小説の検索結果
検索のヒント
検索のヒント
■キーワードの変更・再検索
記号を含むキーワードや略称は適切に検索できない場合があります。 略称は正式名称の一部など、異なるキーワードで再検索してみてください。
■ひらがな検索がおすすめ!
ひらがなで入力するとより検索結果に表示されやすくなります。
おすすめ例
まどうし
つまずきやすい例
魔導士
「魔導師」や「魔道士」など、異なる漢字で検索すると結果に表示されない場合があります。
■並び順の変更
人気順や新着順で並び替えると、お探しの作品がより前に表示される場合があります。
■絞り込み検索もおすすめ!
発売状況の「新刊(1ヶ月以内)」にチェックを入れて検索してみてください。
-
青木淳悟初期作品コレクション
デビュー作刊行から20年、入手困難が続いていた『四十日と四十夜のメルヘン』ほか初期の傑作群を収める決定版の作品集。 「四十日と四十夜のメルヘン」はたとえば私にも、ほかの読者にも、まだ見たことのないような小説を書きたいと動かす力を持つ、書かれて20年経ったいまだに見たことのない小説なのである。250枚に満たない「四十日―」はまるで何千頁もの大長編に匹敵するスケールを持っているし、そのスケールのままこの枚数であることの面白さも詰まっている。――町屋良平(小説家) 「バイト帰りの電車で読み始めたが最後、そのまま終えることができなくなり、布団の上に正座して朝まで読み耽ることになりました。ヤバいものを読まされてしまった。徹夜など滅多にしないのに、化け物に心臓を取られたような興奮と睡眠不足で手の震えが止まらなくなっていました」(伊藤亜紗さん/解説より) 「なんなんだこれはと思いながら、それでも私らがなぜか読めてしまっているとき、青木も私らも含めた人々はみな、見たことのない「わたし」に、それが依拠するフィクショナルな資料(としてのまさにこの「小説」)に、疑いようのない実在感とともに遭遇している」(山本浩貴さん/解説より) 【目次】 四十日と四十夜のメルヘン 四十日と四十夜のメルヘン クレーターのほとりで いい子は家で いい子は家で ふるさと以外のことは知らない 市街地の家 このあいだ東京でね さようなら、またいつか このあいだ東京でね TOKYO SMART DRIVER 障壁 夜の目撃談 ワンス・アポン・ア・タイム 日付の数だけ言葉が 東京か、埼玉──家と創作ノートと注釈── 私のいない高校 私のいない高校 解説 私の止まり木 伊藤亜紗 日記と小説に挟まった資料(materials) 山本浩貴(いぬのせなか座) あとがき(今回のメルヘン修正について) 【著者】 青木淳悟 1979 年埼玉生。2003 年「四十日と四十夜のメルヘン」で新潮新人賞を受賞。2005 年、同作と「クレーターのほとりで」を収めた『四十日と四十夜のメルヘン』で野間文芸新人賞を受賞。2012 年『私のいない高校』で三島由紀夫賞受賞。著書に『男一代之改革』、『学校の近くの家』、電子書籍『激越!! プロ野球県聞録』などがある。 -
エリザヴェータ・バーム/気狂い狼 オベリウ・アンソロジー
ダニイル・ハルムスの原点、伝説のグループ「オベリウ」の全貌がついに明らかになる──。 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【目次】 100年前、無名の若者たちによって結成された「オベリウ」(ОБЭРИУ)は、20世紀前半のロシアにおける文学的実験の極致をきわめた。ダニイル・ハルムスの「エリザヴェータ・バーム」「出来事」新訳、これまで未邦訳だったニコライ・ザボロツキー「気狂い狼」、コンスタンチン・ヴァーギノフ「スヴィストーノフの仕事と日々」、レオニード・リパフスキー「水論」など、この伝説のグループ周辺12名の代表作を網羅した世界初のアンソロジー。 ◎本書作品収録作家……ダニイル・ハルムス/アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー/ニコライ・ザボロツキー/コンスタンチン・ヴァーギノフ/イーゴリ・バーフチェレフ/ドイヴベル・レーヴィン/ユーリイ・ウラジーミロフ/アレクサンドル・ラズモフスキー/クリメンチー・ミンツ/ニコライ・オレイニコフ/レオニード・リパフスキー/ヤコフ・ドゥルースキン 【著者】 ダニイル・ハルムス 詩人・作家・劇作家。ペテルブルク生まれ。27年には詩人仲間と共に前衛的な芸術家グループ「オベリウ」を結成。30年代は主に児童文学の分野で活躍。スターリン政権下で弾圧に遭い、41年に逮捕。翌42年に監獄病院で餓死した。代表作に『エリザヴェータ・バーム』『出来事』『ばあさん』など。 アレクサンドル・ヴヴェジェンスキー 詩人・劇作家。31年に逮捕、翌年釈放されるが、流刑地を転々としたのちレニングラードに帰還。36年にハリコフへ移住。41年に再び逮捕、カザンへ移送される途中に肋膜炎で死去。代表作に『イワーノフ家のクリスマス』『灰色ノート』『挽歌』など。 ニコライ・ザボロツキー 詩人・翻訳家。ハルムスやヴヴェジェンスキーたちと共に「オベリウ」立ち上げに参加。「オベリウ宣言」の主要部分を執筆する。代表作に『気狂い狼』『農業の勝利』など。 コンスタンチン・ヴァーギノフ 詩人・作家。21年に「島民」グループを結成。その作品集において初めて詩が活字となる。20年代末から4つの長篇小説を次々と執筆。創作意欲は旺盛だったが、34年に結核で死去。代表作に『山羊の歌』『スヴィストーノフの仕事と日々』など。 イーゴリ・バーフチェレフ 詩人・作家・劇作家。詩の夕べでハルムスに出会う。26年、仲間と共に演劇グループ「ラジクス」を結成。やがて解散するが、このグループが母体のひとつとなり、27年に「オベリウ」が誕生。代表作に、ザボロツキーを始めとするオベリウ派の回顧録『私たちの若かった頃』、戯曲『冬の散歩』など。 ドイヴベル・レーヴィン 作家・脚本家。27年、「オベリウ」立ち上げに参加。「左翼の三時間」のパフォーマンスを考え、戯曲『エリザヴェータ・バーム』の演出をハルムスおよびバーフチェレフと共に担当した。代表作に長篇小説『十車両』『リホヴォ』など。 ユーリイ・ウラジーミロフ 詩人・作家。創作は全部で10篇程しか現存せず、本書収録の『スポーツマン』は唯一の大人向け作品。 アレクサンドル・ラズモフスキー 作家・劇作家・脚本家・映画評論家。「オベリウ」時代の友人バーフチェレフと共同で多くの作品を執筆したことでも知られ、とりわけ戯曲『スヴォーロフ元帥』は大成功を収めた。 クリメンチー・ミンツ 映画監督・脚本家。国立芸術史研究所附属芸術学高等コース映画科でラズモフスキーと出会い、27年、共に「オベリウ」に加入。脚本や監督を務めたコメディ映画は大成功を収めた。代表作に、映画『虎使いの女』、ラジオ番組『有名船長クラブ』など。 ニコライ・オレイニコフ 詩人・作家・編集者。25年からレニングラードの国立出版局児童書部門にて、マルシャークやシュワルツと共に編集者・作家として働く。編集を務めた児童雑誌『ハリネズミ』と『マヒワ』には「オベリウ」のメンバーも寄稿し、親しく交遊した。しかし37年に逮捕、銃殺される。代表作に『ゴキブリ』『ハエ』。 レオニード・リパフスキー 哲学者・児童文学作家。20年代から30年代にかけ、「チナリ」のメンバーたちを自宅に集め親しく交遊。41年にレニングラードの港湾都市ペテルゴフにて戦死。代表作に『水論』『恐怖の研究』『言葉の理論』。 ヤコフ・ドゥルースキン 哲学者・数学者・音楽研究家。独ソ戦が始まりレニングラードが封鎖されると、ハルムスの妻から夫の原稿の入ったトランクを託される。20年にわたりそのトランクを大切に保管しつづけたが、ハルムスの死が明らかになると、原稿を地下出版で広めはじめる。代表作にエッセイ『チナリ』、ヴヴェジェンスキー論『無意味の星』など。 小澤裕之 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、東京大学ほか非常勤講師。専門はロシア文学。著書に『理知のむこう――ダニイル・ハルムスの手法と詩学』(未知谷)、訳書にダニイル・ハルムス『言語機械――ハルムス選集』(未知谷)、サムイル・マルシャーク『森は生きている~12の月のおとぎ話~』(小学館)、最近の論文に「ゴーゴリ「査察官」の忘れられた初邦訳:底本・文体・受容」(『ロシア語ロシア文学研究』56号)がある。 -
