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カナダの巨匠、14年ぶりの新作にしてブッカー賞最終候補作続篇 1917年、戦場で瀕死の重傷を負ったジョンは記憶の断片にすがりながら生還する。やがて北ヨークシャーへ戻り写真館を再開するが、写した像に亡霊が現れ始め――夢幻的な語りの断片が紡ぎだす四世代にわたる物語。詩的な文体で記憶と愛を描き出す巨匠の最新長篇
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Posted by ブクログ
書評記事をきっかけに読む。 四世代にわたる物語が詩的な文章で描かれてる。 はっきりとしたストーリーラインがあるわけではないが、読ませる文章。
神秘的な何かが立ち現れる稀有な瞬間、言葉にできないような福音を表現した詩的な文章。戦争などを背景にして4代に渡って続いていく物語。
一昨年のブッカー賞最終候補が今年邦訳刊行?アン・マイクルズ/抱擁 戦場から生還した写真家の撮る肖像に死者が写る。見えない記憶や愛が百年・四世代にわたり紡がれる物語。 --- 時系列があちこちジャンプする。 話の流れがつかみにくいかもしれないけれど、そもそも人の記憶自体が時系列通りに整理されているわけ...続きを読むじゃないのだ、と気づきます。 思い出の品や匂いなど、ふとしたきっかけで断片的に、そして唐突に蘇ってくるもの。そうした不規則な動きを表現しているのかもしれない。 詩人の著者らしく静謐なイメージ描写で、死を断絶ではなく「生者に寄り添う気配」として描く優しさ・美しさを感じました。 タイトルの「抱擁(Held)」が各所に登場するのは、「わたしたちは皆、亡き人への愛や見えない記憶に抱きしめられ(Held)て生きている」というメッセージかな。 著者の死生観が好きだなと思える読書体験でした。
200ページで文字も詰まっていないが、倍くらいの文量を読んだ感じ。普段、文学っぽい文章を読んでいおらず、ついて行けなかった。結局、写真に写る現象は何だったのか…。とか言ってる時点で読めてないのだろうと思う。
表紙は雪の中2人の男女が歩いている。よく見えない霧のなかをあてどなく歩くような本だった。命は簡単に失われ、同時にまた新しい命が生まれる。命は個人の意思で生まれず、与えられ、去っていく寂しさがある。抱擁は1人ではできない。寂しさを埋めるために抱きしめ、暖かさを確認するためにきつく抱き合う。昔、小猿の代...続きを読む理母の実験があった。針金の代理母とタオルの代理母が用意された。すると小猿はミルクが出るかどうかに関わらずタオルの代理母にしがみついたという。小猿が求めていたのは、単なるミルクだけではなく、触れられる温かさなのだろう。人間もただ生きるだけではなく、誰かの温かさを感じなければ、生きている実感を持てないのかもしれない。
アン・マイクルズは「儚い光」でオレンジ賞(女性小説賞)受賞、BBCの〈世界を作った100冊〉にも選出されたカナダの詩人・小説家。 ブッカー賞候補になった「抱擁」は、なんだか詩を読んでいるような清らかな作品だった。翻訳者曰く、彫心鏤骨(チョウシンルコツ)の作であると。 『もし今いっしょにすわってくれた...続きを読むなら、自分はこの人と一生涯テーブルをともにするだろうと感じたことを。』
詩のような断片が積もり、コラージュのように語られる世界。 抱える傷や痛みごと他者は抱きしめていく。
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