徳間書店作品一覧

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  • 環状特急「死神号」(電子復刻版)
    -
    午前1時30分。発車ベルと凄じい喧騒に包まれた東京駅も全時刻表を消化して、今やっと静寂をとりもどした。夜食をすませた鉄道公安官の海堂次郎はチラリと時計に目をやった。始発までの短い休息だ。しかし、電話が鳴った。「新宿駅構内と南武線登戸駅で双生児の男子学生が自殺! 関連事件として海堂班長に特別捜査を!」鉄道公安官・海堂次郎の活躍を描く表題作ほかサスペンス・ミステリー3篇を収録。

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  • 官能の狩人(電子復刻版)
    -
    ハンサムかつダンディな私立探偵中沢卓也は、疑わしき夫人をデートに誘い、ベッドの上で事の真相に肉迫する。一方、美人かつグラマーな助手青柳理恵はきわめて性的冒険心に富み、色仕掛けの内偵が得意なのだ。スワッピング殺人事件をはじめ、セクシーな難事件・怪事件を解決してゆくこのコンビ、相思相愛の仲ながら、目下のところ”仕事と情事は両立しない”運命にある。エロチカ・ミステリー。

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  • 鎌倉薪能殺人事件(電子復刻版)
    -
    毎年恒例の鎌倉薪能の夜、材木座海岸で女性の死体が発見された。タロット占いの名手・二階堂日美子の友人の姉・芙蓉と判明。当夜、芙蓉が同行するはずだった恋人・松葉富士夫に嫌疑がかかる。芙蓉の手文庫に入っていたはずの、松葉の手紙、写真が消失し、松葉の名が実は偽名だと分かった。日美子は、芙蓉と松葉の足跡を求めて鎌倉を訪ね歩くが、あらたな殺人事件が……!? 長篇本格ミステリー。

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  • 兜町の狩人(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    流れをさかのぼる鯉のような上げ相場に大金を張り、天井直前に売っては莫大な儲けをつかんだといわれる倉田六平が、七年ぶりに兜町に姿を現して、奇妙な行動をとりはじめた。相場の占師とまで謳われた伝説の男は、なぜ、“戦場”へ帰ってきたのか?(「金の踊り」)株の世界に虚々実々の駆引きを展開し、栄枯盛衰を繰り返す“つわもの”どもが夢のあとを活写する傑作珠玉集。

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  • 絵が殺した
    5.0
    雨あがりの早朝、富田林市の竹林から死体が発見された。ほとんど白骨化していたため、身元の確認は難航するかと思われたが、意外にも、一年前に丹後半島で海に落ちたという日本画家黒田理弘とあっさり判明した。身辺捜査に駆りだされることになった吉永誠一刑事は、新米の小沢慎一とコンビを組み、事情聴取に着手する。黒田が二十年前の奥原煌春贋作事件に関与していたことが明らかになったが――。長篇推理。 ※本作品は東京創元社、徳間書店で同一タイトルの作品が販売されております。本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。

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  • 海贄考(電子復刻版)
    4.0
    1巻550円 (税込)
    十三年の結婚生活の後、愛のなくなった妻とわたしの人生は終っていた。死出の旅の途中で行きあった名も知らぬ土地、鐘ヶ関。日暮れの海に身を投じた二人だが、わたしだけが漁船に救われてしまった。鐘ヶ関では溺死者をエビス様と崇め、これを拾うと漁にありつけるという。わたしも「エビっさん」と呼ばれ、村に住みつくのだが……。民間伝承に材をとった表題作のほか、生と死の幻想が交錯する傑作短編七篇を収録。

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  • 回帰線に吼ゆ(電子復刻版)
    -
    囚人の航海訓練船・北斗丸は三十人の受刑者と七人の職員を乗せて函館を出港した。船長は、異相の囚人、広田と弓削に危険な匂いを嗅ぎとる。台風の前線が波濤を激しく揺さぶる中、不安は現実となった。男鹿半島沖で広田らが暴動を起こし、船は乗っ取られた。暴風雨圏に船を突っ込む無謀さの裏には、重大な目的があった。一年前、日比谷で起きた四億円強奪事件の容疑者こそ広田だったのだ。長篇海洋バイオレンス。

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  • 会社を喰う(電子復刻版)
    5.0
    京都で売上げ三位にある地元・山城デパートは、老舗の藤吉デパートの急追をうけていた。無能な大貫社長は、甲斐専務の口車に乗せられて、正面から堂々の商戦を闘うよりも、自社の組合を御用組合化して業績を上げる道を選んだ。甲斐は、ヤクザをも手足に使う革新党代議士・嵯峨の力を借りて、組合つぶしには成功するのだが、思わぬスキャンダルが……。社内イジメの実体験者が描く迫真の長篇企業小説。

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  • 我慢する社員はダメになる(電子復刻版)
    -
    部長→課長→主任と、サラリーマン生活の苦杯を嘗め、二十八年間勤めてきた最後の肩書きが“無用社員”。「会社のため」と思ってやったことが、とんでもない落とし穴だった。企業社会の恐ろしさと巧妙で卑劣なワナを語らせたら右に出る者のない著者の裸の論考。身をもって企業の身勝手さを体験した著者は、警戒心をもって、図太く、賢く行き抜くことを説く。すべての新入社員と企業人に贈るホンネ・エッセイ。

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  • 過去は雨の中に佇む(電子復刻版)
    5.0
    古瓶問屋・三橋商会に勤める小田切は、社長以下首脳陣に呼び出され、こともあろうに恋人の容子を殺せと命じられる。先代社長の娘である容子は、会社を卑劣な手段で乗っ取った現社長たちにとって邪魔な存在であり、それに彼らがひそやかにすすめている陰謀を容子が嗅ぎつけたらしいのだ。きらびやかな企業戦争を、因習と旧弊で裏からささえる古瓶業界――そこに展開する男女の妖かしの愛を追求した長篇推理。

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  • 課長補佐殺人事件(電子復刻版)
    2.0
    秋の箱根、県衛生部課長補佐・津田弘文がモーテルで縊死体で発見され、同行の女性が直前に姿を消した。津田の妻は、その日の夕方、夫の宿泊先である日光の旅館に電話したばかりだという。その夫がなぜ箱根で発見されたのか? その頃、県警の泉刑事は厚生省課長補佐・辻村英雄が津田と接触を深めていたことをつきとめていた。新薬許可にからむ汚職事件の中でノンキャリアの悲哀を描く秀作。

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  • 火の鎖(電子復刻版)
    -
    東海村の原子力研究所から一人の研究員が消えた。一週間後、続いてインド人記者レイも消息を断った。日本新聞外報部の記者夏目泰造はレイの妻と助手と共にその行方追うが、二人は何者かの手によって相次いで殺される……。複雑な国際情勢下で東西の均衡を図る原子力開発――その舞台裏に浮上した二つの失踪と連続殺人事件! さらに空中に炸裂する飛行機事故!! 異色の長篇スパイ・ミステリー。

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  • 火の国死の国殺しを歌う(電子復刻版)
    -
    ご存じ、珍にして迷なるコンビの大活躍。トラベルライターの瓜生慎と財閥の令嬢・真由子が、またしても奇怪なる事件に巻き込まれた。今回は、慎が熊本にある謎の古代遺跡“トンカラリン”を取材中、案内役の老人が行き止まりの地隙に入ったまま消え、遥か離れた阿蘇の湯の谷の地獄で焼け爛れた死体となって発見されたのだ。しかもその老人は真由子の知り合いでもあった……。ますます快調の好評シリーズ!