環境と文学の彼方に エコクリティシズムと新しい創造の時代
ASLE-Japan/文学・環境学会 設立30周年記念出版 自然と環境を人文学の観点から照射する論考を収載 環境人文学の蓄積と現在地を提示する 目次 ◉はじめに──エコクリティシズムの「森」へようこそ【浜本隆三/甲南大学准教授】 ◉序章(鼎談)──環境文学研究のこの10年【小谷一明(新潟県立大学教授)×喜納育江(琉球大学教授)×結城正美(青山学院大学教授)】 第一部 環境理論の先へ ◉人新世文学のオルタナティブ──梨木香歩『ピスタチオ』における緑のエージェンシーと気候変動のサバイバル【芳賀浩一(城西国際大学教授】 ◉〈クィア・エコロジー〉〈トランスエコロジー〉の系譜学【森田系太郎(立教大学大学院兼任講師】 ◉空飛ぶサカナ──『ダーウィンの悪夢』とイメージの転移【塚田幸光(関西学院大学・大学院教授】 ◉「大デンマーク」幻想の解体と「幸福の国」への出発──ヘンリク・ポントピダン『幸福のピア』におけるユラン半島地方の開発【奥山裕介(摂南大学非常勤講師】 ◉映画『リリーのすべて』にみるトランスジェンダーの身体と自然表象【岩瀬由佳/東洋大学教授】 ◉映画『キラー・オブ・シープ』における日常としての屠畜場──1960~70年代のロサンゼルス・ワッツ地区を背景に【江口真規/筑波大学助教】 ◉隠喩としての猫を棄てる──動物愛護管理にまつわる構造的暴力と作家の倫理的選択【波戸岡景太/法政大学教授】 第二部 新しい共生を探して ◉(対談)文学と環境のはざまで【小谷一明×野田研一(立教大学名誉教授)】 ◉私とタスマニア──ピーター・コンラッドに関する考察【黒﨑真由美/関東学院大学教授】 ◉院生組織活動の歴史【伊東弘樹(早稲田大学大学院博士課程)・江川あゆみ(早稲田大学大学院博士課程)・笠間悠貴(明治大学非常勤講師)】 ◉アイヌ文学のニュー・アニミズム【松﨑慎也/群馬県立女子大学教授】 ◉ロバート・ハスとW・S・マーウィン──環境詩学による考察【高橋綾子/兵庫県立大学教授】 ◉つながる日加の水俣病──『ミナマタ』とアイリーン・美緒子・スミスの貢献【岸野英美/近畿大学准教授】 ◉柄谷行人の倫理と震災後文学【和氣久明/米国空軍士官学校助教授】 第三部 ネイチャーライティングの向こう側 ◉『テンペスト』の海をめぐって──見えない海、曖昧な人間【高橋実紗子/聖心女子大学専任講師】 ◉石牟礼道子と音──自伝『葭の渚』が語るサウンドスケープ【中村優子/順天堂大学、中央大学非常勤講師】 ◉石牟礼道子『十六夜橋』の自然と記憶【山田悠介/大東文化大学講師】 ◉ハイチ文学と環境──マリ・ヴュー・ショヴェ『愛、怒り、狂気』を中心に【齊藤みどり/都留文科大学教授】 ◉テリー・テンペスト・ウィリアムス『大地の時間』における見つめ返す風景──惑星を想像するネイチャーライティング【清水美貴/青山学院大学大学院博士後期課程】 ◉マーガレット・アトウッド『洪水の年』にみる言語の物質性と循環【巖谷 薫/早稲田大学大学院博士課程、日本工業大学非常勤講師】 ◉宮沢賢治と牛──モナドロジーから読むその宇宙【大田垣裕子/兵庫県立大学名誉教授】 ◉清潔さの暴力──フランク・ノリスの『ヴァンドーヴァーと野獣』におけるにおい【菅井大地/愛知学院大学准教授】 ◉終章 環境的不服従の未来【辻 和彦/近畿大学教授】 ◉おわりに【青田麻未/群馬県立女子大学専任講師】 -
その国の奥で
20世紀初めの南アフリカ。人里離れた農場に暮らす孤独な娘と、若い黒人女を得た父の葛藤を激しく暴力的に描く傑作。植民地社会の矛盾とディスコミュニケーション。映画化。新訳決定版。 欲望、堕落、幻想を見極めようとする力作──オブザーバー紙 めくるめく緊迫感が最後までゆるまない筆致──デイリーテレグラフ紙 植民地支配の歴史を生きた者たちの、人種と性をめぐる抑圧と懊悩を、 ノーベル賞作家が鮮烈に描いた、濃密な、狂気の物語。 語りと思考のリズムを生かした新訳決定版!!! 「父さん、許して、そんなつもりじゃなかった、 愛してる、だからやったの」 20世紀初頭の南アフリカ。異人種間の結婚や性交が禁じられていた時代。白人と褐色の肌の人々が生きる隔絶された空間で事態は推移する。石と太陽で造られた屋敷の仄暗い廊下では、昼も夜も時計が時を刻む。孤独で不美人な未婚の娘マグダ、農場を支配する厳格な父、使用人ヘンドリックと美しく幼い花嫁、不在の兄。肩の上に一気に手斧が振りあげられ、ライフル銃の薬莢が足元で音を立てる。やがて屋敷の秩序は失われ、暴力と欲望が結びつく……。ノーベル賞作家が、検閲の網をかいくぐり、植民地社会の歴史と制度への批判をこめて織りあげた幻視的長篇。新訳決定版!!! -
わたしの本はすぐに終る 吉本隆明詩集
戦後思想界の巨人・吉本隆明の本質は詩人だった。 吉本はまず私家版の詩集『固有時との対話』(1952年)、同じく私家版詩集『転位のための十篇』(1953年)で、まず詩人として歩みはじめる。その後、武井昭夫との共著『文学者の戦争責任』(1956年)に収められる戦前の左翼文学者の「転向」問題を扱う評論を発表しはじめることで、文壇や論壇でも知られるようになっていく。 その後も吉本隆明は文芸評論家や思想家としての仕事と並行して詩の創作をつづけ、抒情、論理、抽象、追憶、喜怒哀楽…読むものを惹きつけてやまぬ、まさに豊穣というほかない世界を作り上げたのだった。 本書は、著者自撰の『吉本隆明全集撰 1 全詩撰』(1986年)の後半部分(前半は文芸文庫既刊『吉本隆明初期詩集』に収録)を占める「定本詩集4」「定本詩集5」「新詩集」「新詩集以後」という1950年代半ばから80年代まで書き継がれた詩作群、70年代~80年代の雑誌連載をもとにした『記号の森の伝説歌』『言葉からの触手』という2冊の著作、90年代に雑誌掲載された「十七歳」と「わたしの本はすぐに終る」という2篇の詩で構成される。 講談社文芸文庫既刊の『吉本隆明初期詩集』と併せ、吉本隆明による詩の世界を集大成するものとなっている。 -
溝猫長屋 祠之怪 全5冊合本版
猫まみれ長屋の奥にある祠に、毎朝お参りすることになった溝猫長屋の年長組、十二歳の忠次たち四人。そのお多恵の祠の力なのか、忠次たちは幽霊を感じることができるようになる。桶職人の倅、忠次は「見る」ことが、提灯屋の倅、新七は「嗅ぐ」ことが、油屋の倅、留吉は「聞く」ことができるようになった。将棋盤の職人の倅、銀太だけは何も変わらない。お多恵の祠は、はたして長屋の子供たちの守り神なのか、それとも!? 『溝猫長屋 祠之怪』『優しき悪霊 溝猫長屋 祠之怪』『欺きの童霊 溝猫長屋 祠之怪』『物の怪斬り 溝猫長屋 祠之怪』『物の怪斬り 溝猫長屋 祠之怪』全5冊合本版 -
それを小説と呼ぶ
「批評」の終幕、そして「小説」の到来。小説という問題への探求、その思考の足跡をすべて刻んだ文芸批評家としての最後の主著。 これは「小説」の到来をめぐる書物である。「小説」は誰かに(私に?)よって書かれるのではなく、 誰かのところに、私のところに、或る時、とつぜんにやってくるのだ。 私はそう思っている。 ――あとがきより ボルヘス、高山羽根子、ウィトゲンシュタイン、円城塔、保坂和志、 マルクス・ガブリエル、筒井康隆、ゴダール、セザンヌ、ロラン・バルトetc. 「世界」「神」「無限」――、マクロなテーマについて思考することが、 いつのまにか「小説」の到来を呼び込む、そんな目論見に沿った論述は、どこに向かうのか? -
アメリカーナ 上下合本版
