさんいる。女性の悪意を書かせたら随一の著者が、女社会のリアルシーンをこれでもかと描き込み、チクチクする気持ちを炙り出す。怖くて楽しい短編集。
  • いじめ裁判~生きていてくれてありがとう~
    -
    社会問題になっている「いじめ」問題は子供だけの問題では無く周りの大人も大切。 裁判方式でお互いの気持ちや考えた方を語り合うことで、「いじめ」の見えない箇所が 表現される内容の小説です。 子供も大人も「いじめ」に対して深く考えさせられる作品です。
  • いじめ14歳のMessage
    4.0
    1巻473円 (税込)
    第18回パレットノベル大賞審査員特別受賞作。14歳の著者が学校でのいじめ体験を基にえがいた小説。ごく普通の中学2年生の彗佳は、イジメられていた同級生をかばったせいで陰湿ないじめを受けるようになり…。  多数の応募作品のなか、今にも消え入りそうな手書きの原稿が、14歳の著者が実際に乗り越えた「小学6年生の時のクラスで受けたイジメ」、「中学校での部活内イジメ」をモチーフにいじめられっ子の悲痛な日常を描いたこの小説だった。文章力や構成力に幼さは目立つものの、大人には決して描くことのできない学校現場からの生の叫びが聞こえてきたのだった。これは、大人が押しつけたいじめに対する建前論を語った本ではない。なぜ、いじめがいけないのか、どうすれば相手を思いやれるのかを。たった14歳の著者がこの小説を通して読者に訴えかけてくる。「いじめなんかに負けないで! 自分を見失わないで」というメッセージを送ってくる。著者と同世代の読者には、同世代だからこそ持てる同じ視点の言葉に共感し、人間の心のあり方を考える材料となるに違いない。

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  • イジメに負けるな
    -
    1巻990円 (税込)
    イジメの加害と被害は、子ども同士に限らない。学校の先生が加害者となっているケースもある。それをキャッチしているのは被害者の子どもだけというところに、問題の根深さがある。教師と生徒という異議を唱えづらい関係の中で、イジメは「存在しない」ものとされてしまう。しっかりと監視して報告すべき人に自覚がないという根本問題も含めて、イジメの被害者側から心情を吐露した物語。
  • いじめへの反旗
    3.0
    アメリカで生まれ育ったユーこと小野田雄一郎。父親の仕事の都合で帰国、地域で有名な進学校の中学二年に転入した。二重国籍者として日米の教育の違いに戸惑う日々がつづく。ある日、仲良くなった級友が校舎の屋上から転落死した。学校側は自殺を隠蔽しようとするばかり。いじめによる自殺に違いないと見抜き、ただ独り正義の闘いを開始する。社会派サスペンスの旗手がいじめ問題に挑んだ迫真作。
  • イジメられっ子の僕が愛を知った真夜中に
    -
    1巻990円 (税込)
    「僕は人間がキライだ」 気が弱く、臆病なうえに、勉強も苦手で体臭も臭い僕はクラスでいじめられている。家に帰れば毎日のように両親の喧嘩を目の当たりにし、心は閉ざされるばかり。 そんなある日、家での騒動をきっかけに僕の心に微かな希望が見出されて……。 子供の苦悩を繊細に描いた、自分に隠された本音と向き合う葛藤の物語。 森田亮介(もりた りょうすけ) いつの世にもイジメは存在する。人類の永遠のテーマなのではないだろうか? 昨今はSNSの発達によりさらにイジメは陰湿化している。その原因を自分の体験を通して本著で書いたつもりである。本著に用がないのが一番望ましいが、もし、同じ悩みを抱えている親子がいたら読んでいただきたい。読者の一助になることを心から念ずる。

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  • いじめられっ子ノラ
    3.0
    1巻1,500円 (税込)
    実在の少女・典子の告白をもとに描く、「いじめ」とたたかった女子中学生と不思議な猫たちの物語。学校では友だちや上級生だけでなく、教師からもいじめぬかれ、安らぎのあるはずの家庭でも、両親が離婚し、幼児期から激しい虐待を受けて育ってきた典子。図書館の本と、放送室で聴ける音楽だけを楽しみに、けなげに生きる典子に否応なくつづくいじめは、典子が耐えれば耐えるほどに、エスカレートしていく。しかし、あるときを境に、典子はがぜん強くなる。もうやられっぱなしの典子ではなくなるのだ。その典子をまるで援護するように、街のノラ猫たちが典子をいじめた者たちを追い詰め、恐怖におとしいれる。給食にチョークの粉をまぜられ、トイレのモップで顔を拭かれ、お金を要求され、などは現実に典子に行われたこと。もしも自分が典子だったら、どこまでたえることができるだろうか? いじめる者の醜さ、弱さ、いじめられている者の悲しみがわかる本。
  • 「いじめ」をめぐる物語
    4.0
    いじめを受けた側、いじめた側、その友だち、家族、教師……。「いじめ」には、さまざまな“当事者”たちがいる。7人の人気作家が「いじめ」をめぐる人々の心模様を競作。胸の奥にしずかに波紋を投げかける、文庫オリジナルアンソロジー。
  • 「いじめ」をめぐる物語 早穂とゆかり
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 「いじめ」をめぐる物語 サークルゲーム
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 「いじめ」をめぐる物語 空のクロール
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 「いじめ」をめぐる物語 20センチ先には
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 「いじめ」をめぐる物語 明滅
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 「いじめ」をめぐる物語 メントール
    -
    1巻330円 (税込)
    「いじめ」をテーマにした短編を収めた競作アンソロジー『「いじめ」をめぐる物語』から著者別に制作した電子版オリジナル短編。 ※文庫版『「いじめ」をめぐる物語』を底本とし再制作したものです。
  • 聖者の行進 伊集院大介のクリスマス
    3.7
    藤島樹(いつき)が20年ぶりに再会した「巨大なドラッグクイーン」ジョーママは、客を狙った恐喝事件に悩んでいた。樹がつとめていたころは一世を風靡したゲイクラブだったが、いまは経営難に陥っている。ゆすりの裏に重大な秘密があると直感した伊集院大介は、クリスマスの六本木へ向かう。名探偵シリーズ第12弾!! (講談社文庫)
  • 六月の桜 伊集院大介のレクイエム
    4.3
    同級生から陰湿ないじめを受けている11歳の少女・桜子は世間から孤立して生きる大金持ちの老人・津坂と満開の桜の木の下で出会う。孤独を分かち合う2人は、やがて禁断の恋に落ちていく。しかし年齢差66歳の許されざる恋は、次々と不吉な事件を呼び起こし……。伊集院は少女を救い出すことが出来るのか!? (講談社文庫)
  • 異常快楽殺人者~若き法医鑑定人の事件簿~
    3.0
    都内の住宅地で、白昼、主婦を狙う連続殺人が起きた。犯人は主婦を絞殺するのみで、盗難や凌辱した痕跡は皆無。ただ、現場の絵画や花、死体の一部に奇妙なペインティングが残されていた。このペイントが物語るものは? 犯人像が見えないまま、事件を鑑定した法医学教室に謎の電話が……。身近に潜む異常犯罪の闇の部分にメスを入れる、戦慄の問題作!