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  • 火の蛾(電子復刻版)
    -
    何よりも大切にしていた家庭という花園の崩壊に直面しながら、夕美は自分の中に狂ったように舞いつづける1匹の蛾を見つづけていた。男の炎に焼かれていく女の業の哀れさを巧みに描く『火の蛾』。殺人を犯しながら、自分は犯人ではないと自己催眠をかけつづけてきた男が自供するまでの屈折した心理を描く『落角』等々。犯罪者の揺れ動く心の襞を見事に作品化した著者特有のクライム・ストーリー!

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  • 嘉永四年の予防接種 《姫四郎医術道中3》(電子復刻版)
    -
    医術の心得ある渡世人と街道筋に噂される乙井の姫四郎、草鞋を脱いだ下仁田宿は文治親分宅。だがそこにはすでに医術修行中の触れこみで乙姫が投宿しているという。名を騙るニセ乙姫、松井田宿の大尽・吉富の末娘の危難を救ったと見せていい仲となり、実はゆすりを企む悪党の一味。だがその無頼の一人が発熱、ついで発疹を見るに及んで流行病の痘瘡と見抜いた姫四郎だったが……。好評股旅連作。

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  • 嘉永三年の全身麻酔 《姫四郎医術道中2》(電子復刻版)
    -
    関八州随一の名医と謳われながら謀殺された内藤了甫の忘れ形見・姫四郎、今では世を拗ね、“悪”と噂の渡世人。さしかかった小田原城下、この十日ほどに医師三人が殺されたという。その魔手は姫四郎をも襲い、拉致された先は城主大久保家浜屋敷。病床に伏す姫君の見立てを強要された姫四郎、「乳岩」と看破、切開手術を試み、見事、腫瘍除去は果たしたが……(「命を競う小田原宿」)。好評股旅連作。

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  • 嘉永五年の人工呼吸 《姫四郎医術道中4》(電子復刻版)
    -
    謀殺された名医・内藤了甫の忘れ形見・姫四郎、今では“悪”と噂の渡世人。日光街道宇都宮の城下。太物商いの豪商・野州屋の孫娘がかどわかされ、発見者に百両の賞金が出る、と聞き及んだのが氏家宿は七兵衛親分の手下二人。誘拐犯の上前をはねるべく、近在を駆け巡り、それと覚しきを見つけたが、この幼女、前夜肺炎を起こしかけたところを姫四郎に救われたばかりだった……。好評股旅連作。

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  • 奥能登殺人遊戯(電子復刻版)
    -
    二年前、能登半島曾々木海岸で、二歳の幼女が、タクシーの窓から不用意に投げられた空瓶に当り母親の目の前で死んだ。急成長したビデオ会社を経営する来島四郎は、社員の三好勇が東京・深川の陸橋から転落死、同僚の牛負文子も自宅で重傷を負った事件に不審を抱くが、ある夜、ビデオケ『奥能登の女』に撮った女の姿をみて動揺する。そして、腹心の部下北野伸夫に女を探すよう命ずるが……。長篇サスペンス。

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  • 宴会屋半平(電子復刻版)
    -
    いまをときめく商社マン道谷半平は、その人柄の良さと機転を買われて接待係に抜擢された。同僚もうらやむ遊興三昧――マージャン、競馬、日曜ゴルフ、美人ホステスに囲まれたネオン街での豪遊――。だが、半平は疲れきっていた。威張り散らす小役人への気くばりとへつらいの屈辱、そして失敗を許されない果てしない緊張のために。威張ラセル、飲マセル、抱カセルの三セルを武器に活躍する宴会屋の哀歌。

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  • 越後親不知殺人事件(電子復刻版)
    -
    愛媛県警の大鷹鬼平は、廃線跡を訪ねて、友人とともに新潟・親不知へと向う途中、海沿いの線路跡で殺人事件に遭遇した。凶器は二十キロもある巨大な石。だがその石は波に磨かれていた。誰が運んだのか? 第一発見者の芹沢鮎美は、所轄署の事情聴取に対して頑なな態度をとり、かえって疑いをもたれる。鬼平は鮎美の容疑を晴らそうと、警察広域捜査官の宮之原警部に協力を要請し、ともに捜査に当たるが……長篇ミステリー。

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  • 疫病神捕物帳 降って来た赤ン坊(電子復刻版)
    -
    伝九郎頭巾と聞いただけで、呑太は全身の血が熱くなる。どんな悪人であろうと、それなりの節度がなければならない。それが、この伝九郎頭巾と俗称される盗賊は、押し込み、追い剥ぎ、幼児殺しとその場の思い付きで凶行に及ぶのだ。必死に捜査を続ける呑太の前に、船頭が赤ン坊を抱えて飛び込んできた。(表題作)疫病神と恐れられる男の怒りが炸裂する痛快捕物。巨匠の文庫オリジナル。

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  • 雲の城(電子復刻版)
    -
    警視庁警視・徳田左近は海上遭難を装い、まんまと超豪華クルーザーに救出された。狙いは船のオーナーの御子神軍児。世界的な名花クレマチスに魅入られ、幻の新種の作出に執着する大コンツェルンの総帥でもある御子神が、一年前に公海上で水葬に付したクレマチス美術会副理事長・神崎の死因に疑惑があったからだ。妖しの花に溺れていく男の妄念を描く表題作他、好評徳田左近シリーズ二篇を収録。

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  • 噂を集め過ぎた男(電子復刻版)
    -
    平凡なサラリーマンの典型と思われていた人事課長の宇佐美が殺されたのは忘年会の席上でだった。自殺とは思われず、容疑は同席していた13人に集まったが、何度事情を聴取して誰にも殺人の動機は見当たらなかった。が、宇佐美の死によって何人かの社員はひそかに胸を撫で下したはずだった。6カ月後、捜査本部が解散のやむなきにいたったころ、会社を辞めていった1人の女がいた。表題作ほか秀作6篇収録。

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  • 宇宙の坊っちゃん(電子復刻版)
    3.0
    サバス星での大宇宙連合会議に出たわが地球代表たちの〈いささか〉の欠陥はさておき、それを遇する異性人どもの態度は何だ、オモシロ人扱いではないか!――先祖代々軽率江戸っ子、VIP艇単純二点間跳躍古参宇宙航法士・坊っちゃん。地球の恥はオレの恥、ここで立たずば家門の名折れ、燃えよドラゴン、正義の炎、漱石自失、鴎外絶倒、宇宙版《坊っちゃん》大活躍。傑作・快作・怪作とりまぜ全十篇。

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  • 隠密鴉(電子復刻版)
    -
    石見に参り、かの地の動静を調べて参れ――遠国御用の密命を帯びた幕府のお庭番・土屋与三郎は箱職人に姿をやつし、出雲から石見銀山に入った。四万八千石の天領内には、幕府直轄のお囲い村が三十二、間歩(坑道)が二十本あり、毎年五百貫の銀が江戸に送られている。この銀山の実権を握る代官代理の小栗市太夫が、長州藩から謀反の誘いを受けたというのだ……。(「御用銀隠密」改題)

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  • 一億円の死角(電子復刻版)
    -
    ”販売の神様”といわれる田部井彦太郎は、ダイドー自販を日本一の自動車販売会社に育て、名誉会長となっていたが、彼には大きな心痛があった。長男の圭司が乱発した15億円の手形回収のため宗島連合に渡す資金1億円が忽然と消えてしまったからだ。そのころ、トラック運転手の小島正吉は、銀座の歩道で1億円の札束を拾った……。記憶に新しい〈1億円事件〉に材をとり、大企業内に渦巻く野望と謀議を描く力作!