高校時代に永遠の愛を約束したイフェメルとオビンゼ。アメリカ留学を目指す二人の前に、現実の壁が立ちはだかる。オビンゼと離れてアメリカに渡ったイフェメルを待っていたのは、階級、イデオロギー、人種で色分けされた、想像すらしたことのない世界だった。やがて、人種問題を扱う先鋭的なブログの書き手として注目を集めるイフェメル。一方オビンゼは、イギリスからナイジェリアに帰郷し、不動産取引で巨万の富を得て、美しい妻や娘と優雅に暮らしていた。別々の道を歩んだかつての恋人たちに、再会の時が訪れる。全米批評家協会賞受賞の長篇代表作。 ※本電子書籍は、「アメリカーナ 上・下」の合本版です。 -
茶匠と探偵
星々は語らない。淡く見えるとも強く輝く―― 探偵と元軍艦の宇宙船がコンビを組み 深宇宙(ディープ・スペーシズ)での事件を解決する表題作の他、 異文化に適応しようとした女性が偽りの自分に飲み込まれる「包嚢」、 宇宙船を身籠った女性と船の設計士の交流を描く「船を造る者たち」、 少女がおとぎ話の真実を知る「竜が太陽から飛びだす時」。 “アジアの宇宙”であるシュヤ宇宙を舞台に紡ぐ全9篇。 現代SFの最前線に立つ作家、日本初の短篇集。 【収録作品一覧】 「蝶々、黎明に墜ちて」(“Butterfly, Falling at Dawn”) 「船を造る者たち」(“The Shipmaker”) 2010年度英国SF協会賞最優秀短篇部門受賞 「包嚢」(“Immersion”) 2013年度ネビュラ賞短篇部門受賞、ローカス賞最優秀短篇部門受賞/2012年度英国SF協会賞最優秀短篇部門最終候補、 2013年度ヒューゴー賞最優秀短篇部門候補、2013年度シオドア・スタージョン記念賞候補 「星々は待っている」(“The Waiting Stars”) 2014年度ネビュラ賞ノヴェレット部門受賞/2014年度ヒューゴー賞最優秀ノヴェレット部門候補、 2014年度ローカス賞最優秀ノヴェレット部門候補 「形見」(“Memorials”) 2015年度ローカス賞最優秀ノヴェレット部門候補 「哀しみの杯三つ、星明かりのもとで」(“Three Cups of Grief, by Starlight”) 2015年度英国SF協会賞最優秀短篇部門受賞、2018年度イグノータス賞翻訳短篇賞受賞/2016年度ローカス賞最優秀短篇部門候補、2016年度ユージイ・フォスター記念賞候補 「魂魄回収」(“A Salvaging of Ghosts”) 2017年度ローカス賞最優秀短篇部門候補 「竜の太陽から飛びだす時」(“The Dragon That Flew Out of the Sun”) 「茶匠と探偵」(“The Tea Master and the Detective”) 2019年度ネビュラ賞ノヴェラ部門受賞、2019年度英国幻想文学大賞ノヴェラ部門受賞 /2019年度ヒューゴー賞最優秀ノヴェラ部門候補作、2019年度ローカス賞最優秀ノヴェラ部門候補作、 2019年度世界幻想文学大賞最優秀ノヴェラ部門候補作 内容(「BOOK」データベースより) 探偵と元軍鑑の宇宙船がコンビを組み深宇宙での事件を解決する表題作他、異文化に適応しようとした女性が偽りの自分に飲み込まれる「包嚢」、宇宙船を身籠った女性と船の設計士の交流を描く「船を造る者たち」、少女がおとぎ話の真実を知る「竜が太陽から飛びだす時」など、“アジアの宇宙”であるシュヤ宇宙を舞台に紡ぐ全9篇。現代SFの最前線に立つ作家、日本初の短篇集。2019年度ネビュラ賞を受賞した表題作他、ローカス賞・英国SF協会賞受賞作を含む。 -
芭蕉全発句
国文学に通暁し、実作と研究双方のよき理解者たる文芸評論家が、渾身の情熱を注いで正面から俳聖に挑む。全句の訓詁注釈を通して実景、実感、伝記的事実、言葉の意味、詩性――芭蕉の世界に迫り、「軽み」論から「いのち」と「かたち」へ、日本人の魂に根ざす文学的本質へと読者を誘う。今日の俳句・短歌隆盛の礎となった不朽の一冊。(解説・尾形 仂)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
応化クロニクルシリーズ 全5冊合本版
ごく近い将来の日本。金融システムの崩壊と経済恐慌と財政破綻があった。打ちのめされた貧しい階層、社会的弱者、出稼ぎ外国人、市場競争の敗北者の群が路上に放り出された。海の向こうでも悪夢が現実のものとなる。 中国の中央政権が倒されて、各軍管区が覇を競い、二自治区が独立を宣言。またほぼ同時期に、ロシアではサハリン油田の冨を背景に極東シベリア共和国が誕生し、一気に大動乱の時代が到来した。戦禍に苦しむ大陸の民が、日本を平和で裕福な社会と見なして海を越え始めた。国軍は領海に入った難民の船をつぎつぎと撃沈した。それでも大量の難民が砲火をかいくぐって沿岸に漂着した。食糧暴動が頻発して治安の悪化は極限に達した。 応化二年二月十一日未明、<救国>をかかげる佐官グループが第一空挺団と第三十二普通科連隊を率いて首都を制圧。それに呼応して、全国の基地で佐官が率いる部隊が将官の拘束を試みた。小戦闘、処刑、新しい司令官の擁立があった。同日正午、首都の反乱軍はTV放送とインターネットを通じて<救国臨時政府樹立>を宣言。同軍は政府軍と反乱軍に二分した。内戦勃発の春にすべての公立学校は休校となった。そして、両親を亡くした兄妹たちは、手段を選ばず生きていくことを選択した――。 内戦下における家族愛、絆、人種問題、戦争と平和、経済と宗教、それぞれが孕む矛盾――。混沌の中を生き抜いていく少年少女の、裸者からの一大成長譚。今は亡き作家がゆるやかに破滅へと向かう世界と日本を予言した衝撃の大問題作が合本版になって登場。 *本書は『裸者と裸者』上下、『愚者と愚者』上下、『覇者と覇者 歓喜、慙愧、紙吹雪』の5冊を合わせた合本版です。 -
浅見光彦Special Edition
※本電子書籍は「後鳥羽伝説殺人事件」「平家伝説殺人事件」「高千穂伝説殺人事件」「竹人形殺人事件」「軽井沢殺人事件」「浅見光彦殺人事件」を合わせたセット本です。各巻新カバー6点も収録。 <後鳥羽伝説殺人事件> 古書店で見つけた一冊の本。彼女がその本を手にした時、“後鳥羽伝説”の殺人劇の幕は切って落とされた! 華麗なる名探偵浅見光彦が誕生! <平家伝説殺人事件> 銀座ホステス・萌子は、三年間で一億五千万になる仕事という言葉に誘われ、偽装結婚をするが…。浅見光彦シリーズ最強のヒロイン佐和が登場! <高千穂伝説殺人事件> 美貌のヴァイオリニスト千恵子の父が謎の言葉を残して失踪した。神話と伝説の国・高千穂に隠された秘密が、浅見光彦と千恵子を彼の地へと誘う。 <竹人形殺人事件> 浅見陽一郎刑事局長が苦境に立たされた。発端は、父親が馴染みの女性に贈った竹人形。弟の光彦は兄の窮地を救うために、北陸へと旅立つ! <軽井沢殺人事件> インチキ商法で世間を騒がせた会社幹部が事故死した。「ホトケのオデコ」と謎の言葉を残して。信濃のコロンボ竹村警部と名探偵浅見が初の競演。 <浅見光彦殺人事件> ※著者からのお願い――この本は浅見光彦シリーズを3冊以上お読みになった方以外はお読みにならないでください。 詩織の母はいまわの際に「トランプの本」と言い残して病死。続いて父も非業の死を遂げた。途方にくれた詩織がたよれるのは浅見光彦だけ…。 -
アパートメント暮らしの動物寓話集 その他の物語
都市生活者の孤独と喪失に寄り添う、さまざまな架空の生き物たちとの奇想に満ちた日常を描く表題作をはじめ、交尾の際に夫を喰い殺す妻の生態をドライに描くヒューゴー賞候補作(カマキリの妻)、「これはすべての物語がいずれ死で終わるという物語だ」という書き出しに始まる、物語の本質に鋭く、しかし優しく切り込む世界幻想文学大賞受賞作(ハッピーエンドは特権)など、幻想小説界の鬼才による13編を収めた傑作短編集。/【目次】ツール使いの擬態者/カマキリの妻/東部テキサスの蝶/五人のスフィンクスと五十六の答え/ラタトスク/コヨーテ、死者の国を作りだす/ヒキガエル屋敷の幽霊/アパートメント暮らしの動物寓話集/アパートメント暮らしのまじない集/アパートメント暮らしのアルファベット順夢占い集/ノアのワタリガラス/カラス、人間式のなぞなぞとひとつのジョークを試みる/ハッピーエンドは特権/初出一覧/著者あとがき/訳者あとがき -