  • 異常者
    3.0
    異常者に拉致された検事の妻の変心は何故か? 男の血は熱く、哀しい――東京地検検事の妻が、白昼、異常者によって拉致され、陵辱の限りを尽される。遅々として進まぬ捜査に、業を煮やした検事は、一匹狼の調査屋・千年道士に助けを求めた。事件の想像を絶する成り行きが、千年の魂を震撼させた。千年は、深夜の阿蘇山麓へ、香港の暗黒街へと、苛烈な調査行を続けていったが……。
  • 異常探偵  苺さん殺人事件
    3.0
    スーパーのレジ打ち主婦とへっぽこ美青年の捜査劇!? ある夜、禁忌の性癖を抱えた女性「苺さん」の遺体が発見された。警察は自殺と処理する中、異常事件専門のプロ(?)達が動き出す。被害者、犯人、追っ手もみんな〝異端者〟で……笑いと背徳の先に、優しく涙が胸を打つ、新しい探偵物語。『異常探偵 宇宙船』より改題。短篇「街のお墓」収録。 「無職ということですか?」 「無職? バカな。無職の少年探偵なんて居ないでしょ? 少年探偵なんだから、仕事は少年探偵ですよ。だから無職じゃないでしょ?」 (本文より)
  • 異常手口 捜査前線
    -
    シングルマザー刑事の 相棒(バディ)は元マル暴! 死体に化粧をする連続殺人犯の正体は!? 警察ハード・サスペンス! 元マル暴で〈不死身刑事〉と呼ばれた警視庁捜査一課警部補の有働力哉。 町田のOL・布施香織が殺された事件捜査で、町田署強行犯係の保科志帆と相棒を組むことに。 OLの死体は損壊されたうえに化粧を施されていた。志帆は有働の強引な手法に困惑しつつ捜査を始めるが、恋人の東大出の 官僚やストーカー司法浪人生ら容疑者にはそれぞれ強固なアリバイが…。
  • 異常の門
    -
    夢殿轉(ゆめどのうたた)──元公儀隠密「地の七」、実は29年前に誘拐された、琉球国中山王の嫡子・伊舎堂(いさどう)王子。将軍家息女・清姫を犯した疑いで、浜御殿の地下牢に幽閉されること2年。鮮やかな手口で脱出に成功した轉は、異国船の財宝をめぐる天皇帖・大奥帖争奪戦の真っ只中へ。スーパー・ヒーロー眠狂四郎を彷彿させる美剣士・轉を中心に繰り広げられる、凄絶な死闘と妖艶なエロチシズム。圧倒的迫力の伝奇ロマン巨編!
  • いじわるサディスト
    -
    高校3年生の愛里が出会ったのは、美大生の謙。しょっぱなからドSで俺様全開の謙に第一印象は最悪。しかも、お酒を飲んで寝ちゃった愛里は謙に下着姿の写真を撮られ…誰にも見せないという交換条件で、なかば強引に謙の絵のモデルをすることになった愛里は――。
  • 意地悪ダーリン
    -
    イケメンサッカー少年・ガクは、高校では超のつく有名人。メイは、何故かそんな彼のイジメの標的にされてしまうのだが、ある日、突然キスされて…? もう止められない、最上級のドキドキラブ!!