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  • 異空間アドベンチャー(電子復刻版)
    -
    深夜スナックやディスコに出入りし、シンナー遊びで何度も補導された高校生の花崎達也と野口雪子は、ある夜、新宿で奇妙な仮面の男に出会い、突然、異空間に放り出されてしまった。――ヒマラヤの麓の町で飢えと恐怖に脅える二人は、奇怪な仮面をつけた謎の集団に襲われ、三つの眼をもつ不思議な塔に逃げ込む。が、雪子は捕えられ、満月の夜、ヒンドウの神のいけにえにされるというのだ……!~ 異色長篇。

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  • 闇呪 警視庁歌舞伎町分室(電子復刻版)
    -
    白昼、新宿のホテルラウンジで、横浜港署の警部が首を切断された! 彼を襲ったのは、ミイラのような異様な風体の男。その男こそ、警視庁歌舞伎町分室の“ムラマサ”こと警視・村木正を殺るため、台湾黒社会からやってきた最強の刺客、邪骨道人。蒋介石の特務工作機関藍衣社の流れをくむ藍衣館を敵に回したムラマサに、邪骨道人の呪術が容赦なく迫る!(「警視庁歌舞伎町分室〈刺客 邪骨道人〉」改題)

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  • 悪の絵草紙(電子復刻版)
    -
    老旗本の囲われ者であだっぽい年増のお町、旗本の小姓で稚児上りの桃之助、浪人出身のならず者の甲吉、袋物を商う老舗の当主・鳴海屋市兵衛。こんな面々が夜毎、江戸の巷を徘徊し、奸計と色仕掛けで悪徳商人の富を奪ってゆく。手始めは日本橋の呉服屋・米沢屋だ。桃之助が旗本の長男、お町が御殿女中という趣向で乗込んだ一行を、上客と見て丁重にもてなす米沢屋へ白刃を抜いた甲吉が…。傑作時代連作。

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  • 悪い奴ほど出世する(電子復刻版)
    -
    会社勤めは、肉体的にはそれほどハードではない、しかし、人間関係に悩んで、ノイローゼになるサラリーマンが急増している。会社には、出世のためには手段を選ばぬ、悪い奴がうようよいるからだ。会社は恐ろしい人間の集まりだ。地雷の埋められた戦場は、腹這いになって進み、地雷に触れず、危険な仕事は他人に押しつけなければ、えらくなれない。様々な具体例で語る、著者ならではの本音の出世ノウハウ論。

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  • ゑびす殺し(電子復刻版)
    4.0
    「ゑびすだァ、ゑびすじゃねぇか!」やつがれは、同町内の古株刑事・広田勘蔵を誘って、ケイヅ釣に行った。釣り上げたのが、正真正銘のゑびすの土左衛門だった。水死体は白い狩衣をまとい、大きな黒鯛(ケイズ)を抱えこんで、七福神のゑびすそのものだった。水死体の身元が割れた。兄が見つかったのだ。兄は色黒で大黒天とそっくりの恰好の闇米屋だ……(「ゑびす殺し」)他、著者の博引旁証の奇想世界作品集。

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  • ローカル線に紅い血が散る(電子復刻版)
    -
    トラベル・ライター瓜生慎と恋人の大学生三ツ江真由子は、絶妙なコンビで迷探偵ぶりを発揮、数々の難事件を解決してきた。真由子はクラスメートの祖父江毬子から恋の助っ人を頼まれた。相手は高校の担任の先生。父親に反対され土地の有力議員の甥を押しつけられているのだ。真由子は毬子の故郷の北陸へ同行するが、そこでローカル線廃止騒動に巻き込まれてしまった。全国ローカル線を舞台にした長篇鉄道推理。

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  • ムツゴロウ麻雀記(電子復刻版)
    -
    勝もよし、負けるもよし、パイを並べているとき、「もうやめよう」などとフラチな発言をしたことがない――というわれらムツゴロウ先生は、男女の生物学的な違いは、意味のないことに男は熱中できる点だと喝破し、また入社試験に麻雀を利用したら、などとユニークな提言をする。時には温かく、時にはきびしく、麻雀を通じて出会ったさまざまな人の姿を描く心あたたまる好エッセイ!

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  • ヒトラー暗殺計画(電子復刻版)
    -
    1940年夏、ベルリン。帰宅を急ぐアンナは灯火管制下の路上で、ゲシュタポに追われ瀕死の重傷を負った国防軍情報部の将校から封書を手渡され、ある人物に届けるよう依頼された。彼女は恋人の同盟通信特派員・御木本卓也にそれを託すが、その途端、ゲシュタポが御木本に襲いかかる。折から、ドイツのイギリス本土上陸作戦が目前に迫るなか、ヒトラー暗殺計画が進行しつつあった……。長篇国際謀略ミステリー。

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  • ヒッチコック殺人事件(電子復刻版)
    -
    Q大の石原教授が福岡郊外にある芥屋大門の断崖から墜落死した。事故か他殺か? 教授の死によって助教授から昇格したヒッチコック愛好会会長牛島に容疑がかけられた。だが、牛島には完璧なアリバイがあった。ヒッチコックの大ファンが企てた大胆かつ巧妙なトリック、事件の鍵は懐かしい名作に。映画ファン・推理ファンを魅了する力作ミステリー。

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  • ひげのある男たち(電子復刻版)
    4.0
    若い美しい女性の不可解な死に端を発した事件は、1人の〃ひげのある男〃によって結末を告げる――名手・結城昌治の初期の代表作の一つである。次々と走査線上にあらわれるひげのある男たち、一方自殺に仕組まれた事件を追うのも「ひげさん」こと四谷署の名物男郷原部長刑事。軽妙達意の筆に乗せて描く部長刑事と私立探偵の謎解きゲーム、興味津々!