文明交錯
インカ帝国がスペインにあっけなく征服されてしまったのは、彼らが鉄、銃、馬、そして病原菌に対する免疫をもっていなかったから……と言われている。しかし、もしも、インカの人々がそれらをもっていたとしたら? そしてスペインがインカ帝国を、ではなく、インカ帝国がスペインを征服したのだとしたら、世界はどう変わっていただろうか? 『HHhH──プラハ、1942年』と『言語の七番目の機能』で世界の読書人を驚倒させた著者が挑んだ、大胆かつ魅力溢れる歴史改変小説。常に事実とフィクションについて考え続けるローラン・ビネならではの傑作。アカデミー・フランセーズ小説大賞受賞。/【目次】第一部 エイリークの娘フレイディースのサガ/第二部 コロンブスの日誌(断片)/第三部 アタワルパ年代記/第四部 セルバンテスの冒険/訳者あとがき -
吸血鬼ラスヴァン
ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』に先駆けて発表された英米の吸血鬼(ヴァンパイア)小説に焦点を当てた画期的アンソロジーが満を持して登場。バイロン、ポリドリらによる名作の新訳、伝説の大著『吸血鬼ヴァーニー――あるいは血の晩餐』抄訳ほか、ブラックユーモアの中に鋭い批評性を潜ませる異端の吸血鬼小説「黒い吸血鬼――サント・ドミンゴの伝説」、芸術家を誘うイタリアの謎めいた邸宅の秘密を描く妖女譚の傑作「カンパーニャの怪」、血液ではなく精神を搾取するサイキック・ヴァンパイアものの先駆となる幻の中篇「魔王の館」など、本邦初紹介の作品を中心に10篇を収録。怪奇小説を愛好し、多彩な翻訳を手がけてきた訳者らによる日本オリジナル編集で贈る。/【目次】序文――バイロン男爵の光の下に 夏来健次/吸血鬼ダーヴェル――断章(一八一九) ジョージ・ゴードン・バイロン/吸血鬼ラスヴァン――奇譚(一八一九) ジョン・ウィリアム・ポリドリ/黒い吸血鬼――サント・ドミンゴの伝説(一八一九) ユライア・デリック・ダーシー/吸血鬼ヴァーニー――あるいは血の晩餐(抄訳)(一八四七) ジェイムズ・マルコム・ライマー トマス・プレスケット・プレスト/ガードナル最後の領主(一八六七) ウィリアム・ギルバート/カバネル夫人の末路(一八七三) イライザ・リン・リントン/食人樹(一八八一) フィル・ロビンソン/カンパーニャの怪(一八八六) アン・クロフォード/善良なるデュケイン老嬢(一八九六) メアリ・エリザベス・ブラッドン/魔王の館(一九〇七) ジョージ・シルヴェスター・ヴィエレック/解説――ドラキュラ伯爵の影の下に 平戸懐古 -
邪悪なる大蛇
『その女アレックス』の巨匠、最後のミステリー 意地悪に、ブラックに、酷薄に、 最・悪・の・事・態が加速する! 『その女アレックス』『悲しみのイレーヌ』『死のドレスを花婿に』…… ミステリーランキングを制覇し、フランス最大の文学賞ゴンクール賞も獲得。 鬼才ルメートル、最後のミステリー。 夫を亡くして独りで暮らすマティルド、63歳。殺し屋。戦争中は冷血の闘士として知られ、戦後は凄腕の殺し屋として仕事を請けてきた。だが彼女には認知症が少しずつ忍び寄りつつあった。それに気づいたのは、彼女に殺しを依頼している戦中からの同志アンリ。マティルドの殺しが必要以上に過激になっていたのだ。一方マティルドの中では、かつて抱いていたアンリへの恋心が甦り、暴走は加速してゆく! 最悪の事態が雪ダルマ式にふくれあがる! マティルドを愛していたアンリは、そして事件を追う真面目な刑事ヴァシリエフは、彼女を止められるのか? アタマからラストまで、ひたすら加速する「最悪と意地悪のスパイラル」。その果てに待つラストのサプライズは、笑ってしまいそうに衝撃的で電撃的で残酷で、まるで私たちの運命のようなのだ。 「多くの読者は気に入った登場人物がひどい目に遭うことに抵抗を感じる。だが現実の人生はどうだろうか。恋人が突然心筋梗塞で命を落としたり、友人が脳卒中で倒れたり、近親者が交通事故に遭ったりと、理不尽なことが次々起こる。なぜ小説家は現実の人生よりも手加減しなければならないのだろうか?」――ピエール・ルメートル -
わたしたちの担うもの
全米100万部の若き桂冠詩人、初の詩集が待望の邦訳 2021年、アメリカ大統領就任式で世界を驚かせた若き桂冠詩人。パンデミックと分断の日々を尖りまくった表現で描き出す、驚愕の作品集が登場。 大統領就任式での『わたしたちの登る丘』の朗読で一躍、現代アメリカ最重要詩人となったアマンダ・ゴーマンの第一作品集。 彼女の詩は苦難の瞬間をとらえ、希望と癒しのリリックに変える。 歴史、言語、アイデンティティをかけめぐり、想像力豊かい、そして親密に、ことばをコラージュし、ときに消去する。 パンデミックの悲嘆をうけとめ、悲痛のときに光をあてる。 彼女はわたしたちの過去からのメッセンジャー、未来への声だ。 -
【合本版】DOUBLES!! ‐ダブルス‐ 全5巻
天才であるが故に誰とも協調することができない孤高のプレイヤー・琢磨。 練習熱心だが、とあるトラウマから他人を信用することができなくなった駆。 高校の名門テニス部で出会った二人は、入部当日から衝突してばかり。プレースタイルも真逆で、初めてコートで向かい合ったときからお互いのことが気に食わない。 だけどある日突然、「お前ら、ダブルス組んでみない?」と理不尽な部長命令が下り――。 喧嘩ばかりの凸凹コンビが、練習と敗北を重ねる中で徐々に成長し、絆を深めていく熱血部活テニス物語! 少年たちの、熱い夏が始まる。 ※本電子書籍は、『DOUBLES ―ダブルス―』全5巻を1冊にまとめた合本版です。 -
「特殊捜査班カルテット 新装版」シリーズ【全3冊合本版】
警察にはできないやり方で犯罪を暴く、異端者四人組の潜入捜査!子供の頃、家族を何者かに惨殺され、怒りに衝き動かされるタケル。中国残留孤児三世に生まれたことで日本人を憎むホウ。出自から目的まで、すべてが謎に包まれたカスミ。そして、3人を特殊捜査チームに仕立てようと目論む、警視庁の異端者クチナワ。それぞれの想いを秘めた4人が犯罪に立ち向かう――。孤独な潜入捜査班の葛藤と成長を描く、スピーディーでバイオレンスなエンタテインメント巨編。※本電子書籍は下記3冊を1冊にまとめた合本版です。『生贄のマチ 特殊捜査班カルテット 新装版』『解放者 特殊捜査班カルテット2 新装版』『十字架の王女 特殊捜査班カルテット3 新装版』 -
夜と霧の誘拐
『哲学者の密室』の“悲劇”再び 矢吹駆シリーズ最新作! 間違われた誘拐 連鎖する誘拐 前人未到、永久不滅の誘拐ミステリ 1978年の秋、矢吹駆とナディアは“三重密室事件”の記憶を持つダッソー家での晩餐会に招待され、アイヒマン裁判の傍聴記で知られるユダヤ人女性哲学者と議論する。 晩餐会の夜、運転手の娘・サラがダッソー家の一人娘・ソフィーと間違えて誘拐される。さらに運搬役に指名されたのはナディアだった。 同夜、カトリック系私立校の聖ジュヌヴィエーヴ学院で女性学院長の射殺体が発見された。 「誘拐」と「殺人」。混迷する二つの事件を繋ぐ驚愕の真実を矢吹駆が射抜く。 -
はいつくばって
アーチストとして成功し、ハンサムな夫と可愛い子とともに暮らす45歳のわたし。新たな自分に出会うための単独ドライブ旅行をきっかけに、人生が思わぬ方向に転がりだす。はたして自由を目指す旅路の先に見えたものとは――。中年期の魂のジェットコースターを描き切り、全米図書賞ファイナリストにも輝いた著者最高傑作。 -
《ドラキュラ紀元一九一八》鮮血の撃墜王
