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ある大雨の夜、冴えない中年男・戸沼暁男(とぬまあけお)が刺殺された。暁男の不倫相手の妄想女・真由奈(まゆな)、残された妻杏子(きょうこ)と子供たち、交友関係や家族を巡って真相に迫ろうとする女刑事・我城薫子(がじょうかおるこ)だが、一向に進展を見ない。しかし、事件捜査がついに暴いてはならない秘密をつきとめた。女たちの心の奥底にうずまく毒感情を描ききった、イヤミスを超える傑作!
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Posted by ブクログ
ストーリーが多人数視点で描かれていくので、飽きずに読めました。 ラストの余韻も良き。 登場人物に共感できる箇所もあり。 まさきとしかさん、やっぱり良いです。
自分も女であることの 恐ろしさと尊さがないまぜになっていく 共感したくないのに心のどこかで共感できる 湿気の多い日陰の中で行われる女性だけの不幸せ選手権 もう まさきとしかさんの泥沼にハマって抜けられませぬ
この作家の作品には特異なキャラの人物が多いですね。 そもそも人間は自己本位な生きものなので「『いちばん悲しい』のは自分である」と思い込みがちです。 それでも佐藤真由奈は異常すぎるのではないでしょうか。思い込みが激しく依存体質の「構ってちゃん」は少なくはありませんが、ここまでのスケールの持ち...続きを読む主には会ったことがないほどです。 渡瀬川瑠璃とその妹・葵もまた異常で、やはりお目にかかったことがないタイプです。 そうであるのに、こんな人間が実際にいるかもしれないと思わせるところに作者のうまさがあるのだろうと思いました。 人間は、理解できない存在に恐怖を感じるものなので、ホラーとしては十分に楽しめました。さらに事件解決にまでは至らないエンディングが、ミステリーとしては却って新鮮でよかったと思います。( もっとも薫子には気の毒ではありますが ) まるでアルフレッド・ヒチコックの映画のような印象を受ける作品でした。
闇が描かれてる。こういうのが好きな私にぴったりだった。大事なのは殺した犯人、動機よりもその関係者たちの心だっていうことがびっくり
登場人物一人一人の現実の生活の苦悩と理想への憧れ。 一人の中年男性が殺されるところから始まる。 犯人を探す中で、登場人物の全員が自分が一番悲しい辛い思いをしていると主張し、そう思っている。 刑事の蒲生薫子も心に何かを抱えている人物で、個性的な人物が多く登場したけれどこの刑事が一番心に残った。 無感...続きを読む情… とても面白い作品だったな。
ドロドロの泥沼から引っ張り出した、腐りかけた泥塗れの縄が、それでも千切れずにズルズルと引き出され続けてる感じの小説だったなぁ…。 あ、結構好きだったりしますけどwww
登場する複数の家族(親子関係 を描いた作品。 取り柄のないサラリーマンが大雨の日滅多刺しにされる 事件から始まる。 被害者には家族がいるが、別に愛人がいたことが発覚。 (リカっぽくて怖い) 主人公である女刑事が事件を探っていくと、1年前に行われた多家族でのキャンプ事故にたどり着く。 いつも通り女性...続きを読む、母親の描き方が非常に狂気的であり リアル。
母がしんどい系イヤミス。 親が子に無償の愛をそそぐなんて嘘っぱちだ。子はいつだって親を愛したいのに。
やっぱりみんな自分がいちばんかわいくて大事だよね。 まゆかの心理描写は悲劇のヒロイン症候群ってこんな感じなのかなって思った
2025.3.10 みんな、自分が1番大変だと悲劇のヒロインになっていた。だから題名がいちばん悲しいなのかな。
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