  • いじわるペニス
    -
    1巻528円 (税込)
    3年間を捧げた同僚に振られて、29歳の私は会社を辞めた。彼は同じ会社の別の女と結婚したのだ。あの時から、私は、普通の恋愛というものから、なるべく遠ざかるように生きている…。勃たないウリセンボーイに募る想い、哀しいため息、膨らむレディースローン。最後に二人を結ぶのはお金?それとも愛?このまま、私はどこに行ってしまうんだろう…。

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  • 異人たちとの夏(新潮文庫)
    4.1
    妻子と別れ、孤独な日々を送るシナリオ・ライターは、幼い頃死別した父母とそっくりな夫婦に出逢った。こみあげてくる懐かしさ。心安らぐ不思議な団欒。しかし、年若い恋人は「もう決して彼らと逢わないで」と懇願した……。静かすぎる都会のひと夏、異界の人々との交渉を、ファンタスティックに、鬼気迫る筆で描き出す、名脚本家山田太一の独自の小説世界。第一回山本周五郎賞受賞作品!(解説・田辺聖子)
  • 異人類白書
    -
    1巻495円 (税込)
    置いていたはずのものが見つからないのも、電話が混線して遠い声が聞こえるのも、塗りたてのペンキに手形がついているのも……すべては「異人類」のせいだった! とぼけた博士とお茶目な助手が、まだ見ぬ異人類を求めて奔走する。連作ユーモア短篇小説集。 ●浅暮三文(あさぐれ・みつふみ) 小説家。第8回日本ファンタジーノベル大賞最終候補を経て、1998年第8回メフィスト賞『ダブ(エ)ストン街道』でデビュウ。2003年第56回日本推理作家協会賞を『石の中の蜘蛛』で受賞。他作品に『実験小説ぬ』『ぽんこつ喜劇』、エッセイ『おつまミステリー』など多数。著作はイタリア、韓国で翻訳され、中学校教科書に採用された。日本文芸家協会、日本推理作家協会会員。
  • 王立士官学校の秘密の少女 イスカンダル王国物語
    2.8
    王立士官学校≪黒の門≫。全土から集まる優秀な生徒たちの中に華奢な美少年が一人。イェレミアス・リーヴライン──真の名はアリシアという。その正体は少女だった。 アリシアは入学早々、有力子弟の一派に目を付けられてしまう。立身出世が約束される学園生活。正体を隠しつつ無事卒業しなくてはならない。 だが彼女にも心強い仲間が。常に寄り添う従者ジークハルトに、腕の立つ少年ユスフ。そして彼女自身にも秘めた才能があって? 陰謀渦巻く壮大な学園ストーリー開幕!
  • いすみ写真館の想い出ポートレイト
    -
    祖父が遺した「いすみ写真館」を継ぐこととなった駆け出しのカメラマン・透。彼には不思議な力があった。“裸眼でファインダーを覗くと過去の写真を撮ることができる”――。扱いを間違えれば、とても危険なその力を、お人好しの透は人助けのために、少しずつ使うことに決めた。無くしたものを探すために。疑惑の真相を調べるために。消えた少女を見つけるために。写し出された人々の笑顔と、時には涙に触れながら、彼はシャッターを切り続ける。
  • 伊豆急「リゾート21」の証人(十津川警部シリーズ)
    -
    東京の資産家の女性が、自宅に押し入った強盗に刺殺された。十津川警部は、半年前に結婚したばかりの年下の夫・中西遼を疑う。彼には、過去にも年上の前妻の不審な交通事故死により、10億円の遺産を受け取った過去があった。中西は犯行を否認したまま、状況証拠のみで逮捕される。だが、犯行当日の伊豆急「リゾート21」車内を精緻に描いた絵に中西らしき人物がいて……。十津川警部が鉄道乗車の鉄壁アリバイ崩しに挑む長編旅情ミステリー。
  • 何処へ(1)
    -
    東北A町の中学校へ、英語教師として、東京から赴任してきた伊能琢磨は、駅に降りた早々、おきゃんな芸者・才太郎の胃痙攣を看病させられた。地方文化の向上を志してきた知性の人・琢磨の心は動揺する……。映画化、テレビドラマ化もされた国民的作家・石坂洋次郎の代表作。全2巻。
  • いずこより
    5.0
    「出家遁世と放浪は、いまや私のもっとも深い憧れとなって、心をそそのかしてくる」(本文より) 明るくのびやかな少女期から、短い結婚生活を経て、家も子供も捨てて奔った激しい恋。やがて自立の道を求めて一途に文学に志し、いつしか出離の想いに促されるまで。自立する女の新しい生き方を自ら切り拓いてきた著者が、その波乱の半生を鋭い自己凝視で綴る自伝小説の傑作。
  • 伊豆の踊子
    3.7
    孤独な生い立ちの20歳の主人公は、伊豆の峠で旅芸人の一行と出会った。花のように笑い、無邪気に自分を慕う踊子の薫や素朴な人々と旅するうち、彼の心はやわらかくほぐれていくのだった。淡く、清冽な初恋を描いた名作「伊豆の踊子」、「十六歳の日記」など初期の短篇5編を収録。
  • 伊豆の踊子(新潮文庫)
    4.2
    旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然にも芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まった――。若き日の屈託と瑞瑞しい恋を描いた表題作。ほかに「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」を収録。(解説・竹西寛子、重松清)※三島由紀夫による解説は収録しておりません。