実在・架空の人物・事件が入り乱れて展開する、壮大な物語、第2弾! ドイツ軍最高司令官ドラキュラの指揮の下、血の色の翼が戦場の夜空を切り裂く! 秘録・欧州ヴァンパイア大戦。 ~~~~~~~ イギリスを逃れ、ドイツ軍最高司令官となったドラキュラ。 その策謀を暴くため若き英諜報部員は空から敵地に迫る。 迎え討つはレッド・バロンこと、 撃墜王フォン・リヒトホーフェン男爵! 一方、エドガー・ポオも撃墜王の拠点、マランボワ城を訪れる。 祖国アメリカを捨てた彼は、なぜ独軍要人に呼び出されたのか。 そして、空の戦士たちが集う城で起きていることは――? 本編に初訳となる章「間奏曲」を追加し、以下の作品・資料を収録した完全版!(※印は本邦初訳) 「ヴァンパイア・ロマンス~ドラキュラ紀元一九二三」(書下ろし中編小説)※ 「レッド・スカイ」(映画アウトライン)※ 「著者による付記」※ 訳者による詳細な「登場人物事典」(改訂版) 電子版は、本文と登場人物事典との間をジャンプして参照することができます。 -
ギデオン・マック牧師の数奇な生涯
スコットランドの出版社に、半年前に失踪したギデオン・マック牧師の手記が持ち込まれた。彼は実直な人間として知られていたが、失踪する直前に、神を信じないまま牧師になったことや悪魔と親しく語らったことを告白し、教区の信徒たちから非難されていた。手記には彼の生い立ちから、自分以外には見えない立石を発見したことや悪魔との出会い、そしてなぜそれを大衆の前で語ったのかがすべて記されていた。――出版者による序文、マック牧師の手記、そしてまた出版者が執筆したエピローグという独特の構成で描かれる、一人の牧師の数奇な生涯。スコットランドを代表する作家が、歴史、風俗、伝説、父子の物語などさまざまな要素を織り込んで綴ったブッカー賞候補作。 -
異邦人
イタリア最高峰の文学賞、ストレーガ賞最終候補 ブルックリン、イタリアの小村、ロンドンと、土地に根を張ることなく生きてきた「異邦人」の若い女性の物語。音声による意思疎通から疎外され、「よそもの」として生きる聾者の母に捧げられた物語でもある。 「家族」:語り手の若い女性の両親(ともに聾者)のローマでの出会い、アメリカへの移住、子ども(語り手およびその兄)の誕生、離婚とイタリアへの帰国について語られる。 「旅」:ブルックリンのイタリア系コミュニティの思い出。やがて両親の離婚にともない、幼少期にアメリカからイタリアのバジリカータに移住した語り手の体験。皮肉を利かせたコミカルな筆致で描かれる。 「健康」:「耳が聞こえないけれど音楽が好きな母」の思い出。手話による意思疎通を嫌った母、テレビでいっしょに音楽祭の番組を見ていたときの字幕、母が「比喩」や「皮肉」といった修辞技法をなかなか理解しなかったことなどが綴られる。 「あなたの星座は」:語り手は母親に「もし聾でなかったら、どんな人生を送っていたと思うか」と問いかける。母は「つまらない、意味のない人生だったでしょうね」と答える……。 「移民文学」とは一線を画す、型破りなオートフィクション。 -
ディトランジション、ベイビー
白人トランス女性リース。ディトランジションし男性として暮らすエイムズ。アジア系シス女性カトリーナ。不器用に生きる三人の、新しい家族の物語。NYT選定「21世紀のベスト100冊」 ★PEN/ヘミングウェイ賞受賞作 ★ニューヨークタイムズ選定「21世紀ベスト100冊」 ★全米批評家協会賞最終候補作 ★ラムダ賞最終候補作 ★女性小説賞候補作 性移行(トランジション)と赤ちゃん出産をめぐる 新しい家族の物語 ひとりきりでいることができずロマンチックな情事を追いかけるリース、 ディトランジションして父親になることを迫られるエイムズ、 悪夢のような離婚を経て妊娠したIT企業のアイデアエリート、カトリーナ。 それぞれの思惑が合致して交錯して背反する、その先にある新しい家族の形! 21世紀版『高慢と偏見』とも称される傑作長編。 「親であること」の伝統的考え方を、感情、そして実践からひっくり返す。 ——ニューヨークタイムズ・ブックレビュー 荒れくるう欲望と、その欲望のなかで格闘するわたしたちの生命力を描ききった。 ——ニューヨーカー 最高すぎて叫びたくなる。 ——カルメン・マリア・マチャド 【著者略歴】 1981年アメリカ生まれ。作家。アイオワ大学で芸術学修士号(MFA)を取得したのち、ダートマス大学で比較文学修士号を取得。本作で商業出版デビューし、各紙誌からも高い評価を得て、「女性小説賞」や「ラムダ賞」の候補作に選出された。その後、PEN/ヘミングウェイ賞を受賞。デビュー以前から、トランスコミュニティのために作品を執筆し、自費出版やオンラインの無料配布を行なっていた。本作は、「ニューヨークタイムズ」の「21世紀ベスト100冊」にも選ばれている。ほかに、短篇集『Stag Dance』など。 -
辻邦生電子全集 13巻 未完小説『フーシェ革命暦』ほか
激動のフランス革命の中を生き抜いた謀略政治家、ジョゼフ・フーシェの生涯を題材にした長篇歴史小説と関連エッセイ6篇を収録。 フランス革命~ナポレオン時代にかけて暗躍し、「カメレオン」「変節漢」とも評された稀代の謀略政治家ジョゼフ・フーシェ(1759 -1820年)の一代記として、「文學界」1978年1月号から「別冊文藝春秋」1993年夏号まで、断続的に連載された作品『フーシェ革命暦』 。 革命前夜~1789年7月14日のバスティーユ襲撃に至る過程を中心として、バスティーユ襲撃後の「女たちの行進」までで終わり、その後のフーシェが本格的な政治家として活躍する時代は描かれず、未完小説として単行本化された。 流謫の地トリエステで晩年のフーシェが自らの生涯を手記として回想する形式で描かれた本作は、修道院付属学校の田舎教師から革命の権力闘争の渦中へ身を投じ、冷徹な現実主義をもって激動の時代を生き抜いていく姿を通して、革命期の社会の底流と人間心理を重厚かつ緻密に描き出している。つまり、「フランス革命を背景に、後に権力の裏側を操る政治家となるフーシェが、どのように形成されていったのかを描いた歴史小説」として、「革命そのもの」よりも、革命を観察し、人間の心理や権力の動きを読み取っていく若きフーシェにかなり重点が置かれているのである。本作以外には、「間奏曲『フーシェ革命暦』」等の関連エッセイ6篇も収録。解説は、歴史学者で学習院大学名誉教授・福井憲彦氏が担当。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 12巻 戯曲・空想冒険小説・パロディ『ユリアと魔法の都』『睡蓮の午後』ほか
児童文学作品『ユリアと魔法の都』、オマージュ短篇集『睡蓮の午後』等の小説11作品と戯曲3作、関連エッセイ21作を収録。 辻邦生の作品中、稀有な児童文学作品『ユリアと魔法の都』、著名作家へのオマージュ短篇集『睡蓮の午後』、ユーモアと社会風刺に満ちた『天使の鼓笛隊』、花を媒介にした抒情的な掌篇集『十二の花物語』等の意欲的な小説11作品に、『祝典喜劇 ポセイドン仮面祭』等の戯曲3作、関連エッセイ21作を収録。 『ユリアと魔法の都』は、1971年に筑摩書房から書き下ろし作品として発表された辻邦生唯一の童話(児童文学)。夏休みに祖父を訪ねるため汽車で旅に出た主人公の少年ユリアは、汽車が不思議な世界へ迷い込み、「魔法の都」で数々の幻想的な出来事を体験する、夢と現実が自然に溶け合う物語。 『睡蓮の午後』は、1990年に福武書店刊行された連作短篇集で、辻が敬愛していたジャン・コクトーやトーマス・マン等の作品を出発点に、自らの豊かな想像力で新しい物語へと作り替えた12篇から成る実験的な作品集である。 ほかに単行本『天使の鼓笛隊』『もうひとつの夜へ』『夜ひらく』『十二の花物語』、短篇「献身」「叢林の果て」「円形劇場から」「神さまの四人の娘」「黄昏の古都物語」と、戯曲『祝典喜劇 ポセイドン仮面祭』『即興喜劇 天使たちが街をゆく』「『岬にて』ラジオ劇のためのテキスト」と、関連エッセイ21作も収録。 解説は、英文学者で津田塾大学英語英文学科教授・早川敦子氏が担当。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 11巻 技巧作品(サスペンス・ミステリー) 『眞晝の海への旅』『黄金の時刻の滴り』ほか