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  • どんとこい(電子復刻版)
    -
    1巻550円 (税込)
    島村光一は大手商社をやめ、あえて経営難に苦しむ既製服製造卸問屋・小松屋の店員になった。それは、小松屋の先代の妾だった母親の懇請にほだされたからだが、光一を待ち受けていたのは、敵意と策略の渦だった。しかし、今は亡き父親から受けた唯一の遺産“どんとこい”精神で、商人として逞しく成長して行く……。妾の子という宿命を逆バネに成り上がった男の感動の商魂ドラマ。

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  • どないしたろか《上》(電子復刻版)
    -
    1~2巻550円 (税込)
    「よし、石の上にも三年、男なら弱音を吐くな!」昭和三十年の不況時、小さな薬品工場『五十嵐薬工』に就職した庄司道夫は、薬品問屋街・大阪道修町に乗り込んだ。ど素人扱いされた数カ月後、廃棄処分になった洗剤原料をもとに莫大な利益をあげた庄司は一躍、男をあげ、凋落しかかった会社を急上昇の波にのせたのだ。だが、新工場建設の銀行融資がなぜかおくれ、順風の庄司にも暗雲が……。異色のど根性出世譚。

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  • ドキュメント  婦女暴行(電子復刻版)
    -
    レイプ――殺人に等しいこの犯罪の実態をつかむことは難しい。発生件数は、報告されている数の二十倍は下らないだろうと推測されている。二、三分間に一人の割合いで女性が何らかの被害に遭っているというレポートもある。しかし、事件を立証するのは被害者の立場もあって大変難しいのだ。レイプという行為に潜む男と女の性の深奥に迫るドキュメンタル犯罪レポート。

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  • たまらなく孤独で熱い街(電子復刻版)
    4.0
    街は毒々しく猥雑でとりとめなく、あまりに騒がしい。スモッグがネオンを反射して、天国に迎える前に死者の霊魂を清める煉獄の炎のゆらめきを私に連想させるのだ。新しい秩序とかたちを街に取り戻さなければならない。それが私の使命ではないか。ある日曜日の早朝、横浜山下公園で女子大生の死体が発見された。それが悪夢の始まりだった。大都会の片隅に生きる青年の孤独な魂をミステリアスに描く長篇力作。

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  • タクシードライバーの推理日誌 生存する幽霊(電子復刻版)
    3.0
    元警視庁捜査一課の刑事で孫悟空タクシーの運転手・夜明日出夫は、世田谷で冬坂圭一郎・安紀子という老大婦を乗せ、群馬の温泉へ向かった。長道中、孫娘の車BMWが「バカ、ブタマン」と傷を付けられたことで不安に陥っていることなどを聞く。翌日、その孫娘志くらが奥多摩で絞殺されたことを知った夜明は、捜査一課のかつての後輩・東馬秀作と真相究明に乗り出すが――。会心の傑作長篇推理。

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  • スパイの内幕(電子復刻版)
    -
    愛用のベレッタ・ミンスクモデルに物をいわせて、無事任務を果たしたつもりだったのに、またしても局長に「馬鹿野郎!」とどやされてしまった。俺が殺ったのは、実は使い走りの雑魚の替玉で、当の奴はピンピンしているというのだ。あああ、何でわいはこないにドジなんかなあ……。チョンボでネクラなスパイのみじめな独白をユーモアたっぷりに描いた表題作ほか、抱腹絶倒SF十一篇を収録。

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  • スーパーカンサー1 破壊軍団(電子復刻版)
    -
    大学受験に失敗し、腕ききのトップ屋となった県大輔は、ガールフレンドとドライブの最中、不審な大型トラックとトラブルを起こす。“Bomb ピザ”の不吉な商標のついたトラックの荷台には戦車砲が積まれており、美少女が助けを求めて飛び降りてきたのだ! 全身に銃弾をあび、奇跡的に甦った大輔のもとに、日本進出が決ったピザレストランの経営者・岩動兵器の調査依頼が……!? 長篇スーパー・アクション。

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  • サンダーバード殺人旅行(電子復刻版)
    -
    警察庁鉄道警察隊の江戸川匡太郎警部は仙洞隊長から北陸行きを命じられた。大阪一和倉温泉問を走るスーパー雷鳥〈サンダーバード〉に出没する美人箱師の瓜生姉妹を現行犯逮捕せよというのだ。初日は何も起こらず、かつての部下で今は和倉の旅館の警備員となった尾瀬を訪ねた。そこで江戸川は俳句結社を主宰する〈雷鳥〉こと大矢玄太郎から、自分を守ってほしいと奇妙な依頼をうけた……。特別書下し長篇。

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  • サラリーマン悪い奴だけが生き残る(電子復刻版)
    -
    サラリーマン冬の時代である。終身雇用崩壊に、リストラの嵐。だが、こんな時代だからこそ、それを雌伏の時として生きぬく方法がある。各々が逆境を耐える支えとなる“心のノート”を持つこと、企業エゴによる組織の論理に押し潰されないための自己啓発・研鑚の心がまえ等々。会社内でギリギリの段階まで追い詰められた著者自らの体験を踏まえ、知恵と励ましのアドバイスを語る。(『雌伏の論理』改題)

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  • サファリの誘拐者(電子復刻版)
    -
    「娘さんを預かっている。身代金二百万ドルを用意しろ」野沢コンツェルンの総帥・野沢清一の許に一本の電話がかかってきた。娘の京子はコンツェルンの後継者。しかも犯人は受け渡し場所にケニアのホテルを指定してきた。野沢は秘書の米山に犯人抹殺を命じ、彼を伴いケニアへと向う。だが、京子と引き換えに身代金を渡した時、突然別の男が現われ、京子と身代金を奪って逃げた! 長篇サスペンス・ロマン。

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  • コロポックルの河(電子復刻版)
    -
    帝都生命常務・双木呵士が大阪に向うひかり号車内で不審死を遂げ、妻の琴美も失踪。翌日、ボストン領事の五代良秋夫妻が新東京国際空港から行方不明となり、二人を出迎えた運転手が他殺体で発見された。被害者はいずれも五代財閥の関係者。折から、五代財閥は帝都生命を中核として世界金融市場の制覇を狙っていた。捜査は難航した。源馬捜査一課長は、辞職願いを出し山に籠っている徳田警視を呼び戻した!

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  • ゴルフ必勝学(電子復刻版)
    -
    『勝ちたい』という欲と『勝てない』という弱気がスウィングを狂わせる。戦うべき相手はライバル、難コースだけではなく、なにより己れ自身なのだ。己れ自身をいかに味方にするか。このセルフ・コントロールこそがゴルフの醍醐味であり、勝つための王道である。非力ながら輝かしい戦績を残す杉原輝雄が、数多くの苦い経験からゴルフで勝つ心理戦略を大胆に開陳する異色のゴルフ必勝法。

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  • けものの眠り(電子復刻版)
    -
    定年で香港から帰国した父を迎えた啓子は、なぜかその姿に暗い予感を覚える。果たしてある日、父は退職金を持ったまま突然姿を消した……。新聞記者の笠井は、啓子の父の消息をたどるうちに奇妙な事件に遭遇する。ラブホテルの情死事件、麻薬担当官の事故死……その背景に浮ぶ密輸業者。愛する女の破滅を遠望するしかない男は独白する――「誰でもけものを胸の中に飼っている」