  • 泉鏡花 現代語訳集19 河伯令嬢
    -
    【あらすじ】 昨年、能登の外浦を、半島の奥へ入ろうと思って歩きました時、まだそのほんの入口ですが、羽咋郡の大笹の宿で、可心という金沢の俳人の記した「能登路の記」というのを偶然読みました― 寝床の枕元の、袋戸棚にあったのです。「色紙や短冊などもあるから、ちとご覧ください、」と宿の亭主が言ったものですから― だいぶ、相当に古びていました。その仮綴じの表紙を開けると、題に並べて、「大笹村、川裳明神の由来。」と記してあります。川裳明神…わたしはハッと思いました― 職人、飾り師の上手である小山夏吉は、筆者と炬燵で差し向かい、こう話した。 そして続けて、彼が十七の時に遭遇したという、美しい少女との哀しい事件、さらにその後体験した霊妙不可思議な出来事とを物語ったのであった。
  • 泉鏡花 現代語訳集21 神鑿(しんさく)
    -
    【あらすじ】 香村雪枝が七つの時、書記官だった父が、巡回先の飛騨の山間の村から、美しい二十くらいの女の彫像を持ち帰った。 重ねた両手が、ふッくりしていて、肩が揺れると、ころりん、ころりんとそれは実に、何とも微妙な音がして幽かに鳴った。 その像が目にも心にも身体にも焼き付いて離れなかった雪枝は、後に彫刻家となる。 あの土地には私の師匠がいる、是非とも訪ねたい―と、信者が善光寺、身延山へ巡礼をするほど切実に願っていたが、いざ、実際、という時、信仰が鈍って、遊びの旅行になった。 婚礼をしたばかりの夫婦連れとして来たのである。 それが祟ったのか、夕暮れ時、仮小屋のようなみすぼらしい小店を覗いて、来世の契りの有無を賭けるための賽子を買い求めた時、隣に袖を並べている新婦の姿が、ずッと離れて遥かな向こうへ… そして、城跡の天守に棲む怪しいものから、女を返して欲しければ、その身代わりとなる美しい像を刻んで差し出せ―との要求を突き付けられたのであった。
  • 泉鏡花 現代語訳集20 菊あわせ・小春の狐
    -
    【菊あわせ-あらすじ】 親の墓も今はない故郷へ遊びに来た穂坂一車は、帰京する日の朝、「もう一度、水の姿、山の姿を見に出かけよう。」と座敷を出かかった時、女中から来客の知らせを受けた。 「香山の宗参、」との名を聞き、あまりに思いがけないことに、一車は真昼に碧い星を見る気持ちで、その僧形の客を隣の上段の間へ招じた。 昔の思い出話の中で、忘れていた、幼い頃の、町内の美しい娘との出来事を聞かされた一車は、突然、ぞッと、肩をすくめると、「今度は私の話をお聞き下さいまし」と語り出す。 それは、数年前の旧暦九月九日、重陽の節句、菊の日に、浅草の観世音で出逢った、危なく、怪しく、そして美しい女のことであった― 【小春の狐-あらすじ】 村はずれ、軒から道へ出て、乱れた髪の、紺の筒袖を上っぱりにした古女房が、小さな笊に盛られた、真っ黄色な茸を覗いている。 トもう一人、その笊を手にして、服装は見すぼらしく、顔も窶れているが、姿のやさしい、色の白い二十くらいの女。 「そうですな、これでな、十銭下さいまし。」という売り手の若い女に、「えッと気張って。…三銭が相当や。」と、古女房は笊を引っ手繰るのと同時に、すたすたと土間へ入って行く。 あれだけの茸が、たった三銭―気の毒に思いながら、私は腕組みをしてそこを離れた。 「御免なさいまし。」と背後から、足音を立てず静かに来て、早くも慎ましやかに前へ通る、すり切れ草履の踵に霜。 「ああ、姉さん。姉さんの言い値くらいは、お手間賃を上げます。どうかさっきの茸のありそうな所へ案内して下さい、…」私はうっとりしてそう声を掛けた。
  • 泉鏡花 現代語訳集22 星女郎
    -
    【あらすじ】 以前何度か上り下りしたが、その後は長年麓も訪れていない倶利伽羅峠を歩いてみようと、急坂を上ってきた境三造は、ふと出足を堰き止められた。 路の左右と真ん中へ、三本の竹を立て、それらの間に荒縄を結い渡した縄張は、明らかに通行止めの印である。 さてどうしたものか―と逡巡する三造の目の前に、坂の上から落ちるようにして、ぬッくと立ち止まったのは、異形の面を被った、四十あまりの筋骨逞しい一人の山伏で、面をつけた訳と、なぜ盲滅法に峠を駆け下ってきたか、さらに近頃近隣で囁かれている噂について話し始めた。 今、峠の一軒だけ残った古家には、世にも美しい女が住んでおり、その姿を見たものは命がないと言う。 これを聞いて、山伏と一緒に今来た道を戻ろうかと迷った三造だが、その残った家が思い出深い鍵屋という休み茶屋だと聞き、初志通り峠を越すことにした。 やがて鍵屋へ辿り着いて懐かしそうに進み寄ると、門口に、すらりと草に横になり、膝を折って伏せった美女の姿。 そしてその夜、三造は怪しい体験をするとともに、二人の女の数奇な身の上を聞かされるのである。
  • 泉鏡花『高野聖』を読む(文芸漫談コレクション)
    -
    「二〇世紀のゼロ年代は日本の近代文学史のひとつのエポックです。」(奥泉)。今回は20世紀を目前に発表された、泉鏡花の『高野聖』を読む。 芥川賞作家と希代の仕掛人が捨て身でおくる“漫談スタイル”の超文学実践講座。本電子書籍は、文芸誌「すばる」2015年1月号に掲載された作品の電子版シングルカットです。
  • 和泉式部日記