『眞晝の海への旅』を中心に、短編集『黄金の時刻の滴り』や短篇作品8作と関連エッセイ7作も収録。 辻邦生の作品中、サスペンス要素の高い“技巧作品”を集めた。サスペンス長篇『眞晝の海への旅』を中心に、“文学者たちとの幻想的な対話集”ともいえる『黄金の時刻の滴り』や短篇8作、さらに関連エッセイ7作品も収録。 『眞晝の海への旅』は、雑誌「すばる」に1974年から75年にかけて断続的に連載された作品。海洋冒険小説の形をとりながら、人間の理想・自由・共同体・孤独を描いた哲学的な作品で、サスペンス的要素も持つ異色作の一つ。 『黄金の時刻の滴り』は、雑誌「群像」に1991年から93年にかけて連作発表された短篇集で、辻が愛した世界の文学者たち(スタンダール、ゲーテ等)を主人公に据え、実在の人生と想像力を織り交ぜながら、「創作の源泉はどこにあったのか」を探る文学的な幻想小説集である。 他に短篇「洪水の終り」「夜」「風塵」「橋」「ランデルスにて」「秋の朝 光のなかで」「風越峠にて」「白鳥の夜明け」8作と、関連エッセイ7作も収録する。 解説は、文芸評論家・池上冬樹氏が担当。付録として創作メモ、自筆原稿等を収録。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 10巻 新聞連載 『雲の宴』『時の扉』ほか
新聞連載小説『時の扉』『雲の宴』『光の大地』に、信濃毎日新聞への連載コラムを纏めた『辻邦生が見た20世紀末』、時事関連エッセイ19作を収録。 『時の扉』は辻邦生初の新聞小説で、「毎日新聞」に1976年2月25日~1977年2月26日にかけて全300回連載された作品。北海道の町から、一転してシリアに舞台を移し、暗い過去をもつ男女のドラマと、かの地での出来事を絡ませて描かれている。 『雲の宴』は「時の扉」の8年後、「朝日新聞」に1985年9月7日~1987年1月17日に渡って全487回連載された長篇。ミッテラン大統領当選に沸くパリの夜から始まって、東欧、そしてアフリカと、政治的陰謀と愛の物語が展開される。 『光の台地』は「毎日新聞」にて1995年10月1日~1996年3月13日の期間、辻最後の新聞小説として、タヒチのリゾートでのカルト教団と一人の女性の物語を綴っている。 また、辻の晩年、亡くなる直前まで約10年間(1990年8月3日~1999年7月23日)に「信濃毎日新聞」夕刊に連載されたコラム(全433回)は、没後に『辻邦生の見た20世紀末』として纏められた。さらに時事関連および新聞連載関連エッセイ19作品も併せて収録している。 解説は、フランス文学者で東京大学名誉教授・野崎歓氏が担当。付録として創作メモ、自筆原稿等を収録。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
プラネット・ダイアリー
1977年9月、ボイジャー1号が打ち上げられたとき、アメリカ合衆国フィラデルフィアで生まれたアディーナ。 母親と二人で暮らす彼女は、4歳で自身が宇宙人であることを自覚し、以来故郷のコオロギ・ライス星の「上官」宛てに、ファックスを通して地球の生き物たちについての報告を続けている。 「ビューティーランド」での母との思い出、親友との出会い、9・11との遭遇、思いがけない別れ・・・・・・。ニューヨークの片隅で生きる異星人が綴る、この地球の不思議と発見。 2025年アメリカン・ブック・アワードを受賞した長編小説。 (Beautyland by Marie-Helene Bertino) 【著者略歴】 マリー=ヘレン・ベルティーノ Marie-Helene Bertino ペンシルヴェニア州フィラデルフィア北東部生まれ。著作に短編集『Safe as Houses』(University of Iowa Press、2012年)、『2 A.M. at The Cat's Pajamas』(Crown、2014年)、『Parakeet』(Farrar, Straus and Giroux、2020年)、2作目の短編集『Exit Zero』(FSG Originals、2025年)など。本作で全米批評家協会賞の最終候補に選出、アメリカン・ブック・アワードを受賞。 【訳者略歴】 小澤身和子 Miwako Ozawa 東京大学大学院人文社会系研究科修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号取得。「クーリエ・ジャポン」の編集者を経て翻訳家に。訳書にウォルター・テヴィス『クイーンズ・ギャンビット』、シルヴィア・プラス『ベル・ジャー』、C.S.ルイス『ナルニア国物語』シリーズ、デルモア・シュワルツ『夢のなかで責任がはじまる』など。 -
辻邦生電子全集 9巻 雑誌連載 『樹の声 海の声』ほか
一般誌に連載された「樹の声 海の声」と「我等のなかの渇いた河」を中心に、関連エッセイ等5篇を収録。 一般誌に連載された「樹の声 海の声」と「我等のなかの渇いた河」を中心に、関連エッセイ等5篇(うち2篇は「樹の声 海の声」の「間奏曲」1、2)を収録。 『樹の声 海の声』は、三部構成の長篇小説で、1978年11月から1981年12月にかけて、文芸誌ではなく一般誌「朝日ジャーナル」に連載された大作で、1982年には朝日新聞社より上中下巻の単行本として出版された。 辻の作品としては珍しく、作品の主人公・逗子咲耶には学習院大学仏文科での辻の同僚で、フランス語会話を担当していたホエツカ夫人という現実のモデルがいる。彼女の定年退職にあたって回顧録を作成する際に、その半生に意を得た辻から、夫人の生涯を素材にした小説を描きたいとの申し出があり、執筆されることになった。 内容は明治後期に生まれ、大正を経て昭和を生きている一人の女性のビルドゥングスロマン(成長小説)であるが、辻の狙いは「女の一生」を書くことに留まらない。彼の日記には、「『樹の声 海の声』は日本の壮大な年代記なのだ」と記されており、日本自体の成長小説も意図されていたのであった。さらに経済誌「エコノミスト」(1972年4月4日号~12月26日号)に連載された小説「我等のなかの渇いた河」(未単行本)と、『樹の声 海の声』関連のエッセイ5篇も収録。 解説は、西洋美術史研究者で学習院大学名誉教授・高橋裕子氏が担当。付録として『樹の声 海の声』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 8巻 短篇連作 『ある生涯の七つの場所5~7』ほか
100の短篇を7つの色に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち後半43篇を収録。 100の短編を7つの色(赤、橙、黄、緑、青、藍、菫)に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち、後半43篇を収録。 1974年から1988年まで15年の歳月をかけて完結した短篇連作『ある生涯の七つの場所』は、7色14篇計98話にプロローグとエピローグの100篇より構成され、自らの半生にも重なる一家四世代の語り手(主人公)に、“同世代の目撃者”の役割を託し、世界と日本で「戦争の二十世紀」を生きる人々の愛と死のドラマを連ねた壮大な「短篇集」である。 第8巻では、第57話「舷燈の下」(1980年4月「海」初出)から第98話「桜の国へそして桜の国から」(1988年5月「マリ・クレール」)、雑誌連載終了後に書かれたエピローグ(1988年11月単行本『ある生涯の七つの場所8 神々の愛でし海』初出)まで、43篇を収録している。さらにあとがき2篇(単行本『雨季の終り』『神々の愛でし海』)と、関連エッセイ4篇も併録。 解説は第7巻に続き、元毎日新聞ローマ特派員・井上卓弥氏が担当。付録として『ある生涯の七つの場所』の創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 7巻 短篇連作 『ある生涯の七つの場所1~4』ほか
