作品一覧

  • この道の先に、いつもの赤毛
    4.1
    1巻3,190円 (税込)
    ボルティモア郊外でコンピューターの出張修理をしながら、一人暮らす40代のマイカ。人付き合いを避け、決まった日課を堅持し平穏に過ごす彼の元を、マイカの息子だと名乗る青年が訪れ──孤独な中年男性のやり直しを、タイラー独特のユーモアを交えて描く長篇

ユーザーレビュー

  • この道の先に、いつもの赤毛

    Posted by ブクログ

    面白かった。笑うというのではなくて。
    ユーモアのある会話ができる人、憧れる。アガサの「春にして君を離れ」よりも優しい(あれは本当に衝撃的な怖さを含んだナイフのように鋭さであった)。
    短い話だったのだけど、整頓された中にも受け入れてくれる緩さがあって、やっぱり「優しい」という印象。許しがあると言うのか。

    0
    2025年05月03日
  • この道の先に、いつもの赤毛

    Posted by ブクログ

    ランニングをしてシャワーを浴びて朝食、掃除…仕事をして。と、決まった日常を過ごしている40代独身男性の生活に、予想外のことが連鎖式に起こって…

    いつもと違うことに主人公マイカの内面が揺さぶられて、人との距離感をぱっと詰めたり、自分の感情に気づかされて行動に出たり…

    この感じを何気ない文章にできるの、熟練の技…!

    0
    2024年06月11日
  • この道の先に、いつもの赤毛

    Posted by ブクログ

    『マイカ・モーティマーのような男は、何を考えて生きているのかわからない。……』
    という最初のセンテンスだけを思いついてこの話を書きはじめたそうだ。

    一言で言えば、まあ堅物の人付き合いの上手くできない人マイカ。
    アパートの管理と、パソコンなどの技術サービスをしている。

    運転しているときは、『交通監視システム』に、制限速度を守り、ウィンカーを出し、静かなブレーキ操作をすることをしっかり評価されていると空想しながら。
    彼女とはなにかチグハグでうまくいかず、そこに大学時代のガールフレンドの息子がやってくる…
    そこから色々なことが起き、そのガールフレンドにも何か言われ…
    少しずつ人の心がわかってくる

    0
    2023年01月12日
  • この道の先に、いつもの赤毛

    Posted by ブクログ

    石に刻んだように決まりきった毎日を過ごす43歳のマイカ・モーティマー。
    なんだか…わりといそうだよね、こういう人、っていう感じ。「完璧」な暮らしをしていて、自分は何も悪くないと思っていて、なのになぜかうまくいかないことが多くて、人生なんてこんなものって思い込んで、暴れるでもなくヤケになるでもなく静かに暮らす中年男性。まるで自分の父親を見ているかのような気持ちにもなる。

    主人公マイカの人生はよくあるごく普通の話だし、しかもこんな地味な中年男性。だけど、物語には彩りがある。なんてことはないのに、目が離せなくてどんどん読み進めたくなってしまう。
    ちょっと眉をひそめてしまいそうなマイカの家族の話も、

    0
    2022年10月11日
  • この道の先に、いつもの赤毛

    Posted by ブクログ

    じんわりと読む。なんかよくわからないタイトルだなと思っていたけど、そういうことだったのね。書き出しがよい。”交通の神”がよい。「つらい心を抱えた人」そういうことだ。

    0
    2022年04月07日

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