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 弾正宮を喪い、人の世を「夢よりもはかなき」ものと観じ、頼りない式部の心に、四月(うづき)青葉の頃、弟宮帥(そち)宮との恋が始まる。「あやしかりける身のありさま」と嘆く身も、五月雨、七夕、紅葉やがて雪の頃と季節が移り、交わす心持も深まる。南院に迎えられるまで十ヵ月余の恋の哀歓を、贈答歌を骨子につづる。黒川家旧蔵の寛元本を底本に、「和泉式部日記は藤原俊成の作」とする川瀬一馬氏の校注になる「日記」。
  • 泉はかれず
    5.0
    一代で堀江酒造株式会社を築き、大阪の財界でも女傑でとおっている堀江ギンは、孫娘の晴子に早くも結婚の相手をみつけるのに、夢中だった。当の晴子は、まだ学生だから、将来の夢と考えている。しかし、堀江家は、代々、女が家を継いで発展してきたから、晴子にもいい養子を、というギンの持論で、ともかく、晴子は見合いをした。相手は、汽船会社の重役のぼんぼん。奇妙なことに、その青年よりも、ちょっと変わっていて口の悪い脇村のほうが、晴子には好ましく印象づけられた。そして、だましうちの見合いよりも、晴子に瓜二つの美しい弓子の登場が、彼女の心を強くゆさぶった……。
  • 出雲神話論
    3.0
    1巻3,762円 (税込)
    【担当編集ノート】三浦佑之さんといえば、大ベストセラー『口語訳 古事記』の著者にして現代古事記研究を牽引する人です。お嬢さんの三浦しをんさん曰く「コジオタ(古事記オタク)」。その三浦さんの主張の核心こそ「『記紀』の呪縛からの解放」です。簡単にいえば「多くの人は『古事記』と『日本書紀』を似たようなものと考えがちだが、それは大きなまちがい。ふたつの書物はまったく別の意図をもって編纂されたと考えるべきで、その証拠が出雲神話とよばれるものである」ということ。古事記は、上・中・下の3巻から成り、神々のことは上巻において大河小説のように語られます。そのなかで、出雲神話と呼ばれる部分はおおむね以下の部分です。1)アマテラスの弟スサノヲが高天の原を追放され、出雲の国の肥の河の上流にやってきて、コシノヤマタノヲロチを退治し、生贄になって喰われるはずのクシナダヒメ(櫛名田比売)を助けて結婚し、子孫が繁栄する話。2)スサノヲから数えると7代目にあたる子孫オホナムヂが傷ついたウサギを助けたり、命を狙う兄たちから逃れて根の堅州国に行くなどの試練と成長を語る冒険物語。3)オホナムヂがなぜかスサノヲの娘スセリビメと結ばれ、スサノヲからのさまざまな試練を克服し、最後には、スサノヲのもつ呪宝を奪いスセリビメを連れて地上にもどる話。4)逃げるオホナムヂに向かってスサノヲが「大国主」となって地上を支配しろと祝福し、オホナムヂは地上にもどって兄たちを追い払う。スサノヲのことば通りにオホクニヌシとなって地上の主として君臨する話。5)地上の王となったオホクニヌシと女たちをめぐる物語、および国作りを助ける神の話。オホクニヌシとその子孫たちの栄華。じつはこのほとんどが『古事記』のみにある記述であり、『日本書紀』の正伝(書紀の編者が、正統な伝えとして採用した本文)には存在しないのです。なぜ『古事記』にだけ出雲神話があるのか、またそれに続く、俗に「国譲り神話」と称される出雲の滅びの物語にはなにが隠されているのか? ここに徹底的に焦点を絞りながら『古事記』神話、ひいては古代における日本列島の姿を考えてみたいというのが、三浦さんのもくろみです。本書は三浦さんの古事記研究生活50年余の総決算ともいうべき一書です。広く江湖の諸子に問うしだいです。
  • いずれ死ぬ君のために
    -
    1巻1,430円 (税込)
    小説嫌いの20代OL”瑞月”は、勧められてSNSの140字小説に出会い、読み進めながらふとある思いに駆られる。「……この人は私の父では?」 たった140字に感動を込めた、方丈海の令和”新・文学”!
  • いずれすべては海の中に
    4.0
    最新の義手が道路と繫がった男の話(「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」)、世代間宇宙船の中で受け継がれる記憶と歴史と音楽(「風はさまよう」)、クジラを運転して旅をするという奇妙な仕事の終わりに待つ予想外の結末(「イッカク」)、並行世界のサラ・ピンスカーたちが集まるサラコンで起きた殺人事件をサラ・ピンスカーのひとりが解決するSFミステリ(「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」)など。 奇想の海に呑まれ、たゆたい、息を継ぎ、泳ぎ続ける。その果てに待つものは――。静かな筆致で描かれる、不思議で愛おしいフィリップ・K・ディック賞を受賞した異色短篇集。 アーシュラ・K・ル=グウィンや、ケリー・リンクの作風を受け継ぎながら、彼女自身の不屈の声が全面に響いている。 ――〈カーカス・レビュー〉 幻想的な要素を含みながら、同時に、現実にある身近な喪失と痛みに根ざしたほろ苦い物語だ。この物語には、美しい繊細さがある。思索的(スペキュレイティヴ)な要素で読者の頭を殴ることはなく、物語の多くの側面を行間に残している。ピンスカーはサブテキストを非常に巧みに扱い、ページ上ではひとつの物語しか描かれていないが、読者にはふたつの完全な物語が提示されている。 ――A・C・ワイズ(作家) 【短篇集として】 2020年度フィリップ・K・ディック賞受賞作 2020年度ローカス賞短篇集部門候補作 2020年度世界幻想文学大賞候補作 【収録作品一覧】 「一筋に伸びる二車線のハイウェイ」(2015年度ネビュラ賞短篇部門候補作) 「そしてわれらは暗闇の中」 「記憶が戻る日(リメンバリー・デイ)」 「いずれすべては海の中に」(2017年度ネビュラ賞短篇部門候補作) 「彼女の低いハム音」 「死者との対話」 「時間流民のためのシュウェル・ホーム」 「深淵をあとに歓喜して」(2014年度シオドア・スタージョン賞短篇部門受賞作、ネビュラ賞中篇部門候補作) 「孤独な船乗りはだれ一人」 「風はさまよう」(2018年度ヒューゴー賞中篇部門候補作、ローカス賞中篇部門候補作、ネビュラ賞中篇部門候補作) 「オープン・ロードの聖母様」(2016年度ネビュラ賞中篇部門受賞作、ヒューゴー賞中篇部門候補作、シオドア・スタージョン短篇部門候補作) 「イッカク」(2020年度ローカス賞中篇部門候補作) 「そして(Nマイナス1)人しかいなくなった」(2016年度ヒューゴー賞ノヴェラ部門候補作、シオドア・スタージョン短篇部門候補作、ローカス賞ノヴェラ部門受賞作)
  • 異世界? いかねぇよ。
    -
    朝起きたら「そいつ」がいた。羽の生えた身長10センチのちんちくりん(妖精)。 「では勇者様、いざ異世界へ行きましょう!」 「いかねぇよ」 この問答は何度繰り返せばいいんだろう? 夢も希望も好きなものも『ない』高校2年の俺が頑なに異世界行きを拒む理由。そんなに理解できねぇか? 異世界転生っぽい日常っぽい青春群像劇っぽい茶番劇。 「白色黒蛇的落語」最新譚 今、壮大な冒険が始まらない。 NovelJam 2018秋 出場作品
  • 異世界居酒屋「げん」
    4.0
    1~2巻819~850円 (税込)
    累計500万部を突破した大人気シリーズ『異世界居酒屋「のぶ」』の公式スピンアウト『異世界居酒屋「げん」』の小説版の文庫化です。関東某所で店を開いていた居酒屋「げん」は、ある日突然、店の出入り口が異世界と繋がってしまった。一時は店を閉めようとしていた店主の葦村草平だったが、娘のひなたと、その恋人である榊原正太郎と共に、異世界で店を続けることを決める。異世界の人々は美食家が多いが、ハンバーグや肉じゃが、カレーうどんなど、初めて味わう料理に魅了されていく。酒と料理が縁を繋ぎ、集まる人々の物語を紡いでいく、異世界グルメファンタジー! 待望の文庫化です。さらに文庫版特典として、「げん」のキャラクターが「のぶ」のキャラクターたちと邂逅する書き下ろし短編も収録。 ※本書は2022年4月に刊行した単行本『小説 異世界居酒屋「げん」』を文庫化したものです。
  • 異世界駅舎の喫茶店
    3.8
    1~2巻715~748円 (税込)
    電車に乗っていたタクミが目を覚ますと、蒸気機関車の中だった。行き着いた終着駅の駅長によると、ここは地球とは少し違う世界で、まれに汽車が異なる世界から迷い込んでしまうらしい。戻る方法が見つかるまで、終着駅で喫茶店「ツバメ」を営むことになったのだが、その料理は「不思議な絶品」と評判を呼び……。心温まる、料理ファンタジー。
  • 異世界温泉郷 あやかし湯屋の嫁御寮
    3.6
    いやなことがあっても、お風呂に入ると癒される――。そんな思いで一人、温泉旅行をしていた凛子。ところが目が覚めると不思議な温泉街で狗神と婚礼をあげたことになっていた! 元の世界に戻るためには手切れ金を貯めて離縁しなければならないと言われ、夫である狗神が営む湯屋で下働きをすることに。様々なあやかしが訪れる湯屋・高天原で凛子が出会ったのは…?
  • 異世界科学者
    -
    1巻990円 (税込)
    2642年7月、人類は滅んだ。 その結末を変えるためにワープした私は、未知の宇宙空間に投げ出されてしまう。 全宇宙、時間、空間を超えた長編物語の幕が上がる――。

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  • 異世界縄文タイムトラベル
    5.0
    1巻1,056円 (税込)
    笑いあり、涙あり、友情あり 現代に戻れる日を信じ、力強く生き抜く青年たちを待ち受けていた、驚愕の真実とは。 閃光の先は何と縄文時代! ! 「一度あることは、二度起こりうる。だから、きっと帰れる。」 毎年「ワケアリ」な青少年たちが開催するサマーキャンプは、今年も変わらず静かな夜を迎えていた。 しかし、そこに一線の閃光と激震が起こり、事態は一変する。 うっそうとした茂みの中の野生のイノシシ、原始人との闘い…もしかして、タイムスリップ!?

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  • 異世界転移者のマイペース攻略記
    3.0
    パワハラ上司から理不尽に責められ、現実逃避をするかのようにMMORPGにログインした主人公。ゲームの世界を楽しむはずが、気がつけば1,000人の見知らぬ人々と共に異世界に拉致されちゃった!? 与えられた特典でグローセ・ヘンドラーという新たな自分を手に入れ、チートスキル【通信販売】を使い商人を目指すことに。異世界ナビゲーターの美女インスや、オーガ族の美少女リーシア等ともに異世界生活をマイペースに楽しむけど……!?