100の短篇を7つの色に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち前半57篇を収録。 100の短篇を7つの色(赤、橙、黄、緑、青、藍、菫)に分け14篇の連作として構成された『ある生涯の七つの場所』のうち、前半57篇(プロローグと、第1話「亡命者たち」から第56話「春の潮」まで)を収録した。 「一九二〇年代から戦後までの四十年間の、さまざまな人間の姿を、日本、ヨーロッパ、アメリカ、東洋各地といった広い背景のなかで取り扱って、一種の現代史の壁画(モザイク)を描いてみたい」(単行本第一巻『霧の聖マリ』あとがき より)との辻の着想から1974年から1988年まで15年の歳月をかけて完結した短篇連作『ある生涯の七つの場所』は、7色14篇計98篇にプロローグとエピローグを加えた100篇より構成されている。 うち、第7巻では雑誌連載終了後に書かれたプロローグ(1988年11月単行本『ある生涯の七つの場所 神々の愛でし海』初出)に始まり、第1話「亡命者たち」(1974年1月「海」初出)から第56話「春の潮」(1980年3月「海」初出)まで57篇を収録している。 加えて、あとがき3篇(『霧の聖マリ』単行本版と文庫版、『雷鳴の聞える午後』)も併録。 解説は元毎日新聞ローマ特派員・井上卓弥氏が担当。付録として『ある生涯の七つの場所』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
出版創作イベント「NovelJam 2021 Online」全作品
この書籍は、2021年8月13日から15日にかけて開催された出版創作イベント「NovelJam(ノベルジャム)」に参加した25人が、初日に運営から提示されたお題「縁」に基づきゼロから生みだした14作品を合本したものです。 「NovelJam」とは「著者」と「編集者」、そして「デザイナー」が集まってチームを作り、小説の完成・販売までを目指す『短期集中型の出版創作イベント』です。ジャムセッション(即興演奏)のように参加者が互いに刺激を得ながら、その場で作品を創り上げています。 今回は「コロナ禍」の影響で中断していた活動を再開すべく、まずはオンラインでの開催としました。分断されてしまった世界で、再び協力しあい競い合う喜びを取り戻すべく開催に踏み切りました。参加者たちの、時代に流されない熱い思いの吐露をお楽しみください。 なお、参加者が定数に満たなかったため、編集者1名で著者3名を受け持ったチームや、、著者と編集者を兼任するチーム、編集者のいないチームなどもあり、悲喜こもごもの現場となりました。 チーム「ええじゃないか」 『アフターコロナ・パンデミック』萬歳淳一(著) 『えしに独楽』鷹村アキラ(著) 『合縁奇縁の絵画』小林太路(著) 岡田篤宜(編)mori_______(デザイン) チーム「くせもの上等」 『染まれよ、心』葉々(著) 『Innocent』M☆A☆S☆H(著) 篠田すみれ(編)吉田彩乃(デザイン) チーム「ノベルカルテット」 『名前のないお面』ナカタニエイト(著) 『サロン奥沢』栗山心(著) 阿部和也(編)岸端優奈(デザイン) チーム「いちじく」 『縁あれば千里』結城玲夏(著) 『縁上商法』shiho(著) 蓑もえ(編)鹿島絵里子(デザイン) チーム「夏之日」 『宵闇白夜神社に火が灯る』日野光里(著) 『魔法使いの娘』一之瀬楓(著) 日野光里(編)彩夏(デザイン) チーム「編集無縁」 『BOND』澤俊之(著) 『シェルターズ』おおくままなみ(著) 花井ひかる(デザイン) 『第211回縁田家家族会議 ~世界が(ファンタジーに)変わっても家族の縁は変わらない(変わる)~』坂東太郎(著) 杉浦昭太郎(デザイン) -
辻邦生電子全集 6巻 自伝的作品 『銀杏散りやまず』ほか
父の死を契機に執筆された小説『銀杏散りやまず』と自伝的エッセイ等28篇に、妻・佐保子が辻邦生について記した著作『辻邦生のために』『「絶えず書く」人と暮らして』を収録。 『銀杏散りやまず』は、父・辻靖剛の急逝を契機として執筆された小説で、「新潮」1982年4月~1983年12月まで連載された。その後、辻は連載中に発見され、連載終了後に熟覧する機会を得た459点に及ぶ「辻家文書」について、その発見の経緯や内容を補う加筆のうえ、1989年9月に単行本化した。同作は、親子二代にわたって離れた故郷(甲州)を、再び物語として回復していく過程を描き、「一族の流転譚」ともいえる作品である。 また、同時に収録したエッセイ等28篇を含め、辻邦生の中でも、きわめて私的な動機から出発した内的回想作品の一群となっている。 一方で、辻に最も近い位置でその生活と創作を見続けた他者の目線としての妻・佐保子による回想エッセイ集2冊も収録。うち『辻邦生のために』は、辻邦生という存在を内側から語り直した点に特徴があり、『「絶えず書く」人と暮らして』は、『辻邦生子全集』(新潮社刊、全20巻)の月報文章を纏めたもので、生活の記憶を通して辻文学の成立過程を照射するものとなっている。 解説は歌人・三枝昻之氏が担当。付録として『銀杏散りやまず』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 5巻 前期歴史長篇小説(ロマン) 『安土往還記』『天草の雅歌』ほか
辻邦生最初の歴史小説『安土往還記』に、江戸時代を舞台にした『天草の雅歌』、それに関連したエッセイなど14篇を収録。 辻邦生が初めて手掛けた歴史小説『安土往還記』は、16世紀の大航海時代にイエズス会の宣教師たちを送り届けるために、戦国時代の日本へ渡来したイタリア人の冒険航海者を語り手として、比叡山の焼き討ちや石山本願寺との戦いといった凄惨な出来事や壮麗な安土城の築城と夜の情景などが、異文化の視点を通じて鮮やかに描かれている。織田信長を「尾張の大殿(シニョーレ)」と呼び、西洋の合理的思考を持つ非宗教者の視点から、当時の日本、そして信長の行動と心の内を描き出した意欲作。辻は、この作品を皮切りに、独自の解釈と豊潤な想像力に基づいた歴史小説を数多く発表することになる。 『天草の雅歌』は、江戸時代初期の長崎を舞台に、鎖国体制へと向かう激動の時代を生きた人々の悲劇を描いた壮大な歴史作品。通辞(通訳)として長崎に赴任した役人・上田与志(うえだ よし)が、海外交易派と鎖国派の政争の渦に巻き込まれる悲劇的な生涯が描かれ、史実を踏まえつつも、「物語」の持つ魅力を最大限に取り入れたロマン溢れる作品として構成されている。 解説は指揮者・矢崎彦太郎氏が担当。付録として『安土往還記』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 4巻 初期小説 『廻廊にて』『夏の砦』ほか
『廻廊にて』『夏の砦』等、1968年までに発表された小説13篇と、小中高時代の作文・小品8篇、関連エッセイ等を収録。 『廻廊にて』『夏の砦』「遠い園生」「異国にて」「城」「影」「ある晩年」「旅の終り」「蛙」「空の王座」「北の岬」「見知らぬ町にて」「ある告別」、1968年までに発表された初期の小説13篇と、小中高時時代の作文・小品8篇、関連エッセイおよび創作ノート等12篇を収録。 『廻廊にて』は、1963年に発表された辻にとって初めての長篇小説。一人の女性画家の生涯を、彼女の死後に残された資料や関係者の証言から再構築していくという形式で、第4回近代文学賞を受賞、作家としての地位を確立した作品。『夏の砦』は1966年に書き下ろしで刊行された2作目の長篇小説で、一人の女性の精神的な遍歴と「生」の回復を描いている。また、「遠い園生」は、辻邦生が旧制松本高等学校の学生だった19歳の時(1945年)に執筆し、同校の寄寮雑誌「思誠」に発表した最初期の作品で、辻の「原点」ともいえる。さらに「異国にて」はヨーロッパ紀行をモチーフにした6篇の小品集。 解説は作家・詩人の池澤夏樹氏が担当。付録として『廻廊にて』の草稿、『夏の砦』創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