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  • ガンも自分 いのちを生ききる(電子復刻版)
    -
    大腸のポリープ十二個を内視鏡で摘出。胃に前ガン症状が二か所みつかり、やはり内視鏡にて一個を摘出。さらに残り一個も摘出。胃に新たに直径一・八センチ大の前ガン症状が発見され摘出。舌のつけ根に白斑が発見され、直径三センチを切り取る。作家・笹沢左保は平成四年から平成五年にかけて、五回の手術を体験した。ガン闘病を通して語る、「生きることの価値、死ぬことの意味」。勇気を与えてくれるメッセージ。

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  • カルカッタ大真珠ホテル(電子復刻版)
    4.5
    埃っぽくて薄暗い、カルカッタの大真珠ホテル。この最下級の木賃宿(ゲストハウス)には、インドを陸路で渡る旅人が集まる。作家の加田、噂好きの小田黒教授、若冠二十歳の幸丸くん、肝炎に臥せるプロちゃん、傲岸不遜の狂犬病氏、精霊と話すエスメラルダ……。一握りの金持の裏側の貧困。不可蝕民(ハリジャン)がたむろし、様々な病のはびこる混沌の国に、日本とは異なる時の流れや活力を見出した人々の生き様を鮮やかに描く傑作長篇。

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  • おんな用心棒(電子復刻版)
    -
    鈴姫は旗本・神保弥十郎の娘。だが、その可憐な容姿からは想像できないもうひとつの顔を持っていた。小太刀の名人にして、五連発短銃を懐中に秘め、要人の警護にあたる用心棒なのだ。時は幕末、尊攘運動が高まり、志士たちは弾圧を受けはじめていた。彼らを匿い、水戸へ逃がすために鈴姫が練った秘策とは……騒擾の世に咲く花一輪。正義の銃声が江戸の空に響く! 長篇痛快活劇。

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  • いつになく過去に涙を(電子復刻版)
    -
    大学出のくせに自由を求めて労務者暮らしをつづける魂の叛逆者・千波哲也は飯場で事故にあい、九死に一生を得る。そのとき、彼の身替りになって死んで行ったのが《東大出の新さん》だった。新さんは今はの際に「父親を殺した犯人を捜してくれ」と頼んだ。犯人は札幌に立ち寄ったらしい。新さんの形見の文鳥を掌に、千歳空港に降りたった千波を待っていたのは、5千万円強盗犯に対する警備陣だった……。

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  • いちろべが憎い(電子復刻版)
    -
    明治二十七年晩秋、愛媛県の山奥、三郎谷にほど近い粟畑に、乞食姿の老人が行き倒れていた。老人は介護する里人に、九年前、三郎谷の芒の原で村人に撃ち殺された息子が、今も埋められているという。二日後「いちろべが憎い」といって老人は息を引きとった。『いちろべ』は息子の名だった。死の間際にも息子を呪う老人の見たものとは!?(表題作)。人間と業と犯罪を描き続ける著者、衝撃の作品集。

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  • イエス・キリストの謎(電子復刻版)
    -
    〈象〉(エレファンタ)という謎の言葉を残して一人の男が消えた。そして伊豆の別荘では全裸の美人が十字架にかけられて死んでいた……。謎は現代日本から古代ユダヤへとさかのぼり、イエスとは何者か? イエスは何をしたのか? という命題につきあたるが、その鍵を握っていたのが青森県新郷村に現存する「キリストの墓」だった。――かつて『新約聖書』を愛読書とした斎藤栄がキリストの謎に取り組んだ本格推理。

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  • アルプス殺人舞台(電子復刻版)
    -
    サラ金業者に勤める国井菊子は、親友の多加枝と登った燕岳で桑島と出会った。一流大学を卒業し、総合商社に勤めている桑島は輝いて見えた。「また山でお会いできるといいですね」そう言って桑島は菊子に一枚の名刺を残した。一年後、菊子は燕岳で再会を果たす。想いはつのるが、桑島のことを知れば知るほど、彼との差を感じる菊子。そしてある事件が、彼女の運命を変えた(「晩夏の気流」)。他、自選傑作五篇。

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  • アリバイ地獄(電子復刻版)
    -
    99パーセント犯人と目される男には、100パーセントのアリバイがあった!? 仙台市内の不動産会社の営業部長とその妻が殺された。容疑者として、日頃から仲が悪かった横浜に住む兄が浮かんだ。だが、彼はその日の夕方、自宅近くで起きたガケ崩れで生き埋めになり、救出された後、ただちに入院したという。県警は容疑者のアリバイ崩しに挑むが……。表題作ほか秀作ミステリー五篇を収録。

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  • アイヒマンの遺産(電子復刻版)
    -
    収容所生き残りのユダヤ人の調査をする大学講師石津荘介は、意外な情報を得た。ナチ敗北前夜、アイヒマンは軍用トラックに鉄箱を満載してプラハに逃亡したという。だが彼を処刑したイスラエル当局に、その調書はなかった。真相を追った石津は、秘密の鍵を握るアイヒマンの部下ビュルガーの死と、西独調査員の殺害を知らされた。箱の中身は? その行方は?(表題作)。ドキュメンタリー・ミステリー三篇。

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  • 61年目の謀殺(電子復刻版)
    3.0
    昭和四年、駐華公使の佐分利貞男が箱根富士屋ホテルで謎の死を遂げた。自殺か、殺人か? 謎を残したまま歳月は流れていったが、六十一年後、事件は予期せぬ形で再び姿を現した~。ノンフィクション作家・柏木が殺害され、書き上げたはずの原稿が盗まれたのだ。彼が掴んだ佐分利事件の真相とは? 事件を追う刑事・倉原真樹の前に、埋もれていた日中戦争の謀略が浮かび上がる……。長篇歴史ミステリー。

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  • 非合法員〈新装版〉
    3.0
    1巻605円 (税込)
    神代恒彦はCIAの非合法員(イリーガル)だ。メキシコ保安局(MIM)の依頼で、ユカタン半島に潜む反体制派の抹殺を受け負った。任務終了後、相棒のベトナム人グエンが謎の言葉を残して報酬を持ち逃げした。グエンを追ってメキシコからカリフォルニアへ。背後には神代を狙う正体不明の男たち。国際政治の裏で暗躍する組織と非業の死。冒険小説の幕開けとなった傑作。

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  • 日輪の遺産
    3.9
    1巻605円 (税込)
    終戦直前、帝国陸軍がマッカーサーから奪った時価二百兆円に上る財宝が極秘裏に隠匿された。それは、日本が敗戦から立ちあがるための資金となるはずだった。そして五十年後、一人の老人が遺した手帳がその真相を明らかにしようとしていた――。終戦時の勤労動員の女生徒たち、密命を帯びた軍人など、財宝に関わり、それを守るために生き、死んでいった人々の姿を描いた力作。心地よい感動があなたを包む。

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  • 悪女の泪
    -
    1巻605円 (税込)
    恋人と謀り、成金男の巨富を狙って妻となった美貌の女・緋美子。新婚旅行のハワイで計画どおり夫は消息を絶ち、悲嘆を演じながら帰国した彼女に、だが異変が次々と襲いかかる。深夜の足音、無言の電話、続々と訪れる怪しい男女とは一体……─

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  • けものたちの祝宴
    2.7
    大道寺明子は、芸能界を引退した後、美貌を利用して銀座のクラブのママになった。明子のパトロンである製薬会社社長・村上は、秘書の矢崎に彼女の秘密を探るよう命令する。動き始めた矢崎の周囲で次々と起こる殺人事件。そして矢崎にも罠が!