  • 異世界転移 世界自然遺産の島 ─ボニンアイランド“母島”─
    -
    1巻1,188円 (税込)
    はじめて母島を開拓した折田家の足跡を小説仕立てにするとともに、二十年ぶりに島を訪れた旅を記録したことで世界自然遺産の島の総括的紹介も含む多層的な作品となった。正確さ、実証性を重視しつつ、島の自然や生き物、島の歴史への熱い想いが感じられる。小説とドキュメンタリーが巧く同居しリアリティーに富んだ本書は、小笠原を訪れる人により深い理解と啓蒙を与えるだろう。
  • 異世界転生してチートもらったのに、将棋ですべてを決める世界だった件。20分小説シリーズ
    -
    【書籍説明】 (秋風歩太&春宮夜花バージョン) 「……」 「……」 「……ふぅ、これ以上かかるようなら先に茶屋にでもいってこようかしら。財布貸しなさい、ゴミくず。ここは任せたから」 「春宮先生!?なんで当たり前のようにおれ『ヒモ』扱いになってるわけ!?そして、ここ前書きだからね!? 作者さんに『二人で君たちの物語の紹介をしてくれ』ってお願いされたんだから、しゃべりだししっかりしないと!?」 「あんたがしゃべらないから悪いんじゃない」 「……そ、それは、その……ほらレディファーストっていうか……」 「そもそも前書きってなによ。ここは『天棋の塔』将棋を極める場所。それ以外のなにものでもないでしょ?他のことにかまけている暇はないわ」 「……そ、それいわれるとぐうの音もでないっていうか、おれも何してるんだろうっていう気持ちになるっていうか……」 「……」 「……」 「と、とりあえず、みんなよろしく!おれたちの活躍が本になったみたいです!こ、こんなおれたちでよければ読んでってくれ!」 「は、活躍ってあんた将棋弱いくせに……」 (※以上、めんどくさがった作者の代わりに、主人公たちが前書きを語ってくれました) 【著者紹介】 ゆっちん先生(ユッチンセンセイ) 二十三歳の、よく見ると白髪が既に散見している若者。世界一の小説家を目指しながら、世界一の幸せ者にすでになっているのんきな男。ハングリー精神は焼却してきました。 チートを神様から授かったのか、動物と赤ちゃん、子供にはめっぽう好かれやすい(気がする)。 少年の頃はいじめられっ子で、数多くの闇歴史を持っているがそれすらも忘れつつあるほどに脳みそ幸せ人間。 世界で最も結婚できない可能性が高い男の一人でもある(適当)。ただし、飼い猫のココちゃんと結婚することはいつでも夢見ている。
  • 遺跡探偵・不結論馬の証明 世界七不思議は甦る
    3.3
    『このミステリーがすごい! 』大賞受賞作家の最新刊。ピラミッド以外は現存していないにもかかわらず、いまだ世界中に知られ、大きな影響力をもつ七つの建築物、世界七不思議。それらが極東に伝わり、世界遺産として今なお日本にその姿をとどめていたとしたら……。生気のない目が特徴的な高校生・不結論馬(ふゆいろんま)は、趣味の旅で訪れた岩手の巌流度で、歴史学教授の兄・秀一と、首切り死体に遭遇する。首切り死体の謎をひと目で暴いた秀一は真相を語りだすが、同時に「古代メソポタミアのバビロン王朝、そこにあったというバビロンの空中庭園が、平泉の浄土式庭園の起源である」という説を語りだした。そして数年後、大学で建築史学を専攻していた論馬のもとに、秀一のもとで准教授を務めているという、苛烈な印象の吊り目が特徴的な由布院蘆花(ゆふいんろか)という女が訪ねてくる。論馬と由布院は富士山とピラミッドの関係について探り始めるが、同時にまたもや血なまぐさい事件に巻き込まれ……。
  • 伊勢・志摩殺人光景
    3.0
    豊科の運送会社社長・福沢正澄が、刺殺死体となって発見された。正澄は山から帰宅したところを襲われたと見られるが、同居する父親・寛文も姿を消していた。福沢家がこの地に移ってきた38年前に、何が起きたのか。父子の「過去」を追って、伊勢・志摩に飛んだ刑事・道原伝吉の捜査が、事件の発端となった驚愕の事実を明らかにする! 名匠が描く傑作長編推理!
  • 伊勢の闇から
    値引きあり
    -
    1巻1,824円 (税込)
    社(やしろ)の杜(もり)深く、信仰の古層に、浮きつ沈みつ。女のさすらい。旅と古典でふちどる古代の神々……。碩学が挑んだ傑作評論。 「たけだけしく残酷な女神たち英雄たち、デメーテルやオデュッセウス、ヴァルキュリアやジークフリートの世界とは全くさま変り、刻薄な何物かの恣意に弄ばれて、よるべなくさまよう、われわれの英雄や巫女たちの、たどたどしい足どり。」(あとがきより)
  • 「伊勢物語」「土佐日記」を旅しよう 古典を歩く2
    -
    王朝びとの都への熱く深い思い。和歌が紡ぐ「歌物語」の典型の2つの古典を道づれに、日本の心を訪ねる! ――和歌が紡ぐ「うたものがたり」の典型、「なにしおはば……」の『伊勢物語』と「男もすなる日記……」の『土佐日記』。2つの古典に浮かび出る王朝びとたちの、「都」への熱く深い思い。けわしい山路や、海の路に、彼らの心をたどる。歌を道づれに、日本の心を訪ねよう。<古典の旅シリーズ『伊勢物語/土佐日記』改題作品>
  • 異族
    4.0
    空手道場に集まった胸に同じ形の青あざがある頑強な三人の男たち、路地に生まれたタツヤ、在日韓国人二世のシム、アイヌモシリのウタリ。そのアザの形に旧満州の地図を重ね見た右翼の大物フィクサー槙野原は三勇士による満州国の再建を説く。日本の共同体のなかにひそむうめき声を路地の神話に書きつづけた中上健次が新しい跳躍を目指しながらも、「群像」連載中急逝し、未完に終わった傑作大長篇小説。死してなお生き、未完ゆえに無限増殖する壮大なる中上サーガ。
  • 依存症な女
    -
    1巻550円 (税込)