薔薇の名前[完全版]
これは、中世の老修道士アドソが、見習修道士時代の体験を回顧して綴った手記である。そこに記されていたのは、彼が訪れた、北イタリアの修道院で起きた連続殺人事件の顛末だった。アドソが付き従っていたのは、理知的て論理的で誰もが驚嘆する推理力の持ち主であるイギリス人修道士、バスカヴィルのウィリアム。彼とともにアドソは、修道院の誇る、迷宮構造を持つ謎めいた文書館に足を踏み入れることになる。本書は、初版刊行以来、エーコ自身が加えてきた数々の訂正、削除等をすべて反映したものになっており、巻頭には、そうした修正について、2012年版に作者自身が寄せた付記も収めた。 -
辻邦生電子全集 3巻 後期長篇小説(ロマン)『嵯峨野明月記』『西行花伝』ほか
“美”に生きる日本の人々を描いた長篇『西行花伝』『嵯峨野明月記』を中心に、関連エッセイ、談話等33篇を収録。 “美”に生きる日本の人々を描いた長篇『西行花伝』『嵯峨野明月記』『江戸切絵図貼交屏風』と『式子内親王集・建礼門院右京大夫集』の現代語訳を中心に、関連エッセイ、談話等33篇を収録。上記4作品はいずれも「小説=ロマン」という形式の中で、回想的な「語り」を通して、過去と現在、生と死、美の終焉と再生が交錯する精神的空間を立ち上げている。 『西行花伝』は、「新潮」1991年1月号から1993年6月号まで全24回にわたって連載された長篇小説で、第31回谷崎潤一郎賞を受賞した。平安時代末期の歌人・西行の生涯を彼自身の内面や周囲の人物たちの視点から壮大に描き出した歴史小説で、同時に人間の愛や苦悩、芸術に生きることの意味を問いかける辻の文学観の静かにして熱い到達点ともいえる作品である。 『嵯峨野明月記』は、本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)・俵屋宗達(たわらやそうたつ)・角倉素庵(すみのくらそあん)という三人の芸術家が交差する、戦国時代から徳川時代の初期を描きながら、辻自身の日本文化との和解へと至る精神の軌跡も内包した作品。 『江戸切絵図貼交屏風』は、武士の身分を捨てた浮世絵師・歌川貞芳を主人公に、江戸の人情や風景、芸術を語る短編集。「語り」の舞台は江戸の風景を地図と身体、記憶と風俗の交錯によって創作されている。 『式子内親王集』『建礼門院右京大夫集』の現代語訳は、創作と並行して行われたもう一つの「語り」のかたちであり、原文の詩情を現代語に再現しようとする繊細な試みは、単なる翻訳ではなく、古典に対する敬意と創作的再解釈が静かに共存した詩的感興の再創造としての営みでもある。さらに「江戸の匂い」「時間の地平のなかの西行」等の関連エッセイ、談話等33篇を録している。 解説は美術史家で学習院大学名誉教授・小林忠氏が担当。付録として『嵯峨野明月記』創作ノート、『西行花伝』自筆原稿革装本等を収録。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
辻邦生電子全集 2巻 中期大長篇小説(ロマン) 『春の戴冠』ほか
古都フィレンツェを舞台に画家ボッティチェルリの生涯を描いた大作『春の戴冠』を中心に、関連するエッセイ10篇を収録。 ルネサンス末期のフィレンツェを舞台に画家サンドロ・ボッティチェルリの生涯を描いた大長篇『春の戴冠』を中心に、関連するエッセイ10篇を収録。 『春の戴冠』は、「新潮」1972年1号から1976年10月号まで全45回にわたって連載され、1977年に単行本(上下巻)として刊行された長篇小説。15世紀イタリア・ルネサンス期のフィレンツェの栄耀と没落を、メディチ家と画家サンドロ・ボッティチェルリや、人文哲学者マルシリオ・フィチーノ、およびその弟子ピコ・デラ・ミランドラ等のプラトン・アカデミアとの関わりを軸に、パッツィ家との対立、サヴォナローラの暗躍などを交えながら描く大作。 本作は「偽伝」という形式で、史実再現ではなく、都市と芸術の記憶を繋ぐ語りの方法を採用している。「偽伝」の語り手に設定されたのが、古典語学者フェデリゴという架空の人物で、羊毛輸入商の家に生まれ、修道院でラテン語やギリシア語を学び、のちにプラトン・アカデミアに連なる知識人となる彼は、幼少期からサンドロと交わり、生涯にわたってその芸術と生き方を見つめ続ける人物として描かれる。 画家サンドロ・ボッティチェルリの生涯と、ルネサンス期フィレンツェの盛衰を描く本作は、辻の小説の中でもとりわけ壮麗な構成と、美の倫理をめぐる深い問いを孕んだ作品。 当巻では「『春の戴冠』歴史紀行」等『春の戴冠』に関する辻のエッセイ文章14篇も収録している。 解説は美術史家で学習院大学文学部教授・京谷啓徳氏が担当。付録として『春の戴冠』」の創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。 -
ムーンフォール・サーガ2 氷の揺りかご【上下合本版】
〈シグマフォース〉のジェームズ・ロリンズ、最新ファンタジー・アドベンチャー 月が堕ちる予言とともに、少女は立ち上がる。 舞台は運命と出会い会が待つ氷の果てに── 失われた絆、裏切り、そして予言。少女は真実を求めて旅に出る。 凍てつく世界に待ち受ける謎。 奇跡の力を持つ少女は、翼をもつ弟とともに禁断の氷壁を越える。 迫る終末、揺らぐ記憶、目覚める古代―― これは、運命に抗う者たちの黙示録。 〈あらすじ〉 氷に覆われた世界で運命が目を覚ます。 真実が暴かれる時、世界は再び動き出す── ムーンフォールによるアースの破滅を予言したニックスは、それを阻止するため仲間たちとともに永遠の夜が続く大氷原を目指す。その途中で巨大コウモリ――ラーシュクの群れに襲われ、不時着した氷の下には「クレイシュ(揺りかご)」と呼ばれる世界が広がっていた。そこで出会ったダールという青年から、「オシュカピア(夢見し者)」という生き物の存在を聞かされる。オシュカピアの持つ不思議な力が導く先には何があるのか? 一方、別行動を取って南クラッシュ帝国に潜入したハレンディ王国のカンセ王子たちは、謎の鍵を握る「眠りし者」の捜索を試みるが、国内の不穏な情勢と、王国との戦争の気配に妨げられる。ようやくたどり着いたマルガードの地で、カンセたちが目にしたものとは? -
辻邦生電子全集 1巻 初期長篇小説(ロマン) 『背教者ユリアヌス』ほか
古代ローマ帝国の皇帝ユリアヌスの短くも激動の生涯を描いた、辻邦生の代表的長篇作品『背教者ユリアヌス』を中心に、「背教者ユリアヌス歴史紀行」等関連エッセイ14篇を収録した一巻。 『背教者ユリアヌス』は、「海」1969年7月創刊号から1972年8月号まで、全38回にわたって連載され、同年に単行本として刊行された長篇小説で、4世紀から5世紀の過渡期、ビザンツ帝国の基礎を築いたコンスタンティヌス大帝の甥・ユリアヌスの短い治世と生涯、ローマ帝国の終焉、そしてキリスト教世界の台頭という歴史の転換点を描いた全14章からなる大作である。 緻密な構成と壮大なスケールをもって描かれたこの物語には、宗教に端を発する戦争や、国境・利害をめぐる紛争が絶えることのない未来を、すでに1969年の執筆開始時点で予感していた辻の警鐘が込められていて、辻は、「ユリアヌスが辿った悲劇を、自分の感覚として日々刻々に痛切に感じる」と述べ、時代の転換点に立たされた一人の人間への共感と、現代への問いかけとを重ね合わせていたのであった。 当巻では「ユリアヌスの廃墟から」等『背教者ユリアヌス』に関する辻のエッセイ文章14篇を収録している。 解説は中世から近世にかけての欧州を舞台とした歴史小説を多数発表している作家・佐藤賢一が担当。 付録として「背教者ユリアヌス」の創作メモ等を収録する。 ※この作品はカラーが含まれます。
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。