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  • 顔のない侍
    -
    大刀一閃、御用船の舷から伊勢小弥太の首が飛んだ。田沼意次の寵ゆえに、他の幕閣にうとまれた隠密の最期……のはずだった。が、これ実は大仕掛け。存在を消し顔のない侍となった男は、さらなる密命を帯びることに……。隠れた傑作、復刊!

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  • 遙かなる海嘯(電子復刻版)
    4.0
    北九州地検の平泉検事正が官舎で殺害された。針金が首に食い込み、レンゲの花粉が現場に付着していた。わずか1ヵ月前、平泉と同期の島田検事正が同じ手口で殺されている。16年前、彼ら研修生仲間は大型クルーザー・海嶺号で釣り会を催し、壱岐へ行った。その釣り行に連続殺人の動機が秘められているのではないか!? 警察庁は捜査への全力投球を指令し、鹿児島県警刑事局長・清村一守が捜査の第一線に立った。

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  • 蝮のようなレディ(電子復刻版)
    -
    診察の合間にヌードを撮影するのが趣味であった本郷産婦人科病院院長・本郷重久が、病院の一角に自ら作ったスタジオ内で死体となっているのを発見された。脱税容疑などで捜査中であった院長の自殺なのか? スタジオは内側から掛け金がかけられた状態の完全な密室であったのだ。しかし、院長とバスルームを使用したと思われるヌードモデルの行方がわからない――。長篇本格推理。

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  • 蜃気楼(電子復刻版)
    -
    昭和42年6月、暴風に見舞われた大阪郊外の街で警邏中の巡査が刺殺された。府警あげての大捜査網にもかかわらず、強盗・強姦、そして殺人事件が17件も連発する。昭和46年11月、犯人逆木は広島県警によって逮捕された。が、事件は終結したわけではない。取調べる者、取調べられる者の虚々実々のかけひきが始まり、前代未聞の大事件も白昼夢に終ろうとしていた……。大阪府警の必死の捜査を描く犯罪小説。

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  • 旅は道づれ湯はなさけ(電子復刻版)
    -
    旅の極意は出発から帰ってくるまで、全工程をまるごと楽しんでしまうこと。早く目的地に着いて大騒ぎするのも結構だが、乗物を楽しみ、自然を愛で、土地の人情と味に触れる……この旺盛な探究心が旅の楽しさを二倍にも三倍にもふくらますノウハウなのだ。日本全国から台湾まで、秘湯・名湯・大露天風呂を訪ね、名旅館・ひなの宿と味をサービスを吟味する、温泉と乗物のマニアが贈る“旅のミシュラン”

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  • 竜馬暗殺異聞(電子復刻版)
    -
    坂本竜馬を斬ったのは誰か? 歴史の謎に挑戦する記者の前に、次第に新しい事実が浮かび上がってきた。『歴史とは、事実や記録の集積ではなくて、それに対する解釈であろう』と考える著者が、坂本竜馬暗殺事件に果敢に挑戦、ミステリー手法を駆使して歴史の暗部を照射、ついに暗殺者を突きとめる……。新境地を拓いた表題作ほか、傑作歴史ミステリー三篇を収録。

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  • 裸の冬(電子復刻版)
    -
    白骨紅、奇妙な姓をもつ警視庁刑事拝郷樺介の妻が、全裸のまま自宅から何者かに拉致された。『無月夜抄』にわずかに記された幻の錦繍織りに関係があるという。紀元前、シルクロードを東へ逃げた一族があった。幻の古代染色錦繍織りを伝える紅の遥かな祖先だといわれる。そして、紅は性交の絶頂時のみ、右掌に血の葉脈紋様が浮かぶ。拝郷は妻の行方と謎を追って欧州へ飛ぶ。鮮烈ハードロマン。

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  • 欲望銘柄(電子復刻版)
    -
    近江商人の血を継ぐ海原一光は、小学六年生にして株に天性の閃きを見せ、高三時には、ドル・ショックに乗じて大金を掴むが、四カ月後にすべてを失った。やがて長じた海原は、投資顧問会社で学んだノウハウを持って一本立ち、派手な広告と強引な仕手戦で一躍、大阪・浜北の寵児となった。その余勢をかって東京・兜町へ進出した柏原の仕手戦は当たりに当たったが、柏原の商法には陥穽があった。迫真の経済長篇。

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  • 滅びの笛
    3.6
    南アルプスで男女の死体が発見されたが、遺体は死後十日間で白骨化していた。同じ頃、環境庁鳥獣保護課の沖田のもとに中部山岳一帯における鳥獣の異常繁殖を告げる調査報告が相次いだ。沖田は理学博士・右川を訪ね、百二十年に一度というクマザサの結実が、それを餌とする鼠の大量繁殖をもたらしているとの指摘を受ける。関係官庁は対策要請にも耳を貸さず、ついに大惨事が発生する。壮大な長篇サスペンス。

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  • 滅びの宴(電子復刻版)
    -
    秩父山岳一帯で山小屋の長期休業と不気味な投石事件が相次いだ。何者かが入山を阻もうとしている。同じ頃、山林濫伐と鼠群再発生の危機を警告し続ける右川研究所の米国人資金提供者が失踪した。男の正体はベトナム戦争でペスト戦に従軍した陸軍大佐だった。二年前、大恐慌を招いた竹笹の再開花が報告される中、甲府盆地を滅ぼし大菩薩嶺で自壊したはずの数十億の鼠群が蘇ろうとしていた。名作『滅びの笛』に続く衝撃パニック巨篇。

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  • 鳴門太平記(上)(電子復刻版)
    -
    元禄の世、阿波徳島藩勘定役・船越重兵衛は妻を手籠にした奉行・高松主水一味を妻敵討(めがたきうち)して城下を出奔、主水らの遺児は改易追放の遺恨に無頼の徒となり十八(とはち)組を結成して阿波の国に異変をまきおこしていた。一方乳呑み児の重兵衛の一子・長八郎は十八組に殺されかけたところを根来忍者に救われ、蜂須賀藩隠密・村垣玄斎に養育された……。蜂須賀お家騒動を軸に、重兵衛父子の数奇の運命を描く長篇時代小説。

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  • 明暦群盗図(電子復刻版)
    -
    戦国の遺風いまだ消えず、巷に浪人があふれていた明暦年間――女遊びがこうじて扶持を失った伊吹進二郎は、ふとしたことから、芝居小屋瓢座(ひさござ)を根城とする群盗の仲間にはいることになった。頭の草間匡助、若衆春日千之助、天草の乱の残党細見喜十郎など、腕に覚えのある面々が揃っていた。いずれもが、世をすねて太く短く生きようとの魂胆。ある夜、日本橋の豪商くじら屋に押し込んだ……。長篇時代小説。

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  • 霧に溶ける(電子復刻版)
    3.0
    ミス・コンテストの最終予選に残った5人の美女が、旬日に迫った発表日を前にして、脅迫・交通事故・怪死と次々と謎の事件に巻き込まれてゆく。時を移さず警視庁特捜班の執拗な追求が開始されるが、彼らの行く手には、巧妙なアリバイ工作、鉄壁の密室などが複雑に絡み合った“犯罪連立方程式”が立ちはだかるのだった……。果して、その解答はあるのだろうか? 著者の代表的本格推理小説!