    ホストクラブに蠢く男と女のミステリー フィーリャ・ダ・プッタ  富夢の体は怒りに震えた。幼い頃の屈辱がまざまざとよみがえる。  カルロスを死に追いやった竹田への復讐を心に誓った。(「問題小説」2004年8月号掲載) 依存症な女  ホステスの沙織は薬物に溺れていた。  何者かにつきまとわれる幻覚に怯えていた。(「問題小説」2004年11月号掲載) 示談好きな女  六本木でトップクラスの売り上げを誇るホステスの美奈代。ライバルの麻美に競うようにホストクラブに通い続け、金が底をついた。(「問題小説」2004年12月号掲載) 真珠ブラの女  ある女を妊娠させてくれる男を探している。ホストクラブに通い詰めの女が酔いに任せて言った。  その夜、彼女は店から追い出されたが……。(「問題小説」2005年4月号掲載) 妻を演じる女  美沙子は妻として申し分のいない女だった。ブランド品を買い漁ることを除いては。  株式投資で儲けたというのだが……。(「問題小説」2005年6月号掲載)
  • いたいのいたいの、とんでゆけ
    4.3
    「私、死んじゃいました。どうしてくれるんですか?」 何もかもに見捨てられて一人きりになった二十二歳の秋、僕は殺人犯になってしまった――はずだった。 僕に殺された少女は、死の瞬間を“先送り”することによって十日間の猶予を得た。彼女はその貴重な十日間を、自分の人生を台無しにした連中への復讐に捧げる決意をする。 「当然あなたにも手伝ってもらいますよ、人殺しさん」 復讐を重ねていく中で、僕たちは知らず知らずのうちに、二人の出会いの裏に隠された真実に近付いていく。それは哀しくも温かい日々の記憶。そしてあの日の「さよなら」。
  • 悪戯王子と猫の物語
    値引きあり
    3.8
    一度しか読むことができない物語を旅する悪戯王子と猫。彼らが出逢う20の物語は、ときには優しくときには残酷、ロマンティックでしかもリアリスティック。無垢と頽廃を同時に内在する、ささきすばるのイラストと、詩的な森博嗣の文章とが呼応し、次々と展開するイメージ。観念の世界を揺蕩(たゆた)う大人のための絵本。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • いたずら人形チョロップ
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 いたずらを考えるのが大好きなおばあさん、イタズ・ララさんがバザーのために作った人形チョロップは、いたずらが大好き! バザーで売れ残ったチョロップは、一家そろって気むずかしいキムヅカ家にもらわれていきました。チョロップが犬のシロと組んで、毎日、キムヅカさんたちにいたずらをしかけているうちに、キムヅカさんたちに少しずつ変化が・・・。そしてある日、イタズさんがキムヅカ家に遊びにくることに!
  • ヰタ・セクスアリス(新潮文庫)
    3.6
    1巻506円 (税込)
    哲学講師の金井湛君は、かねがね何か人の書かない事を書こうと思っていたが、ある日自分の性欲の歴史を書いてみようと思いたつ。六歳の時に見た絵草紙の話に始り、寄宿舎で上級生を避け、窓の外へ逃げた話、硬派の古賀、美男の児島と結んだ三角同盟から、はじめて吉原に行った事まで科学者的な冷静さで淡々と描かれた自伝体小説であり掲載誌スバルは発禁となって世論をわかせた。(解説・高橋義孝)
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)
    3.6
    ふたりの食卓に並ぶのは、決して甘いばかりのお菓子ではなかった。睦まじく見えるふたりの不穏な秘密。本能がかき乱される出会い。一言では言い表せない関係性、どうしても忘れられない人のこと──。食べて「なかったこと」にはならない濃厚な物語が気鋭の作家たちと食のエキスパートたちの手によって饗される。小説、エッセイに仕立てた10品の「恋と食」をどうぞ召し上がれ。
  • 痛妻
    値引きあり
    -
    勅使河原比呂志、32歳。大手芸能プロダクションのチーフマネジャーとして将来を嘱望される彼には、ただ一つの悩みがあった。それは最愛の妻・鏡子の異常なまでの嫉妬心。昼夜をわかたず、あらゆる手段で比呂志の素行を監視し、粗相が見つかれば空恐ろしいお仕置きを科すのだ。そんな比呂志の目下の夢は、類い希な才能に恵まれた明日香を超一流の女優に育てること。ところが、些細な出来事から始まったプロダクション社長と明日香の口喧嘩が、芸能界を震撼させる大騒動へ発展。老獪な伝説の女優、芸能界の黒幕…魑魅魍魎の蠢く事態に、ついに「痛妻」が立ち上がる――。
  • 居た場所
    3.4
    1巻1,540円 (税込)
    かつて実習留学生としてやってきた私の妻・小翠(シャオツイ)。表示されない海沿いの街の地図を片手に、私と彼女の旅が始まる。記憶と存在の不確かさを描き出す、第160回芥川賞候補作。
  • 板場の灯り
    -
    1巻880円 (税込)
    千変万化の献立に職人の誇りを込めて――。名古屋和食料理界を取り仕切る名親方の船橋に可愛がられ、各店で腕を振るう一軌。船橋への恩義、共に歩み続けた女性たち、弟子たち、技と心の板場の世界でそれぞれが向かう人生の答えは。ちぐはぐで不器用な男女の心あたたまる物語。

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  • ヰタ・マキニカリス
    -
    1巻1,320円 (税込)
    足穂が放浪生活でも原稿を手放さなかった奇跡の書。「ヰタとは生命、マキニカリスはマシーン(足穂)」。 恩田陸、長野まゆみ、星野智幸各氏絶賛の、シリーズ第一弾。
  • 悼みの海
    3.8
    東日本大震災発生時、仙台の職場にいた川島聡太は、ライフラインが寸断されているなか、両親の安否を確かめるため、沿岸の故郷へ向かう。 半世紀後の同地は巨大な防潮堤に阻まれ、小学三年生の呼人は生まれて一度も海を見たことがなかった。 時を超えて二人に訪れる真の復興と奇跡を描く、著者渾身の感動長編。 本書は宮城県気仙沼市がモデルの架空の町を舞台とする「仙河海サーガ」シリーズの1作。 (『潮の音、空の青、海の詩』改題)

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