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  • 矛盾の壁を超えた男(電子復刻版)
    -
    アメリカ・シエラネバダ山脈を越える観光バスの中で、突然一人の男が暴れだした。無謀な男の行動でバスは転覆し、男は死んだ。やがて防毒マスクをつけた男たちがヘリに乗って現れ、男の死体と荷物を持ち去った。次々と殺されるバスの乗客たち。影に潜む生物兵器の謎。偶然バスに同乗していた警察庁の警視・玄門は、カーソンシティ市警の刑事ブラボーンと共に事件の謎に迫る。長篇ハードロマン。

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  • 密猟区(電子復刻版)
    -
    高校教師の遠宮は夏休みの2週間、シベリア研究ツアーに参加した。胸躍らせてソ連に第一歩を印したその日、ハバロフスクのホテルで携行した米軍の航空地図F10を盗まれてしまう。そして、帰国1カ月後。シベリアから飛来したミグ25が函館に強行着陸、パイロットは遠宮が紛失した地図を持っていた!~ いつの間にか、遠宮は米中ソ3国のスパイ戦に巻き込まれてゆく。現実の事件を舞台に描く傑作スパイ小説。

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  • 密室の利権(電子復刻版)
    -
    わが社が乗っ取られる!――取締役会での極秘情報に、瀬尾総務課長はスーパー「吉半」の自社株買い占めに狂奔した。社内は折からのリストラに揺れ、瀬尾は保身を謀ったのだ。だが意外にも会長派、社長派の角逐の余波を食らってインサイダー取引疑惑で告発されてしまった。企業買収に社内抗争。更迭されて労組委員長に転身した瀬尾は、生き残りを賭けて、会社への復讐を開始した……。企業長篇問題作。

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  • 魔笛が聴こえる(電子復刻版)
    4.0
    ウラン鉱の人形峠に近い御霊町では、先住民と新興住民の間で町を二分する諍いが続いていた。ある日、先住の反町長派急先鋒・野川の娘が運河で溺死した。防護柵の設置を再三、町長に陳情していた矢先だった。続いて今度は町長の一人息子が絞殺されるに及んで、両派の不信と猜疑が一挙に爆発、血で血を洗う惨劇が始まった……。滅びを呼ぶ人間の業と、国家権力の壮大な謀略を活写する傑作長篇。

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  • 魔家族(電子復刻版)
    -
    ゆえあって組織暴力団の用心棒をつとめる羽根沢は、たった1人の肉親の臨終を見とるべく愛車で病院に急行する途中、見知らぬ老女と接触事故を起こした。緊急時でもあり、大した怪我でもなさそうなので、そのまま放置したところ、翌朝、新聞には《老女、ハネられた上で絞殺》と報じられていたではないか。羽根沢は恋人と共に仕組まれた罠の解明のために奔走を始める。――老人の孤愁と懊悩に挑んだ異色長篇推理!

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  • 謀略の迷路(電子復刻版)
    -
    あなたの幸福や平和は、果して永遠のものだろうか? 平凡な市井人が、偶然に、ときには意図されて謀略機関や諜報機関の毒もつ触手にふれ、致命的な傷を負い、あるいは虫のように殺されてゆく。――いつ、どこで起こるかもしれない現代社会の恐怖を、被害者の側から満身の怒りをこめて描いて世評高い国際スパイ連作集。「風の弾痕」「死者に告げよ」等収録。

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  • 謀殺列島 赤の殺人事件(電子復刻版)
    -
    富士山麓の遊園地・富士スバルランド。新規開業のループコースター「ビッグエスカルゴ」で事件が起きた。運転中に若い女性が転落死したのだ! 被害者は四年前に失踪した元有沢製薬の会長秘書・柳瀬雪。しかも調査事務所には、二人の人間から捜索が依頼されていた。一方、警視庁の宮之原昌幸警部宛に「怪人18面相」からの不適な挑戦状が届いた。日本列島を舞台にした史上最大の難事件に宮之原はどう挑む!~

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  • 謀殺列島 青の殺人事件(電子復刻版)
    -
    「生放送中に美人タレントを拉致する」怪人18面相の予告から一週間。東洋テレビのスタジオから、お天気キャスターの高杉千絵が誘拐された。犯行声明には千絵がCM出演していた花水木化粧品への恨みが書かれ、店頭では青酸入りや爆発装置付きの口紅が見つかる。四日後、千絵は無事保護された。犯行の理由は、歴史学会の首領である千絵の父親と天照大神――宮之原は犯人が残した言葉の意味を追跡する。

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  • 謀殺列島 紫の殺人事件(電子復刻版)
    -
    一連の事件の鍵を握る政界の首領・紀伊元総理大臣が拉致された。しかも犯人は「怪人18面相」を名乗ったのだ! ローマ銀行の口座へ身代金十億円の振込要求を承諾させられた紀伊は、宮之原へ捜査を依頼。ワシントンの小清水峡子から、口座名がイタリア・マフィアの大物という報告を受けた宮之原は、ローマで峡子と落ち合う。その二人の前に柳瀬雪が現われた! 驚愕する宮之原らに、雪が語った衝撃的な事実とは!~

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  • 謀殺のチェスゲーム(電子復刻版)
    -
    日本最大の暴力団組長が狙撃され、犯人の少年が逃亡したことで、全国的なやくざ戦争が始まった。同じ頃、科学の粋を集めた対潜哨戒機がレーダーから消え、調査を命じられた新戦略専門家・宗像一佐は、事件の背後にアル中で脱落した元同僚のゲーム理論家・藤野の影を見ていた。暴力団の執拗な追跡から逃れる少年と、軍事機密に進入した元同僚を追う男、二人の交錯するところには……。長篇本格アクション。

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  • 暴 行(電子復刻版)
    -
    敏腕刑事といわれた上条昌彦が職を失ったのは、合意のはずの女から強姦と騒ぎたてられ、告訴されたからだ。そんな上条が小野里家から娘マキの警護を頼まれる。玉の輿の結婚を控えている彼女に、最近不審な電話がかかってくるというのだ。上条が小野里家に赴いた夜、近くで女性が暴行のはて絞殺される。これがおぞましい事件の発端だった。――暴行という極限状況を主題に、男女の愛欲を描く長篇推理。

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  • 豊臣秀吉(『秀吉覇権への道』改題)(電子復刻版)
    -
    天正十年六月、秀吉は本能寺の変から十三日後、山崎の合戦で明智光秀の首を討ち取った。以後、清州会議で根回しの才を発揮し、信長の後嗣を信忠の遺児・三法師に継がせることに成功。この件で柴田勝家と対立するが、賤ヶ岳の合戦で勝家を敗り、ついに小牧山で徳川家康と対決、高度の政治的手腕を発揮し、天下を取る。行動より、行動の基礎となっている秀吉の性格、心理の動きに視点を置いた異色歴史小説。

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  • 母なる鷲
    -
    死神シリーズ第5弾。暴力団組長の伊造は下田沖に釣りに出て、モーターボートが巨大な蛸に海中に呑み込まれるのを目撃した。一方、皇居のお濠に、淡水には棲まないイイダコが現れ、マスコミと群集の目前で突然炸裂。未知の“生物”爆弾であった。何が始まろうとしているのか――。生命工学を駆使して、世界を混乱に陥れようと企てる謎の“デビルエ房”に、伊能と中郷の死神コンビが敢然と闘いを挑むスーパー・ハードロマン。

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  • 別府三億円保険金殺人事件(電子復刻版)
    -
    妻子とともに自動車ごと海へ転落、一人、奇跡的に助かった男・荒木虎美。事故の直前、虎美を受取人とした三億円の生命保険が妻子にかけられていたという。世間の予想どおり、検察は疑惑を追及し、やがて虎美を逮捕、ハンドル操作を過失を装い車を海中に突入させたとして殺人罪で起訴した。だが、虎美は無罪を確信していたふしがある。何故か!~ クライム・ノベルの鬼才が描く法廷ドキュメント巨篇。

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  • 風流使者(上)(電子復刻版)
    -
    頃は天保。甲府に入った男たちがいる。戸田流宗家の老武者・藤木道満。武者修行中の島田虎之助。白面の貴公子・本多左近。なぜか道満は仙台黄門と呼ばれ、助さん、格さんという二人の壮漢を従えている。黄門一行が絹商人和泉屋に逗留中、当の和泉屋が斬り殺された。城下には白覆面の剣士の仕業という噂が流れ、道満一行の姿が消えた。この騒乱に島田虎之助も巻き込まれて……。長篇剣豪小説。

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  • 風雲真田軍記(上)(電子復刻版)
    3.0
    方広寺鐘銘事件で豊臣方が窮地に陥った頃、紀州九度山に蟄居中の真田幸村のもとに、大坂入城を要請する密使が遣わされた。幸村麾下忍者・羽尾又四郎は徳川方忍者を捕え、すでに大坂城内にまで間者潜入の事実を掴んだ。盟友・猿飛佐助と大阪へ急行秀頼毒殺をからくも防いだが、すでに大坂城中に慧眼の士なく、幸村らの献策はことごとく淀君の斥けるところとなった……。悲劇の鬼将を描く長篇歴史ロマン。

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  • 風の神様(電子復刻版)
    -
    秋山正紀はバイク・小型車の販売会社〈シェイク〉の社長。バブル景気で競走馬を所有するまでになった。新たな馬を求めた北海道の牧場で、馬好きのOL矢崎ユカリと知り合う。積極的で肉感的なユカリは秋山の秘書兼愛人におさまり、秋山もユカリに溺れてゆく。さらに北海道で手に入れた馬がダービーを制し、秋山は絶頂の時代に酔う。だが、破滅はその栄光の輝きの中にあった! 巨匠が書下した“天国と地獄”。

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  • 風の骨(電子復刻版)
    -
    昭和二十七年六月二日、大分県菅生村の駐在所が爆破された。目撃者の証言によると逮捕者は三名。しかし、警察は共産党員二名を逮捕し、もう一名は取り押えたが、逃げられたと発表した。折からのレッドパージで朝日新聞社を追い出され、豊後日日新聞社会部にあって中央マスコミヘの復帰を狙う記者・池島淳一は、消えた容疑者・秋草春雄の行方を追及するうち、事件そのものに疑惑を抱く。傑作長篇。

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  • 不敵な男(上)(電子復刻版)
    -
    1~2巻605円 (税込)
    静岡の貧乏小作人の次男坊石川豊太は、近郷近在に知れ渡った神童。職業軍人の途を夢見るが、家庭の事情で断念。某日、山羊に大切な所を蹴られてから美事なお宝の持ち主となる。以来、豊太の人生はその節目節目にこのお宝が運を開くことになる。苦学して司法試験にパスし、弁護士の道を歩むが、金融会社の倒産事件を扱って経済のカラクリを知り、いよいよ金儲けに邁進することになった。痛快青春立志伝。

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  • 不可思議アイランド(電子復刻版)
    3.3
    人口過剰に悩む人類は太陽系の資源をもとめて宇宙に進出したが、宇宙植民地は思惑とちがって楽園ではなかった。地球に戻ろうとしても、地球では植民者の帰還を禁じていた。人類は地球に戻るべきだと主張する謎の美少女イドゥンの出現に、植民省はベテランの殺し屋をさし向けた(「惑星物語I、II」)。SF、サスペンス、ミステリー、時代小説などバラエティに富んだ十二篇を収録する短篇の宝庫。

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  • 美貌の影(電子復刻版)
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    平凡な幸福を保つことが、実はもっとも困難だと気づかない者は多い。二週間後に結婚を控えた岸田美沙子もその一人だった。会社からの帰途、二人組の暴漢に襲われた彼女は、必死で抵抗するうち、その一人をナイフで刺殺してしまったのだ……。その夜を境に、平凡な家庭づくりを夢見ていたOLは、数奇な運命に翻弄される影の逃亡者となった。人生の暗転と、漂泊の女心の深奥を鋭く描いた異色長篇推理!

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  • 八丁堀同心加田三七(上)(電子復刻版)
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    嘉永二年、江戸南町奉行所見習同心・加田三七は御奉行遠山左衛門尉景元に抜擢され、弱冠二十五歳で定廻り同心の大役に就いた。そんなある雨の夜、岡場所の女おきくが殺された。現場の寺裏には足駄の歯跡があり、女の首には黒ずんだ痣があった。三七は岡場所の持主・権兵衛の行方を追ったが、権兵衛もその夕、水死体で発見。首にはやはり黒い痣が(「犬と猫と鼠」)。他十二篇を収録する人情捕物帳傑作。

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  • 八人目の敵(電子復刻版)
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    新進作家の鯉沼淳は、雪まつりで訪れた十日町の温泉宿で中年男の死体を発見した。翌日、上山田温泉に向う鯉沼は、突然、若い女に同行を求められる。女は中年男の連れだったが、なぜかその翌朝、鯉沼の前から忽然と姿を消してしまったのだ。帰京して女の行方を捜すうち、鯉沼は思いがけない事件に巻き込まれてゆく。彼の前に女が姿をあらわすたびに、彼は窮地に立たされるのだ。果して女の正体は何か?

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  • 白色山塊(上)(電子復刻版)
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    戦火くすぶるソ満国境に参事官として赴任した田中吾一は、匪賊討伐を望む住民たちにたいして、帰順説得工作を提案、元匪賊の陳宝祥の手引で、頭目との単独交渉に成功した。そこへ、山中の道路工事現場を虎が襲ったとの凶報が――。吾一は、獣皮を纏った老狩人・于竜飛を案内役に、虎を求めて、地図もない白色山塊へと踏み入った。陰惨な戦争の蔭に咲いた感動の人間秘話を描く長篇ノンフィクション・ノベル。

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